JP2017098841A - 画像読取システム - Google Patents

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Abstract

【課題】原稿の読取画像データにおいて原稿エッジを精度よく検出する。【解決手段】画像読取システムの取得ユニット(71)は、読取デバイス(23)が読み取った白基準部材の読取画像を表す画像データである白画像データ、及び、読取デバイスが読み取った原稿の読取画像を表す画像データである原稿画像データを取得する。補正ユニット(75)は、原稿画像データが示す各画素の濃度値を、白画像データに基づきシェーディング補正することによって、各画素の濃度値を所定階調数の階調値で表した補正画像データを生成する。この補正ユニットは、原稿画像データにおいて、白画像データにおける同一画素の濃度値と一致する濃度値を示す画素の濃度値を、最大階調値より低い階調値に変換するようにして、原稿画像データが示す各画素の濃度値を、所定階調数の階調値の範囲内で濃度値に比例した階調値に変換し、上記補正画像データを生成する。【選択図】図8

Description

本開示は、画像読取システムに関する。
従来、読取デバイスを用いて原稿を読み取り、原稿の読取画像を表す画像データを生成する画像読取システムが知られている。画像データにおいて原稿エッジを検出し、原稿の傾きを補正する画像読取システムもまた知られている。
画像読取システムの一例である特許文献1記載の原稿読取装置は、原稿外側から原稿エッジに向けて光を照射可能な光源と、原稿内側から原稿エッジに向けて光を照射可能な光源とを備える。この原稿読取装置は、原稿エッジとして原稿の先端及び後端を検出するときに、検出対象の原稿エッジにおいて短い影が生じるように、上記二つの光源の一方を選択的に点灯させる。原稿読取装置は、点灯により形成される短い影を読み取ることにより、原稿エッジを検出する。
読取デバイスとしては、特許文献1に記載されるような原稿に対して異なる向きで光を照射可能な複数光源を備える読取デバイスだけではなく、光源が原稿に対して単一方向を向く読取デバイスもまた知られている。
特開2004−328154号公報
光源が単一方向を向く読取デバイスによれば、原稿エッジの検出に際して、短い影が発生するような向きで光を照射することができないケースが生じ得る。このケースでは、原稿の読取画像を表す画像データにおいて、原稿エッジが白く明るい領域として現れる。以下、画像データにおいて白く明るい領域として現れる原稿エッジのことを白エッジとも表現する。
白エッジが発生する場合、従来技術によれば、画像データから精度よく原稿エッジを検出することができない。このことは、原稿の傾き補正等において好ましくない影響を与える。白エッジの発生は、特許文献1記載の技術を用いて抑制することができる。しかしながら、製造コストや生産性等を考慮すると、光源が原稿に対して単一方向を向く読取デバイスを用いて原稿を読み取るケースのような白エッジが発生し得る状況でも、原稿の読取画像データから精度よく原稿エッジを検出できるのが好ましい。
従って、本開示の一側面では、白エッジを含む画像データから原稿エッジを精度よく検出可能な技術を提供できることが望ましい。
原稿の読取画像を表す画像データには、白エッジを境界に、原稿が存在する原稿領域と、原稿が存在しない非原稿領域とが隣接する。原稿が存在しない非原稿領域は、原稿の背景に位置する部材に起因して通常白い。しかしながら、白エッジは、非原稿領域よりも更に明るい領域(換言すれば高い濃度又は輝度を示す領域)として現れる。白エッジが周囲より明るい領域として現れるのは、原稿エッジの影ができる現象とは逆に、読取デバイスが光源から光を照射して受光部で反射光を受光することにより原稿エッジを読み取るときに、原稿の影響で反射光が一時的に受光部に集まりやすくなることが一因であると考えられる。本発明者らは、このように白エッジが周囲よりも明るく現れることを利用して、原稿エッジを精度よく検出することを想到するに至った。
この白エッジの特徴を利用して原稿エッジを検出する本開示の一側面に係る画像読取システムは、読取デバイスと、取得ユニットと、第一補正ユニットと、エッジ検出ユニットと、第二補正ユニットと、を備える。
取得ユニットは、読取デバイスによって読み取られた白基準部材の読取画像を表す画像データである白画像データ、及び、読取デバイスによって読み取られた原稿の読取画像を表す画像データである原稿画像データを取得する。
第一補正ユニットは、取得ユニットにより取得された原稿画像データが示す各画素の濃度値を、白画像データに基づきシェーディング補正することによって、各画素の濃度値を所定階調数の階調値で表した補正画像データを生成する。第一補正ユニットは、原稿画像データが示す各画素の濃度値を、所定階調数の階調値の範囲内で濃度値に比例した階調値で表した上記補正画像データを生成する。原稿画像データにおいて、白画像データにおける同一画素の濃度値と一致する濃度値を示す画素の濃度値は、上記補正画像データにおいて、上記濃度値に比例した階調値であって最大階調値より低い目標階調値で表される。シェーディング補正に用いられる上記原稿画像データ及び白画像データは、黒基準データに基づく黒補正後のデータであり得る。
エッジ検出ユニットは、上述した第一補正ユニットにより生成された補正画像データにおける原稿エッジを検出するように構成される。
第二補正ユニットは、第一補正ユニットにより生成された補正画像データをガンマ補正することにより、ガンマ補正後の補正画像データとして、各画素の階調値を所定階調数の階調値で表した多階調画像データを生成するように構成される。
第二補正ユニットは、ガンマ補正時、上記補正画像データにおける目標階調値を、目標階調値より高い階調値に補正する。このようにして、第二補正ユニットは、ガンマ補正前の補正画像データにおける目標階調値を、ガンマ補正後において目標階調値より高い特定階調値で表し、ガンマ補正前において最小階調値以上且つ目標階調値未満の階調値を、ガンマ補正後において最小階調値以上且つ特定階調値未満の階調値で表し、ガンマ補正前において目標階調値より大きい階調値を、ガンマ補正後において特定階調値以上且つ最大階調値以下の階調値で表すように、補正画像データが示す各画素の階調値を補正し、上記多階調画像データを生成する。
従来技術によれば、シェーディング補正時、原稿の読取画像を表す画像データにおける各画素の濃度値を、白画像データにおける同一画素の濃度値と一致するときに最大階調値に補正するように、所定階調数の階調値に補正する。これにより、シェーディング補正後の画像データとして、各画素の階調値を所定ビットで表した所定階調数の補正画像データを生成し、更にこれをガンマ補正して、原稿の多階調画像データを生成する。
このようなシェーディング補正は、原稿の多階調画像データを高画質に生成することに貢献する。しかしながら、このシェーディング補正によれば、シェーディング補正後の画像データにおいて白エッジの階調値が非原稿領域と同じく最大階調値(白)を示すことになる。即ち、従来のシェーディング補正によれば、白エッジの特徴(周囲より明るい特徴)が失われることから、補正後の画像データにおいて原稿エッジを高精度に検出することが難しくなる。
そこで、本開示の一側面に係る画像読取システムでは、シェーディング補正時に、白画像データにおける同一画素の濃度値と一致する濃度値を示す画素の当該濃度値を、最大階調値より低い目標階調値に変換するように、原稿画像データが示す各画素の濃度値を階調値に変換する。これにより、白エッジの特徴が補正画像データにおいて失われるのを抑制する。そして、この補正画像データに基づき、原稿エッジを検出する。
