JP2017099069A - インバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】各相出力電流の検出精度を向上させて所望のトルク制御等を可能にしたインバータを提供する。【解決手段】インバータ主回路の上下アーム内の直列接続点を一相分の交流出力端子とし、かつ、各相下アームのスイッチング素子と負側直流母線との間に、電流検出手段2x,2y,2zをそれぞれ接続してなるインバータにおいて、各相下アームの負側直流母線側の電位を互いに独立させて個別のグラウンド電位GND(X),GND(Y),GND(Z)とし、当該相のグラウンド電位と同一のグラウンド電位を有するサンプルホールド手段205xにより電流検出手段2xの出力信号をサンプルホールドし、その出力信号を、ノイズ除去手段206xを介してCPU201に入力し、A/D変換して当該相の出力電流を演算する。【選択図】図1

Description

本発明は、各相出力電流の検出精度を向上させたインバータに関するものである。
従来、インバータの各相出力電流を検出する技術は種々、提供されている。
例えば、特許文献1には、三相インバータの各相の下アームに電流検出手段を設け、電流検出用のサンプリング信号を特定相のPWM信号に同期させて各相の出力電流を検出し、その電流検出値に基づいてインバータを制御することが記載されている。
図11は、特許文献1に記載された三相インバータの主要部を概略的に示したものである。
図11において、10は直流電源、P,Nはその正極,負極、1u,1v,1wは三相(U, V, W相)各相の上アームの半導体スイッチング素子、1x,1y,1zは同じく下アームの半導体スイッチング素子、2x,2y,2zはシャント抵抗等からなる電流検出手段、3はCPU等の制御演算部を含む制御回路、U,V,Wは交流出力端子である。
この回路では、各相下アームの負側直流母線の電位を、制御回路3及び電流検出手段2x,2y,2zの共通グラウンド電位GNDとしている。
ここで、上記の共通グラウンド電位点は、それぞれ接続線を介して直流電源10の負極Nに接続されているが、これらの接続線上にはラインインダクタンスLが存在する。
このラインインダクタンスLには、例えばU相電流iがiu1→iu2のように下アームから上アームに転流する際、スイッチング素子1xのターンオフに伴って数式1の電圧(ノイズ電圧)Vが誘起される。この起電圧Vによって循環電流iLOOPが流れるので、インバータの高周波スイッチングに伴って循環電流iLOOPが高周波ノイズを発生させ、電流検出手段2x,2y,2zや制御回路3を誤動作させる原因となる。
Figure 2017099069
なお、上アームから下アームへ転流する時も同様に起電圧が発生するが、その極性は、下アームから上アームへの転流時に対して逆になる。このようなラインインダクタンスLに起因した起電圧Vや循環電流iLOOPは、V相,W相における転流時にも同様に発生するものである。
上述した問題への対策としては、図12に示す従来技術のように、各相下アームのグラウンド電位を独立させ、負側直流母線をインダクタンス等により交流的に分離することが考えられる。この場合、制御回路3及びV相下アームのグラウンド電位GND(Y)を基準グラウンド電位とし、この電位と交流的に分離された他相(U相,W相)下アームのグラウンド電位をGND(X),GND(Z)とする。
図12に示す回路構成によれば、図11のような共通グラウンド電位GNDを経由する循環電流iLOOPを抑制することは可能であるが、各相のグラウンド電位間、すなわちGND(X),GND(Y),GND(Z)間で、起電圧Vに起因して以下のような問題が生じる。
すなわち、図13に示すように、U相下アームの電流検出手段2xのグラウンド電位はGND(X)であるため、その出力信号Aをグラウンド電位がGND(Y)である制御回路3内のA/D変換手段3a(SADはA/D変換のタイミング信号)に伝送すると、起電圧Vによって電位差を生じているグラウンド電位GND(X),GND(Y)間に高周波ノイズが発生し、このノイズが信号Aに重畳されるため電流検出誤差の原因となる。これは、W相下アームの電流検出手段2zの出力信号を制御回路3に伝送する場合も同様である。
