JP2017085184A - ショットキーバリアダイオード及びそれを用いた装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高感度なショットキーバリアダイオードと、それを用いた検出素子、及び、それを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 第一の半導体層に接して配置されたLOCOS層と、前記第一の半導体層と第一の電極との接触面に形成されたショットキー接合領域と、前記第一の半導体層と接続された、前記第一の半導体層よりキャリア濃度の高い第二の半導体層と、前記第二の半導体層とオーミック接続された第二の電極とを備え、
前記ショットキー接合領域と前記LOCOS層とが接することを特徴とするショットキーバリアダイオードを提供するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ショットキーバリアダイオードに関し、特には、ミリ波帯からテラヘルツ帯まで(30GHz以上30THz以下)の周波数領域内の周波数帯における電磁波(以下、テラヘルツ波と言う)の発振又は検出のためのショットキーバリアダイオード、及び、これを用いる装置に関する。
テラヘルツ波の周波数領域には、生体材料・医薬品・電子材料などの多くの有機分子について、構造や状態に由来した吸収ピークが存在する。また、テラヘルツ波は、紙・セラミック・樹脂・布と言った材料に対して高い透過性を有する。近年、この様なテラヘルツ波の特徴を活かしたイメージング技術やセンシング技術の研究開発が行われている。例えば、X線装置に代わる安全な透視検査装置や、製造工程におけるインラインの非破壊検査装置などへの応用が期待されている。
テラヘルツ波の検出素子として、熱型検出素子と量子型検出素子が良く知られている。熱型検出素子は、例えば、VOを用いたマイクロボロメータや、TGS(Triglycine Sulphate)を用いた焦電素子、気体の熱膨張を利用するゴーレイセルなどがある。熱型検出素子は、電磁波のエネルギーを熱に変換し、温度変化による材料の熱起電力や抵抗などの変化を捉えることで電磁波を検出する素子である。これらは、冷却を必ずしも必要としない一方で、熱交換を利用するために応答が比較的遅い。量子型検出素子には、真性半導体素子(MCT(HgCdTe)や光伝導素子など)やQWIP(Quantum Well Infrared Photodetector)などがある。量子型検出素子は、電磁波をフォトンとして捉えて、バンドギャップの小さい半導体の光起電力或いは抵抗変化を検出する素子である。これらは、応答が比較的速い一方で、上記周波数領域における室温の熱エネルギーが無視出来ないため冷却が必要となる。
応答が比較的速く、且つ、冷却が不要な検出素子としてショットキーバリアダイオードを利用したテラヘルツ波の検出素子の開発が行われている。この検出素子は、電磁波を高周波電気信号として捉えて、アンテナなどによって受信した高周波電気信号をダイオードによって整流して検出する。この一例として特許文献1は、基板の上下方向に二電極を配した縦型のショットキーバリアダイオードを用いた検出素子を開示しており、COレーザからの約28THz(波長10.6μm)の電磁波を検出している。また、特許文献2は、基板の表面に二電極を配した横型のショットキーバリアダイオードを用いた整流素子を開示しており、逆バイアス耐性を高めるためにショットキー電極の縁にガードリングを備えている。特許文献3は、マイクロ波を検出するショットキーバリアダイオードを開示しており、逆バイアス耐性を高めるためにショットキーバリアの縁に酸化シリコンを備えている。
特開平09−162424号公報 特開昭60−18959号公報 米国特許出願公開2007/0181909号
しかしながら、特許文献1のような縦型のショットキーバリアダイオードでは、基板を接地電極として利用しているため、集積可能なアンテナの種類には限りがあった。また、特許文献2に開示された従来の横型の素子では、半導体表面に配置された2電極間やダイオード近傍の素子構造に半導体界面が露出するため、寄生的な電流経路の形成に伴うリーク電流や、界面状態に起因する雑音が比較的大きくなることがあった。
さらに、特許文献3に開示された構造(図9)では、半導体900と酸化シリコン901との界面の欠陥などによる雑音があり、一部の周波数帯域のマイクロ波を検出することは可能であるが、テラヘルツ波を高感度に検出することに応用することは難しかった。
そこで、本発明は、ショットキーバリアダイオードであって、第一の半導体層と、第一の半導体層に接して配置されたLOCOS層と、前記第一の半導体層と第一の電極との接触面に形成されるショットキー接合領域と、前記第一の半導体層と接続され、前記第一の半導体層よりキャリア濃度の高い第二の半導体層と、前記第二の半導体層とオーミック接続される第二の電極とを備え、前記ショットキー接合領域と前記LOCOS層とが接しているショットキーバリアダイオードを提供するものである。
また、本発明は、ショットキーバリアダイオードの製造方法であって、第一の半導体層の上にパターン層を形成する工程と、熱酸化により前記パターン層の周囲にLOCOS層を形成する工程と、前記パターン層を除去して前記第一の半導体層の表面を露出する工程と、前記LOCOS層と接し、且つ、前記LOCOS層の一部を覆うように、前記第一の半導体層の表面とショットキー接合する第一の電極を形成する工程と、前記第一の半導体層と接続された、前記第一の半導体層よりキャリア濃度の高い第二の半導体層の一部とオーミック接触する第二の電極を形成する工程とを少なくとも含むショットキーバリアダイオードの製造方法を提供するものである。
