以下、遊技機の一種であるスロットマシンについて説明する。この実施形態のスロットマシンは、パチスロとも称される回胴式遊技機である。この明細書において、上、下、左、右、前(表)、後(裏)の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を指すものとする。
図1に示すように、スロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備えている。本体キャビネット11は、前面に、図示されていない開口部を備えている。スロットマシン10は、本体キャビネット11の開口部を覆っている前面扉12を備えている。前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技に伴う演出(以下、遊技演出と示す)の1つとして、例えばキャラクタや文字などを模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行できる演出表示装置13を備えている。演出表示装置13は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイなどである。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技演出の1つとして、図示されていない発光体を点灯、消灯、及び点滅させる演出(以下、発光演出と示す)を実行できる装飾ランプ14を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技演出の1つとして、例えば効果音や楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行できるスピーカ15を備えている。
スロットマシン10は、機内部に、リールユニット16を備えている。リールユニット16は、第1リール161と、第2リール162と、第3リール163と、を備えている。リール161〜163は、左からこの順番で並んでおり、それぞれ左リール、中リール、及び右リールとも称される回胴(ドラム)である。
リール161〜163は、その外周面に沿って、複数の図柄が配列された図柄列をそれぞれ備えている。図柄列は、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムを、リール161〜163の外側に巻き付けることにより設けられている。この実施形態において、図柄列は、図柄番号00から図柄番号20までの全部で21個の図柄によって構成されている。また、この実施形態の図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、チェリーを模したチェリー図柄、スイカを模したスイカ図柄、ベルを模したベル図柄、及びREPLAYの文字を模したリプレイ図柄などがある。
リールユニット16は、第1リール161の回転角を検出するための第1リールセンサSE1と、第2リール162の回転角を検出するための第2リールセンサSE2と、第3リール163の回転角を検出するための第3リールセンサSE3と、を備えている(図3に示す)。
リールユニット16は、第1リール161を動作させる第1ステッピングモータM1と、第2リール162を動作させる第2ステッピングモータM2と、第3リール163を動作させる第3ステッピングモータM3と、を備えている(図3に示す)。この実施形態において、リール161〜163は、それぞれに対応して設けられたステッピングモータによって、相互に独立して、縦方向に回動、回転及び停止が可能である。
スロットマシン10は、前面扉12のうち演出表示装置13の下方に、機内部にあるリールユニット16を視認可能とするための略四角形の表示窓12aを備えている。即ち、リールユニット16は、表示窓12aを介して遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。スロットマシン10では、リール161〜163が回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄列(複数の図柄)が変動され、これにより遊技としての変動ゲームが行われる。図柄列の変動は、図柄列が上方から下方に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。
表示窓12aは、リール161〜163において、周方向に連続している3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール161〜163ごとに、上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置が設定されている。この実施形態のスロットマシン10では、リール161〜163ごとに設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組合せによって、停止された図柄組合せを入賞と判定し得る有効な停止位置の組合せが設定されている。以下の説明では、有効な停止位置の組合せを構成する複数の停止位置を結んだラインを単に「有効ラインNL」と示す。この実施形態では、リール161〜163の各中段停止位置によって、有効ラインNL(有効な停止位置の組合せ)が構成されている。有効な停止位置の組合せ以外の組合せは、表示された図柄組合せを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組合せ(所謂、無効ライン)となる。
この明細書では、図柄について単に「停止」と示す場合、図柄が表示窓12a内、即ち上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置の何れかに停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味している。この明細書では、「導出する」と示す場合、有効ラインNL上に図柄を停止させることにより、有効ラインNL上に図柄組合せを表示することを意味している。この明細書では、「入賞」と示す場合、賞を獲得するために必要な図柄組合せとして予め定められたものが有効ラインNL上に表示されることを意味している。
スロットマシン10では、入賞が発生すると、該入賞した図柄組合せに予め定められた賞が付与される。以下の説明では、有効ラインNL上に表示されることによって賞を獲得できる図柄組合せを「役」と示す場合がある。
この実施形態における役には、賞としてリプレイ(再遊技)を定めたリプレイ役(再遊技役)がある。リプレイ役には、後述する遊技状態の移行契機とならない通常リプレイ役と、遊技状態の移行契機となり得る特定役としての転落リプレイ役と昇格リプレイ役とがある。この実施形態における役には、賞として、遊技媒体としてのメダルの払出しを定めた払出し役(小役)がある。払出し役には、ベル役と、転落ベル(ベルこぼし)役と、チェリー役と、スイカ役と、がある。払出し役のうち、転落ベル役は、転落リプレイ役や昇格リプレイ役と同様に、遊技状態の移行契機となり得る特定役の1つである。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、メダルを投入するためのメダル投入口17を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、1ベットボタン18を備えている。1ベットボタン18は、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットの中から予め定めた個数(この実施形態では1枚)のメダルを変動ゲームに賭ける操作が可能な手段である。以下の説明では、遊技媒体を変動ゲームに賭けることを「ベット」と示す場合がある。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、MAXベットボタン19を備えている。MAXベットボタン19は、クレジットの中から、1回の変動ゲームに賭けることができる最大の賭数(この実施形態では3枚)迄のメダルを変動ゲームに賭ける操作が可能な手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、精算ボタン20を備えている。精算ボタン20は、ベットされたメダルや、クレジットを払い戻す操作が可能な手段である。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、スタートレバー21を備えている。スタートレバー21は、リール161〜163の回転を開始させる操作が可能な手段である。以下の説明では、変動ゲームを開始させる契機となる操作を単に「開始操作」と示す場合がある。