JP2017095874A - 浴室の乾式目地の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工ミスを抑制することができる浴室の乾式目地の施工方法を提供する。【解決手段】外周に凹部21Rが形成された洗い場床と、凹部21Rに載置される壁と、を有する浴室の乾式目地の施工方法において、乾式目地25の一端が洗い場床に固定され、乾式目地25の他端は、壁が凹部21Rに載置されておらず、かつ他端が変位されていない状態において洗い場床の外側に向けて突出しており、乾式目地25の他端が洗い場床の内側に向けて変位された状態において、壁を凹部21Rに載置する第1工程と、乾式目地25の他端が変位された状態を解除し、凹部21Rの側壁S1と壁との隙間を乾式目地25で覆う第2工程と、を備えた。【選択図】図6

Description

本発明の態様は、一般的に、浴室の乾式目地の施工方法に関する。
例えば、特許文献1には、浴室を組み立てる際、洗い場床と壁との隙間に乾式目地を押し込んで取り付ける技術が開示されている。また、特許文献2には、浴槽と壁との隙間に乾式目地を押し込み、乾式目地の一部を壁の下端に係止させることで、乾式目地の取り付けを行う技術が開示されている。
特開2006−230745号公報 特開2015−113607号公報
特許文献1および特許文献2に開示された技術では、乾式目地は、洗い場床や浴槽、壁などが組み立てられ、隙間が形成された後に取り付けられる。このため、組み立て現場で施工者によって乾式目地の取り付けが行われる。しかし、隙間の内部は視認しづらいため、乾式目地が外れやすい状態で施工されてしまったり、乾式目地の取り付け位置のずれによって漏水が発生してしまうなどの問題があった。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、施工ミスを抑制することができる浴室の乾式目地の施工方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、外周に凹部が形成された洗い場床と、前記凹部に載置される壁と、を有する浴室の乾式目地の施工方法において、乾式目地の一端が前記洗い場床に固定され、前記乾式目地の他端は、前記壁が前記凹部に載置されておらず、かつ前記他端が変位されていない状態において前記洗い場床の外側に向けて突出しており、前記乾式目地の他端が前記洗い場床の内側に向けて変位された状態において、前記壁を前記凹部に載置する第1工程と、前記被覆部材の前記他端が変位された状態を解除し、前記凹部の側壁と前記壁との隙間を前記乾式目地で覆う第2工程と、を備えたことを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、壁を載置する際に、壁と乾式目地との接触による乾式目地の損傷の可能性を低減するとともに、壁を容易に載置することができる。
また、乾式目地については、施工前にあらかじめ洗い場床に取り付けておくことが可能である。洗い場床に対して、例えばその製造現場で乾式目地を取り付けておくことで、施工現場で施工者が乾式目地を取り付ける必要がなくなるため、乾式目地が外れやすい状態で施工されてしまったり、乾式目地の取り付け位置のずれによって漏水が発生してしまうなどの施工ミスを抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記他端の前記突出している部分の長さは、前記壁が前記凹部に載置された後の状態における前記側壁と前記壁との前記隙間よりも長いことを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、壁を載置した後に乾式目地が変位された状態を解除した際、乾式目地によって凹部の側壁と壁との隙間を確実に全て覆うことができ、乾式目地による止水性を向上させることができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記乾式目地の前記他端は、前記乾式目地を変形させることで、変位されていることを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、特別な構造を洗い場床に設けることなく、乾式目地の端部を変位させることができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記乾式目地の少なくとも前記他端の側は、弾性を有することを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、乾式目地が弾性を有することで、乾式目地の変形を解除した際に、弾性力によって自然に凹部の側壁と壁との隙間を乾式目地によって覆うことが可能となる。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
また、隙間を乾式目地によって覆った状態においては、弾性力によって乾式目地の他端が壁に押圧された状態となるため、乾式目地と壁との密着性が高くなり、より止水性を向上させることができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記乾式目地の少なくとも前記他端の側は、薄肉状であることを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、乾式目地が弾性を有する場合であっても、乾式目地を容易に変形させることが可能となる。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
第6の発明は、第3〜第5のいずれかの発明において、前記乾式目地は、軟質であることを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、乾式目地が軟性であることで、容易に変形させることが可能となる。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