さらに、本発明は、ショットキーバリアダイオードの製造方法であって、第一の半導体層の上にSiを含むパターン層を形成する工程と、熱酸化によりパターン層の周囲にLOCOS層を形成する工程と、前記パターン層を除去して前記第一の半導体層の表面を露出する工程と、第二の半導体層を、前記第一の半導体層の露出した表面に選択的にエピタキシャル成長する工程と、前記LOCOS層と接し、且つ、前記LOCOS層の一部を覆うように、前記第二の半導体層の表面とショットキー接合する第一の電極を形成する工程と、前記第一の半導体層とオーミック接触する第二の電極を形成する工程とを少なくとも含むショットキーバリアダイオードの製造方法を提供するものである。
本発明のショットキーバリアダイオードは、LOCOS層と第一の半導体層やショットキー接合領域とが接して配置される。これにより、ショットキー接合領域近傍における、半導体表面や界面の露出や欠陥が低減されるので、キャリアの捕獲や放出に伴う雑音(例えば、1/fノイズ、RTSノイズ)の低減が期待される。このような理由から、本発明のショットキーバリアダイオードは従来のより高感度となることが期待される。
本発明のダイオード100を説明する図。 本発明のダイオードの構成と等価回路エレメントの対応を示す図。 本発明のダイオードの変形例を説明する図。 本発明のダイオードの製造方法を説明する図。 本発明の検出素子を説明する図。 本発明の検出素子を説明する図。 本発明の検出素子を用いた画像形成装置を説明する図。 本発明の検出素子を説明する図。 背景技術のダイオードを説明する図。
以下、図を用いて本発明の実施形態ないし実施例を説明する。
(実施形態1)
実施形態1に係るショットキーバリアダイオードについて、図1、図2を用いて説明する。図1及び図2に示す様に、本実施形態のショットキーバリアダイオード100は、基板101と、その上に形成された第一の半導体層102と、これよりはキャリア濃度の高い第二の半導体層103、LOCOS層105とを備える。また、ショットキーバリアダイオード100は、第一の半導体層102の一部とショットキー接続された第一の電極(以下、ショットキー電極と言う。)106と、第二の半導体層103とオーミック接続された第二の電極(以下、オーミック電極と言う。)107とを備える。
第一の半導体層102とショットキー電極106の接触する界面にはショットキー接合領域104が形成されている。ショットキー接合領域は、界面だけを指している場合や界面から一定の厚さをもった領域や界面を含み一定の厚さをもった領域を指している場合がある。第一の半導体層102は、ショットキー電極106と接触する界面にショットキー接合領域104を形成するために、典型的には、1015から1017cm−3のオーダの荷電キャリアを有する領域をショットキー電極106との接触面の近傍に含む。第一の半導体層102と第二の半導体層103は互いに接しており、機械的かつ電気的に接続されている。第二の半導体層103は、第一の半導体層102とオーミック電極107とをオーム性で比較的低抵抗となるように接続するための構造である。本実施形態では、第二の半導体層103は、第一の半導体層の半導体の一部に不純物をドーピングしてキャリア濃度を高くした構造となっている。
LOCOS層105は、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法で形成されたシリコン酸化膜である。本実施形態の例では、ショットキー接合領域104より若干大きい寸法のSiを含むパターン層をマスクとして、第一の半導体層102を含むシリコン層を局所的に熱酸化することで、LOCOS層105と第一の半導体層104の一部であるメサ構造108とが形成される。LOCOS層105は、ショットキー接合領域104及びメサ構造108の周囲を囲う様に設けられている。また、LOCOS層105と、ショットキー接合領域104、メサ構造108及び第一の半導体層102とは互いに接している。
ここで、ショットキー接合領域104の面積を決めるLOCOSプロセスのマスクとなるSiを含むパターンの大きさは、Deal−Groveなどが提案する一般的な熱酸化の理論から設計することが出来る。すなわち、簡単には、所望のパターン寸法に対して、成膜するLOCOS層105の厚さの約0.5倍分だけ両側に広げたパターンを用いれば良い。例えば、0.5μmの厚さのLOCOS層105と直径0.5μmのショットキー接合領域104を得る場合は、約1μmのSiを含むパターンをマスクとして熱酸化を行うと良い。実際には、熱酸化の条件や周囲の膜構成などでレートや酸化のされ方は多少変わるが、いずれも数回の条件出しをおこなって成膜条件を適宜コントロールすることで、ショットキー接合領域104の面積やメサ構造108の構造をnmオーダで精度良く設計・作製することが出来る。ここで、ショットキー接合領域104の面積は、使用する半導体の種類や特性にもよるが、典型的には0.1μmから10μmの範囲に設定すれば、カットオフ周波数をミリ波からテラヘルツ帯まで高周波化することが可能となり好ましい。
ショットキー電極106は、第一の半導体層102と接してショットキー接合領域104を形成する金属材料を含む層である。ショットキー電極106は、LOCOS層105と接しており、LOCOS層105の少なくとも一部を覆うように配置されている。本実施形態の例であれば、ショットキー電極106はショットキー接合領域104の全面とLOCOS層105の表面の一部を覆うように配置される。ここで、覆うとは、ショットキー接合領域104の表面に配置されたショットキー電極106が、ショットキー接合領域104の外周に接するように配置されたLOCOS層105の上部にも一部重なるように形成されている構造の事である。
オーミック電極107は、第二の半導体層103とオーミック接触する金属材料を含む層である。オーミック電極107は、LOCOS層105と接しており、LOCOS層105の少なくとも一部を覆うように配置されている。本実施形態の例であれば、オーミック電極107は、第二の半導体層103の露出した表面の全面と、LOCOS層105の表面の一部を覆って配置される。ここで、覆うとは、第二の半導体層103の露出した表面に配置されたオーミック電極107が、第二の半導体層103の露出した表面の外周に接するように配置されたLOCOS層104の上部にも一部重なるように形成されている構造の事である。
