JP7093680B2 - 構造物差分抽出装置、構造物差分抽出方法およびプログラム - Google Patents

構造物差分抽出装置、構造物差分抽出方法およびプログラム Download PDF

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本発明は、構造物差分抽出装置、構造物差分抽出方法およびプログラムに関する。
近年BIM(Building Information Modeling)のように、建物のライフサイクルにおいて、コンピュータ上で3次元的に建物を把握する技術が知られている。また、仕上げ、管理情報等の属性データを追加してデータベース化し、設計、施工、維持管理までの様々な工程に情報を活用しようというトレンドがある。このような三次元計測には、レーザースキャナやステレオカメラ等によって取得できる点群データが用いられる。施工中の構造物の変化や、完成後の維持管理に活用するためには、異なる時刻の構造物に対して取得した点群同士を比較し、差分を抽出することが求められる場合が多い。しかし、構造物の隅々まで取得した点群データは非常に膨大なデータ量となり、取り扱いが困難となる場合がある。
その対策として、下記特許文献1の請求項1には、「構造物を点群により表現した第1の構造物点群モデルを、前記構造物をボクセルにより表現する第1の構造物ボクセルモデルに変換する第1変換手段と、前記第1の構造物点群モデルとは異なる時点の前記構造物を点群により表現した第2の構造物点群モデルを、前記構造物をボクセルにより表現する第2の構造物ボクセルモデルに変換する第2変換手段と、前記第1の構造物ボクセルモデルと前記第2の構造物ボクセルモデルとの差分をとることによって、前記第2の構造物ボクセルモデルにあり且つ前記第1の構造物ボクセルモデルにないボクセル、あるいは、前記第2の構造物ボクセルモデルになく且つ前記第1の構造物ボクセルモデルにあるボクセル、あるいは、前記第2の構造物ボクセルモデルにあり且つ前記第1の構造物ボクセルモデルにあるボクセル、あるいは、前記第2の構造物ボクセルモデルになく且つ前記第1の構造物ボクセルモデルにないボクセルをそれぞれ分類抽出する分類抽出手段と、を備えることを特徴とする構造物状況把握支援装置」と記載されている。
特許第6073429号公報
しかし、特許文献1の技術では、第1および第2の構造物点群モデルの相違部分以外の点群が全て取得されていない場合、例えば、一方の点群に対して他方の点群の取得範囲が少ない場合、構造物そのものに変化が無かったとしても、「構造物に変化が生じた」と判定される。従って、特許文献1の技術では、第1および第2の構造物点群モデルを取得する際、構造物の全体をスキャンしなければならず、作業が煩雑であった。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、構造物の差分を効率的に抽出できる構造物差分抽出装置、構造物差分抽出方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の構造物差分抽出装置は、一または複数の第1の計測位置から第1の構造物をスキャンして得られた第1の点群と、一または複数の第2の計測位置から第2の構造物をスキャンして得られた第2の点群と、に基づいて、前記第1の点群のうち、前記第2の点群の影になる範囲の点群である第1の点群シャドウ部を判定し、前記第2の点群のうち、前記第2の計測位置の何れから見ても前記第1の点群の影になる範囲の点群である第2の点群シャドウ部を判定する点群シャドウ部判定部と、前記第1の点群から前記第1の点群シャドウ部を削除した結果である第1の削除済点群と、前記第2の点群から前記第2の点群シャドウ部を削除した結果である第2の削除済点群と、を比較することにより、前記第1の構造物と前記第2の構造物との差分を抽出する点群比較部と、を備え、前記第1の計測位置または前記第2の計測位置は複数設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、構造物の差分を効率的に抽出できる。
本発明の第1実施形態による構造物差分抽出装置のブロック図である。 固定型スキャナの構成の一例を示す模式図である。 移動型スキャナの運用方法の一例を示す模式図である。 構造物の一例を示す平面図である。 図4の構造物に対して取得できる点群の一例を示す図である。 図4の構造物に対して取得できる点群の他の例を示す図である。 図4の構造物の全体を計測した結果である点群を示す図である。 他の構造物の一例を示す平面図である。 図8の構造物に対して取得できる点群および影範囲の一例を示す図である。 図7の点群と図9の影範囲とを重ねて表示した図である。 比較例の動作を示す模式図である。 本実施形態の動作の概要を示す模式図である。 点群計測位置判定ルーチンのPAD図である。 点群シャドウ判定ルーチンのPAD図である。 点群シャドウ判定ルーチンの動作例を示す模式図である。 無効点削減ルーチンのPAD図である。 本発明の第2実施形態による構造物差分抽出装置のブロック図である。 第2実施形態におけるボクセルシャドウ部判定部の動作説明図である。 無効ボクセル削減ルーチンのPAD図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
本実施形態では、当業者が本発明を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装、形態も可能で、本発明の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成、構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
