JP2015060899A - 熱電変換モジュールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造する際に熱電変換素子に生じるダメージを抑制することにより、信頼性の高い熱電変換素子モジュールを製造できる方法を提供すること。【解決手段】本熱電変換モジュールの製造方法は、第1熱電変換部材を収容する第1管状部材を加熱するA工程と、前記第1熱電変換部材と極性の異なる第2熱電変換部材を収容する第2管状部材を加熱するB工程と、加熱後の前記第1及び第2管状部材を配列するC工程と、配列された前記第1及び第2管状部材を長手方向に対して横断するように切断するD工程と、切断後の前記第1及び第2管状部材にそれぞれ収容される前記第1及び第2熱電変換部材を基板に実装するE工程と、実装された第1及び第2熱電変換部材から前記第1及び第2管状部材を取り除くF工程と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、熱電変換モジュールの製造方法に関するものである。
熱エネルギーを電気エネルギーに相互変換する熱電変換モジュールによって、熱電発電がなされている。近年、熱電発電は、廃熱から電気エネルギーを直接回収することができるため、地球環境保護の観点から世界的に注目されている。特に、民生分野においては、機器の小型、軽量化に伴い、熱電変換モジュールの小型化が求められており、熱電変換モジュールに搭載する熱電変換素子の実装密度の向上が望まれている。すなわち、基板の配線に熱電変換素子を精度よく実装することが重要である。
そこで、熱電変換素子を整列治具の格子状の開口部に配置し、整列治具と基板を固定した状態で、熱電変換素子と基板の配線とを半田により接続・実装後、整列治具を取り外すという製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。ここでは、数mm角の大きさに切断した熱電変換素子を把持して、整列治具の開口部に配置されている。
特開2005−217055号公報
しかしながら、熱電変換素子は脆性材料で構成されているため、整列治具の開口部に配置するときに熱電変換素子と整列治具との接触により熱電変換素子の端面の割れや欠けが生じ、特性不良を起こすという課題があった。
さらに、整列治具の開口部に配置される熱電変換素子は、あらかじめインゴットから切り出して小片にしなければならず、この際に、ダメージを受けるという課題もあった。
本発明は、製造する際に熱電変換素子に生じるダメージを抑制することにより、信頼性の高い熱電変換素子モジュールを製造できる方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の熱電変換モジュールの製造方法は、P型熱電変換部材を収容する第1管状部材を加熱するA工程と、N型熱電変換部材を収容する第2管状部材を加熱するB工程と、加熱後の前記第1及び第2管状部材を配列するC工程と、配列された前記第1及び第2管状部材を長手方向に対して横断するように切断するD工程と、切断後の前記第1及び第2管状部材にそれぞれ収容される前記P型及びN型熱電変換部材を基板に実装するE工程と、実装された前記P型及びN型熱電変換部材から前記第1及び第2管状部材を取り除くF工程と、を備えている。
本発明による熱電変換モジュールの製造方法によれば、管状部材により切断時のダメージを抑制することができる。更に、本方法によれば、管状部材を整列治具としてそのまま利用することで、熱電変換素子を個別に整列治具に配置する必要がないことから、整列治具に配置する際に生じていたダメージを防止することができる。
本実施形態1に係る製造方法で製造される熱電変換モジュールを示す模式図である。 本実施形態1に係る熱電変換部材の一例を示す概略図である。 本実施形態1に係る熱電変換モジュールの製造工程の一例を示す概略図である。 本実施形態1に係る熱電変換モジュールの製造工程の一例を示す概略図である。 本実施形態1に係る熱電変換モジュールの製造工程の一例を示す概略図である。 本実施形態1に係る熱電変換モジュールの製造工程の一例を示す概略図である。 本実施形態1に係る熱電変換モジュールの製造工程の一例を示す概略図である。 本実施形態1に係る熱電変換モジュールの製造工程の一例を示す概略図である。 本実施形態2に係る熱電変換モジュールの製造工程の一例を示す概略図である。 本実施形態2に係る熱電変換モジュールの製造工程の一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1(a)(b)は、本実施形態に係る熱電変換モジュールであり、(a)は、外観図を示し、(b)は、(a)のA−A線における断面図を示している。