上記の構成により、ショットキー電極106、ショットキー接合領域104、第一の半導体層102、第二の半導体層103、オーミック電極107がこの順で電気的に接続されたショットキーバリアダイオード100が形成される。ショットキーバリアダイオード100は、同一の半導体表面(すなわち半導体層102及び103とLOCOS層105を含む基板101の表面)に二電極106、107を備えた横型の構成となっている。
本発明で開示する横型のショットキーバリアダイオード100は、表面に配置されたショットキー電極106及びオーミック電極107の二電極の間にLOCOS層105が配置されるので、二電極間に半導体表面が露出しない構成となっている。従って、ショットキー電極106に入力される電流は、絶縁体であるLOCOS層105と基板101で構成される領域を回避して、ショットキー接合領域104を介してメサ構造108に注入される。その後、電流は、LOCOS層105と基板101とに挟まれた第一の半導体層102の領域を通過し、キャリア濃度の高い第二の半導体層103に注入されて、オーミック電極107へと出力される。このように、ショットキー電極106からの電流は、図2に示したように、ショットキーダイオード(SBD)、メサ構造108の抵抗(Rm)、LOCOS層105下部の第一の半導体層102の抵抗(Rb)を含む電気回路に支配的に流れる。この結果、本発明の構成は、従来の懸案であった横型のショットキーバリアダイオードにおける二電極間に露出した半導体界面を流れる寄生的なリーク電流を界面から迂回させることができ、リーク電流を大幅に抑制することが出来る。
また、一般に半導体の最表面には、結晶の不連続性による不完全な結合や、表面に吸着した不純物などに起因して多くの表面準位が形成される。表面準位は、例えば、半導体と空気や他の材料との界面や、製造プロセスの過程で半導体表面に形成された欠陥や不純物が原因となって形成される。この表面準位は、1/fノイズやRTSノイズといった所謂キャリアの捕獲或いは放出する過程に起因する雑音の原因となることが良く知られている。従って、従来の構成では、表面の二電極間に露出した半導体界面や、エッチングで形成したメサ構造の側面に露出した半導体界面やプロセスによるダメージ層などにより、ダイオードに雑音が生じることが問題となっていた。
本発明のショットキーバリアダイオード100は、LOCOS層105を、第一の半導体層102及びショットキー接合領域104と接するように配置している。これにより、従来は表面の二電極間に露出していた半導体表面が無くなるため、ショットキーバリアダイオード100に発生する雑音が低減される。また。シリコンと熱酸化シリコンとの界面は、シリコン上にゾルゲル等で形成された酸化シリコン層との界面より比較的低欠陥であることが良く知られている。従って、本発明の構成であれば、ショットキー接合領域104及びメサ構造108の近傍には、第一の半導体102とLOCOS層105との間に形成された比較的欠陥の少ないSi/SiO界面が存在するため、表面準位や欠陥に起因した雑音が低減される。また、本発明の構成は、熱酸化シリコンによって生じる局所的な歪を積極的に利用して、メサ構造108を構成することにより、半導体中の移動度を制御してカットオフ周波数を調整することも可能である。
図3(a)及び(b)には、本実施形態の変形例を示した。図3(a)に示したショットキーバリアダイオード100は、基板101の上に、高いキャリア濃度を持つ第二の半導体層103と低いキャリア濃度を持つ第一の半導体102とが、この順に積層された構成となっている。LOCOS層105は、第一の半導体層102と第二の半導体層103を含むシリコン層の局所的な熱酸化によりに形成された層であり、LOCOS層105は、少なくとも第二の半導体層105に達する程度の厚みまで酸化されている。第一の半導体層102は、ショットキー電極106と接触する界面にショットキー接合領域104を形成するために、典型的には1015から1017cm−3のオーダの荷電キャリアを有する程度にドーピングされている。第二の半導体層103は典型的には1018cm−3のオーダ以上にドーピングされることで、オーミック電極107とオーミック接触で接続される。その他の構成は、前述の例と同じである。本構成は、メサ構造108や、LOCOS層105下部の第二の半導体層103の抵抗(それぞれ図2のRmとRbにあたる)が低抵抗化されるので、ショットキーバリアダイオード100の高周波の検出、特にテラヘルツ波の検出に有利な構成となっている。
図3(b)に示したショットキーバリアダイオード100は、基板101の上に積層された高いキャリア濃度を持つ第二の半導体層103と、第二の半導体層103と接続された低いキャリア濃度を持つ第一の半導体102とから構成される。LOCOS層105は、第二の半導体層103を含む半導体の局所的な熱酸化によりに形成された層である。第一の半導体層102は、LOCOS層をマスクにして、LOCOS層105に周囲を囲まれて露出した第二の半導体層103の表面に選択的にエピタキシャル成長された半導体を含む層である。第一の半導体層102とショットキー電極106の接触面にはショットキー接合領域104が形成されている。第一の半導体層102は、典型的には1015から1017cm−3のオーダの荷電キャリアを有する程度にドーピングされた半導体層を、ショットキー電極106との接触界面の近傍に含んだ層である。第二の半導体層103は、図3(a)の例と同じく、典型的には1019cm−3のオーダ以上にドーピングされた層であり、オーミック電極107とオーミック接触で接続される。その他の構成も、前述の図3(a)と同じである。本構成は、第一の半導体層102として、後述するように、バンドギャップ・格子定数・移動度・ドープ濃度などの異なる半導体材料を任意に選択可能な構成であり、ショットキーバリアダイオード100の高周波化や高感度化により有利な構成である。