〈第1実施形態の全体構成〉
図1は、本発明の第1実施形態による構造物差分抽出装置100(コンピュータ)のブロック図である。
構造物差分抽出装置100は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、HDDには、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行される。図1において、構造物差分抽出装置100の内部は、アプリケーションプログラム等によって実現される機能を、ブロックとして示している。
すなわち、構造物差分抽出装置100は、点群計測位置判定部102と、点群シャドウ部判定部103(点群シャドウ部判定手段)と、無効点削減部104と、点群比較部105(点群比較手段)と、比較結果表示部106と、を備えている。点群計測位置判定部102には、点群計測特性データ107と、第1の点群データ108(第1の点群)と、第2の点群データ109(第2の点群)と、が入力される。
ここで、第1の点群データ108は、ある時点で所定の構造物(例えば建築物、プラント設備等)をスキャンして得られた点群データである。また、第2の点群データ109は、第1の点群データ108とは異なる点群データである。例えば、上述した所定の構造物を別の時点でスキャンして得られた点群データを、第2の点群データ109として採用することができる。また、上述した所定の構造物とは別の構造物をスキャンして得られた点群データを、第2の点群データ109として採用することができる。
また、点群計測特性データ107は、上述した第1の点群データ108を計測したスキャナ、および第2の点群データ109を計測したスキャナの計測特性を表すデータである。点群計測特性データ107には、スキャン位置、計測ピッチ角、許容誤差等のデータが含まれる。なお、これらデータの詳細については後述する。
点群計測位置判定部102は、点群計測特性データ107に基づいて、第1の点群データ108および第2の点群データ109の各点における計測時のスキャン位置(スキャナの座標)を判定する。
点群シャドウ部判定部103は、第1の点群データ108のスキャン位置から見て、第1の点群データ108の影となる範囲に含まれる第2の点群データ109内の点を判定する。さらに点群シャドウ部判定部103は、第2の点群データ109のスキャン位置から見て、第2の点群データ109の影となる範囲に含まれる第1の点群データ108内の点を判定する。
無効点削減部104は、点群シャドウ部判定部103によって「影となる範囲」に含まれると判定された各点を、第1の点群データ108および第2の点群データ109から各々削除し、その結果を第1の削減済み点群データ110および第2の削減済み点群データ111として出力する。
点群比較部105は、第1および第2の削減済み点群データ110,111を比較し、一致部分および不一致部分を抽出する。また、比較結果表示部106は、点群比較部105による比較結果を表示する。
〈スキャナの構成〉
スキャナは大別すると、固定型スキャナと移動型スキャナとに分類される。また、計測方法等の違いにより、計測誤差等も様々異なる。移動型スキャナは、レーザー測距型、ステレオカメラ型、赤外線格子投影型等の種類が知られている。何れの種類においても、移動型スキャナは、台車等に搭載され、構造物の内部を移動しながら点群のショット計測を繰り返し、これらを、点群同士の相関や、自己位置計測情報等に基づいて点群のショットを接続してゆく。
図2は、固定型スキャナの構成の一例を示す模式図である。
図2において固定型スキャナ1000は、スキャナ本体1001と、三脚1002と、を備えている。スキャナ本体1001は、レーザー距離計(符号なし)と、回転台(図示略)とを備えている。スキャナ本体1001は、図示せぬ回転台によって、水平方向1006および垂直方向1007に回動自在になっており、回転角度を制御することによってレーザー射出方向を決定する。
レーザー射出方向の変更幅を、計測角度ピッチ1005と呼ぶ。図2において、方向1003は、ある時点におけるレーザー射出方向であり、方向1004は、計測ピッチ角1005だけ移動したレーザー射出方向である。計測ピッチ角1005は、一般的には水平方向、垂直方向独立に設定可能であるが、以下の説明では同一値として説明する。固定型スキャナ1000は、一つの固定点から水平、垂直方向に計測ピッチ角1005ずつ方向を変化させつつ対象物にレーザーを放射し、その反射光の飛来時間や位相差を検出することで対象物との距離を計測する。
図3は、移動型スキャナの運用方法の一例を示す模式図である。
図3において、移動型スキャナ1401がある計測位置において取得した点群を、「フレーム」と呼ぶ。従って、フレーム毎に計測位置は異なる。また、移動型スキャナ1401を適用する場合において、取得した点群は複数のフレームを含むことになる。図3に示す例では、計測位置1406,1407,1408において、移動型スキャナ1401は、それぞれ異なるフレームを取得する。また、計測位置1406において、方向1403は、ある時点における点群の計測方向であり、方向1404は、計測ピッチ角1405だけ移動した計測方向である。破線で示す計測範囲1402は、一の計測位置における点群の計測範囲を示す。すなわち、移動型スキャナ1401は、この計測範囲1402に属する物体の形状を点群として計測する。
〈点群の詳細〉
図4は、計測しようとする構造物500(第1の構造物)の一例を示す平面図である。
図4において、構造物500は、構造物500の周縁を囲む壁501と、その内部に設けられた機器502,503,504と、を備えている。機器502は、平面視が円形であり、機器503,504は、平面視が矩形である。