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、第1ストップボタン221を備えている。第1ストップボタン221は、第1リール161と対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、第1リール161の回転を停止させる操作が可能な手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、第2ストップボタン222を備えている。第2ストップボタン222は、第2リール162と対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、第2リール162の回転を停止させる操作が可能な手段である。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、第3ストップボタン223を備えている。第3ストップボタン223は、第3リール163と対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、第3リール163の回転を停止させる操作が可能な手段である。ストップボタン221〜223は、左からこの順番で並んでおり、それぞれ左ストップボタン、中ストップボタン、及び右ストップボタンとも称される。以下の説明では、ストップボタン221〜223を纏めてストップボタン22と示す場合がある。また、以下の説明では、リール161〜163を停止させる契機となる操作を単に「停止操作」と示す場合がある。
ストップボタン221〜223は、複数の図柄列と各別に対応しており、変動ゲームにおいて、対応している図柄列の変動を停止させる操作が可能な複数の手段となる。以下の説明では、変動ゲームが開始されたのちに、リール161〜163(ストップボタン221〜223)のうち最初の停止操作を第1停止操作と示し、2番目の停止操作を第2停止操作と示し、3番目の停止操作を第3停止操作と示す。ストップボタン22の押し順には、第1停止操作から第3停止操作までのリール(ストップボタン)を異ならせた全部で6通りの押し順がある。
スロットマシン10は、前面扉12の前面における下部に、メダル払出し口23を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面における下部に、メダル払出し口23から払い出されたメダルを受ける受皿24を備えている。スロットマシン10は、機内部に、図示しないメダルセレクタを備えている。メダルセレクタは、メダル投入口17から投入されたメダルを検出するメダルセンサSE4を備えている(図3に示す)。スロットマシン10は、機内部に、メダル払出し口23からメダルを払出す動作が可能なホッパーユニット25を備えている(図3に示す)。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、予め定めた情報を表示できる情報パネル30を備えている。例えば、情報パネル30において表示する情報には、リプレイ(再遊技)か否か、クレジットの残数、変動ゲームにおける賭数、及びメダルの払出し枚数などがある。
図2に示すように、この実施形態のスロットマシン10は、リプレイタイム機能(リプレイ確率変動機能)を備えている。リプレイタイム機能は、一般遊技である変動ゲームにおいて、内部抽選でのリプレイ役の当選確率を低確率から高確率へ変動させる機能である。以下の説明では、リプレイタイムを単に「RT」と示す場合がある。また、以下の説明では、RT機能が作動している遊技状態をRT1状態と示し、RT機能が作動していない遊技状態をRT0状態と示す。RT1状態は、RT0状態に比して、リプレイ役の当選確率が向上されることから、メダルの消費が抑制される。したがって、RT1状態は、RT0状態に比して、遊技者にとって有利な遊技状態となる。この実施形態において、RT1状態へは、RT0状態において、昇格リプレイ役の入賞が発生したことを契機として移行される。また、RT0状態へは、RT1状態において、転落リプレイ役の入賞、又は転落ベル役の入賞が発生したことを契機として移行される。
この実施形態のスロットマシン10は、遊技演出の1つとして、モード演出を実行可能に構成されている。モード演出は、複数ある演出モードのうち何れかの演出モードを実行することにより行われる。この実施形態の演出モードには、通常モードMA、準備モードMB、及び有利モードMCがある。モードMA〜MCは、滞在中である演出モードを識別可能とするモード識別情報として、例えば演出モードごとに異なる背景画像やキャラクタ画像を、演出表示装置13に表示する態様により実行される。したがって、遊技者は、演出表示装置13の表示内容をもとに、何れの演出モードに滞在中であるかを認識できる。
通常モードMAは、RT0状態の変動ゲームにおいて滞在する演出モードである。通常モードMAは、変動ゲームにおいて、入賞を発生させるために要求されるリール161〜163の停止操作態様が遊技者に識別可能となるように指示されない非アシストタイム状態である。ストップボタン22の操作態様には、押し順と押し位置とがある。以下の説明では、アシストタイムを「AT」と示す場合がある。
準備モードMBは、RT0状態において滞在する演出モードである。準備モードMBは、変動ゲームにおいて、入賞を発生させるために要求されるリール161〜163の停止操作態様が遊技者に識別可能となるように指示されるAT状態である。準備モードMBは、有利モードMCへ移行される前の準備画面である。有利モードMCは、原則としてRT1状態において滞在する演出モードである。有利モードMCは、AT状態である。モードMB,MC(AT状態)において、リール161〜163の停止操作態様の指示は、例えば情報パネル30における情報表示や、演出表示装置13における表示演出として行われる。以下の説明では、リール161〜163(ストップボタン22)の停止操作態様を報知する遊技演出を、ナビゲーション演出、又はこれを略してナビ演出と示す場合がある。
準備モードMBへは、通常モードMAにおいて、予め定めた第1移行条件が成立したことを契機として移行される。この実施形態において、第1移行条件は、AT抽選に当選することで成立する。AT抽選については後述する。有利モードへは、準備モードMBにおいて、予め定めた第2移行条件が成立したことを契機として移行される。この実施形態において、第2移行条件は、昇格リプレイ役の入賞が発生すると成立する。また、通常モードMAへは、有利モードMCにおいて、予め定めた第3移行条件が成立したことを契機として移行される。この実施形態において、第3移行条件は、有利モードMCに滞在可能とする回数の変動ゲームが終了することで成立する。
次に、スロットマシン10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、スロットマシン10は、機内部に、主制御基板40を備えている。主制御基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて情報としての制御信号(制御コマンド)を出力する。スロットマシン10は、機内部に、副制御基板41を備えている。副制御基板41は、主制御基板40から入力する制御信号に基づいて、各種の処理を行う。例えば、副制御基板41は、演出表示装置13による表示演出、装飾ランプ14による発光演出、及びスピーカ15による音声演出を制御するための処理を行う。
まず、主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、主制御用CPU401と、主制御用ROM402と、主制御用RAM403と、乱数回路404と、を備えている。主制御用CPU401は、主制御用プログラムに基づいて、各種の処理を実行する。主制御用ROM402は、主制御用プログラムや、所定の抽選に用いられるデータテーブルなどを記憶している。
主制御用RAM403は、上述したクレジットなどのように、スロットマシン10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主制御用RAM403が記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。この実施形態の主制御用RAM403は、数値データを記憶する複数のレジスタ(記憶領域)を備えているとともに、該複数のレジスタには、Dレジスタ403aとEレジスタ403bとがある。レジスタ403a,403bは、データ長が1バイトの数値データを記憶できる。1バイトは8ビットである。この実施形態において、レジスタ403a,403bには、乱数データが記憶される。
