以下、遊技機の一種であるスロットマシンの実施形態について説明する。この実施形態のスロットマシンは、パチスロとも称される回胴式遊技機である。この明細書において、上、下、左、右、前、後の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を指すものとする。
図1に示すように、スロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備えている。本体キャビネット11は、前面に、図示されていない開口部を備えている。スロットマシン10は、本体キャビネット11の開口部を覆っている前面扉12を備えている。前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技に伴う演出(以下、遊技演出と示す)の1つとして、発光体を点灯、消灯、及び点滅させる演出(以下、発光演出と示す)を実行できる装飾ランプ13を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技演出の1つとして、例えば効果音や楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行できるスピーカ14を備えている。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技演出の1つとして、例えばキャラクタや文字などを模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行できる演出表示装置15を備えている。演出表示装置15は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイなどである。スロットマシン10は、前面扉12の前面であって且つ演出表示装置15の下方に、遊技者が機内部を透視できる略四角形の表示窓12aを備えている。
スロットマシン10は、リールユニット16を備えている。リールユニット16は、表示窓12aを介して遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。リールユニット16は、左(第1)リール16aと、中(第2)リール16bと、右(第3)リール16cと、を備えている。リール16a〜16cは、ドラムとも称される回胴である。
リール16a〜16cは、その外周面に沿って、複数の図柄が識別可能に配列されている図柄列をそれぞれ備えている。図柄列は、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムを、リール16a〜16cの外側に巻き付けることにより設けられている。リール16a〜16cの図柄列には、それぞれ図柄番号「0」から図柄番号「20」までの全21個の図柄が含まれている。
また、この実施形態の図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、赤色のチェリーを模した図柄である赤チェリー図柄が含まれている。複数種類の図柄には、スイカを模した図柄であるスイカ図柄、ベルを模した図柄であるベル図柄、赤色のアラビア数字の「7」を模した図柄である赤セブン図柄が含まれている。また、複数種類の図柄には、「BAR」の文字を模したBAR図柄、及び「REPLAY」の文字を模したリプレイ図柄が含まれている。
リールユニット16は、左リール16aを回転及び停止させるアクチュエータと、中リール16bを回転及び停止させるアクチュエータと、右リール16cを回転及び停止させるアクチュエータと、を備えている(何れも図示されていない)。リール16a〜16cを駆動させるこれらのアクチュエータは、例えばステッピングモータである。リール16a〜16cは、それぞれに対応して設けられたアクチュエータによって、相互に独立して、縦方向に回転及び停止が可能である。スロットマシン10では、リール16a〜16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄列(複数種類の図柄)が変動され、これにより変動ゲームが行われる。例えば、図柄列の変動は、図柄列が上方から下方に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。
リールユニット16は、左リール16aの回転位置を検出するための左リールセンサSE1と、中リール16bの回転位置を検出するための中リールセンサSE2と、右リール16cの回転位置を検出するための右リールセンサSE3と、を備えている(図5に示す)。
表示窓12aは、リール16a〜16cにおいて周方向に連続している3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール16a〜16cごとに、上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置が設定されている。この実施形態のスロットマシン10では、リール16a〜16cごとに設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組合せによって、停止された図柄組合せを入賞と判定し得る有効な停止位置の組合せが設定されている。以下の説明では、有効な停止位置の組合せを構成する複数の停止位置を結んだラインを単に有効ラインNLと示す。この実施形態では、リール16a〜16cの各中段停止位置によって、有効ラインNL(有効な停止位置の組合せ)が構成されている。
ここで、図柄について、単に「停止」と示す場合には、図柄が表示窓12a内、即ち上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置の何れかに停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味している。また、「入賞」とは、賞を獲得するために必要な図柄組合せとして予め定められたものが有効ラインNL上に表示されることを意味している。スロットマシン10では、入賞が発生すると、該入賞した図柄組合せに予め定められた賞が付与される。以下の説明では、有効ラインNL上に表示されることによって賞を獲得できる図柄組合せを「役」と示す場合がある。
なお、有効な停止位置の組合せ以外の組合せは、表示された図柄組合せを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組合せ(所謂、無効ライン)となる。この明細書において「導出する」とは、有効ラインNL上に図柄を停止させることにより、有効ラインNL上にゲーム結果に相当する図柄組合せを表示することを意味している。
また、スロットマシン10は、前面扉12の前面に、MAXBETボタン18を備えている。MAXBETボタン18は、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットから所定枚数(本実施形態では3枚)のメダルを賭ける(以下、ベットと示す)ための手段として把握できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、精算ボタン19を備えている。精算ボタン19は、ベットされたメダルや、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットを払い戻すときに操作するための手段として把握できる。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、スタートレバー20を備えている。スタートレバー20は、リール16a〜16cの回転を開始させる開始操作をするための手段として把握できる。即ち、開始操作の受付は、変動ゲームを開始させる契機となる。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、左(第1)ストップボタン21aを備えている。左ストップボタン21aは、左リール16aと対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、左リール16aの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、中(第2)ストップボタン21bを備えている。中ストップボタン21bは、中リール16bと対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、中リール16bの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、右(第3)ストップボタン21cを備えている。右ストップボタン21cは、右リール16cと対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、右リール16cの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。このように、ストップボタン21a〜21cは、複数の図柄列と各別に対応しており、変動ゲームにおいて、対応している図柄列の停止操作をするための複数の操作部に相当する。以下の説明では、変動ゲームが開始されたのちに、リール16a〜16c(ストップボタン21a〜21c)のうち最初の停止操作を第1停止操作と示し、2番目の停止操作を第2停止操作と示し、3番目の停止操作を第3停止操作と示す。ストップボタン21a〜21cの操作順序(以下、押し順と示す)には、第1停止操作、第2停止操作、及び第3停止操作を行うストップボタンを異ならせた押し順として、全6通りがある。
また、スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口17を備えている。メダル投入口17から投入されたメダルは、内部に設けられたメダルセレクタ22を通過する。メダルセレクタ22は、貯留通路22aと排出通路22bに分岐するように形成されている。また、メダルセレクタ22における貯留通路22aと排出通路22bの分岐点には、メダル投入口17から投入されてメダルセレクタ22を通過するメダルを、貯留通路22aと排出通路22bのうち何れか一方へ誘導する(振り分ける)ように作動可能な誘導装置としてのメダルブロッカMBが設けられている。
メダルブロッカMBは、ブロッカソレノイドBS(図5に示す)によって作動可能に構成されている。そして、メダルブロッカMBは、ブロッカソレノイドBSにメダルブロッカ作動信号(制御信号)が出力されると、投入されたメダルを貯留通路22aへ誘導するように作動(変位)する。一方、メダルブロッカMBは、ブロッカソレノイドBSにメダルブロッカ作動信号が出力されないと、投入されたメダルを排出通路22bへ誘導するように作動する。
また、貯留通路22aには、投入されたメダルを検知する投入センサSE4(図5に示す)が配設されている。投入センサSE4は、貯留通路22aにおいてメダルブロッカMBよりも下流側に配設されている。そして、貯留通路22aを通過したメダルは、投入されたメダルを貯留するためのホッパー23にて貯留される。したがって、投入されたメダルを貯留通路22aへと誘導するようにメダルブロッカMBが作動する場合、メダル投入口17から投入されたメダルは、メダルセレクタ22の貯留通路22aを通過し、ホッパー23にて貯留される。また、貯留通路22aにおいて、貯留通路22aを通過したメダルを検知する通過センサSE5(図5に示す)が配設されている。通過センサSE5は、投入センサSE4よりも下流側に配設されており、ホッパー23にメダルが貯留される直前にメダルを検知するようになっている。