図5は、図4の構造物500に対して取得できる点群507の一例を示す図である。
構造物500内の任意の一点である計測位置506(第1の計測位置)に、固定型スキャナ1000(図2参照)を設置したとする。計測位置506から構造物500を計測すると、例えば、太実線で示す点群507が取得できる。点群507は、計測位置506から、光学的に到達可能な部分のみの点群で構成される。破線で示すライン520は、計測位置506から見て、壁501および機器502,503,504の境界方向を示すラインになる。
図6は、図4の構造物500に対して取得できる点群の他の例を示す図である。
図6において、破線で示す軌跡509は、移動型スキャナ1401(図3参照)が移動した軌跡の一例である。点群510は、移動型スキャナ1401が軌跡509に沿って構造物500内を移動した際に取得できる点群を示す。図6において、計測位置511,512(第1の計測位置)は、2台の固定型スキャナ1000(図2参照)が設置される計測位置である。計測位置511,512における2台の固定型スキャナ1000と、構造物500内を移動する移動型スキャナ1401とによって点群を計測してゆくと、構造物500の全体(壁501および機器502,503,504)を計測した点群が得られる。
図7は、図4の構造物500の全体を計測した結果である点群514を示す図である。
点群514は、図4における壁501、機器502,503,504の形状と、ほぼ一致している。図7における点群514のうち、2台の固定型スキャナ1000および1台の移動型スキャナ1401(図6参照)で取得した点群を、それぞれ「サブ点群」と呼ぶことがある。すなわち、図7に示した例では、点群514は、3個のサブ点群を含むことになる。
図8は、他の構造物600(第2の構造物)の一例を示す平面図である。
構造物600は、図4に示した構造物500に対して変更が加えられた結果物である。すなわち、構造物500,600は、異なる構造物であると考えることもでき、同一の構造物の異なる時刻における状態であると考えることもできる。構造物600に含まれる機器502は、位置505から図示の位置に移動している。
図9は、図8の構造物600に対して取得できる点群604(第2の点群)および影範囲の一例を示す平面図である。
構造物600内の任意の一点である計測位置603(第2の計測位置)に、固定型スキャナ1000(図6参照)を設置したとする。計測位置603から構造物500を計測すると、例えば、太実線で示す点群604が取得できる。破線で示すライン605は、計測位置603から見て、壁501および機器502,503,504の境界方向を示すラインになる。
また、図9において、ハッチングを施した領域を、「影範囲606」と呼ぶ。
影範囲606は、計測位置603から見て、物体の影となる範囲を示している。
図10は、図7に示した点群514と、図9に示した影範囲606と、を重ねて表示した図である。但し、点群514は、太実線で示す点群702と、一点鎖線で示す点群703と、に分類されている。点群702は、点群514のうち影範囲606の外側にある点群である。また、点群703は、点群514のうち影範囲606の内側にある点群である。
図11は、比較例の動作を示す模式図である。
この比較例では、点群514(図7参照)と、点群604(図9参照)とを単純に比較して、両者の相違点を抽出しようとするものである。
図11において太実線で示す点群801と、太破線で示す点群901とは、点群514(図10)に存在し点群604(図9の太実線)には存在しない点群を表す。また、太破線で示す点群802は、点群514には存在せず、点群604に存在する点群を表す。また、細破線で示す点群803は、点群514,604の双方に存在する点群、または、点群514,604の双方に存在しないが、現実の構造物には対応する構造が存在している点群を表す。
ここで、図11において太破線で示す点群901の扱いが問題になる。点群901は、点群801と同様に、点群514に存在し点群604には存在しない点群である。しかし、点群901は、対応する構成が構造物500に存在するにもかかわらず、点群604の計測時において計測位置が少なかったために(図9における計測位置が、603の一点であったために)点群604に含まれなかった点群である。仮に、点群514(図7参照)と、点群604(図9参照)と、を単純に比較して、構造物500の相違点を抽出しようとすると、点群901に対応する構造が「相違部分」として抽出され、正確な抽出結果が得られなくなる。
図12は、本実施形態の動作の概要を示す模式図である。すなわち、図12は、点群604(図9参照)と、点群702(図10参照)とを比較して、両者の異なる部分を抽出した結果を表す。
図12において太実線で示す点群811は、点群604に存在し、点群702には存在しない点群を表す。また、太破線で示す点群812は、点群604には存在せず、点群702には存在する点群を表す。
また、細破線で示す点群813は、点群604および点群702の双方に存在する点群、または、点群604および点群702の双方に存在しないが、現実の構造物には対応する構造が存在している点群を表す。
このように、図12に従って構造物の相違点を抽出すると、正確な抽出結果が得られる。後述する各部の処理内容は、例えば図12に示したような方法で、点群の差分抽出を行うものである。
〈実施形態の動作〉
(点群計測位置判定部102の動作)
以下、本発明の動作を説明する。図13は、点群計測位置判定部102において実行される点群計測位置判定ルーチンのPAD図である。