更に、上記補正画像データから原稿の多階調画像データを生成する際、最小階調値から目標階調値までの範囲で表される階調値を、より広い範囲の階調値で表すように、各画素の階調値をガンマ補正する。
従って、本開示の一側面に係る画像読取システムでは、原稿画像データを、第一補正ユニットにより、原稿エッジの検出に適した画像データに補正することができると共に、このような補正によって原稿の画質が低下しないように、第二補正ユニットにより、補正画像データを適切にガンマ補正し、高品質な原稿の多階調画像データを生成することができる。よって、本開示の一側面に係る画像読取システムによれば、白エッジが発生し得る状況でも、高画質な原稿の画像データを生成しつつ、原稿エッジを精度よく検出できる。
ところで、第一補正ユニットは、原稿画像データが示す各画素の濃度値Cを、この濃度値Cに、白画像データにおける同一画素の濃度値C1と目標階調値C2との比C2/C1を掛けた値C・C2/C1に対応した階調値に補正するように構成され得る。この目標階調値C2は、原稿画像データにおいて最も大きい濃度値を示す画素の当該濃度値に比C2/C1を掛けた値が、最大階調値以下となる階調値に定められ得る。このような目標階調値C2は、試験により求めることが可能である。
この目標階調値C2を用いて原稿画像データをシェーディング補正し、原稿エッジの検出に用いる補正画像データを生成すれば、補正画像データにおいて、白エッジ周辺の階調値が最大階調値で飽和しない。即ち、白エッジが周辺画素に対して目立たなくなるのを抑えることができる。従って、補正画像データに基づき、高精度に原稿エッジを検出することができる。
この他、上記特定階調値は、最大階調値であってもよい。即ち、第二補正ユニットは、第一補正ユニットにより生成された補正画像データにおいて目標階調値より大きい階調値を最大階調値に補正し、目標階調値以下の階調値を、最小階調値から最大階調値までの範囲内の階調値に補正することにより、原稿の多階調画像データを生成するように構成されてもよい。この場合には、多階調画像データにおいて、原稿の読取画像を採り得る階調値の全範囲を用いて表現することができ、高画質な原稿の多階調画像データを生成することができる。
また、エッジ検出ユニットは、第一補正ユニットにより生成された補正画像データに対して第二のガンマ補正を実行し、第二のガンマ補正後の補正画像データにおいて原稿エッジを検出するように構成されてもよい。例えば、エッジ検出ユニットは、補正画像データを、目標階調値より大きい階調値を示す画素が強調されるようにガンマ補正して、原稿エッジを検出するように構成され得る。
エッジ検出ユニットは、第二のガンマ補正前の補正画像データにおける目標階調値を、第二のガンマ補正後において目標階調値より低い第二の特定階調値で表し、第二のガンマ補正前において最小階調値以上且つ目標階調値未満の階調値を、第二のガンマ補正後において最小階調値以上且つ第二の特定階調値未満の階調値で表し、第二のガンマ補正前において目標階調値より大きい且つ最大階調値以下の階調値を、第二のガンマ補正後において第二の特定階調値より大きい且つ最大階調値以下の階調値で表すように、補正画像データが示す各画素の階調値を補正する処理を、上記第二のガンマ補正として実行する構成にされ得る。このようにガンマ補正された補正画像データに基づけば、高精度に原稿エッジを検出することができる。
エッジ検出ユニットは、上記第二のガンマ補正後の補正画像データ又は第一補正ユニットにより生成された補正画像データにおける各画素の階調値を、隣接画素との平均値に補正することにより、補正画像データを移動平均処理し、移動平均処理後の補正画像データを、更に微分処理し、微分処理後の補正画像データに基づき、原稿エッジを検出するように構成されてもよい。
エッジ検出ユニットは、微分処理後の補正画像データを二値化処理し、二値化処理後の補正画像データにおいて原稿エッジに対応する画素であると推定されるエッジ画素の一群を検出し、検出されたエッジ画素の一群の近似直線を算出することにより、原稿エッジを検出するように構成されてもよい。
上述した画像読取システムは、第二補正ユニットにより生成された多階調画像データにおける原稿の傾きを補正する処理、及び、多階調画像データから原稿に対応する領域の画像データを抽出する処理の少なくとも一方を、エッジ検出ユニットにより検出された原稿エッジに基づき実行する画像処理ユニットを更に備えた構成にされてもよい。
本開示の例示的実施形態における複合機の一部構成を表す断面図である。 複合機が備える原稿押さえ部材の周囲を拡大した断面図である。 白エッジの発生原理を、原稿押さえ部材の角度に基づいて説明した図である。 白エッジの発生原理を、光源と受光部との関係から説明した図である。 副走査方向の画素に対する濃度値の変化を示したグラフである。 複合機の電気的構成を表すブロック図である。 CPUが実行するADF読取処理を表すフローチャートである。 スキャン回路及びスキャンバイパス回路の構成を表すブロック図である。 スキャン回路が備えるガンマ補正回路の入出力特性を示すグラフである。 図10A及び図10Bは、スキャンバイパス回路が備えるガンマ補正回路の入出力特性の第一例及び第二例を示すグラフである。 原稿エッジ検出回路の構成を表すブロック図である。 移動平均処理回路、微分処理回路、及び二値化回路で実行される処理を説明した図である。 図13A及び図13Bは、微分フィルタの構成を表す図である。 エッジ抽出回路で生成されるエッジ位置データの構成を表す図である。 図15Aは、エッジ検出用画像データにおける原稿エッジの配置を例示した図であり、図15Bは、近似直線を用いた原稿エッジの検出方法を説明した図である。 エッジ位置データに基づきCPUが実行する処理を説明した図である。
以下に本開示の例示的実施形態を、図面と共に説明する。
図1に示す本実施形態の複合機1は、スキャナ装置、プリンタ装置及びコピー装置としての機能を有する。図1に示される複合機1の構成は、複合機1の上部構成である。複合機1は、上部に、スキャナ装置に対応する機械的構造を備える。プリンタ装置に対応する機械的構造は、図1に示されない複合機1の下部に設けられる。以下の説明では、複合機1の各部の相対的な位置関係を、図1及び図2に示す上下及び前後の各方向を利用して説明する。
複合機1は、スキャナ装置に対応する構造として、フラットベッド部3Aと、カバー部3Bと、を有する。カバー部3Bは、フラットベッド部3Aに対して開閉可能に取り付けられる。カバー部3Bが閉じられた状態において、フラットベッド部3Aの上面は、カバー部3Bによって覆われる。
カバー部3Bは、図1において破線で示される搬送経路に沿って原稿Qを搬送する搬送部10を備える。搬送部10は、供給ローラ11、分離ローラ12、中継ローラ対13、Uターン搬送ローラ14、排出ローラ対15などを備える。カバー部3Bは更に、供給トレイ16、及び排出トレイ17を備える。
供給トレイ16に載置される原稿Qは、破線で示される搬送経路に沿って搬送されて、排出トレイ17へと排出される。供給ローラ11によって供給トレイ16から搬送方向下流へと送り出される原稿は、分離ローラ12によって1枚ずつに分離される。この原稿Qは、中継ローラ対13やUターン搬送ローラ14によって更に下流に搬送されて、排出ローラ対15によって排出トレイ17上に排出される。
カバー部3Bは更に、中継ローラ対13とUターン搬送ローラ14との間に、原稿押さえ部材19を備える。原稿押さえ部材19は、プラテンガラス18に対向配置されて、搬送経路を通過する原稿Qを、プラテンガラス18に押さえつける。プラテンガラス18は、透明部材としてフラットベッド部3Aの開口部を閉塞するように設けられる。
