JP2017100322A - 液体を吐出する装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置本体と液体吐出手段側との間の這い回し部材が多くなると、這い回しが複雑化する。【解決手段】液体を吐出する液体吐出ヘッド1及びミストを吸引するミスト吸引口部となるミスト吸引ダクト56L、56Rとが搭載されたキャリッジ120と、装置本体100側に配置された吸引ファン51及び吸引ベースダクト54と、装置本体100側から液体吐出ヘッド1側に液体を供給する液体供給チューブ16と、ミスト吸引ダクト56L、56R側と吸引ベースダクト54側とを接続するミスト吸引チューブ55とを備え、ミスト吸引チューブ55の内部を液体供給チューブ16が通っている。【選択図】図1

Description

本発明は液体を吐出する装置に関する。
液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)などの液体吐出手段を使用する装置にあっては、液体吐出に伴って発生するミストが媒体などの他の部材に付着することを低減する必要がある。
そこで、従来、液体吐出手段を搭載したキャリッジにミスト吸引ダクトを取り付け、ミスト吸引ダクトを装置本体側の吸引装置にフレキシブルダクトでつなぎ、フレキシブルダクトを液体供給チューブやフレキシブルケーブルに沿って配置することが知られている(特許文献1)。その他、気流を発生させてミストが装置本体内に拡散しないようしたもの(特許文献2)、ミストを電界で誘導するようにしたもの(特許文献3)などもある。
特開2005−205766号公報 特開2006−240139号公報 特開2011−025709号公報
ところで、特許文献1に開示されているように、キャリッジと装置本体との間で、フレキシブルダクト、フレキシブルケーブル、液体供給チューブなどの這い回し部材が多くなると、這い回しが複雑になるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、装置本体と液体吐出手段側との間の這い回し部材の簡素化を図ることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、
液体を吐出する液体吐出手段と、
ミストを取り込むミスト取り込み口部と、
装置本体側から前記液体吐出手段側に液体を供給する供給チューブと、
前記ミスト取り込み口部を前記装置本体側の吸引装置につなぐ吸引チューブと、を備え、
前記吸引チューブの内部を前記供給チューブが通っている
構成とした。
本発明によれば、装置本体と液体吐出手段側との間の這い回し部材の簡素化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置の概略平面説明図である。 同じく概略正面説明図である。 同じく概略側面説明図である。 同装置のヘッドの一例を示す断面説明図である。 同装置のキャリッジを図2の矢印A方向から見た平面図である。 同じくチューブ構造の説明に供する断面説明図である。 同じくチューブの接続部分の配置の説明に供する図3と反対側の側面説明図である。 同じくキャリッジ部分の左側面説明図である。 同じく分岐ダクトとチューブの接続構造の説明に供する接続部分の説明図である。 同じくチューブ支持ダクトの詳細の説明に供する図1のB−B線に沿う断面説明図である。 同じく図10の平面説明図である。 ミスト吸引の作用効果の説明に供する図3のC−C線に沿う断面説明図である。 ミストの挙動の説明に供する図12のF部の拡大模式的説明図である。 本発明の第2実施形態におけるチューブ構造の説明に供する断面説明図である。 本発明の第3実施形態の説明に供する説明図である。 本発明の第4実施形態の説明に供する説明図である。 本発明の第5実施形態の説明に供する説明図である。 本発明の第6実施形態の説明に供する説明図である。 本発明の第7実施形態の異なる例の説明に供する断面説明図である。 本発明の第8実施形態の説明に供するチューブ支持ダクト周りの平面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。図1は同実施形態に係る液体を吐出する装置(以下、単に「装置」という。)の概略平面説明図、図2は同じく概略正面説明図、図3は同じく概略側面説明図である。図4は同装置のヘッドの一例を示す断面説明図、図5は同装置のキャリッジを図2の矢印A方向から見た平面図である。
装置本体100内の本体フレーム30には左右の側板123L、123Rが立てて設けられている。側板123L、123Rに架け渡されたガイド部材であるガイドロッド122と、本体フレーム30に配置された後フレーム128に取付けられたガイドレール124とで、キャリッジ120を主走査方向(ガイドロッド長手方向)に移動可能に保持している。そして、キャリッジ120はモータとタイミングベルトなどの走査機構によってガイドロッド122の長手方向(主走査方向)に移動走査される。