本ルーチンは、第1の点群データ108および第2の点群データ109(図1参照)の各々を処理対象として、1回ずつ実行される。例えば、図7における点群514を表すデータを第1の点群データ108とし、図9における点群604を表すデータを第2の点群データ109とするとよい。本ルーチンにおいては、処理対象となる点群データに含まれる点群を「点群GP」と呼ぶ。
図13のステップS201において処理が開始されると、処理はステップS202に進む。ここで、処理対象となる点群GP(第1の点群データ108または第2の点群データ109における点群)は、m個(mは1以上の自然数)のサブ点群を含む。これらサブ点群を「サブ点群Pi」(但し、1≦i≦m)と表記する。ステップS202においては、これらサブ点群Piについて、それぞれ、ステップS203以降の処理を繰り返す。
ステップS203において、点群計測位置判定部102は、点群計測特性データ107(図1参照)からサブ点群Piの計測ピッチ角θを取得し、サブ点群Piを構成する各点pi,jの計測ピッチ角を、計測ピッチ角θ(pi,j)として保持する。なお、計測ピッチ角θは、全ての点pi,jに対して同一の値であってもよく、点pi,j毎に異なる値であってもよい。例えば、詳細な形状を取得したい部分は、計測ピッチ角θ(pi,j)を狭くするとよい。
次に、処理がステップS204に進むと、点群計測位置判定部102は、点群計測特性データ107からサブ点群Piにおける許容誤差δiを取得し、サブ点群Piを構成する各点pi,jの許容誤差δ(pi,j)として保持する。なお、許容誤差δ(pi,j)は、何れの点pi,jに対しても同一の値であってもよく、点pi,j毎に異なる値であってもよい。
次に、処理がステップS205に進むと、サブ点群Piの計測手段は、固定型スキャナ(例えば図2における固定型スキャナ1000)であるのか移動型スキャナ(例えば図3における移動型スキャナ1401)であるのかが判定される。ステップS205において、「固定型スキャナである」と判定されると、処理はステップS206に進む。
ステップS206において、点群計測位置判定部102は、点群計測特性データ107(図1参照)から、サブ点群Piに対する固定型スキャナのスキャン位置Siを取得する。ここで、スキャン位置Siとは、サブ点群Piを取得する際に固定型スキャナが配置されている位置座標を指す。そして、点群計測位置判定部102は、サブ点群Piの各点pi,jに対応するスキャン位置S(pi,j)として、スキャン位置Siを保持する。
一方、ステップS205において、「移動型スキャナである」と判定されると、処理はステップS207に進む。ステップS207においては、サブ点群Piの各点pi,jについて、ステップS208の処理が繰り返される。ところで、先に、図3を参照して説明したように、移動型スキャナ(例えば移動型スキャナ1401)は、フレーム毎に点群を取得する。これらフレームに対して付与した一連の番号をフレーム番号kと呼ぶ。
移動型スキャナにおけるスキャン位置、すなわち移動型スキャナの座標は、サブ点群Piと、フレーム番号kとによって決定されるため、スキャン位置を「Si,k」のように表現する。また、移動型スキャナによって取得されたサブ点群Piの各点pi,jは、何れかのフレーム番号kにおいて取得された点である。ステップS208において、点群計測位置判定部102は、点pi,jを取得したフレームFi,kに係るスキャン位置Si,kを取得し、その結果を点pi,jに対応するスキャン位置S(pi,j)=Si,kとして保持する。そして、以上のステップS202~S208の処理が終了すると、ステップS209にて、本ルーチンの処理が終了する。
(点群シャドウ部判定部103の動作)
図14は、点群シャドウ部判定部103において実行される点群シャドウ判定ルーチンのPAD図である。
ここで、以下の説明で用いる「点群GP1,GP2」について説明しておく。点群GP1,GP2のうち一方は第1の点群データ108に含まれる点群であり、他方は第2の点群データ109に含まれる点群である。そして、点群シャドウ部判定部103は、点群GP1,GP2の割り当てを入れ替えて、本ルーチンを合計2回実行する。
例えば、点群シャドウ部判定部103は、最初に第1の点群データ108に含まれる点群を点群GP1とし、第2の点群データ109に含まれる点群を点群GP2として本ルーチンを実行し、しかる後に第1の点群データ108に含まれる点群を点群GP2とし、第2の点群データ109に含まれる点群を点群GP1として、本ルーチンを再び実行する。
図14のステップS301において処理が開始されると、処理はステップS302に進む。ここでは、点群シャドウ部判定部103は、点群GP1に含まれる一または複数のサブ点群Piについて、ステップS303以降の処理を繰り返えす。ステップS303においては、点群シャドウ部判定部103は、サブ点群Piの各点pi,jについて、ステップS304~S310の処理を繰り返す。
ステップS304において、点群シャドウ部判定部103は、点群計測位置判定部102の処理結果に基づいて、点pi,jのスキャン位置S=S(pi,j)、計測ピッチ角θ=θ(pi,j)、および許容誤差δ=許容誤差δ(pi,j)を取得する。次に、処理がステップS305に進むと、点群シャドウ部判定部103は、スキャン位置Sと点pi,jとを結ぶ直線Lを求め、スキャン位置Sを頂点とし直線Lを中心軸とし、開き角度がθである円錐C(S,pi,j,θ)を求める。
図15は、点群シャドウ判定ルーチンの動作例を示す模式図である。図15において、計測位置1102は、スキャン位置S=S(pi,j)に対応する。また、点1101は、点pi,jに対応する。また、直線1106は、直線Lに対応する。また、破線で示す円錐1107は、円錐C(S,pi,j,θ)に対応する。また、点1101の周辺において、破線で囲んだ領域1100は、サブ点群Piが占める領域の一部である。
