JP2017096690A - 長尺材測位支援装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。本発明が解決しようとする課題は、実際の工事現場において計測作業を行わずとも、杭や柱等の長尺材の位置を計測できるようにすることである。
図1に示すように、長尺材測位支援装置10は、鉛直部材としての杭及び柱の位置の計測を支援するための装置である。長尺材測位支援装置10は、プログラム80がインストールされたデスクトップ型、ノートブック型又はタブレット型のパーソナルコンピュータである。図1に示すように、長尺材測位支援装置10は演算処理装置11、入力部12、表示部13及び記憶部14等を備える。
入力部12は、スイッチ、キーボード、ポインティングデバイス等の入力装置である。この入力部12は、操作されることによって操作内容に応じた信号を演算処理装置11に出力する。演算処理装置11は、入力部12から入力した信号に従った演算処理を行う。
表示部13は、画面表示を行うディスプレイ装置である。演算処理装置11が演算処理によりビデオ信号を生成し、そのビデオ信号を表示部13に出力するので、この表示部13がそのビデオ信号に従った表示を行う。
工事現場点群モデル30,40は、仮想三次元空間に配置される複数の点の集合体である。より具体的には、図5に示すように、工事現場点群モデル30,40の各点の情報は、点を識別するために一意的な識別子と、仮想三次元空間での点の位置を表す三次元座標値と、点の濃淡を表すデータ値(例えば、赤(R)の階調値、緑(G)の階調値、青(B)の階調値)とから構成されている。三次元座標値及びデータ値が識別子に対応付けられた状態で記憶部14に記憶されている。なお、図5では、工事現場点群モデル30,40がフルカラーのモデルを例にしているので、データ値が三原色(RGB)の階調値からなるが、工事現場点群モデル30,40が単色スケール(グレースケール)のモデルである場合、データ値が一色の階調値からなり、工事現場点群モデル30,40が二値(モノクロ)のモデルである場合、工事現場点群モデル30,40にはデータ値が含まれない。
図12及び図13に示すフローチャートを参照して、長尺材測位支援装置10を用いて杭の位置を計測する方法について説明する。ここで、図13に示すフローチャートは図12に示すステップS2のサブルーチンの処理の流れを示す。なお、以下に説明する演算処理装置11の処理及び機能はプログラム80によって実現される。
プログラム80が演算処理装置11によって実行されると、まず、演算処理装置11は、記憶部14から工事現場点群モデル30を読み込む。
次に、演算処理装置11は、図6に示すように、工事現場点群モデル30のうち走査領域33(その走査領域33には一つの杭頭部の点群31が含まれる)をX座標軸及びY座標軸に沿って走査することによって、その走査の際にXY平面に沿って移動する走査点35の各位置毎に点群(走査点35を中心とした後述の円形領域34に含まれる点の集合体)のZ座標の平均値を算出する。具体的には、以下のようにして走査処理を実行する。
次に、演算処理装置11は、図14に示すように、読み込んだ三次元形状情報23及び位置情報24に基づいて杭モデル21Aの芯(中心線)のXY座標を算出し、杭モデル21Aの芯のXY座標よりもそれぞれ小さい座標値Xp0と座標値Yp0を設定するとともに、杭モデル21Aの芯のXY座標よりもそれぞれ大きい座標値Xthと座標値Ythを設定し、座標(Xp,Yp)に初期座標(Xp0,Yp0)を当てはめるように設定する(ステップS12)。
次に、演算処理装置11は、ステップS14で抽出した複数の点のZ座標の平均値を算出する(ステップS15)。
次に、演算処理装置11は、座標(Xp,Yp)と、ステップS15で算出したZ座標の平均値とを対応付けて記憶する(ステップS16)。
走査処理後、演算処理装置11は、Z座標の平均値のデータ列の中から最大値を特定し、その最大値に対応付けられた座標(Xp,Yp)を特定する。
次に、演算処理装置11は、ステップS3で特定した座標(Xp,Yp)とステップS3で特定したZ座標の最大平均値とを対応付けて、これらを記憶部14に記録する。更に、演算処理装置11は、ステップS3で特定した座標(Xp,Yp)とステップS3で特定したZ座標の最大平均値とを表示部13に表示させる。従って、ユーザは、表示部13に表示された数値を認識して取得することによって、杭の頭頂面の鉛直方向の位置及び水平方向の位置を計測することができる。
工事現場点群モデル30に含まれる他の杭頭部の点群31に対しても同様にして、上述のステップS1〜S4の処理を実行する。
図16〜図18に示すフローチャートを参照して、長尺材測位支援装置10を用いて柱の位置を計測する方法について説明する。ここで、図17に示すフローチャートは図16に示すステップS52のサブルーチンの処理の流れを示し、図18に示すフローチャートは図16に示すステップS54のサブルーチンの処理の流れを示す。なお、以下に説明する演算処理装置11の処理及び機能はプログラム80によって実現される。
プログラム80が演算処理装置11によって実行されると、まず、演算処理装置11は、記憶部14から工事現場点群モデル40を読み込む。
次に、演算処理装置11は、図9に示すように、工事現場点群モデル40のうち走査領域43(その走査領域43には一つの柱頭部の点群41が含まれる)をX座標軸及びY座標軸に沿って走査することによって、その走査の際にXY平面に沿って移動する走査点45の各位置毎に点群(走査点45を中心とした後述の矩形領域44に含まれる点の集合体)のZ座標の平均値を算出する。具体的には、以下のようにして走査処理を実行する。
