JP2017092295A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 対向する電極と半導体素子との接合が逐次的であっても高信頼性の半導体装置を歩留まり良く製造可能な半導体装置の製造方法を提供すること。【解決手段】 第1基板上に形成された第1電極と半導体素子の一端とを第1ハンダ接合部を介して加熱接合する工程A、及び前記工程Aの後、第2基板上に形成された第2電極と前記半導体素子の他端とを第2ハンダ接合部を介して加熱接合する工程Bを含み、前記工程Bを、前記第1基板の対向面とは反対側の面に第1治具を配置し、前記第2基板の対向面とは反対側の面に前記第1治具より熱伝導率が高い第2治具を配置して行う半導体装置の製造方法。【選択図】 図2F

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
近年の環境・資源意識の高まりの中、熱エネルギーを電気的エネルギーに変換したり、反対に、電気的エネルギーを熱エネルギーに変換したりする熱電モジュールが開発されつつある。一般的に熱電モジュールは、電極が形成された基板を2枚対向させ、その電極間にp型半導体素子及びn型半導体素子を交互に接続した構造を有しており、熱電モジュール自体が1つの直流回路となっている。また、半導体素子と各電極とはハンダ等により接合されている。2枚の上下基板に温度差を付与すると、ゼーベック効果により電流(電力)を生じさせることができる。熱電モジュールに電流を流すと、ペルチェ効果による熱エネルギーの移動により基板間に温度差が生じる。
熱電モジュールの製造方法として、下側基板上に形成された電極と半導体素子の一端とをハンダを介して接合する工程の後、上側基板上に形成された電極と半導体素子の他端とをハンダを介して接合する工程を経る技術が提案されている(特許文献1)。
特許第2583142号
しかしながら、上記技術のように上下電極と半導体素子とのハンダ接合をリフロー炉にて逐次的に行う場合、先のハンダ接合部が後のハンダ接合のためのリフロー時に再度溶融し、先のハンダ接合部において位置ズレや剥離に起因するボイド等の不具合が生じ、信頼性が低下する場合がある。これに対し、上側の接合部と下側の接合部とで融点の異なるハンダを用いる方策も採用し得るものの、融点が異なる2種類のハンダを準備したり、異なるリフロー温度を設定したりする必要があり、半導体装置の製造歩留まりの低下につながってしまう。
本発明は、対向する電極と半導体素子との接合が逐次的であっても高信頼性の半導体装置を歩留まり良く製造可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討したところ、下記構成を採用することにより前記目的を達成できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、対向して配置される第1基板及び第2基板、
前記第1基板及び第2基板の対向面上にそれぞれ対応して形成される第1電極及び第2電極、並びに
前記第1電極と第2電極との間に該第1電極側の第1ハンダ接合部及び該第2電極側の第2ハンダ接合部をそれぞれ介して架設される半導体素子
を備える半導体装置の製造方法であって、
前記第1基板上に形成された前記第1電極と前記半導体素子の一端とを前記第1ハンダ接合部を介して加熱接合する工程A、及び
前記工程Aの後、前記第2基板上に形成された前記第2電極と前記半導体素子の他端とを前記第2ハンダ接合部を介して加熱接合する工程B
を含み、
前記工程Bを、前記第1基板の前記対向面とは反対側の面に第1治具を配置し、前記第2基板の前記対向面とは反対側の面に前記第1治具より熱伝導率が高い第2治具を配置して行う半導体装置の製造方法に関する。
当該製造方法では、第1電極と半導体素子の一端とをハンダ接合する工程Aと第2電極と該半導体素子の他端とをハンダ接合する工程Bとを逐次的に行っており、後のハンダ接合である工程Bの際に、第1基板の対向面とは反対側の面に第1治具を配置し、第2基板の対向面とは反対側の面に第1治具より熱伝導率が高い第2治具を配置している。これにより、加熱接合時の熱は、先に接合された第1ハンダ接合部よりも、これから接合されることになる第2ハンダ接合部に伝わりやすくなっている。言い換えると、工程Bの加熱接合時に第1ハンダ接合部と第2ハンダ接合部とで温度差が生じており、第2ハンダ接合部での温度がハンダ接合を行うのに十分に高くなった場合でも、第1ハンダ接合部の温度は低く抑えられることになる。その結果、第1ハンダ接合部と第2ハンダ接合部とが同程度の融点を有していても、先に接合された第1ハンダ接合部の溶融を防止することができ、第1ハンダ接合部の位置ズレや剥離に起因するボイドを抑制して高信頼性の半導体装置を製造することができる。また、第1ハンダ接合部及び第2ハンダ接合部に同じ材料を用いることができるので、異なる材料を準備する手間やコストを省くことができるとともに、材料の取り違えのミスも防止される。さらに、工程Bでの加熱接合時に生じる第1ハンダ接合部と第2ハンダ接合部との温度差により工程Aと工程Bとを同じ加熱接合条件で行うことができ、これにより異なる加熱接合条件の設定や追加のリフロー炉も必要がなくなるので、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
