JP2017085308A - ファクシミリ装置、及び、その制御方法 - Google Patents

ファクシミリ装置、及び、その制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ファクシミリ受信を効率よく行うことが可能な技術を提供する。
【解決手段】ファクシミリ送信のためにアドレス帳を参照可能なファクシミリ装置であって、アドレス帳には、宛先番号と、複数の通信速度設定から選ばれた通信速度設定と、が対応付けられて登録され、着信信号から着番号を取得する着番号取得部と、着番号と一致する宛先番号をアドレス帳から検索する検索部と、着信信号の送信元からファクシミリ受信を行う際、検索部で検索された宛先番号にアドレス帳で対応付けられた通信速度設定のファクシミリ受信を送信元に要求して該送信元とネゴシエーションを行う受信制御部と、を備える、ファクシミリ装置。
【選択図】図7

Description

本発明は、ファクシミリ送信のためにアドレス帳を参照可能なファクシミリ装置、及び、その制御方法に関する。
ファクシミリ送信のためにアドレス帳を参照可能なファクシミリ装置は、例えば、ファクシミリ装置に記憶されているアドレス帳を液晶表示パネルに表示して宛先番号の選択を受け付け、受け付けた宛先番号へファクシミリ送信を行う。
また、特許文献1に示されるファクシミリ装置は、ファクシミリ受信時に、ITU(International Telecommunication Union)−T勧告V.8手順、V.34通信を開始し、V.8手順、V.34通信中においてエラーが発生した場合には、所定回数ITU−T勧告V.21手順、V.27ter、V.29、V.17通信を行う。このように制御するのは、V.8手順から開始するV.34通信のように比較的高速の通信速度設定では、V.21手順から開始するV.17通信等のように比較的低速の通信速度設定と比べて、通信回線の帯域を広く使う必要があるため、通信が安定しない可能性があるためである。
特開平9−289577号公報
しかし、V.8手順から開始するV.34通信のように高速の通信速度設定でエラーが生じる送信元から所定回数を超えてファクシミリ受信を行っても、高速の通信速度設定では再びエラーが生じる可能性は大きいと推測される。そこで、違った点からファクシミリ受信が効率よく行われると、より好ましい。
尚、上記のような課題は、ファクシミリ機能を有する複合機等、種々のファクシミリ装置について同様に存在する。
以上を鑑み、本発明の目的の一つは、ファクシミリ受信を効率よく行うことが可能な技術を提供することにある。
上記目的の一つを達成するため、本発明は、ファクシミリ送信のためにアドレス帳を参照可能なファクシミリ装置であって、
前記アドレス帳には、宛先番号と、複数の通信速度設定から選ばれた通信速度設定と、が対応付けられて登録され、
着信信号から着番号を取得する着番号取得部と、
前記着番号と一致する宛先番号を前記アドレス帳から検索する検索部と、
前記着信信号の送信元からファクシミリ受信を行う際、前記検索部で検索された宛先番号に前記アドレス帳で対応付けられた通信速度設定のファクシミリ受信を前記送信元に要求して該送信元とネゴシエーションを行う受信制御部と、を備える、態様を有する。
また、本発明は、ファクシミリ装置の制御方法の態様を有する。
上述した態様では、ファクシミリ受信が行われる際、検索部で検索された宛先番号にアドレス帳で対応付けられた通信速度設定のファクシミリ受信が送信元に要求されて該送信元とネゴシエーションが行われる。すなわち、ファクシミリ送信時にアドレス帳が参照されて使用される通信速度設定がファクシミリ受信時にも使用されるので、上述した態様は、ファクシミリ受信を効率よく行うことが可能な技術を提供することができる。
さらに、本発明は、上記ファクシミリ装置を含むファクシミリシステム、ファクシミリシステムの制御方法、上記ファクシミリ装置の制御プログラム、ファクシミリシステムの制御プログラム、これらのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、等に適用可能である。上記ファクシミリ装置は、分散した複数の部分で構成されてもよい。
ファクシミリシステムの例を模式的に示すブロック図。 記憶部に記憶される通信速度装置設定、アドレス帳、及び、通信ログの例を模式的に示す図。 外部装置に記憶されるアドレス帳の例を模式的に示す図。 着信信号のタイミングの例を模式的に示すタイミングチャート。 送信処理の例を示すフローチャート。 受信処理の例を示すフローチャート。 通信速度決定処理の例を示すフローチャート。 優先アドレス帳設定処理の例を示すフローチャート。 アドレス帳検索処理の例を示すフローチャート。 通信速度設定処理の例を示すフローチャート。 ログ表示画面の例を模式的に示す図。 通信速度更新ボタンを有するログ表示画面の例を模式的に示す図。 通信速度更新画面の例を模式的に示す図。 アドレス帳登録ボタンを有するログ表示画面の例を模式的に示す図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本技術の概要:
まず、図1〜14を参照して本技術の概要を説明する。尚、図1〜14は模式的に示す図であり、各図は整合していないことがある。
[態様1]
図1等に例示されるファクシミリ装置100は、ファクシミリ送信のためにアドレス帳AB1(例えば図2参照。)を参照可能であり、着番号取得部U1、検索部U2、及び、受信制御部U3を備える。前記アドレス帳AB1には、宛先番号400と、複数の通信速度設定500から選ばれた通信速度設定510と、が対応付けられて登録されている。前記着番号取得部U1は、着信信号SG1(例えば図4参照。)から着番号350を取得する。前記検索部U2は、前記着番号350と一致する宛先番号400を前記アドレス帳AB1から検索する。前記受信制御部U3は、前記着信信号SG1の送信元300からファクシミリ受信を行う際、前記検索部U2で検索された宛先番号400に前記アドレス帳AB1で対応付けられた通信速度設定510のファクシミリ受信を前記送信元300に要求して該送信元300とネゴシエーションを行う。
上記態様1では、ファクシミリ受信が行われる際、検索部U2で検索された宛先番号400にアドレス帳AB1で対応付けられた通信速度設定510のファクシミリ受信が送信元300に要求されて該送信元300とネゴシエーションが行われる。すなわち、ファクシミリ送信時にアドレス帳AB1が参照されて使用される通信速度設定510がファクシミリ受信時にも使用されるので、上記態様は、ファクシミリ受信を効率よく行うことが可能な技術を提供することができる。
