JP2017093713A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メダルの掛け数に係る設定処理に関する処理フローの簡略化を図った遊技機を提供する。
【解決手段】掛け数設定手段によって実行される処理には、最大ベットボタンに対する遊技者の操作を契機として、図柄変動ゲームに対して設定しうる最大の掛け数に相当する最大値を加算して掛け数として設定し、加算した最大値を貯留数から減算する第一設定処理が含まれる。また、「現在の掛け数」が一以上である場合であって、かつ「操作されたベットボタン」が最大ベットボタンである場合の少なくとも一部において、掛け数設定手段は、設定した掛け数に相当する値を貯留数に加算し、設定した掛け数を零に戻すクリア処理を実行した後に第一設定処理を実行する。
【選択図】図7

Description

本発明は、遊技機に関し、特に回胴式遊技機に関する。
遊技機の一つである回胴式遊技機では、遊技メダル(以下、単にメダルと称す)を遊技媒体として投入し、投入されたメダル、またはこれを電磁的に記憶しておく貯留装置(クレジット)から減算した値を遊技媒体として掛けて(BETして)図柄変動ゲームを実行することができる。
この種の遊技機として、下記の特許文献1を例示する。
特許文献1には、図柄変動ゲームとしてリールを回動させる前にBET処理を実行する遊技機が記載されている。
特開2010−131137号公報
特許文献1におけるBET処理では、MAXBETボタンの押下を契機として、BETカウンタが規定数になるまで、貯留部を減算してBETカウンタを加算する旨が記載されている。
一方で、昨今の遊技機では、処理フローの複雑化によって当該処理フローに係る処理負荷が増大することが課題になっており、同文献に記載されている処理フローは未だ改善の余地があった。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、メダルの掛け数に係る設定処理(BET処理)に関する処理フローの簡略化を図った遊技機を提供するものである。
本発明によれば、遊技媒体の投入を検知する投入検知手段と、図柄変動ゲームの実行に用いられる前記遊技媒体の数を表す掛け数を設定する掛け数設定手段と、前記掛け数設定手段によって設定された前記掛け数に基づいて前記図柄変動ゲームを開始する遊技開始手段と、前記図柄変動ゲームの特典として前記遊技媒体を付与する特典付与手段と、前記投入検知手段によって検知された前記遊技媒体の数または前記特典付与手段によって付与された前記遊技媒体の数のうち少なくとも一部を、予め定められた上限値の範囲内で蓄積加算した貯留数を記憶する貯留手段と、を備え、前記掛け数設定手段によって実行される処理には、第一操作部に対する遊技者の操作を契機として、前記図柄変動ゲームに対して設定しうる最大の前記掛け数に相当する最大値を加算して前記掛け数として設定し、加算した前記最大値を前記貯留数から減算する第一設定処理が含まれ、前記掛け数設定手段が一以上の前記掛け数を設定した場合であって、かつ遊技者によって前記第一操作部が操作されたときの少なくとも一部において、前記掛け数設定手段は、設定した前記掛け数に相当する値を前記貯留数に加算し、設定した前記掛け数を零に戻すクリア処理を実行した後に前記第一設定処理を実行する遊技機が提供される。
上記発明によれば、一以上の掛け数が設定されている場合に第一操作部が操作されたとき、設定した掛け数を一旦クリアにしてから最大掛け数を設定するので、第一操作部の操作を契機とするメダル処理の一部(第一設定処理)についてモジュール化を図ることができる。すなわち、設定されている掛け数が零である場合とそうでない場合とで、第一設定処理を共通にすることができる。従って、メダルの掛け数に係る設定処理の処理フローを簡潔にすることができる。
本発明によれば、メダルの掛け数に係る設定処理(BET処理)に関する処理フローの簡略化を図った遊技機が提供される。
遊技機の正面図である。 図1において破線で囲って示す手元領域IIの斜視図である。 前面扉の裏面を示す図である。 前面扉を除いた遊技機を示す図である。 遊技機の電気構成を示す図である。 遊技機の機能ブロック図である。 各状況に応じて実行される掛け数設定部および貯留部に係る処理の違いを示す概念図である。 本実施形態における入賞役及びボーナス役と、入賞役及びボーナス役に対応するくじ番号とを示す図である。 本実施形態における入賞役またはボーナス役に対応している図柄の組合せの一例である。 本実施形態における入賞役またはボーナス役に対応している図柄の組合せの一例である。 本実施形態における図柄変動ゲームのメインフローを示すフローチャートである。 図柄変動ゲームにおけるメダル管理処理の手順を示すフローチャートである。 図柄変動ゲームにおけるメダル管理処理の手順を示すフローチャートである。 図柄変動ゲームにおけるメダル管理処理の手順を示すフローチャートである。 メダル管理処理の一部である貯留投入の手順を示すフローチャートである。 図柄変動ゲームにおける回動停止受付処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
本実施形態の説明において示す方向は、特に断りのない限り、遊技者が遊技機10に正対して視たときの方向、すなわち図に示す遊技機10の正面図における方向とする。
また、以下の説明においては、特に断りのない限り、遊技機10には電源が投入され正常に動作していることを前提として説明する。
<遊技機10の概要>
まず、本発明を実施する遊技機10の概要について、図1、図5または図6を用いて説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。図5は、遊技機10の電気構成を示す図である。図6は、遊技機10の機能ブロック図である。
本実施形態に係る遊技機10は、投入検知手段(メダル通過センサ47c)と、掛け数設定手段(掛け数設定部111)と、遊技開始手段(遊技開始部112)と、特典付与手段(図柄表示判定部150)と、貯留手段(貯留部113)と、を備える。
メダル通過センサ47cは、遊技媒体の投入を検知する。
掛け数設定部111は、図柄変動ゲームの実行に用いられる遊技媒体の数を表す掛け数を設定する。
遊技開始部112は、掛け数設定部111によって設定された掛け数に基づいて図柄変動ゲームを開始する。
図柄表示判定部150は、図柄変動ゲームの特典として遊技媒体を付与する。
貯留部113は、メダル通過センサ47cによって検知された遊技媒体の数または図柄表示判定部150によって付与された遊技媒体の数のうち少なくとも一部を、予め定められた上限値の範囲内で蓄積加算した貯留数を記憶する。
掛け数設定部111によって実行される処理には、第一操作部(最大ベットボタン23a)に対する遊技者の操作を契機として、図柄変動ゲームに対して設定しうる最大の掛け数に相当する最大値を加算して掛け数として設定し、加算した最大値を貯留数から減算する第一設定処理が含まれる。
また、掛け数設定部111が一以上の掛け数を設定した場合であって、かつ遊技者によって最大ベットボタン23aが操作されたときの少なくとも一部において、掛け数設定部111は、設定した掛け数に相当する値を貯留数に加算し、設定した掛け数を零に戻すクリア処理を実行した後に第一設定処理を実行する。
上記のように、一以上の掛け数が設定されている場合に第一操作部が操作されたとき、設定した掛け数を一旦クリアにしてから最大掛け数を設定するので、第一操作部の操作を契機とする処理の一部(第一設定処理)についてモジュール化を図ることができる。従って、処理フローを簡潔にすることができる。
ここで遊技媒体とは、図柄変動ゲームを実行するために用いられるものであり、本実施形態に係る遊技機10においては遊技メダル(以下、単にメダルと称す)である。
ここで図柄変動ゲームとは、有効ライン上に停止表示させた図柄の組合せによって遊技者にとって有利な特典の有無を報知する遊技である。
ここで有効ラインとは、図柄変動ゲームの結果である特典の有無に係る図柄の組合せが停止表示される位置である。本実施形態における有効ラインは、図1に図示されるラインL1からラインL5のいずれかである。より具体的には、その図柄変動ゲームにおけるメダルの掛け数が1枚である場合には、ラインL2のみが有効ラインである。その図柄変動ゲームにおけるメダルの掛け数が2枚である場合には、ラインL1、ラインL2およびラインL3の三つが有効ラインである。その図柄変動ゲームにおけるメダルの掛け数が3枚である場合には、ラインL1からラインL5の五つが有効ラインである。
ここで掛け数とは、その図柄変動ゲームを実行するために用いるメダルの数である。本実施形態に係る掛け数設定部111によって設定される掛け数の最大値は、原則として3であるが、ボーナス遊技状態においては2である。
ここで「掛け数に基づいて図柄変動ゲームを開始する」とは、設定されている掛け数が、開始する図柄変動ゲームに影響を与えることをいう。例えば、本実施形態に係る掛け数は図柄変動ゲームにおける有効ラインの数に影響を与える。この他にも、本実施形態に係る掛け数は、後述する内部抽選部120が参照する抽選テーブル(図示せず)にも影響を与える。
上記の特典には、入賞、再遊技、またはボーナス遊技状態が含まれる。ここで入賞とは、メダルを獲得するために必要な特定の図柄の組合せが有効ライン上に表示されることである。また、再遊技とは、メダルを投入せずに図柄変動ゲームを実行できる遊技状態である。また、ボーナス遊技状態とは、第一種特別役物、第二種特別役物、またいずれかの特別役物に係る役物連続作動装置のいずれかが作動している遊技状態であり、通常の遊技状態に比べて入賞が成立する確率が高くなる。
なお、「図柄変動ゲームの特典として遊技媒体を付与する」場合は、本実施形態では上記の入賞が成立する場合に限られるものである。すなわち、遊技機10によって実行される図柄変動ゲームの全てにおいて、その特典として遊技媒体(メダル)が必ずしも付与される必要はない。
上記の第一設定処理における掛け数に係る加算処理と貯留数に係る減算処理とは、以下の(i)から(iii)のいずれの態様も採りうる。
(i)当該加算処理の一部と当該減算処理の一部とを交互に繰り返す態様。
(ii)一方を先に処理して他方を後に処理する態様。
(iii)一方と他方とを並列して処理する態様。
なお、本実施形態では、(i)の態様を採用することを前提として、以下では説明する。
以上に述べた本発明の実施に関する遊技機10を詳細に説明するため、以下に遊技機10の構造または遊技機10が実行する各処理について、具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
遊技機10の構造について、図1から図5を用いて説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。図2は、図1において破線で囲って示す手元領域IIの斜視図である。図3は、前面扉20の裏面を示す図である。図4は、前面扉20を除いた遊技機10を示す図である。図5は、遊技機10の電気構成を示す図である。
遊技機10は、前面を開口した直方体状の外枠90と、外枠90の左縁側に対して回動開閉可能に軸支された前面扉20と遊技機本体部60と、を備えている。
より具体的には、外枠90の左縁側には三つのヒンジ部96(96a、96b、96c)が設けられており、上段ヒンジ部96aと下段ヒンジ部96cによって前面扉20が軸支され、上段ヒンジ部96aと中段ヒンジ部96bによって遊技機本体部60が軸支されている。