一方、排出通路22bには、投入されたメダルを検知する投入センサが配設されていない。そして、排出通路22bを通過したメダルは、メダルを排出するためのメダル排出口24にて、スロットマシン10の外部へと排出される。したがって、投入されたメダルを排出通路22bへと誘導するようにメダルブロッカMBが作動する場合、メダル投入口17から投入されたメダルは、メダルセレクタ22の排出通路22bを通過し、スロットマシン10の中央下方に形成されているメダル排出口24から排出される。すなわち、スロットマシン10の内部に貯留されることなく、メダルが返却される。
このように、貯留通路22aには投入センサSE4が配設されている一方で、排出通路22bには投入センサが配設されていない。したがって、投入されたメダルを貯留通路22aへ誘導することは、投入されたメダルが投入センサSE4に検知されるように誘導することに相当する。一方、投入されたメダルを排出通路22bへ誘導することは、投入されたメダルが投入センサSE4に検知されずに返却するように誘導することに相当する。
ホッパー23は、メダルを貯留する機能と、メダルを払い出す機能を有する。ホッパー23に対して払出装置作動信号が出力されると、ホッパー23が作動し、貯留しているメダルが払い出される。
ホッパー23から払い出されたメダルは、排出通路22bを通過し、メダル排出口24から排出される。これにより、遊技者にメダルが付与される。因みに、メダル投入口17から投入されたメダルがそのまま排出通路22bを通過してメダル排出口24から排出されることは、遊技者にメダルが返却されることに相当する。一方、ホッパー23に貯留されているメダルが排出通路22bを通過してメダル排出口24から排出されることは、遊技者にメダルが付与されることに相当する。なお、ホッパー23には、払い出されたメダルを検知する払出センサSE6(図5に示す)が配設されている。また、メダル排出口24の下方には、メダル排出口24から排出されたメダルを受ける受皿25が設けられている。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、情報を表示できる情報パネル30を備えている。
図2に示すように、情報パネル30は、投入可能表示部31を備えている。投入可能表示部31は、例えば発光体の点灯状態によって、スロットマシン10がメダルを投入可能な状態であるか否かを表示する。情報パネル30は、リプレイ表示部32を備えている。リプレイ表示部32は、例えば発光体の点灯状態によって、リプレイ(再遊技)であるか否かを表示する。リプレイについては後述する。
情報パネル30は、ウェイト表示部33を備えている。ウェイト表示部33は、例えば発光体の点灯状態によって、ウェイトタイム中であるか否かを表示する。ウェイトタイムは、単位時間当りの変動ゲームの実行回数が予め定めた規定回数を超えないように設定された最短の遊技時間である。情報パネル30は、状態表示部34を備えている。状態表示部34は、例えば1つの7セグメント表示器を備えている。状態表示部34は、例えばスロットマシン10において発生したエラーを特定できるように、エラーコードなどを表示する。
情報パネル30は、1ベット表示部35a、2ベット表示部35b、及び3ベット表示部35cを備えている。1ベット表示部35aは、例えば発光体の点灯状態によって、1枚目のメダルがベットされていることを表示する。2ベット表示部35bは、例えば発光体の点灯状態によって、2枚目のメダルがベットされていることを表示する。3ベット表示部35cは、例えば発光体の点灯状態によって、3枚目のメダルがベットされていることを表示する。以下の説明では、1ベット表示部35a〜3ベット表示部35cをまとめてベット表示部35と示す場合がある。ベット表示部35では、1ベット表示部35a〜3ベット表示部35cによって、ベット数(賭数)を表示する。
情報パネル30は、クレジット表示部36を備えている。クレジット表示部36は、例えば並ぶように配置された2つの7セグメント表示器を備えている。クレジット表示部36は、機内部においてクレジットとして記憶されているメダルの枚数を表示する。情報パネル30は、払出し表示部37を備えている。払出し表示部37は、例えば並ぶように配置された2つの7セグメント表示器を備えている。払出し表示部37は、変動ゲームにおける入賞の発生によって払い出されるメダルの枚数に関する情報の表示を行う。
次に、図柄組合せ(役)に予め定められた賞の例について説明する。
図3に示すように、図柄組合せには、賞としてメダルの払出しを定めた図柄組合せ(小役、払出し役)、賞として再遊技を定めた図柄組合せ(再遊技役)、及び賞としてボーナスを定めた図柄組合せ(ボーナス役)がある。
小役(払出し役)には、例えば、赤チェリー役、ベル役、ベルこぼし役がある。赤チェリー役は、例えば[赤チェリー・ANY・ANY]の図柄組合せである。なお「ANY」は、何れの図柄かを問わないことを意味している。これらのチェリー役には、賞として所定枚数(例えば10枚)のメダルの払出しが定められている。
ベル役は、例えば[ベル・ベル・ベル]の図柄組合せである。ベル役には、賞として所定枚数(例えば8枚)のメダルの払出しが定められている。ベルこぼし役は、例えば[リプレイ・ベル・リプレイ]の図柄組合せである。ベルこぼし役には、賞として所定枚数(例えば2枚)のメダルの払出しが定められている。なお、ベルこぼし役に入賞すると、例えば右上がりの無効ライン上に[ベル・ベル・ベル]が表示される。
ボーナス役には、例えば赤セブン役がある。赤セブン役は、例えば[赤セブン・赤セブン・赤セブン]の図柄組合せである。赤セブン役には、賞としてボーナス状態(ボーナス遊技)の付与が定められている一方で、メダルの払出しが定められていない。
再遊技役には、例えば、通常リプレイ役がある。通常リプレイ役は、例えば[リプレイ・リプレイ・リプレイ]の図柄組合せである。再遊技は、メダルをベットする必要がなく次の変動ゲームを開始できることである。
この実施形態のスロットマシン10では、ボーナス役に入賞したことを契機として、遊技状態がボーナス状態(ボーナス遊技)に制御される。スロットマシン10では、所定の終了条件の成立、例えば、ボーナス状態におけるメダルの総払出し枚数が所定枚数(例えば360枚)を超える変動ゲームが終了したことを契機として、ボーナス状態が終了される。
また、前面扉12の裏面には、操作可能な設定器28(図5に示す)が設けられている。前面扉12の裏面に設けられた設定器28は、前面扉12が閉鎖されることで、本体キャビネット11の内部に収容される。
設定器28は、所定の鍵を用いることで操作することが可能に構成されている。以下の説明において、設定器28が操作されることとは、所定の鍵を用いて設定器28が操作されることを意味する。本実施形態のスロットマシン10では、設定器28を操作することによって、スロットマシン10の設定値を変更することが許容される。
スロットマシン10は、大きさの異なるペイアウト率(機械割、出球率)と対応付けられた複数段階(「1」〜「6」の計6段階)のスロットマシン10の機械割に係る設定値のうち何れかの設定値が設定された状況下で遊技が行われる。ペイアウト率は、例えば、賞が定められた図柄組み合わせのうち少なくとも一部の図柄組み合わせを表示させることが許容される確率や、遊技者にとって有利な有利遊技状態へ移行する確率などによって異ならせることができる。つまり、スロットマシン10の機械割に係る設定値、すなわち、ペイアウト率が変更されることにより、遊技者に利益を付与する複数の確率が異なるようになっている。本実施形態のスロットマシン10では、スロットマシン10の機械割に係る設定値に応じて有利度が異なる。なお、スロットマシン10の機械割に係る設定値を単に、スロットマシン10の設定値と示す場合がある。
そして、本実施形態では、複数種類のエラーを検知することが可能に構成されている。エラーには、エラーの原因が取り除かれれば、エラーが解除され、エラー検知前の状態で遊技が再開可能となる第1種別のエラーと、エラーの原因を取り除くことが不可能であるなどの事情により、エラー検知前の状態で遊技が再開不可能な第2種別のエラーが存在する。すなわち、第1種別のエラーは、エラーが解除されれば、記憶手段としての主制御用RAM40cの記憶内容の初期化がされなくても、遊技が再開可能となるエラーである。一方、第2種別のエラーは、少なくても記憶手段としての主制御用RAM40cの記憶内容の初期化がされなければ、遊技が再開不能となるエラーである。
図4に示すように、第1種別のエラーには、例えば、ホッパー23内のメダルが満杯であることを示すオーバーフローエラーが存在する。また、第1種別のエラーには、ホッパー23内のメダルが空であることを示すメダル空エラーが存在する。また、第1種別のエラーには、ホッパー23内でメダルが詰まっている(滞留している)ことを示すメダル詰まりエラーが存在する。また、第1種別のエラーには、メダルの払い出しに異常があることを示すメダル払出異常エラーが存在する。また、第1種別のエラーには、メダル投入口17の奥において、メダルが滞留していることを示すメダル滞留エラーが存在する。また、第1種別のエラーには、メダルが不正にメダル投入口17を通過して、投入センサSE4に検知されたことを示すメダル不正通過エラーが存在する。
一方、第2種別のエラーには、例えば、スタートレバー20の開始操作を受け付けたにもかかわらず、ベット数が、変動ゲームの開始可能であることを示す規定ベット数「3」未満であることを示すベット数エラーが存在する。また、第2種別のエラーには、電源復帰後、正常に電源復帰処理が行われなかったことを示す復帰エラーが存在する。また、第2種別のエラーには、スロットマシン10の設定値が異常であることを示す設定値エラーが存在する。また、第2種別のエラーには、リール16a〜16cが停止したとき、当選番号により許容されていない図柄組み合わせ(役)が停止表示されていることを示す図柄停止エラーが存在する。これらのエラーは、主基板40の主制御用CPU40aが各種センサや条件判定などを利用して検知するように構成されている。
次に、スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、スロットマシン10は、機内部に、主基板40を備えている。主基板40は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。スロットマシン10は、機内部に、副基板41を備えている。副基板41は、主基板40から入力する情報(コマンドなど)に基づいて、演出の実行に関する処理を行う。即ち、副基板41は、演出表示装置15による表示演出、装飾ランプ13による発光演出、及びスピーカ14による音声演出を制御する。また、スロットマシン10には、遊技場の電源電圧を所定の供給電圧に変換して、スロットマシン10を構成する各種構成部材に供給する電源基板50が装着されている。
まず、主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、主制御用CPU40aと、主制御用ROM40bと、主制御用RAM40cと、を備えている。そして、主制御用CPU40aは、主に遊技の進行に関する処理を実行する。また、主基板40は、情報(信号、コマンド、データなどを含む)を出力するための出力ポートや、情報を入力するための入力ポートを備えている。
例えば、主基板40は、入力ポートP1を介して左リールセンサSE1と接続されている。同様に、主基板40は、入力ポートP2を介して中リールセンサSE2と、入力ポートP3を介して右リールセンサSE3と、入力ポートP4を介して投入センサSE4と、それぞれ接続されている。そして、主制御用CPU40aは、センサSE1〜SE4が出力する信号を入力可能に構成されている。主基板40は、出力ポートP5〜P7を介してリール16a〜16cの各アクチュエータとそれぞれ接続されている。主制御用CPU40aは、出力ポートP5〜P7を介してリール16a〜16cの各アクチュエータに対する制御信号(パルス信号)の出力態様を制御することにより、リール16a〜16cの各アクチュエータの動作を各別に制御可能に構成されている。