ここで、アドレス帳は、ファクシミリ装置内の記憶部に記憶されてもよいし、ファクシミリ装置に接続される外部装置に記憶されてもよい。
[態様2]
ところで、図7に例示するように、前記受信制御部U3は、前記検索部U2で前記着番号350と一致する宛先番号400が検索されなかった場合、前記アドレス帳AB1の宛先番号400に依存しない通信速度設定(例えば通信速度装置設定520)のファクシミリ受信を前記送信元300に要求して該送信元300とネゴシエーションを行ってもよい。この態様は、着番号350と一致する宛先番号400が検索されなかった場合でもファクシミリ受信を行うことが可能になるので、ファクシミリ受信を効率よく行う好適な技術を提供することができる。
[態様3]
図7に例示するように、前記受信制御部U3は、前記着番号取得部U1で前記着信信号SG1から着番号350が取得されなかった場合、前記アドレス帳AB1の宛先番号400に依存しない通信速度設定(520)のファクシミリ受信を前記送信元300に要求して該送信元300とネゴシエーションを行ってもよい。この態様は、着信信号SG1から着番号350が取得されなかった場合でもファクシミリ受信を行うことが可能になるので、ファクシミリ受信を効率よく行う好適な技術を提供することができる。
[態様4]
図2,3に例示するように、前記アドレス帳AB1は、内部アドレス帳AB2と外部アドレス帳AB3を含んでもよい。図1に例示するように、本ファクシミリ装置100は、前記内部アドレス帳AB2を記憶した記憶部U4と、前記外部アドレス帳AB3を記憶した外部装置200との接続部U5と、をさらに備えてもよい。前記検索部U2は、前記着番号350と一致する宛先番号400を前記内部アドレス帳AB2及び前記外部アドレス帳AB3から検索してもよい。本態様は、より多くの着番号350に対してアドレス帳AB1の通信速度設定510のファクシミリ受信を送信元300に要求してネゴシエーションを行うことができるので、ファクシミリ受信をさらに効率よく行うことが可能な技術を提供することができる。
[態様5]
図8,9に例示するように、前記内部アドレス帳AB2と前記外部アドレス帳AB3を含む複数の分割アドレス帳は、同じ宛先番号400がある場合に優先して使用する優先アドレス帳を含んでもよい。この態様は、着番号350と一致する宛先番号400が複数の分割アドレス帳にある場合に優先アドレス帳の宛先番号400に対応付けられた通信速度設定510がファクシミリ受信時のネゴシエーションに使用されるので、ファクシミリ受信をさらに効率よく行うことが可能な技術を提供することができる。
[態様6]
図9に例示するように、前記検索部U2は、先に前記優先アドレス帳から前記着番号350と一致する宛先番号400を検索し、検索されなかった場合、前記複数の分割アドレス帳のうち前記優先アドレス帳を除く分割アドレス帳から前記着番号350と一致する宛先番号400を検索してもよい。この態様は、優先アドレス帳から着番号350と一致する宛先番号400が検索されると優先アドレス帳でない分割アドレス帳から宛先番号400を検索する必要が無くなるので、ファクシミリ受信をさらに効率よく行うことが可能な技術を提供することができる。
尚、アドレス帳が複数の分割アドレス帳に分かれていない場合も、本技術に含まれる。
[態様7]
図1,10に例示するように、本ファクシミリ装置100は、前記アドレス帳AB1の通信速度設定510でファクシミリ通信にエラーが生じた場合に該エラーが生じた宛先番号430に対応付けられた通信速度設定530の変更を受け付ける変更受付部U6をさらに備えてもよい。また、本ファクシミリ装置100は、受け付けられた通信速度設定531を前記アドレス帳AB1において前記エラーが生じた宛先番号430に対応付ける通信速度設定更新部U7をさらに備えてもよい。本態様は、ファクシミリ通信にエラーが生じた場合にアドレス帳AB1の通信速度設定530を更新することができるので、ファクシミリ通信をさらに効率よく行うことが可能な技術を提供することができる。
[態様8]
図1,5,6に例示するように、本ファクシミリ装置100は、ファクシミリ送信時又はファクシミリ受信時の電話番号440と、該電話番号440のファクシミリ通信の通信速度設定540と、を少なくとも対応付けて通信ログL1として記憶する通信ログ記憶処理部U8をさらに備えてもよい。また、図1,10に例示するように、本ファクシミリ装置100は、前記通信ログL1の中から前記アドレス帳AB1に前記宛先番号400として登録する電話番号440の選択を受け付ける通信ログ選択部U9をさらに備えてもよい。さらに、本ファクシミリ装置100は、前記宛先番号400として受け付けられた電話番号440と、該電話番号440に前記通信ログL1において対応付けられた通信速度設定540と、を対応付けて前記アドレス帳AB1に登録するアドレス帳登録部U10をさらに備えてもよい。本態様は、通信ログL1から宛先番号400と通信速度設定510とを対応付けてアドレス帳AB1に登録することができるので、ファクシミリ通信をさらに効率よく行うことが可能な技術を提供することができる。
[態様9]
図1等に例示されるファクシミリ装置100の制御方法は、着番号取得部U1に対応する着番号取得工程、検索部U2に対応する検索工程、及び、受信制御部U3に対応する受信制御工程を含む。本制御方法は、変更受付部U6に対応する変更受付工程を含んでもよいし、通信速度設定更新部U7に対応する通信速度設定更新工程を含んでもよいし、通信ログ記憶処理部U8に対応する通信ログ記憶処理工程を含んでもよいし、通信ログ選択部U9に対応する通信ログ選択工程を含んでもよいし、アドレス帳登録部U10に対応するアドレス帳登録工程を含んでもよい。
[態様10]
図1等に例示されるファクシミリ装置100の制御プログラムは、着番号取得部U1に対応する着番号取得機能、検索部U2に対応する検索機能、及び、受信制御部U3に対応する受信制御機能をコンピューターに実現させる。本制御プログラムは、変更受付部U6に対応する変更受付機能をコンピューターに実現させてもよいし、通信速度設定更新部U7に対応する通信速度設定更新機能をコンピューターに実現させてもよいし、通信ログ記憶処理部U8に対応する通信ログ記憶処理機能をコンピューターに実現させてもよいし、通信ログ選択部U9に対応する通信ログ選択機能をコンピューターに実現させてもよいし、アドレス帳登録部U10に対応するアドレス帳登録機能をコンピューターに実現させてもよい。
(2)ファクシミリ装置を含むファクシミリシステムの構成の具体例:
図1は、ファクシミリシステムの構成例を模式的に示している。図1に示すファクシミリシステムSY1は、電話回線140を介して通信相手とファクシミリ通信を行うファクシミリ装置100を含んでいる。電話回線140は、音声通話時、又は、ファクシミリ通信時に端末間で音声周波数帯域(例えば300〜3400Hz)の信号等を送受信するための加入者回線である。ファクシミリ装置100がファクシミリ受信を行う時、電話回線140を介した送信元300は、例えば、加入者線交換機(以下、単に交換機と記載。)となる。