前面扉20の前面側には、図1または図2に示すように、上部パネル21と、下部パネル22と、ベットボタン23と、メニュー選択ボタン24と、状態表示LED25と、スタートレバー26と、ストップボタン27と、メダル投入口31と、精算ボタン32と、メダル返却ボタン33と、ドア錠34と、メダル排出口35と、装飾LED36と、下皿37と、スピーカ口38と、が設けられている。
また、前面扉20の裏面側には、図3に示すように、装飾LED基板41と、状態表示LED基板42と、ストップボタン基板43と、スタートレバーセンサ44と、ベットボタン基板45と、メニュー選択ボタン基板46と、メダルセレクタ47と、設定変更装置48と、スピーカ49と、投入メダル通路51と、払出メダル通路52と、返却メダル通路53と、が設けられている。
また、前面扉20の他にも図4に示すように、遊技機10は、遊技機本体部60と、電源装置91と、メダル収納庫93と、メダル補助収納庫95と、を備えている。
前面扉20を開扉するためには、ドア錠34にドアキー(図示せず)を差し込んで、前面扉20と外枠90とをロックさせるロック機構(図示せず)を解除する必要がある。
前面扉20を開扉すると、図4に示すように、遊技機本体部60の下方に電源装置91が備えられている。電源装置91は、遊技機10の各構成要素に対して電力供給するための装置であり、電源スイッチ92の操作によって起動または停止が制御される。
遊技者は、遊技機10の遊技に興じる際には、電源スイッチ92を操作して電源装置91を起動する必要がある。なお、遊技機本体部60は、電源装置91からの電力供給がオフになっても、オフ時に実行していた遊技状態を維持する機能を有していることが好ましい。ボーナス遊技のように遊技者に有利な展開で遊技が進行している最中に電力供給が停止した場合等に、遊技者を失望させないためである。
また、開扉した前面扉20の裏面側には設定変更装置48が設けられている。設定変更装置48は、遊技設定値を設定するための装置であり、設定キースイッチ48aと設定変更スイッチ48bと設定表示LED48cと設定キーカバー48dとを含む。設定キースイッチ48aは、設定キー(図示せず)を差し込んで操作することによって設定変更装置48を操作可能にすることができる。設定変更スイッチ48bは、設定キースイッチ48aに設定キーを差し込んだ状態において操作可能なスイッチであって、押下することによって遊技設定値を変更することができる。設定表示LED48cは、設定された遊技設定値を表示するためのLEDであり、本実施形態では7セグメントディスプレイになっている。設定キーカバー48dは、設定キースイッチ48aを覆うカバーであり、これをスライドさせて設定キースイッチ48aを開放することによって、設定キースイッチ48aに設定キーを差し込むことが可能になる。なお、図3では、設定キーカバー48dが設定キースイッチ48aを覆っている状態を図示している。
ここで遊技設定値とは、遊技者にとって有利な特典(ボーナス遊技等)の付与されやすさを示す値であり、高い値ほど特典が付与されやすく、低い値ほど特典が付与されにくい。なお、遊技者は、遊技機10による遊技を開始する事前に、設定変更装置48を操作して遊技設定値を設定することが好ましい。遊技設定値を変更すると一般的に遊技状態がリセットされてしまうからである。
前面扉20は、上部パネル21と下部パネル22とを前面側に有している。
上部パネル21は透明部材で形成されているので、遊技機10の前方に位置する遊技者は、上部パネル21の裏面側に配置されている遊技機本体部60を上部パネル21越しに視認することができる。
また、下部パネル22は、その表面に遊技機10の機種名や機種に関するキャラクター等が表記されており、後方に設置されたバックライト(図示せず)の点灯によって表記された機種名等が視認しやすくなる。
遊技機本体部60は、遊技機10によって実行される遊技を制御する主要な構成要素を含んでいる。また、遊技機本体部60は、図4に図示するとおり、その前面上部に演出表示領域62が形成されており、その前面下部に視認窓64が形成されている。
演出表示領域62は、遊技機本体部60に内蔵された演出表示装置63の表示画面であり、遊技機10の遊技に関する各種演出または各種情報を表示することができる。なお、演出表示装置63としては、例えば、液晶ディスプレイ型の表示装置等を採用することができる。演出表示領域62に表示される演出は、スピーカ49からの音声出力や装飾LED36の発光と連動しており、遊技者の興趣を好適に喚起させることができる。
視認窓64は、遊技機本体部60に内蔵された複数のリール65(65L、65C、65R)の前面側に形成された窓枠で、内部領域と外部領域とに区画されている。視認窓64の内部領域は空洞または透明部材によって形成されており、当該内部領域を介して各リール65の一部が視認可能になっている。また、視認窓64の外部領域は不透明部材(半透明部材や透明部材を着色した部材を含む)で形成されており、当該外部領域を介したリール65の視認を困難としている。
リール65は、リール65L、リール65Cおよびリール65Rから構成されており、スタートレバー26に対する遊技者の操作(スタートレバー26がオン状態である旨の検知)に起因して回動を開始する。このとき、前回の図柄変動ゲームにおけるリール65の回動開始時から当該図柄変動ゲームにおけるリール65の回動開始時までの時間が所定の遅延時間、いわゆるウェイト時間を超えていることを要する。すなわち、ウェイト時間が経過する前にスタートレバー26が遊技者の操作を受け付けた場合、ウェイト時間が経過するまで待機した後にリール65は回動を開始する。なお、本実施形態におけるウェイト時間は4.1秒に設定されている。
なお、本実施形態における各リール65が回動している場合、原則としてリール65は上から下へと回動する。本明細書において、リールにおける上から下への回動を「順方向」、下から上への回動を「逆方向」と称する。
本実施形態における図柄変動ゲームでは、複数とおりの図柄が表されている複数のリール65を回動させることによってリール65に表されている図柄が変動表示し、回動しているリール65を停止させることによって図柄の組合せが停止表示する。
すなわち、本実施形態における複数のリール65(リール65L、リール65C、リール65R)には、図柄変動ゲームに係る図柄が表されている。
リール65の回動制御は、リールセンサ66を用いて実行される。リールセンサ66は、リール65の回動量を検知するセンサである。ここで回動量とは、所定位置を基準とするリール65の回転角度である。
リールセンサ66は各リール65に一つずつ設けられている。具体的には、リール65Lに対してリールセンサ66Lが、リール65Cに対してリールセンサ66Cが、リール65Rに対してリールセンサ66Rが、設けられている。
なお、リール65の回動制御については、後に詳述する。
リール65の内部には、リール照明基板67(67L、67C、67R)が設けられており、リール照明基板67に搭載されているLEDの点灯によってリール65に表している各図柄の視認を容易にしている。すなわち、リール照明基板67に搭載されているLEDは、リール65による図柄表示のバックライトとして機能している。
スタートレバー26は、図柄変動ゲームにおける変動表示を開始させるための契機として、遊技者の操作を受け付けることができる。スタートレバー26に対する遊技者の操作とは、具体的には初期状態において前面扉20に対して略垂直に設けられているスタートレバー26をいずれかの方向に倒すことである。
スタートレバーセンサ44は、スタートレバー26がオン状態であるかオフ状態であるかを検知することができる。より具体的には、スタートレバーセンサ44は、前面扉20に対して略垂直であるスタートレバー26をオフ状態として検知し、いずれかの方向に倒されているスタートレバー26をオン状態として検知する。
本実施形態において、メダルが所定の投入枚数に達していない場合には、スタートレバー26が遊技者の操作を受け付けたとしても図柄変動ゲームが開始されない。所定の投入枚数に到達させるためには、以下の操作または処理の少なくとも一つ、または複数の組合せが必要である。
(i)メダル投入口31からメダルを投入して投入枚数を増やす。
(ii)遊技機10(貯留部113)に貯留されているメダルを表すクレジットをベットボタン23の押下によって減算させて投入枚数を増やす。
(iii)前回の図柄変動ゲームにおいてリプレイ図柄が停止表示された場合、当該図柄変動ゲームにおいて再遊技処理が実行されて投入枚数が増える。この場合、遊技者が(i)や(ii)の操作を行わずとも、自動的に当該図柄変動ゲームにおける投入枚数が前回の図柄変動ゲームの投入枚数になる。
ここでメダルの貯留とは、遊技者の所有するメダルの一部または全部に代えて、その数に相当する数値(クレジット)を貯留部113で記憶する機能をいう。メダルが貯留される(クレジットが増大する)場合は、例えば(i)所定の投入枚数を超えてメダル投入口31からメダルが投入された場合、(ii)図柄変動ゲームにおいて入賞し、当該入賞の特典としてメダルを獲得した場合、等が挙げられる。
上記のメダル投入口31の裏面側には、メダルセレクタ本体47aとメダルブロッカ47bとメダル通過センサ47cとを含むメダルセレクタ47が設けられており、メダル投入口31から投入されたメダルはメダルセレクタ47によって受付可能なメダルと受付不能なメダルとに選別される。
例えば、待機状態(電源が投入されているが図柄変動ゲームが実行されていない状態)である場合等はメダル受付可能であるため、メダルセレクタ本体47aはソレノイドを有するメダルブロッカ47bを作動させる。メダルブロッカ47bが作動すると、投入メダル通路51の中途に設けられた突起部(図示せず)が埋没するので、投入メダル通路51はメダル通過を許容する状態になる。このとき、メダル投入口31からメダルが投入されると、当該メダルは投入メダル通路51に流下し、投入メダル通路51の中途に設けられているメダル通過センサ47cによって検知され、収納メダル通路54を通過してメダル収納庫93の中に収納される。
また、図柄変動ゲームの実行中やクレジットが上限値に達した場合等は、メダル受付不能であるため、メダルセレクタ本体47aはメダルブロッカ47bの作動を停止させる。メダルブロッカ47bの作動が停止されると、投入メダル通路51の中途に突起部(図示せず)が突出してメダルの通過を阻害するので、投入されたメダルは投入メダル通路51の中途であって、かつメダル通過センサ47cに検知されない位置に滞留する。投入メダル通路51に滞留しているメダルは、自重によりまたはメダル返却ボタン33の操作により返却メダル通路53に落下してメダル排出口35を経由して下皿37に排出される。
また、クレジットの上限値を超えてメダルが付与された場合、付与されたメダル数に相当するメダルがメダル収納庫93からメダル排出口35を経由して下皿37に排出される。
上記のベットボタン23として、遊技機10はベットボタン基板45に搭載されている最大ベットボタン23aと単一ベットボタン23bとを有している。最大ベットボタン23aは1回の押下でクレジットを最大で3つ減算して投入枚数を増やすことができ、単一ベットボタン23bは1回の押下でクレジットを1つ減算して投入枚数を増やすことができる。また、ベットボタン23を押下しても、その図柄変動ゲームにおけるクレジットの減算値が所定の投入枚数に達している場合には、それを超えてクレジットを減算させることはできない。