上記搬送経路に沿って搬送される原稿Qは、中継ローラ対13とUターン搬送ローラ14との間において、プラテンガラス18の上面に接触しながら、原稿押さえ部材19の下方を通過する。原稿押さえ部材19は、ばね20によって付勢され、下方を通過する原稿Qがプラテンガラス18から浮き上がるのを抑制する。
フラットベッド部3Aには、図1に示すように、ガイド部21、キャリッジ22、ラインセンサ23、ばね24、及び、スペーサー25などが配設されている。ガイド部21は、前後方向に延在する。キャリッジ22は、前後方向へ往復移動可能な状態でガイド部21に支持される。キャリッジ22は、図示しないタイミングベルトに連結され、タイミングベルトが循環駆動されるのに追従して、ガイド部21に沿って前後方向、即ち、図1の矢印S1で示される方向へ往復移動する。
このキャリッジ22に搭載されるラインセンサ23は、図1において紙面法線方向に受光素子がライン状に配列されたコンタクトイメージセンサ(CIS)である。以下、この受光素子の配列方向のことを主走査方向とも称する。
ラインセンサ23は、キャリッジ22と共に前後方向へ往復移動する。図1では、一つのキャリッジ22及びラインセンサ23を、最も前方へ移動した状態、及び、最も後方へ移動した状態のキャリッジ22及びラインセンサ23として重複表示している。図1に示される二つのキャリッジ22及びラインセンサ23の実体は、一つのキャリッジ22及びラインセンサ23であることに留意されたい。
ラインセンサ23とキャリッジ22との間には、ばね24が介装されており、ラインセンサ23は、上向きに付勢されている。ラインセンサ23には、スペーサー25が更に取り付けられている。ラインセンサ23と共に上向きに付勢されるスペーサー25は、プラテンガラス18の下面に接触する。これにより、ラインセンサ23がキャリッジ22と共に往復移動する際、スペーサー25はプラテンガラス18の下面に接触する状態を維持し、ラインセンサ23は、プラテンガラス18との間の距離を一定に維持して前後に移動する。
複合機1は、フラットベッド読取モード及びADF読取モードを有する。フラットベッド読取モードは、プラテンガラス18の上面に載置された原稿Qの画像を読み取るための読取モードである。フラットベッド読取モードにおいて、キャリッジ22は前後に搬送される。ラインセンサ23は、キャリッジ22と共に移動しながら、プラテンガラス18の上面に載置された原稿Qを読み取る。
ADF読取モードは、搬送部10によって原稿Qを搬送しながら、原稿Qを読み取るための読取モードである。ADF読取モードにおいて、ラインセンサ23は、原稿押さえ部材19と対向する地点で静止する。ラインセンサ23は、この地点で、搬送部10によって搬送される原稿Qを読み取る。即ち、複合機1は、上述の主走査方向とは直交する方向へ原稿Qとラインセンサ23との相対位置を変化させつつ、原稿Qを読み取る。以下、この主走査方向とは直交する相対移動方向のことを副走査方向とも称する。
付言すると、原稿押さえ部材19は、プラテンガラス18と対向する面として白い面を有する。即ち、原稿押さえ部材19の下方を通過する原稿Qがラインセンサ23により読み取られるとき、原稿Qの背景色は白である。
図2に示す原稿押さえ部材19周辺の拡大図からも理解できるように、原稿押さえ部材19から少し離れたプラテンガラス18上の位置には、白基準部材27、及び、白基準部材27を固定配置するための白基準押さえ部材28が設けられる。ラインセンサ23は、原稿Qを読み取る前に、白基準部材27を読み取ることにより、シェーディング補正に必要な白基準データ及び黒基準データを生成する。
このラインセンサ23は、図3に示すように光源23Aと、受光部23Bと、その他の光学系23Cとを備える。受光部23Bは、画素毎の受光素子が上述したように主走査方向に配列された構成にされる。光源23Aは、受光部23Bよりも原稿Qの搬送経路下流に配置されて、下流から上流に向けて斜め上の角度で光を照射して、原稿押さえ部材19の下方を通過する原稿Qを、プラテンガラス18を介して照らすように構成される。
ラインセンサ23が光源23Aから光を照射して原稿Qを読み取るとき、ラインセンサ23による読取動作により生成される原稿Qの読取画像データには、原稿エッジが含まれる。ここで、ADF読取モードでの原稿読取時に読取画像データに含まれる原稿エッジの特徴を説明する。
本実施形態においては、光源23Aが原稿Qの搬送経路下流から原稿Qを照らすように配置されていることから、原稿エッジは、原稿Qの読取画像データにおいて白エッジとして現れる。また、この読取画像データには、白エッジを境界に、原稿Qが存在する原稿領域と、原稿Qが存在しない非原稿領域とが隣接するが、白エッジは、非原稿領域よりも更に明るい領域(換言すれば高い濃度又は輝度を示す領域)として現れる。
正確な原因ははっきりとしないが、白エッジが周囲画素より明るく現れることの一因は、原稿エッジが原稿押さえ部材19の下方を通過する際、反射光が受光部23Bに集まる方向に、光源23Aからの光路が変化することにあると考えられる。例えば、図3上段に示すように、原稿押さえ部材19下方への原稿Qの侵入初期には、原稿押さえ部材19が、原稿Qの厚みにより浮き上がり、原稿押さえ部材19の下面が、プラテンガラス18に対して傾斜した状態になる。しかしながら、原稿Qが原稿押さえ部材19に一定程度侵入すると、原稿押さえ部材19の浮き上がりは、図3下段に示すように解消され、下面の傾斜も解消される。この傾斜の解消前後においては、受光部23Bに侵入する反射光の光量が大きく変化し、一時的に受光部23Bでの受光量が増えることが原因で、白エッジが周囲より明るく現れると考えられる。
別の要因は、原稿押さえ部材19から作用する力によって、原稿の側壁が図4に示すように、プラテンガラス18に対して垂直ではなく傾斜した状態になり、傾斜した側壁からの反射光で受光部23Bでの受光量が増えて、白エッジが周囲より明るく現れることが考えられる。
図5には、読取画像データにおける濃度(換言すれば輝度)の変化を、読取画像データにおける副走査方向の画素を横軸に示し、濃度を縦軸に示すグラフで例示する。図5における位置Xaは、原稿Qの先端エッジに対応し、位置Xbは、原稿Qの後端エッジに対応する。位置Xaと位置Xbとの間は、原稿領域であり、その他は、非原稿領域である。非原稿領域の濃度は、原稿押さえ部材19の下面の濃度に対応する。
図5に示す一点鎖線は、ラインセンサ23が光源23Aで白基準部材27を照らして白基準部材27を読み取ったときの白基準部材27の濃度、即ち、白基準データの濃度に対応し、図5に示す二点鎖線は、ラインセンサ23が光源23Aを点灯させずに白基準部材27を読み取ったときの白基準部材27の濃度、即ち、黒基準データの濃度に対応する。
シェーディング補正では、原稿Qの読取画像データが表す各画素の濃度値を、所定ビット(例えば8ビット)の階調値に変換する。このとき、従来のシェーディング補正では、白基準データの濃度で最大階調値を採り、黒基準データの濃度で最小階調値(ゼロ)を採るように、原稿Qの読取画像データが表す各画素の濃度値を、階調値に変換する。
このような従来のシェーディング補正は、読取画像データにおいて原稿Qを階調豊かに表現するのには有効である一方、位置Xaに示される白エッジの濃度値が周囲画素と同様に最大階調値に変更されてしまうため、白エッジが周囲画素より明るいという特徴がシェーディング補正により失われてしまう。このことが原因で、シェーディング補正後の読取画像データにおいては、白エッジを原稿エッジとして検出することが難しくなる。
本実施形態の複合機1は、このようなシェーディング補正による原稿エッジの検出精度の劣化を抑えるため、図5において破線で示されるような白エッジのピーク以上の濃度値を、最大階調値に変換するように、シェーディング補正を行う。そして、このシェーディング補正後の読取画像データに基づき、原稿エッジを検出する。以下では、このような特徴を含む複合機1の構成を、更に詳細に説明する。