本発明にかかるショットキーバリアダイオード100は、図4に示したように、以下の(A)〜(E)の工程を少なくとも含む製造方法で作製することが出来る。
(A)基板101上の半導体層102の上面に、パッド酸化膜410を介してSiを含むパターン層409を形成する工程(図4(a))
(B)熱酸化法により半導体層102を熱酸化して、パターン層409の周囲にLOCOS層105とパターン層409の下にメサ構造108を形成する工程(図4(b))
(C)パターン層409を除去して半導体層102の表面を露出する工程(図4(c))(D)LOCOS層105と接し、且つ、LOCOS層105とオーバーラップするように、半導体層102の表面とショットキー接触するショットキー電極106を形成する工程(図4(d))
(E)半導体層102の一部とオーミック接触するオーミック電極107を形成する工程(図4(d))
この製造方法では、半導体層102の露出部分に対して、ショットキー電極106を構成する金属膜をLOCOS層105にオーバーラップするように上から成膜することで、微小面積のショットキー接合領域104を高い精度で形成することが出来る。半導体層102の露出部分の面積は、従来のLOCOSプロセスで知られるようなSiを含むパターン層409の寸法を制御する方法でコントロール可能である。
このような工程を用いると、半導体層102の露出部分(言い換えるとメサ構造108の最上面)とショットキー電極106とのアライメント精度が、ショットキー接合領域104の面積に依らなくなる。従って、1μm以下の微小面積のショットキー接合領域であっても、構造を精度良く且つ歩留まり良く形成することが出来るので、ショットキー接合部の縮小に伴う低容量化に寄与出来る。また、ショットキー電極106とオーミック電極107をダイオードのより近傍に、お互いをより近づけて集積することが出来るようになるので、寄生する直列抵抗(Rsに相当する)を抑制することが出来る。従って、本製造方法で作製されるショットキーバリアダイオードはRC遅延が低減されるので、従来に比べてより高周波であるテラヘルツ波での高感度に動作することが期待される。加えて、アライメント精度が緩くなるので、歩留まり向上や工程数削減による生産性の改善も期待される。
また、ショットキーバリアダイオード100のように、工程(C)の後に以下の工程(F)を含み、また、工程(D)の代わりに工程(G)を含む製造方法であっても本発明のショットキーバリアダイオードを作製することが出来る。
(F)半導体層412を、LOCOS層105に周囲を囲まれて露出した半導体層102の表面にのみ選択的にエピタキシャル成長する工程(図4(e))。ここで、半導体層412は、半導体層102よりキャリア濃度が低い層を含むことが好ましい。また、LOCOS105層は、選択的なエピタキシャル成長時のマスクとなっている。
(G)LOCOS層105と接し、且つ、LOCOS層105とオーバーラップするように、半導体層412の表面とショットキー接触するショットキー電極106を形成する工程(図4(f))
この製造方法は、LOCOS層105をマスクにして、LOCOS層105に周囲を囲まれて露出した半導体層102の表面にのみ選択的に半導体層412をエピタキシャル成長する技術を用いることが出来る。従って、半導体層412としては、キャリア濃度などの特性を変化させたSiや、SiGe、GaAs、InGaAs、AlAsなどのSi以外の半導体材料を選択することが出来るようになり、高感度化や高周波化が期待される。
本実施形態において、キャリアの選択は任意であるが、移動度の高い電子を選ぶと、遅延時間を低減しカットオフ周波数を高めることができる。さらに、半導体の選択によっても、移動度を選択できる。例えば、半導体としてSi系を用いれば、LOCOS法を含む一般的なSiプロセスを適用すること出来るため、本発明の構造が比較的容易に作製出来る。加えて、CMOSによるMOSFETやBiCMOSによるHBTなどのアンプを同一基板上に集積できる点でも好ましい。一方で、選択的なエピタキシャル成長技術やELT(Epitaxial Layer Transfer)技術を用いることで、SiGe系、GaAs系、InP系(InGaAsを含む)、InAs系、InSb系などの半導体を選択することもできる。また、第二の半導体102にキャリアの移動度が高い材料を選択すれば、カットオフ周波数を高めることが出来る。
以上に述べた様に、本発明により、露出した半導体界面を流れるリーク電流が抑制され、また、キャリアが界面状態にトラップされる際の雑音が低減された高感度なショットキーバリアダイオードを提供することが出来る。また、本発明により、RC遅延が抑制された、高周波動作するショットキーバリアダイオードを提供することが出来る。さらには、本発明のショットキーバリアダイオードを用いて、ミリ波帯からテラヘルツ帯まで(30GHz以上30THz以下)の高周波領域における高感度な電磁波検出素子と、それを用いた装置を提供することもできる。
(実施形態2)
実施形態2に係る検出素子500について、図5を用いて説明する。本実施形態は、実施形態1の変形例である。図5(a)に示した本実施形態が、実施形態1と異なるのは、基板101と誘電体520によって半導体層102及び103を島状に分離している点である。つまり、ショットキー電極106及びオーミック電極107と、第一の半導体層102及び第二の半導体層103が、101の半導体基板上に島状に配されている構成である。また、ショットキー電極106とオーミック電極107には、それぞれ、導電層であるアンテナ109、110が接続されている。その他は、実施形態1と同様であり、本発明の特徴であるLOCOS層105は、ショットキー接合領域104の周囲に接して配置されている。