前記第2治具の熱伝導率が、前記第1治具の熱伝導率の1.5倍以上であることが好ましい。前記第2治具の熱伝導率と前記第1治具の熱伝導率との差が50W/m・K以上であることが好ましい。前記第1治具の熱伝導率が0.1〜5W/m・kであり、前記第2治具の熱伝導率が60W/m・K以上であることが好ましい。工程Bにおいて用いる第1治具及び第2治具のそれぞれの熱伝導率が上記のような関係又は範囲を満たすことで、第1ハンダ接合部と第2ハンダ接合部との間で温度差を効率的に発生させることができ、より信頼性の高い半導体装置を製造することができる。また、第1ハンダ接合部及び第2ハンダ接合部の材料選択の幅を広げることができ、プロセス設計の効率化を図ることができる。
前記半導体装置は、前記第1電極及び前記第2電極がそれぞれ複数形成され、
前記複数の第1電極と第2電極との間に、対応する前記第1ハンダ接合部及び第2ハンダ接合部をそれぞれ介して前記半導体素子が交互に複数架設され、
前記複数の半導体素子が、電気的に直列接続された構成を有していてもよい。
上記構成により、半導体素子の機能を積算することができ、半導体装置の高機能化を図ることができる。
前記半導体素子は熱電変換素子であってもよい。これにより、半導体装置を熱電モジュールとして好適に用いることができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る第1基板及び第1電極を示す平面模式図である。 本発明の一実施形態に係る第2基板及び第2電極を示す平面模式図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程の一工程を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程の一工程を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程の一工程を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程の一工程を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程の一工程を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程の一工程を示す断面模式図である。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。完成品である半導体装置について簡単に説明し、その後、半導体装置の製造方法を詳細に説明する。ただし、図の一部又は全部において、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にするために拡大または縮小等して図示した部分がある。上下等の位置関係を示す用語は、単に説明を容易にするために用いられており、本発明の構成を限定する意図は一切ない。
<半導体装置>
図1Aは、本発明の一実施形態に係る半導体装置を示す断面模式図である。図1Bは、本発明の一実施形態に係る第1基板及び第1電極を示す平面模式図である。図1Cは、本発明の一実施形態に係る第2基板及び第2電極を示す平面模式図である。半導体装置10は、対向して配置される第1基板11及び第2基板12、第1基板11及び第2基板12の対向面11a、12a上にそれぞれ対応して形成される第1電極21及び第2電極22、並びに第1電極21と第2電極22との間に第1電極21側の第1ハンダ接合部31及び第2電極22側の第2ハンダ接合部32をそれぞれ介して架設される半導体素子4a、4b(以下、区別することなく「半導体素子4」と称することがある。)を備える。
本実施形態では、第1電極21及び第2電極22がそれぞれ複数形成され、複数の第1電極21と第2電極22との間に、対応する第1ハンダ接合部31及び第2ハンダ接合部32をそれぞれ介して半導体素子4a、4bが交互に複数架設され、複数の半導体素子4a、4bが、電気的に直列接続されている。なお、この構成を直列回路と見立てた際の上流側の端部に位置する電極5a及び下流側の端部に位置する電極5bは、それぞれ外部の電気回路と接続されている(図示せず)。