本実施形態の複合機1は、図6に示されるように、CPU31と、ROM33と、RAM35と、NVRAM37と、通信インタフェース39と、読取部40と、読取制御回路50と、スキャン回路70と、スキャンバイパス回路80と、原稿エッジ検出回路90と、原稿補正回路100と、画像処理回路110と、記録部120とを備える。
CPU31は、ROM33に記録されたプログラムに従う処理を実行し、複合機1全体を統括制御する。ROM33は、プログラムと共に、プログラムに供されるデータを記憶する。RAM35は、CPU31による処理実行時に、作業用メモリとして使用される。NVRAM37は、電気的にデータ書換可能なメモリであり、例えば、フラッシュメモリとして構成される。通信インタフェース39は、外部装置と通信可能な構成にされ、外部装置から指示を受信したり、読取動作により生成された原稿の多階調画像データを外部装置に送信したりする。
読取部40は、ラインセンサ23、及び搬送機構41を備える。この搬送機構41は、上述したキャリッジ22を副走査(前後)方向に搬送する機構、及び、原稿Qを副走査方向に搬送する機構(搬送部10)を含む。
読取制御回路50は、CPU31からの指示に従って、ラインセンサ23及び搬送機構41を制御する。スキャン回路70は、ラインセンサ23から入力される原稿Qの読取画像データを、アナログ信号からディジタル信号に変換し、変換後の読取画像データに対してシェーディング補正及びガンマ補正を施すことにより、原稿Qの多階調画像データを生成し、これをRAM35に記録するように構成される。
スキャンバイパス回路80は、スキャン回路70から入力されるシェーディング補正後の読取画像データに対し、原稿エッジの検出に適したガンマ補正を施して、ガンマ補正後の読取画像データを、エッジ検出用画像データとしてRAM35に記録するように構成される。
原稿エッジ検出回路90は、スキャンバイパス回路80が生成したエッジ検出用画像データをRAM35から読み出し、このエッジ検出用画像データに対して移動平均処理、微分処理、及び、二値化処理を順に実行する。原稿エッジ検出回路90は、この二値化処理後のエッジ検出用画像データから原稿エッジと推定される画素であるエッジ画素の一群を抽出し、エッジ画素の一群の位置を表すエッジ位置データを、RAM35に記録するように構成される。
CPU31は、このエッジ位置データに基づき、エッジ画素の一群の近似直線を算出することで、近似直線を原稿エッジとして検出する。更に、この原稿エッジの位置情報に基づき、原稿補正回路100に対して動作パラメータを設定する。例えば、CPU31は、原稿Qの傾きを補正する処理の動作パラメータ、及び、原稿Qを抽出する処理の動作パラメータを設定する。
原稿補正回路100は、RAM35に記録された原稿Qの多階調画像データを読み出し、CPU31からの指示に従って、この多階調画像データに対し原稿Qの傾きを補正する処理、及び、多階調画像データから原稿Qに対応する領域の画像データを抽出する処理の少なくとも一方を実行し、処理後の多階調画像データを、RAM35に記録するように構成される。
画像処理回路110は、原稿補正回路100によりRAM35に記録された上記処理後の多階調画像データに対する圧縮処理を実行し、これにより、例えば上記多階調画像データを、JPEG圧縮方式の画像データに変換して、変換後の多階調画像データをRAM35に記録する。画像処理回路110は、上記変換後の多階調画像データをNVRAM37に記録するように構成されてもよい。
記録部120は、CPU31からの指示に従って、RAM35又はNVRAM37に記録された多階調画像データや、通信インタフェース39を通じて外部装置から入力された画像データを、用紙に印刷するように構成される。この記録部120は、例えばインクジェットプリンタ又はレーザプリンタとして構成される。
続いて、CPU31が実行するADF読取処理を、図7を用いて説明する。ADF読取処理は、上述したADF読取モードで原稿Qを読み取る際に、CPU31により実行される。CPU31は、通信インタフェース39を通じて外部装置から入力される指示、又は、図示しないユーザインタフェースを通じてユーザから入力される指示に基づいて、このADF読取処理を実行する。
ADF読取処理を開始すると、CPU31は、読取制御回路50を通じて搬送部10を制御し、搬送部10に供給トレイ16からの原稿Qの搬送動作を開始させる(S110)。その後、ラインセンサ23を白基準部材27の下方に配置し、ラインセンサ23に光源23Aを点灯させた状態で白基準部材27を読み取る処理、及び、光源23Aを点灯させずに白基準部材27を読み取る処理を実行させるように、読取制御回路50を通じてラインセンサ23を制御する(S120)。この読取処理によりラインセンサ23は、白基準データ及び黒基準データを生成する。ラインセンサ23により生成された白基準データ及び黒基準データは、シェーディング補正のために、スキャン回路70で保持される。
その後、CPU31は、読取制御回路50を通じて、ラインセンサ23を原稿押さえ部材19の下方に配置し(S130)、原稿センサDSがオン信号を出力するまで待機する(S140)。
原稿センサDSは、原稿押さえ部材19下方の読取地点よりも原稿Qの搬送経路上流に設けられる。原稿センサDSは、原稿Qの先端が通過すると、出力信号をオフ信号からオン信号に切り替え、その後原稿Qの後端が通過するまでの期間、出力信号としてオン信号を出力し、原稿Qの後端が通過すると、出力信号としてオフ信号を出力するように構成される。
CPU31は、原稿センサDSからの出力信号がオフ信号からオン信号に切り替わると(S140でYes)、原稿Qの先端がラインセンサ23による読取地点に近づいてきていると判断して、読取開始までの原稿Qの残り搬送量を設定する(S150)。CPU31は、この残り搬送量だけ原稿Qが搬送された時点で(S160でYes)、読取制御回路50を通じてラインセンサ23を制御し、ラインセンサ23に読取動作を開始させる(S170)。読取動作の開始時、CPU31は、スキャン回路70、スキャンバイパス回路80及び原稿エッジ検出回路90を作動させる。
その後、CPU31は、原稿エッジ検出回路90によって上記エッジ位置データがRAM35に記録されるまで待機し(S180)、エッジ位置データが記録されると(S180でYes)、このエッジ位置データに基づく近似直線の算出により、原稿エッジとして原稿Qの上辺及び左右辺を検出する(S190)。更に、原稿Qの上辺及び左右辺に基づき、原稿Qの位置及び傾きを検出して、原稿補正回路100に対し、原稿の傾きを補正する処理の動作パラメータを設定する(S200)。事前のユーザからの指示に基づき、ユーザが原稿Qの抽出を所望している場合には、原稿補正回路100に対し、原稿Qを抽出する処理の動作パラメータを更に設定する。動作パラメータとしては、例えば、画像回転量を表すパラメータ、及び、抽出対象の画像領域を表すパラメータを一例に挙げることができる。
更に、CPU31は、原稿補正回路100及び画像処理回路110を作動させ(S210)、その後、原稿センサDSの出力信号がオフ信号に切り替わるまで待機する(S220)。そして、原稿センサDSの出力信号がオフ信号に切り替わると(S220でYes)、原稿Qの後端がラインセンサ23による読取地点に近づいてきていると判断して、読取終了までの原稿Qの残り搬送量を設定する(S230)。
CPU31は、この残り搬送量だけ更に原稿Qが搬送された時点で(S240でYes)、読取制御回路50を通じてラインセンサ23を制御し、ラインセンサ23に読取動作を終了させる(S250)。
