JP2017083073A - ヒートポンプ装置用リモコン及びそれを用いたヒートポンプ装置 - Google Patents

ヒートポンプ装置用リモコン及びそれを用いたヒートポンプ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の機能のうち使用者が所望する機能を、簡単な操作で選択することができるようにしたヒートポンプ装置用リモコンを提供する。
【解決手段】リモコン2は、表示部62と、複数の機能を記憶する記憶部と、複数の機能を表示部に表示させ、何れかの機能を選択するための選択スイッチ68と、リモコンの動作を制御する制御装置と、便利スイッチ67を備える。制御装置は、何れかの機能を便利スイッチに対して割り付けるモードを有し、割り付けられた当該機能を記憶部に記憶させると共に、便利スイッチが操作された場合、当該便利スイッチに対して割り付けられた機能が選択されたことをヒートポンプ式給湯装置の制御装置に送信する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ヒートポンプ式給湯装置等のヒートポンプ装置の制御装置に接続され、運転状況の表示や機能の選択、設定の入力を行うためのリモコン、及び、それを用いたヒートポンプ装置に関する。
従来よりこの種ヒートポンプ装置、例えばヒートポンプ式給湯装置では、運転状況や機能の選択、設定の入力を使用者が行うために浴室や台所の壁面にリモコンが取り付けられる。これらリモコンはヒートポンプ式給湯装置の制御装置に接続されており、その前面には表示部と機能毎の各種スイッチが設けられ、表示部を見ながらスイッチを操作することで、現在のヒートポンプ式給湯装置の運転状況や次に行わせる機能の選択、湯の温度等の設定値の入力を行えるように構成されている。
また、近年のこの種ヒートポンプ式給湯装置の多機能化に伴い、機能の選択や設定の入力を行う項目も増大しているため、従来の如くリモコンにスイッチを設ける場合には、その数が膨大となり、スペース上の問題とコストの高騰を招いてしまう。そこで、近年では複数の機能を階層化して表示部に切り替え表示できるようにし、選択スイッチで選択することで、機能の選択や設定の入力を行えるようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−250570号公報
しかしながら、階層化された複数の機能のうちの所望の機能を選択スイッチを用いて選択し、表示部に表示させて選択や入力を行う作業は極めて面倒なものであった。また、比較的頻繁に使用される機能は使用者や環境によって異なるため、予めそれを予測して専用のスイッチを設けることも困難である。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、複数の機能のうち使用者が所望する機能を、簡単な操作で選択することができるようにしたヒートポンプ装置用リモコン、及び、それを用いたヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のヒートポンプ装置用リモコンは、ヒートポンプ装置の制御装置に接続され、当該ヒートポンプ装置の運転状況の表示及び機能選択、設定の入力を行うためのものであって、表示手段と、複数の機能を記憶する記憶手段と、複数の機能を表示手段に表示させ、何れかの機能を選択するための選択手段と、リモコンの動作を制御する制御手段と、操作手段とを備え、制御手段は、何れかの機能を操作手段に対して割り付けるモードを有し、割り付けられた当該機能を記憶手段に記憶させると共に、操作手段が操作された場合、当該操作手段に対して割り付けられた機能が選択されたことをヒートポンプ装置の制御装置に送信することを特徴とする。
請求項2の発明のヒートポンプ装置用リモコンは、上記発明において制御手段は、操作手段に対して割り付けられた機能を表示手段の基本画面に表示することを特徴とする。
請求項3の発明のヒートポンプ装置用リモコンは、上記発明において操作手段は表示手段に隣接して設けられ、制御手段は、操作手段に割り付けられた機能を、表示手段の操作手段近傍に位置する箇所に表示することを特徴とする。
請求項4の発明のヒートポンプ装置用リモコンは、上記各発明において操作手段に対応して設けられたバックライト照明を備え、制御手段は、操作手段に機能が割り付けられている場合、バックライト照明を点灯させ、操作手段に機能が割り付けられていない場合、バックライト照明を消灯させることを特徴とする。
請求項5の発明のヒートポンプ装置用リモコンは、上記各発明において音声発生手段を備え、制御手段は、操作手段に機能が割り付けられた場合、音声発生手段により所定の音声を出力すると共に、割り付けられた機能に応じて異なる音声を出力することを特徴とする。
請求項6の発明のヒートポンプ装置用リモコンは、上記各発明において制御手段は、操作手段に対する複数の操作状態を識別し、各操作状態に対応して異なる機能をそれぞれ割り付け可能とされていることを特徴とする。
請求項7の発明のヒートポンプ装置用リモコンは、上記各発明において制御手段は、複数の機能のうち、使用頻度の高い機能を操作手段に対して割り付けることを特徴とする。