主基板40は、入力ポートP8〜P13を介してMAXBETボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、及びストップボタン21a〜21cとそれぞれ接続されている。主制御用CPU40aは、MAXBETボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、及びストップボタン21a〜21cが操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主基板40は、出力ポートP14を介して情報パネル30と接続されている。主制御用CPU40aは、情報パネル30の表示内容を制御可能に構成されている。また、主基板40は、入力ポートP15を介して設定器28と接続されている。そして、主制御用CPU40aは、設定器28が操作されたときに出力する制御信号を入力可能に構成されている。また、主基板40は、出力ポートP16を介してホッパー23と接続されている。主制御用CPU40aは、ホッパー23を制御可能に接続されている。また、主基板40は、出力ポートP17を介してブロッカソレノイドBSと接続されている。主制御用CPU40aは、ブロッカソレノイドBSを制御可能に接続されている。
また、主基板40は、入力ポートP18を介して通過センサSE5と接続されている。そして、主制御用CPU40aは、通過センサSE5が出力する信号を入力可能に構成されている。また、主基板40は、入力ポートP19を介して払出センサSE6と接続されている。そして、主制御用CPU40aは、払出センサSE6が出力する信号を入力可能に構成されている。
主制御用ROM40bは、主制御用プログラムや、遊技の進行に関する決定を行うための抽選処理に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。また、主制御用RAM40cは、上述したクレジットなどのように、スロットマシン10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶できる。主制御用RAM40cが記憶する情報は、例えば設定値、クレジット、ベット数、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
主基板40は、所定の抽選処理に用いる乱数を生成可能に構成されている。乱数は、例えばクロック信号を入力する毎に値を更新する乱数生成回路を備えることにより、ハードウェア乱数として生成してもよい。これに加えて又は代えて、乱数は、例えば主制御用CPU40aが所定の制御周期毎に値を更新する乱数更新処理を実行することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
また、主基板40には、副基板41へ情報(コマンド)を出力するための情報出力ポートOPを備えている。情報出力ポートOPは、8つの第1出力ポート〜第8出力ポートから構成されており、それぞれ1ビットの情報(信号)を出力可能に構成されている。すなわち、パラレル伝送方式で、1度に予め決められた出力単位(1バイト)の情報(データ)を出力可能としている。従って、本実施形態では、主基板40の情報出力ポートOPが、予め決められた出力単位毎(1バイト毎)に情報を出力する情報出力手段として機能する。なお、第1出力ポート〜第8出力ポートから出力される各情報は、それぞれハイ状態及びロー状態の2値からなる信号である。ハイ状態の信号を入力したときには、「1」に相当する信号を入力したと判定し、ロー状態の信号を入力したときには、「0」に相当する信号を入力したと判定する。
また、主基板40は、データ(情報)の出力開始から所定期間経過後、データ(情報)の出力中に、データの入力許可を示すストローブ信号を出力するストローブ信号出力手段としてのストローブ出力用ポートSOPを備えている。ストローブ信号は、ハイ状態及びロー状態の2値からなる信号(1ビットの信号)である。そして、異なる状態に遷移することにより(例えば、ロー状態からハイ状態に遷移することにより)データの入力許可を指示する。
次に、主制御用ROM40bに記憶されている抽選テーブルのうち、複数ある当選番号の中から当選番号を決定するための内部抽選(以下、当選番号抽選と示す)に用いられる当選番号抽選テーブルと、上記当選番号と、について詳しく説明する。
まず、当選番号について詳しく説明する。この実施形態の当選番号は、変動ゲームにおいて表示(導出)可能な図柄組合せとして、1つ又は複数の図柄組合せが定められた制御情報である。即ち、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞が可能な役として、1つ又は複数の役が定められた条件装置識別子(ID)である。
図6に示すように、この実施形態のスロットマシン10では、当選番号001〜004を含む、複数の当選番号が設定されている。
例えば、当選番号001には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、赤チェリー役が定められている。当選番号001に当選している場合であって、所定のタイミングで、ストップボタン21が操作されることにより、赤チェリー役に入賞するようにリールが停止される。その一方で、所定のタイミングとは異なるタイミングでストップボタン21が操作されると、はずれの図柄組合せが導出されるようにリールが停止される。
当選番号002には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ボーナス役としての赤セブン役が定められている。当選番号002に当選している場合であって、所定のタイミングで、ストップボタン21が操作されることにより、赤セブン役に入賞するようにリールが停止される。その一方で、所定のタイミングとは異なるタイミングでストップボタン21が操作されると、はずれの図柄組合せが導出されるようにリールが停止される。
また、当選番号003には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役とベルこぼし役とが定められている。当選番号003に当選している場合であって、所定の押し順でストップボタン21が操作されたとき、ベル役に入賞するようにリールが停止される。その一方で、所定の押し順以外でストップボタン21が操作されたときには、ベルこぼし役に入賞するようにリールが停止される。
当選番号004には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、通常リプレイ役が定められている。当選番号004に当選している場合には、ストップボタン21が操作されると、通常リプレイ役に入賞するようにリールが停止される。
そして、当選番号抽選テーブルには、非ボーナス状態における内部抽選に用いられる当選番号抽選テーブルがある。また、当選番号抽選テーブルには、ボーナス状態における内部抽選に用いられる当選番号抽選テーブルがある。当選番号抽選テーブルには、決定可能とする当選番号に対して、当選番号の抽選に用いられる乱数(以下、当選番号乱数と示す)の値が、該乱数の値の取り得る数値の中から所定個数ずつ振り分けられている。
ボーナス状態用の当選番号抽選テーブルでは、非ボーナス状態用の当選番号抽選テーブルに比して、ベル役が定められた当選番号の決定確率(当選確率)を合算した確率が高まるように、当選番号乱数の値が振り分けてある。これにより、ボーナス状態では、非ボーナス状態に比して、ベル役の決定確率が高確率に変動される。
次に、副基板41について詳しく説明する。
図5に示すように、副基板41は、副制御用CPU41aと、副制御用ROM41bと、副制御用RAM41cと、を備えている。副制御用CPU41aは、副制御用プログラムに基づいて、演出に関する処理を実行する。また、副基板41は、情報(信号、コマンド、データなどを含む)を出力するための出力ポートや、情報を入力するための入力ポートを備えている。
副基板41は、出力ポートP21を介して演出表示装置15と接続されている。副制御用CPU41aは、演出表示装置15の表示態様を制御可能に構成されている。副基板41は、出力ポートP22を介して装飾ランプ13と接続されている。副制御用CPU41aは、装飾ランプ13の点灯態様を制御可能に構成されている。副基板41は、出力ポートP23を介してスピーカ14と接続されている。副制御用CPU41aは、スピーカ14の出力態様を制御可能に構成されている。
また、副制御用ROM41bは、副制御用プログラムや、演出に関する決定を行うための抽選処理に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。副制御用ROM41bは、演出表示装置15における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、スピーカ14における音声演出の態様(内容)を特定可能な音声演出パターンや、音声演出の実行に用いる音声演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、装飾ランプ13における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。
また、副制御用RAM41cは、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶できる。副制御用RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副基板41は、主基板40と同様に、所定の抽選処理に用いる乱数を、ハードウェア乱数やソフトウェア乱数として生成可能に構成されている。
また、副基板41には、主基板40からの情報(コマンド)を入力するための情報入力ポートIPを備えている。情報入力ポートIPは、主基板40に備えられた情報出力ポートOPに対応するように、8つの第1入力ポート〜第8入力ポートから構成されており、それぞれ1ビットの情報(ロー状態又はハイ状態の信号)を入力可能に構成されている。すなわち、1度に予め決められた入力単位(1バイト)の情報(データ)を入力可能としている。従って、本実施形態では、副基板41の情報入力ポートIPが、主基板40の情報出力ポートOPからの情報を入力する情報入力手段として機能する。また、情報入力ポートIPの入力単位(1バイト)は、情報出力ポートOPの出力単位(1バイト)に対応している。
次に、電源基板50について説明する。
電源基板50には、遊技場の電源電圧をスロットマシン10で利用する供給電圧に変換する電源回路50aが設けられている。電源回路50aは、主基板40と副基板41に接続されている。
また、電源基板50には、電源断監視回路50bが設けられている。電源断監視回路50bは、電源回路50aに接続されている。電源断監視回路50bは、電源回路50aからの供給電圧の電圧値を監視する。具体的に、電源断監視回路50bは、供給電圧が所定値まで低下(降下)したかを監視する。そして、電源断監視回路50bは、供給電圧が所定値以下である場合に電源断信号を出力する。電源断監視回路50bから出力される電源断信号は、主基板40と、副基板41に出力される。なお、電源断監視回路50bによって供給電圧が所定値以下になった場合、主基板40に設けられた入力ポートP20を介して電源断信号が入力される。また、電源断監視回路50bによって供給電圧が所定値以下になった場合、副基板41に設けられた入力ポートP24を介して電源断信号が入力される。因みに、供給電圧が所定値まで低下する状況とは、例えば、電源がOFFされたときや、停電したときなどの状況である。