上記のノイズを電流検出信号から除去する対策として、特許文献2には、電流検出信号をローパスフィルタに通してからサンプルホールドし、制御回路に伝送することが開示されている。
図14は、この場合の回路構成を概略的に示したものであり、4はローパスフィルタ、5はサンプルホールド手段、SSHはサンプルホールドのタイミング信号である。
図14に示すように、U相下アームの電流検出手段2xの出力信号Aはローパスフィルタ4により高周波ノイズが除去されて信号Bとなり、サンプルホールド手段5に入力される。サンプルホールド手段5からは、タイミング信号SSHによりホールドされた信号CがA/D変換手段3aに向けて出力されることになる。ここで、制御回路3及びサンプルホールド手段5は共通のグラウンド電位GND(Y)を有している。
特許第5480593号公報(段落[0011]〜[0017]、図3等) 特許第3240535号公報(図1,図6等)
図14に示した構成において、インバータの各アームを流れる電流はスイッチングによって断続的になるので、例えば、グラウンド電位GND(X)から見た電流検出手段2xの出力信号(電流検出値に相当する電圧)Aは、図15(a)のようなパルス状となる。しかしながら、ローパスフィルタ4には動作遅れがあるため、グラウンド電位GND(Y)から見た出力信号Bは図15(b)のように波形が鈍り、これをサンプルホールドする結果、同じグラウンド電位GND(Y)を有するサンプルホールド手段5の出力信号Cは図15(c)のようになる。なお、図15において、TSHはサンプルホールドのタイミング、TADはA/D変換のタイミングである。
このため、従来では、図15(a)に示す源信号A(電流検出値iに相当)が、A/D変換手段3aに入力される時点では図15(c)の信号B(同じくiに相当)に減衰してしまうことになり、結果として電流検出誤差が発生するという問題があった。
そこで、本発明の解決課題は、各相出力電流の検出精度を向上させて所望のトルク制御等を可能にしたインバータを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、半導体スイッチング素子をそれぞれ有する上アーム及び下アームを直列に接続して一相分の上下アームを構成し、複数の前記上下アームを正側直流母線と負側直流母線との間に互いに並列に接続して各上下アーム内の上アームと下アームとの直列接続点を一相分の交流出力端子とし、かつ、各相の前記下アームの半導体スイッチング素子と前記負側直流母線との間に、各相の出力電流を検出するための電流検出手段をそれぞれ接続してなる主回路と、
前記電流検出手段の出力信号を用いて、前記半導体スイッチング素子をオン・オフ制御する制御回路と、
を備えたインバータにおいて、
前記制御回路は、
各相下アームの前記負側直流母線側の電位を互いに独立させてそれぞれ個別の下アームグラウンド電位とし、前記下アームグラウンド電位と同一のグラウンド電位を有するサンプルホールド手段により当該相の電流検出手段の出力信号をサンプルホールドすると共に、前記サンプルホールド手段の出力信号を、ノイズ除去手段を介して制御演算部に入力し、前記制御演算部は、前記ノイズ除去手段からの入力信号をA/D変換して当該相の出力電流を演算するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載したインバータにおいて、各相の前記下アームグラウンド電位のうちの何れかを、前記制御演算部のグラウンド電位としたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載したインバータにおいて、前記サンプルホールド手段は、PWM制御を行うためのキャリアに同期させて前記電流検出手段の出力信号をサンプルホールドするものである。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載したインバータにおいて、前記サンプルホールド手段は、PWM制御を行うためのキャリアに同期させて前記電流検出手段の出力信号をサンプルホールドし、前記制御演算部は、前記サンプルホールドのタイミングと同じタイミングで、下アームグラウンド電位が前記制御演算部のグラウンド電位と等しい相の前記ノイズ除去手段の出力信号をA/D変換するものである。