請求項8の発明のヒートポンプ装置は、請求項1乃至請求項7のうちの何れかに記載のヒートポンプ装置用リモコンが少なくとも一台接続されていることを特徴とする。
請求項9の発明のヒートポンプ装置は、上記発明においてヒートポンプ装置用リモコンが少なくとも二台接続されており、第1のリモコンと第2のリモコンにおいて、操作手段に異なる機能を割り付け可能とされていることを特徴とする。
請求項10の発明は上記発明においてヒートポンプ装置がヒートポンプ式給湯装置であって、第1のリモコンは台所用のリモコンであり、第2のリモコンは浴室用のリモコンであることを特徴とする。
本発明によれば、ヒートポンプ装置の制御装置に接続され、当該ヒートポンプ装置の運転状況の表示及び機能選択、設定の入力を行うためのヒートポンプ装置用リモコンにおいて、表示手段と、複数の機能を記憶する記憶手段と、複数の機能を表示手段に表示させ、何れかの機能を選択するための選択手段と、リモコンの動作を制御する制御手段と、操作手段とを備え、制御手段は、何れかの機能を操作手段に対して割り付けるモードを有し、割り付けられた当該機能を記憶手段に記憶させると共に、操作手段が操作された場合、当該操作手段に対して割り付けられた機能が選択されたことをヒートポンプ装置の制御装置に送信するようにしたので、請求項8の発明の如くヒートポンプ装置に少なくとも一台接続されるヒートポンプ装置用リモコンにおいて所望の機能を操作手段に割り付けておけば、使用者がリモコンの操作手段を操作するだけで、当該機能が選択されたことを制御手段からヒートポンプ装置の制御装置に送信することができるようになる。
即ち、複数の機能のうちの所望の機能を簡単な操作で選択して、ヒートポンプ装置の制御装置に当該機能を実行させることができるようになるので、使用者の使い勝手を著しく向上させることができるようになる。また、操作手段には使用者自らが所望する機能を割り付けることになるので、メーカー側としては予め使用頻度の高い機能を予想して操作手段を例えば複数設けておく必要もなくなり、部品点数の削減とコストの低減も図ることが可能となる利点がある。
この場合、請求項2の発明の如く制御手段が、操作手段に対して割り付けられた機能を表示手段の基本画面に表示するようにすれば、現在操作手段に割り付けられている機能を使用者は容易に確認することが可能となり、特に複数の使用者がリモコンを操作する場合に利便性が向上する。
更に、請求項3の発明の如く操作手段を表示手段に隣接して設け、制御手段が、操作手段に割り付けられた機能を、表示手段の操作手段近傍に位置する箇所に表示するようにすれば、操作手段とそれに割り付けられている機能との関係が分かり易くなり、特にリモコン操作に不慣れな使用者にとって極めて使い勝手の良いものとなる。
また、請求項4の発明によれば、上記各発明に加えて操作手段に対応して設けられたバックライト照明を備え、制御手段は、操作手段に機能が割り付けられている場合、バックライト照明を点灯させ、操作手段に機能が割り付けられていない場合、バックライト照明を消灯させるようにしたので、操作手段に機能が割り付けられているか否かが極めて分かり易くなると共に、機能が割り付けられていない操作手段を誤って操作してしまう無駄も未然に排除することが可能となる。
また、請求項5の発明によれば、上記各発明に加えて音声発生手段を備え、制御手段は、操作手段に機能が割り付けられた場合、音声発生手段により所定の音声を出力するようにしたので、操作手段に機能の割り付けが完了したことを容易に確認することができるようになる。また、割り付けられた機能に応じて異なる音声を出力するようにしたので、各種機能に応じて使用者に告知すべき事項を確実に報知することができるようになる。
また、請求項6の発明の如く制御手段が、操作手段に対する複数の操作状態を識別し、各操作状態に対応して異なる機能をそれぞれ割り付け可能とすることにより、一つの操作手段に対して複数の機能を割り付けることが可能となり、部品点数を増やすことなく更なる利便性の向上を図ることができるようになる。
また、請求項7の発明の如く制御手段が、複数の機能のうち、使用頻度の高い機能を操作手段に対して割り付けるようにすれば、使用者が割り付けること無く、当該使用者の使用頻度が高い機能が制御手段によって自動的に操作手段に割り付けられるようになり、更なる利便性の改善が図られることになる。
ここで、請求項9の発明の如くヒートポンプ装置に少なくとも二台のヒートポンプ装置用リモコンが接続されているとき、第1のリモコンと第2のリモコンにおいて、操作手段に異なる機能を割り付けることができるようにすれば、請求項10の発明の如くヒートポンプ装置がヒートポンプ式給湯装置であって、第1のリモコンが台所用のリモコンであり、第2のリモコンが浴室用のリモコンである場合に、浴室で良く使用する機能を浴室用のリモコンの操作手段に割り付け、台所では当該台所で良く使用する機能を台所用のリモコンの操作手段に割り付けることが可能となり、極めて使い勝手の良いヒートポンプ装置を実現することができるようになるものである。