図1に示すファクシミリ装置100には、外部装置200が接続されている。外部装置200は、ネットワークNW1を介して接続されたパーソナルコンピューター210、USB(Universal Serial Bus)メモリー等といった外付けの不揮発性メモリー装置250、等を含む。ネットワークNW1には、インターネット、LAN(Local Area Network)、LAN同士をWAN(Wide Area Network)で繋いだネットワーク、等を用いることができ、無線LAN等といった無線ネットワークが含まれてもよい。
図1には、ファクシミリ装置100として複合機の例を示している。ファクシミリ装置100の制御部110には、スキャン部120、プリント部130、操作部150、等が接続されている。
制御部110では、時計回路111、CPU(Central Processing Unit)112、不揮発性メモリー113(記憶部U4の例)、RAM(Random Access Memory)114、USBインターフェイス(I/F)115、通信I/F 116、FAX制御部117、等が互いに接続されている。不揮発性メモリー113は、RAM114に展開される制御プログラム等を記憶している。不揮発性メモリー113には、フラッシュメモリーといった書き換え可能な不揮発性半導体メモリー、ハードディスクといった書き換え可能な磁気記録媒体、等を用いることができ、書き換え不能なROM(Read Only Memory)が含まれてもよい。USB I/F 115は、不揮発性メモリー装置250のUSBポート(接続部U5の例)に接続され、不揮発性メモリー装置250に対してデータを読み書きする処理を行う。USBポートは、USBケーブルを着脱可能に差し込むための接続口である。尚、不揮発性メモリー装置250がメモリーカードであれば、USBポートの代わりにメモリーカードスロットを使用し、USB I/Fの代わりにカードI/Fを使用すればよい。通信I/F 116は、ネットワークNW1の接続部(外部装置200との接続部U5の例)に接続され、このネットワークNW1に接続された外部装置(例えばコンピューター210)との間でデータを送受信する処理を行う。FAX制御部117は、電話回線140に接続され、この電話回線140に接続された通信相手との間でファクシミリ通信を行う。図1に示す制御部110は、着番号取得部U1、検索部U2、受信制御部U3、変更受付部U6、通信速度設定更新部U7、通信ログ記憶処理部U8、通信ログ選択部U9、及び、アドレス帳登録部U10の例である。
スキャン部120は、原稿画像を読み取る画像読取装置である。スキャン部120は、例えば、光源からの光を原稿に当てて原稿画像を読み取り、対応する画像データを形成する。スキャン部120には、原稿台ガラスと原稿カバーとの間に原稿を配置するフラットベット式のスキャナー、原稿送り装置付きのスキャナー、等を用いることができる。
プリント部130は、コピー用紙等といった被印刷物に印刷を行う印刷装置である。プリント部130は、例えば、画像データに対応する画像を色材(例えばトナーやインク)で被印刷物に形成する。プリント部130には、レーザープリンターといった電子写真方式のプリンター、インクジェットプリンター、等を用いることができる。
操作部150は、ハードキー160、及び、表示部である表示パネル170を備えている。ハードキー160は、押されているか否かを検知して対応する検知信号を出力する。表示パネル170は、液晶表示パネル等を用いることができ、各種画面を表示する。表示パネル170の表面にタッチパネルが貼り付けられている場合、表示パネル170は、指(タッチペン等も可)で触れる操作を受け付ける。
図1に示すコンピューター210は、CPU212、不揮発性メモリー213、RAM214、通信I/F 216、等が互いに接続されている。不揮発性メモリー213には、書き換え可能な磁気記録媒体、書き換え可能な不揮発性半導体メモリー、等を用いることができ、書き換え不能なROMが含まれてもよい。通信I/F 216は、ネットワークNW1に接続され、このネットワークNW1に接続されたファクシミリ装置100との間でデータを送受信する処理を行う。
図2は、不揮発性メモリー113の書き換え可能な領域に記憶される通信速度装置設定、アドレス帳、及び、通信ログの例を模式的に示している。
図2に示す通信速度装置設定520は、ファクシミリ装置100に設定された通信速度設定であり、アドレス帳AB1の宛先番号400に依存しない通信速度設定である。ITU−T勧告のファクシミリ通信には、V.8手順から開始するV.34通信(単にV.34とも記載。)、V.21手順から開始するV.17通信(単にV.17とも記載。)、V.21手順から開始するV.29通信(単にV.29とも記載。)、及び、V.21手順から開始するV.27ter通信(単にV.27terとも記載。)が含まれる。ここで、V.34通信は最大33600bps(33.6K)の伝送速度で通信が可能であり、V.17通信は最大14400bps(14.4K)の伝送速度で通信が可能であり、V.29通信は最大9600bps(9.6K)の伝送速度で通信が可能であり、V.27ter通信は最大4800bps(4.8K)の伝送速度で通信が可能である。ファクシミリ装置100は、これらの通信速度設定から通信速度装置設定520を選択する操作を操作部150で受け付け、受け付けた通信速度設定を通信速度装置設定520として不揮発性メモリー113に記憶する。図2には、V.34とV.17とV.29の通信速度設定から選ばれる通信速度設定が通信速度装置設定520として不揮発性メモリー113に記憶される例が示されている。
図2,3に示すアドレス帳AB1には、名称、宛先番号400、及び、複数の通信速度設定500から選ばれた通信速度設定510が少なくとも対応付けられて登録されている。アドレス帳AB1は、ファクシミリ装置100の不揮発性メモリー113に記憶される内部アドレス帳AB2、及び、図3に示す外部装置200に記憶される外部アドレス帳AB3を含む。図2に示す複数の通信速度設定500は、V.34とV.17とV.29に加えて通信速度装置設定520を含んでいる。むろん、複数の通信速度設定500にV.27terが含まれてもよい。ファクシミリ装置100は、アドレス帳AB1(内部アドレス帳AB2と外部アドレス帳AB3)を編集する操作を操作部150で受け付け、受け付けた情報(名称、宛先番号400、通信速度設定510、等)をアドレス帳AB1に格納する。特に、通信速度設定510について、ファクシミリ装置100は、V.34とV.17とV.29と通信速度装置設定520を含む複数の通信速度設定500からいずれか一つの通信速度設定を選択する操作を操作部150で受け付け、受け付けた通信速度設定510を宛先番号400に対応付けてアドレス帳AB1に格納する。