請求項1,3に係る発明によれば、ノイズ除去手段の動作遅れによる電流検出誤差を低減して電流検出精度を向上させると共に、主回路のスイッチング時にラインインダクタンスに起因して発生する高周波ノイズを低減することができる。
請求項2,4に係る発明によれば、制御演算部のグラウンド電位を何れかの下アームグラウンド電位と共通にすることにより、制御回路と主回路との間の一部の絶縁手段が不要になり、インバータの低価格化及び小型化が可能になる。
本発明の第1実施形態に係る三相インバータの全体構成図である。 図1における下アームゲート駆動回路の電源回路の構成図である。 図1における下アームゲート駆動回路の電源回路の構成図である。 図1における電流検出手段の構成図である。 本発明の第1実施形態において、電流検出値をサンプルホールドし、A/D変換するタイミングを説明するための波形図である。 本発明の第1実施形態における主要部の構成図である。 図6における各信号の波形図である。 本発明の第2実施形態に係る三相インバータの全体構成図である。 本発明の第2実施形態において、電流検出値をサンプルホールドし、A/D変換するタイミングを説明するための波形図である。 本発明の第2実施形態に適用可能なコモンモードチョークコイルの説明図である。 特許文献1に記載された三相インバータの概略的な構成図である。 他の従来技術を示す三相インバータの概略的な構成図である。 グラウンド電位間に発生するノイズ等の説明図である。 特許文献2に記載された従来技術の主要部を示す構成図である。 図14における各信号の波形図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。まず、図1は本発明の第1実施形態に係る三相インバータの全体構成図である。この第1実施形態は、請求項1に係る発明に相当する。
図1において、100は三相インバータの主回路、200はその制御回路である。主回路100において、前記同様に10は直流電源、P,Nはその正極,負極、1u,1v,1wは各相の上アームの半導体スイッチング素子、1x,1y,1zは各相の下アームの半導体スイッチング素子、6u,6v,6w,6x,6y,6zは各スイッチング素子のゲート駆動回路、Gu,Gv,Gw,Gx,Gy,Gzはゲート信号、U,V,Wは交流出力端子、Mは負荷としての電動機である。
スイッチング素子1u,1v,1w,1x,1y,1zは、逆並列に接続された還流ダイオードをそれぞれ備えている。ここで、各スイッチング素子は図示するIGBTに何ら限定されず、FETやパワトランジスタ等であっても良い。
また、2x,2y,2zは、下アームのスイッチング素子1x,1y,1zの出力側と負側直流母線との間にそれぞれ接続されたシャント抵抗等からなる電流検出手段である。これらの電流検出手段2x,2y,2zの負側直流母線側は、互いに独立したグラウンド電位GND(X),GND(Y),GND(Z)によってそれぞれ接地されている。
次に、制御回路200の構成を説明する。
制御回路200は制御演算部としてのCPU201を有し、このCPU201は、PWM演算手段202、サンプルホールドタイミング生成手段203、及びA/D変換手段204を備えている。
CPU201は、サンプルホールドタイミング生成手段203から出力されるタイミング信号により、各相の出力電流に相当する電流検出値ix1,iy1,iz1をサンプルホールド手段205x,205y,205zから取り込み、ローパスフィルタや光絶縁アンプ等からなるノイズ除去手段206x,206y,206zを介してA/D変換手段204に取り込む。なお、インバータの下アームの電流検出値から各相の出力電流を検出する方法は、例えば、前述した特許文献1や特開平6−98564号公報等により広く知られているため、ここでは説明を省略する。
CPU201では、入力された電流検出値を所定のタイミングでA/D変換してトルクを演算し、そのトルク演算値が外部からのトルク指令に一致するように所定幅のPWMパルスをPWM演算手段202にて演算する。
PWM演算手段202から出力されたPWMパルスは、絶縁用のフォトカプラPC1〜PC4,PC6,PC8を介し、ゲート信号Gu〜Gzとして各ゲート駆動回路6u〜6zに伝送される。ゲート駆動回路6u〜6zは、ゲート信号Gu〜Gzを所定の駆動パルスに変換してスイッチング素子1u〜1zのゲートに与え、これらをオン・オフさせて電動機Mに印加する三相交流電圧を生成する。他のフォトカプラPC5,PC7,PC9は、サンプルホールドタイミング信号を絶縁してサンプルホールド手段205x,205y,205zに送出するためのものである。