本実施形態では、一つのダイオード部分を島状に形成した検出素子のための構成を示している。こうした島523が、検出したい電磁波の波長より十分小さいときは、集中定数素子として近似することができる。島523は、数μm前後で作製することが可能なため、ミリ波帯からテラヘルツ帯までの検出素子として好適である。したがって、十分小さな半導体層102及び103、電極106及び107、ショットキー接合領域104、LOCOS層105を除くすべての領域は、空気なども含めて誘電体であり、場(電界)は、アンテナ109及び110によって容易にコントロールすることが出来ると言える。例えば、アンテナ109及び110として、共振型のダイポールアンテナやスロットアンテナを集積してもよいし、広帯域な対数周期アンテナを集積してもよい。このような、平衡型のアンテナの種類は数が多く、検出素子として好適である。アンテナ109及び110の一部に伝送線路を設けてもよく、また、ダイオードとアンテナとのインピーダンスマッチングをとるなど、既存のマイクロ波技術を利用してもよい。
基板101は、検出すべき周波数帯で誘電体として振る舞い、自由キャリア吸収の少ないものであればよく、半絶縁性GaAs、InP基板の他、比較的高抵抗率のFZーSi基板を用いてもよい。1THz以上の周波数領域であれば、抵抗率が20Ωcm以上のCZ(MCZ)−Si基板でもよい。同様に、誘電体520は、検出すべき周波数帯において誘電損失が小さなものを用いればよく、酸化膜SiOや窒化膜SiNを用いてもよい。テラヘルツ帯であれば、BCB(ベンゾシクロブテン)などの樹脂を用いてもよい。
もちろん、不平衡型のアンテナと集積することもできる。図5(b)は本実施形態の変形例を示しており、上記特許文献1の素子のように、基板を接地電極とする代わりに、オーミック電極107を接地導体パターンとして用いている。この際、基板101の抵抗率は低くてもよいし、高くてもよい。いずれにせよ、接地電極は、接地導体パターンである電極107と第二の半導体層103とを含み構成される。こうした接地電極に対して、上部電極としてのアンテナ109を形成すれば、容易に不平衡型のアンテナを構成できる。例えば、共振型のパッチアンテナを集積してもよい。
以下、更に具体的なダイオード及び検出素子について、実施例で説明する。
(実施例1)
実施形態2に対応するより具体的な検出素子500について、図6を用いて説明する。本実施例は、電磁波を検出するための用途に好適なショットキーバリアダイオードを用いた検出素子の一実施例である。
本実施例において、基板101は、Si基板を用いる。FZ法の引き上げにより、抵抗率は1kΩcmの高抵抗率品を用いている。キャリアとしては電子を採用し、第一の半導体層102のn型キャリア濃度は5×1017cm−3、厚さは100nmである。また、第二の半導体層103のn型キャリア濃度は5×1019cm−3、厚さは400nmである。LOCOS層105は、半導体層102及び103の一部をSiを含むパターンをマスクとして熱酸化したシリコン酸化膜であり、厚さは500nmである。LOCOS層105は、ショットキー接合領域104及びメサ構造108の周囲を囲う様に設けられている。また、LOCOS層105と、ショットキー接合領域104、メサ構造108、第一の半導体層102及び第二の半導体層103とは互いに接している。
オーミック電極107は、比較的高濃度なn型キャリアを有する第二の半導体層103の直上にくるように配置され、第二の半導体層103とオーミック接触で接続されている。本実施例では、電極材として200nm厚のAlSiを用いる。また、ショットキー電極106は、比較的低濃度のキャリアを有する第一の半導体層102の表面と接触しており、その界面にショットキー接合領域104を形成する。本実施例では、電極材として200nm厚のTiを用いる。なお、ショットキー電極106及びオーミック電極107の材料や厚さは上記に限ることはなく、用いる半導体の一般的なオーミック電極やショットキー電極に用いられる金属材料を、任意の膜厚で形成すれば良い。こうして、本発明を適用できるダイオードを構成する。
本発明を適用できる検出素子500を構成するためには、半導体層102及び103、電極106及び107、ショットキー接合領域104、LOCOS層105からなる島723を形成する。島の大きさは、0.5THz以上3THz以下の周波数帯の電磁波の検出のために50μm程度かそれ以下とし、本実施例では一辺を約7μmに設計した。さらに、島723をSiO720で埋め込み、ショットキー電極106、オーミック電極107はコンタクトホールを介して、Ti/Alなどの金属で形成されたアンテナ109及び110と接続する。尚、RCローパスフィルタのカットオフ周波数が約3THzとなるように、ショットキー電極106と第一の半導体層102の接触部分、すなわちショットキー接合領域104の直径は0.6μm、また、ショットキー電極106とオーミック電極107との間の距離を1μmに設計した。
こうしたダイオード構造の二電極を出力ポートとした集積アンテナの一例として、本実施例では図6に示した対数周期アンテナを用いる。アンテナ109及び110は、外側までの半径が250μm、もっとも内側までの半径が10μm、対数周期0.7の櫛歯の数が9本、櫛歯の角度が45degとなるように設計した。高周波全電磁界シミュレータHFSSv12(ansoft社製)でこうした構造をシミュレーションしたところ、0.2から2.5THzまでの広帯域での電磁波検出が可能であることを確認した。この様にして、ショットキーバリアダイオードと、検出電磁波の電界成分をショットキー電極106とオーミック電極107の間に誘起するためのアンテナとを備え、ショットキー電極106とオーミック電極107をアンテナの出力ポートとする検出素子が構成される。