図2に示す通信ログL1には、ファクシミリ通信の日時、種別(ファクシミリ送信又はファクシミリ受信)、ファクシミリ通信の結果(成功を意味するOK、又は、失敗を意味するError)、相手先番号、及び、通信スピードが少なくとも対応付けられて格納されている。相手先番号は、ファクシミリ送信時又はファクシミリ受信時の電話番号440の例である。通信スピードは、前記電話番号440のファクシミリ通信の通信速度設定540の例である。ファクシミリ装置100は、ファクシミリ送信、又は、ファクシミリ受信の処理が終わると、ファクシミリ通信の日時、種別、結果、相手先番号、及び、通信スピードを少なくとも対応付けて通信ログL1に格納する。
図3は、外部装置200に記憶される外部アドレス帳の例を模式的に示している。外部アドレス帳AB3は、例えば、コンピューター210の不揮発性メモリー213、USBメモリーといった不揮発性メモリー装置250、等に記憶される。むろん、ファクシミリ装置100には、不揮発性メモリー装置250が接続されずにコンピューター210が接続されてもよいし、コンピューター210が接続されずに不揮発性メモリー装置250が接続されてもよいし、外部アドレス帳AB3を記憶するための3以上の外部装置が接続されてもよい。
ファクシミリ装置100に記憶される内部アドレス帳AB2は、不揮発性メモリー113のデータ容量により登録可能な件数が少数に限られることがある。一方、外部アドレス帳AB3は、外部装置200のデータ容量に応じて登録可能な件数を多数にすることが可能である。従って、内部アドレス帳AB2と外部アドレス帳AB3を併用することにより、登録可能な件数を大幅に増やすことが可能である。尚、内部アドレス帳AB2と外部アドレス帳AB3には、同じ宛先番号400に異なる通信速度設定510が対応付けられる可能性がある。図2,3には、Aa社とAb社について宛先番号400が同じで通信速度設定510が異なる例が示されている。
次に、図4を参照して、ファクシミリ受信時における着信信号SG1のタイミングの例を説明する。
図示しない通信相手がファクシミリ装置100を発呼すると、交換機は、電話回線140の極性を反転させ、CAR信号(情報受信端末起動信号)を送出する。CAR信号には、例えば、0.5秒間オンと0.5秒間オフを繰り返す信号が用いられる。CAR信号を検出したファクシミリ装置100が一次応答(オフフック)を行うと、一次応答信号を受信した交換機は、着番号情報等を送出する。オフフックとは、回線に直流ループを形成することである。着番号情報等には、例えば、いわゆるナンバーディスプレイサービスで通知される発信者電話番号、Caller ID で通知される発信者電話番号、等が含まれる。宛先番号400を検索するための着番号350は、着番号情報等から取得される。着番号情報等を取得したファクシミリ装置100が受信完了信号(オンフック)を送出すると、受信完了信号を受信した交換機は、呼び出し信号を送出する。オフフックとは、回線の直流ループを切断することである。呼び出し信号には、例えば、1秒間オンと2秒間オフを繰り返す信号が用いられる。呼び出し信号を検出してネゴシエーション処理を行ったファクシミリ装置100が二次応答(オフフック)を行うと、二次応答信号を受信した交換機は、ファクシミリ通信のデータを送出する。
(3)ファクシミリ通信処理、及び、ファクシミリ装置の制御方法の具体例:
まず、図5を参照して、ファクシミリ送信の処理の例を説明する。この処理は、ファクシミリ装置100の制御部110が中心となって行う。ここで、S122の処理を行う制御部110は、通信ログ記憶処理部U8の例である。尚、ファクシミリ装置100は、マルチタスクにより複数の処理を並列して実行している。
ファクシミリ送信を行う操作を操作部150で受け付けたファクシミリ装置100の制御部110は、アドレス帳AB1(内部アドレス帳AB2と外部アドレス帳AB3のどちらでも可。)から宛先が操作されたか否かを判断する(ステップS102。以下、「ステップ」の記載を省略。)。アドレス帳からではなく宛先番号の操作を直接、操作部150で受け付けた場合、制御部110は、処理をS110に進める。
操作部150がアドレス帳AB1から宛先の操作を受け付けた場合、制御部110は、選択された宛先番号400にアドレス帳AB1で対応付けられた通信スピード(通信速度設定510)に従って、処理を分岐させる。前記通信スピードが通信速度装置設定520に従う場合(S104)、制御部110は、通信速度装置設定520のファクシミリ送信をFAX制御部117に指示し(S110)、処理をS118に進める。前記通信スピードがV.34である場合(S106)、制御部110は、V.8手順から開始するV.34通信のファクシミリ送信をFAX制御部117に指示し(S112)、処理をS118に進める。前記通信スピードがV.17である場合(S108)、制御部110は、V.21手順から開始するV.17通信のファクシミリ送信をFAX制御部117に指示し(S114)、処理をS118に進める。前記通信スピードがV.29である場合、制御部110は、V.21手順から開始するV.29通信のファクシミリ送信をFAX制御部117に指示し(S116)、処理をS118に進める。
通信スピードの指示後、制御部110は、指示した通信スピードのファクシミリ送信を相手受信機(通信相手)に要求して相手受信機とネゴシエーションを行い、最終的な通信速度設定を決定する(S118)。図5に示す通信速度対応表は、送信機と受信機とで対応可能な通信速度設定に応じてネゴシエーションにより決まる通信速度設定を表している。送信機と受信機の両方がV.34まで対応可能である場合、ネゴシエーションにより決まる通信速度設定はV.34となる。送信機と受信機の両方がV.17まで対応可能であるが少なくとも一方がV.34に対応していない場合、ネゴシエーションにより決まる通信速度設定はV.17となる。送信機と受信機の両方がV.29まで対応可能であるが少なくとも一方がV.17に対応していない場合、ネゴシエーションにより決まる通信速度設定はV.29となる。尚、通信速度対応表には、V.27terにしか対応していない場合も示している。
最終的な通信速度設定の決定後、制御部110は、この最終的な通信速度設定のファクシミリ送信を行う(S120)。最後に、制御部110は、ファクシミリ送信の日時、種別(送信)、結果、相手先番号、及び、通信スピードを少なくとも対応付けて通信ログL1に格納し(S122)、送信処理を終了させる。