本発明を適用したヒートポンプ装置の一実施例としてのヒートポンプ式給湯装置の構成図である。 図1のヒートポンプ式給湯装置の制御系を説明する構成図である。 図2のヒートポンプ式給湯装置の台所用のリモコン(本発明の第1のリモコンの一実施例)の正面図である。 図2のヒートポンプ式給湯装置の浴室用のリモコン(本発明の第2のリモコンの一実施例)の正面図である。 図2のヒートポンプ式給湯装置のタンクユニットの制御装置の機能ブロック図である。 図2のヒートポンプ式給湯装置のリモコンの機能ブロック図である。 図2のヒートポンプ式給湯装置の起動時の通信フロー図である。 図2のヒートポンプ式給湯装置の起動時にリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 表示部に基本画面を表示している図3の台所用のリモコンの正面図である。 図9の台所用のリモコンのメニュー/戻るスイッチを操作したときに表示部に表示される画面を示す図である。 図10の各種設定を選択したときに台所用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 図11の「便利スイッチ」を選択したときに台所用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 図12の「おやすみ」を選択したときに台所用のリモコンの表示部に表示される基本画面を示す図である。 図4の浴室用のリモコンのメニュースイッチを操作したときに表示部に表示される画面を示す図である。 図14の各種設定を選択したときに浴室用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 図15の「便利スイッチ」を選択したときに浴室用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 図16の「たし湯」を選択したときに浴室用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 図17で決定スイッチを操作したときに浴室用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 図18でメニュー/戻るスイッチを操作したときに浴室用のリモコンの表示部に表示される基本画面を示す図である。 図2のヒートポンプ式給湯装置の便利スイッチ設定時の通信フロー図である。 給湯温度が60℃に設定されたときの各リモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 高温設定がOFFのときに図11の「リモコン設定」を選択した場合に台所用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 高温設定がONのときに図11の「リモコン設定」を選択した場合に台所用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 浴室用のリモコンが優先とされているときの表示部に表示される画面を示す図である。 台所用のリモコンが優先とされているときの表示部に表示される画面を示す図である。 追いだきの際の異常時に浴室用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 追いだきの際のもう一つの異常時に浴室用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 図10の外気温度を選択したときに台所用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。 図28で外気温度の取得が完了したときに台所用のリモコンの表示部に表示される画面を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(1)ヒートポンプ式給湯装置1の構成
図1は本発明を適用するヒートポンプ装置の一実施例としてのヒートポンプ式給湯装置1の構成図、図2は同ヒートポンプ式給湯装置1の制御系を説明する構成図、図3はヒートポンプ式給湯装置1の台所用のリモコン2(本発明の第1のリモコンの一実施例)の正面図、図4は本発明を適用する一実施例としてのヒートポンプ式給湯装置1の浴室用のリモコン3(本発明の第2のリモコンの一実施例)の正面図、図5はヒートポンプ式給湯装置1のタンクユニット4の制御装置6の機能ブロック図、図6は台所用及び浴室用のリモコン2、3の機能ブロック図である。本発明のヒートポンプ装置の一実施例としてのヒートポンプ式給湯装置1は、ヒートポンプユニット7と、タンクユニット4と、台所用と浴室用の二台のリモコン(リモートコントローラ)2、3とから構成されている。
(1−1)ヒートポンプユニット7
このうちヒートポンプユニット7は屋外に設置され、圧縮機8と、第1の水熱交換器(放熱器)9と、膨張弁(電子膨張弁:電動弁)11と、エバポレータ(空気−冷媒熱交換器)12が順次管状に配管接続された冷媒回路13により構成されている。