この実施形態の乱数データには、上位バイトの乱数データと下位バイトの乱数データとから構成される第2乱数データとしての16ビット乱数データと、下位バイトの乱数データから構成される第1乱数データとしての8ビット乱数データと、がある。この実施形態において、データ長が1バイトである上位バイトは、第2データ単位(上位データ単位)に相当し、データ長が1バイトである下位バイトは、第1データ単位(下位データ単位)に相当する。上位バイトと下位バイトのデータ長は、いずれも1バイトで同じデータ長である。即ち、この実施形態において、1バイトは、単位データ長となる。
また、この明細書において、上位バイトの乱数データは、上位乱数データに相当し、下位バイトの乱数データは、下位乱数データに相当する。即ち、8ビット乱数データは、下位乱数データからなり、16ビット乱数データは、上位乱数データと下位乱数データとからなる。なお、データ長は、データ量として把握することもできる。即ち、16ビット乱数データは、8ビット乱数データよりもデータ量が大きい乱数データである。
8ビット乱数データは、下限値である00000000B(00H)から上限値である11111111B(FFH)までの数値データである。8ビット乱数データは、10進法に換算すると0から255までの全部で256通りの値をとる。16ビット乱数データは、下限値である0000000000000000B(0000H)から上限値である1111111111111111B(FFFFH)までの数値データである。16ビット乱数データは、10進法に換算すると0から65535までの全部で65536通りの値をとる。以下の説明では、説明の便宜のため、原則として数値データを16進法で表記するが、スロットマシン10においては、全てビットデータ(2進法の数値データ)として取り扱われている。
図4に示すように、乱数回路404は、乱数データを生成する回路である。乱数回路404は、クロック発振器404aと、第2生成回路としての16ビット乱数生成回路404bと、第1生成回路としての8ビット乱数生成回路404cと、第1ラッチ回路404dと、第2ラッチ回路404eと、を備えている。
クロック発振器404aは、図示しないクウォーツ発振回路等によって一定の振動数(発振周波数)で発生する電気的信号を「クロック信号」として、乱数生成回路404b,404cへ出力する。16ビット乱数生成回路404bは、下限値から上限値までの範囲で数値データを更新することによって、16ビット乱数データを生成する回路である。8ビット乱数生成回路404cは、下限値から上限値までの範囲で数値データを更新することによって、8ビット乱数データを生成する回路である。
乱数生成回路404b,404cは、クロック発振器404aからクロック信号を入力するごとに、数値データの更新(カウント)を1回行う。本実施形態におけるクロック発振器404aの発振周波数は、10MHzに設定されている。このため、乱数生成回路404b,404cは、それぞれ0.1μsごとに数値データを1回更新する。
また、乱数生成回路404b,404cは、数値データが一巡すると最初から再び数値データの更新を行う。なお、乱数生成回路404b,404cは、数値データが一巡すると、初期値を無作為に決定するとともに、該初期値から再び数値データの更新を行うように構成してもよい。また、乱数生成回路404b,404cは、数値データが一巡すると、更新する数値データの並び順を変更するように構成してもよい。以上のように、この実施形態では、乱数生成回路404b,404cによって、乱数データ(乱数)を生成する生成手段が実現されている。
第1ラッチ回路404dは、主制御用CPU401と16ビット乱数生成回路404bとに接続されている。第1ラッチ回路404dは、主制御用CPU401が出力するラッチ信号を入力可能に構成されている。第1ラッチ回路404dは、ラッチ信号を入力すると、その時点において16ビット乱数生成回路404bが生成している16ビット乱数データをレジスタにラッチする。第2ラッチ回路404eは、主制御用CPU401と8ビット乱数生成回路404cとに接続されている。第2ラッチ回路404eは、主制御用CPU401が出力するラッチ信号を入力可能に構成されている。第2ラッチ回路404eは、ラッチ信号を入力すると、その時点において8ビット乱数生成回路404cが生成している8ビット乱数データをレジスタにラッチする。
また、図3に示すように、主制御基板40は、センサSE1〜SE4と接続されている。主制御用CPU401は、センサSE1〜SE4が出力する検出信号を入力可能に構成されている。主制御基板40は、ステッピングモータM1〜M3と接続されている。主制御用CPU401は、ステッピングモータM1〜M3に対する制御信号(パルス信号)の出力態様を制御することにより、ステッピングモータM1〜M3の動作を各別に制御可能に構成されている。
主制御基板40は、1ベットボタン18、MAXベットボタン19、精算ボタン20、スタートレバー21、及びストップボタン22(221〜223)と接続されている。主制御用CPU401は、1ベットボタン18、MAXベットボタン19、精算ボタン20、スタートレバー21、及びストップボタン22(221〜223)が操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主制御基板40は、情報パネル30と接続されている。主制御用CPU401は、情報パネル30の表示内容を制御可能に構成されている。
次に、主制御用ROM402に記憶されているデータテーブルについて説明する。データテーブルには、役抽選用の確率データテーブルDT1と、AT抽選用の確率データテーブルDT2と、がある。
最初に役抽選用の確率データテーブルDT1について説明する。
ここで、図5に示すように、この実施形態における役抽選は、複数ある当選番号のうち何れかの当選番号を抽選により決定することで実現されている。この当選番号は、変動ゲームにおいて導出を可能とする役(図柄組合せ)として、1つ又は複数の役が定められた情報である。即ち、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞を可能とする役として、1つ又は複数の役が定められた条件装置識別子(ID)である。この実施形態のスロットマシン10は、当選番号01から当選番号50までの全部で50通りの当選番号を備えている。
図5に示す「要求する停止操作態様」の欄には、変動ゲームにおいて入賞を発生させるために要求する停止操作態様が示されている。この欄において、「左」は第1リール161を、「中」は第2リール162を、「右」は第3リール163を、「*」は不問であることを示している。また、この欄においては、第1停止操作、第2停止操作、及び第3停止操作の順に、停止操作すべきリールが示されている。例えば、「中左右」は、第2リール162→第1リール161→第3リール163の順に停止させる操作が要求されていることを示している。例えば、「***」は、何れの停止操作態様かを問わないことを示している。
また、「チェリー位置」は、後述するリール停止処理において、有効ラインNL上にチェリー図柄を停止させることが可能な押し位置(タイミング)でリールの停止操作を行うことを示している。「スイカ位置」は、後述するリール停止処理において、有効ラインNL上にスイカ図柄を停止させることが可能な押し位置(タイミング)でリールの停止操作を行うことを示している。
また、図5における「停止操作態様と入賞の関係」における「正解」の欄には、「要求する停止操作態様」でリール161〜163が停止操作された場合に入賞が発生する役が示されており、「不正解」の欄には、「要求する停止操作態様」とは異なる停止操作態様でリール161〜163が停止操作された場合に入賞が発生する役が示されている。この実施形態において、「要求する停止操作態様」は、変動ゲームにおいて、推奨されている停止操作態様である。
例えば、当選番号には、全ての押し順に通常リプレイ役を定めた当選番号01がある。当選番号01に当選した場合、変動ゲームでは、リール161〜163の停止操作態様(押し順及び押し位置)に関係なく通常リプレイ役の入賞が発生する。例えば、当選番号には、第1停止操作を行うリールが同一である2通りの押し順に通常リプレイ役を定めるとともに、その他の押し順に転落リプレイ役を定めた当選番号02〜04がある。当選番号02〜04の何れかに当選した場合、リール161〜163の停止操作態様が正解のときには、通常リプレイ役の入賞が発生する一方で、リール161〜163の停止操作態様が不正解のときには、転落リプレイ役の入賞が発生する。
確率データテーブルDT1の説明に戻る。確率データテーブルDT1には、遊技状態(RT状態)ごとに区分して、繰返し番号00から繰返し番号50まで、全部で51通りの繰返し番号に対して、データ長が2バイト(16ビット)である役確率データが各別に対応付けられている。役確率データは、上位バイトの確率データと、下位バイトの確率データとから構成されている。即ち、役確率データは、0000HからFFFFHまでの数値データのうち何れかの数値データである。この実施形態において、役確率データは、単位データ長の2倍のデータ長である第2確率データに相当する。