更に、CPU31は、読取制御回路50を通じて搬送部10を制御し、搬送部10に原稿Qの排出動作を実行させる。その後、ADF読取処理を終了する。ここでは、説明を簡単にするために、原稿Qが1枚であるときのADF読取処理を説明した。CPU31は、原稿Qを複数枚連続読み取りする場合、S250で、原稿Qの排出動作と共に、新たな原稿Qの搬送動作を開始し、その後、S140に移行して、一枚目の原稿と同様の処理を実行することができる。
続いて、図8を用いて、スキャン回路70及びスキャンバイパス回路80の構成及び動作を詳細説明する。スキャン回路70は、図8に示すように、ADサンプリング回路71、黒補正回路73、シェーディング補正回路75、主走査処理回路77、及び、ガンマ補正回路79を備える。ADサンプリング回路71は、ラインセンサ23から入力されるアナログ信号としての原稿Qの読取画像データをディジタル信号に変換する。ADサンプリング回路71によってディジタル信号に変換された読取画像データは、黒補正回路73に入力される。ADサンプリング回路71は、アナログ信号に対する各種処理回路を含んでいてもよい。
黒補正回路73は、入力される読取画像データが示す各画素の濃度値を、黒基準データが示す各画素の濃度値で補正する。黒基準データは、主走査方向における各画素の濃度値として、光源23Aの点灯なしで受光部23Bにより読み取られた白基準部材27の濃度値を示す。即ち、黒補正回路73は、読取画像データが示す各画素の濃度値を上記黒基準データが示す主走査方向において同一画素の濃度値で減算するように補正する。黒補正回路73による黒補正後の読取画像データは、シェーディング補正回路75に入力される。
シェーディング補正回路75は、上記黒補正後の読取画像データを、白画像データに基づきシェーディング補正する。白画像データは、白基準データを黒基準データに基づき黒補正したデータに対応する。白画像データは、主走査方向における各画素の濃度値を、白基準データが示す濃度値から、黒基準データが示す同一画素の濃度値を減算した値で示す。
シェーディング補正回路75は、この白画像データに基づくシェーディング補正により、上記黒補正後の読取画像データが示す各画素の濃度値を、所定ビットの階調値に変換した補正画像データを生成する。このシェーディング補正によって、読取画像データが示す各画素の濃度値は、採り得る階調値の範囲内で濃度値に比例した階調値に変換される。
付言すると、本実施形態のシェーディング補正回路75は、黒補正後の読取画像データにおいて、白画像データにおける同一画素の濃度値と一致する濃度値を示す画素の濃度値を、濃度値に比例した階調値として、最大階調値より低い目標階調値Gtに変換する。このようにして、シェーディング補正回路75は、白画像データにおける同一画素の濃度値と一致する濃度値が最大階調値未満の階調値に変換されるように、上記黒補正後の読取画像データが示す各画素の濃度値を、採り得る階調値の範囲内で濃度値に比例した階調値に変換する。従来技術は、白画像データの濃度値と一致する読取画像データの濃度値を最大階調値に変換するように、読取画像データの各画素の濃度値を階調値に変換する点で、本実施形態は、従来技術とは異なる。
上記目標階調値Gtは、黒補正後の読取画像データにおける白エッジの濃度のピーク値Cpと白画像データの濃度値Cwとの比Cp/Cwと、最大階調値Gpとに基づき、不等式Gt×(Cp/Cw)≦Gpを満足するように予め定められる。この不等式を満足する目標階調値Gtによれば、シェーディング補正後の読取画像データにおいて、白エッジが最大階調値で飽和するのを抑制することができる。
読取画像データにおける白エッジの濃度のピーク値Cpは、原稿Qの読取毎に変動する。このため、試験によりピーク値Cpの統計を採り、この統計から白エッジの濃度値が最大階調値Gpで飽和する確率を一定以下に抑えるように目標階調値Gtを設定することができる。経験則によれば、目標階調値Gtは、最大階調値Gpの10%ほど低い値に設定することができる。
このように設定される目標階調値Gtに基づき、シェーディング補正回路75は、各画素の濃度値Cを、関係式G=C×(Gt/Cw)に従う、濃度値Cに比例した階調値Gに変換する。用いられる濃度値Cwは、白画像データが示す変換対象と同一画素の濃度値である。この関係式によれば、読取画像データにおいて最も大きい濃度値を示す画素の濃度値Cpに係数(Gt/Cw)を掛けた値、即ち、上記関係式に濃度値Cpを代入した値が基本的に最大階調値以下となり、シェーディング補正後の読取画像データにおいて、白エッジは最大階調値で飽和せず、白エッジが周囲画素より明るいという情報は失われない。
シェーディング補正回路75から出力されるシェーディング補正後の読取画像データである補正画像データは、スキャン回路70の主走査処理回路77に入力されると共に、スキャンバイパス回路80の主走査処理回路81に入力される。図8に示すように、スキャンバイパス回路80は、主走査処理回路81と、ガンマ補正回路83とを備える。
スキャン回路70の主走査処理回路77は、シェーディング補正回路75から入力される補正画像データに対し、主走査方向のノイズ抑制処理及び間引き処理を実行し、処理後の補正画像データを、ガンマ補正回路79に入力する。上記ノイズ抑制処理は、例えばモアレを抑制する処理に対応する。間引き処理は、補正画像データを指定解像度の画像データに変換するために、補正画像データにおける画素データを間引く処理に対応する。
ガンマ補正回路79は、主走査処理回路77から入力される補正画像データをガンマ補正する。ガンマ補正回路79は、図9に示す入出力特性を示すガンマテーブルに従って、補正画像データをガンマ補正する。図9は、階調値が8ビットで表される例を示している。8ビットで表される階調値の最大値、即ち、最大階調値は、255であり、最小階調値は、0である。付言すれば、図9は、目標階調値Gtが値230である例を示す。
図9に示される入出力特性によれば、入力値としての補正画像データにおける各画素の階調値は、次のように補正される。即ち、補正画像データにおいて目標階調値Gtより大きい各階調値(231から255)は、最大階調値(255)に補正される。補正画像データにおいて、目標階調値Gt以下の各階調値(0から230)は、大小関係が補正前後で変化しないように、最小階調値(ゼロ)から最大階調値(255)までの範囲の階調値に補正される。
この補正により、図9に示す例によれば、補正画像データにおける目標階調値(230)は、それより大きい最大階調値(255)に補正される。そして、ガンマ補正前において最小階調値から目標階調値までの範囲(0から230)で表される階調値は、ガンマ補正前より広い範囲(0から255)の階調値に補正され、ガンマ補正前において目標階調値から最大階調値までの範囲(230から255)の階調値は、ガンマ補正前より狭い範囲(255)の階調値に補正される。
このガンマ補正によって、白画像データの濃度値より大きかった原稿Qの読取画像データの濃度値は、最大階調値に補正され、原稿画像は、全範囲の階調値を用いて、階調豊かに表現される。ガンマ補正回路79は、このようにして生成したガンマ補正後の補正画像データを、各画素を所定ビット数の階調値で表す原稿Qの多階調画像データとしてRAM35に記録する。
スキャンバイパス回路80では、上記スキャン回路70から入力された補正画像データが、主走査処理回路81で処理された後、ガンマ補正回路83に入力される。スキャンバイパス回路80の主走査処理回路81は、スキャン回路70の主走査処理回路77と同様、補正画像データに対してノイズ抑制処理及び間引き処理を実行するように構成される。