図14に戻り、次に処理がステップS306に進むと、点群シャドウ部判定部103は、円錐C(S,pi,j,θ)と交差する点群GP2の部分点集合Vを求める。
図15において、破線で示す3箇所の領域1103は、点群GP2が占める領域の一部である。領域1103に含まれる複数の点のうち、点1108,1109a,1109b,1109c,1110は、円錐C(S,pi,j,θ)と交差するため、部分集合Vに含まれる。
図14に戻り、次に処理がステップS307に進むと、点群シャドウ部判定部103は、部分集合Vに含まれる各点pnについて、ステップS308~ステップS310の処理を繰り返す。
ここで、これらステップの内容を説明する前に、各点pnに付与される「マーク」について説明しておく。点群シャドウ部判定部103は、各点pnに付与する「マーク」を記憶している。この「マーク」は、「可視マーク」、「削除マーク」または「未定マーク」である。
ここで、「可視マーク」とは、当該点pnが、何れかのスキャン位置Sから見通し内にある場合に付与される。また、「削除マーク」は、当該点pnを削除する可能性がある場合に付与される。「未定マーク」は、初期状態においては、各点pnに付与されるマークである。
ステップS308では、点群シャドウ部判定部103は、点pnに「可視マーク」が付与されておらず、かつ、下式(1)が成立するか否かを判定する。

|S-pn|>|S-pi,j|+δ …式(1)

式(1)において、|S-pn|は、スキャン位置Sと点pnとの距離を表す。また、|S-pi,j|は、スキャン位置Sと、現在の処理対象である点pi,j(ステップS303で選択された処理対象である点pi,j)と、の距離を表す。また、δは許容誤差である。
ステップS308において「Yes」と判定されると、点群シャドウ部判定部103はステップS309を実行する。ここでは、点群シャドウ部判定部103は、点pnに対して、削除マークを付与する。
一方、ステップS308において「No」と判定されると、点群シャドウ部判定部103はステップS310を実行する。ここでは、点群シャドウ部判定部103は、点pnに対して、可視マークを付与する。
ステップS308~S310の処理によれば、ある点pi,jに対する処理において、点pnに一旦可視マークが付与されると、その可視マークはその後も維持され続ける。一方、ある点pi,jに対する処理において、点pnに削除マークが付与されたとしても、その後に他の点pi,jに対する処理において点pnに可視マークが付与される場合がある。その場合、従前の削除マークは削除され、その可視マークはその後も維持され続ける。
図15において、計測位置1102と点1101との距離は、上述した式(1)において|S-pi,j|である。円弧1111は、計測位置1102を中心とし、半径が|S-pi,j|である円弧である。また、円弧1114は、計測位置1102を中心とし、半径が|S-pi,j|+δである円弧である。円弧1111,1114の間隔1104は、許容誤差δ=δ(pi,j)に等しい。
そして、点1108が処理対象である点pnであるとすると、計測位置1102と点1108との距離は、式(1)において距離|S-pn|である。そして、距離|S-pn|は、円弧1114の半径である距離|S-pi,j|+δよりも短いため、点1108には、ステップS310において、可視マークが付与される。
一方、図15において、点1109a,1109b,1109cのうち何れかが点pnであるとすると、これらと計測位置1102との距離|S-pn|は、何れも距離|S-pi,j|+δ(すなわち円弧1114の半径)よりも長い。従って、点1109a,1109b,1109cにはステップS309において削除マークが付与される。
一方、図15に示す点1110は、「点1101を点pi,jとしてステップS304~S310を実行する前の段階」において、既に可視マークが付与されているものとする。既に可視マークが付与されていると、ステップS308では「No」と判定されるため、点1110が点pnであるとすると、ステップS310にて、再び可視マークが付与される。
図15において、点1109a,1109b,1109cは、白丸で表示し、点1108,1110は黒丸で表示している。上記例において、白丸は、削除マークが付与された点であり、黒丸は可視マークが付与された点である。
また、仮に、「点1101を点pi,jとしてステップS304~S310を実行する前の段階」において、点1108に削除マークが付与されていたと仮定する。この仮定においても、点1101を点pi,jとし、点1108を点pnとしてステップS308,S310が実行されることにより、点1108の削除マークは削除され、点1108には可視マークが付与される。そして、以上のステップS302~S310の処理が終了すると、ステップS311にて、本ルーチンの処理が終了する。
(無効点削減部104の動作)
図16は、無効点削減部104において実行される無効点削減ルーチンのPAD図である。
本ルーチンは、第1の点群データ108および第2の点群データ109(図1参照)の各々について、1回ずつ実行される。本ルーチンにおいても、処理対象となる点群データに含まれる点群を「点群GP」と呼ぶ。
図16のステップS401において処理が開始されると、処理はステップS402に進む。ここでは、無効点削減部104は、点群GPを構成する各サブ点群Piについて、S403~S408の処理を繰り返す。
ステップS403において、無効点削減部104は、サブ点群Piの各点pnについて、ステップS404~S405の処理を繰り返す。