繰返し番号00は、何れの当選番号にも対応していない所謂「はずれ」に対応している。また、繰返し番号01〜50は、それぞれ当選番号01〜50と各別に対応している。例えば、RT0状態における繰返し番号00(はずれ)には、役確率データとして9BC9Hが対応付けられている。例えば、RT0状態における繰返し番号01(当選番号01・全正解リプレイ)には、役確率データとして1C4DHが対応付けられている。役確率データは、16ビット乱数データが取り得る数値データの個数に対する割合を示すことから、当選番号ごとの当選確率を示すデータでもある。
次に、AT抽選用の確率データテーブルDT2について説明する。
図6に示すように、AT抽選用の確率データテーブルDT2には、当選番号ごとに区分して、繰返し番号00と繰返し番号01の2つの繰返し番号に対して、データ長が役確率データの半分の1バイトであるAT確率データが対応付けられている。AT確率データは、下位バイトの確率データから構成されている。即ち、AT確率データは、00HからFFHまでの数値データのうち何れかの数値データである。この実施形態において、AT確率データは、単位データ長の第1確率データに相当する。例えば、当選番号12(スイカ)には、AT確率データとして、0AHが対応付けられている。AT確率データは、8ビット乱数データの取り得る数値の個数に対する割合を示すことから、AT抽選における当選確率を示すデータでもある。繰返し番号00は、AT抽選としての当選(当り)に対応しており、繰返し番号01は、AT抽選としての非当選(はずれ)に対応している。
次に、副制御基板41について詳しく説明する。
図3に示すように、副制御基板41は、副制御用CPU411と、副制御用ROM412と、副制御用RAM413と、を備えている。副制御用CPU411は、副制御用プログラムに基づいて、例えば遊技演出に関する処理を実行する。副制御用ROM412は、副制御用プログラムや、抽選に用いられるデータテーブルなどを記憶している。副制御用ROM412は、演出表示装置13における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM412は、スピーカ15における音声演出の態様(内容)を特定可能な音声演出パターンや、音声演出の実行に用いる音声演出データを記憶している。副制御用ROM412は、装飾ランプ14における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。また、副制御用RAM413は、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副制御用RAM413が記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
副制御基板41は、演出表示装置13と接続されている。副制御用CPU411は、演出表示装置13の表示態様を制御可能に構成されている。副制御基板41は、装飾ランプ14と接続されている。副制御用CPU411は、装飾ランプ14の点灯態様を制御可能に構成されている。副制御基板41は、スピーカ15と接続されている。副制御用CPU411は、スピーカ15の出力態様を制御可能に構成されている。
この実施形態において、演出表示装置13、装飾ランプ14、及びスピーカ15は、1つ又は複数の演出装置を含んで構成された演出実行手段として把握できる。そして、副制御基板41は、演出実行手段を制御する演出制御手段として把握することもできる。副制御基板41は、所定の抽選に用いる乱数データを生成可能に構成されている。乱数データは、主制御基板40のように乱数回路によって生成してもよい。これに加えて又は代えて、乱数データは、例えば副制御用CPU411が乱数更新処理を実行することによって生成してもよい。
次に、主制御基板40の主制御用CPU401が実行する処理について説明する。主制御用CPU401は、次のような遊技進行メイン処理を行う。
図7に示すように、主制御用CPU401は、遊技開始セット処理を行う(ステップS101)。遊技開始セット処理において、主制御用CPU401は、スロットマシン10の遊技状態に関する情報や、リールユニット16を用いた演出に関する情報の記憶を行ったり、主制御用RAM403における所定の記憶領域の初期化などを行ったりする。次に、主制御用CPU401は、メダルのベット受付を開始する(ステップS102)。次に、主制御用CPU401は、スロットマシン10の遊技状態をチェックする(ステップS103)。
次に、主制御用CPU401は、再遊技作動時であるか否かを判定する(ステップS104)。主制御用CPU401は、再遊技作動時ではない場合(ステップS104:NO)、今回の変動ゲームにおける賭数を設定するメダル管理処理を行う(ステップS105)。ステップS105の処理において、主制御用CPU401は、メダルセンサSE4からメダルの検出信号を入力すると、主制御用RAM403に記憶されている賭数に1加算する。ステップS105の処理において、主制御用CPU401は、1ベットボタン18から操作信号を入力すると、主制御用RAM403に記憶されている賭数に予め定めた賭数(この実施形態では1)を加算するとともに、該加算分だけ、主制御用RAM403に記憶されているクレジットを減算する。ステップS105の処理において、主制御用CPU401は、MAXベットボタン19から操作信号を入力すると、主制御用RAM403に記憶されている賭数に、最大の賭数となるように加算するとともに、該加算分だけ、主制御用RAM403に記憶されているクレジットを減算する。
主制御用CPU401は、再遊技作動時である場合(ステップS104:YES)、又はステップS105の処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおける賭数が、変動ゲームを開始可能とする規定賭数と一致するか否かを判定する(ステップS106)。例えば、規定賭数は、変動ゲームに賭けることができる最大の賭数に等しい賭数である。主制御用CPU401は、再遊技作動時である場合(ステップS104:YES)、前回の変動ゲームにおける賭数を、今回の変動ゲームにおける賭数として主制御用RAM403に再び設定する。
今回の変動ゲームにおける賭数が規定賭数と一致しない場合(ステップS106:NO)、主制御用CPU401は、ステップS103の処理に移行する。即ち、ステップS106の処理において、主制御用CPU401は、変動ゲームが開始可能な状態となったか否かを判定している。一方、今回の変動ゲームにおける賭数が規定賭数と一致する場合(ステップS106:YES)、主制御用CPU401は、スタートレバー21による開始操作を受付けたか否かを判定する(ステップS107)。ステップS107の処理において、主制御用CPU401は、スタートレバー21から操作信号を入力している場合には肯定判定する一方で、スタートレバー21から操作信号を入力していない場合には否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS107:NO)、主制御用CPU401は、ステップS103の処理へ移行する。
一方、開始操作を受付けた場合(ステップS107:YES)、主制御用CPU401は、ゲーム数減算処理を行う(ステップS108)。ステップS108の処理において、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている残りATゲーム数が1以上であるか否かを判定する。ここで、残りATゲーム数は、AT状態(有利モード)に制御する変動ゲームの残り回数を特定可能とするための情報である。残りATゲーム数が1以上ではない場合、主制御用CPU401は、ゲーム数減算処理を終了する。
その一方で、残りATゲーム数が1以上である場合、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている残りATゲーム数を1減算して更新する。次に、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている残りATゲーム数が0になったか否かを判定する。残りATゲーム数が0になっていない場合、主制御用CPU401は、ゲーム数減算処理を終了する。その一方で、残りATゲーム数が0になった場合、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されているATフラグに、非AT状態に制御することを特定可能な値(情報)を設定する。この実施形態において、主制御用CPU401は、ATフラグの値を参照することによって、現在の演出状態を特定可能である。その後、主制御用CPU401は、ゲーム数減算処理を終了する。
