JP2017088055A - 電動ブレーキ装置および車両用ブレーキ装置 - Google Patents

電動ブレーキ装置および車両用ブレーキ装置 Download PDF

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晴大 小寺
俊爾 下里
Shunji Shimozato
俊爾 下里
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Hiromitsu Toyoda
博充 豊田
修治 藤井
Shuji Fujii
修治 藤井
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Takayuki Okino
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Abstract

【課題】電源失陥時における制動機能を確保する。【解決手段】電源失陥時、アクチュエータ2010は、非通電状態となり、電磁クラッチ2004が接続され、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002との接続がなされる。ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、巻き取りプーリー2002により失陥時用ケーブル18が巻き取られ、失陥時用ケーブル18に引張力が発生する。失陥時用ケーブル18に生じた引張力は、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2Cを介し駆動プーリー1612に伝達され、一対のブレーキパッド1604A、1604Bがディスクロータ1602を挟持しディスクロータ1602を制動する。【選択図】図2

Description

本発明は、電動ブレーキ装置および車両用ブレーキ装置に関する。
車両に搭載されるブレーキ装置として、ブレーキペダルの踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧する電動ブレーキ装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2015−63152号公報
このような電動ブレーキ装置では、電動アクチュエータを駆動する電源が失陥した場合、制動力を確保するためのフェールセーフを確保することが重要である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利な電動ブレーキ装置および車両用ブレーキ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車両に搭載され、ブレーキペダルの踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧する電動ブレーキ装置であって、前記ブレーキペダルに連結された引張力発生部と、前記引張力発生部と前記制動部材とを連結する失陥時用ケーブルとを備え、前記引張力発生部は、電源失陥時に、前記ブレーキペダルの踏み込み操作で前記失陥時用ケーブに引張力を生じさせ、前記失陥時用ケーブルを介して前記制動部材を前記被制動部材に押圧することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記引張力発生部は、前記失陥時用ケーブルを巻き取る巻き取りプーリーと、前記ブレーキペダルの踏み込み操作により回転する入力回転部材と、前記入力回転部材に係脱可能に設けられ前記入力回転部材に係合した状態で前記入力回転部材と一体に回転し前記巻取りプーリを前記失陥時用ケーブルを巻き取る方向に回転させる出力回転部材と、前記入力回転部材と前記出力回転部材とを係脱させるアクチュエータとを含んで構成され、前記アクチュエータは、電源正常時に、前記入力回転部材と前記出力回転部材との係合を解除し、電源失陥時に、前記入力回転部材と前記出力回転部材とを係合させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記引張力発生部は、前記ブレーキペダルの踏み込み時の反力を作用させるストロークシミュレータ用シリンダと、前記失陥時用ケーブルに連結された揺動アームとを備え、前記ストロークシミュレータ用シリンダは、シリンダ内に配設されブレーキペダルの揺動に追従して直線運動を行なう第1ピストンと、前記ブレーキペダルと反対側の前記第1ピストンの箇所に対向して前記シリンダ内に配置された第2ピストンと、前記第1ピストンから離れる方向への前記第2ピストンの移動を阻止するストッパピンと、前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に配置され前記ブレーキペダルの踏み込み時の反力を発生する反力発生用スプリングと、前記第1ピストンから離れる方向への前記第2ピストンの動きを前記揺動アームに伝達し前記揺動アームを揺動させる伝達部材と、電源正常時に、前記ストッパピンを前記シリンダ内に突出させ、電源失陥時に、前記ストッパピンを前記シリンダ外に出没させるアクチュエータとを有し、前記揺動アームは、前記伝達部材により揺動されることで前記失陥時用ケーブルを引っ張ることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記引張力発生部は、前記ブレーキペダルの踏み込み時の反力を作用させるストロークシミュレータ用シリンダと、前記失陥時用ケーブルに連結された移動体と、アクチュエータとを備え、前記ストロークシミュレータ用シリンダは、シリンダ内に配設されたピストンと、前記ピストンから突出してブレーキペダルに連結されその長手方向に沿って複数のピストンロッド側係合部が設けられたピストンロッドと、前記シリンダ内に配設され前記ピストンロッドを介して前記ブレーキペダルの踏み込み時の反力を前記ブレーキペダルに付与する反力発生用スプリングとを有し、前記移動体は、前記ピストンロッドの長手方向と平行する方向に移動可能に支持され、前記ブレーキペダルの踏み込み時に前記ピストンロッドが移動する方向に移動することで前記失陥時用ケーブルを引っ張り、前記アクチュエータは、前記移動体に取着され、電源正常時に、前記ピストンロッド側係合部に係合可能なアクチュエータ側係合部を前記ピストンロッド側係合部から離し、電源失陥時に、前記アクチュエータ側係合部を前記ピストンロッド側係合部に係合させることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、車両に搭載され、ブレーキペダルの踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧する電動ブレーキ装置と、前記車両に搭載され、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータがパーキング用ケーブルに引張力を生じさせることによりパーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧する電動パーキングブレーキ装置とを備える車両用ブレーキ装置であって、前記パーキング用ケーブルと前記パーキング用制動部材との間に設けられ、前記パーキング用ケーブルに生じた引張力により移動し、前記パーキングブレーキ用制動部材を前記パーキングブレーキ用被制動部材に押圧する移動体と、前記ブレーキペダルに連結された引張力発生部と、前記引張力発生部と前記移動体とを連結する失陥時用ケーブルとを備え、前記引張力発生部は、電源失陥時に、前記ブレーキペダルの踏み込み操作で前記失陥時用ケーブに引張力を生じさせ、前記パーキングブレーキ用制動部材を前記パーキングブレーキ用被制動部材に押圧する前記移動体の移動は、前記失陥時用ケーブルに生じる引張力と前記パーキング用ケーブルに生じる引張力のうち少なくとも一方の引張力により行われることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、車両に搭載され、ブレーキペダルの踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧する電動ブレーキ装置と、前記車両に搭載され、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータがパーキング用ケーブルに引張力を生じさせることによりパーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧する電動パーキングブレーキ装置とを備える車両用ブレーキ装置であって、前記ブレーキペダルに連結された引張力発生部と、前記引張力発生部と前記パーキングブレーキ用制動部材とを連結する失陥時用ケーブルとを備え、前記引張力発生部は、電源失陥時に、前記ブレーキペダルの踏み込み操作で前記失陥時用ケーブに引張力を生じさせ、前記パーキングブレーキ用制動部材を前記パーキングブレーキ用被制動部材に押圧することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、失陥時用ケーブルと、引張力発生部とを設けるといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
請求項2、3、4記載の発明によれば、引っ張り発生部の構成の簡素化を図る上で有利となる。
請求項5記載の発明によれば、失陥時用ケーブルと、引張力発生部とを設けると共に、電動パーキングブレーキ装置を利用するといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
請求項6記載の発明によれば、失陥時用ケーブルと、移動体と、引張力発生部とを設けると共に、電動パーキングブレーキ装置を利用するといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
第1の実施の形態に係る電動ブレーキ装置の構成図である。 (A)は電源正常時の状態を示す図、(B)は電源失陥時の状態を示す図である。 第2の実施の形態に係る電動ブレーキ装置の構成図である。 第3の実施の形態に係る電動ブレーキ装置の構成図であり、(A)は電源正常時の状態を示す図、(B)は電源失陥時の状態を示す図である。 第4の実施の形態に係る電動ブレーキ装置の構成図であり、(A)は電源正常時の状態を示す図、(B)は電源失陥時の状態を示す図である。 第5の実施の形態に係る電動ブレーキ装置の構成図であり、(A)は電源正常時の状態を示す図、(B)は電源失陥時の状態を示す図である。 第6の実施の形態に係る電動ブレーキ装置の構成図であり、(A)は電源正常時の状態を示す図、(B)は電源失陥時の状態を示す図である。 第7の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の構成図であり、(A)は電源正常時の状態を示す図、(B)は電源正常時にパーキングブレーキの操作がなされた状態を示す図、(C)は電源失陥時にブレーキペダルの踏み込み操作がなされた状態を示す図である。 第8の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の構成図であり、(A)は電源正常時の状態を示す図、(B)は電源正常時にパーキングブレーキの操作がなされた状態を示す図、(C)は電源失陥時にブレーキペダルの踏み込み操作がなされた状態を示す図である。 第8の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の構成図であり、(A)は電源正常時の状態を示す図、(B)は電源正常時にパーキングブレーキの操作がなされた状態を示す図、(C)は電源失陥時にブレーキペダルの踏み込み操作がなされた状態を示す図である。 第9の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の構成図である。 第10の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の構成図である。 第11の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の構成図である。