また、ベットボタン基板45には最大ベットボタン23aと単一ベットボタン23bが押下された旨を検知する最大ベットボタンセンサ45aと単一ベットボタンセンサ45bが、それぞれに対して設けられており、これらのセンサの検知に応じて上記の処理が行われる。
また、最大ベットボタン23aは、上記のように操作に応じてクレジットを減算して投入枚数を増やす用途(ベットボタン)として用いられる他に、一部の演出実行時に演出の進行を促す操作を受け付ける用途(プッシュボタン)としても用いられる場合がある。プッシュボタンの操作を伴う演出は、ボタン押下示唆演出とも呼ばれる。
最大ベットボタン23aがベットボタンとして用いられる場合は、投入可能表示LED25fが点灯している状態に限られる。一方、最大ベットボタン23aがプッシュボタンとして用いられる場合は、ボタン押下示唆演出の実行時に必ずしも限られない。例えば、後述するメニュー画面に係る操作において、最大ベットボタン23aがプッシュボタンとして用いられてもよい。
ベットボタン基板45には、最大ベットボタン23aがプッシュボタンとして用いられる場合に最大ベットボタン23aの押下を検知するプッシュボタンセンサ45cが設けられており、最大ベットボタンセンサ45aによる検知とは区別される。
最大ベットボタンセンサ45aがメイン基板100に実装されたCPU101によって管理されているのに対して、プッシュボタンセンサ45cはサブ基板200に実装されたCPU201によって管理されている点が異なる。
また、遊技機10は、上記のベットボタン23の左側に、メニュー選択ボタン24を備える。メニュー選択ボタン24は、メニュー選択ボタン基板46に搭載されている十字キーボタン24aと十字キーボタン24aの中央に位置する決定ボタン24bによって構成されている。
メニュー選択ボタン24は、メニュー画面に係る操作を受け付ける構成要素である。ここでメニュー画面とは、演出表示領域62に表示される遊技機10の操作方法や遊技の解説情報等を示す画面をいい、上記の所定表示に該当する。
遊技者はメニュー選択ボタン24を操作することによってメニュー画面を閲覧することができる。例えば、インターバル期間において決定ボタン24bが押下されると、メニューの一覧とカーソルが演出表示領域62に表示される。遊技者が十字キーボタン24aを操作することによって任意のメニューを示す位置までカーソルを移動し、カーソルがいずれかのメニューを示している場合に遊技者が決定ボタン24bを押下すると当該メニューが演出表示領域62に表示される。
メニュー選択ボタン基板46には、十字キーボタンセンサ46aと決定ボタンセンサ46bとが設けられている。
十字キーボタンセンサ46aは、十字キーボタン24aがいずれの方向(決定ボタン24bの中心を基準として上下左右のいずれかの方向)に押下されたのかを検知することができる。
決定ボタンセンサ46bは、決定ボタン24bが押下された旨を検知することができる。
十字キーボタンセンサ46aおよび決定ボタンセンサ46bは、上述のプッシュボタンセンサ45cと同様に、サブ基板200に実装されたCPU201によって管理されている。
また、遊技機10は、上記のベットボタン23の右側に、投入されたメダル数や貯留されているメダル数等を表示する状態表示LED25を備える。状態表示LED25は、状態表示LED基板42に搭載されている複数のLEDまたは7セグメントディスプレイによって構成されている。
状態表示LED25のうち投入枚数表示LED25aは、3つのLEDによって構成されており、投入枚数が一枚増えるごとに、点灯するLEDの数が一つずつ増える。なお、本実施形態において投入枚数表示LED25aによって表される投入枚数は、掛け数設定部111によって設定される掛け数に等しい。
状態表示LED25のうち貯留枚数表示LED25bは、7セグメントディスプレイによって構成されており、貯留されているメダルの数(クレジット)を数字で表す。
状態表示LED25のうち獲得枚数表示LED25cは、7セグメントディスプレイによって構成されており、入賞によって獲得したメダルの数を数字で表す。
状態表示LED25のうち再遊技表示LED25dは、1つのLEDによって構成されており、図柄変動ゲームにおいてリプレイが停止表示されると点灯する。
状態表示LED25のうち遊技開始表示LED25eは、1つのLEDによって構成されており、当該LEDの点灯によって図柄変動ゲームの開始可能条件が成立している旨を表す。
状態表示LED25のうち投入可能表示LED25fは、1つのLEDによって構成されており、当該LEDの点灯によってメダルの投入が可能である旨を表す。
ストップボタン27は、回動しているリール65が停止するための契機となる遊技者の操作を、遊技者から受け付ける。なお、ストップボタン27は、リール65が回動を開始した後に成立する停止可能条件を契機として、停止操作を受け付けることができる。
ストップボタン27に対する遊技者の操作とは、具体的にはストップボタン27を押下することである。また、ここで停止可能条件とは図柄変動ゲームにおける停止表示の契機となる停止操作(ストップボタン27の押下)を受け付けるための条件であり、具体的には、すべてのリール65(65L、65C、65R)の速度が所定速度に到達している場合に停止可能条件が成立する。
複数のストップボタン27(27L、27C、27R)は、ストップボタン基板43に搭載されており、各リール65に対して一つずつ設けられている。具体的には、ストップボタン27Lは、リール65Lを停止させるための停止操作を受け付ける。ストップボタン27Cは、リール65Cを停止させるための停止操作を受け付ける。ストップボタン27Rは、リール65Rを停止させるための停止操作を受け付ける。
また、ストップボタン基板43には、ストップボタン27L、ストップボタン27C、ストップボタン27Rが押下された旨を検知するストップボタンセンサ43aが、それぞれに対して設けられており、このセンサの検知に応じて各リール65の停止制御が行われる。すなわち、ストップボタン27とストップボタンセンサ43aによって、後述する回動制御部140による複数のリール65の回動を停止させる契機となる遊技者の操作である停止操作を検知する停止操作検知手段を構成する。
なお、ここで挙げたストップボタン27は、遊技者によって任意の順番で操作可能であるが、所定の押し順で操作しないとペナルティが課される場合もありうる。
本実施形態におけるストップボタン27は、LEDランプ(図示せず)を内包し、その周囲を光透過性の部材で覆う構成となっている。そして、ストップボタン27は、LEDランプの点灯色で停止可能条件の成立の可否を遊技者に報知する仕様となっている。
このように、ストップボタン27の色によって停止可能条件の成立の可否を判断できるので、遊技者は円滑に停止操作を順次行うことができる。
ストップボタン27で受け付けた停止操作に起因して、当該停止操作を受け付けたストップボタン27に対応するリール65が停止する。リール65の停止位置は、ストップボタン27の押下時におけるリール65の位置を基準として最大4コマまで移動しうる。ストップボタン27を押下してからリール65が停止するまでの制御を、一般的にはすべり制御という。
ここでコマとは、リール65の外周に示されている図柄の一つに対して与えられている領域であり、一つの当該領域または一つの当該領域の上下方向の寸法をいう。本実施形態において、リール65の外周は21コマに等分されており、各コマにそれぞれ一つずつ図柄が配列されている。
なお、本実施形態においてリール65の停止とは、所定のコマを基準に1コマ未満の変動幅でリール65が揺動している状態も含むものとする。
視認窓64の内部領域は上下方向に3コマ分の寸法となっている。また、各リール65は視認窓64の内部領域の上下方向に3個の図柄が収まるように停止制御され、遊技者は当該3個の図柄を視認窓64の内部領域を介して視認できるようになっている。すなわち、リール65が左右方向に3つ配置されているので、各リール65が停止している場合において、遊技者が3個の図柄×3リール=9個の図柄を視認可能になっている。
上述のように各リール65が停止制御されるとき、各リール65において停止する図柄のうち上段・中段・下段に停止する図柄が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をそれぞれラインL1・ラインL2・ラインL3と称す。
また、リール65Lの上段と、リール65Cの中段と、リール65Rの下段に停止する図柄が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をラインL4と称す。リール65Lの下段と、リール65Cの中段と、リール65Rの上段に停止する図柄が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をラインL5と称す。
各リール65の回動中(図柄変動ゲームの実行中)は、遊技者の関心を惹きつけて遊技興趣を喚起させるため、演出表示領域62に表示される画像、スピーカ49から出力される音声または装飾LED36の点灯や滅灯等によって構成される多様な演出が実行される。
各スピーカ49の前方にはスピーカ口38が設けられている。より具体的には、遊技機の正面から見て右上(図3においては左上)に位置するスピーカ49aの前方にはスピーカ口38aが設けられている。遊技機の正面から見て左上(図3においては右上)に位置するスピーカ49bの前方にはスピーカ口38bが設けられている。遊技機の正面から見て左下(図3においては右下)に位置するスピーカ49cの前方にはスピーカ口38cが設けられている。遊技機の正面から見て右下(図3においては左下)に位置するスピーカ49dの前方にはスピーカ口38dが設けられている。
各スピーカ口38には多数の空洞が設けられており、スピーカ49から出力される音声を適切に出力することができる。
装飾LED36は、演出表示領域62または視認窓64を囲うような配置で配置されている。より具体的には、演出表示領域62の右上側には、装飾LED基板41aに搭載されている装飾LED36aと装飾LED基板41bに搭載されている装飾LED36bとが配置されている。また、演出表示領域62の右下側には、装飾LED基板41cに搭載されている装飾LED36cが配置されている。また、視認窓64の右下側には、装飾LED基板41dに搭載されている装飾LED36dが配置されている。また、視認窓64の左下側には、装飾LED基板41eに搭載されている装飾LED36eが配置されている。また、演出表示領域62の左下側には、装飾LED基板41fに搭載されている装飾LED36fが配置されている。また、演出表示領域62の左上側には、装飾LED基板41gに搭載されている装飾LED36gと装飾LED基板41hに搭載されている装飾LED36hとが配置されている。
各装飾LED36は、単色で点灯してもよいし、複数色で点灯可能であってもよい。
図柄変動ゲームの結果として入賞に対応する図柄の組合せが所定の有効ラインに停止表示された場合、当該入賞に対して規定されている枚数のメダルが付与される。
なお、当然ながら、有効ラインには、入賞に対応する図柄の組合せのみならず、上述の再遊技やボーナス遊技に対応する図柄の組合せも停止表示されうる。
遊技機10は、付与されたメダルの払出処理の実行中にクレジットが上限値に達した場合、上限値を超える分に相当する枚数のメダルをメダル収納庫93から払い出す。また、遊技機10は、精算ボタン32を押下した場合、押下した時点におけるクレジットに相当する枚数のメダルをメダル収納庫93から払い出す。