次に、主制御用CPU401は、役抽選に用いる16ビット乱数データを取得するべく、乱数データを取得するための乱数取得処理を行う(ステップS109)。ステップS109の処理へ移行するに際して、主制御用CPU401は、16ビット乱数データを取得することを特定可能な値(情報)を、主制御用RAM403に記憶されている取得フラグに設定する。詳しくは後述するが、ステップS109の処理では、16ビット乱数データのうち、上位バイトの乱数データはDレジスタ403aに記憶される一方で、下位バイトの乱数データはEレジスタ403bに記憶される。乱数取得処理の詳細については後述する。
次に、主制御用CPU401は、前述した役抽選としての当選番号抽選処理を行う(ステップS110)。ステップS110の処理において、主制御用CPU401は、レジスタ403a,403bに記憶されている16bit乱数データを用いて当選番号の抽選を行う。当選番号抽選処理の詳細については後述する。この実施形態において、主制御用CPU401が当選番号抽選処理を行うことによって、予め定めたデータ長の乱数データを用いて抽選を行う抽選部(抽選手段)が実現されている。
次に、主制御用CPU401は、AT抽選に用いる8ビット乱数データを取得するべく、乱数データを取得するための乱数取得処理を行う(ステップS111)。ステップS111の処理へ移行するに際して、主制御用CPU401は、8ビット乱数データを取得することを特定可能な値(情報)を、主制御用RAM403に記憶されている取得フラグに設定する。詳しくは後述するが、ステップS111の処理では、8ビット乱数データが下位バイトの乱数データであるため、Eレジスタ403bに記憶される。なお、Dレジスタ403aには、予め定めた補正データが記憶される。乱数取得処理の詳細については後述する。
次に、主制御用CPU401は、AT移行処理を行う(ステップS112)。ステップS112の処理において、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている遊技状態フラグの値を参照することによって、現在の遊技状態がRT0状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態がRT0状態ではない場合、主制御用CPU401は、ステップS112の処理を終了する。
現在の遊技状態がRT0状態である場合、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されているATフラグの値を参照することによって、現在の演出状態がAT状態であるか否かを判定する。現在の演出状態がAT状態である場合、主制御用CPU401は、ステップS112の処理を終了する。その一方で、現在の演出状態がAT状態ではない場合(非AT状態である場合)、主制御用CPU401は、ステップS110の処理で決定した当選番号に基づいて、AT状態へ移行させるか否かのAT抽選を含むAT抽選処理を行う。このAT抽選処理については後述する。この実施形態において、主制御用CPU401がAT抽選処理を行うことによって、予め定めたデータ長の乱数データを用いて抽選を行う抽選部(抽選手段)が実現されている。
AT抽選処理において当選した場合、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されているATフラグに、AT状態に制御することを特定可能な値(情報)を設定する。この実施形態のスロットマシン10では、AT状態に制御することを特定可能な値がATフラグに設定されることにより、スロットマシン10の演出状態がAT状態へ移行される。すなわち、主制御用CPU401がATフラグを設定する処理を実行することにより、AT状態へ移行させる手段が実現される。なお、このようなATフラグの設定は、AT抽選処理において当選した変動ゲームから所定回数の変動ゲームが終了した後に行ってもよい。即ち、AT状態へは、所定回数の変動ゲームが終了してから移行させてもよい。
また、AT抽選処理において当選した場合、主制御用CPU401は、残りATゲーム数として、所定のゲーム数を主制御用RAM403に記憶させる。所定のゲーム数は、予め定められたゲーム数であってもよく、複数通りのゲーム数の中から抽選によって決定されたゲーム数であってもよい。その後、主制御用CPU401は、ステップS112の処理を終了する。
次に、主制御用CPU401は、AT指示処理を行う(ステップS113)。ステップS113の処理において、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されているATフラグの値を参照することによって、現在の演出状態がAT状態であるか否かを判定する。現在の演出状態が非AT状態である場合、主制御用CPU401は、ステップS113の処理を終了する。その一方で、主制御用CPU401は、現在の演出状態がAT状態である場合であって、要求する停止操作態様が定められた当選情報に当選しているときには、該要求する停止操作態様を遊技者に識別可能とする指示情報を決定する。そして、主制御用CPU401は、決定した指示情報を特定可能な値(情報)を、主制御用RAM403に記憶されている指示情報フラグに設定する。
例えば、指示情報は、リール161〜163の押し順、及びリール161〜163の押し位置(タイミング)のうち少なくとも一方を識別可能な情報である。また、例えば、指示情報は、当選している役(図柄組合せ)を識別可能な情報であってもよく、当選している当選番号を識別可能な情報であってもよい。その後、主制御用CPU401は、ステップS113の処理を終了する。
次に、主制御用CPU401は、演出コマンド送信処理を行う(ステップS114)。ステップS114の処理において、主制御用CPU401は、ステップS110の処理で決定した当選番号、及び変動ゲームが開始されたことを特定可能な開始コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。この実施形態において、送信バッファに格納されたコマンドは、所定の送信処理によって副制御基板41へ送信される。なお、スロットマシン10では、開始コマンドに基づいて、副制御基板41(副制御用CPU411)が演出表示装置13を制御することにより、変動ゲームに伴う各種の表示演出が行われる。
また、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されているATフラグの値を参照し、今回の変動ゲームにおける演出状態を特定する。主制御用CPU401は、特定した演出状態を特定可能なATコマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。
AT状態において、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている指示番号フラグの値を参照することにより、ステップS113の処理で決定した指示番号を特定する。主制御用CPU401は、特定した指示番号を特定可能な指示コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。なお、スロットマシン10では、指示コマンドに基づいて、副制御基板41(副制御用CPU411)が演出表示装置13を制御することにより、ナビ演出が行われる。
次に、主制御用CPU401は、最短遊技時間(ウェイトタイム)が経過したか否かを判定する(ステップS115)。最短遊技時間が経過していない場合(ステップS115:NO)、主制御用CPU401は、最短遊技時間が経過するまで待機する。最短遊技時間が経過している場合(ステップS115:YES)、主制御用CPU401は、停止中のリール161〜163の回転を開始させるとともに、予め定めた回転速度まで加速させるための処理を行う(ステップS116)。
次に、主制御用CPU401は、指示情報表示処理を行う(ステップS117)。ステップS117の処理において、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されているATフラグの値を参照することによって、現在の演出状態がAT状態であるか否かを判定する。現在の演出状態が非AT状態である場合、主制御用CPU401は、ステップS117の処理を終了する。即ち、主制御用CPU401は、指示情報を表示させない。その一方で、現在の演出状態がAT状態である場合、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている指示番号フラグの値を参照することにより、ステップS113の処理で決定した指示情報を特定する。主制御用CPU401は、特定した指示情報を表示するように、情報パネル30を制御する。