(第1の実施の形態)
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
第1の実施の形態では、電動ブレーキ装置が自動車の運転中に使用される常用ブレーキとしてのディスクブレーキに適用された場合について説明する。
図1、図2(A)に示すように、電動ブレーキ装置10は、ブレーキペダル12と、ストローク量検出部14Aと、ECU14Bと、電動ブレーキ本体16と、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Aとを含んで構成されている。
ブレーキペダル12は、運転者によって踏み込み操作されるものであり、支軸1202により揺動可能に支持されたアーム1204と、アーム1204の下端に設けられたペダル部1206と、ペダル部1206を初期位置に付勢するリターンスプリング1208と、初期位置を規制するストッパ1210とを備えている。
ストローク量検出部14Aは、運転者により踏み込み操作されることによって変位するペダル部1206のストローク量を検出するものである。
ECU14Bは、ストローク量に基いて後述するモータ1614の駆動量を制御するものである。
電動ブレーキ本体16は、ディスクロータ1602と、一対のブレーキパッド1604A、1604Bと、キャリパ1606と、キャリパ1606に取着されたフランジ1608と、押圧機構1610と、駆動プーリー1612とを備えている。
ディスクロータ1602は、不図示の車輪と共に回転するものであり、被制動部材を構成している。
押圧機構1610は、フランジ1608で保持されたモータ1614と、フランジ1608で保持されたケース1616と、ケース1616に収容されたピストン1618と、モータ1614の回転力をピストン1618の直線運動に変換する歯車機構1620とを含んで構成されている。
歯車機構1620は、モータ1614の出力軸に取着された出力歯車1622と、出力歯車1622に噛合する第1歯車1624と、ケース1616内に収容され第1歯車1624に噛合し回転することでピストン1618を往復直線移動させる第2歯車1626とを含んで構成されている。
駆動プーリー1612は、第1歯車1624の中心軸と同軸上に設けられている。
一対のブレーキパッド1604A、1604Bは制動部材を構成しており、一対のブレーキパッド1604A、1604Bのうちの一方のブレーキパッド1604Aは、押圧機構1610のピストン1618に設けられている。
一対のブレーキパッド1604A、1604Bのうちの他方のブレーキパッド1604Bは、ディスクロータ1602を挟んで一方のブレーキパッド1604Aに対向するキャリパ1606の箇所に設けられている。
モータ1614は、ECU14Bの制御によりバッテリ14Cから供給される電力に基いて回転駆動するものであり、電動アクチュエータを構成している。
モータ1614の正転により歯車機構1620を介してピストン1618が突出すると、一対のブレーキパッド1604A、1604Bによりディスクロータ1602が挟持されることでディスクロータ1602が制動される。
また、モータ1614の逆転により歯車機構1620を介してピストン1618が没入すると、一対のブレーキパッド1604A、1604Bによるディスクロータ1602の挟持が解除され、ディスクロータ1602の制動が解除される。
失陥時用ケーブル18は、その一端が後述する巻き取りプーリー2002に連結され、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2C(図2(A))を介し他端が駆動プーリー1612に所定量巻き取られた状態となっている。
ここで、失陥時用ケーブル18が引っ張られて駆動プーリー1612が回転すると、第2歯車1626が回転され、ピストン1618が突出する。
したがって、失陥時用ケーブル18は、駆動プーリー1612、第1歯車1624、第2歯車1626、ピストン1618を介してブレーキペダル12と制動部材とを連結している。
引張力発生部20Aは、電源失陥時に、すなわち、後述するバッテリ14Cからの電力供給が正常になされない時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせ、失陥時用ケーブル18を介して制動部材を被制動部材に押圧するものである。
引張力発生部20Aは、巻き取りプーリー2002と、入力回転部材2006と、出力回転部材2008と、アクチュエータ2010とを含んで構成されている。
巻き取りプーリー2002は、支軸1202と同軸上に設けられ、失陥時用ケーブル18の一端が巻回されている。
なお、失陥時用ケーブル18は、電源正常時に、すなわち、後述するバッテリ14Cからの電力供給が正常になされている時に、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2C(図2(A))を介し一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
入力回転部材2006は支軸1202と同軸上に設けられ、ブレーキペダル12と一体的に回転するように設けられている。
出力回転部材2008は支軸1202と同軸上で回転可能に設けられ、出力回転部材2008の外周部には巻き取りプーリー2002が出力回転部材2008と一体的に回転するように設けられている。
出力回転部材2008は、入力回転部材2006と係合することで、出力回転部材2008と入力回転部材2006とは一体に回転し、入力回転部材2006との係合を解除することで、入力回転部材2006と切り離される。
アクチュエータ2010は、入力回転部材2006と出力回転部材2008の少なくとも一方を軸方向に移動させ、入力回転部材2006と出力回転部材2008とを係脱させるものであり、非通電時に入力回転部材2006と出力回転部材2008とを係合させ、通電時に入力回転部材2006と出力回転部材2008との係合を解除させる電磁アクチェータである。
したがって、本実施の形態では、入力回転部材2006と出力回転部材2008とアクチュエータ2010とにより電磁クラッチ2004が構成され、電磁クラッチ2004は、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002との間に設けられ、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002とを接続し、また、その接続を解除する。
したがって、アクチュエータ2010が非通電状態とされると、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002とは、入力回転部材2006および出力回転部材2008を介して接続される。
また、アクチュエータ2010が通電状態とされると、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002との接続が解除される。
なお、本実施の形態では、電源正常時にアクチュエータ2010への通電がなされ、電源失陥時にアクチュエータ2010への通電はなされない。
次に作用効果について説明する。
まず、電源正常時について説明する。
図1、図2(A)に示すように、ブレーキペダル12の踏み込み操作がなされると、ECU14Bはストローク量検出部14Aで検出されたペダル部1206のストローク量に基いてモータ1614を正転させる。
これにより、押圧機構1610を介して一対のブレーキパッド1604A、1604Bがディスクロータ1602を挟持しディスクロータ1602を制動する。
また、ブレーキペダル12の踏み込み操作が解除されると、ECU14Bはストローク量検出部14Aで検出されたペダル部1206のストローク量に基いてモータ1614を逆転させる。
これにより、押圧機構1610を介して一対のブレーキパッド1604A、1604Bによるディスクロータ1602の挟持が解除され、ディスクロータ1602の制動が解除される。
また、電源正常時、アクチュエータ2010は、通電状態であり、電磁クラッチ2004は切断され、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002との接続が解除されている。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されても、巻き取りプーリー2002は停止しており、失陥時用ケーブル18には引張力が発生しない。
したがって、電源正常時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作により失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、押圧機構1610によるディスクロータ1602の制動に影響を与えない。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、図2(B)に示すように、アクチュエータ2010は、非通電状態となり、電磁クラッチ2004が接続され、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002との接続がなされる。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、巻き取りプーリー2002により失陥時用ケーブル18が巻き取られ、失陥時用ケーブル18に引張力が発生する。
失陥時用ケーブル18に生じた引張力は、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2Cを介し駆動プーリー1612に伝達され、駆動プーリー1612を回転させる。
そして、駆動プーリー1612と一体に第1歯車1624が回転され、第2歯車1626を介してピストン54が突出し、一対のブレーキパッド1604A、1604Bがディスクロータ1602を挟持しディスクロータ1602を制動する。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力の押圧機構1610への伝達が有効とされる。