尚、14はエバポレータ12に外気を通風するための送風機、16はヒートポンプユニット7の制御装置である。また、ヒートポンプユニット7には更に圧縮機8の吐出側の配管に取り付けられた吐出温度センサ17と、外気温度を検出する外気温度センサ18と、入水温度センサ19と、出湯温度センサ21が設けられ、これらの各センサは制御装置16の入力に接続されている。制御装置16の出力には前述した圧縮機8、膨張弁11及び送風機14が接続され、前記各センサからの出力並びに後述するタンクユニット4の制御装置6からの指示に基づいて制御装置16により制御される。
(1−2)タンクユニット4
タンクユニット4も屋外に設置されており、所定容量の貯湯タンク23と、第2の水熱交換器24と、第1〜第3のポンプ26〜28と、電磁弁29と、三方弁32と、第1及び第2の混合弁33、34を備えている。このタンクユニット4の貯湯タンク23の下端からは第1の水回路36が引き出され、第1のポンプ26を経てタンクユニット4から出た後、ヒートポンプユニット7に入り、第1の水熱交換器9を経て再びヒートポンプユニット7から出る。この第1の水熱交換器9にて第1の水回路36を流れる水は圧縮機8から吐出された高温冷媒と熱交換する。第1の水回路36はその後、タンクユニット4に戻り、三方弁32の入口−第1の出口を経て貯湯タンク23の上端部に接続されている。
尚、三方弁32の第2の出口は第1のポンプ26の手前の第1の水回路36に接続されている。また、前記入水温度センサ19は第1の水熱交換器9に入る前の第1の水回路36に取り付けられており、出湯温度センサ21は第1の水熱交換器9を出た第1の水回路36に取り付けられている。また、貯湯タンク23の下端部には水道管に接続された給水配管37が接続されている。更に、貯湯タンク23の上端部からは第2の水回路38が引き出され、第2のポンプ27、第2の水熱交換器24を順次経て貯湯タンク23の中間部に接続されている。
タンクユニット4の第2の水熱交換器24には浴槽水回路39が熱交換関係に設けられている。この浴槽水回路39には第3のポンプ28とフロースイッチ41が設けられており、その両端はタンクユニット4から出て屋内に設けられた浴室の浴槽42に接続される。尚、43、44は第2の水熱交換器24から出た両端の浴槽水回路39に取り付けられた循環浴槽水温度センサ(温度検出手段)であり、46は同じく浴槽水回路39に取り付けられた水位センサである。
また、貯湯タンク23の上端部からは第3の水回路47が引き出され、分岐して各混合弁33、34の一方の入口に接続されている。また、各混合弁33、34他方の入口には給水配管37が分岐して接続されており、第1の混合弁33の出口には浴槽用配管35が接続され、この浴槽用配管35は電磁弁29、風呂フローセンサ48を経て第3のポンプ28と第2の水熱交換器24の間の浴槽水回路39に接続されている。また、浴槽用配管35には風呂温度センサ(温度検出手段)40が取り付けられている。
一方、第2の混合弁34の出口には給湯配管49が接続されている。この給湯配管49は給湯フローセンサ51を経た後分岐し、一方は屋内の台所に設けられた蛇口52に、他方は浴槽42が設けられた浴室に取り付けられているシャワー53に接続されている。また、給水配管37には給水温度センサ54が取り付けられ、給湯配管49には給湯温度センサ56が取り付けられている。更に、貯湯タンク23には上下方向に所定の間隔で貯湯温度センサ57(実施例では6個、符号は代表して57で示す)が取り付けられ、各高さにおける水の温度を検出するよう構成されている。更にまた、三方弁32の入口手前の第1の水回路36にはヒートポンプ湯温度センサ(温度検出手段)58が取り付けられている。
タンクユニット4には本発明におけるヒートポンプ装置の制御装置としての制御装置6が設けられており、この制御装置6の入力には風呂温度センサ40、浴槽水温度センサ43、44、水位センサ46、風呂フローセンサ48、給湯フローセンサ51、給水温度センサ54、給湯温度センサ56、貯湯温度センサ57、ヒートポンプ湯温度センサ58やフロースイッチ41が接続されている。また、制御装置6には前述した各ポンプ26〜28や三方弁32、各混合弁33、34、電磁弁29は制御装置6の出力に接続されており、各センサやスイッチの出力並びに後述する各リモコン2、3からの指示に基づいて制御装置6により制御される。この制御装置6はヒートポンプユニット7の制御装置16にケーブル59で接続されており、制御信号の伝送が相互に行われる(図2)。
(1−3)台所用のリモコン2
本発明の第1のリモコンとしての台所用のリモコン2は、台所の壁面等に取り付けられるもので、図3に示す如く矩形状の本体61の前面向かって右上に実施例では液晶ディスプレイから成る表示手段としての表示部62が配置され、その向かって左側にふろ自動スイッチ63、わき増しスイッチ64、通話スイッチ66の各入力手段がそれぞれ配置されている。また、表示部62の向かって左下に隣接して本発明の操作手段としての便利スイッチ67が配置されている。
前記ふろ自動スイッチ63が操作されると、後述する湯はり運転、保温運転、たし湯の機能が自動で実行される。また、わき増しスイッチ64が操作されると、貯湯タンク23を全量わき上げる機能が実行される。また、通話スイッチ66が操作されると、浴室用のリモコン3との通話が可能となる。尚、便利スイッチ67については後に詳述する。