ステップS404において、点pnに削除マークが付与されている場合は「Yes」と判定され、無効点削減部104はステップS405の処理を実行し、点群GPから点pnを削除する。一方、ステップS404において「No」と判定されると、次の点pnに対する処理が繰り返される。そして、以上のステップS402~S405の処理が終了すると、ステップS420にて、本ルーチンの処理が終了する。
無効点削減部104が、図16の処理を第1の点群データ108について実行すると、第1の点群データ108を構成する点pnの中から、第2の点群データ109を構成する点によって影になる部分を除去することができ、これによって第1の削減済み点群データ110(図1参照)が生成される。同様に、無効点削減部104が、図16の処理を第2の点群データ109について実行すると、第2の点群データ109を構成する点pnの中から、第1の点群データ108を構成する点によって影になる部分を除去することができ、これによって第2の削減済み点群データ111(図1参照)が生成される。
(点群比較部105等の動作)
図1に戻り、点群比較部105は、第1の削減済み点群データ110および第2の削減済み点群データ111の点群同士を比較し、両データが共に含む(同一の場所に位置する)点群は一致するものとし、両データのうち一方のみに含まれる点群は差分として出力する。
比較結果表示部106は、一致する点群と、差分である点群とを区別しつつ表示する。
〈第1実施形態の効果〉
以上のように本実施形態の構造物差分抽出装置(100)は、第1の点群(514)から第1の点群シャドウ部を削除した結果である第1の削除済点群(110)と、第2の点群(604)から第2の点群シャドウ部を削除した結果である第2の削除済点群(111)と、を比較することにより、第1の構造物(500)と第2の構造物(600)との差分を抽出する点群比較部(105)を備える。
これにより、第1の点群(514)および第2の点群(604)のうち一方に、充分な数の点が無かったとしても、比較対象となる点群を絞り込むことができ、第1および第2の構造物(500,600)をスキャンする手間を省力化することができ、構造物の差分を効率的に抽出できる。
また、第1の計測位置(506,511,512)は複数設けられ、第1の点群シャドウ部は、複数の第1の計測位置(506,511,512)の何れから見ても第2の点群(604)の影になる範囲の点群である。さらに、第2の計測位置(603)を複数設けてもよく、この場合、第2の点群シャドウ部は、複数の第2の計測位置(603)の何れから見ても第1の点群(514)の影になる範囲の点群である。
このように、第1の計測位置または第2の計測位置を複数設けることにより、第1および第2の構造物(500,600)の形状等を正確に検出することができる。
また、第2の構造物(600)を、第1の構造物(500)に対して変更を加えた結果物にすると、構造物の変更内容を正確に把握することができる。
[第2実施形態]
〈第2実施形態の概要〉
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、点群の処理において、「ボクセル」を適用する点で第1実施形態とは異なる。「ボクセル」は、三次元空間を一定間隔の格子状に分割したものであり、x、y、zの各軸におけるインデックスによって、管理できる。点群におけるある点の座標を(px,py,pz)とし、ボクセル間隔をDとすると、この点は、ボクセルインデックス(int(px/D),int(py/D),int(pz/D))で表されるボクセルに登録される。ここでint(v)は、実数vに対してvを超えない最も近い整数を表す。このようにして、点群全体をボクセルに登録すると、点群の検索が高速になる。例えば、点群中に、ある座標(x,y,z)に一致する点が存在するかを検索する場合、ボクセルインデックス(int(x/D),int(y/D),int(z/D))に登録されている点と比較するとよい。
〈第2実施形態の全体構成〉
図17は、第2実施形態による構造物差分抽出装置200のブロック図である。
図17において、構造物差分抽出装置200は、点群計測位置判定部102と、ボクセル生成部201と、ボクセルシャドウ部判定部202と、無効ボクセル削減部203と、ボクセル比較部204(点群比較部)と、比較結果表示部205と、を備えている。
点群計測位置判定部102の機能は、第1実施形態のもの(図1参照)と同様である。すなわち、点群計測位置判定部102は、第1および第2の点群データ108,109にそれぞれ含まれるサブ点群Piの各点pi,jに対して、計測ピッチ角θ(pi,j)と、許容誤差δ(pi,j)と、を保持する(図13、ステップS203、S204)。また、点群計測位置判定部102は、固定型スキャナのサブ点群Piの各点pi,jに対して、スキャン位置S(pi,j)を保持する(図13、ステップS206)。また、点群計測位置判定部102は、移動型スキャナのサブ点群Piの各点pi,jに対して、フレーム番号kに対応するスキャン位置S(pi,j)=スキャン位置Si,kを保持する(図13、ステップS208)。
ボクセル生成部201は、上述したように、点群の各点の座標をボクセルインデックスに変換し、対応するボクセルに登録する処理を行う。ボクセルインデックスと、点とを対応付けたデータを「ボクセルデータ」と呼ぶ。
そして、第1の点群データ108に基づいて生成されたボクセルデータを第1のボクセルデータ206と呼び、第2の点群データ109に基づいて生成されたボクセルデータを第2のボクセルデータ207と呼ぶ。
ボクセルシャドウ部判定部202は、上述の第1実施形態における点群シャドウ部判定部103と、ほぼ同様の動作を行う。但し、本実施形態のボクセルシャドウ部判定部202は、点群シャドウ判定ルーチン(図14)のステップS306に対応する処理において、ボクセルインデックスを用いて部分集合Vを求める点が異なる。以下、その詳細を説明する。