すなわち、電源失陥時においても電動ブレーキ装置10による制動機能が確保される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Aとを設けるといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について図3を参照して説明する。
第2の実施の形態は、本発明の電動ブレーキ装置が自動車の運転中に使用される常用ブレーキとしてのドラムブレーキに適用された場合について説明する。
なお、以下の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の部分については第1の実施の形態と同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分について重点的に説明する。
図3に示すように、電動ブレーキ装置10は、第1の実施の形態と同様に、ブレーキペダル12と、ストローク量検出部14Aと、ECU14Bと、電動ブレーキ本体22と、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Bとを含んで構成されており、電動ブレーキ本体22の構成が第1の実施の形態と異なっている。
電動ブレーキ本体22は、ブレーキドラム2202と、一対のブレーキシュー2204A、2204Bと、ブレーキシューレバー2206と、シューアジャスタ2208と、2つのリターンスプリング2210とを含んで構成されている。
ブレーキドラム2202は、不図示の車輪と共に回転するものであり、被制動部材を構成している。
一対のブレーキシュー2204A、2204Bは、制動部材を構成しており、ブレーキドラム2202の内側に配置されている。
ブレーキシューレバー2206は、一端が一対のブレーキシュー2204A、2204Bのうちの一方のブレーキシュー2204Aにピン2206Aを介して連結されている。
シューアジャスタ2208は、一対のブレーキシュー2204A、2204Bのうちの他方のブレーキシュー2204Bとブレーキシューレバー2206との間に介装されている。シューアジャスタ2208の両端はそれぞれ一対のブレーキシュー2204A、2204Bのうちの他方のブレーキシュー2204B及びブレーキシューレバー2206の中間部に当接している。
リターンスプリング2210はコイルバネであり、各ブレーキシュー2204A、2204Bの間に介装され各ブレーキシュー2204A、2204Bをブレーキドラム2202の内周面から離れる方向に常時付勢している。
モータ2214は、ECU14Bの制御によりバッテリ14Cから供給される電力に基いて回転駆動するものであり、電動アクチュエータを構成している。
モータ2214は、一対のブレーキシュー2204A、2204Bの端部の間に介装されている。
モータ2214が正転することによりブレーキシュー2204A、2204Bを押し出すことでブレーキシュー2204A、2204Bが拡開され、モータ2214が逆転することによりブレーキシュー2204A、2204Bがリターンスプリング2210の付勢力によって元の位置に戻される。
駆動プーリー2216は、モータ2214の出力軸に設けられている。
レバー用ケーブル2218は、その一端が駆動プーリー2216に取着され、他端がブレーキシューレバー2206の他端部と接続されている。
モータ2214の正転によりブレーキシュー2204A、2204Bを押し出すことでブレーキドラム2202の内周面に押圧され、制動力を発生する。
モータ2214の逆転によりリターンスプリング2210による付勢力でブレーキシュー2204A、2204Bとブレーキドラム2202の内周面とが離隔し、制動が解除される。
失陥時用ケーブル18は、その一端が後述する巻き取りプーリー2002に連結され、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2Cを介し他端がブレーキシューレバー2206の他端に連結されている。
ここで、失陥時用ケーブル18に引張力が生じると、ブレーキシューレバー2206が揺動し、一対のブレーキシュー2204A、2204Bが径方向外側に押し広げられブレーキドラム2202の内周面に押圧されて制動力を発生する。
ここで、失陥時用ケーブル18に生じていた引張力が解除されると、リターンスプリング2210の付勢力によりブレーキシューレバー2206が逆方向に揺動し一対のブレーキシュー2204A、2204Bがブレーキドラム2202の内周面から離間し、制動力が解除される。
引張力発生部20Bは、第1の実施の形態と同様に、巻き取りプーリー2002と、入力回転部材2006と、出力回転部材2008と、アクチュエータ2010とを含んで構成されている。
なお、失陥時用ケーブル18は、電源正常時、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドレール2Cを介し一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
次に作用効果について図3、図2(A)、(B)を参照して説明する。
まず、電源正常時について説明する。
ブレーキペダル12の踏み込み操作がなされると、ECU14Bはストローク量検出部14Aで検出されたペダル部1206のストローク量に基いてモータ2214を正転させる。
これにより、一対のブレーキシュー2204A、2204Bがブレーキドラム2202の内周面に押圧されブレーキドラム2202を制動する。
また、ブレーキペダル12の踏み込み操作が解除されると、ECU14Bはストローク量検出部14Aで検出されたペダル部1206のストローク量に基いてモータ2214を逆転させる。
これにより、一対のブレーキシュー2204A、2204Bによるブレーキドラム2202の内周面への押圧が解除され、ブレーキドラム2202の制動が解除される。
また、電源正常時、アクチュエータ2010は、通電状態であり、電磁クラッチ2004は切断され、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002との接続が解除されている。
そのため、第1の実施の形態と同様に、ブレーキペダル12が踏み込み操作されても、巻き取りプーリー2002は停止しており、失陥時用ケーブル18には引張力が発生しない。
したがって、電源正常時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作により失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、引張機構2212によるブレーキドラム2202の制動に影響を与えない。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ2214は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、アクチュエータ2010は、非通電状態となり、電磁クラッチ2004が接続され、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002との接続がなされる。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、巻き取りプーリー2002により失陥時用ケーブル18が巻き取られ、失陥時用ケーブル18に引張力が発生する。
失陥時用ケーブル18に生じた引張力は、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2Cを介しブレーキシューレバー2206に伝達され、ブレーキシューレバー2206を揺動させる。
そして、ブレーキシューレバー2206の揺動により一対のブレーキシュー2204A、2204Bがブレーキドラム2202の内周面に押圧されブレーキドラム2202を制動する。
したがって、電源失陥時には、失陥時用ケーブル18に生じた引張力のブレーキシューレバー2206への伝達が有効とされる。
すなわち、電源失陥時においても電動ブレーキ装置10による制動機能が確保される。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Bとを設けるといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について図4(A)、(B)を参照して説明する。
第3の実施の形態は、引張力発生部を構成するアクチュエータの構成が第1、第2の実施の形態と異なっている。
また、電動ブレーキ本体として、第1の実施の形態のディスクブレーキを用いた電動ブレーキ本体16、第2の実施の形態のドラムブレーキを用いた電動ブレーキ本体22の何れも使用可能であるが、以下の実施の形態では電気ブレーキ本体が第1の実施の形態と同様の電動ブレーキ本体16である場合について説明する。
引張力発生部20Cは、第1、第2の実施の形態と同様に、電源失陥時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせ、失陥時用ケーブル18を介して制動部材を被制動部材に押圧するものである。
引張力発生部20Cは、巻き取りプーリー2002と、入力回転部材2006と、出力回転部材2008と、アクチュエータ2020とを含んで構成されている。
巻き取りプーリー2002は、支軸1202と同軸上に設けられ、失陥時用ケーブル18の一端が巻回されている。
なお、失陥時用ケーブル18は、電源正常時、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2Cを介し一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
入力回転部材2006は支軸1202と同軸上に設けられ、ブレーキペダル12と一体的に回転するように設けられている。
出力回転部材2008は支軸1202と同軸上で回転可能に設けられ、出力回転部材2008の外周部には巻き取りプーリー2002が出力回転部材2008と一体的に回転するように設けられている。
出力回転部材2008は、入力回転部材2006と係合することで、出力回転部材2008と入力回転部材2006とは一体に回転し、入力回転部材2006との係合を解除することで、入力回転部材2006と切り離される。
アクチュエータ2020は、第1の実施の形態と同様に、入力回転部材2006と出力回転部材2008の少なくとも一方を軸方向に移動させ、入力回転部材2006と出力回転部材2008とを係脱させるものである。
アクチュエータ2020は、モータ2022と、ピニオン2024と、ラック2026とを含んで構成されている。
ピニオン2024は、モータ2022の出力軸に連結され出力軸と一体的に回転される。
ラック2026は、支軸1202と同軸上に延在し、ピニオン2024に噛合している。
ラック2026の一端と出力回転部材2008とは、回転可能にかつ軸方向に一体に移動するように連結されている。
電源正常時、モータ2022に電力が供給されることで、出力回転部材2008は入力回転部材2006から離れた箇所に位置し、入力回転部材2006と出力回転部材2008との係合が解除された状態になっている。