次に、図6を参照して、ファクシミリ受信の処理の例を説明する。この処理は、ファクシミリ装置100の制御部110が中心となって行う。制御部110は、図4で示したような着信信号SG1を電話回線140から受信するものとする。ここで、S202〜S208の処理を行う制御部110は着番号取得部U1の例であり、S212の処理を行う制御部110は検索部U2及び受信制御部U3の例であり、S218の処理を行う制御部110は、通信ログ記憶処理部U8の例である。
制御部110は、電話回線140の極性の反転を検出し(S202)、交換機からのCAR信号を検出すると(S204)、一次応答(オフフック)を行う(S206)。すると、交換機が着番号情報等を送出するので、制御部110は、着番号情報等から着番号350を取得し(S208)、受信完了信号(オンフック)を送出する(S210)。すると、交換機が呼び出し信号を送出するので、制御部110は、図7に示す通信速度決定処理を行う(S212)。ここで、S304の処理を行う制御部110は検索部U2の例であり、S302,S306〜S322の処理を行う制御部110は受信制御部U3の例である。
図7に示す通信速度決定処理が開始されると、制御部110は、着信信号SG1から着番号350を取得したか否かに応じて処理を分岐させる(S302)。着番号350が取得された場合、制御部110は、着番号350と一致する宛先番号400をアドレス帳AB1(内部アドレス帳AB2と外部アドレス帳AB3を含む。)から検索し(S304)、検索されたか否かに応じて処理を分岐させる(S306)。図7に示す「登録済」は、着番号350と一致する宛先番号400がアドレス帳AB1に格納されていることを意味する。例えば、取得された着番号350が「0223456789」である場合、図2に示すアドレス帳AB1において「0223456789」に一致する宛先番号400があるので、宛先番号「0223456789」が検索され、登録済と判断されることになる。
着番号350と一致する宛先番号400が登録済である場合、制御部110は、その宛先番号400にアドレス帳AB1で対応付けられた通信スピード(通信速度設定510)に従って、処理を分岐させる。前記通信スピードが通信速度装置設定520に従う場合(S308)、制御部110は、FAX制御部117から通信速度装置設定520のファクシミリ受信を交換機に要求し(S314)、処理をS322に進める。前記通信スピードがV.34である場合(S310)、制御部110は、V.8手順から開始するV.34通信のファクシミリ受信をFAX制御部117から交換機に要求し(S316)、処理をS322に進める。前記通信スピードがV.17である場合(S312)、制御部110は、V.21手順から開始するV.17通信のファクシミリ受信をFAX制御部117から交換機に要求し(S318)、処理をS322に進める。前記通信スピードがV.29である場合、制御部110は、V.21手順から開始するV.29通信のファクシミリ受信をFAX制御部117から交換機に要求し(S320)、処理をS322に進める。
通信スピードの要求後、制御部110は、相手送信機(送信元300)とネゴシエーションを行い、最終的な通信速度設定を決定して(S322)、通信速度決定処理を終了させる。図7に示す通信速度対応表は、受信機と送信機とで対応可能な通信速度設定に応じてネゴシエーションにより決まる通信速度設定を表している。図5で示した例と同様に、受信機と送信機の両方がV.34まで対応可能である場合、ネゴシエーションにより決まる通信速度設定はV.34となる。受信機と送信機の両方がV.17まで対応可能であるが少なくとも一方がV.34に対応していない場合、ネゴシエーションにより決まる通信速度設定はV.17となる。受信機と送信機の両方がV.29まで対応可能であるが少なくとも一方がV.17に対応していない場合、ネゴシエーションにより決まる通信速度設定はV.29となる。尚、通信速度対応表には、V.27terにしか対応していない場合も示している。
尚、アドレス帳AB1から着番号350と一致する宛先番号400が検索されなかった場合、制御部110は、処理をS306からS314に進め、FAX制御部117から通信速度装置設定520のファクシミリ受信を交換機に要求して処理をS322に進める。これにより、着番号350と一致する宛先番号400が検索されなかった場合でもファクシミリ受信が可能であるので、ファクシミリ受信が効率よく行われる。
また、着信信号SG1から着番号350が取得されなかった場合、制御部110は、処理をS302からS314に進め、FAX制御部117から通信速度装置設定520のファクシミリ受信を交換機に要求して処理をS322に進める。これにより、着信信号SG1から着番号350が取得されなかった場合でもファクシミリ受信が可能であるので、ファクシミリ受信が効率よく行われる。
最終的な通信速度設定の決定後、制御部110は、二次応答(オフフック)を行い(図6のS214)、決定された最終的な通信速度設定のファクシミリ受信を行う(S216)。最後に、制御部110は、ファクシミリ受信の日時、種別(受信)、結果、相手先番号、及び、通信スピードを少なくとも対応付けて通信ログL1に格納し(S218)、受信処理を終了させる。
ファクシミリ送信のために参照されるアドレス帳AB1には、複数の通信速度設定500から選ばれた通信速度設定510が宛先番号400に対応付けられている。このため、例えば、図2に示す内部アドレス帳AB2から宛先番号「0123456789」が検索された場合、「0123456789」に対応付けられたV.34のファクシミリ受信が送信元300に要求されて該送信元300とネゴシエーションが行われる。内部アドレス帳AB2から宛先番号「0223456789」が検索された場合、「0223456789」に対応付けられたV.17のファクシミリ受信が送信元300に要求されて該送信元300とネゴシエーションが行われる。内部アドレス帳AB2から宛先番号「0423456789」が検索された場合、「0423456789」に対応付けられた通信速度装置設定520のファクシミリ受信が送信元300に要求されて該送信元300とネゴシエーションが行われる。このように、送信元300に要求される通信速度設定は、一律でなく、ファクシミリ送信のために参照されるアドレス帳AB1の宛先番号400に応じて異なることがある。
例えば、宛先番号「0123456789」に高速のV.34(33.6K)が対応付けられるのは、通常、宛先番号「0123456789」へのV.34のファクシミリ送信が正常に行われる場合である。この場合、着番号「0123456789」からのV.34のファクシミリ受信も正常に行われる可能性が大きい。そこで、アドレス帳AB1に従って着番号「0123456789」の相手送信機に高速のV.34を要求すると、短時間でファクシミリ受信が行われる可能性が大きい。