次に、リール161〜163の回転速度が定速に到達している状態において、主制御用CPU401は、ストップボタン221〜223の何れかによる停止操作を受付けたか否かを判定する(ステップS118)。ステップS118の処理において、主制御用CPU401は、ストップボタン221〜223の何れかから操作信号を入力している場合には肯定判定する一方で、ストップボタン221〜223の何れからも操作信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS118:NO)、主制御用CPU401は、停止操作を受付けるまで待機する。
その一方で、停止操作を受付けた場合(ステップS118:YES)、主制御用CPU401は、操作信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS119)。ステップS119の処理において、主制御用CPU401は、ステップS110の処理で決定した当選番号、及びストップボタンの操作態様(押し順及び押し位置)に基づいて、予め定められた引込み範囲(例えば4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインNL上に停止可能な図柄を検索する。そして、主制御用CPU401は、検索した図柄が有効ラインNL上に停止されるようにステッピングモータを制御する。主制御用CPU401は、リール161〜163の停止操作に関してこのようなリール停止制御を行うことにより、当選番号とストップボタンの操作態様とに応じた図柄組合せを有効ラインNL上に停止させる。
次に、主制御用CPU401は、リール161〜163の全てを停止させたか否かを判定する(ステップS120)。リール161〜163のうち1つ以上のリールを停止させていない場合(ステップS120:NO)、主制御用CPU401は、ステップS117の処理へ移行する。その一方で、リール161〜163の全てを停止させている場合(ステップS120:YES)、有効ラインNL上に停止されている図柄組合せを判定する図柄判定処理を行う(ステップS121)。ステップS121の処理において、主制御用CPU401は、有効ラインNL上に賞を定めた図柄組合せ(役)が停止されているか、及び有効ラインNL上に賞を定めた図柄組合せ(役)が停止されている場合にその図柄組合せの種類を判定する。
次に、主制御用CPU401は、メダルの払出しを行うか否かを判定する(ステップS122)。ステップS122の処理において、主制御用CPU401は、払出し役に入賞している場合には肯定判定する一方で、払出し役に入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップS122:YES)、主制御用CPU401は、ホッパーユニット25を駆動してメダルを払出すためのメダル払出し処理を実行する(ステップS123)。
主制御用CPU401は、メダルの払出しを行わない場合(ステップS122:NO)、及びステップS123の処理を終了した場合、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップS124)。ステップS124の処理において、主制御用CPU401は、変動ゲームの終了を指示する変動ゲーム終了コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。変動ゲーム終了コマンドは、入賞の有無や、入賞した役についても特定可能な情報である。なお、スロットマシン10では、上述したATコマンドや変動ゲーム終了コマンドに基づいて、副制御基板41(副制御用CPU411)が演出表示装置13を制御することにより、演出モードが行われる。
また、主制御用CPU401は、入賞した役に基づいて、遊技状態を移行させる処理を行う。例えば、主制御用CPU401は、RT0状態の変動ゲームにおいて、昇格リプレイ役に入賞した場合、RT1状態に制御することを特定可能な値を、主制御用RAM403に記憶されている遊技状態フラグに設定する。また、主制御用CPU401は、RT1状態の変動ゲームにおいて、転落リプレイ役や転落ベル役に入賞した場合、RT0状態に制御することを特定可能な値を、上記遊技状態フラグに設定する。そして、主制御用CPU401は、終了処理を終了すると、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行メイン処理を終了し、再びステップS101の処理へ戻る。
次に、遊技進行メイン処理のステップS109,S111で行われる乱数取得処理について説明する。この実施形態では、主制御用CPU401が、上述したステップS110の処理(当選番号抽選処理)及びステップS112の処理(AT抽選処理)に加えて、次のような乱数取得処理を実行することによって、乱数データに関する処理を行うデータ処理部(データ処理手段)が実現されている。
図8に示すように、最初に、主制御用CPU401は、各種設定を行う(ステップS201)。ステップS201の処理において、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている取得フラグの値を参照し、8ビット乱数データ及び16ビット乱数データのうち何れの乱数データを取得するかを特定する。即ち、乱数生成回路404b,404cのうち、乱数データを取得する対象となる乱数生成回路を設定する。
次に、主制御用CPU401は、ステップS201の処理において設定した乱数生成回路のラッチ回路に対してラッチ信号を出力するとともに、乱数データをラッチしたレジスタから下位バイトの乱数データを取得する(ステップS202)。即ち、ステップS202の処理において、8ビット乱数データを取得する場合、主制御用CPU401は、第2ラッチ回路404eから8ビット乱数データを取得する。また、ステップS202の処理において、16ビット乱数データを取得する場合、主制御用CPU401は、第1ラッチ回路404dにラッチされた16ビット乱数データのうち、下位バイトの乱数データを取得する。この実施形態において、ステップS202の処理は、下位バイトの乱数データを取得する処理に相当する。また、ステップS202の処理は、16ビットのうち第1ビット範囲の乱数データを取得する処理ともいえる。ステップS202の処理において、主制御用CPU401は、取得した下位バイトの乱数データをEレジスタ403bに記憶させる。
次に、主制御用CPU401は、今回の乱数取得処理において16ビット乱数データを取得するか否かを判定する(ステップS203)。16ビット乱数データを取得するか否かは、上述したように主制御用RAM403に記憶されている取得フラグの値を参照することにより特定できる。
16ビット乱数データを取得する場合(ステップS203:YES)、主制御用CPU401は、第1ラッチ回路404dにラッチされた16ビット乱数データのうち、上位バイトの乱数データを取得する(ステップS204)。ステップS204の処理において、主制御用CPU401は、取得した上位バイトの乱数データをDレジスタ403aに記憶させる。この実施形態において、ステップS203の判定結果が肯定の場合は、16ビット乱数データの取得要求がある場合に相当する。即ち、ステップS204の処理は、16ビット乱数データの残部を取得する処理に相当する。また、ステップS204の処理は、16ビットのうち第1ビット範囲を除いた残部である第2ビット範囲の乱数データを取得する処理に相当する。
16ビット乱数データを取得しない場合(ステップS203:NO)、及びステップS204の処理を終了した場合、主制御用CPU401は、乱数データの補正を行う(ステップS205)。例えば、ステップS205の処理において、主制御用CPU401は、Eレジスタ403bに記憶されている乱数データに予め定めた数値データ(例えば01H)を加算してもよい。また、例えば、主制御用CPU401は、Eレジスタ403bに記憶されている乱数データと1バイトの乱数データとを論理演算してもよい。このように、この実施形態において、主制御用CPU401は、8ビット乱数データを取得した場合と、16ビット乱数データを取得したときとで、共通の補正を行うようになっている。
次に、主制御用CPU401は、今回の乱数取得処理において16ビット乱数データを取得するか否かを判定する(ステップS206)。16ビット乱数データを取得するか否かは、上述したように主制御用RAM403に記憶されている取得フラグの値を参照することにより特定できる。16ビット乱数データを取得しない場合(ステップS206:NO)、主制御用CPU401は、上位バイトの補正を行う(ステップS207)。ステップS207の処理において、主制御用CPU401は、データ長が1バイトの補正データをDレジスタ403aに記憶させる。この実施形態において、補正データは、上位バイトのみのFFHの数値データである。このため、8ビット乱数データは、データ長が2バイト(16ビット)の乱数データに補正される。補正済みの8ビット乱数データは、FF00HからFFFFHまでの全部で256通りの連続する数値データとなる。