この便利スイッチ67の向かって右側には上下左右の矢印及び中央の決定の各スイッチから成る選択スイッチ68が配置されている。この選択スイッチ68は、各種機能の選択や温度、動作の設定を行うもので、本発明の選択手段を構成する。更に、選択スイッチ68の向かって右側にはメニュー/戻るスイッチ69が配置されているが、これらのスイッチは何れもリモコン2の本体61表面の半透明のシートを一部透明とすることで形成されており、本体61内には各スイッチに対応してそれぞれバックライト照明71(図6)が配置されている。また、本体61の前面にはマイク72及びスピーカ73(図6)用の孔74が形成されている。更に、本体61内にはリモコン2の制御を司る制御手段としての制御装置75が内蔵されており、この制御装置75はタンクユニット4の制御装置6にケーブル70で接続され、制御信号の伝送が相互に行われる(図2)。
(1−4)浴室用のリモコン3
一方、本発明の第2のリモコンとしての浴室用のリモコン3は、浴室の壁面等に取り付けられるもので、図4に示す如く横長の長方形状の本体76の前面中央に実施例では液晶ディスプレイから成る表示手段としての表示部77が配置され、その向かって左側にふろ自動スイッチ78、優先スイッチ79、通話スイッチ81、追いだきスイッチ82の各入力手段がそれぞれ配置されている。また、表示部77の向かって左下に隣接して本発明の操作手段としての便利スイッチ83が配置されており、更にその向かって右側には高温差湯スイッチ84(入力手段)が配置されている。
前記ふろ自動スイッチ78が操作されると、同様に湯はり運転、保温運転、たし湯の機能が自動で実行される。また、優先スイッチ79が操作されて「入」となるとリモコンでの給湯温度(シャワー53と蛇口62からの給湯設定温度)の設定が浴室用のリモコン3が優先状態となり、「切」となると浴室用のリモコン3の優先状態が解除される。尚、この優先切換の機能については後に詳述する。通話スイッチ81が操作されると、同様に台所用のリモコン2との通話が可能となる。追いだきスイッチ82が操作されると浴槽42の浴槽用水を設定温度まで温め直す追いだき運転の機能が実行される。また、高温差湯スイッチ84が操作されると、高温の浴槽用水を浴槽42に補充する機能が実行される。尚、便利スイッチ83については後に詳述する。
表示部77の向かって右側には上下左右の矢印及び中央の決定の各スイッチから成る選択スイッチ86が配置されている。この選択スイッチ86も、各種機能の選択や温度、動作の設定を行うもので、本発明の選択手段を構成する。更に、選択スイッチ86の向かって右上にはメニュー/戻るスイッチ87が配置されているが、これらのスイッチは何れもリモコン3の本体76表面の半透明のシートを一部透明とすることで形成されており、本体76内には各スイッチに対応してそれぞれバックライト照明71(図6)が配置されている。また、本体76の前面にはマイク72及びスピーカ73(図6)用の孔88が形成されている。更に、本体76内にはリモコン3の制御を司る制御手段としての制御装置89が内蔵されており、この制御装置89はタンクユニット4の制御装置6にケーブル90で接続され、制御信号の伝送が相互に行われる(図2)。
(1−5)タンクユニット4の制御装置6
次に、図5はタンクユニット4の制御装置6の機能ブロック図を示している。タンクユニット4の制御装置6は、給湯制御部91と、タイマ92と、ヒートポンプ式給湯装置1が実行する複数の機能に関する情報や制御プログラム等が書き込まれた記憶手段(ROM等)としての記憶部93と、各種設定情報等を記憶する読み書き可能で電源が切られてもデータを保持する記憶手段(不揮発性メモリEEPROM等)としての記憶部94と、ヒートポンプユニット7の制御装置16との通信を制御する通信制御部96と、各リモコン2、3の制御装置75、89との通信を制御する通信制御部97と、タンクユニット4の前述した各ポンプ26〜28や三方弁32、各混合弁33、34、電磁弁29の被制御機器、風呂温度センサ40、浴槽水温度センサ43、44、水位センサ46、風呂フローセンサ48、給湯フローセンサ51、給水温度センサ54、給湯温度センサ56、貯湯温度センサ57、ヒートポンプ湯温度センサ58やフロースイッチ41の各センサ、スイッチを接続するためのインターフェース98を備えている。
(1−6)リモコン2、3の制御装置75、89
他方、図6はリモコン2、3の制御装置75、89の機能ブロック図を示している。尚、リモコン2、3の制御装置75、89の構成は基本的に同一である。各制御装置75、89は、リモコン制御部101と、ヒートポンプ式給湯装置1が実行する複数の機能に関する情報や制御プログラム等が書き込まれた記憶手段(ROM等)としての記憶部102と、各種設定情報等を記憶する読み書き可能な記憶手段としての記憶部103と、タンクユニット4の制御装置6との通信を制御する通信制御部104と、表示部62、77の表示制御を行う表示制御部106と、リモコン2、3の前述した各スイッチやマイク72、スピーカ73、バックライト照明71を接続するためのインターフェース107を備えている。尚、実施例のリモコン2、3の記憶部103は電源が切られるとデータが消去されるRAM等のメモリである。
(2)ヒートポンプ式給湯装置1の給湯動作