次に、演算処理装置11は、図19に示すように、読み込んだ三次元形状情報23及び位置情報24に基づいて柱モデル21Bの芯(中心線)のXY座標を算出し、柱モデル21Bの芯のXY座標よりもそれぞれ小さい座標値Xq0と座標値Yq0を設定するとともに、柱モデル21Bの芯のXY座標よりもそれぞれ大きい座標値Xtと座標値Ytを設定し、座標(Xq,Yq)に初期座標(Xq0,Yq0)を当てはめるように設定する(ステップS62)。
次に、演算処理装置11は、ステップS64で抽出した複数の点のZ座標の平均値を算出する(ステップS65)。
次に、演算処理装置11は、座標(Xq,Yq)と、ステップS65で算出したZ座標の平均値とを対応付けて記憶する(ステップS66)。
走査処理後、演算処理装置11は、Z座標の平均値のデータ列の中から最大値を特定し、その最大値に対応付けられた座標(Xq,Yq)を特定する。
次に、演算処理装置11は、図21に示すように矩形領域44を回転させつつ、各回転角における矩形領域44内の点のZ座標の平均値を算出することによって、Z座標の平均値のデータ列を生成し、そのデータ列の中から最大平均値を特定し、その最大平均値に対応する回転角を特定する。具体的には、以下のようにして最大平均値及びそれに対応する回転角を特定する。
次に、演算処理装置11は、ステップS81で設定した矩形領域44を、その中心を通る回転軸(その回転軸はZ軸に平行である)回りに回転角θだけ回転させる(ステップS83)。ここで、図21に示す矩形領域44はその中心を通る回転軸回りに回転されたものである。
次に、演算処理装置11は、工事現場点群モデル40の各点のXY座標と、回転後の矩形領域44の外縁を表すXY座標の範囲とを対比することによって(この際、Z座標は捨象する)、工事現場点群モデル40の中から、回転後の矩形領域44の内側にある点を抽出する(ステップS84)。
次に、演算処理装置11は、回転角θと、ステップS85で算出した点のZ座標の平均値とを対応付けて記憶する(ステップS86)。
ここで、柱頭部以外の点群の点は柱頭部の点群41の点よりもZ座標が小さい。また、ステップS73で設定した矩形領域が柱頭部の点群41の外形を構成する矩形柱の外周面に合致していくほど、その矩形領域に含まれる柱頭部以外の点群の点の数が少なくなる傾向にある。よって、ステップS73で設定した矩形領域が柱頭部の点群41の外形を構成する矩形柱の外周面に最も合致した場合には、その矩形領域内に配される点のZ座標の平均値が最も大きくなる。よって、Z座標の平均値のデータ列の中で最大平均値に対応する回転角θは、実際の工事現場における柱の各柱面の向きに相当する。
次に、演算処理装置11は、ステップS53で特定した座標(Xq,Yq)と、ステップS89で特定したZ座標の最大平均値と、ステップS89で特定した回転角θとを対応付けて、これらを記憶部14に記録する。更に、演算処理装置11は、ステップS53で特定した座標(Xq,Yq)と、ステップS89で特定したZ座標の最大平均値と、ステップS89で特定した回転角θとを表示部13に表示させる。よって、ユーザは、表示部13に表示された数値を認識して取得することによって、柱の頭頂面の鉛直方向の位置及び水平方向の位置並びに各柱面の向きを計測することができる。
その後、工事現場点群モデル40に含まれる他の柱頭部の点群41に対しても同様にして、上述のステップS51〜S55の処理を実行する。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、長尺材測位支援装置10を用いることにより、以下の効果が得られる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
Claims (4)
- 工事現場を点群により表すとともに長尺材端部の点群を含んだ工事現場点群モデルを記憶した記憶部から前記工事現場点群モデルを読み込む読込手段と、
前記読込手段によって読み込んだ前記工事現場点群モデルをX座標軸及びY座標軸に沿って走査することによって、その走査の際にXY平面上で移動する走査点を中心とした所定領域に含まれる点のZ座標の平均値を、前記走査点の各XY座標毎に算出する走査手段と、
前記走査手段によって算出されたZ座標の平均値の中で最大の平均値を特定するとともに、その最大の平均値に対応したXY座標を特定する特定手段と、を備えることを特徴とする長尺材測位支援装置。 - 前記特定手段によって特定したXY座標を前記記憶部に記録するとともに、前記特定手段によって特定した最大の平均値をZ座標として前記記憶部に記録する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の長尺材測位支援装置。
- 前記特定手段によって特定したXY座標を中心とした前記所定領域を回転させつつ、前記工事現場点群モデルのうち前記所定領域内に配される点のZ座標の平均値を算出することによって、前記所定領域の回転角とZ座標の平均値とを対応付けたデータ列を生成するデータ列生成手段と、
前記データ列生成手段によって生成したデータ列のうち最大の平均値を特定する第二特定手段と、
前記第二特定手段によって特定した最大の平均値に対応付けられた回転角を特定する第三特定手段と、を更に備え、
前期工事現場点群モデルに含まれる前期長尺材端部の点群は点対称な形状の端面を有する部材の端部を表したものであることを特徴とする請求項1に記載の長尺材測位支援装置。 - 前記特定手段によって特定したXY座標を前記記憶部に記録し、前記第二特定手段によって特定した最大の平均値をZ座標として前記記憶部に記録し、前記第三特定手段によって特定した回転角を前記記憶部に記録することを特徴とする請求項3に記載の長尺材測位支援装置。
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