半導体素子4a、4bは、それぞれp型熱電変換素子及びn型熱電変換体素子であってもよい。p型熱電変換素子及びn型熱電変換体素子が直列に接続されているので、第1基板11と第2基板12との間に温度差が生じるとゼーベック効果により電流を発生させることができる。これにより、半導体装置10は熱電モジュールとして機能し得る。
<半導体装置の製造方法>
以下、図2A〜図2Fを参照しつつ、本実施形態の半導体装置の製造方法を説明する。図2A〜図2Fは、それぞれ、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程の一工程を示す断面模式図である。
(工程A)
工程Aでは、第1基板11上に形成された第1電極21と半導体素子4の一端とを第1ハンダ接合部31を介して加熱接合する(図2A〜図2D参照)。
まず、図1B及び図2Aに示すように、複数の第1電極21が形成された第1基板11を準備する。第1電極21は、電極間に架設される半導体素子4a、4bが交互にかつ電気的に直列接続されるように、第2基板12に形成される第2電極22と対応して形成されている。
第1基板11としては、用途に応じて適宜選択することができ、金属基板、セラミック基板、樹脂基板及びこれらの組み合わせのいずれであってもよい。図1Bに示す形態では、柔軟性及び耐熱性を有するポリイミドフィルムからなる基板を用いている。第1基板11が柔軟性を有している場合、ハンドリング性を高めるために、第1基板11の第1電極21形成面側とは反対側の面にアルミニウム製の金属板等の補強材を配置してもよい。
第1電極21の材質としては、電気伝導性を有するものであれば特に限定されず、例えば白金、アルミニウム、ニッケル、タングステン、鉄、金、銀、銅、パラジウム、クロム、あるいはこれらの合金等を挙げることができるが、安価で電気伝導性に優れる銅が好ましい。また、ハンダ接合の容易性のために、銅製の第1電極21の上にはニッケルや金がメッキされることが好ましい。第1電極21の厚さとしては、銅とその上に形成されるニッケルや金メッキを含めて1μm〜100μm程度が好ましく、5〜50μmがより好ましい。第1電極21は、例えばメッキ法、ダイレクトボンディング法、ロウ付け法等によって形成することができる。
次いで、図2Bに示すように、半導体素子4a、4bの配置予定位置に対応させて、第1電極21上に第1ハンダ接合部形成用のハンダペースト31’を塗工する。ハンダペースト31’の形成材料は特に限定されず、例えば、Sn−Ag−Cu系、Sn−Pb系、Pb−Sn−Sb系、Sn−Sb系、Sn−Pb−Bi系、Bi−Sn系、Sn−Cu系、Sn−Pb−Cu系、Sn−In系、Sn−Ag系、Sn−Pb−Ag系、Pb−Ag系等が挙げられる。
ハンダペースト31’の塗工は、印刷方式(スクリーンマスク、メタルマスク)やディスペンス方式等にて行うことができる。ハンダペースト31’の塗工厚さは、その後に形成される第1ハンダ接合部31の厚さに応じて設定すればよく、5μm〜1000μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましい。
続いて、図2Cに示すように、複数の半導体素子4をハンダペースト31’上に配設し、仮固定する。半導体素子4の配設は、ダイボンダやチップマウンタ等を用いて機械的に、又は人の手によって行うことができる。半導体素子4の位置決めや仮固定した半導体素子4の転倒防止のために、半導体素子の配置位置に対応した開口を有する格子状の治具を併用してもよい。
半導体素子4は、公知の半導体を用いることができ、例えば熱電変換素子であればBiTe系、酸化物半導体系、シリサイド系、スクッテルダイト系、ホイスラー系、炭素・高分子材料系等の半導体素子を用いることができる。半導体素子4の配置数は半導体装置10の用途に応じて適宜設定することができる。例えば、半導体素子10を熱電モジュールとして用いる場合、熱電モジュールに求められる発電電圧や吸熱量に応じて適宜選択すればよい。
半導体素子4の仮固定後、第1基板11、第1電極21、ハンダペースト31’及び半導体素子4の積層体をリフロー炉に投入して、ハンダペースト31’を加熱溶融することにより、第1基板11上に形成された第1電極21と半導体素子4の一端とが第1ハンダ接合部を介して加熱接合された第1基板側ブロックを形成する(図2D参照)。
加熱接合の条件は、ハンダ材料の融点や第1ハンダ接合部31のサイズ等に応じて設定すればよい。好適な条件として、リフロー炉内の温度として100〜320℃(より好ましくは、120〜300℃)の範囲内であり、加熱時間として1〜20分(より好ましくは3〜15分)である。