電源失陥時、モータ2022に電力が供給されることで、ピニオン2024、ラック2026を介して出力回転部材2008は入力回転部材2006に係合する。
なお、本実施の形態では、電源正常時、バッテリ14Cの電力がモータ2022に供給され、電源失陥時、車両に搭載されているバッテリ14Cとは別に設けられたキャパシタ14D(補助電源)の電力が電力供給部14Eを介してモータ2022に供給される。
次に作用効果について図4(A)、(B)、図1を参照して説明する。
電源正常時の動作は第1の実施の形態と同様である。
電源正常時、図4(A)に示すように、バッテリ14Cからの電力がモータ2022に供給されることで、入力回転部材2006と出力回転部材2008との係合が解除された状態になっている。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されても、巻き取りプーリー2002は停止しており、失陥時用ケーブル18には引張力が発生しない。
したがって、電源正常時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作により失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、押圧機構1610によるディスクロータ1602の制動に影響を与えない。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、図4(B)に示すように、キャパシタ14Dからの電力が電力供給部14Eを介してモータ2022に供給されることにより、ピニオン2024、ラック2026を介して出力回転部材2008は入力回転部材2006に係合した状態となる。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、巻き取りプーリー2002により失陥時用ケーブル18が巻き取られ、失陥時用ケーブル18に引張力が発生する。
失陥時用ケーブル18に生じた引張力は、第1の実施の形態と同様に、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2Cを介し駆動プーリー1612に伝達され、駆動プーリー1612を回転させ、一対のブレーキパッド1604A、1604Bがディスクロータ1602を挟持しディスクロータ1602を制動する。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力の押圧機構1610への伝達が有効とされる。
すなわち、電源失陥時においても電動ブレーキ装置10による制動機能が確保される。
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、第1、第2の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Cとを設けるといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について図5(A)、(B)を参照して説明する。
第4の実施の形態は、引張力発生部20Dを構成するアクチュエータの構成が第1から第3の実施の形態と異なっている。
引張力発生部20Dは、第1から第3の実施の形態と同様に、電源失陥時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせ、失陥時用ケーブル18を介して制動部材を被制動部材に押圧するものである。
引張力発生部20Dは、巻き取りプーリー2002と、入力回転部材2006と、出力回転部材2008と、アクチュエータ2030とを含んで構成されている。
巻き取りプーリー2002は、支軸1202と同軸上に設けられ、失陥時用ケーブル18の一端が巻回されている。
なお、失陥時用ケーブル18は、電源正常時、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2Cを介し一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
入力回転部材2006は支軸1202と同軸上に設けられ、ブレーキペダル12と一体的に回転するように設けられている。
出力回転部材2008は支軸1202と同軸上で回転可能に設けられ、出力回転部材2008の外周部には巻き取りプーリー2002が出力回転部材2008と一体的に回転するように設けられている。
出力回転部材2008は、入力回転部材2006と係合することで、出力回転部材2008と入力回転部材2006とは一体に回転し、入力回転部材2006との係合を解除することで、入力回転部材2006と切り離される。
アクチュエータ2030は、入力回転部材2006と出力回転部材2008とを係脱させるものである。
アクチュエータ2030は、モータ2032と、入力回転部材2006と出力回転部材2008との間に介設されモータ2032により回転される不図示のスプリングとを含んで構成されている。
モータ2032が回転することによりスプリングが縮径して入力回転部材2006と出力回転部材2008とのスプリングを介した係合が解除され、モータ2032の回転が停止することによりスプリングが拡径して入力回転部材2006と出力回転部材2008とがスプリングを介して係合される。
したがって、モータ2032に電力が供給されると、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002とは、入力回転部材2006および出力回転部材2008を介した接続が解除される。
また、モータ2032への電力供給が停止されると、ブレーキペダル12と巻き取りプーリー2002とが接続される。
なお、本実施の形態では、電源正常時にモータ2032への通電がなされ、電源失陥時に、モータ2032への通電がなされない。
次に作用効果について図5(A)、(B)、図1を参照して説明する。
電源正常時の動作は第1の実施の形態と同様である。
電源正常時、図5(A)に示すように、モータ2032への電力供給がなされることで、アクチュエータ2030により入力回転部材2006と出力回転部材2008との係合が解除された状態になっている。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されても、巻き取りプーリー2002は停止しており、失陥時用ケーブル18には引張力が発生しない。
したがって、電源正常時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作により失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、押圧機構1610によるディスクロータ1602の制動に影響を与えない。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、図5(B)に示すように、モータ2032への電力供給がなされないことにより、アクチュエータ2030により出力回転部材2008は入力回転部材2006に係合した状態となる。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、巻き取りプーリー2002により失陥時用ケーブル18が巻き取られ、失陥時用ケーブル18に引張力が発生する。
失陥時用ケーブル18に生じた引張力は、第1の実施の形態と同様に、第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2B、第3ガイドローラ2Cを介し駆動プーリー1612に伝達され、駆動プーリー1612を回転させ、一対のブレーキパッド1604A、1604Bがディスクロータ1602を挟持しディスクロータ1602を制動する。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力の押圧機構1610への伝達が有効とされる。
すなわち、電源失陥時においても電動ブレーキ装置10による制動機能が確保される。
以上説明したように、第4の実施の形態によれば、第1から第3の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Dとを設けるといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について図6(A)、(B)を参照して説明する。
第5の実施の形態は、引張力発生部20Eの構成が第1から第4の実施の形態と異なっている。
図6(A)に示すように、引張力発生部20Eは、第1から第4の実施の形態と同様に、電源失陥時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせ、失陥時用ケーブル18を介して制動部材を被制動部材に押圧するものである。
引張力発生部20Eは、ストロークシミュレータ用シリンダ24と、揺動アーム26とを含んで構成されている。
ストロークシミュレータ用シリンダ24は、シリンダ2402と、第1ピストン2404と、第2ピストン2406と、第3ピストン2408と、反力発生用スプリング2410と、当接用スプリング2412と、ストッパピン2414と、アクチュエータ2416とを有している。
第1ピストン2404に第1ピストンロッド2404Aが突設され、第1ピストンロッド2404Aはブレーキペダル12に連結され、ブレーキペダル12の揺動に追従して第1ピストン2404は直線運動を行なう。
第2ピストン2406は、ブレーキペダル12と反対側の第1ピストン2404の箇所に対向してシリンダ2402内に配置されている。
ストッパピン2414は、シリンダ2402内に突出し第1ピストン2404から離れる方向への第2ピストン2406の移動を阻止している。
反力発生用スプリング2410は、第1ピストン2404と第2ピストン2406との間に配置され、ブレーキペダル12の踏み込み時の反力を発生しブレーキペダル12に付与する。
第3ピストン2408は、ストッパピン2414を挟んで第2ピストン2406に対向してシリンダ2402内に配設され、第3ピストン2408には第3ピストンロッド2408Aが突設されている。
当接用スプリング2412は、シリンダ2402内に配設され、第3ピストン2408を付勢しストッパピン2414に当接させている。
アクチュエータ2416は、電源正常時に、ストッパピン2414をシリンダ2402内に突出させ、電源失陥時に、ストッパピン2414をシリンダ2402外に出没させる。
本実施の形態では、アクチュエータ2416は、通電時にストッパピン2414を突出させ、第2ピストン2406および第3ピストン2408の移動を禁止し、非通電時にストッパピン2414を没入させ、第2ピストン2406および第3ピストン2408の移動を許容する。
なお、電源正常時にはアクチュエータ2416への通電がなされ、電源失陥時にはアクチュエータ2416への通電がなされない。
揺動アーム26は、ストッパピン2414から離れる方向への第3ピストン2408の移動により揺動し失陥時用ケーブル18を引っ張るものである。