第7の発明は、第2〜第6のいずれかの発明において、前記乾式目地の前記他端は、前記他端が前記洗い場床の上方に位置するように、前記洗い場床の内側に向けて変形されていることを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、壁を載置した後に乾式目地が変位された状態を解除した際、乾式目地によって、凹部の側壁と壁との隙間を上方から覆うことができる。このため、乾式目地の上面が壁から洗い場床に向けて下方に傾斜した状態を、より容易に実現することができ、かつ乾式目地の上面における排水性を高め、カビの発生を抑制することが可能となる。
第8の発明は、第1〜第7のいずれか1つの発明において、前記第1工程で、前記凹部に、複数の前記壁を載置し、前記第2工程で、前記被覆部材の前記他端が変位された状態を解除し、前記凹部の前記側壁と、前記複数の壁のそれぞれと、の隙間を前記乾式目地で覆うことを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、凹部に載置される壁が複数から構成されるため、1つあたりの壁のサイズを小さくすることができ、その結果、壁の持ち運び作業等を容易にすることができる。このため、浴室の壁の組み立てが容易となる。さらに、被覆部材の一端が洗い場床に固定されていることで、被覆部材によって凹部の側壁と壁との隙間を覆った際に、壁同士の境界部分において被覆部材を分割する必要がなく、壁同士の境界部分にある被覆部材に隙間が生じる可能性を低減することができる。
また、この施工方法によれば、被覆部材の他端が変位された状態を解除することで、凹部の側壁と、複数の壁のそれぞれと、の隙間をまとめて乾式目地で覆うことができるため、乾式目地の施工をより容易に行うことが可能となる。
第9の発明は、外周に凹部が形成された浴槽と、前記凹部に載置される壁と、を有する浴室の乾式目地の施工方法において、乾式目地の一端が前記浴槽に固定され、前記乾式目地の他端は、前記壁が前記凹部に載置されておらず、かつ前記他端が変位されていない状態において前記浴槽の外側に向けて突出しており、前記乾式目地の他端が前記浴槽の内側に向けて変位された状態において、前記壁を前記凹部に載置する第1工程と、前記被覆部材の前記他端が変位された状態を解除し、前記凹部の側壁と前記壁との隙間を前記乾式目地で覆う第2工程と、を備えたことを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、壁を載置する際に、壁と乾式目地との接触による乾式目地の損傷の可能性を低減するとともに、壁を容易に載置することができる。
また、乾式目地については、施工前にあらかじめ浴槽に取り付けておくことが可能である。浴槽に対して、例えばその製造現場で乾式目地を取り付けておくことで、施工現場で施工者が乾式目地を取り付ける必要がなくなるため、乾式目地が外れやすい状態で施工されてしまったり、乾式目地の取り付け位置のずれによって漏水が発生してしまうなどの施工ミスを抑制することができる。
第10の発明は、第9の発明において、前記他端の前記突出している部分の長さは、前記壁が前記凹部に載置された後の状態における前記側壁と前記壁との前記隙間よりも長いことを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、壁を載置した後に乾式目地が変位された状態を解除した際、乾式目地によって凹部の側壁と壁との隙間を確実に全て覆うことができ、乾式目地による止水性を向上させることができる。
第11の発明は、第10の発明において、前記乾式目地の前記他端は、前記乾式目地を変形させることで、変位されていることを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、特別な構造を浴槽に設けることなく、乾式目地の端部を変位させることができる。
第12の発明は、第11の発明において、前記乾式目地の少なくとも前記他端の側は、弾性を有することを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、乾式目地が弾性を有することで、乾式目地の変形を解除した際に、弾性力によって自然に凹部の側壁と壁との隙間を乾式目地によって覆うことが可能となる。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
また、隙間を乾式目地によって覆った状態においては、弾性力によって乾式目地の他端が壁に押圧された状態となるため、乾式目地と壁との密着性が高くなり、より止水性を向上させることができる。
第13の発明は、第12の発明において、前記乾式目地の少なくとも前記他端の側は、薄肉状であることを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、乾式目地が弾性を有する場合であっても、乾式目地を容易に変形させることが可能となる。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
第14の発明は、第11〜第13のいずれかの発明において、前記乾式目地は、軟質であることを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、乾式目地が軟性であることで、容易に変形させることが可能となる。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
第15の発明は、第10〜第14のいずれか1つの発明において、前記乾式目地の前記他端は、前記他端が前記浴槽の上方に位置するように、前記浴槽の内側に向けて変形されていることを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、壁を載置した後に乾式目地が変位された状態を解除した際、乾式目地によって、凹部の側壁と壁との隙間を上方から覆うことができる。このため、乾式目地の上面が壁から浴槽に向けて下方に傾斜した状態を、より容易に実現することができ、かつ乾式目地の上面における排水性を高め、カビの発生を抑制することが可能となる。
第16の発明は、第9〜第15のいずれか1つの発明において、前記第1工程で、前記凹部に、複数の前記壁を載置し、前記第2工程で、前記被覆部材の前記他端が変位された状態を解除し、前記凹部の前記側壁と、前記複数の壁のそれぞれと、の隙間を前記乾式目地で覆うことを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法である。