なお、PWMパルスの生成方法や電流フィードバックによって電動機Mのトルクを制御する方法は周知であるため、ここでは説明を省略する。
この制御回路200において、図中の破線は各グラウンド電位の境界を示している。電流検出値ix1が入力されるサンプルホールド手段205xのグラウンド電位は電流検出手段2xと同様にGND(X)であり、電流検出値iy1が入力されるサンプルホールド手段205yのグラウンド電位は電流検出手段2yと同様にGND(Y)であり、電流検出値iz1が入力されるサンプルホールド手段205zのグラウンド電位は電流検出手段2zと同様にGND(Z)である。
更に、CPU201のグラウンド電位は、上記GND(X),GND(Y),GND(Z)から独立したGND(C)となっている。
下アームのゲート駆動回路6x,6y,6zの電源回路としては、図2に示すように、インダクタ8を利用して単一の直流電源7により各相の下アームのグラウンド電位GND(X),GND(Y),GND(Z)を交流的に分離したものを使用することができる。あるいは、図3に示すように、相ごとに絶縁された直流電源7x,7y,7zを有する電源回路を用いてもよい。なお、図2,図3において、VP(X),VP(Y),VP(Z)は各相の電源回路の正極を示す。
次に、図1の電流検出手段2x,2y,2zについて、図4を参照しつつ説明する。これらの電流検出手段の構成は同一であるため、ここではU相下アームに設けられた電流検出手段2xを例に挙げて説明する。
図4において、電流検出手段2xが接続される下アームのスイッチング素子1xは、スイッチング素子本体及び還流ダイオードにそれぞれ補助電極1xa,1xbを備えており、いわゆるマルチ電極を有する素子である。電流検出手段2xは、補助電極1xa,1xbに流れる電流を検出する抵抗2xa,2xbと、これらの抵抗2xa,2xbによる電圧降下を加算する加算器2xcと、により構成されている。
上記構成により、U相下アームを流れる電流に比例した電圧を加算器2xcから出力させ、その電圧を電流検出値ix1として図1のサンプルホールド手段205xに入力する。
次いで、電流検出値をサンプルホールドし、A/D変換するタイミングを、図5に基づいて説明する。図5は、U相下アームの電流検出値を得る場合の例である。
図1のPWM演算手段202は、PWMパルスを生成するために図5(a)のキャリア(三角波)を用いているが、このキャリアの山のタイミングTSHにて、サンプルホールド手段205xが電流検出値ix1をサンプルホールドし、ix2として出力する。前述したように、タイミングTSHはサンプルホールドタイミング生成手段203によって生成されるものである。
サンプルホールド手段205xから出力される電流検出値ix2は、グラウンド電位GND(X)から見るとノイズ成分が重畳されていないが(図5(c))、CPU201のグラウンド電位GND(C)から見ると、図5(b)のゲート信号Gxによるスイッチングノイズが重畳している(図5(d))。
そこで、電流検出値ix2が入力されるノイズ除去手段206xの出力ix3が整定したタイミング、すなわち図5におけるタイミングTADで、A/D変換手段204によりix3をA/D変換する(図5(e))。このA/D変換のタイミングTADは、ノイズ除去手段206xのステップ応答に基づいて予め算定しておけば良い。
ここではU相下アームの電流検出値ix1について説明したが、V相,W相下アームの電流検出値iy1,iz1についても同様である。上述したようなタイミングで各相の電流検出値をサンプルホールドし、A/D変換することにより、U,V,W相の電流検出タイミングの同時性が確保される。
図6は、第1実施形態を、前述した図14と対比して説明するための主要部の構成図であり、図1と同一の部分には同一の符号を付してある。なお、図6において、A’は電流検出手段2xの出力信号、B’はサンプルホールド手段205xの出力信号、C’はノイズ除去手段206xの出力信号である。また、図7はこれらの信号の波形図であり、請求項3に係る発明に相当している。