また、宛先番号「0223456789」にV.34よりも低速のV.17(14.4K)が対応付けられるのは、通常、宛先番号「0223456789」へのV.17のファクシミリ送信が正常に行われるがV.34のファクシミリ送信がエラーになる可能性が比較的大きい場合である。この場合、着番号「0223456789」からのV.17のファクシミリ受信は正常に行われる可能性が大きいが、V.34のファクシミリ受信はエラーになる可能性が比較的大きい。そこで、アドレス帳AB1に従って着番号「0223456789」の相手送信機にV.34よりも低速のV.17を要求すると、エラー無しに効率よくファクシミリ受信が行われる可能性が大きい。
以上説明したように、ファクシミリ送信時にアドレス帳AB1が参照されて使用される通信速度設定510がファクシミリ受信時にも使用されるので、ファクシミリ受信が効率よく行われる。
(4)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、ファクシミリ装置は、複合機でなく、ファクシミリ専用機でもよい。
図4で示した着信信号SG1は、本技術を実施するための一例に過ぎない。従って、Caller ID といった発信者電話番号を通知するための仕様に応じた着信信号を本技術に適用可能である。
上述した処理は、順番を入れ替える等、適宜、変更可能である。例えば、図7の通信速度決定処理において、S310の判断処理をS312の判断処理の後で行うことが可能である。
アドレス帳に登録される通信速度設定の種類数は、上述した例の4種類に限定されず、2種類でもよいし、3種類でもよいし、5種類以上でもよい。通信速度装置設定として選択可能な通信速度設定の種類数は、上述した例の3種類に限定されず、2種類でもよいし、4種類以上でもよい。図5,7で示した判断処理は、通信速度装置設定として選択可能な通信速度設定の種類数に応じた処理を行えばよい。むろん、アドレス帳に登録される通信速度設定に通信速度装置設定が含まれない場合も、本技術に含まれる。
アドレス帳AB1が内部アドレス帳AB2と外部アドレス帳AB3を含む複数の分割アドレス帳に分けられている場合、同じ宛先番号400がある場合に優先して使用する優先アドレス帳が複数の分割アドレス帳から設定されてもよい。
図8は、ファクシミリ装置100の制御部110が中心となって行う優先アドレス帳設定処理の例を示している。この処理は、優先アドレス帳の設定画面を表示させる操作を操作部150で受け付けた時に開始される。尚、アドレス帳AB1が2つの分割アドレス帳に分けられ、第一の分割アドレス帳が内部アドレス帳AB2であり、第二の分割アドレス帳が外部アドレス帳AB3であるものとする。
処理が開始されると、制御部110は、分割アドレス帳(AB2,AB3)の選択画面610を表示パネル170に表示させる(S402)。図2に示す選択画面610には、内部アドレス帳AB2の選択ボタン611、及び、外部アドレス帳AB3の選択ボタン612が配置されている。次に、制御部110は、選択ボタン611又は選択ボタン612への操作を受け付ける(S404)。この処理は、複数の分割アドレス帳(AB2,AB3)から優先アドレス帳の選択を受け付ける処理である。最後に、制御部110は、受け付けた操作に応じた優先アドレス帳を表す情報613を不揮発性メモリー113に記憶し(S406)、優先アドレス帳設定処理を終了させる。例えば、制御部110は、内部アドレス帳AB2の選択ボタン611の操作を受け付けると、図8に示すように、内部アドレス帳AB2を表す情報613を不揮発性メモリー113に記憶する。外部アドレス帳AB3の選択ボタン612の操作を受け付けた場合、制御部110は、外部アドレス帳AB3を表す情報を不揮発性メモリー113に記憶する。
図9は、図7のS304で行われる別のアドレス帳検索処理の例を示している。ここで、S412〜S416の処理を行う制御部110は、検索部U2の例である。一例として、内部アドレス帳AB2が優先アドレス帳に設定された場合のアドレス帳検索処理を説明する。
図6のS208の処理において着番号350が取得されると、図7のS302の判断処理において条件成立となる。この場合、制御部110は、先に優先アドレス帳(内部アドレス帳AB2)から着番号350と一致する宛先番号400を検索し(S412)、検索されたか否かに応じて処理を分岐させる(S414)。図9に示す「登録済」は、着番号350と一致する宛先番号400が優先アドレス帳(AB2)に格納されていることを意味する。登録済であれば、非優先アドレス帳(外部アドレス帳AB3)を検索する必要が無いので、制御部110は、アドレス帳検索処理を終了させる。非優先アドレス帳は、複数の分割アドレス帳のうち優先アドレス帳を除く分割アドレス帳である。登録済でなければ、制御部110は、非優先アドレス帳(AB3)から着番号350と一致する宛先番号400を検索し(S416)、アドレス帳検索処理を終了させる。
内部アドレス帳AB2又は外部アドレス帳AB3から着番号350と一致する宛先番号400が検索されると、対応付けられた通信速度設定510に応じて処理が分岐し(図7のS308〜S312)、相手送信機とネゴシエーションが行われる。
本具体例は、不揮発性メモリー113のデータ容量により登録可能な件数が少数に限られる内部アドレス帳AB2に加えて、より多くの件数を登録可能な外部アドレス帳AB3が使用される。従って、本具体例は、より多くの着番号350に対してアドレス帳AB1の通信速度設定510のファクシミリ受信を送信元300に要求してネゴシエーションを行うことができる。また、着番号350と一致する宛先番号400が複数の分割アドレス帳にある場合に優先アドレス帳の宛先番号400に対応付けられた通信速度設定510がファクシミリ受信時のネゴシエーションに使用されるので、ファクシミリ受信が効率よく行われる。さらに、優先アドレス帳から着番号350と一致する宛先番号400が検索されると優先アドレス帳でない分割アドレス帳から宛先番号400を検索する必要が無くなるので、この点でもファクシミリ受信が効率よく行われる。
尚、外部アドレス帳AB3が優先アドレス帳に設定された場合、先に外部アドレス帳AB3から宛先番号400が検索され、必要に応じて内部アドレス帳AB2から宛先番号400が検索されることになる。
また、ファクシミリ装置100にコンピューター210と不揮発性メモリー装置250の両方が接続される等、外部アドレス帳AB3が2以上存在する場合、内部アドレス帳AB2と2以上の外部アドレス帳AB3を含む3以上の分割アドレス帳から優先アドレス帳が設定されてもよい。むろん、3以上の分割アドレス帳に優先順位が付けられ、この優先順位に従って順次、分割アドレス帳から宛先番号400が検索されてもよい。