加熱接合の際、半導体素子4と第1ハンダ接合部31との密着性、及び第1ハンダ接合部31と第1電極21との密着性の向上のために、半導体素子4の接合側の端部とは反対側の端面に重りWを載せてもよい(図2D参照)。重りWの重さは、ハンダペースト31’の流動性や半導体素子1個あたりに加わる荷重等を考慮して適宜設定することができる。重りWの材料としては、加熱接合を妨げないように熱伝導率が高い材料が好ましく、アルミニウムが好ましい。
(工程B)
次に、前記工程Aの後、第2基板12上に形成された第2電極22と半導体素子4の他端とを第2ハンダ接合部32を介して加熱接合する工程Bを行う(図2E及び図2F参照)。
加熱接合に先立って、図1C及び図2Eに示すように、複数の第2電極22が形成された第2基板12を準備し、第2電極22上に第2ハンダ接合部32形成用のハンダペースト32’を塗工する。第2基板12、第2電極22及びハンダペースト32’の仕様や形成方法等は、第1電極11側の要素と同じものを好適に採用することができる。
なお、第2電極22の形成位置としては、図1A〜図1Cに示すように、半導体素子4が電気的に直列接続されるように、一の第1電極12上の半導体素子4aと別の第1電極12上の半導体素子4bとに跨るように形成することが好ましい。
続いて、半導体素子4の他端(自由端)とこれに対応するハンダペースト32’とが接続するように第2基板12を半導体素子4上に載置し、仮固定する。
本実施形態では、図2E及び図2Fに示すように、工程Bの加熱接合時に、第1基板11の対向面11aとは反対側の面11bに第1治具J1を配置し、第2基板12の対向面12aとは反対側の面12bに第1治具J1より熱伝導率が高い第2治具J2を配置する。これにより、リフロー炉における加熱接合時の熱は、先に接合された第1ハンダ接合部31よりも、これから接合されることになる第2ハンダ接合部32(又はハンダペースト32’)に伝わりやすくなる。言い換えると、工程Bの加熱接合時に第1ハンダ接合部31と第2ハンダ接合部32とで温度差を生じさせることができる。その結果、第1ハンダ接合部31と第2ハンダ接合部32とが同じ材料で形成されていたり、同程度の融点を有していたりしても、先に接合された第1ハンダ接合部31の溶融を防止することができ、第1ハンダ接合部31の位置ズレや剥離に起因するボイドを抑制して高信頼性の半導体装置を製造することができる。
第2治具J2の熱伝導率は、第1治具J1の熱伝導率の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましく、3倍以上であることがさらに好ましく、5倍以上であることがなお好ましく、10倍以上であることが特に好ましい。
また、第2治具J2の熱伝導率と第1治具J1の熱伝導率との差が50W/m・K以上であることが好ましく、100W/m・K以上であることがより好ましく、200W/m・K以上であることがさらに好ましい。
さらに、第1治具J1の熱伝導率が0.1〜5W/m・kであり、第2治具J2の熱伝導率が60W/m・K以上であることが好ましい。
工程Bにおいて用いる第1治具J1及び第2治具J2のそれぞれの熱伝導率が上記のような関係又は範囲を満たすことで、第1ハンダ接合部31と第2ハンダ接合部32との間で温度差を効率的に発生させることができ、より信頼性の高い半導体装置を製造することができる。また、第1ハンダ接合部31及び第2ハンダ接合部32の材料選択の幅を広げることができ、プロセス設計の効率化を図ることができる。
加熱接合時の第1ハンダ接合部31と第2ハンダ接合部32との温度差は、10℃以上が好ましく、15℃以上がより好ましい。
第1治具J1及び第2治具J2の形成材料としては、公知の材料を用いることができる。第1治具J1の形成材料としては、例えば、ジルコニア(3W/m・K)、ガラスエポキシ複合材(0.4W/m・K)等が挙げられる(括弧内は全て代表的な熱伝導率である。)。また、第2治具J2の形成材料としては、例えば、銅(400W/m・K)、アルミニウム(230〜235W/m・K)、ステンレス(16〜26W/m・K)、シリカ(10W/m・K)、アルミナ(20〜40W/m・K)、酸化亜鉛(54W/m・K)、炭化ケイ素(270W/m・K)、窒化アルミニウム(70〜270W/m・K)等が挙げられる(括弧内は全て代表的な熱伝導率である。)。これらの中から、上記熱伝導率の関係を満たすように材料を適宜選択すればよい。
第1治具J1及び第2治具J2を配置した状態で仮固定体をリフロー炉に投入し、第1ハンダ接合部31と同じ加熱接合条件にて加熱接合を行うことで、第2基板12上に形成された第2電極22と半導体素子4の他端とが第2ハンダ接合部32を介して加熱接合され、半導体装置10を得ることができる。本実施形態では、第1ハンダ接合部31及び第2ハンダ接合部32を同じ形成材料又は同じ融点材料で形成し得るので、異なる加熱接合条件の設定や追加のリフロー炉も必要がなくなり、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