検出は、読み出し線724及び725を介して例えば不図示の電流計測手段などによって検波電流を読み取る。このとき、不図示の電圧印加手段などによって読み出し線724及び725にバイアス電圧を印加し、ダイオードの動作点電圧を設定してもよい。本実施例のダイオードの場合、0V付近にバイアスしておくと高感度である。最適なバイアス電圧はショットキー電極106の電極材などに依存し、本実施例の構造の場合、Tiのように比較的仕事関数の低い電極材では0V付近、PtやPdのように比較的仕事関数の高い電極材では0.3から0.5V付近の順バイアスが最適である。
本実施例の検出素子は以下の(1)から(8)の製造方法により作製される。この製造方法について図4及び図6を元に説明する。
(1)Si基板101上にエピタキシャル成長層である半導体層102及び103を積層する。結晶成長にはCVD法やMBE法等が適用可能である。その後、シリコン表面を保護するために30nmのパッド酸化膜(図4の膜410に相当する)を熱酸化法で形成する。その後、表面にLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法でSiを100nmの厚さで形成する。続いて、ステッパ―を用いたフォトリソグラフィーの工程を経てSiのパターン形成部位(図4のパターン層409にあたる)の上にレジストパターンを形成する(不図示)。レジストパターンは、ショットキー接合領域104の直径を0.6μmとするために、直径1.1μmの円パターンをショットキー接合領域104と中心軸を合わせた位置に配置する。次に、レジストパターンをマスクとして下地のSi層を、CFを用いたICP―RIE(Inductive Coupled Plasma Reactive Ion Etching)法により除去する(不図示)。続いて、前述のレジストをアッシング及び硫酸過水を用いて除去する(図4(a)に相当する)。
(2)SiをマスクにしてHとOの混合ガスによる1100℃のパイロジェニック熱酸化により、500nmの熱酸化シリコンからなるLOCOS層105を形成する(図4(b)に相当する)。
(3)RIE(Reactive Ion Etching)法と緩衝フッ酸水溶液等への浸漬により、Si及びパッド酸化膜をエッチング除去して第一の半導体層102の表面を露出する(図4(c)に相当する)。
(4)ショットキー電極106を形成する部位が除去されるように、ステッパ―を用いたリソグラフィによりレジストパターンを形成する。その後、電子ビーム蒸着を用いてTiを200nm成膜する。次に、有機溶剤を用いたリフトオフ法により、ショットキー電極106の部位以外のTiを除去してショットキー電極106を形成する。ここで、電極形成工程においてリフトオフ法を用いるのは、ショットキー接合領域104が形成される第一の半導体層102の再表面における加工ダメージによる欠陥の導入を回避するためである。なお、本実施例では電子ビーム蒸着によるリフトオフ法を用いたが、必ずしもこれに限定される訳ではなく、例えばスパッタリング法とドライエッチング法を用いた形成方法であっても良い。
(5)ステッパ―を用いたリソグラフィ及びRIEを用いて、LOCOS層105の一部に電極107を形成するためのコンタクトホールを形成する。その後、オーミック電極107を形成する部位が除去されるようにステッパ―を用いたリソグラフィによりレジストパターンを形成する。その後、電子ビーム蒸着を用いてAlSiを200nm成膜する。次に、有機溶剤を用いたリフトオフ法により、オーミック電極107の部位以外のAlSiを除去してオーミック電極107を形成する(図4(d)に相当する)。なお、本実施例では電子ビーム蒸着によるリフトオフ法を用いたが、必ずしもこれに限定される訳ではなく、例えばスパッタリング法とドライエッチング法を用いた形成方法であっても良い。
(6)ステッパーを用いたリソグラフィにより、島723形成領域に該当する部位にレジストを残存させしめるようにパターニングする。続いて、CFとOの混合ガス等を用いたRIE法により、このレジストをマスクとしてLOCOS層105の一部をエッチング除去する。続いて、SFやCl等のハロゲン系ガスを用いたRIE法により、第二の半導体層103であるシリコンをエッチング除去する。この際、基板101までエッチングが到達することが、隣接デバイスとの電気的絶縁を得るために好適である。その後、アッシング及び有機溶剤への浸漬により、レジストマスクを除去する。
(7)絶縁膜720となるSiO層をプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて成膜する.ここで、下地の島723や電極106及び107の凹凸がSiO層に反映され、後述の対数周期アンテナのパターニング時にフォーカス深度不足等の影響が生じる可能性がある場合には、次の様にしてもよい。即ち、SiO層による埋設後にCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)工程を用いてSiO層を平坦化することも可能である。
(8)電極106及び107の上のSiO層を除去するようにレジストをパターニングし、スルーホールエッチングを行う。エッチングには前述のCFを用いたRIE法等が好適に用いられる。レジストを除去後、Ti/Alをスパッタ法にてそれぞれ10nm/200nmで連続成膜する。成膜後、対数周期アンテナ109及び110を形成する様にレジストをパターンニングし、前記RIE法か、または、よりプラズマ密度の高いECR(電子サイクロトロン共鳴)エッチング法とハロゲン系ガスの組み合わせにより、Ti/Alの不要部分をエッチング除去する。その後、レジストを除去する。
以上の工程にて検出素子500は完成する。