また、電源基板50には、例えば、電気二重層コンデンサからなるバックアップ用電源50cを備えている。バックアップ用電源50cは、電源回路50aに接続されている。また、電源回路50aからの供給電圧が、バックアップ用電源50cに供給される。そして、主基板40の主制御用RAM40cや副基板41の副制御用RAM41cは、供給電圧が低下するときや供給電圧がないときには、バックアップ用電源50cからの供給される供給電圧によって記憶内容(制御情報)を記憶保持する。
次に、主基板40の主制御用CPU40aが実行する処理について説明する。主制御用CPU40aは、遊技の進行に関する処理の1つとして、次のような遊技進行メイン処理を行う。
図7に示すように、主制御用CPU40aは、遊技開始設定処理を行う(ステップS101)。遊技開始設定処理において、主制御用CPU40aは、スロットマシン10の遊技状態のチェック(再遊技作動時であるか否かのチェックなど)を行ったり、主制御用RAM40cにおける所定の記憶領域の初期化などを行ったりする。また、主制御用CPU40aは、メダルのベット受付を可能な状態にする。また、再遊技作動時である場合(再遊技役の入賞を示す再遊技フラグが設定されている場合)には、前回の変動ゲームにおけるベット数「3」を、今回の変動ゲームにおけるベット数として主制御用RAM40cに再び設定する。
次に、主制御用CPU40aは、再遊技作動時であるか否かを判定する(ステップS102)。主制御用CPU40aは、再遊技作動時ではない場合(ステップS102:NO)、今回の変動ゲームにおけるベット数を設定するメダル管理処理を行う(ステップS103)。ステップS103の処理において、主制御用CPU40aは、投入センサSE4からメダル検知の信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数に1加算する。また、ステップS103の処理において、主制御用CPU40aは、MAXBETボタン18から操作信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数を予め定めたベット数「3」になるように加算し、加算分だけ、主制御用RAM40cに記憶されているクレジットを減算する。
再遊技作動時である場合(ステップS102:YES)、又はステップS103の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、メダル投入エラーチェックを行う(ステップS104)。この処理において、例えば、主制御用CPU40aは、投入センサSE4がメダルを検知したにもかかわらず、所定時間経過してもメダルが貯留通路22aを通過していないことを判定した場合、主制御用CPU40aは、メダルセレクタ22内にメダルが滞留していると判定する。つまり、投入センサSE4がメダルを検知したにもかかわらず、所定時間経過しても貯留通路22aに設けられた通過センサSE5によりメダルを検知できなかった場合、メダルが滞留していると判定する。この場合、主制御用CPU40aは、メダル滞留エラーの発生を検知し、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。また、例えば、主制御用CPU40aが、投入されたメダルを貯留通路22aへと誘導するようにメダルブロッカMBが作動していないにもかかわらず、投入センサSE4によりメダルが検知されたと判定した場合、主制御用CPU40aは、メダルが不正に投入センサSE4に検知されたと判定する。この場合、主制御用CPU40aは、メダルが不正にメダル投入口17を通過して、投入センサSE4に検知されたことを示すメダル不正通過エラーの発生を検知し、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。なお、エラーが検知された場合、後述するエラー処理が実行される。
メダル投入エラーチェックにおいてエラーが検知されなかった場合、主制御用CPU40aは、ベット数が、変動ゲームが開始可能であることを示す規定ベット数X(=「3」)と一致し、変動ゲームが開始可能であるか否かを判定する(ステップS105)。
ベット数が規定ベット数「3」と一致しない場合(ステップS105:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS102の処理に移行する。一方、今回の変動ゲームにおけるベット数が規定ベット数X(=「3」)と一致する場合(ステップS105:YES)、主制御用CPU40aは、スタートレバー20による開始操作を受付けたか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106の処理において、主制御用CPU40aは、スタートレバー20から操作信号を入力した場合には肯定判定する一方で、スタートレバー20から操作信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS106:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS102の処理に移行する。
一方、開始操作を受付けた場合(ステップS106:YES)、主制御用CPU40aは、抽選前エラーチェックを行う(ステップS107)。このとき、主制御用CPU40aは、スタートレバー20による開始操作を受け付けたにもかかわらず、ベット数が規定ベット数「3」未満であると判定した場合、ベット数エラーの発生を検知する。このとき、主制御用CPU40aは、ベット数エラーを検知した旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。そして、後述するエラー処理が行われる。
抽選前エラーチェックにおいてエラーが検知されなかった場合、主制御用CPU40aは、上述した内部抽選として、当選番号を決定するための当選番号抽選処理を行う(ステップS108)。当選番号抽選処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグの値を参照することによって、現在の遊技状態が非ボーナス状態及びボーナス状態の何れであるかを特定する。主制御用CPU40aは、特定した遊技状態に定められている当選番号抽選テーブルを選択する。主制御用CPU40aは、主基板40内において生成している当選番号乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU40aは、取得した当選番号乱数の値をもとに、選択している当選番号抽選テーブルを参照することによって、取得した当選番号乱数の値が振り分けられている当選番号を決定する。
上述のように、この実施形態において、当選番号には、変動ゲームにおいて入賞可能とする図柄組合せ(役)が定められている。したがって、ステップS108の処理(当選番号抽選処理)は、変動ゲームにおいて導出可能とするゲーム結果としての図柄組合せ(役)を決定する結果決定処理に相当する。そして、主制御用CPU40aが当選番号抽選処理を実行することにより、変動ゲームにおいて導出可能とする図柄組合せ(役)を決定する結果決定手段が実現される。当選番号抽選処理は、いわゆる役抽選である。
主制御用CPU40aは、当選番号抽選を行うと、決定した当選番号を特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている当選番号フラグに設定する。主制御用CPU40aは、当選番号フラグを参照することにより、決定した当選番号を特定できる。その他、主制御用CPU40aは、当選番号002に当選した場合、ボーナス役に当選していることを示すボーナスフラグを主制御用RAM40cに記憶させる。その後、主制御用CPU40aは、当選番号抽選処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。
ステップS108の処理を終了すると、主制御用CPU40aは、演出コマンド記憶処理を行う(ステップS109)。演出コマンド記憶処理において、主制御用CPU40aは、当選番号に応じた演出コマンドを出力バッファに記憶する。なお、この実施形態のスロットマシン10において、出力バッファに記憶されたコマンドは、後述する出力処理によって副基板41へ出力される。演出コマンドは、例えば、当選番号001(赤チェリー役)に当選している旨を通知するものや、当選番号002(赤セブン役)に当選している旨を通知するものがある。
ステップS109の処理(演出コマンド記憶処理)を終了すると、主制御用CPU40aは、最短遊技時間(ウェイトタイム)が経過したか否かを判定する(ステップS110)。最短遊技時間が経過していない場合(ステップS110:NO)、主制御用CPU40aは、最短遊技時間が経過するまで待機する。最短遊技時間が経過している場合(ステップS110:YES)、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの回転が開始されるように、リール16a〜16cの各アクチュエータを制御する(ステップS111)。即ち、ステップS111の処理は、リールユニット16を制御することにより、変動ゲームを開始させる開始処理に相当する。なお、ステップS111の処理において、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの回転速度が所定の回転速度で一定となり、ストップボタン21a〜21cによる停止操作を受付け可能となるまで待機する。
次に、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cの何れかによる停止操作を受付けたか否かを判定する(ステップS112)。ステップS112の処理において、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cの何れかから操作信号を入力している場合には肯定判定する一方で、ストップボタン21a〜21cの何れからも操作信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS112:NO)、主制御用CPU40aは、停止操作を受付けるまで待機する。
その一方で、停止操作を受付けた場合(ステップS112:YES)、主制御用CPU40aは、操作信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS113)。即ち、主制御用CPU40aは、停止操作の受付けを契機としてアクチュエータを制御し、受付けた停止操作に対応するリールにおいて図柄を停止させる。
詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、ステップS108の処理(当選番号抽選処理)で決定した当選番号、及びストップボタン21a〜21cの操作態様(押し順及び押し位置)に基づいて、予め定められた引込み範囲(例えば4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインNL上に停止可能な図柄を検索する。そして、主制御用CPU40aは、検索された図柄が有効ラインNL上に停止されるようにアクチュエータを制御する。主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの停止操作に関してこのようなリール停止制御を行うことにより、当選番号とストップボタンの操作態様とに応じた図柄組合せを有効ラインNL上に停止させる。また、ステップS113の処理において、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cから操作信号を入力すると、該操作信号を入力したストップボタンを特定可能な操作コマンドを生成するとともに、出力バッファに記憶する。