図1に示すように、P型熱電変換部材11p及びN型熱電変換部材11n(両者をあわせて、「熱電変換素子11」ともいう)がそれぞれ配線12a、12bと半田13a、13bを介して電気的に直列に接続されている。さらに配線12a、12bは、外側から一対の絶縁性の基板14a、14bに挟まれている。P型熱電変換部材11p(第1熱電変換部材)とN型熱電変換部材11n(第2熱電変換部材)とは、互いに極性の異なる半導体で構成される。
基板14a、14bの材料としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム等の焼結体を用いてもよいし、あるいはガラスを添加した低温焼成セラミック材料の焼結体を用いてもよい。
次に、本熱電変換モジュールの製造方法について図2〜図8を参照して説明する。
図2は、本実施形態における熱電変換部材22と、管状部材21との一例を示す概略図である。熱電変換部材22は、一端が閉塞された管状部材21に収容されている。図2の構造体から、図1で説明したP型熱電変換部材11pとN型熱電変換部材11nとを作成する。
図2の管状部材21は、後の工程で、熱電変換部材22を取り外すことを容易にするため、管内断面形状に角部がないことが好ましく、さらに円形状であることが好ましい。加えて、管内壁の表面租度が小さいことが好ましい。管状部材21の材料としては、例えば石英、アルミナとガラスの複合体、耐熱ガラス(SiOとBを混合したホウケイ酸ガラスの一種で、熱膨張係数は約3×10−6/K程度の材料)等の耐熱性の絶縁部材を用いてもよい。
熱電変換部材22は、熱電変換モジュールの使用時における温度差が常温から500Kまでであれば、ビスマス・テルル系合金が用いられ、温度差が常温から800Kまでであれば、鉛・テルル系合金が用いられ、温度差が常温から1000Kまでであれば、シリコン・ゲルマニウム系合金が用いられる。熱電変換部材22としては、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材とが準備される。
P型熱電変換部材には、上述の合金に、例えばSbをドーパントとして添加すればよい。一方、N型熱電変換部材には、上述の合金に、例えばSeをドーパントとして添加すればよい。
性能を高めるために、管状部材21内で、熱電変換部材22の結晶性を高める。具体的には、まず、熱電変換部材22の紛体を管状部材21に、真空封入して、約700℃で30分保持し、加熱することで熱電変換部材22を溶融させる。これにより、熱電変換部材22の結晶性が高まる。更に、加熱炉内から管状部材21を取り出し、ヒータ等により長手方向に温度勾配をつけながら冷却し、溶融状態の熱電変換部材22を凝固(一方向凝固)させる。このように冷却することで、熱電変換部材22の結晶方位を一方向に揃えることができ、熱電変換素子としての性能をより高めることができる。この場合、上述のドーパントをそれぞれ添加して、加熱することで、P型熱電変換部材およびN型熱電変換部材を得ることができる。すなわち、本熱電変換モジュールの製造方法は、P型熱電変換部材(第1熱電変換部材)を収容する第1管状部材を加熱するA工程と、第2熱電変換部材を収容する第2管状部材を加熱するB工程と、を含む。この場合、結晶性を高め、素子の性能を高めるために、A工程、B工程それぞれで、P型及びN型熱電変換部材を溶融させるのが望ましい。
引き続き、結晶性を高めた熱電変換部材22を用いて、本実施の形態の熱電変換モジュールを製造する方法について説明する。図3(a)に示すように、固着用治具30を準備し、P型熱電変換部材20pとN型熱電変換部材20nとを凹型の固着用治具30の上方から載置する。そして、図3(b)に示すようにP型熱電変換部材20pとN型熱電変換部材20nを固着用治具30の凹部の最下部に交互に隣接して配列する。図2の熱電変換部材22のうち、P型を、P型熱電変換部材20pとし、その周囲を覆う管状部材21を、第1管状部材としている。一方、図2の熱電変換部材22のうち、N型を、N型熱電変換部材20nとし、その周囲を覆う管状部材21を、第2管状部材としている。
固着用治具30の材料は、例えばテフロン(登録商標)樹脂からなり、内面に離型剤を塗布してもよい。