次に、図1に基づき実施例のヒートポンプ式給湯装置1の主な給湯動作について説明する。リモコン2、3のふろ自動スイッチ63、78が操作されると、タンクユニット4の制御装置6はヒートポンプユニット7の制御装置16と協働して浴槽42内に給湯用水を供給する湯はり運転と、湯はり運転によって浴槽42に溜められた浴槽用水を設定温度で保温する保温運転を実行する。
(2−1)湯はり運転
湯はり運転では、ヒートポンプユニット7の冷媒回路13の冷媒が、圧縮機8により圧縮機8→第1の水熱交換器9→膨張弁11→エバポレータ12→圧縮機8の順に強制循環される。また、第1のポンプ26により第1の水回路36の給湯用水が貯湯タンク23→第1のポンプ26→第1の水熱交換器9→三方弁32→貯湯タンク23の順に流通される。更に、第3のポンプ28により第3の水回路47の給湯用水が貯湯タンク23→混合弁33→浴槽用配管35→電磁弁29→風呂フローセンサ48→第3のポンプ28→フロースイッチ41→浴槽水回路39→浴槽42に流通する。
このように、冷媒及び給湯用水が冷媒回路13と第1の水回路36に流れることにより、第1の水熱交換器9において圧縮機8から吐出された高温冷媒と第1の水回路36を流れる給湯用水との間で熱交換が行われる。そして、第1の水熱交換器9において熱交換が行われることにより、第1の水回路36を流れる給湯用水の温度が上昇する。この温度が上昇した給湯用水が貯湯タンク23及び第3の水回路47、浴槽用配管35、浴槽水回路39を通じて浴槽42に供給されることにより、浴槽42に浴槽用水が溜められて湯はりが行われる。制御装置6は、例えば風呂温度センサ40、又は、循環浴槽水温度センサ44の出力に基づいて混合弁33を制御し、浴槽42に供給する浴槽用水の温度を設定温度に制御する。
(2−2)保温運転
次に、保温運転ではヒートポンプユニット7の冷媒回路13の冷媒が、圧縮機8により圧縮機8→第1の水熱交換器9→膨張弁11→エバポレータ12→圧縮機8の順に強制循環される。また、第1のポンプ26により第1の水回路36の給湯用水が貯湯タンク23→第1のポンプ26→第1の水熱交換器9→三方弁32→貯湯タンク23の順に流通される。更に、第2のポンプ27により第2の水回路38の給湯用水が貯湯タンク23→第2のポンプ27→第2の水熱交換器24→貯湯タンク23の順に流通する。更に、第3のポンプ28により浴槽水回路39の浴槽用水が浴槽42→フロースイッチ41→第3のポンプ28→第2の水熱交換器24→浴槽42の順に流通する。
このように、冷媒及び給湯用水が冷媒回路13と第1の水回路36に流れることにより、第1の水熱交換器9において圧縮機8から吐出された高温冷媒と第1の水回路36を流れる給湯用水との間で熱交換が行われる。そして、第1の水熱交換器9において熱交換が行われることにより、第1の水回路36を流れる給湯用水の温度が上昇する。また、給湯用水が各回路36、38を流通することにより、貯湯タンク23において、第1の水回路36を流通する給湯用水と、第2の水回路38を流通する給湯用水との間で熱交換が行われる。
そして、貯湯タンク23において熱交換が行われることにより、第2の水回路38を流通する給湯用水の温度が上昇する。更に、給湯用水及び浴槽用水が各回路38、39を流通することにより、第2の水熱交換器24において第2の水回路38を流通する給湯用水と浴槽水回路39を流通する浴槽用水との間で熱交換が行われる。この第2の水熱交換器24において熱交換し、温度が上昇した浴槽用水が浴槽42に循環されることにより、浴槽42の浴槽用水が保温されることになるが、制御装置6は循環浴槽水温度センサ43、44の出力に基づき、浴槽用水を設定温度に保温制御する。
尚、追いだき運転の場合の冷媒、給湯用水及び浴槽用水の流れも基本的に保温運転と同様である。また、高温差湯の場合も湯はり運転と同様である。その他の動作について説明を省略する。
(3)台所用及び浴室用のリモコン2、3に係る動作
次に、図7〜図28を参照しながら台所用のリモコン2と浴室用のリモコン3に係る動作について説明する。
(3−1)起動時の動作
先ず、図7及び図8を参照しながらヒートポンプ式給湯装置1の起動時の動作について説明する。図7はヒートポンプ式給湯装置1の起動時にタンクユニット4の制御装置6と各リモコン2、3の制御装置75、89が実行する通信フローである。タンクユニット4の制御装置6は、電源が投入されると先ず自らに接続されているリモコンの接続確認動作を実行する。
この場合、制御装置6の給湯制御部91は、通信制御部97により最初に台所用のリモコン2の制御装置75に要求電文を送信する。台所用のリモコン2のリモコン制御部101は、通信制御部104を介して制御装置6からの要求電文を受信すると、同じく通信制御部104を介して応答電文を制御装置6に返信する。タンクユニット4の制御装置6は、通信制御部97を介してリモコン2からの応答電文を受信することで、自らに台所用のリモコン2が接続されていることを確認し、記憶部94に登録する。