図18は、ボクセルシャドウ部判定部202の動作説明図である。
図18においては、解析対象空間1200がx軸ボクセルインデックス1201と、y軸ボクセルインデックス1202と、によって、複数のボクセル1203(分割空間)に区切られている。但し、説明の簡略化のためにz軸については図示を省略している。例えば、図18における計測位置1102すなわちスキャン位置S(pi,j)は、ボクセルインデックス(13,1)のボクセル1203に登録されている。
ボクセルシャドウ部判定部202は、部分集合Vを求める際に、円錐C(S,pi,j,θ)(図18においては円錐1107)と交差するボクセルを求める。次に、ボクセルシャドウ部判定部202は、求めたボクセルに登録された点と、円錐C(S,pi,j,θ)とが交差するか否かを判定する。このように、ボクセルを用いて空間分割を行うことにより、空間を限定して部分集合Vを検索することができる。さらに、ボクセルインデックスは整数の操作で計算することができる。これにより、本実施形態のボクセルシャドウ部判定部202は、部分集合Vを直接的に検索する第1実施形態の点群シャドウ部判定部103(図1参照)と比較して、部分集合Vを高速に検索することができる。
図17に戻り、無効ボクセル削減部203は、無効ボクセルすなわち「点が登録されていないボクセル」をボクセルデータから削除するものである。
図19は、無効ボクセル削減部203において実行される無効ボクセル削減ルーチンのPAD図である。図19において、ステップS401~S405の処理は、第1実施形態のもの(図16参照)と同様である。すなわち、無効ボクセル削減部203は、点群GPを構成する各サブ点群Piを特定し(ステップS402~S403)、サブ点群Piに含まれる各点pnについて、削除マークが付与されているか否かを判定し(ステップS404)、削除マークが付与されている点pnを点群GPから削除する(ステップS405)。
さらに、本実施形態の無効ボクセル削減部203は、ステップS405にて点群GPから点pnを削除した後、当該点pnについて、ステップS410~S412の処理を実行する。すなわち、無効ボクセル削減部203は、ステップS410において、点pnが登録されているボクセル(ボクセルgと呼ぶ)から、当該点pnを削除する。
次に、処理がステップS411に進むと、ボクセルgに登録されている点の数は「0」であるか否かが判定される。ここで「Yes」と判定されると、処理はステップS412に進み、無効ボクセル削減部203は、ボクセルデータの中からボクセルgを削除する。以上のように、無効ボクセルすなわち点が登録されていないボクセルを削除した結果であるボクセルデータを、「削減済みボクセルデータ」と呼ぶ。
図18に戻り、図中にハッチングを施した範囲のボクセルが、元々のボクセルデータ、すなわち無効ボクセルを削除する前のボクセルデータに対応する。これらボクセルのうち、薄いハッチングを施したインデックス(8,12)のボクセルにおいて、その中に含まれている点1109a,1109cは、全て削除される。これにより、当該ボクセルは、無効ボクセルになる。
図17に戻り、無効ボクセル削減部203は、第1の点群データ108および第2の点群データ109の各々について、無効ボクセルを削除することによって、第1の削除済ボクセルデータ208と、第2の削除済ボクセルデータ209と、を生成する。
ボクセル比較部204は、第1の削除済ボクセルデータ208と、第2の削除済ボクセルデータ209とを比較し、両データが共に含む(同一のボクセルインデックスを有する)ボクセルは一致するものとし、両データのうち一方のみに含まれるボクセルは差分として出力する。
比較結果表示部205は、一致するボクセルと、差分であるボクセルとを区別しつつ、これらのボクセルに含まれる点群を表示する。
このように、本実施形態によれば、点群の各点の座標をボクセルインデックスに変換し、ボクセルを単位として、比較等の処理を実行するため、点群の検索処理を高速に行うことが可能である。
〈第2実施形態の効果〉
以上のように本実施形態の構造物差分抽出装置(200)によれば、第1実施形態のものと同様の効果を奏する。さらに、本実施形態によれば、点群比較部(204)は、第1および第2の構造物(500,600)が属する空間を複数の分割空間(1203)に分割し、分割空間(1203)を単位として第1の構造物(500)と第2の構造物(600)との差分を抽出する。
このように、分割空間(1203)を単位として第1の構造物(500)と第2の構造物(600)との差分を抽出することにより、点群の検索処理を高速に実行することが可能である。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記各実施形態における構造物差分抽出装置100,200のハードウエアは一般的なコンピュータによって実現できるため、図13、図14、図16、図19に示したプログラム等を記憶媒体に格納し、または伝送路を介して頒布してもよい。
(2)図13、図14、図16、図19等に示した処理は、上記実施形態ではプログラムを用いたソフトウエア的な処理として説明したが、その一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向けIC)、あるいはFPGA(field-programmable gate array)等を用いたハードウエア的な処理に置き換えてもよい。