なお、本実施例の素子の製造方法は、図4(e)及び(f)に示したような、選択エピタキシャル成長技術を用いることも出来る。この場合は、工程(3)(図4(c)の状態)の後において、LOCOS層105をマスクとして、例えばドーピング濃度を変化させたSi層10nmやSiGe層10nmを、第一の半導体層102の表面にのみ選択的にMBE法などを用いてエピタキシャル成長する工程を導入する。それ以外は、前述(1)から(8)とほぼ同様の製造工程を踏めば良い。本工程を実施することで、キャリア濃度やバンドギャップなどの特性を変化させたSiやSi以外の半導体材料を選択することが出来るようになり、さらなる高感度化や高周波化が期待される。
さらに、本実施例による検出素子を複数個アレイ状に配置することで、複数の検出素子が夫々検出する検出電磁波の電界に基づいて電界分布の画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置を構成することが可能である。例えば、図7には、本発明の検出素子500を600μmピッチの3×3のアレイ状に配置したフォーカルプレーンアレイの画像形成装置の例を開示した。この際、アンテナの方向が異なる本実施例による検出素子を配置することによって、異なる偏波に対応する画像形成装置とすることも可能である。異なる周波数に対する共振型アンテナを配置することによって、異なる周波数に対応する画像形成装置とすることも可能である。
(実施例2)
実施例2に係る検出素子500について、図8を用いて説明する。図8に示す本実施例は、実施例1の変形例である。本実施例は、検出信号をアンプするための用途で使用することができる好適な検出素子の実施例を示すもので、同じSi基板101上に集積したMOSFET830によって検出信号をアンプすることが可能である。
本実施例におけるMOSFET830は、ゲート電極831、ゲート絶縁膜832、ソース電極833、ドレイン電極834、イオン注入領域835によって構成される。検出信号をアンプするために、ショットキー電極106は、MOSFET830のゲート電極831に検出信号を入力するように配線836を接続し、ショットキーバリアダイオードの抵抗或いは不図示の抵抗要素などによって変換された整流電圧をMOSFET830に入力する。この際、オーミック電極107を、ソース電極833と接続してよく知られたソース接地とするか、ドレイン電極834と接続してよく知られたソースフォロアとするかは、目的に応じて選択する。MOSFETからのアンプされた検出信号の出力は、ショットキー電極106ともオーミック電極107とも接続されていない残りの電極から出力される。この様にして、ショットキーバリアダイオードと、検出信号を出力するためのトランジスタと、を備え、ショットキーバリアダイオードとトランジスタが同一基板に配置される検出素子を構成することができる。
本実施例の検出素子の作製は、まず、実施例1で示した(1)から(2)の工程によりLOCOS層105の局所酸化をおこなった後、実施例1で開示したのと同様の工程で島823の部分を形成する。その後、標準CMOSプロセスなどを用いてSi基板101上にMOSFET830を作製する。その後、実施例1に示した(3)から(8)の工程により、電極構造を集積すれば良い。このように検出素子のアンプとしてMOSFETを同一基板上に配置した構成は、標準的なCMOSプロセスを用いて作製できるため低コストである。また、配線836は短いほど検出信号への雑音の混入が少ないので、こうして同一基板上に集積することは低NF化のためにも都合が良く好適である。
ここでも、本実施例による検出素子をマトリクス配線と接続し、MOSFETをアクティブマトリクスのスイッチング素子としても使用すれば、次の様な装置とできる。即ち、高密度の複数の検出素子が夫々検出する被検出電磁波の電界に基づいて電界分布の画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置とすることが可能である。
本発明のショットキーバリアダイオードは、主に検出素子の一部として用いているが、発振素子の一部として用いることも原理的に可能である。これら発振素子や検出素子として用い、医薬品などの検体の品質を検査する検査装置などへの産業応用が期待される。
100 ショットキーバリアダイオード
500,500(a〜i) 検出素子
101 基板
102 第一の半導体層
103 第二の半導体層
104 ショットキー接合領域
105 LOCOS層
106 ショットキー電極(第一の電極)
107 オーミック電極(第二の電極)
108 メサ構造
409 パターン層
410 パッド酸化膜
412 半導体層
520,620,720,820 誘電体
109,110 アンテナ
523,723,823 島
724,725 読み出し線
830 MOSFET
831 ゲート電極
832 ゲート絶縁膜
833 ソース電極
834 ドレイン電極
835 イオン注入領域
836 配線
そこで、本発明は、半導体と、前記半導体とショットキー接合しているショットキー電極と、前記半導体とオーミック接合しているオーミック電極と、前記半導体の前記ショットキー電極とショットキー接合している領域及び前記オーミック電極とオーミック接合している領域の間に、前記半導体と接して配置されているLOCOS層と、を有し、前記ショットキー接合している領域と前記オーミック接合している領域とは、前記半導体と前記LOCOS層とが並んでいる方向において、異なる位置に配置されているショットキーバリアダイオードであって、第一の半導体層と、第一の半導体層に接して配置されたLOCOS層と、前記第一の半導体層と第一の電極との接触面に形成されるショットキー接合領域と、前記第一の半導体層と接続され、前記第一の半導体層よりキャリア濃度の高い第二の半導体層と、前記第二の半導体層とオーミック接続される第二の電極とを備え、前記ショットキー接合領域と前記LOCOS層とが接しているショットキーバリアダイオードを提供するものである。