メダル収納庫93に収容されているメダルを払い出す処理は、メダル収納庫93に内蔵されている払出機構(図示せず)によって実行される。より具体的には、払出機構は、メダル収納庫93に収容されているメダルから払出枚数分のメダルを取得し、メダル払出口94から払出メダル通路52に向けて排出させる。払出メダル通路52に排出されたメダルは、メダル排出口35を経由して下皿37に排出される。
なお、メダル収納庫93からメダルが溢れ出すことを防止するため、メダル収納庫93の脇にはメダル収納庫93に収容されているメダルの一部が流下するメダル補助収納庫95が設けられている。
また、メダル補助収納庫95に収容されているメダルが所定以上に達することを検知する収納庫エラーセンサ(図示せず)が設けられており、この検知に応じて遊技機10はメダル収納庫93やメダル補助収納庫95に収容されているメダルを回収するように促すエラーを報知する。このエラーの報知のために、上述の演出表示領域62や装飾LED36やスピーカ49が用いられてもよい。
<遊技機10の電気構成および機能構成>
次に、本実施形態における遊技機10の電気構成および機能構成について、主に図5または図6を用いて説明する。ただし、先に説明した図1から図4に図示される構成要素についても言及するので適宜参照されたい。
図5は、遊技機10の電気構成を示す図である。図6は、遊技機10の機能ブロック図である。
遊技機10は、主要な構成要素としてメイン基板100とサブ基板200とを内蔵している。図5においてメイン基板100またはサブ基板200は単一の電子基板であるかのように図示しているが、必ずしも単一の電子基板である必要はない。すなわち、メイン基板100またはサブ基板200は、複数の電子基板を組み合わせて実現されてもよい。
メイン基板100は、各種センサ40aから入力された制御情報に基づいて状態表示LED基板42に含まれる各LEDの表示を制御したり、メダル収納庫93にメダルを払い出させたり、サブ基板200に出力するコマンドを生成したりする。メイン基板100には、CPU101、RAM102またはROM103等の電子部品が実装されており、これらの電子部品や各種センサ40a等の間で授受するデータや制御信号の処理を実行することによって、遊技に関する各種機能を実現している。ここで、各種センサ40aには、上述のスタートレバーセンサ44、ストップボタンセンサ43a、最大ベットボタンセンサ45a、単一ベットボタンセンサ45b、メダル通過センサ47c等が含まれる。
サブ基板200は、メイン基板100から入力されたコマンドに基づいて装飾LED基板41、スピーカ49または演出表示装置63等を制御する。サブ基板200も、CPU201、RAM202またはROM203等の電子部品が実装され、これらの電子部品や各種センサ40b等の間で授受するデータや制御信号の処理を実行することによって、演出処理、メニュー画面に係る処理を実現している。ここで、各種センサ40bには、プッシュボタンセンサ45c、十字キーボタンセンサ46a、決定ボタンセンサ46b等が含まれる。
メイン基板100によって実現される機能構成には、図6に示すように、遊技状態制御部110、内部抽選部120、フラグ設定部130、回動制御部140、図柄表示判定部150および指令生成部160が含まれる。
また、サブ基板200によって実現される機能構成には、図6に示すように、サブ統括部210、演出表示部220、音声出力部230およびLED発光部240が含まれる。
なお、図6に図示する構成要素は、メイン基板100またはサブ基板200に含まれる機能構成のすべてとは限らず、ここに図示されない機能構成が存在してもよい。
遊技状態制御部110は、遊技機10によって実行される遊技(図柄変動ゲーム)に係る遊技状態を管理しており、掛け数設定部111と、遊技開始部112と、貯留部113と、を備えている。
掛け数設定部111は、投入可能表示LED25fが点灯している状態において、メダル投入口31から投入されたメダルの数、またはベットボタン23(最大ベットボタン23a、単一ベットボタン23b)が押下された回数に基づいて、その図柄変動ゲームに対する掛け数を設定する。
遊技開始部112は、遊技開始表示LED25eが点灯している状態において、スタートレバー26が操作されること(スタートレバーセンサ44の検知)を契機として、図柄変動ゲームを開始させる。
貯留部113は、投入されたメダルの数または獲得した(付与された)メダルの数のうち少なくとも一部を、予め定められた上限値の範囲内で蓄積加算したクレジット(記憶数)を記憶しており、掛け数設定部111による処理に基づいてクレジットが増減する。より具体的には、投入可能表示LED25fが点灯している状態において、最大ベットボタン23aまたは単一ベットボタン23bに対する操作が検知された場合、掛け数設定部111は、その検知時の状況に基づく処理を、貯留部113によって記憶されているクレジットに対して実行し、その結果として当該クレジットが増減する。なお、この掛け数設定部111および貯留部113に係る処理については、後に詳述する。
また、貯留部113は、停止表示されている図柄の組合せが図柄表示判定部150によって入賞と判定された場合、その入賞の特典として割り当てられているメダル数に相当する値を、記憶しているクレジットに加算する。この加算処理において、記憶しているクレジットが上限値に到達するとき、貯留部113は、超過したメダル数に相当するメダルをメダル収納庫93に払い出させる。また、遊技状態制御部110は、精算ボタン32の押下が検知されたとき、記憶しているクレジットに相当するメダルをメダル収納庫93に払い出させる。
上記の掛け数設定部111、遊技開始部112または貯留部113に係る処理の他に、遊技状態制御部110は、少なくとも以下の処理を実行することができる。
例えば、遊技状態制御部110は、遊技実行が可能であるか否かを監視しており、遊技不能である場合に遊技を停止(中断)させる。ここで遊技不能である場合としては、(i)前面扉20が開扉している場合、(ii)メダル収納庫93の中にメダルが無い場合、(iii)貯留されているクレジットに相当するメダルを、精算ボタン32の押下に起因してメダル排出口35からメダルを排出する処理が行われている場合、等が挙げられる。
また、遊技状態制御部110は、状態表示LED基板42に表示される条件、およびストップボタン27に対する停止操作の受付可能条件(上述の停止可能条件)を管理している。ここで、状態表示LED基板42に表示される条件には、メダルの投入枚数、貯留されているメダルの数(クレジット)入賞によって獲得したメダル数、再遊技の有無、図柄変動ゲームの開始可能条件、メダル投入の可能条件が含まれる。
また、遊技状態制御部110は、設定変更装置48によって設定される遊技設定値を管理している。遊技設定値は、内部抽選部120によって抽選される入賞役の当選確率、または、サブ基板200によって制御される各種演出の発生確率、等に影響を与える。
また、遊技状態制御部110は、通常遊技状態にも、またはボーナス遊技等の遊技者にとって有利な有利遊技状態にも、移行させうる。遊技状態制御部110によって移行されうる有利遊技状態には、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動している遊技状態、第二種特別役物に係る役物連続作動装置が作動している遊技状態が含まれる。
内部抽選部120は、スタートレバー26の操作(開始操作)の検知を契機として、予め定められている複数とおりの入賞役またはボーナス役の当否を抽選によって判定する。より詳細には、内部抽選部120は、乱数を取得し、ROM103に予め格納されている抽選テーブルを参照して、取得された乱数がいずれの入賞役またはボーナス役に対応付いているかを判定する。
抽選テーブルは、入賞役及びボーナス役に割り振られている置数パターンを格納する。抽選テーブルは、遊技状態毎にそれぞれ設けられていてもよい。ここで置数とは、内部抽選部120の抽選に用いられる抽選テーブルにおいて、入賞役及びボーナス役のそれぞれに対応付けられている乱数の数を示す値である。例えば、その抽選テーブルにおいて用いられる乱数の総数が65536通りである抽選において、2000の置数が割り当てられている入賞役は、2000/65536≒約3%の確率で抽選される。
ここで、入賞役とは、特定の図柄の組み合わせに対応し、入賞又は再遊技の特典を遊技者に付与する。ボーナス役とは、ボーナス遊技の特典を遊技者に付与する特別役物または役物連続作動装置である。本実施形態におけるボーナス役は、ビッグボーナス(BB)役及びレギュラーボーナス(RB)役を含む。
本実施形態において、内部抽選部120によって抽選される入賞役及びボーナス役を図8に例示する。図8は、本実施形態における入賞役及びボーナス役と、入賞役及びボーナス役に対応するくじ番号とを示す図である。
ここで、くじ番号とは、入賞役及びボーナス役の各々に対応付けられて定められている識別番号である。
また、上位役とはボーナス役(本実施形態ではBBまたはRB)に係る当選の有無を示しており、下位役とは入賞役(入賞または再遊技(いわゆる小役))に係る当選の有無を示している。
また、本実施形態におけるBBとは第一種特別役物に係る役物連続作動装置を示しており、本実施形態におけるRBとは第二種特別役物に係る役物連続作動装置を示している。
例えば、くじ番号「0」は、ボーナス役も小役も非当選である場合に対応している。また、くじ番号「1」は、ボーナス役が非当選であってリプレイの当選である場合に対応している。また、くじ番号「5」は、BBが当選であって小役が非当選である場合に対応している。また、くじ番号「7」は、BBもリプレイも当選である場合に対応している。
このように、本実施形態の遊技機10は、小役にもボーナス役にも同一の図柄変動ゲームで当選しうる(同時当選しうる)遊技性を実現できる。
フラグ設定部130は、内部抽選部120によって抽選された入賞役またはボーナス役が成立しうる旨を示す当選フラグを設定する。当選フラグは、入賞役またはボーナス役に当選しているか否かを示すフラグである。ここで入賞役またはボーナス役が成立するとは、内部抽選部120によって抽選された入賞役またはボーナス役に対応している図柄の組合せが、図柄変動ゲームの結果として有効ライン上に停止表示されることをいう。
なお、以下の説明において、内部抽選部120によって抽選された入賞役またはボーナス役に対応する当選フラグが設定されることを「入賞役の当選」または「ボーナス役の当選」と表現する場合があるが、この表現は入賞役またはボーナス役の成立条件の一部である当選フラグの設定が行われており、当該入賞役またはボーナス役の成立が許容されている状態を意味する。
当選フラグは、入賞役用及びボーナス役用に別々に設けられてもよいし、共用されてもよい。フラグ設定部130は、内部抽選部120による抽選で入賞役が当選した場合には、入賞役に当選したことを示す状態となるように当選フラグを設定する。
回動制御部140は、リールモータ68を駆動することによってリール65の回動を制御する。回動制御部140の制御には、複数のリール65を回動させることによって図柄変動ゲームを実行する場合(通常回動制御)と、フリーズ演出における図柄の変動表示および停止表示を制御する場合(特別回動制御)と、がある。
ここでフリーズ演出とは、少なくとも一つのリール65が回動しているにも関わらず、回動している当該リール65に対応するストップボタン27が遊技者の操作を受け付けない状態をいう。フリーズ演出において行われる図柄の変動表示や停止表示は図柄変動ゲームではなく、フリーズ演出が直接的に図柄変動ゲームの結果に影響をおよぼすことはない。