図4(a)〜(d)は、熱電変換部材の固着工程を示す図で、図4(a)は、図3(b)のB−B断面を示す。図4(b)に示すように、固着用治具30の最下部に配列したP型熱電変換部材20pの上にN型熱電変換部材20nを積み上げ、N型熱電変換部材20nの上にP型熱電変換部材20pを積み上げる。これにより、P型熱電変換部材20pとN型熱電変換部材20nが互いに隣接する格子状の配列構造となる。次に、図4(c)に示すように、P型熱電変換部材20pとN型熱電変換部材20nとの間隙が埋まるように、接着剤40を固着用治具30の上方より塗布する。すなわち、配列された第1及び第2管状部材を接着剤40で固着する工程(J工程)を実施する。接着剤40の材料としては、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂を用いてもよい。そして、接着剤40を硬化させることで、積み上げられたP型熱電変換部材20pおよびN型熱電変換部材20nを一体化させる。その後、図4(d)に示すように、固着用治具30を取り外し、固着体41を形成する。
なお、本実施形態では、P型熱電変換部材20pとN型熱電変換部材20nの配列形態は、積み重ねられる一列の配列において、P型熱電変換部材20pとN型熱電変換部材20nを交互に配列する例を示した。しかし、積み重ねられる一列すべてをP型熱電変換部材20pとし、その上にN型熱電変換部材20nを配列し、さらにその上にP型熱電変換部材20pを配列してもよい。すなわち、P型熱電変換部材20pの列とN型熱電変換部材20nの列を交互に配列する形態であってもよい。つまり、本熱電変換モジュールの製造方法は、(A工程及びB工程で)加熱後のP型熱電変換部材20p(第1管状部材)及びN型熱電変換部材20n(第2管状部材)を配列するC工程を含む。
図5(a)は、熱電変換モジュールの製造方法の分割工程を示し、図5(b)は、図5(a)のC−C断面図を示す。図5(a)に示すように、固着体41の長手方向に対して、すなわち管状部材の長手方向に対して、交差(横断)する方向に、ワイヤーソー等(図示せず)を用いて切断し、薄板状の固着片42を複数作製する。すなわち、本熱電変換モジュールの製造方法は、(C工程で)配列された第1及び第2管状部材を長手方向に対して横断するように切断するD工程を含む。ここでは、特に、管状部材(第1及び第2管状部材)の長手方向に対して直交する方向に切断する。これにより、固着体41に収容されたP型熱電変換部材20pおよびN型熱電変換部材20nが同時に切断され、複数の素子を一括して大量に作製することができる。ここで、切断後のP型熱電変換部材20pをP型熱電変換部材11p、切断後のN型熱電変換部材20nをN型熱電変換部材11nと表す。図5(b)に示すように、P型及びN型熱電変換部材11p、11nは、第1及び第2管状部材21p、21nに収容された状態で切断されるため、機械的ダメージを抑制することができ、特に熱電変換素子11の端部での割れや欠けを防止できる。
なお、図5(b)に示すように、固着片42は、P型熱電変換部材11pと、それを収容する第1管状部材21p、および、N型熱電変換部材11nと、それを収容する第2管状部材21nとを含む。固着片42の上面および下面にはP型熱電変換部材11pおよびN型熱電変換部材11nが格子状に配列された状態で露出している。
なお、図4で接着剤40で固着させた状態の固着体41を、図5で切断したが(J工程の後にD工程を実施したが)、接着剤40を用いずに、切断してもよい。ただし、接着剤40を用いて固着した方が、位置ずれが生じにくく、高品質な熱電変換モジュールを提供できる。
次に、図6(a)〜(d)を用いて熱電変換部材を実装する工程、すなわち、本熱電変換モジュールの製造方法に含まれる、切断後の第1及び第2管状部材21p、21nにそれぞれ収容されるP型及びN型熱電変換部材11p、11nを基板14bに実装するE工程について説明する。図6(a)に示すように、配線12bが形成された基板14bを準備する。ここで、配線12bは、タングステン等の厚膜ペーストを基板14b上に印刷後、焼結して形成してもよく、銅等の金属膜を蒸着、めっき等により形成後、パターニングを行う方法を用いて形成してもよい。そして、配線12b上にメタルマスク(図示せず)を重ね合わせ、ペースト状の半田13bを塗布し、図6(b)に示すように配置する。その後、図6(c)のように、半田13bを塗布した部分と、P型熱電変換部材11p、N型熱電変換部材11nとのそれぞれの位置合わせを行い、固着片42を基板14bに搭載する。そして、リフロー炉等の加熱処理を行って半田13bを溶融し、P型及びN型熱電変換部材11p、11nを半田接合し、基板14bに実装する(図6(d)参照)。
ここで、第1及び第2管状部材21p、21nは、材質が石英または耐熱性のガラス等からなるので半田の濡れ性が悪い。そのため、半田13bの溶融時に、隣接するP型又はN型熱電変換部材11p、11nの間に半田13bが流れ出すことを抑制でき、短絡(半田ブリッジ)を防止することができる。また、第1及び第2管状部材21p、21nは、個々の熱電変換素子(P型及びN型熱電変換部材11p、11n)を高密度に配列する際のスペーサとしての役割を果たすことができるため、高密度実装が可能となる。加えて、第1及び第2管状部材21p、21nが整列治具として機能するため、高精度な位置合わせを実現できる。