厚さ12.5μmの銅箔が接着剤層を介して貼り合わされた厚さ12μmのポリイミドフィルムを第1基板として準備した。フォトリソグラフィー工程を経て銅箔をエッチングし、図1Bに示すような平面視略矩形(3mm×7mm)の第1銅電極をアレイ状に複数形成した(電極間距離1mm)。ポリイミドフィルムの第1銅電極側とは反対側の面に接着フィルムを介して厚さ500μmのアルミニウム板を補強材として貼り合わせた。Sn−Ag−Cu系ハンダペースト(日本フィラーメタルズ社製、「CS/PBF111−WA11−EPS90」、融点217℃)を第1銅電極上の半導体素子配置予定位置にマスクを用いる印刷方式にて厚さ125μmで塗工した。次に、ハンダペースト上に直方体状(2mm×2mm×高さ3mm)の半導体素子(p型熱電変換素子及びn型熱電変換素子)をピンセットを用いて人手により交互に118個配設し、仮固定した。このとき、半導体装置の配置位置に対応した開口を有する格子状の治具(厚さ2mm)を設置し、その開口に半導体素子を挿入するようにして配設した。仮固定した半導体素子上にアルミニウム板と重りを載せ、これをリフロー炉に投入して半導体素子の一端と第1銅電極との第1次ハンダ接合を行った。リフロー炉の設定温度は294℃であり、ハンダ接合部の温度は約235℃であった。
別途、上記と同様の手順にて、第2基板としてのポリイミドフィルム上に第2銅電極が形成され(図1C参照)、第2銅電極上にハンダペーストを塗工した積層体Aを形成した。第2銅電極は、第1基板と第2基板とを対向させた際に、第1基板の一の第1銅電極上の半導体素子と別の第1銅電極上の半導体素子とに跨るように形成し、半導体素子が直列接続するようにした。ポリイミドフィルムの背面は厚さ500μmのアルミニウム板にて補強した。
先に半導体素子の第1次ハンダ接合を行ったポリイミドフィルムを厚さ6mmの板状のガラスエポキシ複合材(熱伝導率:0.4W/m・K)からなる第1治具上に載置した。この上に積層体Aを半導体素子の上端と積層体Aのハンダペーストとが重なり合うように載置した。さらに、第2基板のポリイミドフィルム上に厚さ2mmのアルミニウム板(熱伝導率:230W/m・K)からなる第2治具を載置した。なお、第1基板のポリイミドフィルムと第1治具との間、及び第2基板のポリイミドフィルムと第2治具との間には、それぞれ補強及び圧力均一化のための厚さ500μmのアルミニウム板を介挿させた。これをリフロー炉に投入して半導体素子の上端と第2銅電極との第2次ハンダ接合を行うことで半導体装置を作製した。リフロー炉の設定温度は294℃であるのに対し、第1ハンダ接合部の温度は約205℃、第2ハンダ接合部の温度は約220℃であった。
<実施例2>
第2次ハンダ接合の際に、第1治具として厚さ3mmのジルコニア板(熱伝導率:3W/m・K)を用いたこと以外は、実施例1と同様に半導体装置を作製した。
<比較例1>
第2次ハンダ接合の際に、第1治具として厚さ2mmのアルミニウム板(熱伝導率:230W/m・K)用い、第2治具として厚さ6mmの板状のガラスエポキシ複合材(熱伝導率:0.4W/m・K)を用いたこと以外は、実施例1と同様に半導体装置を作製した。
<比較例2>
第2次ハンダ接合の際に、第1治具及び第2治具として厚さ2mmのアルミニウム板(熱伝導率:230W/m・K)用いたこと以外は、実施例1と同様に半導体装置を作製した。
<評価>
実施例及び比較例で作製した半導体装置について以下の評価を行った。
(位置ズレ評価)
半導体素子の位置ズレが生じているか否かを目視にて確認した。半導体素子の位置ズレがなかったか、ほぼなかったと判断された場合を「○」、隣接する半導体素子に接触していたか、又は電極から外れていた場合を「×」として評価した。結果を表1に示す。
(ハンダ接合評価)
半導体素子のハンダ接合が適切に行われているか否かを目視にて確認した。半導体素子が所定の電極と接合していた場合を「○」、所定の電極と接合していなかった場合を「×」として評価した。結果を表1に示す。
(導通性評価)
半導体装置が電気回路として機能し得るか否かについて導通検査を行った。図1Bに示すような半導体装置の上流側の端部に位置する電極と下流側の端部に位置する電極とにそれぞれリード線をハンダ付けし、これらのリード線と、デジタルマルチメータ((株)ADVANTEST製、「R6552 DIGITAL MULTIMETER」)とを接続し、4端子抵抗モードにて、導通の有無をデジタルマルチメータの抵抗値に基づいて確認した。導通有りの場合には、デジタルマルチメータの液晶表示部に何らかの数値(数字)が表示される。一方、導通無しの場合、デジタルマルチメータの液晶表示部に「.OL」(OverLoadの意)と表示される。導通が確認された場合を「○」、導通が確認されなかった場合を「×」として評価した。結果を表1に示す。