次に、タンクユニット4の制御装置6の給湯制御部91は、通信制御部97により浴室用のリモコン3の制御装置89に要求電文を送信する。浴室用のリモコン3のリモコン制御部101は、通信制御部104を介して制御装置6からの要求電文を受信すると、同じく通信制御部104を介して応答電文を制御装置6に返信する。タンクユニット4の制御装置6は、通信制御部97を介してリモコン3からの応答電文を受信することで、自らに浴室用のリモコン3が接続されていることを確認し、記憶部94に登録する。このようにしてタンクユニット4の制御装置6は、自らに台所用のリモコン2と浴室用のリモコン3の二台のリモコンが接続されていることを確認する。
次に、制御装置6は設定データ値の整合動作を実行する。ここで、ヒートポンプ式給湯装置1の温度や動作の設定は、リモコン2又はリモコン3において設定される。この設定されたデータ(設定データ値)は、設定操作が行われたリモコン2又はリモコン3の制御装置75、89のリモコン制御部101が記憶部103に書き込むと共に、通信制御部104を介してタンクユニット4の制御装置6にも送信される。タンクユニット4の制御装置6の給湯制御部91は、記憶部94に送信された設定データ値を書き込んで保存すると共に、設定が行われなかった方のリモコン3又はリモコン2に設定データ値を送信することで、各リモコン2、3とタンクユニット4とで設定データ値を共有する。
しかしながら、前述した如く実施例のリモコン2、3の記憶部103は電源が切られた場合にデータが消去されてしまう。そこで、タンクユニット4の制御装置6は上述したリモコンの接続確認動作が終了すると、次に台所用のリモコン2に設定電文を送信することで、記憶部94に保持している設定データ値を台所用のリモコン2に送信する。リモコン2の制御装置75のリモコン制御部101は、通信制御部104を介して制御装置6から設定電文を受信すると、設定データ値を記憶部103に書き込み、応答電文をタンクユニット4の制御装置6に返信する。
次に、タンクユニット4の制御装置6は、浴室用のリモコン3に設定電文を送信することで、記憶部94に保持している設定データ値を浴室用のリモコン3に送信する。リモコン3の制御装置89のリモコン制御部101は、通信制御部104を介して制御装置6から設定電文を受信すると、設定データ値を記憶部103に書き込み、応答電文をタンクユニット4の制御装置6に返信する。
このように、実施例のヒートポンプ式給湯装置1では起動時に、タンクユニット4の制御装置6が記憶部94に保存している設定データ値を、各リモコン2、3の制御装置(制御手段)75、89に送信するので、各リモコン2、3に不揮発性メモリ等の高価な記憶手段を実装する必要が無くなり、著しいコストの低減を図ることが可能となる。
但し、ヒートポンプ式給湯装置1の起動時に設定データ値の送受信中は各リモコン2、3の操作ができない。そこで、各リモコン2、3の制御装置75、89のリモコン制御部101は、タンクユニット4の制御装置6から設定データ値を受信し終わるまで、表示制御部106により各表示部62、77に例えば図8に示す起動中画面を表示する。これにより、使用者は起動時にリモコン2、3の操作ができなくとも故障では無いことを容易に把握できるので、利便性も良好なものとなる。
(3−2)便利スイッチ67、83
次に、図9乃至図20を参照しながら各リモコン2、3に設けられた便利スイッチ67、83に係る動作について説明する。ヒートポンプ式給湯装置1は前述した各スイッチにより実行される機能の他、複数の機能を有している。各リモコン2、3のリモコン制御部101は、この複数の機能を階層化して各表示部62、77に表示し、選択スイッチ68、86にて使用者に選択させるように構成されているが、この階層化された機能を呼び出す操作は極めて面倒なものである。そこで、本発明ではリモコン2、3の本体61、76の前面に、各表示部62、77にそれぞれ隣接して便利スイッチ(操作手段)67、83を設け、使用者が頻繁に使用する機能を割り付けることができるように構成されている。
(3−2−1)台所用のリモコン2の便利スイッチ67
先ず、図9乃至図13を参照しながら、台所用のリモコン2の便利スイッチ67に係る動作について説明する。図9は便利スイッチ67に機能が割り付けられていない状態の台所用のリモコン2の正面図を示している。この場合、制御装置75のリモコン制御部101は、図9に示す基本画面を表示部62に表示している。
尚、この基本画面には給湯温度(シャワー53と蛇口52からの給湯温度の設定値、42℃)や浴槽用水(ふろ)の温度(ふろの湯の温度の設定値、40℃)、時刻が表示される。また、リモコン2、3の何れが優先状態となっているかを蛇口52とシャワー53のアニメーションで表示されると共に、ヒートポンプユニット7の運転状態や貯湯タンク23の湯量もアニメーションで表示される。また、便利スイッチ67に機能が割り付けられていない場合、リモコン制御部101は便利スイッチ67に対応するバックライト照明71を消灯している。
この状態で使用者がメニュー/戻るスイッチ69を操作すると、制御装置75のリモコン制御部101は、表示部62に図10に示すリモコン2のメニュー画面(第1の階層)を表示する。このメニュー画面には図10に示す如く台所用のリモコン2で操作可能な各機能が表示される。この図10の画面で選択スイッチ68の矢印スイッチを操作して中央の「各種設定」を選択(枠が強調される。以下、同じ)し、決定スイッチを操作すると、リモコン制御部101は表示部62に図11の各種設定画面(第2の階層)を表示する。