キャリッジ120には、例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の液体を吐出する1又は複数の液体吐出手段としての液体吐出ヘッド1(以下、「ヘッド1」という。)が搭載されている。ヘッド1は、複数の吐出口(ノズル)を主走査方向と交叉する方向に配列し、液体吐出方向を下方に向けて装着している。
ここで、ヘッド1は、図4に示すように、発熱体基板2と液室形成部材3から構成され、発熱体基板2に形成された供給路を介して共通流路7及び液室(個別流路)6に順次供給される液体を吐出する。このヘッド1は、発熱体4の駆動による液体の膜沸騰により吐出圧を得るサーマル方式のものであり、液室6内の吐出エネルギー作用部(発熱体部)への液体の流れ方向とノズル5の開口中心軸とを直角となしたサイドシュータ方式の構成のものである。
なお、液体吐出ヘッドとしては、圧電素子を用いて振動板を変形させ、また、静電力で振動板を変形させて吐出圧を得るものなど様々な方式があり、いずれの方式のものも本発明に係る装置に適用することができる。
図1に戻って、用紙8は、装置本体100に着脱可能なカセット40に収容されている。カセット40が装置本体100にセットされると、最上部の用紙8が適正な力で供給ローラ119に押し当てられるようになっており、用紙8が1枚ずつ送り出される。
搬送ガイド117で案内された用紙8は、搬送ローラ125と押えコロ126で挟み持たれて、主走査方向と直交する方向(副走査方向)に搬送され、搬送ガイド部材129上に送られる。
次に、主走査方向へのキャリッジ120の走査とヘッド1からの液体吐出を画像データに基づいて適切なタイミングで同調させ、用紙8に1バンド分の画像を形成する。1バンド分の画像形成が完了した後、副走査方向に用紙8を所定量送り、前述と同様の記録動作を行う。なお、1バンドは1ノズル列分に相当する。
これらの動作を繰り返し行い、1ページ分の画像形成を行なう。
画像形成後、用紙8は排紙コロ127で支持され、排紙ガイド118に案内されて排紙口115から装置本体100外部に排出され、伸縮自在の排紙トレイ116に積載される。
一方、ヘッド1の上部には吐出する液体を一時的に貯留するための液体収容室が形成されたヘッドタンク101が一体的に接続される。ここで、「一体的」とは、ヘッド1とヘッドタンク101がチューブ、管等で接続されることも含んでおり、どちらも一緒にキャリッジ120に搭載されているという意味である。
装置本体100には、カートリッジホルダ77に液体カートリッジ76が着脱自在に装着される。液体カートリッジ76に貯留されている液体は、送液ポンプによって液体供給チューブ16を介してヘッドタンク101に送液される。
また、主走査方向で画像形成領域の範囲外には、ヘッド1のメンテナンスや印刷待機中などに動作する維持回復装置31が配置されている。
維持回復装置31は、ヘッド1のノズルから液体を吸引したり、待機中などにノズル面を覆ってノズルを保湿、保護したりするキャップ32を備えている。キャップ32には、吸引ポンプ、廃液チューブが接続されており、ヘッド1から液体を吸引してノズルの目詰まりを回復できるようになっている。また、このノズルから吸引を行った後、ノズル面に付着した液体を払拭してノズルにメニスカスを形成するワイパ部材も備えられる。
また、装置本体100の内部の上部、ここでは、カセット40の装着方向に対向する壁面の上部には、吸引手段である吸引ファン50が取付けられている。この吸引ファン50を回転駆動することにより、装置本体100の内部の空気を外部に排出する向きに気流が発生する。なお、排気を装置本体100内で内部循環させる構成とすることもできる。
吸引ファン50の上流側にはフィルタ51、吸引ベースダクト54、チューブ支持ダクト20、ミスト吸引チューブ55が順に接続され、ミスト吸引チューブ55の他端側はキャリッジ120上に備えられた分岐ダクト18に接続されている。
分岐ダクト18の内部空間は、ミスト取り込み口部となるミスト吸引ダクト56Lとミスト吸引ダクト56Rに通じている。ミスト吸引ダクト56L,56Rは、キャリッジ120の主走査方向の両側面に配置されており、ヘッド1のノズル面と同一の高さで搬送ガイド部材129に対向して開口している。
ミスト吸引ダクト56L、56Rは、図5に示すように、矩形状の開口部56aを有し、開口部56aはヘッド1の記録幅よりも長く形成されている。
次に、チューブ構造について図6も参照して説明する。図6はチューブ構造の説明に供する模式的断面説明図である。
ミスト吸引チューブ55の内部に液体供給チューブ16が通っている構造としている。液体供給チューブ16は、ここでは、各色の液体の供給流路となる4本の液体供給チューブ16K、16C、16M、16Yを並べて配置して構成している。
この場合、4本の液体供給チューブ16K、16C、16m、16Yは、鉛直方向(垂直方向)に一列に並べて配置されている。
次に、チューブの接続部分の配置に関して図7及び図8を参照して説明する。図7は図3と反対側の側面説明図、図8はキャリッジ部分の左側面説明図である。
図7にも示すように、ミスト吸引チューブ55は一端が装置本体100に固定されたチューブ支持ダクト20に固定され、他端がキャリッジ120に配置された分岐ダクト18に固定されている。