(ピーク温度及びハンダ融点超過時間の評価)
実施例1及び比較例2において、第2次ハンダ接合の際のリフロー炉に投入してからハンダ接合が完了するまでの温度履歴を第1ハンダ接合部及び第2ハンダ接合部のそれぞれについて熱電対を用いて経時的に測定した。その際のピーク温度(℃)とハンダの融点を超過していた時間を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2017092295
Figure 2017092295
表1より、実施例1及び2では、半導体素子の位置ズレもなく、適切なハンダ接合がなされており、導通性も良好であった。一方、比較例1及び2では、半導体素子の位置ズレが生じており、所定位置でのハンダ接合もなされておらず、導通性も得られなかった。これは、第1基板側の第1治具の熱伝導率が、第2基板側の第2治具の熱伝導率と同じであったか、又はそれより高かったことにより、第2次ハンダ接合の際に第1ハンダ接合部がハンダ融点を超えるまで加熱され溶融したことに起因すると推察される。
表2より、実施例1では、アルミニウム板からなる第2治具側ではピーク温度が約220℃であったのに対し、板状のガラスエポキシ複合材からなる第1治具側でのピーク温度は約205℃であり、約15℃の温度差が発生していた。また、第2治具側ではハンダ融点(217℃)を超えており良好なハンダ接合が得られたのに対し、第1治具側ではハンダ融点未満であったので、第1ハンダ接合部の溶融が抑制されたことが分かる。一方、比較例2では、第1治具及び第2治具ともアルミニウム板を用いていたので、いずれの側でもハンダ融点を超えてしまい、特に第1ハンダ接合部の溶融を誘発したことが分かる。
4、4a、4b 半導体素子
10 半導体装置
11 第1基板
11a 第1基板の対向面
11b 第1基板の対向面とは反対側の面
12 第2基板
12a 第2基板の対向面
12b 第2基板の対向面とは反対側の面
21 第1電極
22 第2電極
31 第1ハンダ接合部
31’ ハンダペースト
32 第2ハンダ接合部
32’ ハンダペースト
J1 第1治具
J2 第2治具
W 重り

Claims (6)

  1. 対向して配置される第1基板及び第2基板、
    前記第1基板及び第2基板の対向面上にそれぞれ対応して形成される第1電極及び第2電極、並びに
    前記第1電極と第2電極との間に該第1電極側の第1ハンダ接合部及び該第2電極側の第2ハンダ接合部をそれぞれ介して架設される半導体素子
    を備える半導体装置の製造方法であって、
    前記第1基板上に形成された前記第1電極と前記半導体素子の一端とを前記第1ハンダ接合部を介して加熱接合する工程A、及び
    前記工程Aの後、前記第2基板上に形成された前記第2電極と前記半導体素子の他端とを前記第2ハンダ接合部を介して加熱接合する工程B
    を含み、
    前記工程Bを、前記第1基板の前記対向面とは反対側の面に第1治具を配置し、前記第2基板の前記対向面とは反対側の面に前記第1治具より熱伝導率が高い第2治具を配置して行う半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2治具の熱伝導率が、前記第1治具の熱伝導率の1.5倍以上である請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2治具の熱伝導率と前記第1治具の熱伝導率との差が50W/m・K以上である請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1治具の熱伝導率が0.1〜5W/m・kであり、前記第2治具の熱伝導率が60W/m・K以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1電極及び前記第2電極がそれぞれ複数形成され、
    前記複数の第1電極と第2電極との間に、対応する前記第1ハンダ接合部及び第2ハンダ接合部をそれぞれ介して前記半導体素子が交互に複数架設され、
    前記複数の半導体素子が、電気的に直列接続される請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記半導体素子は熱電変換素子である請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

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