次に、図7(a)〜(c)を用いて、基板14bに熱電変換素子11を残して、第1及び第2管状部材21p及び21nを取り除く工程(F工程)について説明する。第1及び第2管状部材21p及び21nを残置すれば、これらに熱流が生じ、発電効率が低下する。例えば、短手方向(紙面横方向)におけるP型及びN型熱電変換部材11p、11nの断面積と第1及び第2管状部材21p、21nの断面積との比率が1:1であって、P型及びN型熱電変換部材11p、11nの熱伝導率が1.4W/mK、第1及び第2管状部材21p、21nの熱伝導率0.6W/mKの場合、P型及びN型熱電変換部材11p、11nに流れる熱量は約40%程度低下する。このため、本工程にて、第1及び第2管状部材21p、21nを取り除く。図7(a)に示す除去治具70は、把持部71と押し込み部72から構成されている。押し込み部72は、下面に突起部が設けられており、突起部はP型及びN型熱電変換部材11p、11nのそれぞれの位置に対応するように配置されている。
まず、図7(a)に示すように、熱電変換素子11の側面を把持部71で挟み込む。続いて、押し込み部72の突起部をP型及びN型熱電変換部材11p、11nそれぞれの上面に押圧させながら把持部71を上方へ移動させ(図7(b))、第1及び第2管状部材21p、21nを取り除く(図7(c))。第1及び第2管状部材21p、21nは、内面の表面租度が小さい石英等からなる。そのため、容易に第1及び第2管状部材21p、21nをP型及びN型熱電変換部材11p、11nから取り外すことができる。本工程により、第1及び第2管状部材21p、21nを取り除くことで、P型及びN型熱電変換部材11p、11nの周囲は断熱性の高い空気で満たされることとなる。このため、熱電変換素子11に効率的に熱流が生じ、高効率な熱電変換モジュールを実現できる。
次に、図8(a)(b)に示すように、基板14aに形成した配線12aにペースト状の半田13aを塗布し、半田13aとP型及びN型熱電変換部材11p、11nの上面との位置合わせを行い、搭載する。リフロー炉等の加熱処理を行って半田13aを溶融し、配線12aと熱電変換素子11が半田接合される。
以上のように、本実施形態に係る熱電変換モジュールの製造方法によれば、熱電変換素子を管状部材に収容した状態で実装することができる。このため、熱電変換素子を基板に実装するときに生じる機械的ダメージを抑制することが可能となる。
また、熱電変換素子を作製する際、熱電変換部材が管状部材に収容された状態で一括して切断できるので、切断時に生じる割れや欠けを抑制することが可能となり、機械的ダメージの小さく信頼性の高い熱電変換モジュールを提供することができる。
加えて、最終的に管状部材を素子から取り除くため、素子内に熱流が効率的に発生し、管状部材を有する素子に比べて、性能を向上できる。
なお、図5の固着体41の切断後、エッチング等の化学処理あるいはサンドブラスト、研磨等の物理処理を行い、熱電変換素子11の上面および下面を粗化してもよい。より詳細には、第1及び第2管状部材21p、21nから露出するP型及びN型熱電変換部材11p、11nを粗化する(H工程)。これにより、半田との接合面積が増大するので、接合強度が増し、より信頼性の高い熱電変換モジュールを提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態は、切断後の第1及び第2管状部材21p、21nからそれぞれ露出するP型及びN型熱電変換部材11p、11nに金属層を形成(G工程)した後に、(E工程において)この金属層を介して実装する方法に特徴を有する。その他については実施形態1と同様であるから説明は省略する。なお、このG工程は、P型及びN型熱電変換部材11p、11nを粗化する工程(H工程)の前に実施される。
ここでは、固着体41(図5)を切断して得た図9(a)に示す固着片42の切断面の全面に蒸着、スパッタリング、溶射又はメッキ等によりCuあるいはNi等を付着させて金属層91を形成する。すなわち、金属層91は、第1及び第2管状部材21p、21nの切断面と、P型及びN型熱電変換部材11p、11nの露出面とに渡って連続するように形成される。このとき形成される金属層91は、次の工程で容易に破断するように0.1μm以上かつ5μm以下の薄膜にする。この工程の終了時点では、P型及びN型熱電変換部材11p、11nは金属層91により電気的に接続されている。