次に、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの全てを停止させたか否かを判定する(ステップS114)。リール16a〜16cのうち1つ以上のリールを停止させていない場合(ステップS114:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS112の処理へ移行する。その一方で、リール16a〜16cの全てを停止させている場合(ステップS114:YES)、有効ラインNL上に停止されている図柄組合せを判定する表示図柄判定処理を行う(ステップS115)。ステップS115の処理において、主制御用CPU40aは、有効ラインNL上に賞を定めた図柄組合せ(役)が停止されているか、及び有効ラインNL上に賞を定めた図柄組合せ(役)が停止されている場合にその図柄組合せの種類を判定する。
なお、ステップS115において、主制御用CPU40aが、有効ラインNL上に、当選番号により許容されていない図柄組み合わせ(役)が停止されていることを判定した場合、図柄停止エラーが発生したことを検知し、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。この場合、後述するエラー処理が行われる。
表示図柄判定処理が正常に終了した場合(エラーが検知されなかった場合)、主制御用CPU40aは、遊技者にメダルの払出しを行うか否かを判定する(ステップS116)。ステップS116の処理において、主制御用CPU40aは、払出し役に入賞している場合には肯定判定する一方で、払出し役に入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップS116:YES)、主制御用CPU40aは、メダル払出し処理を実行する(ステップS117)。ステップS117において主制御用CPU40aは、払い出す枚数のメダルをクレジットに加算する。因みに、クレジットに加算した際にクレジット上限枚数を超える場合、主制御用CPU40aは、クレジット上限枚数を超えた分のメダルを払い出すようにホッパー23を駆動させるために、ホッパー23へ制御信号を出力する。このように、スロットマシン10では、有効ラインNL上に停止された図柄組合せに応じて、所定の遊技価値としてメダルの払出しを発生可能である。また、ステップS117の処理において、主制御用CPU40aは、入賞の発生によって払い出すメダルの枚数に関する情報を表示させるように、払出し表示部37を制御する。
また、ステップS117において、主制御用CPU40aは、メダルを払い出すように制御信号を出力したにもかかわらず、ホッパー23に設けられた払出センサSE6から所定時間経過してもメダルの通過が検知されなかった場合、ホッパー23内のメダルが空であることを判定する。主制御用CPU40aは、ホッパー23内のメダルが空であることを判定した場合、メダル空エラーの発生を検知し、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。この場合、後述するエラー処理が行われる。
また、ステップS117において、主制御用CPU40aは、払出センサSE6から所定時間継続してメダルが検知された場合、ホッパー23内でメダルが詰まっていることを判定する。この場合、主制御用CPU40aは、メダル詰まりエラーの発生を検知し、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。この場合、後述するエラー処理が行われる。
また、ステップS117において、主制御用CPU40aは、メダルを払い出すように制御信号を出力していないにも係わらず、払出センサSE6からメダルの通過を検知した場合、払出センサSE6がメダルの異常通過が生じたことを判定する。主制御用CPU40aは、メダルの異常通過の発生を判定した場合、メダル払出異常エラーの発生を検知し、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。この場合、後述するエラー処理が行われる。
メダルの払出しを行わない場合(ステップS116:NO)、及びステップS117の処理を正常に終了した場合、主制御用CPU40aは、ホッパー23に設けられた収納庫センサからの制御信号の有無に基づき、ホッパー23内のメダルが満杯であるかについて判定(チェック)する(ステップS118)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、オーバーフローエラーの発生を検知し、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。なお、前述同様、エラーを検知した場合、後述するエラー処理が行われる。
そして、ステップS118の処理が正常に終了した場合、主制御用CPU40aは、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップS119)。ステップS119の処理において、主制御用CPU40aは、変動ゲームの終了を指示する変動ゲーム終了コマンドを生成するとともに、出力バッファに記憶する。変動ゲーム終了コマンドは、入賞の有無や、入賞した図柄組合せ(役)についても特定可能である。また、再遊技役が入賞していた場合には、主制御用CPU40aは、その旨を示す再遊技フラグを設定する。
また、主制御用CPU40aは、ステップS119の処理において、入賞していると判定した図柄組合せ(役)に応じて、遊技状態を移行させる処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、非ボーナス状態において、ボーナス役に入賞すると、ボーナス状態に制御することを特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグに設定する。主制御用CPU40aは、ボーナス状態の終了条件が成立している場合、該ボーナス状態へ移行する前の遊技状態に制御するように、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグを設定する。
なお、終了処理において、主制御用CPU40aは、当選番号002に当選している場合であって、ボーナス役に入賞しなかったときには、ボーナス役に当選していることを示すボーナスフラグを消去することなく、次回の変動ゲームに持ち越す。即ち、主制御用CPU40aは、ボーナスフラグが持ち越されている場合には、今回の変動ゲームにおける当選番号抽選処理において当選番号002に当選していないときであっても、次の変動ゲームで、ボーナス役の入賞を発生させることができる。一方、主制御用CPU40aは、変動ゲームが終了する毎に、当選番号フラグをクリアするため、ボーナス役以外の役についての当選に関する情報を持ち越さない。
そして、主制御用CPU40aは、終了処理を終了すると、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行メイン処理を終了し、再びステップS101の処理へ戻る。以上のように、この実施形態のスロットマシン10は、開始操作の受付けを契機として変動ゲームを開始するとともに、停止操作の受付けを契機として図柄列を停止させる。
次に、電源断処理について説明する。図5に示すように、主制御用CPU40aは、電源断監視回路50bから供給電圧が所定の電圧未満となるように降下したことを示す電源断信号を入力した場合、電源断処理を行う。この電源断処理において、主制御用CPU40aは、割込処理の割込みを禁止し、各種情報をバックアップ情報として主制御用RAM40cに記憶保持させるバックアップ処理を実行するようになっている。バックアップ処理が実行されると、主制御用RAM40cは、バックアップ情報を記憶することができる。なお、バックアップ情報としては、遊技の進行に係わる情報、例えば、遊技状態フラグ、当選番号フラグ、ボーナスフラグなどの各種フラグの値、設定値、クレジット、カウンタ、タイマの値などが含まれる。なお、正常にバックアップ処理を含む電源断処理が行われた場合、電源断処理時における主制御用RAM40cのチェックサムが算出されて主制御用RAM40cに記憶されるとともに、正常にバックアップ処理が行われた場合にはその旨を特定可能なバックアップフラグが設定される。
次に、電源復帰処理について説明する。主制御用CPU40aは、供給電圧がない状態から供給電圧が基準値に達したこと(供給電圧が回復したこと)、つまり、電源がONされたことを契機に、電源復帰処理を行う。
電源復帰処理において主制御用CPU40aは、設定器28が操作されているか否か、すなわち、スロットマシン10の設定値の変更が許容されている状態であるか否かについて判定する。電源復帰処理において、設定器28が操作されていた場合には、主制御用RAM40cの記憶内容を初期化(リセット)すると共に、新たな設定値を決定可能となる。その際、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPに出力させる情報として初期化された旨を知らせる初期化コマンドを決定し、副基板41に初期化コマンドを出力するために出力バッファに記憶する。つまり、電源投入を契機に実行される電源復帰処理に基づき、通常の情報としての初期化コマンドが、出力されうるようになっている。そして、主制御用CPU40aは、割込処理が実行されることを許可すると共に、遊技進行メイン処理へと移行する。これにより、遊技を行うことの可能な状態となる。
一方、設定器28が操作されていなかった場合、主制御用CPU40aは、バックアップ処理が正常に行われたか否かを判定する。主制御用RAM40cのバックアップ情報が正常であるか、異常であるかの確認は、例えばバックアップフラグの状態確認とチェックサムの一致確認によって行われる。
そして、正常に行われていた場合、主制御用CPU40aは、バックアップ情報に基づき、各種情報を復帰させる。その際、主制御用CPU40aは、復帰させた情報に基づき、副基板41に電源断前の状態を通知し、遊技を再開させるために必要な情報を通知する復帰コマンドを情報出力ポートOPに出力させる情報として決定し、副基板41に復帰コマンドを出力するための出力バッファに記憶する。つまり、電源投入を契機に実行される電源復帰処理に基づき、通常の情報としての復帰コマンドが、出力されうるようになっている。そして、主制御用CPU40aは、割込処理が実行されることを許可すると共に、遊技進行メイン処理へと復帰する。これにより、遊技を行うことの可能な状態へ復帰される。
一方、バックアップ処理が正常に行われていなかった場合、主制御用CPU40aは、復帰エラーが発生したことを検知する。主制御用CPU40aは、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶する。また、バックアップ情報に含まれる設定値が異常である場合(設定値として取り得る値を取っていない場合)、主制御用CPU40aは、設定値エラーが発生したことを検知する。主制御用CPU40aは、その旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶する。この場合、後述するエラー処理が行われる。