ところで、アドレス帳AB1の通信速度設定510でファクシミリ通信にエラーが生じた場合、アドレス帳AB1の通信速度設定510を更新することができると好適である。図2で示した通信ログL1には、ファクシミリ通信の結果が格納されている。図2で示したアドレス帳AB1には、通信ログL1にエラーが生じたことが記録された「0123456789」(通信ログL1の宛先番号430)に「V.34」(通信速度設定530)が対応付けられている。エラーが生じた送信元300から同じ通信速度設定530でファクシミリ受信を行っても、再びエラーが生じる可能性が大きいと推測される。そこで、次回のファクシミリ受信が通信速度設定530よりも低速の通信速度設定となるようにアドレス帳AB1が更新されると、より好ましい。
図10は、前述のエラーが生じた場合に通信速度設定530を更新可能な通信速度更新処理の例を示している。この処理は、ファクシミリ装置100の制御部110が中心となって行い、通信ログを表示させる操作を操作部150で受け付けた時に開始される。ここで、S502,S508の処理を行う制御部110は通信ログ選択部U9の例であり、S504〜S506,S510の処理を行う制御部110は変更受付部U6の例であり、S514の処理を行う制御部110は通信速度設定更新部U7の例である。まず、S516の処理を行わない例を説明する。
処理が開始されると、制御部110は、通信ログL1に含まれる情報をログ表示画面(例えば図11,12に示すログ表示画面621,622)として表示パネル170に表示させる(S502)。図11,12に示すログ表示画面621,622には、図2に示す通信ログL1に含まれるファクシミリ通信1回分の情報、例えば、ファクシミリ通信の日時、種別、結果、相手先番号、及び、枚数がボタン631,632とともに示される。例えば、図11に示すログ表示画面621には、通信ログL1に含まれる相手先番号「0323456789」についての情報が示されている。この相手先番号のファクシミリ通信の結果は、OKである。図12に示すログ表示画面622には、通信ログL1に含まれる相手先番号「0123456789」についての情報が示されている。この相手先番号のファクシミリ通信の結果は、Errorである。
また、制御部110は、ログ表示画面に示されているファクシミリ通信の結果がエラーであった場合(S504)、ログ表示画面に通信速度更新ボタンを表示させる(S506)。例えば、図11に示すログ表示画面621のファクシミリ通信の結果はエラーでないので、通信速度更新ボタンは表示されない。図12に示すログ表示画面622のファクシミリ通信の結果はエラーであるので、通信速度更新ボタン633が表示される。
さらに、制御部110は、ログ表示画面への操作に応じて処理を分岐させる(S508)。ログ表示画面621,622のボタン631,632が操作されると、制御部110は、情報が表示されているファクシミリ通信とは別のファクシミリ通信の情報を通信ログL1から取得し、処理をS502に戻す。これにより、ログ表示画面が別のファクシミリ通信の情報に切り替わる。例えば、ログ表示画面621,622の前ボタン631が操作されると、制御部110は、ログ表示画面を直前のファクシミリ通信の情報に切り替える。ログ表示画面621,622の次ボタン632が操作されると、制御部110は、ログ表示画面を直後のファクシミリ通信の情報に切り替える。
図12に示すログ表示画面632の通信速度更新ボタン633が操作されると、制御部110は、アドレス帳AB1に登録されている通信速度設定530を更新するための画面(例えば図13に示す通信速度更新画面640)を表示パネル170に表示させる(S510)。図13に示す通信速度更新画面640には、ログ表示画面632に表示されていた相手先番号と同じ宛先番号「0123456789」に対応付けられた名称と通信速度設定530がアドレス帳AB1から読み出されて、推奨する通信速度設定531、及び、ボタン641,642とともに示される。推奨する通信速度設定531は、例えば、現在登録されている通信速度設定530よりも1段階低速の通信速度設定とされる。1段階低速の通信速度設定は、現在登録されている通信速度設定がV.34である場合にはV.17であり、現在登録されている通信速度設定がV.17である場合にはV.29である。
通信速度更新画面640の表示後、制御部110は、通信速度更新画面640への操作に応じて処理を分岐させる(S512)。「更新しない」ボタン642が操作されると、制御部110は、S514の処理を行わずに通信速度設定処理を終了させる。「更新する」ボタン641が操作されると、制御部110は、更新後の通信速度設定531を宛先番号430に対応付けてアドレス帳AB1に格納し(S514)、通信速度設定処理を終了させる。すなわち、「更新する」ボタン641の操作により受け付けられるのは現在登録されている通信速度設定よりも1段階低速の通信速度設定であり、この1段階低速の通信速度設定がアドレス帳AB1において宛先番号430に対応付けられる。例えば、図2で示した宛先番号「0123456789」に対応付けられていた通信速度設定V.34は、1段階低速の通信速度設定V.17に更新される。従って、次回以降の相手先番号「0123456789」からのファクシミリ受信は、V.17で行われ、エラーの可能性が低くなる。
以上説明した例では、ファクシミリ通信にエラーが生じた場合にアドレス帳AB1の通信速度設定530が更新されるので、ファクシミリ通信がさらに効率よく行われる。
また、通信ログから通信速度設定をアドレス帳AB1に登録することができると、好適である。この場合、例えば、図10に示す通信速度設定処理においてS516の処理も行えばよい。このS516の処理を行う制御部110は、アドレス帳登録部U10の例である。S502の通信ログ表示処理では、ログ表示画面の相手先番号と一致する宛先番号400がアドレス帳AB1に格納されていない場合に図14に示すようなアドレス帳登録ボタン634をログ表示画面に表示してもよい。図14に示すログ表示画面623には、アドレス帳AB1に宛先番号として格納されていない相手先番号「0923456789」についての情報がボタン631,632,634とともに示されている。図2で示した通信ログL1には、相手先番号「0923456789」に対応付けられた通信速度設定540が格納されている。図2に示す相手先番号「0923456789」は、アドレス帳AB1に宛先番号400として登録する電話番号440の例である。