このように、ステップS207の処理は、16ビット乱数データを取得しないと判定した場合に、下位バイトの乱数データと、上位バイトの補正データとからなる補正済みの8ビット乱数データを生成する処理となる。また、異なる観点によれば、ステップS207の処理は、8ビット乱数データを取得した場合に、該8ビット乱数データを補正し、データ長が16ビット乱数データと同じである補正済みの8ビット乱数データを生成する処理である。なお、この観点によれば、乱数取得処理におけるステップS202〜S204の処理は、8ビット乱数データ又は16ビット乱数データを取得する処理に相当する。
そして、この実施形態の主制御用RAM403は、データ記憶部に相当する。そして、Eレジスタ403bは、8ビット乱数データ又は16ビット乱数データのうち下位バイトの乱数データを記憶するための第1記憶領域に相当する。また、Dレジスタ403aは、8ビット乱数データの補正データ又は16ビット乱数データのうち上位バイトの乱数データを記憶するための第2記憶領域に相当する。16ビット乱数データを取得する場合(ステップS206:YES)、又はステップS207の処理を終了した場合、主制御用CPU401は、乱数取得処理を終了する。
以上のように、この実施形態において、8ビット乱数データを取得する処理と、16ビット乱数データを取得する処理とは、1つの乱数取得処理として共通化されている。したがって、この実施形態のスロットマシン10は、乱数データのデータ長に応じて別々の乱数取得処理を備える構成に比して、処理内容を簡略化できる。そして、上位バイトの乱数データを取得する処理(ステップS204)は、16ビット乱数データを取得するか否かの判定処理(ステップS203)で肯定判定された場合にのみ行われる。したがって、8ビット乱数データを取得する処理と、16ビット乱数データを取得する処理と、を1つの乱数取得処理として兼用する場合であっても、処理を簡略にしつつも的確に乱数データを取得できる。
次に、遊技進行メイン処理におけるステップS110の処理(当選番号抽選処理)について説明する。
図9に示すように、当選番号抽選処理において、主制御用CPU401は、確率データテーブルDT1を主制御用ROM402から読み出すとともに、主制御用RAM403にセットする(ステップS301)。次に、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている抽選カウンタC1にゼロを設定してクリアする(ステップS302)。抽選カウンタC1は、確率データテーブルDT1で参照すべき繰返し番号を特定するための情報となる。次に、主制御用CPU401は、抽選カウンタC1に示されている繰返し番号と、現在の遊技状態と、をもとに確率データテーブルDT1を参照し、条件に適合する役確率データを取得する(ステップS303)。
次に、主制御用CPU401は、Dレジスタ403a及びEレジスタ403bから16ビット乱数データを取得するとともに、該取得した16ビット乱数データと、ステップS303の処理で取得した役確率データと、を演算して演算後データを生成する(ステップS304)。この実施形態において、主制御用CPU401は、16ビット乱数データと役確率データとを加算することによって、演算後データを生成する。
次に、主制御用CPU401は、その時点における繰返し番号で当選となったか否かを判定する(ステップS305)。ステップS305の処理において、主制御用CPU401は、16ビット乱数データと役確率データとを加算した結果、データ長が2バイトである数値データの取り得る最大値(FFFFH)を超えたか否かを判定している。このような判定は、判定データとしてのFFFFHと演算後データとを比較することにより行ってもよく、加算の結果として単に2バイトを超える桁上がりが発生したか否かを判定することにより行ってもよい。この実施形態において、判定データであるFFFFHのデータ長は、単位データ長の2倍のデータ長である。
現在の繰返し番号において当選となった場合(ステップS305:YES)、主制御用CPU401は、その時点における繰返し番号に対応する当選結果を特定可能な情報を主制御用RAM403に記憶させる(ステップS306)。即ち、主制御用CPU401は、繰返し番号00において当選となった場合、何れの当選番号にも当選していないこと(所謂はずれ)を特定可能な情報を主制御用RAM403に記憶させる。主制御用CPU401は、繰返し番号01〜50の何れかにおいて当選となった場合、当選となった繰返し番号に対応する当選番号を特定可能な情報を主制御用RAM403に記憶させる。その後、主制御用CPU401は、当選番号抽選処理を終了する。
その一方で、現在の繰返し番号において当選とならない場合(ステップS305:NO)、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている抽選カウンタC1に示される繰返し番号を1加算して更新する(ステップS307)。このとき、主制御用CPU401は、演算後データのうち上位バイトをDレジスタ403aに格納するとともに、下位バイトをEレジスタ403bに格納する。なお、レジスタ403a,403bに格納された演算後データは、次回のステップS304の処理における新たな16ビット乱数データとして使用される。その後、主制御用CPU401は、ステップS304の処理へ移行する。このように、当選番号抽選処理は、繰返し番号00から順に、確率データテーブルDT1に定められている最大の繰返し番号(繰返し番号50)に至る迄、又は当選となる迄、ステップS304,S305,S307の処理が繰り返し行われるように構成されている。
次に、遊技進行メイン処理におけるステップS112の処理(AT抽選処理)について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した当選番号抽選処理と異なる構成についてのみ詳しく説明し、同様の構成については、その説明を省略又は簡略化する。
図10に示すように、AT抽選処理において、主制御用CPU401は、確率データテーブルDT2を主制御用ROM402から読み出すとともに、主制御用RAM403にセットする(ステップS401)。次に、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている抽選カウンタC1にゼロを設定してクリアする(ステップS402)。次に、主制御用CPU401は、抽選カウンタC1に示されている繰返し番号と、当選している当選番号と、をもとに確率データテーブルDT2を参照し、条件に適合するAT確率データを取得する(ステップS403)。
次に、主制御用CPU401は、Dレジスタ403a及びEレジスタ403bから補正済みの8ビット乱数データを取得するとともに、該取得した補正済みの8ビット乱数データと、ステップS403の処理で取得したAT確率データと、を演算して演算後データを生成する(ステップS404)。この実施形態において、主制御用CPU401は、補正後の8ビット乱数データとAT確率データとを加算することによって、演算後データを生成する。
次に、主制御用CPU401は、その時点における繰返し番号で当選となったか否かを判定する(ステップS405)。ステップS405の処理において、主制御用CPU401は、補正済みの8ビット乱数データと役確率データとを加算した結果、データ長が2バイトである数値データの取り得る最大値(FFFFH)を超えたか否かを判定している。
現在の繰返し番号において当選となった場合(ステップS405:YES)、主制御用CPU401は、その時点における繰返し番号に対応する当選結果を特定可能な情報を主制御用RAM403に記憶させる(ステップS406)。即ち、主制御用CPU401は、繰返し番号00において当選となった場合、AT抽選に当選したこと(所謂当り)を特定可能な情報を主制御用RAM403に記憶させる。主制御用CPU401は、繰返し番号01において当選となった場合、AT抽選に当選しなかったこと(所謂はずれ)を特定可能な情報を主制御用RAM403に記憶させる。その後、主制御用CPU401は、AT抽選処理を終了する。