この施工方法によれば、凹部に載置される壁が複数から構成されるため、1つあたりの壁のサイズを小さくすることができ、その結果、壁の持ち運び作業等を容易にすることができる。このため、浴室の壁の組み立てが容易となる。さらに、被覆部材の一端が浴槽に固定されていることで、被覆部材によって凹部の側壁と壁との隙間を覆った際に、壁同士の境界部分において被覆部材を分割する必要がなく、壁同士の境界部分にある被覆部材に隙間が生じる可能性を低減することができる。
また、この施工方法によれば、被覆部材の他端が変位された状態を解除することで、凹部の側壁と、複数の壁のそれぞれと、の隙間をまとめて乾式目地で覆うことができるため、乾式目地の施工をより容易に行うことが可能となる。
本発明の態様によれば、施工ミスを抑制することができる浴室の乾式目地の施工方法が提供される。
本実施形態に係る浴室を表す斜視図である。 本実施形態における壁面接続部材と壁パネルとの嵌合構造を表した断面図である。 本実施形態における壁の取り付け構造を表す斜視図である。 本実施形態に係る洗い場床の構成を説明する分解斜視図である。 本実施形態に係る洗い場床の一部および壁の一部を拡大した斜視断面図である。 図5の部分Bを拡大した斜視断面図である。 本実施形態に係る洗い場床の一部および壁の一部を拡大した断面図である。 壁パネルが設置される前の状態の、洗い場床の凹部近傍を拡大した平面図である。 図8のA−A’線における断面図である。 本実施形態に係る浴室の乾式目地の施工方法を表す断面図である。 本実施形態に係る浴室の乾式目地の施工方法を表す断面図である。 本実施形態に係る浴室の乾式目地の施工方法を表す断面図である。 本実施形態に係る浴室の乾式目地の施工方法を表す断面図である。 本実施形態に係る浴槽の一部および壁の一部を拡大した断面図である。 壁パネルが設置される前の状態の凹部近傍を拡大した平面図である。 図15のC−C’線における断面図である。 本実施形態の変形例に係る洗い場床の一部および壁の一部を拡大した断面図である。 本実施形態の変形例に係る浴槽の一部および壁の一部を拡大した断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る浴室を表す斜視図である。
図1に示した浴室は、浴槽1と、洗い場床2と、壁3と、を備えている。浴槽1の底部裏面の四隅近傍には、支持脚6が設けられ、その支持脚6を介して、浴槽1は浴室設置面(例えば、建物の床)Sの上に設置される。支持脚6は、ボルト部を回転させることで高さを調節可能に構成されている。
洗い場床2は、周縁部が上側に折り曲げられた浅底の器状(パン状)に形成され、浴室外部に湯水を漏出させない防水性を有する。洗い場床2は、支持脚231を介して浴室設置面S上に設置されている。支持脚231は、支持脚6と同様に、ボルト部を回転させることで高さを調節可能に構成されている。
洗い場床2において、浴槽1との境界部近傍には、排水管5に連通する排水口が形成されている。なお、図1では、この排水口は、着脱自在の蓋7で塞がれている。排水口が設けられた部分はくぼんでおり、洗い場床2の表面には、排水口に向けて下向きに傾斜した勾配が付けられている。洗い場床2の裏側において、浴槽1との境界部近傍には排水管5が設けられ、排水口は排水管5に接続されている。また、浴槽1の底部に設けられた図示しない排水口も、排水管5に接続されている。
壁3は、浴室ユニットの4面を構成している。壁3は、壁面材である壁パネル31〜37によって構成されている。洗い場床2の外周部2aには、洗い場床2の上面と直交する方向に沿って壁面接続部材50が設けられている。壁面接続部材50は隣接する壁パネルの間に設けられ、隣接する壁パネル同士は壁面接続部材50によって連接されている。
壁パネル31は、洗い場床2の浴槽1とは反対側に配置されており、2枚の壁パネルが図示しない壁面接続部材50によって連接されて形成されている。壁パネル32及び壁パネル33は、壁パネル31と直交し、互いに対向して配置されている。壁パネル34〜36は、浴槽1の縁のうち、洗い場床2側を除く3辺の縁の上に配置されている。壁パネル34及び壁パネル35の下側には、浴槽1と壁パネル32及び壁パネル33との間をつなぐ壁パネル37が設けられている。図1に表した浴室ユニットでは、壁パネル33には図示しないドア取付枠を介してドアDRが設けられている。
なお、本発明における壁面材の構成は、上記壁パネル31〜37には限定されない。例えば、壁パネル31がより多くのパネルから構成されていても良いし、その他の壁パネル32〜37が複数のパネルから構成されていても良い。また、壁パネル31が1枚のパネルから構成されていても良い。
浴槽1と洗い場床2との境界には、浴槽1における洗い場床2側の側面を覆い隠すバスエプロン9が設けられている。バスエプロン9は、後述する床面材21を押圧するように設けられている。
図2は、本実施形態における壁面接続部材と壁パネルとの嵌合構造を表した断面図である。
図2では、壁パネルの面内方向と直交する方向に沿った断面を表している。
図2(a)は、同一平面で隣接する2つの壁パネルと、これらの間に設けられた壁面接続部材との嵌合構造を例示している。
図2(b)は、隅部で互いに直交する2つの壁パネルと、これらの間に設けられた壁面接続部材との嵌合構造を例示している。
以下の説明では、図2(a)に例示した壁面接続部材50Aおよび図2(b)に例示した壁面接続部材50Bをまとめて壁面接続部材50と称する。
図2に表したように、壁パネル31は、第1壁パネル31−1と、第2壁パネル31−2と、から構成されている。それぞれの壁パネルは、母材と、母材に対して浴室の内側に設けられた鋼板と、を有する。母材は、石膏ボードなどで形成されており、鋼板は、補強のために母材の浴室内側の表面に貼り付けられている。例えば、第1壁パネル31−1は、母材310−1と、鋼板311−1と、を有する。第2壁パネル31−2は、母材310−2と、鋼板311−2と、を有する。
壁面接続部材50は、薄板を折り曲げた中空構造を有する。壁面接続部材50の左右の折り返し部分501は、弾性を有している。
図2(a)では、壁パネル31を構成する2つの壁パネル31−1および31−2の取り付け状態を表している。2つの壁パネル31−1及び31−2の鋼板311の左右の側面部には、それぞれ弾性を有した裏側への折り返し部分502−1及び502−2が設けられている。