上記アドレス帳登録ボタン634が操作されると(S508)、制御部110は、S502〜S508の処理で選択されたログ表示画面の相手先番号(電話番号440)と、この相手先番号に通信ログL1において対応付けられた通信速度設定540と、を対応付けてアドレス帳AB1に登録し(S516)、通信速度設定処理を終了させる。例えば、図14に示す相手先番号「0923456789」に通信ログL1(図2参照。)で対応付けられた通信速度設定540はV.34であるので、宛先番号「0923456789」と通信速度設定V.34とが対応付けられてアドレス帳AB1に格納される。
以上説明した例では、通信ログL1から宛先番号400と通信速度設定510とが対応付けられてアドレス帳AB1に登録されるので、ファクシミリ通信がさらに効率よく行われる。
尚、アドレス帳は、外部アドレス帳を含まずに内部アドレス帳だけでもよいし、内部アドレス帳を含まずに外部アドレス帳だけでもよい。
また、図8で示した優先アドレス帳設定処理を行わなかったり、図9で示したアドレス帳検索処理を行わなかったり、図10で示した通信速度設定処理を行わなかったりする場合も、本技術に含まれる。
(5)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、ファクシミリ受信を効率よく行うことが可能な技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
100…ファクシミリ装置、110…制御部、113…不揮発性メモリー(記憶部の例)、117…FAX制御部、140…電話回線、150…操作部、200…外部装置、210…コンピューター(外部装置の例)、213…不揮発性メモリー、250…不揮発性メモリー装置(外部装置の例)、300…送信元、350…着番号、400…宛先番号、430…エラーが生じた宛先番号、440…電話番号、500…通信速度設定、510…選ばれた通信速度設定、520…通信速度装置設定、530…エラーが生じた宛先番号に対応付けられた通信速度設定、531…受け付けられた通信速度設定、540…通信速度設定、610…選択画面、613…優先アドレス帳を表す情報、621〜623…ログ表示画面、640…通信速度更新画面、AB1…アドレス帳、AB2…内部アドレス帳、AB3…外部アドレス帳、L1…通信ログ、SG1…着信信号、SY1…ファクシミリシステム、U1…着番号取得部、U2…検索部、U3…受信制御部、U4…記憶部、U5…接続部、U6…変更受付部、U7…通信速度設定更新部、U8…通信ログ記憶処理部、U9…通信ログ選択部、U10…アドレス帳登録部。

Claims (9)

  1. ファクシミリ送信のためにアドレス帳を参照可能なファクシミリ装置であって、
    前記アドレス帳には、宛先番号と、複数の通信速度設定から選ばれた通信速度設定と、が対応付けられて登録され、
    着信信号から着番号を取得する着番号取得部と、
    前記着番号と一致する宛先番号を前記アドレス帳から検索する検索部と、
    前記着信信号の送信元からファクシミリ受信を行う際、前記検索部で検索された宛先番号に前記アドレス帳で対応付けられた通信速度設定のファクシミリ受信を前記送信元に要求して該送信元とネゴシエーションを行う受信制御部と、を備える、ファクシミリ装置。
  2. 前記受信制御部は、前記検索部で前記着番号と一致する宛先番号が検索されなかった場合、前記アドレス帳の宛先番号に依存しない通信速度設定のファクシミリ受信を前記送信元に要求して該送信元とネゴシエーションを行う、請求項1に記載のファクシミリ装置。
  3. 前記受信制御部は、前記着番号取得部で前記着信信号から着番号が取得されなかった場合、前記アドレス帳の宛先番号に依存しない通信速度設定のファクシミリ受信を前記送信元に要求して該送信元とネゴシエーションを行う、請求項1又は請求項2に記載のファクシミリ装置。
  4. 前記アドレス帳は、内部アドレス帳と外部アドレス帳を含み、
    本ファクシミリ装置は、前記内部アドレス帳を記憶した記憶部と、前記外部アドレス帳を記憶した外部装置との接続部と、をさらに備え、
    前記検索部は、前記着番号と一致する宛先番号を前記内部アドレス帳及び前記外部アドレス帳から検索する、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のファクシミリ装置。
  5. 前記内部アドレス帳と前記外部アドレス帳を含む複数の分割アドレス帳は、同じ宛先番号がある場合に優先して使用する優先アドレス帳を含む、請求項4に記載のファクシミリ装置。
  6. 前記検索部は、先に前記優先アドレス帳から前記着番号と一致する宛先番号を検索し、検索されなかった場合、前記複数の分割アドレス帳のうち前記優先アドレス帳を除く分割アドレス帳から前記着番号と一致する宛先番号を検索する、請求項5に記載のファクシミリ装置。
  7. 前記アドレス帳の通信速度設定でファクシミリ通信にエラーが生じた場合に該エラーが生じた宛先番号に対応付けられた通信速度設定の変更を受け付ける変更受付部と、
    受け付けられた通信速度設定を前記アドレス帳において前記エラーが生じた宛先番号に対応付ける通信速度設定更新部と、をさらに備える、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のファクシミリ装置。
  8. ファクシミリ送信時又はファクシミリ受信時の電話番号と、該電話番号のファクシミリ通信の通信速度設定と、を少なくとも対応付けて通信ログとして記憶する通信ログ記憶処理部と、
    前記通信ログの中から前記アドレス帳に前記宛先番号として登録する電話番号の選択を受け付ける通信ログ選択部と、
    前記宛先番号として受け付けられた電話番号と、該電話番号に前記通信ログにおいて対応付けられた通信速度設定と、を対応付けて前記アドレス帳に登録するアドレス帳登録部と、をさらに備える、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のファクシミリ装置。
  9. ファクシミリ送信のためにアドレス帳を参照可能なファクシミリ装置の制御方法であって、
    前記アドレス帳には、宛先番号と、複数の通信速度設定から選ばれた通信速度設定と、が対応付けられて登録され、
    着信信号から着番号を取得する工程と、
    前記着番号と一致する宛先番号を前記アドレス帳から検索する検索工程と、
    前記着信信号の送信元からファクシミリ受信を行う際、前記検索工程で検索された宛先番号に前記アドレス帳で対応付けられた通信速度設定のファクシミリ受信を前記送信元に要求して該送信元とネゴシエーションを行う工程と、を含む、ファクシミリ装置の制御方法。
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