(3)上記第1実施形態において、無効点削減部104は、第1または第2の点群データ108,109から削除マークを付与した点を削除した。しかし、削除マークを付与した点は、必ずしも削除しなくてもよい。すなわち、これら削除マークを付与した点を点群比較部105における比較対象から除外すれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(4)また、削除マークを付与した点を残しておくことにより、これら点を「比較対象から外れた点」として、比較結果表示部106に表示させることができる。これにより、比較対象から除外された範囲を作業者が容易に確認することができる。また、必要であれば、追加で対象の構造物をスキャンし、点群を追加することもできる。このように、新たな点群を追加する場合、削除マークを付与した点が、新たなスキャン位置から可視である場合には、当該点に可視マークを再度付与してもよい。
(5)上記第2実施形態においては、空間分割のデータ管理法としてボクセルを適用したが、ボクセルに代えて、kDtreeや、Octree等の空間分割管理法も同様に用いることができる。
100,200 構造物差分抽出装置(コンピュータ)
102 点群計測位置判定部
103 点群シャドウ部判定部(点群シャドウ部判定手段)
105 点群比較部(点群比較手段)
106 比較結果表示部
107 点群計測特性データ
108 第1の点群データ(第1の点群)
109 第2の点群データ(第2の点群)
110 第1の削減済み点群データ(第1の削除済点群)
111 第2の削減済み点群データ(第2の削除済点群)
204 ボクセル比較部(点群比較部)
500 構造物(第1の構造物)
506,511,512 計測位置(第1の計測位置)
600 構造物(第2の構造物)
603 計測位置(第2の計測位置)
604 点群(第2の点群)
1203 ボクセル(分割空間)

Claims (7)

  1. 一または複数の第1の計測位置から第1の構造物をスキャンして得られた第1の点群と、一または複数の第2の計測位置から第2の構造物をスキャンして得られた第2の点群と、に基づいて、前記第1の点群のうち、前記第2の点群の影になる範囲の点群である第1の点群シャドウ部を判定し、前記第2の点群のうち、前記第1の点群の影になる範囲の点群である第2の点群シャドウ部を判定する点群シャドウ部判定部と、
    前記第1の点群から前記第1の点群シャドウ部を削除した結果である第1の削除済点群と、前記第2の点群から前記第2の点群シャドウ部を削除した結果である第2の削除済点群と、を比較することにより、前記第1の構造物と前記第2の構造物との差分を抽出する点群比較部と、
    を備え
    前記第1の計測位置または前記第2の計測位置は複数設けられている
    ことを特徴とする構造物差分抽出装置。
  2. 前記第1の計測位置は複数設けられ、
    前記第1の点群シャドウ部は、複数の前記第1の計測位置の何れから見ても前記第2の点群の影になる範囲の点群である
    ことを特徴とする請求項1に記載の構造物差分抽出装置。
  3. 前記第2の計測位置は複数設けられ、
    前記第2の点群シャドウ部は、複数の前記第2の計測位置の何れから見ても前記第1の点群の影になる範囲の点群である
    ことを特徴とする請求項2に記載の構造物差分抽出装置。
  4. 前記第2の構造物は、前記第1の構造物に対して変更を加えた結果物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の構造物差分抽出装置。
  5. 前記点群比較部は、前記第1および第2の構造物が属する空間を複数の分割空間に分割し、前記分割空間を単位として前記第1の構造物と前記第2の構造物との差分を抽出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の構造物差分抽出装置。
  6. 一または複数の第1の計測位置から第1の構造物をスキャンして得られた第1の点群と、一または複数の第2の計測位置から第2の構造物をスキャンして得られた第2の点群と、に基づいて、前記第1の点群のうち、前記第2の点群の影になる範囲の点群である第1の点群シャドウ部を判定し、前記第2の点群のうち、前記第2の計測位置の何れから見ても前記第1の点群の影になる範囲の点群である第2の点群シャドウ部を判定する過程と、
    前記第1の点群から前記第1の点群シャドウ部を削除した結果である第1の削除済点群と、前記第2の点群から前記第2の点群シャドウ部を削除した結果である第2の削除済点群と、を比較することにより、前記第1の構造物と前記第2の構造物との差分を抽出する過程と、
    を実行し、
    前記第1の計測位置または前記第2の計測位置は複数設けられている
    ことを特徴とする構造物差分抽出方法。
  7. コンピュータを、
    一または複数の第1の計測位置から第1の構造物をスキャンして得られた第1の点群と、一または複数の第2の計測位置から第2の構造物をスキャンして得られた第2の点群と、に基づいて、前記第1の点群のうち、前記第2の点群の影になる範囲の点群である第1の点群シャドウ部を判定し、前記第2の点群のうち、前記第2の計測位置の何れから見ても前記第1の点群の影になる範囲の点群である第2の点群シャドウ部を判定する点群シャドウ部判定手段、
    前記第1の点群から前記第1の点群シャドウ部を削除した結果である第1の削除済点群と、前記第2の点群から前記第2の点群シャドウ部を削除した結果である第2の削除済点群と、を比較することにより、前記第1の構造物と前記第2の構造物との差分を抽出する点群比較手段、
    として機能させるためのプログラムであって、
    前記第1の計測位置または前記第2の計測位置は複数設けられている
    ことを特徴とするプログラム。
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