揺動アーム26は、その中間部が支軸2602により揺動可能に支持され、一端部が第3ピストンロッド2408Aに連結され、他端部が失陥時用ケーブル18の一端に連結されている。
失陥時用ケーブル18は、電源正常時、張り調整用ガイドローラ4Aにより第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2Bに一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
なお、第3ピストン2408を省略し第3ピストンロッド2408Aを第2ピストン2406に直接連結することも可能であり、本実施の形態では、第1ピストン2404から離れる方向への第2ピストン2406の動きを揺動アーム26に伝達し揺動アーム26を揺動させる伝達部材が、第3ピストン2408と第3ピストンロッド2408Aとで構成されている。
次に作用効果について図6(A)、(B)、図1を参照して説明する。
電源正常時の動作は第1の実施の形態と同様である。
すなわち電源正常時、図6(A)に示すように、アクチュエータ2416への電力供給がなされることで、アクチュエータ2416のストッパピン2414が突出し、第1ピストン2404から離れる方向への第2ピストン2406の移動を阻止している。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されても、第2ピストン2406は移動せず、第3ピストン2408も当接用スプリング2412の付勢力によりストッパピン2414に当接して移動せず、揺動レバー26が揺動せず、引張力発生部20Eは失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせない。
したがって、電源正常時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作により失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、押圧機構1610によるディスクロータ1602の制動に影響を与えない。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、図6(B)に示すように、アクチュエータ2416のストッパピン2414が没入し、第1ピストン2404から離れる方向への第2ピストン2406の移動が許容される。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、第2ピストン2406が当接用スプリング2412の付勢力に抗して第3ピストン2408を押圧し、第3ピストンロッド2408Aを介して揺動レバー26が揺動し、失陥時用ケーブル18が引っ張られ、失陥時用ケーブル18に引張力が生じる。
失陥時用ケーブル18に生じた引張力は、第1の実施の形態と同様に、第1ガイドローラ2A、張り調整用ガイドローラ4A、第2ガイドローラ2Bを介し駆動プーリー1612に伝達され、駆動プーリー1612を回転させ、一対のブレーキパッド1604A、1604Bがディスクロータ1602を挟持しディスクロータ1602を制動する。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力の押圧機構1610への伝達が有効とされる。
すなわち、電源失陥時においても電動ブレーキ装置10による制動機能が確保される。
以上説明したように、第5の実施の形態によれば、第1から第4の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Eとを設けるといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第6の実施の形態)
次に第6の実施の形態について図7(A)、(B)を参照して説明する。
第6の実施の形態は、引張力発生部20Fの構成が第1から第5の実施の形態と異なっている。
図7(A)に示すように、引張力発生部20Fは、第1から第5の実施の形態と同様に、電源失陥時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせ、失陥時用ケーブル18を介して制動部材を被制動部材に押圧するものである。
引張力発生部20Fは、ストロークシミュレータ用シリンダ28と、移動体30と、アクチュエータ32とを含んで構成されている。
ストロークシミュレータ用シリンダ28は、シリンダ2802と、シリンダ2802内に配設されたピストン2804と、ピストン2804から突出するピストンロッド2806と、反力発生用スプリング2808とを有している。
ピストンロッド2806は、ブレーキペダル12に連結され、その長手方向に沿って複数のピストンロッド側係合部2810が設けられている。
反力発生用スプリング2808は、シリンダ2802内に配設されピストンロッド2806を介してブレーキペダル12の踏み込み時の反力をブレーキペダル12に付与している。
移動体30は、ガイドロッド3002を介してピストンロッド2806の長手方向と平行する方向に移動可能に支持され、移動体30には、失陥時用ケーブル18の一端が連結されてる。
失陥時用ケーブル18は、電源正常時、張り調整用ガイドローラ4Aにより第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2Bに一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
移動体30は、ブレーキペダル12の踏み込み時にピストンロッド2806が移動する方向に移動することで失陥時用ケーブル18を引っ張る。
アクチュエータ32は、移動体30に取着され、電源正常時に、ピストンロッド側係合部2810に係合可能なアクチュエータ側係合部3202をピストンロッド側係合部2810から離し、電源失陥時に、アクチュエータ側係合部3202をピストンロッド側係合部2810に係合させる。
本実施の形態では、アクチュエータ32は、非通電時にアクチュエータ側係合部3202をピストンロッド側係合部2810に係合させ、通電時にアクチュエータ側係合部3202をピストンロッド側係合部2810から離す。
なお、電源正常時にはアクチュエータ32への通電がなされ、電源失陥時にアクチュエータ32への通電がなさされない。
次に作用効果について図7(A)、(B)、図1を参照して説明する。
電源正常時の動作は第1の実施の形態と同様である。
すなわち電源正常時、図7(A)に示すように、アクチュエータ32への電力供給がなされることで、アクチュエータ32のアクチュエータ側係合部3202は、ピストンロッド側係合部2810から離れており、移動体30はピストンロッド2806から切り離されている。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されても、移動体30は移動せず、引張力発生部20Fは失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせない。
したがって、電源正常時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作により失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、押圧機構1610によるディスクロータ1602の制動に影響を与えない。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、図7(B)に示すように、アクチュエータ32のアクチュエータ側係合部3202がピストンロッド側係合部2810に係合し、移動体30はピストンロッド2806と共に移動可能となっている。
したがって、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、ピストンロッド2806と共にピストンロッド2806の移動方向に移動体30が移動し、失陥時用ケーブル18が引っ張られ、失陥時用ケーブル18に引張力が生じる。
失陥時用ケーブル18に生じた引張力は、第1の実施の形態と同様に、第1ガイドローラ2A、張り調整用ガイドローラ4A、第2ガイドローラ2Bを介し駆動プーリー1612に伝達され、駆動プーリー1612を回転させ、一対のブレーキパッド1604A、1604Bがディスクロータ1602を挟持しディスクロータ1602を制動する。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力の押圧機構1610への伝達が有効とされる。
すなわち、電源失陥時においても電動ブレーキ装置10による制動機能が確保される。
以上説明したように、第6の実施の形態によれば、第1から第5の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Fとを設けるといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第7の実施の形態)
次に第7の実施の形態について図8(A)、(B)、(C)を参照して説明する。
第7の実施の形態は、電動ブレーキ装置10と、電動パーキングブレーキ装置34とを備える車両用ブレーキ装置に関するものであり、移動体36と、引張力発生部20Gと、失陥時用ケーブル18とを備えている。
電動ブレーキ装置10は、ブレーキペダル12の踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧するもので、第1から第6の実施の形態と同様に常用ブレーキ装置を構成する。
電動パーキングブレーキ装置34は、不図示のパーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータ3402がパーキング用ケーブル3404に引張力を生じさせることによりパーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧するものである。
詳細に説明すると、パーキング用ケーブル3404に移動体36を介してイコライザー38が連結され、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用制動部材とイコライザー38とが連結されている。イコライザー38がパーキング用ケーブル3404により引っ張られることで、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用被制動部材にパーキングブレーキ用制動部材が押圧され、駐車時における車輪の回転が規制される。
移動体36は、パーキング用ケーブル3404とパーキング用制動部材との間に設けられ、詳細には、パーキング用ケーブル3404とイコライザー38との間に設けられている。
移動体36は、イコライザー38の移動方向に沿って直線移動可能に支持されている。
移動体36は、パーキング用ケーブル3404に生じた引張力により移動し、イコライザー38を介してパーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧する。
引張力発生部20Gは、ブレーキペダル12に連結されている。
失陥時用ケーブル18は、引張力発生部20Gと移動体36とを連結している。