第1実施形態では、電流検出値ix1に相当する電圧を、グラウンド電位がGND(X)であるサンプルホールド手段205xによってホールドする。このため、図7(b)の信号B’のように、グラウンド電位GND(X),GND(C)間で発生する高周波ノイズの影響を受けることなく、電流検出値ix1をホールドすることができる。
また、サンプルホールド手段205xの後段にノイズ除去手段206xを設けたことで、図7(c)の信号C’から明らかなように、ノイズ除去手段206xの動作遅れによる波形歪は発生することはない。なお、A/D変換は、ノイズ除去後の信号C’が整定したタイミングTADにて行う。
更に、第1実施形態では、図12と同様に各相下アームのグラウンド電位を互いに独立したGND(X), GND(Y), GND(Z)とし、これらのグラウンド電位を一括して直流電源10の負極Nに接続することにより、図11に示した循環電流iLOOPが発生せず、高周波ノイズによる制御回路200や電流検出手段の誤動作を防止することができる。
次に、図8は本発明の第2実施形態に係るインバータ装置の全体構成図である。この第2実施形態は、請求項2に係る発明に相当する。
第2実施形態における主回路100は第1実施形態と同様であり、異なるのは制御回路200Aの構成である。制御回路200AはCPU201Aを有し、このCPU201Aは、PWM演算手段202A、サンプルホールドタイミング生成手段203A、及び二系統のA/D変換手段204a,204bを備えている。これらのA/D変換手段204a,204bは、後述するように予め設定されたタイミングTAD1,TAD2によってA/D変換をそれぞれ行う機能を有する。
CPU201Aのグラウンド電位は、主回路100のV相下アームのグラウンド電位GND(Y)に等しくなっている。そして、V相下アームのスイッチング素子1yに対するゲート信号Gyを除き、PWM演算手段202AからフォトカプラPC1〜PC4, PC8により絶縁されたゲート信号Gu,Gv,Gw,Gx,Gzをゲート駆動回路6u,6v,6w,6x,6zへそれぞれ伝送するように構成されている。
U相下アームの電流検出値ix1及びW相下アームの電流検出値iz1は、サンプルホールドタイミング生成手段203AからフォトカプラPC5,PC9をそれぞれ介して送られるタイミング信号により、サンプルホールド手段205x,205zにてサンプルホールドされる。これらのサンプルホールド手段205x,205zの出力信号は、ノイズ除去手段206x,206zを介してCPU201A内の一方のA/D変換手段204aに入力され、A/D変換される。
また、V相下アームの電流検出値iy1は、CPU201Aに直接入力され、ix1,iz1と同じタイミングでサンプルホールドされると共に、他方のA/D変換手段204bによってA/D変換される。
PWM演算手段202AによるPWMパルスの演算動作は第1実施形態と同様であり、前述したようにゲート信号Gy以外はフォトカプラPC1〜PC4, PC8を経由してゲート信号Gu,Gv,Gw,Gx,Gzに変換され、ゲート信号GyはCPU201Aにより直接生成されるようになっている。よって、この第2実施形態では、第1実施形態に比べてフォトカプラ等の絶縁手段を一部省略できるため、インバータの低コスト化、小型化に寄与することができる。
次に、この第2実施形態において、電流検出値をサンプルホールドしてA/D変換するタイミングについて、図9に基づいて説明する。なお、図9は、U相下アーム及びV相下アームの電流検出値を得る場合の例であり、請求項4に係る発明に相当している。
図9(a)のキャリアの山のタイミングTSHにて、図8のサンプルホールド手段205xが電流検出値ix1をサンプルホールドしてix2を生成すると共に、図9(f)に示すように、同じタイミングTAD2でV相下アームの電流検出値iy1をA/D変換手段204bがA/D変換する。ここで、V相下アームの電流検出手段2yのグラウンド電位はCPU201Aのグラウンド電位GND(Y)と等しいため、前述した高周波ノイズが重畳されていない電流検出値iy1に相当する電圧をA/D変換することができる。
また、サンプルホールド手段205xから出力される電流検出値ix2は、グラウンド電位GND(X)から見るとノイズ成分が重畳されないが(図9(c))、CPU201Aのグラウンド電位GND(Y)から見るとゲート信号Gxによるスイッチングノイズが重畳する(図9(d))。