ガンマ補正回路83は、スキャン回路70から主走査処理回路81を介して入力される補正画像データを、スキャン回路70とは異なるガンマテーブルに従ってガンマ補正する。具体的に、ガンマ補正回路83は、図10Aに示される入出力特性を有するガンマテーブルに従って、補正画像データをガンマ補正する。図10Aに示される階調値235は、補正画像データにおける非原稿領域の階調値に対応し、図5においてフラットな領域、換言すれば原稿押さえ部材19下面の階調値に対応する。以下では、この階調値235のことを背景階調値とも表現する。図10Aは、図9と同様、目標階調値Gtが230である例である。
図10Aに示される入出力特性によれば、補正画像データにおける各画素の階調値は、次のように補正される。即ち、目標階調値Gt及び背景階調値(235)は、より低い階調値に補正される。例えば、目標階調値Gtは、階調値125に補正され、背景階調値(235)は、階調値128に補正される。これにより、ガンマ補正前において最小階調値から背景階調値までの範囲(0から235)の各階調値は、より狭い範囲の階調値(0から128)に補正され、ガンマ補正前において背景階調値から最大階調値までの範囲(235から255)の各階調値は、より広い範囲(128から255)の階調値に補正される。但し、全範囲の各階調値(0から255)は、大小関係が補正前後で変化しないように補正される。
図10Aによれば、235から255までの入力値に対応する出力値は、急峻に増加する。これにより、補正画像データにおける白エッジに対応する画素は、ガンマ補正回路83において、周囲に対してより強調されるようにガンマ補正される。このガンマ補正により、ガンマ補正回路83は、入力された補正画像データを、原稿エッジの検出に適した画像データに変換する。以下では、ガンマ補正回路83によるガンマ補正後の補正画像データのことを、エッジ検出用画像データと表現する。ガンマ補正回路83は、このエッジ検出用画像データをRAM35に記録するように動作する。
但し、ガンマ補正回路83は、図10Bに示す入出力特性に従って、入力された補正画像データに対応するエッジ検出用画像データを生成する構成にされてもよい。図10Bに示す例によれば、補正画像データにおける各画素の階調値は、実質的に変更されずに、エッジ検出用画像データとして、ガンマ補正回路83から出力される。
続いて、RAM35に記録されたエッジ検出用画像データに基づき、エッジ位置データを生成する原稿エッジ検出回路90の詳細を、図11を用いて説明する。原稿エッジ検出回路90は、図11に示されるように、移動平均処理回路91と、微分処理回路95と、二値化回路97と、エッジ抽出回路99とを備える。
移動平均処理回路91は、エッジ検出用画像データに対し、3×3の移動平均処理を実行する回路である。周知のように、3×3の移動平均処理では、注目画素を中心画素とする3×3画素の階調値の平均値を算出し、移動平均処理後の画像データとして、中心画素の階調値を上記平均値に変更した画像データを出力する。図12の一段目に示されるエッジ検出用画像データD1を移動平均処理すると、移動平均処理後のエッジ検出用画像データD2は、図12の二段目に示されるように構成される。図12の一段目において太線で囲まれた3×3画素の平均値が、図12の二段目に示される移動平均処理後のエッジ検出用画像データD2において、太線で囲まれた画素の階調値として表される。図12の二段目では、左端の画素に対する数値が記載されていない。これは、図12の一段目に示されるエッジ検出用画像データD1の部分が主走査方向先頭部分であるために、該当する数値が存在しないことを示している。これに対して、図12の二段目では、上端及び下端の画素に対する数値が記載されている。これは、図12の一段目に示されるエッジ検出用画像データD1の部分が副走査方向の中間部分であることを示している。図12の二段目における上端及び下端の画素に対する数値は、図12の一段目に示されないエッジ検出用画像データD1の部分に基づく移動平均処理後の値を表す。
付言すると、ラインセンサ23がカラー読取可能である場合には、カラー読取によって、ラインセンサ23からスキャン回路70に色毎の読取画像データが入力される。そして、色毎の読取画像データが上述した方法で個別に処理されて、スキャン回路70からは色毎の多階調画像データがRAM35に記録され、スキャンバイパス回路80からは色毎のエッジ検出用画像データがRAM35に記録される。
この場合、移動平均処理回路91は、移動平均処理に先立って、色毎のエッジ検出用画像データを統合して、各画素の輝度値を階調表現してなるエッジ検出用画像データを生成することができる。このエッジ検出用画像データは、色毎のエッジ検出用画像データにおける各画素の階調値を重み付けして合算することにより生成することができる。移動平均処理回路91は、このエッジ検出用画像データに対して上記移動平均処理を実行し、移動平均処理後のエッジ検出用画像データを出力することができる。
移動平均処理回路91による移動平均処理後のエッジ検出用画像データD2は、微分処理回路95に入力される。微分処理回路95は、入力されるエッジ検出用画像データD2を微分処理し、微分処理後のエッジ検出用画像データD3を、二値化回路97に入力する。
微分処理回路95は、具体的に、微分フィルタとしてカーネルサイズ3×3のソベル(sobel)フィルタを用いて、エッジ検出用画像データD2を微分処理することができる。ソベルフィルタを用いた微分処理では、図13Aに示す主走査方向ソベルフィルタ及び図13Bに示す副走査方向ソベルフィルタを用いることができる。主走査方向ソベルフィルタは、エッジ検出用画像データD2を、主走査方向に微分するためのソベルフィルタであり、副走査方向ソベルフィルタは、エッジ検出用画像データD2を、副走査方向に微分するためのソベルフィルタである。主走査方向ソベルフィルタは、原稿Qの左右辺を検出するのに役立ち、副走査方向ソベルフィルタは、原稿Qの上辺を検出するのに役立つ。
微分処理回路95は、図12の二段目に示すエッジ検出用画像データD2の破線部分を微分処理するとき、破線部分の3×3画素と主走査方向ソベルフィルタとを畳み込み演算して得られる値Iと、破線部分の3×3画素と副走査方向ソベルフィルタとを畳み込み演算して得られる値Jとの二乗和平方根(I2+J21/2を、中心画素の微分処理後の値として算出する。図12の三段目に示すエッジ検出用画像データD3は、二段目に示すエッジ検出用画像データD2を微分処理したものであり、図12の三段目の破線部分は、図12の破線部分に対応する微分処理後の値に対応する。
二値化回路97は、微分処理回路95による微分処理後のエッジ検出用画像データD3を二値化処理して、二値化処理後のエッジ検出用画像データD4を、エッジ抽出回路99に入力する。二値化回路97は、具体的に、エッジ検出用画像データD3が示す各画素の階調値を、閾値と比較し、閾値以上の階調値を1に変換し、閾値未満の階調値をゼロに変換するようにして、エッジ検出用画像データD3を二値化処理することができる。図12三段目に示す微分処理後のエッジ検出用画像データD3に対する二値化処理後のエッジ検出用画像データD4を、図12の四段目に示す。図12に示す例によれば、閾値は100である。閾値は、この例に限定されるものではなく、試験により適切な値に定められ得る。
エッジ抽出回路99は、この二値化処理後のエッジ検出用画像データD4に基づき、原稿の先端エッジと推定されるエッジ画素の一群を抽出し、これらエッジ画素の夫々の位置を表すエッジ位置データを、RAM35に記録する。
具体的に、エッジ抽出回路99は、エッジ検出用画像データD4の主走査方向の先頭ライン(図14上段で一点鎖線により囲まれた第0ライン)に位置する各画素を基点に、これらの画素から副走査方向(図14上段に示す黒矢印方向)に最も近い値1の画素(図14上段で太線により囲まれた画素)をエッジ画素として抽出し、これら各エッジ画素のライン番号をエッジ位置として記述したエッジ位置データD5を図14下段に示すように生成する。