次に、図9(b)に示すように、固着片42の側面を把持部71で挟み込み、押し込み部72の突起部とP型及びN型熱電変換部材11p、11nとの位置合わせを行い、押圧する。押し込み部72の突起部は、第1及び第2管状部材21p、21nの内径よりも小さい外径をもつ円柱形状である。そうすると、P型及びN型熱電変換部材11p、11nと第1及び第2管状部材21p、21nの界面近傍の金属層91に応力が集中するので、金属層91が破断し、P型及びN型熱電変換部材11p、11nは、第1及び第2管状部材21p、21n内で下方へ移動する。すなわち、ここでは、第1及び第2熱電変換部材11p、11nを第1及び第2管状部材21p、21nから突出させる(I工程)。このとき、P型及びN型熱電変換部材11p、11nの上面および下面には、金属層91が密着した状態になる。同時に、金属層91が分断され、P型及びN型熱電変換部材11p、11n毎に、それぞれ独立した金属層91が構成される。
なお、押し込み部72の突起部の外径は、第1及び第2管状部材21p、21nの内径よりも小さく構成する。この場合、両者の差は、0.1mm以上、かつ0.3mm以下とすることが好ましい。両者の差が0.1mm未満だと、第1及び第2管状部材21p、21nに干渉し、P型及びN型熱電変換部材11p、11nを押出すことができない。一方、両者の差が0.3mmを上回ると、押し込み部72の突起部とP型及びN型熱電変換部材11p、11nとが接している部分に応力が集中し過ぎて、脆性なP型及びN型熱電変換部材11p、11nを破壊する。具体的には、第1及び第2管状部材21p、21nの内径が0.8mmのとき、押し込み部72の突起部の外形は0.5mm以上かつ0.7mm以下が好ましい。本実施の形態では管状部材21の内径が0.8mmで、押し込み部72の突起部の外径は0.5mmのものを用いる。
次に、図9(c)に示すように、P型及びN型熱電変換部材11p、11nを第1及び第2管状部材21p、21nの下端よりも下方に突出した状態で保持する。そして、半田13bが配置された基板14bを準備し、第1及び第2管状部材21p、21nの下端面から突出したP型及びN型熱電変換部材11p、11nと半田13bとの位置合わせを行い、実装する。
この場合、下方への突出量の上限は、P型及びN型熱電変換部材11p、11nの高さの3分の1以下とする。突出量が3分の1より大きいと、P型及びN型熱電変換部材11p、11nを突出させた後に、P型及びN型熱電変換部材11p、11nが抜け落ちてしまう。一方、突出量の下限は、金属層91の膜厚以上であることが好ましく、(金属層91の膜厚+5μm)以上であることがより好ましい。下方への突出量が金属層91の膜厚より小さいと、P型及びN型熱電変換部材11p、11nの側面へ半田の濡れ上がりが阻害され、半田接合部の信頼性が低下する。加えて、下方への突出量が(金属層91の膜厚+5μm)より小さいと、加熱処理を行って半田を溶融する際に、第1及び第2管状部材21p、21n上の金属層91と半田とが接合してしまい、後に第1及び第2管状部材21p、21nが取り除けなくなる。本実施の形態では金属層91の膜厚を2μm、P型及びN型熱電変換部材11p、11nの下方への突出量を10μmとした。
そして、リフロー炉等の加熱処理を行って半田13bを溶融し、P型及びN型熱電変換部材11p、11nをそれぞれ半田接合する。接合後、第1及び第2管状部材21p、21nを取り外す。以降の工程は、図7(c)、図8(a)(b)で説明した工程と同じである。
以上のように、本実施形態に係る熱電変換モジュールの製造方法によれば、P型及びN型熱電変換部材11p、11nの上面および下面に、金属層91を形成できるとともに、パターニング工程を省略することができるので製造工程を簡略化できる。また、パターニング時にエッチング液がP型及びN型熱電変換部材11p、11nと第1及び第2管状部材21p、21nの界面に侵入し、P型及びN型熱電変換部材11p、11nにダメージを与えることもないので、信頼性の高い製造方法を提供できる。更に、金属層91は半田の濡れ性が良好であるため、金属層91を配することで実装工程が容易となる。
なお、図8(b)の工程に関して、融点の異なる半田13bと半田13aとを用いても良い。半田13aよりも融点の高い半田13bを用いることで、半田13aで接合する2回目のリフロー時に、1回目のリフローで接合した半田13bの再溶融を防ぐことができる。これにより、1回目のリフロー時に第1及び第2管状部材21p、21nの存在により、基板に対して垂直に接合した素子(熱電変換部材)を、2回目のリフローで傾けることなく、垂直のまま接合したモジュールを作製することができる。基板に対して素子が傾いていると、接合材や素子の縁部に応力が集中し、信頼性の低下に繋がる。よって、融点の異なる半田を用いることにより、モジュール使用時の信頼性を高めることができる。