より詳細には、回動制御部140は、図柄の変動表示の実行期間において、各リール65を所定速度で回動させるようにリールモータ68にパルス信号を出力する。リールモータ68は、ステッピングモータであり、回動制御部140が出力するパルス信号を入力することによって、多様に各リール65を回動させることができる。
なお、リール65の回動角度(移動コマ数)は、回動制御部140が出力したパルス信号の長さに比例して増大する。また、リール65の回動速度は、回動制御部140が出力したパルス信号の周波数に比例して増大する。
図柄表示判定部150は、図柄変動ゲームにおいて有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが、いずれの入賞役またはボーナス役に対応しているか否かを判定する。図9及び図10に示す図は、本実施形態における入賞役またはボーナス役に対応している図柄の組合せの一例である。
例えば、図9には、ベル役に対応している図柄の組合せの一例(PT1)、スイカ役に対応している図柄の組合せの一例(PT2)及びチェリー役に対応している図柄の組合せの一例(PT3)が示されている。図8の例において、ベル役のくじ番号は「2」であり、スイカ役のくじ番号は「3」であり、チェリー役のくじ番号は「4」である。
これら入賞役に対応している図柄の組合せが有効ラインに停止表示されると、特典として、掛け数及び入賞役に応じた枚数のメダルが15枚を限度として付与される。例えば、有効ラインに三つのベル図柄が停止表示された場合、掛け数が1枚又は2枚のときには、15枚のメダルが付与され、掛け数が3枚のときには、8枚のメダルが付与される。なお、通常遊技状態の掛け数は、1枚、2枚又は3枚であり、ボーナス遊技状態(BB遊技状態またはRB遊技状態の掛け数は、2枚である。つまり、ボーナス遊技状態において有効ラインL1、L2又はL3に三つのベル図柄が停止表示された場合、特典として15枚のメダルが付与される。
図10には、ビッグボーナス(BB)役に対応している図柄の組合せの二例(PT11及び12)、レギュラーボーナス(RB)役に対応している図柄の組合せの二例(PT13及び14)及びリプレイ役に対応している図柄の組合せの一例(PT15)が示されている。図8の例において、BB役のくじ番号は「5」であり、RB役のくじ番号は「6」であり、リプレイ役のくじ番号は「1」である。
リプレイ役に対応している図柄の組合せが有効ラインに停止表示されると、特典として再遊技が付与される。BB役に対応している図柄の組合せが有効ラインに停止表示されると、特典としてBB遊技状態に移行する(第一種特別役物に係る役物連続作動装置を作動させる)。RB役に対応している図柄の組合せが有効ラインに停止表示されると、特典としてRB遊技状態に移行する(第二種特別役物に係る役物連続作動装置を作動させる)。
指令生成部160は、メイン基板100からサブ基板200に伝送するコマンドを生成する。指令生成部160によって生成されるコマンドには、サブ基板200によって実行される各演出の決定条件等が含まれる。
サブ統括部210は、メイン基板100から伝送されたコマンドに基づいて演出表示部220、音声出力部230またはLED発光部240を制御する。
演出表示部220は、演出表示装置63を制御する機能を有し、メイン基板100によって実行される図柄変動ゲームと連動して表示出力による演出を演出表示装置63に実行させる。
音声出力部230は、スピーカ49を制御する機能を有し、メイン基板100によって実行される図柄変動ゲームと連動して音声出力による演出をスピーカ49に実行させる。
LED発光部240は、装飾LED基板41に搭載されているLEDを制御する機能を有し、メイン基板100によって実行される図柄変動ゲームと連動して発光出力による演出をLEDに実行させる。
また、サブ統括部210は、各種センサ40b(プッシュボタンセンサ45c、十字キーボタンセンサ46a、決定ボタンセンサ46b)から入力される検知信号に応じて、演出表示部220、音声出力部230またはLED発光部240を制御できる。
より具体的には、サブ統括部210は、一部の演出実行中やメニュー画面の表示中に種センサ40bからの検知信号を入力した場合、演出表示部220に働きかけて演出表示領域62に係る表示を変更させたり、音声出力部230に働きかけてサウンドエフェクトをスピーカ49から出力させたり、LED発光部240に働きかけて特殊な発光パターンで装飾LED基板41に搭載されている装飾LED36を発光させたりできる。
<掛け数設定部111および貯留部113に係る処理について>
続いて、掛け数設定部111および貯留部113に係る処理について、図7を用いて説明する。図7は、各状況に応じて実行される掛け数設定部111および貯留部113に係る処理の違いを示す概念図である。なお、図7に示す内容は、掛け数設定部111によって設定可能な掛け数の上限が3枚である場合に関するものであり、本実施形態において掛け数上限が2枚になるボーナス遊技状態の処理内容は図7には含まれないものとする。
図7における「現在の掛け数」は、投入可能表示LED25fが点灯している状態の或る時点において投入枚数表示LED25aによって表されているメダルの投入枚数であり、掛け数設定部111によって設定されている掛け数に等しい。
また、図7における「操作されたベットボタン」は、当該時点以降に操作されたベットボタン23の種別である。
また、図7における「投入口からの投入の有無」は、前回の図柄変動ゲームにおける停止表示時(第三停止時)以降から当該時点までに、メダル投入口31にメダルが投入されているか否かを表している。
また、図7における「操作後の処理内容」は、「操作されたベットボタン」を契機として掛け数設定部111によって実行される処理内容を表している。
「現在の掛け数」が零である場合、当然ながら「投入口からの投入の有無」は無である。この状況において、「操作されたベットボタン」が単一ベットボタン23bである場合、掛け数設定部111によって第二設定処理が実行され、「操作されたベットボタン」が最大ベットボタン23aである場合、掛け数設定部111によって第一設定処理が実行される。
すなわち、本実施形態に係る掛け数設定部111によって実行される処理には、第一設定処理および第二設定処理が含まれる。
ここで第一設定処理とは、最大ベットボタン23a(第一操作部)に対する遊技者の操作を契機として、図柄変動ゲームに対して設定しうる最大の掛け数(例えば、3枚)に相当する最大値を加算して掛け数として設定し、加算した最大値をクレジット(貯留数)から減算する処理である。
また、第二設定処理とは、単一ベットボタン23b(第二操作部)に対する遊技者の操作を契機として、最大値より小さい値(例えば、1枚)を加算して掛け数として設定し、加算した値をクレジットから減算する処理である。
なお、「現在の掛け数」が零であって「操作されたベットボタン」が最大ベットボタン23aである場合、図7において「(クリア処理+)」と表記されているのは、内部的に後述のクリア処理が実行されるものの、現在の掛け数が零であるため、結果として掛け数やクレジットが変動せずに維持されることを表している。
次に、「現在の掛け数」が1枚である場合であって、「操作されたベットボタン」が単一ベットボタン23bである場合には、「投入口からの投入の有無」に関わらず、上記の第二設定処理が実行される。
また、「現在の掛け数」が1枚である場合であって、「操作されたベットボタン」が単一ベットボタン23bである場合には、「投入口からの投入の有無」が無であれば、掛け数設定部111によってクリア処理が実行された後に上記の第一設定処理が実行され、「投入口からの投入の有無」が有であれば、掛け数設定部111によって第四設定処理が実行される。
ここでクリア処理とは、設定した掛け数に相当する値をクレジット(貯留数)に加算し、設定した掛け数を零に戻す処理である。
また、第四設定処理とは、最大ベットボタン23a(第一操作部)に対する遊技者の操作を契機として、既に1以上に設定されている掛け数に対して、当該掛け数が最大値(例えば、3枚)に到達するまで加算し、加算した値をクレジットから減じる処理である。第一設定処理に係る加算値がその図柄変動ゲームに対して設定しうる掛け数の最大値であるのに対して、第四設定処理に係る加算値が既に設定されている掛け数に応じて変動する点において、第一設定処理と第四設定処理は異なる。
次に、「現在の掛け数」が2枚である場合であって、「操作されたベットボタン」が単一ベットボタン23bである場合には、「投入口からの投入の有無」に関わらず、上記の第二設定処理が実行される。
また、「現在の掛け数」が2枚である場合であって、「操作されたベットボタン」が単一ベットボタン23bである場合には、「投入口からの投入の有無」が無であれば、掛け数設定部111によってクリア処理が実行された後に上記の第一設定処理が実行され、「投入口からの投入の有無」が有であれば、掛け数設定部111によって第四設定処理が実行される。
すなわち、「現在の掛け数」が2枚である場合に掛け数設定部111によって実行される処理内容は、「現在の掛け数」が1枚である場合に掛け数設定部111によって実行される処理内容と同様である。
次に、「現在の掛け数」が3枚である場合であって、「操作されたベットボタン」が単一ベットボタン23bである場合には、「投入口からの投入の有無」によって掛け数設定部111による処理内容が異なる。
例えば、上記の場合であって、「投入口からの投入の有無」が有であれば、その単一ベットボタン23bに対する操作は無効化され、当該操作を契機とする処理を掛け数設定部111は実行しない。
また、上記の場合であって、「投入口からの投入の有無」が無であり、かつ前回操作が最大ベットボタン23aであるならば、掛け数設定部111によってクリア処理が実行された後に上記の第二設定処理が実行される。
さらに、上記の場合であって、「投入口からの投入の有無」が無であり、かつ前回操作が単一ベットボタン23bであるならば、その単一ベットボタン23bに対する操作は無効化され、当該操作を契機とする処理を掛け数設定部111は実行しない。
なお、ここで「前回操作」とは、前回の図柄変動ゲームに対して掛け数設定部111が掛け数を設定する契機として操作されたベットボタン23の種別である。
次に、「現在の掛け数」が3枚である場合であって、「操作されたベットボタン」が最大ベットボタン23aである場合には、「投入口からの投入の有無」によって掛け数設定部111による処理内容が異なる。
例えば、上記の場合であって、「投入口からの投入の有無」が有であれば、その最大ベットボタン23aに対する操作は無効化され、当該操作を契機とする処理を掛け数設定部111は実行しない。
また、上記の場合であって、「投入口からの投入の有無」が無であり、かつ前回操作が最大ベットボタン23aであるならば、その最大ベットボタン23aに対する操作は無効化され、当該操作を契機とする処理を掛け数設定部111は実行しない。
さらに、上記の場合であって、「投入口からの投入の有無」が無であり、かつ前回操作が単一ベットボタン23bであるならば、掛け数設定部111によってクリア処理が実行された後に上記の第一設定処理が実行される。なお、本実施形態においてこの状況が成立するのは、掛け数設定部111によって設定されている掛け数のすべてが第二設定処理によるものである場合に限られる。仮に最大ベットボタン23aの操作を契機とする第一設定処理の後に単一ベットボタン23bを操作すれば、上記のクリア処理によって掛け数が零になってしまうからである。