図14上段において、ライン番号Eのラインは、エッジ検出用画像データD4の最終ラインを示す。この最終ラインは、原稿の終端ではない。図15Aに示すようにエッジ検出用画像データD4は、原稿Qの先頭を含む読取開始から所定ラインまでの読取画像データを上述した方法で加工したものに対応する。図15Aは、エッジ検出用画像データD4が表す二値画像をモデル化して表したものであり、細い線で囲まれた領域全体がエッジ検出用画像データに対応し、太線上の画素がエッジ画素に対応する。ライン番号Eは、読取開始から所定ラインまでのエッジ検出用画像データにおける最終ラインのライン番号を示す。
エッジ位置データD5において、値Mで示される画素は、二値化処理後のエッジ検出用画像データD4において最終ラインまでエッジ画素に対応する値1の画素が見つからなかった画素に対応する。値Mは、エッジ検出用画像データにおける最終ラインのライン番号Eよりも大きな値として示される。このようにして生成されRAM35に記録されたエッジ位置データD5は、CPU31により読み出されてS190において原稿エッジの検出に用いられる。
S190において、CPU31は、エッジ位置データD5を、図16の一段目に示すように、中心画素(図16の一段目において一点鎖線で囲まれる画素)から主走査方向の両端に向かう方向に、値Mの画素が所定数連続して表れる画素まで参照する。値Mの画素が所定数連続して表れた場合には、その画素領域に原稿エッジが写っていないと判定できる。
従って、CPU31は、値Mの画素が所定数連続して表れた場合には、その連続した値Mの画素群に対して中心画素側で隣接する画素(図16の二段目において太線で囲まれた画素)を、原稿エッジの終端画素として検出する。エッジ位置データD5において中心画素から左側に位置する原稿エッジの終端画素PLは、図15Bに示すように、エッジ検出用画像データにおける原稿左辺の終端画素PLに対応し、エッジ位置データD5において中心画素から右側に位置する原稿エッジの終端画素PRは、図15Bに示すように、エッジ検出用画像データにおける原稿右辺の終端画素PRに対応する。
CPU31は、これら終端画素PL及び終端画素PRの夫々から中心画素側に所定画素数分離れた画素を両端とする主走査方向中央エリア(図16二段目で破線により囲まれたエリア)内のエッジ画素群を、原稿上辺のエッジ画素として推定する。そして、これらのエッジ画素群を所定単位で分割したグループ(図16三段目で破線により示されるグループ)毎に、グループの中で、副走査方向の位置(ライン番号)が中心に位置する画素(図16三段目で太線により囲まれる画素)を検出し、これらの検出画素を、中心画素(図16三段目で一点鎖線により囲まれる画素)と共に、近似直線の算出に用いる画素として選択する。
そして、CPU31は、選択した画素の配置に基づく近似直線を、最小二乗法により算出し、算出した近似直線を原稿の上辺として検出する。更に、この近似直線が図15Bに示すように、左から右に下がる近似直線である場合には、原稿左辺の終端画素PLから、上記近似直線と直交する直線を延ばしたときに、近似直線と交わる地点(図15Bにおける交点PC)を、原稿上辺の左端として検出し、交点PCから画素PLを結ぶ辺を、原稿左辺として検出する。また、原稿左辺に平行で画素PRから延びる辺を、原稿右辺として検出する。
このようにして、CPU31は、S190で原稿エッジとして原稿の上辺及び左右辺を検出する。上記算出した近似直線が、右から左に下がる近似直線である場合には、上述した手順において左右が逆である処理を実行することにより、原稿エッジとして原稿の上辺及び左右辺を検出する。
検出された原稿Qの上辺及び左右辺の情報は、上述したようにS200で原稿Qの位置及び傾きを検出し、原稿補正回路100の動作パラメータを設定するのに利用される。付言すると、上述した原稿Qの上辺及び左右辺の検出方法では、ノイズにより誤って抽出されたエッジ画素が近似直線の算出に用いられる可能性を抑えるために、主走査方向中央エリア内のエッジ画素群の一部を近似直線の算出に用いたが、主走査方向中央エリア内のエッジ画素群の全てを用いて近似直線が算出されてもよい。
以上、本実施形態の複合機1について説明した。この複合機1によれば、原稿Qの読取に先立って、ラインセンサ23に白基準部材27を読み取らせて、ラインセンサ23による白基準部材27の読取画像を表す白基準データ及び黒基準データを取得する。その後に、ラインセンサ23に原稿Qを読み取らせて、ラインセンサ23による原稿Qの読取画像データを取得する。
黒補正回路73は、この原稿の読取画像データを黒補正して、原稿画像データとして黒補正後の読取画像データを生成する。シェーディング補正回路75は、この黒補正後の読取画像データと、白基準データを黒基準データで補正してなる白画像データとに基づき、黒補正後の読取画像データが示す各画素の濃度値をシェーディング補正する。この際、シェーディング補正回路75は、白エッジの情報が失われないように、白画像データの濃度値を最大階調値とするようには、シェーディング補正を行わず、白画像データの濃度値より高い濃度値を最大階調値とするように、シェーディング補正を行う。これにより、シェーディング補正回路75は、シェーディング補正後の読取画像データとして、各画素の濃度値を所定階調数の階調値で表した白エッジが周囲画素に対して明るい補正画像データを生成する。
そして、シェーディング補正回路75は、この補正画像データを、出力用の多階調画像データの基礎として、主走査処理回路77を介しスキャン回路70のガンマ補正回路79に入力すると共に、エッジ検出用画像データの基礎として、スキャンバイパス回路80の主走査処理回路81を介しガンマ補正回路83に入力する。
スキャン回路70のガンマ補正回路79は、出力用の多階調画像データとして高画質な画像データを生成するために、補正画像データの最小階調値から目標階調値までの各階調値を、最小階調値から最大階調値までの階調値に変換し、補正画像データの目標階調値より大きい階調値を一律に最大階調値に変換するように、補正画像データをガンマ補正して、上記所定階調数の多階調画像データを生成する。一方、スキャンバイパス回路80のガンマ補正回路83は、白エッジを強調するように、補正画像データをガンマ補正してエッジ検出用画像データを生成する。
また、原稿エッジ検出回路90は、このエッジ検出用画像データに対する移動平均処理、微分処理、及び、二値化処理により、原稿エッジと推定される画素の一群であるエッジ画素群を抽出し、この位置情報であるエッジ位置データをCPU31に提供する。CPU31は、このエッジ位置データに基づき、原稿エッジとして、原稿Qの上辺及び左右辺を検出し、原稿Qの傾き及び位置を検出する。更には、原稿Qの傾き補正及び抽出処理のための動作パラメータを、原稿補正回路100に設定する。
従って、本実施形態によれば、図5に示されるように、白基準データの濃度値を超える濃度値を示す白エッジが発生したときに、白エッジの情報が失われないようにして、エッジ検出用画像データを生成することができ、このエッジ検出用画像データから高精度に原稿エッジを検出することができる。一方、出力用の多階調画像データにおいて原稿Qの画質が低下しないようにガンマ補正を行う。従って、本実施形態の複合機1によれば、白エッジが発生し得る状況でも、高画質な原稿Qの画像データを生成しつつ、原稿エッジを精度よく検出でき、原稿Qの傾き補正等を適切に行うことができる。
以上、本開示の例示的実施形態を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の態様を採ることができる。例えば、本開示の技術的思想は、コピー機能やプリンタ機能を備えないスキャナ装置に適用することができる。また、本開示の技術的思想は、原稿Qを読み取るために、原稿Qの両面にラインセンサを備えたスキャナ装置に適用することができる。