2つの壁パネル31−1及び31−2を壁面接続部材50Aに取り付けるには、折り返し部分502−1及び502−2を壁面接続部材50Aの左右の折り返し部分501の間に嵌め込む。折り返し部分502−1及び502−2は、左右の折り返し部分501の間を押し広げるようにして嵌め込まれることで、互いの方向に付勢される。折り返し部分502−1及び502−2が嵌め込まれると、2つの壁パネル31−1及び31−2が壁面接続部材50Aを間にして同一面状に固定される。
図2(b)では、壁パネル31を構成する壁パネル31−2と、壁パネル32と、の取り付け状態を表している。壁パネル31−2の鋼板311−2には、折り返し部分502−1が設けられ、壁パネル32の鋼板321には、折り返し部分502−2が設けられている。折り返し部分502−1及び502−2は、それぞれ弾性を有する。
折り返し部分502−1及び502−2は、左右の折り返し部分501の間を押し広げるようにして嵌め込まれる。折り返し部分502−1及び502−2が嵌め込まれると、2つの壁パネル31−2及び32は壁面接続部材50Aを間にして直交する状態に固定される。
このように、壁面接続部材50の折り返し部分501と各壁パネルの折り返し部分502は、壁3に直交する面に沿って弾性を有するため、互いの設置位置が固定される。一方で、壁3の表面に沿った方向では、壁面接続部材50による位置の規制が無い。このため、それぞれの壁パネルは壁面接続部材50に嵌め込まれると、自重により下方に落下して、その下端(後述する先端部311a)が床面材21に当接する。
図3は、本実施形態における壁の取り付け構造を表す斜視図である。
図3に表したように、洗い場床2の上面と直交する方向に延びる複数の壁面接続部材50が、洗い場床2の外周部2aに取り付けられる。壁面接続部材50は、予め取り付けてあった壁面固定部材51にボルトやビス等の締結手段で固定される。このとき、壁面接続部材50の下端によって床面材21の外周部2aを下方に押圧するように、壁面接続部材50を固定してもよい。それぞれの壁面接続部材50に壁パネルを嵌合することで、壁パネル31〜35が固定される。壁パネル37は、浴槽1と壁面接続部材50との間に固定される。また、壁パネル36は、壁パネル34の一端と壁パネル35一端との間に固定される。
図4は、本実施形態に係る洗い場床の構成を説明する分解斜視図である。
図4に表したように、洗い場床2は、床基材20と、床基材20の上に配された表皮材23と、を有する。床基材20は、下から順に、支持材22、床面材21、およびクッション材201を有する。
支持材22は、4隅に設けられる4本の支持脚231を有する。支持脚231は、ボルト部を回転させることで高さが調節可能に構成されている。支持材22には、強度が比較的高く、剛性のある平板状の素材が用いられる。このような素材として、例えば、サンドイッチパネルが挙げられる。サンドイッチパネルは、例えば、プラスチックの板材を2枚の鋼板で挟んだ構造であり、軽量かつ剛性が高く、ネジなどの締結部材も使用できる。支持材22には、作業者が床下にもぐることができるように作業口が設けられている。施工後、この作業口には蓋221が被せられる。
床面材21には、後述するように、排水口となる凹形状部や洗い場床2の上面の勾配を形成するための傾斜面が付与されている。床面材21は、例えば熱可塑性樹脂によって形成されている。床面材21は、繊維強化プラスチック(FRP)によって形成されていてもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンなどが用いられる。
床面材21の上には、クッション材201が設けられている。クッション材201には、例えば発泡ポリウレタン等の軟質素材が用いられる。クッション材201の硬さ(柔らかさ)を変えることで、表皮材23を踏んだ際に感じる床面の硬さ(柔らかさ)を変化させることができる。
表皮材23は、洗い場床2の最表面に配されており、防水性および可撓性を有する軟質シート材が用いられる。表皮材202には、洗い場床2の表面の意匠性や水はけ性を向上させるために、凹凸加工や柄模様を施したりすることも可能である。
床面材21の外周には、凹部が形成されており、壁3は、この凹部の上に設置される。この点について、図5〜図7を用いてより具体的に説明する。
図5は、本実施形態に係る洗い場床の一部および壁の一部を拡大した斜視断面図である。
図6は、図5の部分Bを拡大した斜視断面図である。
図7は、本実施形態に係る洗い場床の一部および壁の一部を拡大した断面図である。
なお、図5〜図7では、支持材22が省略されている。
図6に表したように、鋼板311は、床面材21に向けて延在するとともに、先端部311aが、洗い場床2の外側に向けて屈曲している。床面材21の外周には凹部21Rが形成され、この凹部の内側にはガイドピース27が取り付けられている。ガイドピース27の上には、パッキンPK1を介して先端部311aが載置されている。床面材21は、壁3の自重により、下方に押圧される。また、先端部311aの先端はガイドピース27により固定されている。こうすることで、洗い場床2と壁3との相対的な位置関係のずれを抑制している。
図7に表したように、凹部21Rの側壁のうち、洗い場床2の内側方向に位置する側壁S1と、鋼板311と、の隙間には、乾式目地25が設けられる。乾式目地25は、凹部21Rの側壁S1と、鋼板311と、の隙間を覆っている。
被覆部材25は、一端側の第1端部251と、他端側の第2端部252と、を有する。第1端部251は、表皮材23の下面または床面材21の上面に固定されており、表皮材23と床面材21との間に位置している。このとき、乾式目地25の第1端部251が、クッション材201と表皮材23との間に位置していないことが望ましい。乾式目地25の第2端部252は、鋼板311に当接している。乾式目地25の一部は、表皮材23の側面23Sに沿って屈曲しており、乾式目地25の第2端部252は、第1端部251よりも上方に位置している。また、乾式目地25の他端の上面は、表皮材23の上面よりも上方に位置している。