次に図8に基づき、出力処理について説明する。出力処理は、割込みが規制されていなければ、所定周期毎に実行されるタイマ割込処理である。出力処理を開始すると、主制御用CPU40aは、出力バッファに制御コマンドのうち、通常の制御コマンドが記憶されているか否かについて判定する(ステップS201)。本実施形態において、通常の制御コマンドには、遊技進行メイン処理において決定されうる、演出コマンド、操作コマンド、変動ゲーム終了コマンド等が該当する。また、制御コマンドには、電源投入に基づく電源復帰処理において出力が決定されうる復帰コマンド及び初期化コマンド等が該当する。通常の制御コマンドは、全て、上位バイト(1バイト)及び下位バイト(1バイト)の計2バイトのデータから構成されている。
主制御用CPU40aは、制御コマンドが記憶されていない場合(ステップS201:NO)には、出力処理を終了する。
制御コマンドが出力バッファに記憶されている場合(ステップS201:YES)、主制御用CPU40aは、通常の制御コマンドの種類を特定し、特定した通常の制御コマンドの種類に基づき、出力するデータを決定(セット)する(ステップS202)。データの出力単位は、1バイト毎であるため、主制御用CPU40aは、通常の制御コマンドを出力する際、上位バイト、下位バイトの順に、データをわけて出力する。このため、通常の制御コマンドを出力する際、出力回数はいずれも2回となる。なお、上位バイトのデータを出力する場合には、その旨を主制御用RAM40cに記憶するようになっている。このため、上位バイトのデータを出力したことを記憶していなかった場合には、ステップS203において、主制御用CPU40aは、上位バイトのデータを出力するデータとしてセットする。一方、上位バイトのデータを出力したことを記憶していた場合には、ステップS203において、主制御用CPU40aは、下位バイトのデータを出力するデータとしてセットする。
通常の制御コマンドにおいて、上位バイトのデータと下位バイトのデータでは、取り得る値(範囲)が異なり、その値から上位バイトのデータであるか、それとも下位バイトのデータであるかについて判別できるようになっている。また、通常の制御コマンドにおいて、上位バイトのデータの取り得る値から、通常の制御コマンドであること(2バイトのコマンドであること)を特定可能に構成されている。同様に、通常の制御コマンドにおいて、下位バイトのデータの取り得る値から、通常の制御コマンドであること(2バイトのコマンドであること)を特定可能に構成されている。
そして、ステップS202の処理を終了すると、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを介して、決定したデータ(通常の制御コマンドを構成する上位バイトのデータ又は下位バイトのデータ)を出力する(ステップS203)。具体的には、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを構成する第1出力ポートを介して、決定したデータのうち1ビット目の情報(ハイ状態又はロー状態の信号)を出力する。同様に、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを構成する第2出力ポート〜第8出力ポートを介して、決定したデータのうち2ビット目〜8ビット目の情報(ハイ状態又はロー状態の信号)をそれぞれ出力する。
また、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを介してデータの出力を開始した後、当該データの出力中であって、所定時間経過時に、データ(情報)の入力(読み込み)を指示するストローブ信号を、情報出力ポートOPとは独立して設けられたストローブ出力用ポートSOPを介して出力する(ステップS204)。つまり、主制御用CPU40aは、出力したデータの読み込みタイミングで、ストローブ信号の状態を異なる状態に遷移させる。ストローブ信号は、データを出力するために必要十分な時間が経過した後、出力が停止される(状態をもとの状態に遷移させる)ようになっている。
その後、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cの所定の領域から出力したデータを消去する(ステップS205)。なお、下位バイトのデータを出力した場合には、主制御用CPU40aは、出力バッファから出力の対象となっていた通常の制御コマンドを消去する。そして、主制御用CPU40aは、制御コマンドの出力処理を終了する。このように、主基板40(の情報出力ポートOP)は、所定周期毎に実行可能な出力処理(通常処理)において、通常の制御コマンド(通常の情報)を出力するようになっている。
なお、複数の制御コマンドが出力バッファに記憶されていた場合、上記出力処理が繰り返されることにより、最も早く記憶された制御コマンドから順番に出力される。
次にエラーが検知された場合におけるエラー処理について説明する。エラーが検知されると、エラー処理が実行される。エラー処理には、第1種別のエラーが検知されたときに実行されるエラー表示処理と、第2種別のエラーが検知されたときに実行される復帰不可能エラー処理が存在する。すなわち、主制御用CPU40aは、第1種別のエラーを検知した場合には、エラー表示処理を実行し、第2種別のエラーを検知した場合には、復帰不可能エラー処理を実行する。
まず、図9に基づき、エラー表示処理について説明する。
エラー表示処理が実行されると、主制御用CPU40aは、記憶されたエラーの種類に応じたエラーコードを表示させるように状態表示部34を制御する(ステップS301)。例えば、主制御用CPU40aは、オーバーフローエラーが検知されたときには、エラーコード「1」を表示させる。メダル空エラーが検知されたときには、エラーコード「2」を表示させる。メダル詰まりエラーが検知されたときには、エラーコード「3」を表示させる。メダル払出異常エラーが検知されたときには、エラーコード「4」を表示させる。メダル滞留エラーが検知されたときには、エラーコード「5」を表示させる。メダル不正通過エラーが検知されたときには、エラーコード「6」を表示させる。
また、主制御用CPU40aは、エラー表示処理において、検知したエラーの種類を示すエラーコマンドを決定し、決定したエラーコマンドを副基板41に出力するために、出力バッファに記憶する(ステップS302)。
ここでエラーコマンドの構成について詳しく説明する。第1種別のエラーを示すエラーコマンドは、検知したエラーの種類毎に用意されている。例えば、第1種別のエラーであるオーバーフローエラーが検知されたときには、エラーコマンドE1が決定される。第1種別のエラーであるメダル空エラーが検知されたときには、エラーコマンドE2が決定される。第1種別のエラーであるメダル詰まりエラーが検知されたときには、エラーコマンドE3が決定される。第1種別のエラーであるメダル払出異常エラーが検知されたときには、エラーコマンドE4が決定される。第1種別のエラーであるメダル滞留エラーが検知されたときには、エラーコマンドE5が決定される。第1種別のエラーであるメダル不正通過エラーが検知されたときには、エラーコマンドE6が決定される。
また、第1種別のエラーに応じたエラーコマンドE1〜E6は、通常の制御コマンドに該当する(通常の制御コマンドの一種である)。すなわち、第1種別のエラーに応じたエラーコマンドE1〜E6は、前述した通常の制御コマンドと同様、全て、上位バイト(1バイト)及び下位バイト(1バイト)の計2バイトのデータから構成されている。このため、第1種別のエラーに応じたエラーコマンドE1〜E6が出力される場合、データの出力回数はいずれも2回となる。
そして、出力バッファに記憶された第1種別のエラーを示すエラーコマンドE1〜E6は、前述した出力処理により、副基板41に出力される。つまり、主基板40の情報出力ポートOPは、第1種別のエラーが発生した場合には、第1エラー情報としてのエラーコマンドE1〜E6を出力する。その後、主制御用CPU40aは、エラーが解除されたか否かを判定する(ステップS303)。エラーが解除されていないと判定した場合(ステップS303:NO)、ステップS303を繰り返し、エラーが解除されるまで待機する。一方、エラーが解除されたことを判定すると(ステップS303:YES)、エラー表示処理を終了する。なお、前面扉12の裏側に設けられたリセットスイッチが操作されたときや、エラー解除センサがエラーの解除を検知したときに、エラーが解除されたと判定される。そして、エラー表示処理を終了すると、主制御用CPU40aは、エラー検知前の処理(遊技進行メイン処理など)に戻る。
次に図10に基づき、復帰不可能エラー処理について説明する。
また、主制御用CPU40aは、複数のエラーのうち少なくとも第2種別のエラー(特定のエラー)の発生を契機に実行される復帰不可能エラー処理において、特別な情報(1バイトの情報)として第2種別のエラーを示すエラーコマンドE0を出力させるエラーコマンドとして決定する(ステップS401)。この第2種別のエラーを示すエラーコマンドは、検知したエラーの種類に係わらず同じエラーコマンドとなっている。すなわち、ベット数エラー、復帰エラー、設定値エラー、図柄停止エラーのいずれが発生し、検知されたとしても、第2種別のエラーを示すエラーコマンドとして、同じエラーコマンドE0が決定される。また、エラーコマンドE0(特別な情報)は、出力処理で出力される通常の制御コマンド(通常の情報)と比較して出力単位数が少なくなっており、具体的には、上位バイトのみの1バイトのデータから構成されている。つまり、第2種別のエラーが発生した場合に出力されるエラーコマンドE0(第1エラー情報)は、第1種別のエラーが発生した場合に出力されるエラーコマンドE1〜E6(第1エラー情報)と比較して出力単位数が少ない。以下、エラーコマンドE0を、通常の制御コマンドに対して、特別な制御コマンドと示す場合がある。
なお、特別な制御コマンドにおける上位バイトのデータは、通常の制御コマンドにおける下位バイトのデータとは、取り得る値(範囲)が異なり、その値から上位バイトのデータであることを判別できるようになっている。また、エラーコマンドE0において、上位バイトのデータの取り得る値から、特別な制御コマンドであること(1バイトのコマンドであること)を特定可能に構成されている。
その後、主制御用CPU40aは、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0を出力する第2種別エラーコマンド出力処理を実行する(ステップS402)。
第2種別のエラーに応じたエラーコマンドは、上位バイトのみのデータから構成されているため、主制御用CPU40aは、第2種別エラーコマンド出力処理において、情報出力ポートOPを介してエラーコマンドの上位バイトを構成するデータを出力する。具体的には、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを構成する第1出力ポートを介して、決定したデータのうち1ビット目の情報(ハイ状態又はロー状態の信号)を出力する。同様に、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを構成する第2出力ポート〜第8出力ポートを介して、決定したデータのうち2ビット目〜8ビット目の情報(ハイ状態又はロー状態の信号)をそれぞれ出力する。
また、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを介してデータの出力を開始した後、当該データの出力中に、所定時間経過時に、ストローブ出力用ポートSOPを介してデータ(情報)の入力を指示するストローブ信号を出力する(ステップS403)。つまり、主制御用CPU40aは、出力したデータの読み込みタイミングで、ストローブ信号の状態を異なる状態に遷移させる。ストローブ信号は、データを出力するために必要十分な時間が経過した後、出力が停止される(状態をもとの状態に遷移させる)ようになっている。