失陥時用ケーブル18は、電源正常時、張り調整用ガイドローラ4Aにより第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2Bに一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
引張力発生部20Gは、電源失陥時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせる。
パーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧する移動体36の移動は、失陥時用ケーブル18に生じる引張力とパーキング用ケーブル3404に生じる引張力のうち少なくとも一方の引張力により行われる。
なお、引張力発生部20Gの構成には、第1から第6の実施の形態の引張力発生部20Aから20Fが使用可能である。
次に作用効果について図8(A)から(C)、図1を参照して説明する。
電源正常時における電動ブレーキ装置10の動作は第1から第6の実施の形態と同様である。
すなわち、図8(A)に示すように、電源正常時、引張力発生部20Gの作用によって、ブレーキペダル12の踏み込み操作があっても失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、移動体36が失陥時用ケーブル18により引っ張られることはなく、電動パーキングブレーキ装置34の制動に影響を与えない。
電源正常時における電動パーキングブレーキ装置34の動作について説明する。
すなわち、図8(B)に示すように、駐車時、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータ3402がパーキング用ケーブル3404に引張力を生じさせる。
これにより、イコライザー38がパーキング用ケーブル3404により引っ張られることで、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用被制動部材にパーキングブレーキ用制動部材が押圧され、駐車時における車輪の回転が規制される。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置1010による制動が正常になされない状態となる。
この際、図8(C)に示すように、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、引張力発生部20Gにより失陥時用ケーブル18が引っ張られる。
これにより、失陥時用ケーブル18により移動体36が移動し、イコライザー38が引っ張られることで、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用被制動部材にパーキングブレーキ用制動部材が押圧されパーキングブレーキ用被制動部材の制動がなされる。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力により、電動パーキングブレーキ装置34の制動機構40による制動がなされる。
すなわち、電源失陥時においても車両用ブレーキ装置の制動機能が確保される。
以上説明したように、第7の実施の形態によれば、失陥時用ケーブル18と、移動体36と、引張力発生部20Gとを設けると共に、電動パーキングブレーキ装置34を利用するといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第8の実施の形態)
次に第8の実施の形態について図9(A)、(B)、(C)を参照して説明する。
第8の実施の形態の車両用ブレーキ装置は、第7の実施の形態と移動体42の構成が異なっており、その他の構成は第7の実施の形態と同様であるため、移動体42について重点的に説明する。
移動体42は、パーキング用ケーブル3404とパーキング用制動部材との間に設けられ、詳細には、パーキング用ケーブル3404とイコライザー38との間に設けられている。
移動体42は、支軸4202を支点に揺動可能に設けられている。
移動体42は、パーキング用ケーブル3404に生じた引張力により揺動し、イコライザー38を介してパーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧する。
失陥時用ケーブル18は、引張力発生部20Gと移動体42とを連結し、パーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧する移動体42の揺動は、失陥時用ケーブル18に生じる引張力とパーキング用ケーブル3404に生じる引張力のうち少なくとも一方の引張力により行われる。
次に作用効果について図9(A)から(C)、図1を参照して説明する。
電源正常時における電動ブレーキ装置10の動作は第1から第6の実施の形態と同様である。
すなわち、図9(A)に示すように、電源正常時、移動体42が失陥時用ケーブル18により引っ張られることはなく、電動パーキングブレーキ装置34の制動に影響を与えない。
電源正常時における電動パーキングブレーキ装置34の動作は第7の実施の形態と同様であり、図9(B)に示すように、駐車時、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータ3402がパーキング用ケーブル3404に引張力を生じさせ、これにより、イコライザー38がパーキング用ケーブル3404により引っ張られることで、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用被制動部材にパーキングブレーキ用制動部材が押圧され、駐車時における車輪の回転が規制される。
次に、電源失陥時の動作は第7の実施の形態と同様であり、図9(C)に示すように、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、引張力発生部20Gにより失陥時用ケーブル18が引っ張られる。
これにより、失陥時用ケーブル18により移動体42が揺動し、イコライザー38が引っ張られることで、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用被制動部材にパーキングブレーキ用制動部材が押圧されパーキングブレーキ用被制動部材の制動がなされる。
すなわち、電源失陥時においても車両用ブレーキ装置の制動機能が確保される。
以上説明したように、第8の実施の形態によれば、第7の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、移動体42と、引張力発生部20Gとを設けると共に、電動パーキングブレーキ装置34を利用するといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第9の実施の形態)
次に第9の実施の形態について図10(A)、(B)、(C)を参照して説明する。
第9の実施の形態は、第7、第8の実施の形態と同様に、電動ブレーキ装置10と、電動パーキングブレーキ装置44とを備える車両用ブレーキ装置に関するものであり、引張力発生部20Gと、失陥時用ケーブル18とを備えている。
電動ブレーキ装置10は、ブレーキペダル12の踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧するもので、第1から第6の実施の形態と同様に常用ブレーキ装置を構成する。
電動パーキングブレーキ装置44は、パーキングブレーキ用電動アクチュエータと、2本の送りねじ4404と、2本の送りねじ4404にねじ結合された雌ねじ部材4406と、パーキング用ケーブル4408と、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用制動部材と、パーキングブレーキ用被制動部材とを含んで構成されている。
パーキングブレーキ用電動アクチュエータは、不図示のパーキングブレーキ用操作部材の操作に基いて回転するモータ4402で構成されている。
2本の送りねじ4404は、モータ4402の回転により歯車4410A、4410B、4410Cを介して回転される。
雌ねじ部材4406は、2本の送りねじ4404が回転されることにより、イコライザー38から離れる方向に移動する。
パーキング用ケーブル4408は、雌ねじ部材4406とイコライザー38とを連結しており、雌ねじ部材4406が移動し、雌ねじ部材4406がパーキング用ケーブル4408を引っ張ることで、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用被制動部材にパーキングブレーキ用制動部材が押圧され、駐車時における車輪の回転が規制される。
パーキング用ケーブル4408の一端は、雌ねじ部材4406を挿通し、イコライザー38から離れた雌ねじ部材4406の側面に配置された係止部材46に取着されている。
引張力発生部20Gは、ブレーキペダル12に連結されている。
失陥時用ケーブル18は、引張力発生部20Gとイコライザー38とを連結している。
本実施の形態では、失陥時用ケーブル18の一端は、係止部材46に取着され、したがって、失陥時用ケーブル18は、係止部材46およびパーキング用ケーブル4408を介してイコライザー38に連結されている。
失陥時用ケーブル18は、電源正常時、張り調整用ガイドローラ4Aにより第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2Bに一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
引張力発生部20Gは、電源失陥時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせる。
なお、引張力発生部20Gの構成には、第1から第6の実施の形態の引張力発生部20Aから20Gが使用可能である。
次に作用効果について図10(A)から(C)、図1を参照して説明する。
電源正常時における電動ブレーキ装置10の動作は第1から第6の実施の形態と同様である。
すなわち、図10(A)に示すように、電源正常時、引張力発生部20Gの作用によって、ブレーキペダル12の踏み込み操作があっても失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、イコライザー38が失陥時用ケーブル18により引っ張られることはなく、電動パーキングブレーキ装置44の制動に影響を与えない。
電源正常時における電動パーキングブレーキ装置44の動作について説明する。
すなわち、図10(B)に示すように、駐車時、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてモータ44が回転することにより2本の送りねじ4404を介して雌ねじ部材4406が移動し係止部材46を介してパーキング用ケーブル4408に引張力を生じさせる。