図7に示している処理について整理すると、以下のように換言することができる。
掛け数設定部111が第二設定処理によって一以上の掛け数を設定した場合であって、かつ遊技者によって最大ベットボタン23a(第一操作部)が操作されたとき、掛け数設定部111は、クリア処理を実行した後に第一設定処理を実行する。
上記のような場合に、第一設定処理についてモジュール化を図ることができる。従って、クレジットから掛け数を設定する処理(掛け数設定部111および貯留部113に係る)の処理フローを簡潔にすることができる。また、そのモジュール化を図ることによって、当該処理フローに係る処理について軽減化を図ることができる。
また、掛け数設定部111が設定している掛け数の少なくとも一部がメダル投入口31へのメダル投入に起因する掛け数設定(第三設定処理)によるものであって、かつ設定している掛け数が1枚または2枚(最大値未満であって一以上)であり、さらに遊技者によって最大ベットボタン23aが操作されたとき、掛け数設定部111は第四設定処理を実行する。
なお、ここでメダル投入口31へのメダル投入に起因する掛け数設定とは、設定されている掛け数が最大値より小さい場合、メダル通過センサ47cがメダル(遊技媒体)の投入を検知するごとに掛け数に一を加算する処理である。
また、掛け数設定部111が設定している掛け数が3枚(最大値)に到達しており、かつ遊技者によって最大ベットボタン23a(第一操作部)が操作された場合において、設定されている掛け数のすべてが第二設定処理によるものであるとき、掛け数設定部111は、クリア処理を実行した後に第一設定処理を実行する。また、上記の場合において、設定されている掛け数が第一設定処理によるものであるとき、または設定されている掛け数の少なくとも一部がメダル投入口31へのメダル投入に起因する掛け数設定(第三設定処理)によるものであるとき、掛け数設定部111は、設定している掛け数を維持する。すなわち、掛け数設定部111は、最大ベットボタン23aの操作を無効として取り扱い、掛け数に係る加減算処理を行わない。
なお、上述の第一設定処理、第二設定処理、第三設定処理または第四設定処理において行われる掛け数やクレジット(貯留数)に対する加減算処理のタイミングと、投入枚数表示LED25aや貯留枚数表示LED25bにおける表示が変化するタイミングと、は必ずしも一致しなくてもよい。
また、本実施形態では、各設定処理において行われる掛け数やクレジット(貯留数)に対する加減算処理は一ずつの変化であるが、それに基づく投入枚数表示LED25aや貯留枚数表示LED25bの表示上の変化は必ずしも一ずつではなくてもよい。すなわち、複数回の加減算処理による掛け数やクレジットの変化を、表示上は一回の変化でまとめて表してもよい。
<図柄変動ゲームの処理フローについて>
次に、本実施形態における図柄変動ゲームの処理フローについて、主に図11または図12を用いて説明する。ただし、先に説明した図1から図6に図示される構成要素についても言及するので適宜参照されたい。
図11は、本実施形態における図柄変動ゲームのメインフローを示すフローチャートである。なお、本実施形態では図11に図示される一連の処理を実行することをもって一回の図柄変動ゲームとする。
遊技状態制御部110は、遊技機10が正常に起動中である場合、当該図柄変動ゲームにおける遊技状態や遊技設定値に関する情報を取得し、取得された情報に応じた遊技状態や遊技設定値に基づいて図柄変動ゲームを開始する(ステップS100)。
なお、ステップS100において取得される遊技状態を示す情報には、再遊技の作動、ボーナス遊技状態の作動などが含まれる。また、ステップS100において、再遊技が作動される場合、掛け数設定部111は、前回の図柄変動ゲームにおける掛け数に等しい掛け数を設定し、設定した掛け数に相当する数の投入枚数表示LED25aを点灯させる。
次に、遊技状態制御部110は、メダルセレクタ47等をチェックして正常にメダル投入を受け付けることが可能である旨を確認した後に、投入可能表示LED25fを点灯させてメダル投入の受付を開始する(ステップS102)。
また、投入可能表示LED25fの点灯中において、メダル通過センサ47cによる検知や最大ベットボタンセンサ45a、単一ベットボタンセンサ45bによる検知を受け付けた場合、遊技状態制御部110は、これらの検知に基づいてメダル管理処理を実行する(ステップS104)。
ここで、遊技状態制御部110によるメダル管理処理(図11のステップS104)を図12から図15を用いてより詳細に説明する。図12から図14は、図柄変動ゲームにおけるメダル管理処理の手順を示すフローチャートである。図15は、メダル管理処理の一部である貯留投入の手順を示すフローチャートである。
まず、メダル投入口31から投入されたメダルがメダル通過センサ47cによって検知された場合(ステップS202のYES)について、図12を用いて説明する。なお、図12には図示しないが、メダル通過センサ47cによる検知を正常に行うために、メダル投入口31から投入されたメダルに対するチェックや、メダルセレクタ47の正常作動を担保するためのチェック等が、別途実行されてもよい。
ステップS202がYESである場合、遊技状態制御部110は遊技開始表示LED25eを消灯させる(ステップS204)。ステップS204の処理は、その処理時点において遊技開始表示LED25eが消灯していれば消灯を維持し、その処理時点において遊技開始表示LED25eが点灯していれば消灯に切り替えるものである。
次に、今回の図柄変動ゲームが再遊技作動によるものであるか否かを遊技状態制御部110は判定する(ステップS206)。再遊技作動によるものである場合(ステップS206のYES)には、以降の処理を行わずに、メダル管理処理の処理フローは終了となる。
一方で、再遊技作動によるものではない場合(ステップS206のNO)には、今回の図柄変動ゲームがボーナス遊技状態で実行されるものであるか否かを遊技状態制御部110は判定する(ステップS208)。ボーナス遊技状態である場合(ステップS208のYES)には、今回の図柄変動ゲームに対する掛け数の上限を2に設定し(ステップS210)、ボーナス遊技状態ではない場合(ステップS208のNO)には、今回の図柄変動ゲームに対する掛け数の上限を3に設定する(ステップS212)。
次に、現在の掛け数が、設定した掛け数上限に達しているか否かを遊技状態制御部110は判定する(ステップS214)。掛け数上限に達している場合(ステップS214のYES)には、掛け数設定部111によって掛け数に1が加算され(ステップS216)、掛け数上限に達していない場合(ステップS214のNO)には、貯留部113によってクレジット(貯留数)に1が加算される(ステップS218)。なお、ステップS216の処理が、上述したメダル投入口31へのメダル投入に起因する掛け数設定(第三設定処理)に相当する処理である。
ステップS216の処理またはステップS218の処理が終了した場合には、メダル管理処理の処理フローは終了となる。
続いて、メダル投入口31から投入されたメダルがメダル通過センサ47cによって検知されずに(ステップS202のNO)、最大ベットボタン23aが操作された場合(ステップS220のYES)または単一ベットボタン23bが操作された場合(ステップS234のYES)について、図13を用いて説明する。
最大ベットボタン23aが操作された時点において、掛け数設定部111によって設定されている掛け数が零を超える場合(ステップS222のYES)であって、「投入口からの投入の有無」が無であり(ステップS224のNO)、かつ前回操作が単一ベットボタン23bである場合(ステップS226のNO)、遊技状態制御部110は投入枚数表示LED25aを全て消灯させ(ステップS228)、掛け数設定部111は上述のクリア処理を行う。すなわち、掛け数設定部111は、設定した掛け数に相当する値をクレジット(貯留数)に加算し(ステップS230)、設定した掛け数を零に戻す(ステップS232)。また、掛け数設定部111は、クリア処理を行った後に、貯留投入処理を実行する(ステップS240)。なお、貯留投入処理については、後に詳述する。
また、最大ベットボタン23aが操作された時点において、掛け数設定部111によって設定されている掛け数が零である場合(ステップS222のNO)にも、遊技状態制御部110は投入枚数表示LED25aを全て消灯させ(ステップS228)、掛け数設定部111は上述のクリア処理を行って(ステップS230、ステップS232)、貯留投入処理を実行する(ステップS240)。このとき、ステップS228の以前から投入枚数表示LED25aは全て消灯しているので、ステップS228の前後において投入枚数表示LED25aの外観上は変化がない。
さらに、単一ベットボタン23bが操作された時点において、「投入口からの投入の有無」が無であり(ステップS236のNO)、かつ前回操作が最大ベットボタン23aである場合(ステップS238のNO)にも、遊技状態制御部110は投入枚数表示LED25aを全て消灯させ(ステップS228)、掛け数設定部111は上述のクリア処理を行って(ステップS230、ステップS232)、貯留投入処理を実行する(ステップS240)。
一方で、最大ベットボタン23aが操作された時点において、掛け数設定部111によって設定されている掛け数が零を超える場合(ステップS222のYES)であって、「投入口からの投入の有無」が有である(ステップS224のYES)、または前回操作が最大ベットボタン23aである(ステップS226のYES)場合には、掛け数設定部111は上述のクリア処理を行わずに貯留投入処理を実行する(ステップS240)。
また、単一ベットボタン23bが操作された時点において、「投入口からの投入の有無」が有である(ステップS236のYES)、または前回操作が単一ベットボタン23bである場合(ステップS238のYES)にも、掛け数設定部111は上述のクリア処理を行わずに貯留投入処理を実行する(ステップS240)。
続いて、貯留投入処理(ステップS240)に係る処理フローについて、図15を用いて説明する。
まず、遊技状態制御部110は、掛け数設定部111によって設定されている掛け数が、ステップS210またはステップS212において設定された掛け数上限に達しているか否かを判定する(ステップS252)。
掛け数設定部111によって設定されている掛け数が掛け数上限に達している場合(ステップS252のYES)、貯留投入処理に係る処理フローは終了となる。なお、このフローで終了する場合は、図7において「現在の掛け数」が3であり、「操作後の処理内容」が無効になる場合に相当する。
一方で、掛け数設定部111によって設定されている掛け数が掛け数上限に達していない場合(ステップS252のNO)、遊技状態制御部110は、貯留部113によって記憶されているクレジット(貯留数)が零を超えるか否かを判定する(ステップS254)。
貯留部113によって記憶されているクレジットが零である場合(ステップS254のNO)、遊技状態制御部110が投入可能表示LED25fを点灯させて(ステップS270)、貯留投入処理に係る処理フローは終了となる。なお、投入可能表示LED25fを点灯させる場合、遊技状態制御部110はメダルセレクタ47のメダルブロッカ47bを作動させて、投入メダル通路51におけるメダル通過を許容させることが好ましい。