このように、主基板40の情報出力ポートOPは、複数のエラーのうち少なくとも第2種別のエラー(特定のエラー)の発生を契機に実行される復帰不可能エラー処理において、特別な情報(1バイトの情報)として第2種別のエラーを示すエラーコマンドE0を出力する。つまり、主基板40の情報出力ポートOPは、第2種別のエラーが発生した場合には、第2エラー情報としてのエラーコマンドE0を出力する。
そして、ストローブ信号の出力後、主制御用CPU40aは、第2種別のエラー(ベット数エラー、復帰エラー、設定値エラー、図柄停止エラー)の発生が検知されたことを示すため、エラーコード「P」を表示させるように状態表示部34を制御する(ステップS404)。
その後、主制御用CPU40aは、遊技の進行を停止(エラーストップ)させる。このエラーストップを解除するためには、少なくとも設定器28を操作して、主制御用RAM40cの記憶内容を初期化するなど、所定のリセット操作が必要となり、エラー検知前の状態で遊技を再開できないようになっている。つまり、いずれの第2種別のエラーが発生した場合であっても、記憶手段としての主制御用RAM40cの記憶内容の初期化がされなければ、遊技が再開不能に停止されるように制御される。
次に、副基板41の副制御用CPU41aが行う処理について説明する。
副制御用CPU41aは、後述する副基板側入力処理により、各種制御信号(演出コマンド等)を入力すると、該コマンドに指示される内容に基づいて各種演出を実行させるように演出表示装置15の表示内容、スピーカ14の音声出力内容、装飾ランプ13の発光態様を制御する。また、副制御用CPU41aは、入賞可能な役を特定可能であり、入賞可能な役に基づき、各種演出を実行させることができる。また、副制御用CPU41aは、各リールの停止状況も特定可能なことから、この停止状況から入賞役を特定することもでき、入賞役に基づき、各種演出を実行させることができる。
次に、図11に基づき、副基板41における副基板側入力処理について説明する。副基板側入力処理は所定周期毎に実行される。
副制御用CPU41aは、所定周期毎に副基板側入力処理を実行するように構成されている。そして、副基板側入力処理において、副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPを介して、データを入力する(ステップS501)。具体的には、副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPを構成する第1入力ポートを介して、データのうち1ビット目の情報(ロー状態又はハイ状態信号)を入力する。同様に、副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPを構成する第2入力ポート〜第8入力ポートを介して、データのうち2ビット目〜8ビット目の情報(ロー状態又はハイ状態信号)をそれぞれ入力する。なお、副制御用CPU41aは、情報の入力を指示するストローブ信号を、情報入力ポートIPとは独立して設けられたストローブ入力用ポートSIPを介して入力した(状態が遷移した)ときに、情報入力ポートIPから情報(ロー状態又はハイ状態信号)をそれぞれ入力する。そして、ロー状態の信号を入力したときには、ロー状態に対応する信号「0」を入力したものし、ハイ状態の信号を入力したときには、ハイ状態に対応する信号「1」を入力したものとする。
そして、副制御用CPU41aは、第1入力ポート〜第8入力ポートから入力した信号を合わせて入力データを特定し、当該入力データに基づき、コマンドの種類を特定する(ステップS502)。なお、各入力データは、その値から、コマンドの種類及び上位バイト(又は下位バイト)の区別ができるように構成されており、副制御用CPU41aは、入力データに基づき、コマンドの種類と共に上位バイトであるか、或いは下位バイトであるかを特定するようになっている。
そして、副制御用CPU41aは、上位バイトと下位バイトからなる通常の制御コマンドであるか否かを判定する(ステップS503)。
この判定結果が肯定の場合(ステップS503:YES)、副制御用CPU41aは、次に、その値から、当該通常の制御コマンドに係るデータのうち、上位バイトのデータであるか否かを判定する(ステップS504)。この判定結果が肯定の場合(ステップS504:YES)、副制御用CPU41aは、入力した上位バイトのデータを入力バッファの所定の領域に一時記憶する(ステップS505)。そして、副基板側入力処理を終了する。
一方、下位バイトのデータであると判定した場合(ステップS504:NO)、副制御用CPU41aは、入力した下位バイトのデータを入力バッファの所定の領域に一時記憶し(ステップS506)、副基板側入力処理を終了する。そして、副基板側入力処理とは別に、副制御用CPU41aは、入力バッファに一時記憶された上位バイトのデータと下位バイトのデータを合わせて通常の制御コマンドを特定し、各種処理を行う。つまり、副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPが入力したデータ(より詳しくは、入力したデータより特定された制御コマンド)に基づき、各種処理を行う。例えば、副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPが第1種別のエラーコマンドE1〜E6を入力することにより、エラーコマンドE1〜E6により特定される第1種別のエラーの種類に応じた処理を行う。具体的には、オーバーフローエラーであることを示すエラーコマンドE1を入力した場合、副制御用CPU41aは、ホッパーユニット内のメダルが満杯であることを示すオーバーフローエラーが発生したこと、及びエラー解除されるまで遊技が再開できない旨を演出表示装置15に表示させる。これにより、エラーコマンドE1〜E6が入力された場合、入力されたエラーコマンドE1〜E6により特定される第1種別のエラーの種類に応じた対処方法又はエラーの内容が演出表示装置15に報知される。このため、副制御用CPU41aが、入力情報処理手段として機能する。
一方、上位バイトのみからなる第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0に係るデータを入力したと判定した場合(ステップS503:NO)、副制御用CPU41aは、エラーコマンドE0を入力バッファの所定の領域に一時的に記憶し(ステップS507)、副基板側入力処理を終了する。そして、副基板側入力処理とは別に、副制御用CPU41aは、入力バッファに記憶されたエラーコマンドE0に基づき、すなわち、情報入力ポートIPが入力したエラーコマンドE0に基づき、各種処理を行う。例えば、副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPが第2種別のエラーコマンドE0を入力することにより、第2種別のエラーに関する処理を実行する。具体的には、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0を入力した場合、副制御用CPU41aは、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0に応じた処理、例えば、遊技が再開不可能である旨や、リセットする必要がある旨を演出表示装置15に表示させる。これにより、エラーコマンドE0が入力された場合、主制御用RAM40cの記憶内容の初期化がされなければ、遊技が再開不能であることが演出表示装置15に報知される。従って、本実施形態では、ステップS502、ステップS503、ステップS507の処理により、副制御用CPU41aは、入力したデータを入力単位毎に判別するといえる。また、副基板側入力処理後に、エラーコマンドE0に基づき、処理を開始するため、エラーコマンドE0(特別な情報、第2エラー情報)であることを判別した時点で第2種別のエラーに関する処理を開始するといえる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)複数のエラーのうち少なくとも第2種別のエラー(特定のエラー)の発生を契機に実行される復帰不可能エラー処理においては、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0(特別な情報)が出力される。第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0は、第1種別のエラーを示すエラーコマンドE1〜E6、演出コマンド及び復帰コマンドなどの通常の制御コマンド(通常の情報)と比較して、出力する際のデータの出力単位数が少ない。このため、通常の制御コマンドと比較して、素早く第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0の出力を完了することができる。
(2)具体的には、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0は、1バイトのデータ量を有するコマンドとなっており、通常の制御コマンドは、2バイトのデータ量を有するコマンドとなっている。そして、主基板40は、情報出力ポートOPを介して1バイト毎に情報(データ)を副基板41に出力可能に構成されているので、通常の制御コマンドと比較して、素早く第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0の出力を完了することができる。
(3)また、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0は、2バイトのデータ量を有する通常の制御コマンド(データの出力単位数が多い場合)と比較して、情報(データ)を出力する際の処理なども簡単となる。つまり、2バイトのデータ量を有する通常の制御コマンドを出力する際には、上位バイトのデータを出力させた後、下位バイトのデータをさらに出力させる必要があり、行うべき処理が多くなる。その一方、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0は、1バイトであるため、1度の出力でコマンドの出力が完了する。従って、第2種別のエラーが発生した場合には、エラーコマンドの出力を効率的に行うことができる。また、データの出力単位が少ないため、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0が出力された際、エラーコマンドE0の取りこぼしが少なくなる。
(4)その一方、正常なバックアップ処理が行われたときにおける電源復帰処理、及び遊技進行メイン処理においては、多くの判定を行い、その結果が多様な結果となる。従って、その結果を反映させるために多くの情報量が必要である。そこで、出力単位数が多くなるが、1つのコマンドで伝達することができる情報量が多い2バイトの通常の制御コマンドを出力している。これにより、多数のコマンドを出力することが抑制することができ、コマンドを決定するための処理及びコマンドを出力するための出力処理の実行機会を少なくし、全体として処理を効率的に行うことができる。つまり、複数のコマンドにわけて情報を出力する必要が無くなり、コマンドの決定機会や出力機会を少なくすることができる。