このため、第1実施形態と同様に、電流検出値ix2が入力されるノイズ除去手段206xの出力ix3が整定した図9のタイミングTAD1で、他方のA/D変換手段204aによりix3をA/D変換する(図9(e))。この場合のタイミングTAD1も、ノイズ除去手段206xのステップ応答に基づいて予め算定しておけば良い。
ここではU相下アームにおける電流検出値ix1について説明したが、W相下アームの電流検出値iz1についても動作は同様である。上述したタイミングで各相の電流検出値をサンプルホールドし、A/D変換することにより、U,V,W相の電流検出タイミングの同時性が確保される。
なお、第1,第2実施形態において、下アームのグラウンド電位GND(X),GND(Y),GND(Z)は直流的には同電位であるため、フォトカプラPC4,PC5,PC8,PC9を、図10に示すようなコモンモードチョークコイル9に置き換えても良い。
本発明は、実施形態に説明した三相インバータだけでなく、三相以外の多相インバータや単相インバータにおける各相出力電流を下アームの電流検出値に基づいて検出する場合に利用することができる。
1u,1v,1w,1x,1y,1z: 半導体スイッチング素子
1xa,1xb:補助電極
2x,2y,2z:電流検出手段
2xa,2xb:抵抗
2xc:加算手段
6u,6v,6w,6x,6y,6z:ゲート駆動回路
7,7x,7y,7z:直流電源
8:インダクタ
9:コモンモードチョークコイル
10:直流電源
100:主回路
200,200A:制御回路
201,201A:CPU
202,202A:PWM演算手段
203,203A:サンプルホールドタイミング生成手段
204,204a,204b:A/D変換手段
205x,205y,205z:サンプルホールド手段
206x,206y,206z:ノイズ除去手段
PC1〜PC9:フォトカプラ
P:正極
N:負極
U,V,W:交流出力端子
M:電動機
GND(X),GND(Y),GND(Z):各相下アームグラウンド電位
GND(C):CPUグラウンド電位
Gu〜Gz:ゲート信号

Claims (4)

  1. 半導体スイッチング素子をそれぞれ有する上アーム及び下アームを直列に接続して一相分の上下アームを構成し、複数の前記上下アームを正側直流母線と負側直流母線との間に互いに並列に接続して各上下アーム内の上アームと下アームとの直列接続点を一相分の交流出力端子とし、かつ、各相の前記下アームの半導体スイッチング素子と前記負側直流母線との間に、各相の出力電流を検出するための電流検出手段をそれぞれ接続してなる主回路と、
    前記電流検出手段の出力信号を用いて、前記半導体スイッチング素子をオン・オフ制御する制御回路と、
    を備えたインバータにおいて、
    前記制御回路は、
    各相下アームの前記負側直流母線側の電位を互いに独立させてそれぞれ個別の下アームグラウンド電位とし、前記下アームグラウンド電位と同一のグラウンド電位を有するサンプルホールド手段により当該相の電流検出手段の出力信号をサンプルホールドすると共に、前記サンプルホールド手段の出力信号を、ノイズ除去手段を介して制御演算部に入力し、前記制御演算部は、前記ノイズ除去手段からの入力信号をA/D変換して当該相の出力電流を演算することを特徴とするインバータ。
  2. 請求項1に記載したインバータにおいて、
    各相の前記下アームグラウンド電位のうちの何れかを、前記制御演算部のグラウンド電位としたことを特徴とするインバータ。
  3. 請求項1または2に記載したインバータにおいて、
    前記サンプルホールド手段は、PWM制御を行うためのキャリアに同期させて前記電流検出手段の出力信号をサンプルホールドすることを特徴とするインバータ。
  4. 請求項2に記載したインバータにおいて、
    前記サンプルホールド手段は、PWM制御を行うためのキャリアに同期させて前記電流検出手段の出力信号をサンプルホールドし、
    前記制御演算部は、前記サンプルホールドのタイミングと同じタイミングで、下アームグラウンド電位が前記制御演算部のグラウンド電位と等しい相の前記ノイズ除去手段の出力信号をA/D変換することを特徴とするインバータ。
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