また、本発明は、基板と、前記基板の基板面に配置されている半導体と、前記半導体上に配置されており、前記半導体とショットキー接合しているショットキー電極と、前記半導体上に配置されており、前記半導体とオーミック接合しているオーミック電極と、前記半導体の前記ショットキー電極とショットキー接合している領域及び前記オーミック電極とオーミック接合している領域の間に、前記半導体と接して配置されているLOCOS層と、を有し、前記ショットキー接合している領域と前記オーミック接合している領域とは、前記基板面と垂直な方向において異なる位置に配置されているショットキーバリアダイオードを提供するものである。
さらに、本発明は、ショットキーバリアダイオードの製造方法であって、ショットキーバリアダイオードの製造方法であって、半導体にパターン層を形成する工程と、熱酸化によりメサ構造とLOCOS層とを形成する工程と、前記パターン層を除去して前記メサ構造の一部を露出する工程と、前記LOCOS層と接し、且つ、前記LOCOS層の一部を覆うように、露出している前記メサ構造の一部とショットキー接合するように第一の電極を形成する工程と、前記半導体の一部とオーミック接合するように第二の電極を形成する工程と、を有するショットキーバリアダイオードの製造方法を提供するものである。

Claims (15)

  1. ショットキーバリアダイオードであって、
    第一の半導体層と、
    前記第一の半導体層に接して配置されたLOCOS層と、
    前記第一の半導体層と第一の電極との接触面に形成されるショットキー接合領域と、
    前記第一の半導体層と接続され、前記第一の半導体層よりキャリア濃度の高い第二の半導体層と、
    前記第二の半導体層とオーミック接続される第二の電極とを備え、
    前記ショットキー接合領域と前記LOCOS層とが接していることを特徴とするショットキーバリアダイオード。
  2. 基板の上に、前記第二の半導体層、前記第一の半導体層の順に積層されたことを特徴とする請求項1記載のショットキーバリアダイオード。
  3. 前記第一の電極又は前記第二の電極は、前記LOCOS層の上部の少なくとも一部にも形成されていることを特徴とする請求項1〜2の何れか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
  4. 前記ショットキー接合領域の周囲が前記LOCOS層に覆われていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
  5. 前記LOCOS層は、前記第一の電極と前記第二の電極との間を絶縁することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
  6. 前記第一の半導体層は、エピタキシャル成長させた半導体を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
  7. 前記ショットキーバリアダイオードが、半導体基板上に島状に配されたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のショットキーバリアダイオードと、
    検出電磁波の電界成分を前記第一の電極と前記第二の電極の間に誘起するためのアンテナと、を備え、
    前記第一の電極と前記第二の電極を前記アンテナの出力ポートとすることを特徴とする検出素子。
  9. 請求項1〜7の何れか1項に記載のショットキーバリアダイオードと、
    検出信号を出力するためのトランジスタと、を備え、
    前記検出素子と前記トランジスタが同一基板に配置されることを特徴とする検出素子。
  10. 請求項8又は9に記載の検出素子を複数個アレイ状に配し、
    前記複数の検出素子がそれぞれ検出する検出電磁波の電界に基づいて電界分布の画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  11. 第一の半導体層の上にパターン層を形成する工程と、
    熱酸化により前記パターン層の周囲にLOCOS層を形成する工程と、
    前記パターン層を除去して前記第一の半導体層の表面を露出する工程と、
    前記LOCOS層と接し、且つ、前記LOCOS層の一部を覆うように、前記第一の半導体層の表面とショットキー接合する第一の電極を形成する工程と、
    前記第一の半導体層と接続された、前記第一の半導体層よりキャリア濃度の高い第二の半導体層の一部とオーミック接触する第二の電極を形成する工程とを少なくとも含むショットキーバリアダイオードの製造方法。
  12. 第一の半導体層の上にSiを含むパターン層を形成する工程と、熱酸化によりパターン層の周囲にLOCOS層を形成する工程と、
    前記パターン層を除去して前記第一の半導体層の表面を露出する工程と、
    第二の半導体層を、前記第一の半導体層の露出した表面に選択的にエピタキシャル成長する工程と、
    前記LOCOS層と接し、且つ、前記LOCOS層の一部を覆うように、前記第二の半導体層の表面とショットキー接合する第一の電極を形成する工程と、
    前記第一の半導体層とオーミック接触する第二の電極を形成する工程とを少なくとも含むショットキーバリアダイオードの製造方法。
  13. 前記パターン層はSiを含むことを特徴とする請求項11又は12記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
  14. 請求項11〜13のいずれか1項に記載されたショットキーバリアダイオードの製造方法で製造されたショットキーバリアダイオードと、
    検出電磁波の電界成分を前記第一の電極と前記第二の電極の間に誘起するためのアンテナ又は、検出信号を出力するためのトランジスタの少なくとも一方を形成する工程とを有する検出素子の製造方法。
  15. 請求項14に記載された検出素子で製造された検出素子を複数個アレイ状に配置する工程を有する画像形成装置の製造方法。
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