ここで、ミスト吸引チューブ55の両端の接続部の位置に関して、分岐ダクト18側よりもチューブ支持ダクト20側の方が低い位置とされている。
このように高低差をつけることで、吸引されたミストがフィルタ51に到達せずミスト吸引チューブ55内に付着し、液状に堆積した場合、フィルタ51側に集めることができる。
また、図8に示すように、ミスト吸引チューブ55と液体供給チューブ16は共に分岐ダクト18に固定される。分岐ダクト18はキャリッジ120に配置された液体分配板17に固定される。液体分配板17は、内部に液体流路が形成されており、当該液体流路を通じて液体供給チューブ16からヘッドタンク101に液体を供給する。
次に、分岐ダクトとチューブの接続構造について図9を参照して説明する。図9は同分岐ダクトとチューブの接続部分の説明図である。
ミスト吸引チューブ55は、分岐ダクト18の側面開口部18Sに接続される。液体供給チューブ16は、分岐ダクト18の内部に延長して配置され、液体分配板17に接続される。
これにより、液体供給チューブ16が液体分配板17の内部の液体流路に通じている。分岐ダクト18の液体分配板17との接触面にはシール部材19を設け、液体供給チューブ16と分岐ダクト18との間の隙間からの空気の漏れを防止している。
分岐ダクト18の底面には底面開口部18Bが設けられており、ミスト吸引ダクト56Lの内部吸い込み流路56bに接続している。また、分岐ダクト18の上面には上面開口部18Tが設けられており、ミスト吸引ダクト56Rに通じる連結ダクト57に接続している。
ミスト吸引ダクト56L、56Rと連結ダクト57及び分岐ダクト18の上面開口部18T、底面開口部18Bの開口寸法は、ファン50を駆動したときに2つのミスト吸引ダクト56L、56Rでの吸引流量が略等しくなるように設定されている。
次に、チューブ支持ダクトの詳細について図10及び図11を参照して説明する。図10は図1のB−B線に沿う断面説明図、図11は図10の平面説明図である。
ミスト吸引チューブ55はチューブ支持ダクト20の側面開口部20Sに接続される。液体供給チューブ16は、チューブ支持ダクト20を貫通して、側面開口部22を経て反対側の側面の外側に延長して設けられ、端部にL字型のジョイント21が接続されてカートリッジホルダ77に固定されている。
カートリッジホルダ77の内部には流路が形成されて、各色の液体カートリッジ76と通じており、液体カートリッジ76内の液体が液体供給チューブ16に供給される。
チューブ支持ダクト20の底部は吸引ベースダクト54に接続され、チューブ支持ダクト20の底面開口部20Bとチューブ支持ダクト20の開口部54Tが通じて、チューブ支持ダクト20内部は吸引ベースダクト54の内部に通じている。
次に、この装置におけるミスト吸引の作用効果について図12も参照して説明する。図12は図3のC−C線に沿う断面説明図である。
キャリッジ120が矢印X方向に移動しながら液体を吐出して用紙8に画像を形成しているとき、ノズルからは用紙8に着弾して画像形成に寄与する主滴dの他に、主滴dより吐出速度が遅く、用紙8に着弾しない液体ミストmが発生する。この液体ミストmは、空気抵抗を受けて急速に吐出時の速度を失い、ヘッド1と用紙8の間の空間の気流に流されて移動する。
このミストの挙動について図13を参照して説明する。図13は図12のF部の拡大模式的説明図である。
キャリッジ120が矢印X方向に移動しているので、キャリッジ120の下部には矢印Dで示す方向に気流が形成されており、図13(a)に示すように、液体ミストmは矢印D方向に流れる。
ここで、キャリッジ120にはヘッド1に隣接してミスト吸引ダクト56Rが備えられているので、キャリッジ120の下方で発生した液体ミストmが、図13(b)に示すように、随時、ミスト吸引ダクト56Rの開口部56aの直下に移動する。
そして、図13(c)に示すように、液体ミストmがミスト吸引ダクト56Rの開口部56aから内部吸い込み流路56bに吸引される。
このように、装置本体100と液体吐出手段側(ここでは、キャリッジ120)との間に複数本の液体供給チューブ16とミスト吸引チューブ55を這い回すとき、ミスト吸引チューブ55の内部を液体供給チューブ16が通っていることで、這い回し部材の簡素化を図れる。
ここで、十分なミスト吸引性能を得るためには、ミスト吸引ダクト56において一定以上の流量を得ることが必要である。しかしながら、安価な吸引手段としてファンやブロアを用いる場合には、ミスト吸引チューブ55が細いと必要な流量が得られない。
したがって、ミスト吸引チューブ55は太く(開口断面積を大きく)する必要がある。
しかしながら、ミスト吸引チューブ55として単に太いチューブを用いるだけでは、印字動作を行うときに、キャリッジ120の主走査移動に伴ってミスト吸引チューブ55が屈曲変形しにくくなる。
そのため、キャリッジ120の移動負荷が増大すると共に、チューブが形状復元しようとする反発力によってキャリッジ120が振動して印字画像が乱れる不具合が生じる。