乾式目地25は、弾性を有する。さらに、乾式目地25は、容易に変形可能な程度に軟質であっていてもよい。また、乾式目地25は、薄肉状に形成されていてもよい。乾式目地25が軟質および薄肉状の少なくともいずれかであることで、乾式目地25の第2端部252を上方に変形させる際に、容易に変形させることが可能となる。
乾式目地25には、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレンやABS(acrylonitrile butadiene styrene copolymer)などのスチレン系樹脂、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、またはナイロンなどのポリアミド系樹脂、フッ素樹脂、などを用いることができる。これらの材料を用いることで、乾式目地25に弾性および軟性を付与することができる。
図8は、壁パネルが設置される前の状態の、洗い場床の凹部近傍を拡大した平面図である。
図9は、図8のA−A’線における断面図である。
なお、図8および図9では、その後に載置される壁パネル31を破線で表している。
図8および図9に表したように、壁パネル31が設置されていない状態では、乾式目地25は、水平方向に延び、洗い場床2の外側に向かって突出している。このとき、凹部21R上に突出している部分の長さL1は、壁パネルが設置された状態における側壁S1と鋼板311との間の距離D1よりも長い。このため、壁パネル31が設置された状態では、乾式目地25の第2端部252が鋼板311に当接して撓むことで、乾式目地25の上面が鋼板311から表皮材23に向けて下方に傾斜する。
ここで、図10〜図13を用いて、乾式目地および壁パネルの取り付け手順を説明する。
図10〜図13は、本実施形態に係る浴室の乾式目地の施工方法を表す断面図である。
まず、図10(a)に表したように、表皮材23の下面の端に乾式目地25の第1端部251を固定する。乾式目地25は、例えば、両面テープTにより表皮材23の下面に固定される。あるいは、接着剤や、熱による溶着、ステープルなどで固定されてもよい。
次に、図10(b)に表したように、凹部21R内にガイドピース27が設けられた床面材21の表面に、表皮材23を貼り合わせる。このとき、乾式目地25のうち、表皮材23に固定された部分が、表皮材23と床面材21との間に挟まれるように、表皮材23を床面材21に張り合わせる。
床面材21の上に表皮材23が配された状態を、図11(a)に表す。図11(a)に表したように、乾式目地25は、凹部21Rの一部を覆うように、表皮材23の外側に向けて延びている。
次に、図11(b)および図12(a)に表したように、乾式目地25の第2端部252を、表皮材23の内側に向けて変位させる。具体的には、乾式目地25の第2端部252を上方に変形させ、表皮材23に一時的に固定する。表皮材23への固定には、例えばマスキングテープMが用いられる。
次に、図12(b)および図13(a)に表したように、床面材21および表皮材23の上方から凹部21Rへ、壁パネル31を下方に移動させ、床面材21の上に載置する。このとき、乾式目地25の第2端部252は表皮材23に固定されているため、壁パネル31と乾式目地25との接触を避けることができる。
最後に、図13(b)に表したように、乾式目地25の第2端部252を変位させた状態を解除する。具体的には、乾式目地25の第2端部252に貼り付けられているマスキングテープMを取り除く。このとき、乾式目地25が弾性を有するため、乾式目地25の第2端部252の変位を解除することで、図11(a)に表した元の形状に戻るための力が働く。これにより、側壁S1と鋼板311との隙間が乾式目地25により覆われるとともに、乾式目地25の先端が鋼板311に当接する。既に述べた通り、乾式目地25の突出部分の長さL1は、距離D1よりも長いため、乾式目地25は撓んだ状態で鋼板311に当接し、乾式目地25の上面が、鋼板311から表皮材23に向かって下方に傾斜する。
上述した説明では、壁パネル31を例に説明したが、他の壁パネル32、33、および37も同様にして洗い場床2の上に設置される。
なお、図11に表した取り付け手順では、乾式目地25の第2端部252を変形させることで、第2端部252を変位させていた。しかし、本実施形態はこれに限られず、例えば、乾式目地25が表皮材23および床面材21に対して摺動可能に設けられており、乾式目地25を表皮材23の内側に向けて移動させることで、乾式目地25の第2端部252を変位させてもよい。この場合、乾式目地25を表皮材23の外側に向けて移動させることで、乾式目地25の第2端部252を変位させた状態が解除される。
あるいは、表皮材23が、床面材21に対して摺動可能に設けられており、表皮材23を床面材21の内側に向けて移動させることで、乾式目地25の第2端部252を変位させてもよい。この場合、表皮材23を床面材21の外側に向けて移動させることで、乾式目地25の第2端部252を変位させた状態が解除される。
次に、図14を用いて、浴槽1の外周における構造を具体的に説明する。
図14は、本実施形態に係る浴槽の一部および壁の一部を拡大した断面図である。
図14に表したように、壁パネル36は、母材360および裏板361を有する。浴槽1の外周には凹部1Rが形成されており、母材360の下端は、凹部1Rの底面にパッキンPK2を介して載置される。
母材360は、凹部1Rの側壁のうち、浴槽1の内側方向に位置する側壁S2と対向している。側壁S2鋼板311との隙間には、乾式目地26が設けられる。乾式目地26は、一端側の第1端部261と、他端側の第2端部262と、を有する。第1端部261は側壁S2に固定され、第2端部262は、母材360に当接し、側壁S2と母材360との隙間を覆っている。
乾式目地26は、弾性を有する。また、乾式目地25と同様に、さらに、軟質および薄肉状の少なくともいずれかであってもよい。乾式目地26には、乾式目地25と同様の材料を用いることができる。
図15は、壁パネルが設置される前の状態の凹部近傍を拡大した平面図である。
図16は、図15のC−C’線における断面図である。
なお、図15および図16では、その後に載置される壁パネル36を破線で表している。