これにより、イコライザー38がパーキング用ケーブル4408により引っ張られることで、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用被制動部材にパーキングブレーキ用制動部材が押圧され、駐車時における車輪の回転が規制される。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、図10(C)に示すように、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、引張力発生部20Gにより失陥時用ケーブル18が引っ張られる。
これにより、失陥時用ケーブル18により係止部材46を介してイコライザー38が引っ張られることで、左右輪の制動機構40を構成するパーキングブレーキ用被制動部材にパーキングブレーキ用制動部材が押圧されパーキングブレーキ用被制動部材の制動がなされる。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力により、電動パーキングブレーキ装置44の制動機構40による制動がなされる。
すなわち、電源失陥時においても車両用ブレーキ装置の制動機能が確保される。
以上説明したように、第9の実施の形態によれば、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Gとを設けると共に、電動パーキングブレーキ装置44を利用するといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
なお、第9の実施の形態において、第2ガイドローラ2Bと係合部材46との間に位置する失陥時用ケーブル18の部分に生じるたるみを除去するオートテンショナを設けるなど任意である。
(第10の実施の形態)
次に第10の実施の形態について図11を参照して説明する。
第10の実施の形態は、第7から第9の実施の形態における電動パーキングブレーキ装置がドラムブレーキで構成されている場合について説明する。
電動パーキング装置44は、ブレーキドラム(パーキングブレーキ用被制動部材)2202と、一対のブレーキシュー(パーキングブレーキ用制動部材)2204A、2204Bと、ブレーキシューレバー2206と、シューアジャスタ2208と、2つのリターンスプリング2210と含んで構成され、さらにパーキングブレーキ用電動アクチュエータ48を備えている。
パーキングブレーキ用電動アクチュエータ48は、ケース4802と、ケース内に設けられた不図示のモータと、モータによりケース4802から出没する不図示のピストンとを備え、一対のブレーキシュー2204、2204Bの他端部の間に設けられている。
電源正常時、前記モータの正転によりピストンがケース4802から突出することで一対のブレーキシュー2204A、2204Bがブレーキドラム2202の内周面に押圧され、制動力を発生する。
また、前記モータの逆転によりピストンがケースに没入することで一対のブレーキシュー2204A、2204Bとブレーキドラム2202の内周面とが離隔し、制動が解除される。
引張力発生部20Gは、ブレーキペダル12に連結されている。
失陥時用ケーブル18の一端は引張力発生部20Gに連結され、引張力発生部20Gは、電源失陥時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせる。
なお、引張力発生部20Gの構成には、第1から第6の実施の形態の引張力発生部20Aから20Gが使用可能である。
失陥時用ケーブル18の他端は、第1ガイドローラ2A、張り調整用ガイドローラ4A、第3ガイドローラ2Cを介しブレーキシューレバー2206の他端に連結されている。
失陥時用ケーブル18は、電源正常時、張り調整用ガイドローラ4Aにより第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2Bに一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
ここで、失陥時用ケーブル18に引張力が生じると、ブレーキシューレバー2206が揺動し、一対のブレーキシュー2204A、2204Bが径方向外側に押し広げられブレーキドラム2202の内周面に押圧されて制動力を発生する。
また、失陥時用ケーブル18に生じていた引張力が解除されると、リターンスプリング2210の付勢力によりブレーキシューレバー2206が逆方向に揺動し一対のブレーキシュー2204A、2204Bがブレーキドラム2202の内周面から離間し、制動力が解除される。
次に作用効果について図11、図1を参照して説明する。
電源正常時における電動ブレーキ装置10の動作は第1から第6の実施の形態と同様である。
すなわち、電源正常時、引張力発生部20Gの作用によって、ブレーキペダル12の踏み込み操作があっても失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、ブレーキシューレバー2206は揺動せず、ブレーキドラム2202の制動に影響を与えない。
電源正常時における電動パーキングブレーキ装置44の動作について説明する。
すなわち、駐車時、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータ48のモータが正転することにより、一対のブレーキシュー2204A、2204Bが径方向外側に押し広げられブレーキドラム2202の内周面に押圧され、駐車時における車輪の回転が規制される。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、引張力発生部20Gにより失陥時用ケーブル18が引っ張られる。
これにより、失陥時用ケーブル18によりブレーキシューレバー2206が揺動し、一対のブレーキシュー2204A、2204Bが径方向外側に押し広げられブレーキドラム2202の内周面に押圧され、ブレーキドラムの制動がなされる。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力により、電動パーキングブレーキ装置44による制動がなされる。
すなわち、電源失陥時においても車両用ブレーキ装置の制動機能が確保される。
以上説明したように、第10の実施の形態によれば、第9の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Gとを設けると共に、電動パーキングブレーキ装置44を利用するといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第11の実施の形態)
次に第11の実施の形態について図12を参照して説明する。
第11の実施の形態は、第10の実施の形態の変形例であり、一対のブレーキシューをブレーキドラムの内周面に押圧する機構が第10の実施の形態と異なっている。
電動パーキング装置44は、ブレーキシューレバー2206を除き、第10の実施の形態と同様に、ブレーキドラム(パーキングブレーキ用被制動部材)2202と、一対のブレーキシュー(パーキングブレーキ用制動部材)2204A、2204Bと、シューアジャスタ2208と、2つのリターンスプリング2210とを備えている。
そして、電動パーキング装置44は、ブレーキシュー押圧機構50と、パーキングブレーキ用電動アクチュエータ52とをさらに備えている。
ブレーキシュー押圧機構50は、クロスプル型のドラムブレーキに使用されているものであり、支軸を介して連結された第1レバー5002と不図示の第2レバーとを含んで構成されている。
ブレーキシュー押圧機構50は、第1レバー5002が非押圧位置から押圧位置に揺動することで第1レバーにより一対のブレーキシュー2204A、2204Bのうちの一方をブレーキドラム2202の内周面に押圧し、かつ、第1レバー5002の揺動に連動して第2レバーが非押圧位置から押圧位置に変位することで一対のブレーキシュー2204A、2204Bのうちの他方をブレーキドラム2202の内周面に押圧するように構成されている。
また、ブレーキシュー押圧機構50は、第1レバー5002が初期位置に戻ることで第2レバーも非押圧位置に復帰し、一対のブレーキシュー2204A、2204Bをブレーキドラム2202の内周面から離間させるように構成されている。
パーキングブレーキ用電動アクチュエータ52は、パーキング用ケーブル5202を介して第1レバー5002を非押圧位置と押圧位置との間で揺動させるものである。
パーキングブレーキ用電動アクチュエータ52により第1レバー5002が非押圧位置から押圧位置に揺動されることで一対のブレーキシュー2204A、2204Bがブレーキドラム2202の内周面に押圧され、制動力を発生する。
パーキングブレーキ用電動アクチュエータ52により第1レバー5002が押圧位置から非押圧位置に揺動されることで一対のブレーキシュー2204A、2204Bとブレーキドラム2202の内周面とが離隔し、制動が解除される。
引張力発生部20Gは、ブレーキペダル12に連結されている。
失陥時用ケーブル18の一端は引張力発生部20Gに連結され、引張力発生部20Gは、電源失陥時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に引張力を生じさせる。
なお、引張力発生部20Gの構成には、第1から第6の実施の形態の引張力発生部20Aから20Gが使用可能である。
失陥時用ケーブル18の他端は、第1ガイドローラ2A、張り調整用ガイドローラ4A、第3ガイドローラ2Cを介し第1レバー5002に連結されている。
失陥時用ケーブル18は、電源正常時、張り調整用ガイドローラ4Aにより第1ガイドローラ2A、第2ガイドローラ2Bに一定の張力が付与されたるみの無い状態で配設される。
ここで、失陥時用ケーブル18に引張力が生じると、ブレーキシュー押圧機構50を介して一対のブレーキシュー2204A、2204Bが径方向外側に押し広げられブレーキドラム2202の内周面に押圧されて制動力を発生する。
ここで、失陥時用ケーブル18に生じていた引張力が解除されると、リターンスプリング2210の付勢力によりブレーキシューレバー2206が逆方向に揺動し一対のブレーキシュー2204A、2204Bがブレーキドラム2202の内周面から離間し、制動力が解除される。
次に作用効果について図12、図1を参照して説明する。
電源正常時における電動ブレーキ装置10の動作は第1から第6の実施の形態と同様である。
すなわち、電源正常時、引張力発生部20Gの作用によって、ブレーキペダル12の踏み込み操作があっても失陥時用ケーブル18に引張力は生じないため、第1レバー5002は揺動せず、ブレーキドラム2202の制動に影響を与えない。
電源正常時における電動パーキングブレーキ装置44の動作について説明する。
すなわち、駐車時、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータ52により第1レバー5002が非押圧位置から押圧位置に揺動されることにより、ブレーキシュー押圧機構50を介して一対のブレーキシュー2204A、2204Bが径方向外側に押し広げられブレーキドラム2202の内周面に押圧され、駐車時における車輪の回転が規制される。
次に、電源失陥時について説明する。
この場合、バッテリ14Cからの電力供給により動作するストローク量検出部14A、ECU14B、モータ1614は動作を停止した状態となり、電動ブレーキ装置10による制動が正常になされない状態となる。