そこで、ミスト吸引チューブ55は低剛性材料で肉薄として屈曲変形しやすいようにする必要がある。
しかしながら、ミスト吸引チューブ55の曲げ剛性が小さいと、図1に示すようにミスト吸引チューブ55を略水平に姿勢維持する場合、ミスト吸引チューブ55が垂れ下がりやすいので、ミスト吸引チューブ55の姿勢を保持する必要がある。
そこで、本実施形態では、ミスト吸引チューブ55の内部に液体供給チューブ16を配置している。
液体供給チューブ16は一列に4本のチューブが並んだ形態であることから、垂直方向(鉛直方向)では高剛性な構成となっている。したがって、この液体供給チューブ16がミスト吸引チューブ55内を通っていることで、ミスト吸引チューブ55は液体供給チューブ16で支持され、低剛性なミスト吸引チューブ55でも簡易かつ省スペースで姿勢維持することができる。
また、ミスト吸引のためにファン50を駆動しているときには、ミスト吸引チューブ55の内部は大気圧に対して負圧になるため、液体供給チューブ16の周囲を負圧にすることができる。
これにより、液体供給チューブ16内への管壁を通しての空気混入が抑制される。したがって、印字品質の安定性が向上する。
このように、ミスト吸引チューブを薄肉とし内径を大きくしても、液体供給チューブのとしてミスト吸引チューブよりも剛性が相対的にチューブを使用することで、省スペースで支持することができ、ミストを効率良く吸引することができる。したがって、長期にわたり良好な画像品質を維持することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図14を参照して説明する。図14は同実施形態におけるチューブ構造の説明に供する断面説明図である。
本実施形態では、ミスト吸引チューブ55の内部に1本の液体供給チューブ16を通している。
1本であっても、液体供給チューブ16の剛性をミスト吸引チューブ55の剛性よりも高くすることで、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態について図15を参照して説明する。図15は同実施形態の説明に供する説明図であり、(a)はチューブ全体の断面説明図、(b)は支持部材の正面説明図である。
本実施形態では、ミスト吸引チューブ55の内部には、液体供給チューブ16の動きを制限する制限部材としての支持部材58を配置している。そして、この例では、1本の液体供給チューブ16を通している。
支持部材58は、液体供給チューブ16が通る貫通穴58Hが設けられた円板状の部材で、ウレタン等の低密度発泡材料(多孔質部材)で形成されている。
支持部材58の外形形状は、ミスト吸引チューブ55の開口断面形状と略同じ形状とされている。
そして、支持部材58の外径寸法は、ミスト吸引チューブ55の内径寸法よりも小さくしている。
この支持部材58は、ミスト吸引チューブ55の内側に、数箇所配置されている。
これにより、ミスト吸引チューブ55に対する液体供給チューブ16の位置を安定させることができるので、ミスト吸引流路の断面形状を安定させることができ、ミスト吸引性能を安定維持することができる。
また、支持部材58を多孔質部材としているので、空気が支持部材58を通過してミストを吸引することができる。
なお、支持部材58の材質は多孔質構造のものであれば良く、前述の低密度発泡材料に限られるものではない。例えば、不織布なども適用可能であるし、網目構造とすれば樹脂成型品とすることもできる。なお、この支持部材58は、低剛性で開口率が高い場合にはミスト吸引チューブ55の長手方向の全域に設けることもできる。
次に、本発明の第4実施形態について図16を参照して説明する。図16は同実施形態の説明に供する説明図であり、(a)はチューブ全体の断面説明図、(b)は支持部材の正面説明図である。
本実施形態では、ミスト吸引チューブ55の内部には、液体供給チューブ16の動きを制限する制限部材としての支持部材59を配置している。この例では、1本の液体供給チューブ16を通している。
支持部材59は、中央部に液体供給チューブ16の位置を制限する貫通穴59Hcが形成された円板状の樹脂部材であり、貫通穴59Hcの両側にミスト吸引時の空気を通す貫通穴59Hsが設けられている。
その他の構成及び作用効果は前記第3実施形態と同様である。さらに第3実施形態に比べて空気の流れの抵抗となる領域が少なく、ミストの吸引効率が向上する。
次に、本発明の第5実施形態について図17を参照して説明する。図17は同実施形態の説明に供する説明図であり、(a)はチューブ全体の断面説明図、(b)は支持部材の正面説明図である。
本実施形態では、第3実施形態と同様に、ミスト吸引チューブ55の内部には、液体供給チューブ16の動きを制限する制限部材としての支持部材58を配置している。この例では、4本の液体供給チューブ16を通している。
その他の構成及び作用効果は前記第3実施形態と同様である。
次に、本発明の第6実施形態について図18を参照して説明する。図18は同実施形態の説明に供する説明図であり、(a)はチューブ全体の断面説明図、(b)は支持部材の正面説明図である。