図15および図16に表したように、壁パネル36が設置されていない状態では、乾式目地26は、水平方向に延び、浴室の外側に向かって突出している。このとき、凹部1R上に突出している部分の長さL2は、壁パネルが設置された状態における側壁S2と壁パネル36との間の距離D2よりも長い。このため、壁パネルが設置された状態では、乾式目地26の第2端部262が母材360に当接して撓むことで、乾式目地26の上面が母材360から浴槽1に向けて下方に傾斜する。
浴槽1への乾式目地26の取り付けおよび壁パネル36の設置については、洗い場床2への乾式目地25の取り付けおよび壁パネル31の設置と同様にして行われる。
すなわち、まず、乾式目地26の第1端部261が凹部1Rの側壁S1に固定される。乾式目地26は、例えば、両面テープや接着剤などによって固定される。あるいは、熱による溶着や、ステープルなどで固定されてもよい。
次に、乾式目地26の第2端部262を、浴槽1の内側に向けて変位させる。具体的には、乾式目地26の第2端部262を上方に変形させ、浴槽1に、例えばテープにより一時的に固定する。続いて浴槽1の上方から凹部1Rに向けて壁パネル36を移動させて載置する。このとき、乾式目地26の第2端部262は浴槽1の内側に向けて変形され、固定されているため、壁パネル36と乾式目地26との接触を避けることができる。
その後、乾式目地25の第2端部252を変位させた状態を解除すると、側壁S2と母材360との隙間が乾式目地26で覆われるとともに、乾式目地26の先端が壁パネル36に当接する。既に述べた通り、乾式目地26の長さL2は、距離D2よりも長いため、乾式目地26は撓んだ状態で壁パネル36に当接し、乾式目地26の上面に傾斜が形成される。
なお、上述した壁パネル36の取り付け手順では、乾式目地26の第2端部262を変形させることで、第2端部262を変位させていた。しかし、本実施形態はこれに限られず、例えば、乾式目地26が浴槽1の内側に向けて移動可能に構成されており、乾式目地26を浴槽1の内側に向けて移動させることで、乾式目地26の第2端部262を変位させてもよい。この場合、乾式目地26を浴槽1の外側に向けて移動させることで、第2端部262を変位させた状態が解除される。
上述した説明では、壁パネル36を例に説明したが、他の壁パネル34および35も同様にして洗い場床2の上に設置される。
次に、図17および図18を用いて、本実施形態の変形例に係る浴室の構造を説明する。
図17は、本実施形態の変形例に係る洗い場床の一部および壁の一部を拡大した断面図である。
図18は、本実施形態の変形例に係る浴槽の一部および壁の一部を拡大した断面図である。
図17に表したように、凹部21Rの側壁S1と壁パネル31(鋼板311)との間には、コーキング材CK1が設けられていてもよい。乾式目地25の第1端部251は洗い場床2に固定され、コーキング材CK1は乾式目地25の第2端部252により覆われる。乾式目地25に加えてコーキング材CK1が設けられることで、洗い場床2と壁3との間の止水性をより一層高めることが可能となる。
図18に表したように、凹部1Rの側壁S2と壁パネル36(母材360)との間には、コーキング材CK2が設けられていてもよい。乾式目地26の第1端部261は浴槽1に固定され、コーキング材CK2は乾式目地26の第2端部262により覆われる。乾式目地26に加えてコーキング材CK2が設けられることで、浴槽1と壁3との間の止水性をより一層高めることが可能となる。
コーキング材CK1およびCK2には、例えばシリコーンが用いられる。
上述した実施形態およびその変形例の説明では、乾式目地25が側壁S1と鋼板311との隙間の全てを覆い、乾式目地26が側壁S2と母材360との隙間の全てを覆っている場合について説明した。しかし、本実施形態はこれに限られず、乾式目地25は、側壁S1と鋼板311との隙間の少なくとも一部を覆い、乾式目地26は、側壁S2と母材360との隙間の少なくとも一部を覆っていればよい。
本実施形態では、洗い場床2と壁3との間に乾式目地25が設けられ、浴槽1と壁3との間に乾式目地26が設けられている。これらの乾式目地については、施工前にあらかじめ浴槽1および洗い場床2に取り付けておくことが可能である。洗い場床2および浴槽1に対して、例えばこれらの製造現場において乾式目地25を取り付けておくことで、施工現場で施工者が乾式目地25を取り付ける必要がなくなるため、乾式目地25が外れやすい状態で施工されてしまったり、乾式目地25の取り付け位置のずれによって漏水が発生してしまうなどの施工ミスを抑制することができる。
また、この乾式目地25の施工においては、乾式目地25の第1端部251が洗い場床2に固定され、第2端部252を洗い場床2の内側に向けて変位させた状態において壁3を凹部21Rへ載置する。このような方法によれば、壁3を載置する際に、壁3と乾式目地25との接触による乾式目地25の損傷の可能性を低減するとともに、壁3を容易に載置することができる。
同様に、乾式目地26の施工においては、乾式目地26の第1端部261が浴槽1に固定され、第2端部262を浴槽1の内側に向けて変位させた状態において壁3を凹部1Rへ載置する。このような方法によれば、壁3を載置する際に、壁3と乾式目地26との接触による乾式目地26の損傷の可能性を低減するとともに、壁3を容易に載置することができる。
また、図2および図3に表した壁パネル31のように、浴室の1つの壁面が複数の壁パネルによって構成されることで、1つあたりの壁のサイズを小さくすることができ、その結果、壁の持ち運び作業等を容易にすることができる。その一方で、1つの壁面を構成するそれぞれの壁パネルに乾式目地が取り付けられていると、これらの乾式目地同士の間で隙間が形成されやすくなる。
これに対して、本実施形態のように、乾式目地を洗い場床および浴槽に取り付けることで、1つの壁面が複数の壁パネルから構成されている場合であっても、乾式目地が複数に分割されず、漏水などの問題が生じる可能性を低減することができる。
また、乾式目地25の第1端部251が洗い場床2に固定されていることで、側壁S1と、複数の壁パネルのそれぞれと、の隙間をまとめて乾式目地25で覆うことが可能となる。このため、乾式目地の施工をより容易に行うことが可能となる。
同様に、乾式目地26の第1端部261が浴槽1に固定されていることで、側壁S2と、複数の壁パネルのそれぞれと、の隙間をまとめて乾式目地26で覆うことが可能となる。このため、乾式目地の施工をより容易に行うことが可能となる。