その一方で、現在の繰返し番号において当選とならない場合(ステップS405:NO)、主制御用CPU401は、主制御用RAM403に記憶されている抽選カウンタC1に示される繰返し番号を1加算して更新する(ステップS407)。このとき、主制御用CPU401は、演算後データのうち上位バイトをDレジスタ403aに格納するとともに、下位バイトをEレジスタ403bに格納する。なお、レジスタ403a,403bに格納された演算後データは、次回のステップS404の処理における新たな補正済みの8ビット乱数データとして使用される。その後、主制御用CPU401は、ステップS404の処理へ移行する。このように、AT抽選処理は、繰返し番号00から順に、確率データテーブルDT2に定められている最大の繰返し番号(繰返し番号01)に至る迄、又は当選となる迄、ステップS404,S405,S407の処理が繰り返し行われるように構成されている。
以上のように、この実施形態では、8ビット乱数データを用いる場合であっても、データ長が2バイトである補正済みの8ビット乱数データに変換することで、ステップS405における当選か否かの判定を、16ビット乱数データを用いる場合と同様に、FFFFHを超えたか否かによって行うことができる。したがって、乱数データのビット長に応じて、当選となったか否かの判定処理を変更する必要がなくなる。
また、この実施形態において、8ビット乱数データの補正は、上位バイトを補正データで補完することによって行う。このため、補正済みの8ビット乱数データが取り得る数値データは、FF00HからFFFFHまで1刻みで連続する数値データとなる。したがって、AT確率データを00HからFFHまでの数値データの中から設定することができるため、確率データテーブルDT2の設計を簡便にできるようになる。仮に、補正データで下位バイトを補完する構成を採用する場合、補正済みの8ビットデータは、256刻みの数値データとなってしまうことから、この実施形態のスロットマシン10に比して、AT確率データの設定が煩雑になる。
この実施形態のスロットマシン10は、次のような効果を有する。
(1)主制御用CPU401は、下位バイトの乱数データを取得してから、16ビット乱数データを取得する場合にのみ、上位バイトの乱数データを取得する処理を行う(乱数取得処理のステップS204)。このため、乱数データを取得するための処理を簡略化できる。
(2)主制御用CPU401は、8ビット乱数データを取得した場合と、16ビット乱数データを取得した場合と、で共通の補正を行う(乱数取得処理のステップS205)。これによれば、乱数データの何れについても、外部から把握し難くできるとともに、補正する処理が複雑化することを抑制できる。
(3)上位バイトと下位バイトとは同じデータ長である。したがって、乱数データの取り扱いが容易にできる。
(4)主制御用CPU401は、上位バイトの補正データと下位バイトの8ビット乱数データとからなる補正済みの8ビット乱数データを生成する処理(乱数取得処理のステップS207)を行う。このため、8ビット乱数データの場合と16ビット乱数データの場合とでデータ単位数(データ長)を揃えることができるため、その後の処理を容易にできる。
(5)主制御用CPU401は、16ビット乱数データ、又は補正済みの8ビット乱数データを用いて抽選を行う(遊技進行メイン処理のステップS110,S112)。このため、データ単位数(データ長)が異なる乱数データを取得しても、データ単位数を揃えた状態で抽選を行えるため、抽選処理が複雑化することを抑制できる。
(6)上位バイトを補正データで補正するため、補正済みの8ビット乱数データを、16ビット乱数データと同様に連続した数値データにできる。したがって、乱数データの取り扱いを容易にすることができる。
(7)共通の判定データ(判定値)を用いて抽選ができるため、データ長が異なる乱数データごとに異なるデータ長の判定データを設ける必要がなくなる。したがって、スロットマシン10における制御を簡略化できる。
(8)レジスタ403a,403bは、8ビット乱数データと16ビット乱数データとで共通化されているため、抽選を行う際に読み込む記憶領域を固定化し、処理を簡略化できる。
上述した実施形態は、例えば次のような別の実施形態に変更してもよい。
・乱数取得処理のステップS207の処理において、主制御用CPU401は、下位バイトを補正データで補完することにより、補正済みの8ビット乱数データを生成してもよい。
・乱数取得処理のステップS207の処理に用いる補正データは、FFFFHとは異なる数値データであってもよい。例えば、補正データは0000Hであってもよい。
・乱数回路404は、16ビット乱数データを生成する乱数生成回路を複数備えていてもよい。乱数回路404は、8ビット乱数データを生成する乱数生成回路を複数備えていてもよい。
・第2生成回路は、例えば32ビットや64ビットなど、16ビットとは異なるデータ長の乱数データを生成する回路であってもよい。第1生成回路は、16ビットや32ビットなど、8ビットとは異なるデータ長の乱数データを生成する回路であってもよい。即ち、乱数回路404は、データ単位数(データ長)が異なる乱数データの生成回路を備えておればよい。
・遊技進行メイン処理において、ステップS110の処理(当選番号抽選処理)と、ステップS112の処理(AT抽選処理)とは、共通のサブルーチンを用いて行ってもよい。この場合、何れの抽選処理として行うかに応じて用いる確率データテーブルを特定し、セットするようにすればよい。これによれば、抽選処理についても共通化されるため、より制御を簡便にできる。
・16ビット乱数データは、当選番号抽選処理とは異なる抽選処理に用いてもよい。例えば、16ビット乱数データは、AT抽選に用いてもよく、所謂フリーズを発生させるか否かの回動演出抽選に用いてもよい。また8ビット乱数データは、AT抽選処理とは異なる抽選処理に用いてもよい。例えば、8ビット乱数データは、リール161〜163の回転開始タイミングを振り分けるための抽選処理に用いてもよい。
・乱数回路404は、主制御基板40に加えて、又は代えて、副制御基板41に設けられていてもよい。この場合、副制御用CPU411は、上述した実施形態のような乱数取得処理を行うとよい。
・スロットマシン10は、ボーナス役を定めた当選番号を備えていてもよい。
・スロットマシン10は、AT状態である演出モードとして、有利モードや準備モードとは異なる演出モードを備えていてもよい。
・スロットマシン10は、RT状態として複数のRT状態を備えていてもよい。
・スロットマシン10は、主制御基板40の機能と副制御基板41の機能とを統合した単一の制御基板を備えていてもよい。また、主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御用CPU401は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・主制御用CPU401、主制御用ROM402、主制御用RAM403、及び乱数回路404は、ワンチップマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。
・副制御基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、スロットマシン10は、演出表示装置13を専門に制御する表示基板、装飾ランプ14を専門に制御するランプ基板、及びスピーカ15を専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御用CPU411は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・スロットマシン10は、メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、遊技媒体は、遊技球であってもよい。
・パチンコ遊技機として具体化することが可能である。例えば、パチンコ遊技機として具体化する場合、主制御用CPU401は、遊技盤にある始動口へ遊技球が入球したことを契機として乱数取得処理を実行し、大当り抽選に用いる乱数データとして16ビット乱数データを16ビット乱数生成回路404bから取得する。同様に、主制御用CPU401は、乱数取得処理を実行し、リーチ抽選に用いる乱数データとして8ビット乱数データを8ビット乱数生成回路404cから取得するとよい。主制御用CPU401は、当選番号抽選処理と同様にして大当り抽選を行い、大当りに当選した場合には変動ゲームにおいて大当りの表示結果を導出したのち、遊技盤にある大入賞口を開放させ、当選した大当りを生起させるとよい。
次に示す技術的思想は、上述した実施形態から把握することができる。
(イ)前記第1乱数データ又は前記第2乱数データを取得する処理は、前記下位乱数データを取得する処理と、前記第2乱数データを取得するか否かを判定する処理と、前記第2乱数データを取得すると判定した場合に、前記第2データ単位の上位乱数データを取得する処理と、を含んでおり、前記補正済みの第1乱数データを生成する処理は、前記第2乱数データを取得しないと判定した場合に行われるとよい。