なお、例えば、融点のより高い半田としてAu−Sn(金−錫)系、Sn−Sb(錫−アンチモン)系、Pb(鉛)を用いることができる。融点のより低い半田としてSn−Ag−Cu(錫−銀−銅)系、Sn−Cu(錫−銅)系、Sn−Ag−Bi−In(錫−銀−ビスマス−インジウム)系、Sn−Sb(錫−アンチモン)系、Sn−Pb(錫−鉛)系、Sn(錫)を用いることができる。高融点と低融点の半田の組み合わせとしては、例えば、高融点の半田13bとしてSn−10Sbを、低融点の半田13aとしてSn−5Sbを用いることができる。
なお、上記の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、種々の技術分野で、熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換することが必要となる場合に広く適用することができる。
11 熱電変換素子
11p、20p P型熱電変換部材
11n、20n N型熱電変換部材
12a、12b 配線
13a、13b 半田
14a、14b 基板
21 管状部材
21p 第1管状部材
21n 第2管状部材
22 熱電変換部材
30 固着用治具
40 接着剤
41 固着体
42 固着片
70 除去治具
71 把持部
72 押し込み部
91 金属層

Claims (8)

  1. 第1熱電変換部材を収容する第1管状部材を加熱するA工程と、
    前記第1熱電変換部材と極性の異なる第2熱電変換部材を収容する第2管状部材を加熱するB工程と、
    加熱後の前記第1及び第2管状部材を配列するC工程と、
    配列された前記第1及び第2管状部材を長手方向に対して横断するように切断するD工程と、
    切断後の前記第1及び第2管状部材にそれぞれ収容される前記第1及び第2熱電変換部材を基板に実装するE工程と、
    実装された第1及び第2熱電変換部材から前記第1及び第2管状部材を取り除くF工程と、
    を備えることを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  2. 切断後の前記第1及び第2管状部材の開口部からそれぞれ露出する前記第1及び第2熱電変換部材に金属層を形成するG工程を更に有し、
    前記E工程において、前記金属層を介して前記第1及び第2熱電変換部材が前記基板に実装される、
    請求項1記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  3. 前記G工程の前に、前記第1及び第2熱電変換部材の露出面を粗化するH工程を備える、
    請求項2記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  4. 前記G工程後、かつ、前記E工程前に、前記第1及び第2熱電変換部材を前記第1及び第2管状部材から突出させるI工程を有する、
    請求項2又は3記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  5. 前記G工程において、前記金属層は、前記第1及び第2管状部材の切断面と、前記第1及び第2熱電変換部材の露出面とに渡って連続して形成され、
    前記I工程において、前記金属層が分断され、
    前記E工程において、分断された前記金属層を介して前記P型及びN型熱電変換部材が実装される、
    請求項4記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  6. 前記A工程は、前記第1熱電変換部材を溶融させる、請求項1〜5のいずれか記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  7. 前記B工程は、前記第2熱電変換部材を溶融させる、請求項1〜6のいずれか記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  8. 配列された前記第1及び第2管状部材を接着材で固着するJ工程を更に備え、
    固着された前記第1及び第2管状部材に対して前記D工程を実施する、
    請求項1〜7のいずれか記載の熱電変換モジュールの製造方法。
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WO2021241635A1 (ja) * 2020-05-29 2021-12-02 リンテック株式会社 熱電変換モジュール及びその製造方法

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