また、浴室を構成する壁(壁パネル)は、運搬時や施工時に積み上げられることがある。従って、乾式目地を壁に取り付けた場合、運搬中や施工時に乾式目地を傷付けてしまう可能性がある。この点について、本実施形態では、乾式目地を洗い場床および浴槽に取り付けるため、運搬時や施工時において乾式目地が傷付く可能性を低減することができる。
乾式目地25および26の端部は、これらの乾式目地を変形させることで、変位されることが望ましい。乾式目地25および26を変形させることでこれらの端部を変位させる場合、特別な構造を洗い場床2および浴槽1に設けることなく、乾式目地の端部を変位させることができる。
このとき、乾式目地25および26は、軟質であることが望ましい。これらの乾式目地が軟性であることで、容易に変形させることが可能なためである。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
さらに、乾式目地25および26は、弾性を有することが望ましい。これらの乾式目地が弾性を有することで、乾式目地の変形を解除した際に、弾性力によって自然に凹部の側壁と壁との隙間が乾式目地に覆われる。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
乾式目地25が弾性を有する場合、図9に表したように、乾式目地25の第2端部252が、壁3の表面と交差する方向に延びていることで、第2端部252を壁3に当接させた際に、乾式目地25が壁3をより強く押圧する。乾式目地25が壁3をより強く押圧した状態で当接することで、乾式目地25と壁3との間に隙間を生じ難くし、乾式目地25による止水性を向上させることができる。
同様に、乾式目地26が弾性を有する場合、図16に表したように、乾式目地26の第2端部262が、壁3の表面と交差する方向に延びていることで、第2端部262を壁3に当接させた際に、乾式目地26が壁3をより強く押圧する。乾式目地26が壁3をより強く押圧した状態で当接することで、乾式目地26と壁3との間に隙間を生じ難くし、乾式目地26による止水性を向上させることができる。
乾式目地25および26が弾性を有する場合、乾式目地25および26の少なくとも壁3に当接する側は、薄肉状であることが望ましい。薄肉状であることで、乾式目地25および26が弾性を有する場合であっても、容易に変形させることが可能となる。従って、施工時の作業効率を向上させることができる。
また、乾式目地25の第2端部252は、第2端部252が洗い場床2の上方に位置するように、洗い場床2の内側に向けて変形されていることが望ましい。このような施工方法によれば、壁3を載置した後に乾式目地25が変位された状態を解除した際、乾式目地25によって、側壁S1と壁3との隙間を上方から覆うことができる。このため、乾式目地25の上面が壁3から洗い場床2に向けて下方に傾斜した状態を、より容易に実現することができ、かつ乾式目地25の上面における排水性を高め、カビの発生を抑制することが可能となる。
同様に、乾式目地26の第2端部262は、第2端部262が浴槽1の上方に位置するように、浴槽1の内側に向けて変形されていることが望ましい。このような施工方法によれば、壁3を載置した後に乾式目地26が変位された状態を解除した際、乾式目地26によって、側壁S2と壁3との隙間を上方から覆うことができる。このため、乾式目地26の上面が壁3から浴槽1に向けて下方に傾斜した状態を、より容易に実現することができ、かつ乾式目地26の上面における排水性を高め、カビの発生を抑制することが可能となる。
また、図7に表したような屈曲部分を有する乾式目地25を固定する場合、図11(a)に表したように、表皮材23と床面材21とを貼り合わせる前に、乾式目地25の第1端部251を表皮材23の底面に固定することが望ましい。こうすることで、乾式目地25の屈曲部分を表皮材23の側面に当接させた状態で、第1端部251を表皮材23と床面材21との間に固定することができる。このため、第1端部251をより強固に固定するとともに、乾式目地25と表皮材23の側面との間に隙間が生じることを抑制できる。
また、本実施形態では、壁3が凹部21Rに載置されておらず、かつ第2端部252が変位されていない状態において、乾式目地25の端部が洗い場床2の外側に向けて突出しており、突出した部分の長さL1が、側壁S1と鋼板311との隙間(距離D1)よりも長い。このような構成によれば、壁3を載置した後に乾式目地25が変位された状態を解除した際、乾式目地25によって当該隙間を全て覆うことができ、乾式目地25による止水性を向上させることができる。
一方で、長さL1が、距離D1よりも長い場合、壁3を凹部21Rに載置する際に、乾式目地25と壁3がより接触しやすくなる。従って、本実施形態に係る乾式目地の施工方法は、長さL1が距離D1よりも長い場合に、特に有効である。
同様に、壁3が凹部1Rに載置されておらず、かつ第2端部262が変位されていない状態において、乾式目地26の端部が浴槽1の外側に向けて突出しており、突出した部分の長さL2が、側壁S2と母材360との隙間(距離D2)よりも長い。このような構成によれば、壁3を載置して乾式目地26が変位された状態を解除した際に、乾式目地26によって当該隙間を全て覆うことができ、乾式目地26による止水性を向上させることができる。
また、この場合も同様に、長さL2が、距離D2よりも長い場合、壁3を凹部1Rに載置する際に、乾式目地26と壁3がより接触しやすくなる。従って、本実施形態に係る乾式目地の施工方法は、長さL2が距離D2よりも長い場合に、特に有効である。