貯留部113によって記憶されているクレジットが零を超える場合(ステップS254のYES)、投入可能表示LED25fを消灯させる(ステップS256)。なお、投入可能表示LED25fを消灯させる場合、遊技状態制御部110はメダルセレクタ47のメダルブロッカ47bの作動を停止させて、投入メダル通路51におけるメダル通過を阻害することが好ましい。
次に、掛け数設定部111は、メダル投入待機時間が経過したか否かを判定し、未だ経過していなければ(ステップS258のNO)、メダル投入待機時間が経過するまで待機する。ここでメダル投入待機時間とは、掛け数設定部111が掛け数を一つずつ加算する処理を行う際に各加算処理の間に設けられる時間間隔であり、具体的には約100ミリ秒が割り当てられている。メダル投入待機時間を設けることによって、投入枚数表示LED25aを一つずつ点灯させる様子を遊技者が視認させることができる。なお、本実施形態に係るメダル投入待機時間は、再遊技を作動させる場合に掛け数を一つずつ加算する処理(ステップS100の一部処理)を行う際に、各加算処理の間に設けられる時間間隔であるメダル再設定待機時間に等しい。従って、最大ベットボタン23aを操作して掛け数を加算する場合にも、再遊技を作動させて掛け数を加算する場合にも、各加算処理の時間間隔は等しくなる。
メダル投入待機時間が経過した場合(ステップS258のNO)、掛け数設定部111は、メダル投入待機時間を再設定する(ステップS260)。
次に、掛け数設定部111は、設定している掛け数に1を加算し(ステップS262)、貯留部113に記憶されているクレジット(貯留数)から1を減算する(ステップS264)。
ステップS262およびステップS264の加減算処理が終了した時点で、設定されている掛け数が、ステップS210またはステップS212において設定された掛け数上限に達している場合には(ステップS266のYES)、遊技状態制御部110が投入可能表示LED25fを点灯させて(ステップS270)、貯留投入処理に係る処理フローは終了となる。
また、当該時点で、設定されている掛け数が掛け数上限に達していない場合には(ステップS266のNO)、掛け数設定部111は設定要求数に到達しているか否かを判定する(ステップS268)。ここで設定要求数とは、今回の貯留投入処理の契機となったベットボタン23の操作によって要求される掛け数である。より具体的には、最大ベットボタン23aの操作を契機とする場合には設定要求数=3であり、単一ベットボタン23bの操作を契機とする場合には設定要求数=1である。
設定要求数に到達している場合(ステップS268のYES)には、遊技状態制御部110が投入可能表示LED25fを点灯させて(ステップS270)、貯留投入処理に係る処理フローは終了となる。一方で、設定要求数に到達していない場合(ステップS268のNO)には、遊技状態制御部110は、ステップS254の判定に戻って上述の処理フローを継続して実行する。
上述のように、本実施形態に抱える貯留投入処理は、ベットボタン23の操作を契機とする掛け数の加算処理またはクレジットの減算処理(第一設定処理、第二設定処理および第四設定処理)に共通して含まれるサブルーチンである。より詳しくは、貯留投入処理は、掛け数設定部111によって設定されている掛け数に対して一を加算する加算処理(ステップS262)と、貯留部113によって貯留されている貯留数に対して一を減算する減算処理(ステップS264)とを含むルーチンである。また、遊技状態制御部110(掛け数設定部111)によって第一設定処理、第二設定処理または第四設定処理が実行される場合、貯留投入処理の実行によって、設定する掛け数に到達するまで上記の加算処理と減算処理とをそれぞれ一回以上実行する。
このように、本実施形態では、最大ベットボタン23aに係る掛け数の設定処理(第一設定処理、第四設定処理)および単一ベットボタン23bに係る掛け数の設定処理(第二設定処理)が共通化されているので、処理負荷の軽減効果を高めることができる。
続いて、メダル投入口31から投入されたメダルがメダル通過センサ47cによって検知されずに(ステップS202のNO)、最大ベットボタン23aが操作されず(ステップS220のNO)、さらに単一ベットボタン23bも操作されない場合(ステップS234のNO)について、図14を用いて説明する。
遊技状態制御部110は、精算ボタン32が操作されたか否かを判定する(ステップS242)。
精算ボタン32が操作されていない場合(ステップS242のNO)には、そのままメダル管理処理に係る処理フローは終了となる。
一方で、精算ボタン32が操作された場合(ステップS242のYES)には、遊技状態制御部110は投入可能表示LED25fおよび遊技開始表示LED25eを消灯させる(ステップS244、ステップS246)と共に、精算処理を実行する(ステップS252)。なお、本実施形態に係るステップS252には、掛け数設定部111によって設定されている掛け数の有無を判定する処理や、貯留部113によって記憶されているクレジット(貯留数)の有無を判定する処理が含まれており、精算可能な掛け数やクレジットが存在しない(零である)場合にも、遊技状態制御部110によって実行されるものとする。また、投入可能表示LED25fを消灯させる場合、遊技状態制御部110はメダルセレクタ47のメダルブロッカ47bの作動を停止させて、投入メダル通路51におけるメダル通過を阻害することが好ましい。
遊技状態制御部110によって精算処理が実行された場合には、遊技状態制御部110は、投入可能表示LED25fを点灯させて(ステップS250)、メダル管理処理に係る処理フローは終了となる。なお、投入可能表示LED25fを点灯させる場合、遊技状態制御部110はメダルセレクタ47のメダルブロッカ47bを作動させて、投入メダル通路51におけるメダル通過を許容させることが好ましい。
再び、図11のフローチャートの説明に戻る。次に、遊技状態制御部110は、図柄変動ゲームの開始可能条件を成立させて(ステップS106)、スタートレバーセンサ44による検知を待機する(ステップS108のNO)。
スタートレバーセンサ44による検知が行われたとき(ステップS108のYES)、内部抽選部120は、内部抽選を実行し(ステップS110)、フラグ設定部130は、ステップS110において抽選された入賞役またはボーナス役に対応している当選フラグを設定する(ステップS112)。
続いて、回動制御部140は、前回の図柄変動ゲームから所定のウェイト時間の経過を待って(ステップS114のNO)、所定のウェイト時間の経過後(ステップS114のYES)、今回の図柄変動ゲームにおける変動表示を実行する。所定のウェイト時間は、最短遊技時間に応じて設定される。変動表示の実行において、回動制御部140は、すべてのリール65(65L、65C、65R)が所定速度で順方向に回動するように、リールモータ68にパルス信号を出力する(ステップS116)。
その後、回動制御部140は、すべてのリール65の回動速度が所定速度に到達するまで待つ(ステップS118のNO)。回動制御部140は、すべてのリール65の回動速度が所定速度に到達したとき(ステップS118のYES)、回動停止受付の処理を実行する(S120)。この回動停止受付処理により、全てのリール65の回動が停止し、図柄の組合せが停止表示される。
ここで、回動制御部140による回動停止受付処理(図11のステップS120)を図16を用いてより詳細に説明する。図16は、図柄変動ゲームにおける回動停止受付処理の手順を示すフローチャートである。
回動制御部140は、最初の停止操作(第一停止操作)を受け付けるまで待機する(ステップS152のNO)。具体的には、回動制御部140は、停止受付可能条件が成立している状態で、ストップボタンセンサ43aにより少なくとも一つのストップボタン27の押下が検知されると、第一停止操作を受け付ける(ステップS152のYES)。本実施形態では、最大ベットボタン23a、単一ベットボタン23b、精算ボタン32及びスタートレバー26が操作されていないことなどを以て、当該停止受付可能条件が成立する。
続いて、回動制御部140は、第一停止処理を実行する(ステップS154)。具体的には、回動制御部140は、検知された停止操作に対応するリール65の減速を開始させる。ここでステップS154の停止処理において、最大4コマまでリール65が移動しうる制御(すべり制御)を行うため、ストップボタン27の押下が検知されてからリール65が停止するまでにはタイムラグが生じうる。なお、当該タイムラグは190ms以下になるように設定されている。
回動制御部140は、次の停止操作(第二停止操作)を受け付けるまで待機する(ステップS156のNO)。具体的には、回動制御部140は、停止受付可能条件が成立している状態で、ストップボタンセンサ43aにより少なくとも一つのストップボタン27の押下が検知されると、第二停止操作を受け付ける(ステップS156のYES)。本実施形態では、最大ベットボタン23a、単一ベットボタン23b、精算ボタン32、スタートレバー26及び第一停止操作で停止しているリール65に対応するストップボタン27が操作されていないことなどを以て、当該停止受付可能条件が成立する。
続いて、回動制御部140は、第二停止処理を実行する(ステップS158)。具体的には、回動制御部140は、検知された停止操作に対応するリール65の減速を開始させる。なお、ステップS158の第二停止処理において、すべり制御が行われるのは、第一停止処理(ステップS154)のときと同様である。
回動制御部140は、最後の停止操作(第三停止操作)を受け付けるまで待機する(ステップS160のNO)。具体的には、回動制御部140は、停止受付可能条件が成立した状態で、ストップボタンセンサ43aにより残りの一つのストップボタン27の押下が検知されると、第三停止操作を受け付ける(ステップS160のYES)。本実施形態では、最大ベットボタン23a、単一ベットボタン23b、精算ボタン32、スタートレバー26及び第一停止操作及び第二停止操作で停止しているリール65に対応するストップボタン27が操作されていないことなどを以て、当該停止受付可能条件が成立する。
続いて、回動制御部140は、第三停止処理を実行する(ステップS162)。具体的には、回動制御部140は、検知された停止操作に対応するリール65の減速を開始させる。なお、ステップS162の第三停止処理において、すべり制御が行われるのは、第一停止処理(ステップS154)のときと同様である。
再び、図11のフローチャートの説明に戻る。ステップS120の処理が終了した場合(図柄の組合せが停止表示された場合)、図柄表示判定部150による判定処理と、その判定結果に応じた特典の付与などの関連処理が実行される(ステップS122)。
指令生成部160は、ステップS140の処理結果(図柄表示判定の結果)を含むコマンドを生成して、生成されたコマンドをサブ基板200に出力する(ステップS124)。
サブ統括部210は、ステップS124で出力されたコマンドに基づいて演出を実行する。例えば、サブ統括部210は、所定の演出画面を演出表示領域62に表示出力させる。
また、ステップS124の処理に起因してメダルの払出処理が必要な場合、すなわち付与されたメダルの数を加算するとクレジットが上限値を超過する場合(ステップS126のYES)、超過した分のメダルをメダル収納庫93に払い出させて(ステップS128)、当該一連の処理は終了となる。
また、ステップS124の処理後にメダルの払出処理が不要な場合(ステップS126のNO)、ステップS128の処理を行わずに、そのまま当該一連の処理は終了となる。
<本発明の変形例について>