本実施形態では、第7実施形態と同様に、ミスト吸引チューブ55の内部には、液体供給チューブ16の動きを制限する制限部材としての支持部材59を配置している。この例では、4本の液体供給チューブ16を通している。
その他の構成及び作用効果は前記第4実施形態と同様である。
次に、本発明の第7実施形態の異なる例について図19を参照して説明する。図19は同実施形態の異なる例の説明に供する断面説明図である。
本実施形態では、ミスト吸引チューブ55の内部には、液体供給チューブ16の動きを制限する制限部材としての支持部材60を配置している。この例では、4本の液体供給チューブ16を通している。
支持部材60は、十字状の板状部材で、4つの先端部にそれぞれ液体供給チューブ16が貫通する穴が形成されている。支持部材60には、中央部にミスト吸引時の空気を通す貫通穴60Hsが設けられている。
これにより、4本の液体供給チューブ16K、16C、16M、16Yは、支持部材60によって離間されて配置される。
支持部材60は、液体供給チューブ16の長手方向に沿って数個配置される。
このように液体供給チューブ16を離間させた場合でもミスト吸引チューブ55を省スペースで支持することができ、ミスト吸引チューブ55を肉薄にして実質的な屈曲抵抗が液体供給チューブ16のみの抵抗になる構成にしても垂れ下がりを防止することができる。
ここで、図19(b)はミスト吸引チューブ55fをフィルム材質とした例であり、このようなフィルム材質のミスト吸引チューブ55fでも内部空間を保てるので、ミスト吸引チューブ55fによる屈曲抵抗を更に小さくできる。
次に、本発明の第8実施形態について図20を参照して説明する。図20は同実施形態の説明に供するチューブ支持ダクト周りの平面説明図である。
本実施形態では、蛇腹状のミスト吸引チューブ55jを使用している。
これにより、ミスト吸引チューブ55jの内径を大きくしても屈曲抵抗を小さくすることができる。
本願において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、液体を吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、液体、処理液、DNA試料、レジスト、パターン材料、結着剤、造形液、又は、アミノ酸、たんぱく質、カルシウムを含む溶液及び分散液なども含まれる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
また、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
1 液体吐出ヘッド
16 液体供給チューブ
18 分岐ダクト
20 チューブ支持ダクト
50 吸引ファン
51 フィルタ部材
55 ミスト吸引チューブ
56R,56L ミスト吸引ダクト
58、59、60 支持部材(制限部材)
120 キャリッジ
129 搬送ガイド部材

Claims (9)

  1. 液体を吐出する液体吐出手段と、
    ミストを取り込むミスト取り込み口部と、
    装置本体側から前記液体吐出手段側に液体を供給する供給チューブと、
    前記ミスト取り込み口部を前記装置本体側の吸引装置につなぐ吸引チューブと、を備え、
    前記吸引チューブの内部を前記供給チューブが通っている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記液体吐出手段及び前記ミスト取り込み口部は、往復移動可能なキャリッジに搭載されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記供給チューブは、前記吸引チューブよりも剛性が高い
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記供給チューブは複数本あり、
    前記吸引チューブの内部を前記複数本の供給チューブが通っている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  5. 前記複数本の供給チューブは、鉛直方向に並んで配置されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記複数本の供給チューブは、相互に離間して配置されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体を吐出する装置。
  7. 前記吸引チューブの内部には、前記供給チューブの動きを制限する制限部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  8. 前記制限部材は多孔質部材である
    ことを特徴とする請求項7に記載の液体を吐出する装置。
  9. 前記吸引チューブは蛇腹状部材である
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
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