上記実施形態における1つの構成要素が有する機能は、複数の構成要素に分散して設けられてもよい。複数の構成要素が有する機能は、1つの構成要素に統合されてもよい。上記実施形態の構成の一部は、省略されてもよい。特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
最後に対応関係を説明する。複合機1が備えるラインセンサ23は、読取デバイスの一例に対応し、ADサンプリング回路71は、取得ユニットの一例に対応する。スキャン回路70のシェーディング補正回路75は、第一補正ユニットの一例に対応し、ガンマ補正回路79は、第二補正ユニットの一例に対応する。スキャンバイパス回路80のガンマ補正回路83及び原稿エッジ検出回路90によって実現される処理、及び、CPU31がS190で実行する処理は、エッジ検出ユニットにより実現される処理の一例に対応し、原稿補正回路100は、画像処理ユニットの一例に対応する。
1…複合機、3A…フラットベッド部、3B…カバー部、10…搬送部、18…プラテンガラス、19…原稿押さえ部材、20…ばね、21…ガイド部、22…キャリッジ、23…ラインセンサ、23A…光源、23B…受光部、27…白基準部材、31…CPU、33…ROM、35…RAM、37…NVRAM、40…読取部、41…搬送機構、50…読取制御回路、70…スキャン回路、71…ADサンプリング回路、73…黒補正回路、75…シェーディング補正回路、77…主走査処理回路、79…ガンマ補正回路、80…スキャンバイパス回路、81…主走査処理回路、83…ガンマ補正回路、90…原稿エッジ検出回路、91…移動平均処理回路、95…微分処理回路、97…二値化回路、99…エッジ抽出回路、100…原稿補正回路、110…画像処理回路、120…記録部、DS…原稿センサ。

Claims (8)

  1. 読取デバイスと、
    前記読取デバイスによって読み取られた白基準部材の読取画像を表す画像データである白画像データ、及び、前記読取デバイスによって読み取られた原稿の読取画像を表す画像データである原稿画像データを取得する取得ユニットと、
    前記取得ユニットにより取得された前記原稿画像データが示す各画素の濃度値を、前記白画像データに基づきシェーディング補正することによって、前記各画素の濃度値を所定階調数の階調値で表した補正画像データを生成する第一補正ユニットであって、前記原稿画像データが示す各画素の濃度値を、前記所定階調数の階調値の範囲内で前記濃度値に比例した階調値で表し、前記白画像データにおける同一画素の濃度値と一致する濃度値を示す前記原稿画像データ内の画素の濃度値を、前記濃度値に比例した階調値であって最大階調値より低い目標階調値で表した前記補正画像データを生成する第一補正ユニットと、
    前記第一補正ユニットにより生成された前記補正画像データにおける原稿エッジを検出するエッジ検出ユニットと、
    前記第一補正ユニットにより生成された前記補正画像データをガンマ補正することにより、ガンマ補正後の前記補正画像データとして、各画素の階調値を前記所定階調数の階調値で表した多階調画像データを生成する第二補正ユニットであって、ガンマ補正前の前記補正画像データにおける前記目標階調値を、前記ガンマ補正後において前記目標階調値より高い特定階調値で表し、前記ガンマ補正前において最小階調値以上且つ前記目標階調値未満の階調値を、前記ガンマ補正後において前記最小階調値以上且つ前記特定階調値未満の階調値で表し、前記ガンマ補正前において前記目標階調値より大きい階調値を、前記ガンマ補正後において前記特定階調値以上且つ前記最大階調値以下の階調値で表すように、前記補正画像データが示す前記各画素の階調値を補正して、前記多階調画像データを生成する第二補正ユニットと、
    を備える画像読取システム。
  2. 前記第一補正ユニットは、前記原稿画像データが示す各画素の濃度値Cを、この濃度値Cに前記白画像データにおける同一画素の濃度値C1と前記目標階調値C2との比C2/C1を掛けた値C・C2/C1に対応した階調値に補正するように構成され、
    前記目標階調値C2は、前記原稿画像データにおいて最も大きい濃度値を示す画素の当該濃度値に前記比C2/C1を掛けた値が、前記最大階調値以下となる階調値である請求項1記載の画像読取システム。
  3. 前記特定階調値は、前記最大階調値であり、
    前記第二補正ユニットは、前記第一補正ユニットにより生成された前記補正画像データにおいて前記目標階調値より大きい階調値を前記最大階調値に補正し、前記目標階調値以下の階調値を、前記最小階調値から前記最大階調値までの範囲内の階調値に補正することにより、前記多階調画像データを生成する請求項1又は請求項2記載の画像読取システム。
  4. 前記エッジ検出ユニットは、前記第一補正ユニットにより生成された前記補正画像データに対して第二のガンマ補正を実行し、前記第二のガンマ補正後の前記補正画像データにおいて前記原稿エッジを検出し、前記第二のガンマ補正では、前記第二のガンマ補正前の前記補正画像データにおける前記目標階調値を、前記第二のガンマ補正後において前記目標階調値より低い第二の特定階調値で表し、前記第二のガンマ補正前において最小階調値以上且つ前記目標階調値未満の階調値を、前記第二のガンマ補正後において前記最小階調値以上且つ前記第二の特定階調値未満の階調値で表し、前記第二のガンマ補正前において前記目標階調値より大きい且つ前記最大階調値以下の階調値を、前記第二のガンマ補正後において前記第二の特定階調値より大きい且つ前記最大階調値以下の階調値で表すように、前記補正画像データが示す前記各画素の階調値を補正する請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の画像読取システム。
  5. 前記エッジ検出ユニットは、前記第二のガンマ補正後の前記補正画像データにおける各画素の階調値を、隣接画素との平均値に補正することにより、前記補正画像データを移動平均処理し、移動平均処理後の前記補正画像データを、更に微分処理し、微分処理後の前記補正画像データに基づき、前記原稿エッジの位置を検出する請求項4記載の画像読取システム。
  6. 前記エッジ検出ユニットは、前記第一補正ユニットにより生成された前記補正画像データにおける各画素の階調値を、隣接画素との平均値に補正することにより、前記補正画像データを移動平均処理し、移動平均処理後の前記補正画像データを、更に微分処理し、微分処理後の前記補正画像データに基づき、前記原稿エッジを検出する請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の画像読取システム。
  7. 前記エッジ検出ユニットは、前記微分処理後の前記補正画像データを二値化処理し、二値化処理後の前記補正画像データにおいて前記原稿エッジに対応する画素であると推定されるエッジ画素の一群を検出し、検出された前記エッジ画素の一群の近似直線を算出することにより、前記原稿エッジを検出する請求項5又は請求項6記載の画像読取システム。
  8. 前記第二補正ユニットにより生成された前記多階調画像データにおける原稿の傾きを補正する処理、及び、前記多階調画像データから前記原稿に対応する領域の画像データを抽出する処理の少なくとも一方を、前記エッジ検出ユニットにより検出された前記原稿エッジに基づき実行するように構成された画像処理ユニットを更に備える請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の画像読取システム。
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