(5)副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPを介して入力した情報(データ)の種類や内容を入力単位毎に判定する。第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0であることを判定した時点で副制御用CPU41aは、第2種別のエラーに係る処理(制御)を開始する。このように、2バイトのデータ量を有する通常の制御コマンド(通常の情報)を判別するために必要な出力単位数の情報の入力を待つまでもなく、処理を開始することができる。つまり、2バイトのデータの入力を待つ必要なく、1バイトのデータを入力するだけで、第2種別のエラーに係る処理を開始することができる。また、2バイトのデータ量を有する通常の制御コマンド(通常の情報)を入力する場合よりも、第2種別のエラーを示すエラーコマンドE0の取りこぼしが生じる可能性を低くすることができる。
(6)副制御用CPU41aは、1バイトのデータを入力した時点で(最初の入力単位の情報を入力した時点で)、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0であるか否かを判別可能に構成されている。これにより、最初のデータで第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0であるか否かを判別することができる。
(7)第2種別のエラーが発生した場合には、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0(第2エラー情報)が決定される。そして、エラーコマンドE0は、第1種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE1〜E6(第1エラー情報)と比較してコマンドを出力する際におけるデータの出力単位数が少ない。このため、素早くエラーコマンドE0の出力を完了することができる。また、そのための処理も簡単となり、効率的に行うことができる。また、データの出力単位数が少ないので、第2種別のエラーを素早く通知することができる。また、出力単位数が少ないので、エラーコマンドE0(第1エラー情報)の取りこぼしを少なくすることができる。一方、第1種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE1〜E6(第1エラー情報)は、出力単位数を多くして沢山の情報を一度の処理で出力することができるため、用途に適したエラー情報を出力することができる。
(8)第1種別のエラーの種類に応じて、エラーコマンドE1〜E6が出力される。このため、第1種別のエラーを通知するコマンドは、第1種別のエラーの種類を区別するため、多くの情報量が必要である。従って、データの出力単位数(入力単位)が多くなるが、伝達することができる情報量が多い通常の制御コマンドを利用している。これにより、エラーコマンドE1〜E6を出力するための出力処理(入力処理)の実行機会を少なくし、全体として処理を効率的に行うことができる。一方、第2種別のエラーが発生した場合には、その種類を区別する必要がないため、データ量を少なくすることができる。このため、伝達することができる情報量が少なくなるが、データの出力単位数も少なくなるエラーコマンドE0を利用して、素早く処理を完了させることができると共に、情報の取りこぼしを抑制するようにしている。
(9)第2種別のエラーは、記憶内容の初期化がされなければ、遊技が再開不能となるエラーである。このため、エラーコマンドE0の出力及び入力をできる早く完了する必要があると共に、コマンドの取りこぼしを少なくする必要がある。そこで、通常の制御コマンドよりも構成されるデータの出力単位数を少なくしたエラーコマンドE0を利用することとし、これらの要求に応えた。
(10)第1種別のエラーの種類に応じた各種処理が副基板41において実行されるため、第1種別のエラーを通知するコマンド(第1エラー情報)には多くの情報量が必要である。このため、出力単位数を多くなるが、情報量も多くすることができる通常の制御コマンドを利用することとし、第1種別のエラーの種類に応じたエラーコマンドE1〜E6を出力するようにした。これにより、第1種別のエラーを通知するエラーコマンドE1〜E6(第1エラー情報)を出力するための出力処理の実行機会を少なくし、全体として処理を効率的に行うことができる。一方、副基板41において実行される、第2種別のエラーに基づく処理は、第2種別のエラーの種類にかかわらず、同じであるため、情報量が少なくすることができる。このため、伝達する情報量が少なくなるがデータの出力単位数を少なくすることができる1バイトのエラーコマンドE0を利用して、素早く制御を開始できるようにすると共に、情報の取りこぼしを抑制するようにしている。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、通常の制御コマンドを2バイトのデータ量とし、エラーコマンドE0を1バイトのデータ量としたが、エラーコマンドE0の方が、通常の制御コマンドよりもデータ量(出力単位数)が少ないのであれば、任意に変更しても良い。例えば、通常の制御コマンドを3バイトのコマンドとしてもよい。また、通常の制御コマンドであっても、その種類により(演出コマンド、復帰コマンドなど)バイト数を変更しても良い。
・上記実施形態では、主基板40と副基板41の間で、1バイト単位でデータを入出力したが、出力単位及び入力単位を任意に変更しても良い。例えば、2バイト単位でデータを入出力可能としても良い。また、1ビット単位で入出力可能としても良い。
・上記実施形態において、第2種別のエラーは、記憶内容の初期化を行わなければ、復帰不能なエラーであったが、復帰可能なエラーに採用しても良い。
・上記実施形態において、エラーの種類や内容は、任意に変更しても良い。また、第1種別のエラーの種類や内容、及び第2種別のエラーの種類や内容は、任意に変更しても良い。例えば、第1種別のエラーとして、前面扉12が開放中であることを示すドアオープンエラーなどがあってもよい。
・上記実施形態において、第2種別のエラーは、設定値の変更がされなければ、復帰不能なエラーであるとしても良い。
・上記実施形態において、第2種別のエラーの種類に応じて、エラーコマンドの種類を変更しても良い。
・上記実施形態において、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0が出力される場合、ストローブ信号の出力を継続する(状態が遷移しない)ようにしても良い。これにより、次のコマンドが出力(入力)できないようにすることができる。
・上記実施形態は、ボーナス遊技の付与が行われない回胴式遊技機(スロットマシン)に適用してもよい。
・上記実施形態は、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる回胴式遊技機(スロットマシン)に具体化してもよい。
・上記実施形態において、操作することでクレジットから1ベットすることの可能なBETボタンを備えても良い。
・上記実施形態において、役の種類や、当選番号の種類、当選番号と対応役の関係を任意に変更しても良い。
・上記実施形態において、各役の当選確率や、当選番号の当選確率を任意に変更しても良い。
・上記実施形態において、当選番号に対応する押し順や押し位置を任意に変更しても良い。
・上記実施形態に関し、表示部31〜37は、情報パネル30に纏められている必要はなく、遊技者から視認できる位置に適宜配設されておればよい。
・上記実施形態において、エラーコマンドE0は、上位バイトのデータのみから構成されていたが、下位バイトのデータのみから構成されていても良い。
・上記実施形態に関し、主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。また、主制御用CPU40aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・上記実施形態では、電源投入に基づく電源復帰処理後の出力処理において、復帰コマンド又は初期コマンドなどの制御コマンドが出力されていたが、電源投入に基づく電源復帰処理において、制御コマンドの出力がされてもよい。
・上記実施形態に関し、副基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置15を専門に制御する表示基板、スピーカ14を専門に制御する音声基板、及び装飾ランプ13を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、副制御用CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームが開始可能であることを示す規定ベット数(X)は、任意に変更してもよい。例えば、「1」〜「3」までのいずれの値でもよい。
・上記実施形態のステップS204又はステップS403において出力されたストローブ信号は、必要十分な時間経過後に出力が終了されていた。このストローブ信号の出力時間(出力期間)を計測するためにタイマを設けて、当該タイマにより時間を計測してもよい。また、予め決められた処理(処理数及び処理時間が一定)を実行させた後、必要十分な時間経過が経過したとして、タイマを用いずに、ストローブ信号の出力を終了させてもよい。また、スロットマシン10の状態に応じた処理(処理数及び処理時間が不定)を実行させた後、必要十分な時間経過が経過したとして、タイマを用いずに、ストローブ信号の出力を終了させてもよい。
・上記実施形態において、ストローブ信号の出力時間(出力期間)は、スロットマシン10の状態(エラー状態、処理内容、演出内容、内部制御状態など)に応じて変更してもよい。
・上記実施形態において、ストローブ信号の出力時間(出力期間)は、スロットマシン10の状態(エラー状態、処理内容、演出内容、内部制御状態など)に係わらず、一定時間にしてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)上記遊技機において、第1種別のエラーとして、複数種類のエラーが存在し、発生した第1種別のエラーの種類に応じた第1エラー情報が出力される一方、第2種別のエラーとして、複数種類のエラーが存在し、第2種別のエラーのいずれが発生した場合であっても、同じ種類の第2エラー情報が出力されるようにしてもよい。
(ロ)上記遊技機において、第1種別のエラーは、エラーが解除されれば、記憶手段の記憶内容の初期化がされなくても、遊技が再開可能となるエラーである一方、第2種別のエラーは、記憶手段の記憶内容の初期化がされなければ、遊技が再開不能となるエラーであるようにしてもよい。
(ハ)上記遊技機において、前記情報入力手段が第1エラー情報を入力することにより、前記入力情報処理手段は、第1エラー情報により特定される第1種別のエラーの種類に応じた処理を実行する一方、前記情報入力手段が第2エラー情報を入力することにより、前記入力情報処理は、第2種別のエラーに関する処理を実行するようにしてもよい。
(ニ)上記遊技機において、第1エラー情報が入力された場合、入力された第1エラー情報により特定される第1種別のエラーの種類に応じた対処方法又はエラーの内容が報知される一方、第2エラー情報が入力された場合、記憶手段の記憶内容の初期化がされなければ、遊技が再開不能であることが報知されるようにしてもよい。
(ホ)上記遊技機において、前記制御手段は、最初の入力単位の情報を入力した際、第2エラー情報であるか否かを判別可能に構成されているようにしてもよい。
(ヘ)上記遊技機において、前記第2エラー情報は、最初の出力単位の情報で第2エラー情報であるか否かを判別可能に構成されているようにしてもよい。
(ト)上記遊技機において、前記出力単位は、1バイト単位であり、前記第1エラー情報は、2バイトの情報であり、第2エラー情報は、1バイトの情報であるようにしてもよい。