この際、ブレーキペダル12が踏み込み操作されると、引張力発生部20Gにより失陥時用ケーブル18が引っ張られる。
これにより、失陥時用ケーブル18により第1レバー5002が非押圧位置から押圧位置に揺動されることによりブレーキシュー押圧機構50を介して一対のブレーキシュー2204A、2204Bが径方向外側に押し広げられブレーキドラム2202の内周面に押圧され、ブレーキドラムの制動がなされる。
したがって、電源失陥時には、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力により、電動パーキングブレーキ装置44による制動がなされる。
すなわち、電源失陥時においても車両用ブレーキ装置の制動機能が確保される。
以上説明したように、第11の実施の形態によれば、第9の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Gとを設けると共に、電動パーキングブレーキ装置44を利用するといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
(第12の実施の形態)
次に第12の実施の形態について図13を参照して説明する。
第12の実施の形態は、第10の実施の形態の変形例であり、電動パーキングブレーキ装置44がフォワードプルタイプのドラムブレーキで構成されている点が第10の実施の形態と異なっており、その他の点は第10の実施の形態と同様である。
すなわち、図11のパーキングブレーキ用電動アクチュエータ48に代えて、ブレーキドラム2202の外側にパーキングブレーキ用電動アクチュエータ54を設け、パーキング用ケーブル5402を介してブレーキシューレバー2206を揺動させる。
したがって、電源正常時においては、パーキングブレーキ用電動アクチュエータ54がブレーキシューレバー2206を揺動させることにより、ブレーキドラムの制動がなされる。
また、電源失陥時においては、ブレーキペダル12の踏み込み操作で失陥時用ケーブル18に生じた引張力により、電動パーキングブレーキ装置44による制動がなされる。
このような第12の実施の形態においても第9の実施の形態と同様に、失陥時用ケーブル18と、引張力発生部20Gとを設けると共に、電動パーキングブレーキ装置44を利用するといった簡単な構成により、電源失陥時における制動機能を確保する上で有利となる。
なお、第1から第6の実施の形態では、電動ブレーキ装置10が常用ブレーキであり、電動アクチュエータにより制動部材が被制動部材に押圧される電気機械式ブレーキ(EMB:Electro Mechanical Brake)である場合について説明した。
しかしながら、本発明は、電動アクチュエータにより制動部材が被制動部材に押圧される電動式パーキングブレーキ(EPB:Electric Parking Brake)、あるいは、電気機械式ブレーキと電動式パーキングブレーキとを兼用するブレーキなどにも広く適用可能である。
10 電動ブレーキ装置
12 ブレーキペダル
14A ストローク量検出部
14B ECU
14C バッテリ
14D キャパシタ
14E 電力供給部
16 電動ブレーキ本体
1602 ディスクロータ(被制動部材)
1604A、1604B ブレーキパッド(制動部材)
18 失陥時用ケーブル
20A、20B、20C、20D、20E、20F、20G 引張力発生部
2002 巻き取りプーリー
2004 電磁クラッチ
2006 入力回転部材
2008 出力回転部材
2010 アクチュエータ
2020 アクチュエータ
2022 モータ
2024 ピニオン
2026 ラック
2030 アクチュエータ
2032 モータ
22 電動ブレーキ本体
2202 ブレーキドラム(非制動部材)
2204A、2204B ブレーキシュー(制動部材)
24 ストロークシミュレータ用シリンダ
2402シリンダ
2404 第1ピストン
2404A 第1ピストンロッド
2406 第2ピストン
2408 第3ピストン
2408A 第3ピストンロッド
2410 反力用スプリング
2412 当接用スプリング
2414 ストッパピン
2416 アクチュエータ
26 揺動アーム
2602 支軸
28 ストロークシミュレータ用シリンダ
2802 シリンダ
2804 ピストン
2806 ピストンロッド
2808 反力発生用スプリング
2810 ピストンロッド側係合部
30 移動体
3002ガイドロッド
32 アクチュエータ
34 電動パーキングブレーキ装置
3402 パーキングブレーキ用電動アクチュエータ
3404 パーキング用ケーブル
36 移動体
40 制動機構
42 移動体
44 電動パーキングブレーキ装置

Claims (6)

  1. 車両に搭載され、ブレーキペダルの踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧する電動ブレーキ装置であって、
    前記ブレーキペダルに連結された引張力発生部と、
    前記引張力発生部と前記制動部材とを連結する失陥時用ケーブルとを備え、
    前記引張力発生部は、電源失陥時に、前記ブレーキペダルの踏み込み操作で前記失陥時用ケーブに引張力を生じさせ、前記失陥時用ケーブルを介して前記制動部材を前記被制動部材に押圧する、
    ことを特徴とする電動ブレーキ装置。
  2. 前記引張力発生部は、前記失陥時用ケーブルを巻き取る巻き取りプーリーと、前記ブレーキペダルの踏み込み操作により回転する入力回転部材と、前記入力回転部材に係脱可能に設けられ前記入力回転部材に係合した状態で前記入力回転部材と一体に回転し前記巻取りプーリを前記失陥時用ケーブルを巻き取る方向に回転させる出力回転部材と、前記入力回転部材と前記出力回転部材とを係脱させるアクチュエータとを含んで構成され、
    前記アクチュエータは、電源正常時に、前記入力回転部材と前記出力回転部材との係合を解除し、電源失陥時に、前記入力回転部材と前記出力回転部材とを係合させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の電動ブレーキ装置。
  3. 前記引張力発生部は、前記ブレーキペダルの踏み込み時の反力を作用させるストロークシミュレータ用シリンダと、前記失陥時用ケーブルに連結された揺動アームとを備え、
    前記ストロークシミュレータ用シリンダは、シリンダ内に配設されブレーキペダルの揺動に追従して直線運動を行なう第1ピストンと、前記ブレーキペダルと反対側の前記第1ピストンの箇所に対向して前記シリンダ内に配置された第2ピストンと、前記第1ピストンから離れる方向への前記第2ピストンの移動を阻止するストッパピンと、前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に配置され前記ブレーキペダルの踏み込み時の反力を発生する反力発生用スプリングと、前記第1ピストンから離れる方向への前記第2ピストンの動きを前記揺動アームに伝達し前記揺動アームを揺動させる伝達部材と、電源正常時に、前記ストッパピンを前記シリンダ内に突出させ、電源失陥時に、前記ストッパピンを前記シリンダ外に出没させるアクチュエータとを有し、
    前記揺動アームは、前記伝達部材により揺動されることで前記失陥時用ケーブルを引っ張る、
    ことを特徴とする請求項1記載の電動ブレーキ装置。
  4. 前記引張力発生部は、前記ブレーキペダルの踏み込み時の反力を作用させるストロークシミュレータ用シリンダと、前記失陥時用ケーブルに連結された移動体と、アクチュエータとを備え、
    前記ストロークシミュレータ用シリンダは、シリンダ内に配設されたピストンと、前記ピストンから突出してブレーキペダルに連結されその長手方向に沿って複数のピストンロッド側係合部が設けられたピストンロッドと、前記シリンダ内に配設され前記ピストンロッドを介して前記ブレーキペダルの踏み込み時の反力を前記ブレーキペダルに付与する反力発生用スプリングとを有し、
    前記移動体は、前記ピストンロッドの長手方向と平行する方向に移動可能に支持され、前記ブレーキペダルの踏み込み時に前記ピストンロッドが移動する方向に移動することで前記失陥時用ケーブルを引っ張り、
    前記アクチュエータは、前記移動体に取着され、電源正常時に、前記ピストンロッド側係合部に係合可能なアクチュエータ側係合部を前記ピストンロッド側係合部から離し、電源失陥時に、前記アクチュエータ側係合部を前記ピストンロッド側係合部に係合させる、 ことを特徴とする請求項1記載の電動ブレーキ装置。
  5. 車両に搭載され、ブレーキペダルの踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧する電動ブレーキ装置と、
    前記車両に搭載され、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータがパーキング用ケーブルに引張力を生じさせることによりパーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧する電動パーキングブレーキ装置と
    を備える車両用ブレーキ装置であって、
    前記パーキング用ケーブルと前記パーキング用制動部材との間に設けられ、前記パーキング用ケーブルに生じた引張力により移動し、前記パーキングブレーキ用制動部材を前記パーキングブレーキ用被制動部材に押圧する移動体と、
    前記ブレーキペダルに連結された引張力発生部と、
    前記引張力発生部と前記移動体とを連結する失陥時用ケーブルとを備え、
    前記引張力発生部は、電源失陥時に、前記ブレーキペダルの踏み込み操作で前記失陥時用ケーブに引張力を生じさせ、
    前記パーキングブレーキ用制動部材を前記パーキングブレーキ用被制動部材に押圧する前記移動体の移動は、前記失陥時用ケーブルに生じる引張力と前記パーキング用ケーブルに生じる引張力のうち少なくとも一方の引張力により行われる、
    ことを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  6. 車両に搭載され、ブレーキペダルの踏み込み操作に基いて電動アクチュエータが動作することにより制動部材を被制動部材に押圧する電動ブレーキ装置と、
    前記車両に搭載され、パーキングブレーキ用操作部材の操作に基いてパーキングブレーキ用電動アクチュエータがパーキング用ケーブルに引張力を生じさせることによりパーキングブレーキ用制動部材をパーキングブレーキ用被制動部材に押圧する電動パーキングブレーキ装置と
    を備える車両用ブレーキ装置であって、
    前記ブレーキペダルに連結された引張力発生部と、
    前記引張力発生部と前記パーキングブレーキ用制動部材とを連結する失陥時用ケーブルとを備え、
    前記引張力発生部は、電源失陥時に、前記ブレーキペダルの踏み込み操作で前記失陥時用ケーブに引張力を生じさせ、前記パーキングブレーキ用制動部材を前記パーキングブレーキ用被制動部材に押圧する、
    ことを特徴とする車両用ブレーキ装置。
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