なお、上述した実施形態では、洗い場床2が、支持材22、床面材21、クッション材201、および表皮材23から構成されている場合について説明したが、本実施形態は、このような構成以外の洗い場床に対しても適用可能である。例えば、洗い場床は、支持材22および床面材21の2つから構成されていても良い。この場合、乾式目地25は、床面材21の外周に固定される。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、浴槽1や洗い場床2、壁3などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや、これらの設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 浴槽、 1R 凹部、 2 洗い場床、 2a 外周部、 3 壁、 5 排水管、 6 支持脚、 7 蓋、 9 バスエプロン、 20 床基材、 21 床面材、 21R 凹部、 22 支持材、 23 表皮材、 23S 側面、 25、26 乾式目地、 27 ガイドピース、 31〜37 壁パネル、 50 壁面接続部材、 51 壁面固定部材、 201 クッション材、 202 表皮材、 221 蓋、 231 支持脚、 251、261 第1端部、 252、262 第2端部、 310 母材、 311 鋼板、 311a 先端部、 321 鋼板、 360 母材、 361 裏板、 501、502 折り返し部分、 CK1、CK2 コーキング材、 M マスキングテープ、 PK1、PK2 パッキン、 S 浴室設置面、 S1、S2 側壁、 T 両面テープ

Claims (16)

  1. 外周に凹部が形成された洗い場床と、前記凹部に載置される壁と、を有する浴室の乾式目地の施工方法において、
    乾式目地の一端が前記洗い場床に固定され、
    前記乾式目地の他端は、前記壁が前記凹部に載置されておらず、かつ前記他端が変位されていない状態において前記洗い場床の外側に向けて突出しており、
    前記乾式目地の他端が前記洗い場床の内側に向けて変位された状態において、前記壁を前記凹部に載置する第1工程と、
    前記被覆部材の前記他端が変位された状態を解除し、前記凹部の側壁と前記壁との隙間を前記乾式目地で覆う第2工程と、
    を備えたことを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法。
  2. 前記他端の前記突出している部分の長さは、前記壁が前記凹部に載置された後の状態における前記側壁と前記壁との前記隙間よりも長いことを特徴とする請求項1記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  3. 前記乾式目地の前記他端は、前記乾式目地を変形させることで、変位されていることを特徴とする請求項2記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  4. 前記乾式目地の少なくとも前記他端の側は、弾性を有することを特徴とする請求項3記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  5. 前記乾式目地の少なくとも前記他端の側は、薄肉状であることを特徴とする請求項4記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  6. 前記乾式目地は、軟質であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  7. 前記乾式目地の前記他端は、前記他端が前記洗い場床の上方に位置するように、前記洗い場床の内側に向けて変形されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  8. 前記第1工程において、前記凹部に、複数の前記壁を載置し、
    前記第2工程において、前記被覆部材の前記他端が変位された状態を解除し、前記凹部の前記側壁と、前記複数の壁のそれぞれと、の隙間を前記乾式目地で覆うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  9. 外周に凹部が形成された浴槽と、前記凹部に載置される壁と、を有する浴室の乾式目地の施工方法において、
    乾式目地の一端が前記浴槽に固定され、
    前記乾式目地の他端は、前記壁が前記凹部に載置されておらず、かつ前記他端が変位されていない状態において前記浴槽の外側に向けて突出しており、
    前記乾式目地の他端が前記浴槽の内側に向けて変位された状態において、前記壁を前記凹部に載置する第1工程と、
    前記被覆部材の前記他端が変位された状態を解除し、前記凹部の側壁と前記壁との隙間を前記乾式目地で覆う第2工程と、
    を備えたことを特徴とする浴室の乾式目地の施工方法。
  10. 前記他端の前記突出している部分の長さは、前記壁が前記凹部に載置された後の状態における前記側壁と前記壁との前記隙間よりも長いことを特徴とする請求項9記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  11. 前記乾式目地の前記他端は、前記乾式目地を変形させることで、変位されていることを特徴とする請求項10記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  12. 前記乾式目地の少なくとも前記他端の側は、弾性を有することを特徴とする請求項11記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  13. 前記乾式目地の少なくとも前記他端の側は、薄肉状であることを特徴とする請求項12記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  14. 前記乾式目地は、軟質であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1つに記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  15. 前記乾式目地の前記他端は、前記他端が前記浴槽の上方に位置するように、前記浴槽の内側に向けて変形されていることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1つに記載の浴室の乾式目地の施工方法。
  16. 前記第1工程において、前記凹部に、複数の前記壁を載置し、
    前記第2工程において、前記被覆部材の前記他端が変位された状態を解除し、前記凹部の前記側壁と、前記複数の壁のそれぞれと、の隙間を前記乾式目地で覆うことを特徴とする請求項9〜15のいずれか1つに記載の浴室の乾式目地の施工方法。
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