ここまで図1から図16を用いて説明される実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、上記の実施形態に係る遊技機10では、ベットボタン23として設けられている部材が、最大ベットボタン23aおよび単一ベットボタン23bの二種類であったが、掛け数2枚を要求するベットボタンを個別に設けてもよい。
この構成に置いて、当該ベットボタンを契機とする掛け数の設定処理は、上述の第二設定処理と解することができる。
また、上述の実施形態において、掛け数設定部111によって設定される掛け数が、図柄変動ゲームにおける有効ラインの数や内部抽選部120が参照する抽選テーブルに影響を与える旨を説明したが、本発明の実施はこのような制限が課される構成に限られない。
例えば、掛け数設定部111によって設定される掛け数が、遊技状態に関わらず一定(例えば3枚)であり、掛け数に応じて内部抽選用の抽選テーブルが変化しない遊技機に、本発明を適用してもよい。なお、この変形例において、所定の掛け数のみに応じて図柄変動ゲームが開始できること(他の掛け数では図柄変動ゲームが開始できないこと)を以て、「掛け数に基づいて図柄変動ゲームを開始する」と解してもよい。
上記の実施形態の説明においては各図に図示する機能構成を前提として説明したが、本発明の各構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよい。従って、本発明の遊技機の各構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記の実施形態の説明において複数のフローチャートを用いた。これらのフローチャートは、順番に記載された複数のステップを含むものであるが、その記載の順番は複数のステップを実行する順番やタイミングを、図示した一つの態様に限定するものではない。このため、本発明を実施するときには、その複数のステップの順番は内容的に支障のない範囲で変更することができ、また複数のステップの実行タイミングの一部または全部が互いに重複していてもよい。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)遊技媒体の投入を検知する投入検知手段と、図柄変動ゲームの実行に用いられる前記遊技媒体の数を表す掛け数を設定する掛け数設定手段と、前記掛け数設定手段によって設定された前記掛け数に基づいて前記図柄変動ゲームを開始する遊技開始手段と、前記図柄変動ゲームの特典として前記遊技媒体を付与する特典付与手段と、前記投入検知手段によって検知された前記遊技媒体の数または前記特典付与手段によって付与された前記遊技媒体の数のうち少なくとも一部を、予め定められた上限値の範囲内で蓄積加算した貯留数を記憶する貯留手段と、を備え、前記掛け数設定手段によって実行される処理には、第一操作部に対する遊技者の操作を契機として、前記図柄変動ゲームに対して設定しうる最大の前記掛け数に相当する最大値を加算して前記掛け数として設定し、加算した前記最大値を前記貯留数から減算する第一設定処理が含まれ、前記掛け数設定手段が一以上の前記掛け数を設定した場合であって、かつ遊技者によって前記第一操作部が操作されたときの少なくとも一部において、前記掛け数設定手段は、設定した前記掛け数に相当する値を前記貯留数に加算し、設定した前記掛け数を零に戻すクリア処理を実行した後に前記第一設定処理を実行する遊技機。
(2)前記掛け数設定手段によって実行される処理には、第二操作部に対する遊技者の操作を契機として、前記最大値より小さい値を加算して前記掛け数として設定し、加算した値を前記貯留数から減算する第二設定処理が含まれ、前記掛け数設定手段が前記第二設定処理によって一以上の前記掛け数を設定した場合であって、かつ遊技者によって前記第一操作部が操作されたとき、前記掛け数設定手段は、前記クリア処理を実行した後に前記第一設定処理を実行する(1)に記載の遊技機。
(3)前記掛け数設定手段によって設定されている前記掛け数に対して一を加算する加算処理と、前記貯留手段によって貯留されている前記貯留数に対して一を減算する減算処理とを含むルーチンが、前記第一設定処理および前記第二設定処理に共通して含まれており、前記第一設定処理または前記第二設定処理が実行される場合、設定する前記掛け数に到達するまで前記加算処理と前記減算処理とをそれぞれ一回以上実行する(2)に記載の遊技機。
(4)前記掛け数設定手段によって実行される処理には、設定されている前記掛け数が前記最大値より小さい場合、前記投入検知手段が前記遊技媒体の投入を検知するごとに前記掛け数に一を加算する第三設定処理が含まれ、前記掛け数設定手段が設定している前記掛け数の少なくとも一部が前記第三設定処理によるものであって、かつ設定している前記掛け数が前記最大値未満であって一以上であり、さらに遊技者によって前記第一操作部が操作されたとき、前記掛け数設定手段は、前記掛け数が前記最大値に到達するまで加算し、加算した値を前記貯留数から減じる第四設定処理を実行する(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
(a)前記掛け数設定手段が設定している前記掛け数が前記最大値に到達しており、かつ遊技者によって前記第一操作部が操作された場合において、設定されている前記掛け数のすべてが前記第二設定処理によるものであるとき、前記掛け数設定手段は、前記クリア処理を実行した後に前記第一設定処理を実行し、設定されている前記掛け数が前記第一設定処理によるものであるとき、または設定されている前記掛け数の少なくとも一部が前記第三設定処理によるものであるとき、前記掛け数設定手段は、設定している前記掛け数を維持する(3)に記載の遊技機。
10 遊技機
20 前面扉
21 上部パネル
22 下部パネル
23 ベットボタン
23a 最大ベットボタン
23b 単一ベットボタン
24 メニュー選択ボタン
24a 十字キーボタン
24b 決定ボタン
25 状態表示LED
25a 投入枚数表示LED
25b 貯留枚数表示LED
25c 獲得枚数表示LED
25d 再遊技表示LED
25e 遊技開始表示LED
25f 投入可能表示LED
26 スタートレバー
27(27L、27C、27R) ストップボタン
31 メダル投入口
32 精算ボタン
33 メダル返却ボタン
34 ドア錠
35 メダル排出口
36(36a、36b、36c、36d、36e、36f、36g、36h) 装飾LED
37 下皿
38(38a、38b、38c、38d) スピーカ口
40a、40b 各種センサ
41(41a、41b、41c、41d、41e、41f、41g、41h) 装飾LED基板
42 状態表示LED基板
43 ストップボタン基板
43a ストップボタンセンサ
44 スタートレバーセンサ
45 ベットボタン基板
45a 最大ベットボタンセンサ
45b 単一ベットボタンセンサ
45c プッシュボタンセンサ
46 メニュー選択ボタン基板
46a 十字キーボタンセンサ
46b 決定ボタンセンサ
47 メダルセレクタ
47a メダルセレクタ本体
47b メダルブロッカ
47c メダル通過センサ
48 設定変更装置
48a 設定キースイッチ
48b 設定変更スイッチ
48c 設定表示LED
48d 設定キーカバー
49(49a、49b、49c、49d) スピーカ
51 投入メダル通路
52 払出メダル通路
53 返却メダル通路
54 収納メダル通路
60 遊技機本体部
62 演出表示領域
63 演出表示装置
64 視認窓
65(65L、65C、65R) リール
66(66L、66C、66R) リールセンサ
67(67L、67C、67R) リール照明基板
68 リールモータ
90 外枠
91 電源装置
92 電源スイッチ
93 メダル収納庫
94 メダル払出口
95 メダル補助収納庫
96 ヒンジ部
96a 上段ヒンジ部
96b 中段ヒンジ部
96c 下段ヒンジ部
100 メイン基板
101、201 CPU
102、202 RAM
103、203 ROM
110 遊技状態制御部
111 掛け数設定部
112 遊技開始部
113 貯留部
120 内部抽選部
130 フラグ設定部
140 回動制御部
150 図柄表示判定部
160 指令生成部
200 サブ基板
210 サブ統括部
220 演出表示部
230 音声出力部
240 LED発光部
L1〜L5 ライン

Claims (4)

  1. 遊技媒体の投入を検知する投入検知手段と、
    図柄変動ゲームの実行に用いられる前記遊技媒体の数を表す掛け数を設定する掛け数設定手段と、
    前記掛け数設定手段によって設定された前記掛け数に基づいて前記図柄変動ゲームを開始する遊技開始手段と、
    前記図柄変動ゲームの特典として前記遊技媒体を付与する特典付与手段と、
    前記投入検知手段によって検知された前記遊技媒体の数または前記特典付与手段によって付与された前記遊技媒体の数のうち少なくとも一部を、予め定められた上限値の範囲内で蓄積加算した貯留数を記憶する貯留手段と、を備え、
    前記掛け数設定手段によって実行される処理には、第一操作部に対する遊技者の操作を契機として、前記図柄変動ゲームに対して設定しうる最大の前記掛け数に相当する最大値を加算して前記掛け数として設定し、加算した前記最大値を前記貯留数から減算する第一設定処理が含まれ、
    前記掛け数設定手段が一以上の前記掛け数を設定した場合であって、かつ遊技者によって前記第一操作部が操作されたときの少なくとも一部において、前記掛け数設定手段は、設定した前記掛け数に相当する値を前記貯留数に加算し、設定した前記掛け数を零に戻すクリア処理を実行した後に前記第一設定処理を実行する遊技機。
  2. 前記掛け数設定手段によって実行される処理には、第二操作部に対する遊技者の操作を契機として、前記最大値より小さい値を加算して前記掛け数として設定し、加算した値を前記貯留数から減算する第二設定処理が含まれ、
    前記掛け数設定手段が前記第二設定処理によって一以上の前記掛け数を設定した場合であって、かつ遊技者によって前記第一操作部が操作されたとき、前記掛け数設定手段は、前記クリア処理を実行した後に前記第一設定処理を実行する請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記掛け数設定手段によって設定されている前記掛け数に対して一を加算する加算処理と、前記貯留手段によって貯留されている前記貯留数に対して一を減算する減算処理とを含むルーチンが、前記第一設定処理および前記第二設定処理に共通して含まれており、
    前記第一設定処理または前記第二設定処理が実行される場合、設定する前記掛け数に到達するまで前記加算処理と前記減算処理とをそれぞれ一回以上実行する請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記掛け数設定手段によって実行される処理には、設定されている前記掛け数が前記最大値より小さい場合、前記投入検知手段が前記遊技媒体の投入を検知するごとに前記掛け数に一を加算する第三設定処理が含まれ、
    前記掛け数設定手段が設定している前記掛け数の少なくとも一部が前記第三設定処理によるものであって、かつ設定している前記掛け数が前記最大値未満であって一以上であり、さらに遊技者によって前記第一操作部が操作されたとき、前記掛け数設定手段は、前記掛け数が前記最大値に到達するまで加算し、加算した値を前記貯留数から減じる第四設定処理を実行する請求項1から3のいずれか一項に記載の遊技機。
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