この各種設定画面には図11に示す如く台所用のリモコン2で設定可能な各機能が表示される。この図11の画面で選択スイッチ68の矢印スイッチを操作し、左下の「便利スイッチ」を選択して決定スイッチを操作すると、リモコン制御部101は便利スイッチ68に機能を割り付けるモード(リモコン制御部101が予め有している)に入り、表示部62に図12の便利スイッチ設定画面(第3の階層)を表示する。この便利スイッチ設定画面には図12に示す如く台所用のリモコン2の便利スイッチ67に割り付け可能な各機能が表示される。そして、この図12の画面で選択スイッチ68の矢印スイッチを操作し、例えば中央右の「おやすみ」を選択して決定スイッチを操作すると、リモコン制御部101はこの画面の「おやすみ」枠内に「選択中」を表示すると共に、便利スイッチ67に「おやすみ」機能が割り付けられたこと(設定データ値)を記憶部103に書き込む。尚、この「おやすみ」機能とは、ヒートポンプユニット7が貯湯タンク23に湯を生成する動作を停止する機能である。
また、リモコン2のリモコン制御部101は、便利スイッチ67に機能が割り付けられた場合、スピーカ73により「セットされました。」の音声を出力する。この音声は記憶部102に予め格納されている。その後、リモコン制御部101は表示部62の画面を基本画面に戻すが、その場合、図13に示す如く表示部62の便利スイッチ67の近傍に位置する左下の箇所に、「[便利]おやすみ」を表示して割り付けられた機能(「おやすみ」)を使用者に表示する(図13に楕円で囲んで示す)。更に、リモコン制御部101は便利スイッチ67に対応するバックライト照明71を点灯する。
更にまた、リモコン2のリモコン制御部101はタンクユニット4の制御装置6に便利スイッチ67に割り付けられた機能を送信する。制御装置6は台所用のリモコン2の便利スイッチ67に割り付けられた機能を記憶部94に書き込んで登録する。以後、使用者により台所用のリモコン2の便利スイッチ67が操作された場合、タンクユニット4の制御装置6はヒートポンプユニット7の制御装置16と協働して前述した「おやすみ」機能を実行する。
尚、図20はこの台所用のリモコン2の便利スイッチ67の設定時の通信フローを示している。台所用のリモコン2において便利スイッチ67に機能が設定されると、リモコン2の制御装置75のリモコン制御部101は、通信制御部104を介してタンクユニット4の制御装置6に便利スイッチ67に設定された機能を示す設定データ値の設定電文を送信する(登録時)。タンクユニット4の制御装置6は、通信制御部97を介してリモコン2から設定電文を受信すると、応答電文をリモコン2に送信すると共に、受信した設定データ値(便利スイッチ67に割り付けられた機能)を記憶部93に書き込んで登録する。
次に、台所用のリモコン2の便利スイッチ67が操作されると(動作時)、リモコン2のリモコン制御部101はタンクユニット4の制御装置6に便利スイッチ67が操作されたことを示す設定電文を送信する。タンクユニット4の制御装置6はこの設定電文を受信すると、前述した如く当該便利スイッチ67に割り付けられた機能を実行すると共に、台所用のリモコン89に対して、実行している機能を示す設定電文を送信する。台所用のリモコン89のリモコン制御部101は、通信制御部104を介してタンクユニット4の制御装置6から設定電文を受信すると、応答電文を返信すると共に、現在の実行されている機能を記憶部103に書き込み、表示部77への表示等を行うことになる。
(3−2−2)浴室用のリモコン3の便利スイッチ83
次に、図14乃至図19を参照しながら、浴室用のリモコン3の便利スイッチ83に係る動作について説明する。便利スイッチ83に機能が割り付けられていない状態の浴室用のリモコン3の表示部77の基本画面での表示状態は図9の場合と同様である。また、同様に便利スイッチ83に機能が割り付けられていない場合、リモコン3のリモコン制御部101は便利スイッチ83に対応するバックライト照明71を消灯している。
この状態で使用者がメニュー/戻るスイッチ87を操作すると、制御装置89のリモコン制御部101は、表示部62に図14に示す浴室用のリモコン3のメニュー画面(台所用のリモコン2の場合と異なる。以下、同じ。第1の階層)を表示する。このメニュー画面には図14に示す如く浴室用のリモコン3で操作可能な各機能が表示される。この図14の画面で選択スイッチ86の矢印スイッチを操作して中央の「各種設定」を選択し、決定スイッチを操作すると、リモコン制御部101は表示部77に図15の浴室用のリモコン3の各種設定画面(第2の階層)を表示する。
この各種設定画面には図15に示す如く浴室用のリモコン3で設定可能な各機能が表示される。この図15の画面で選択スイッチ86の矢印スイッチを操作し、中央下の「便利スイッチ」を選択して決定スイッチを操作すると、リモコン制御部101は便利スイッチ86に機能を割り付けるモード(リモコン制御部101が予め有している)に入り、表示部77に図16の浴室用のリモコン3の場合の便利スイッチ設定画面(第3の階層)を表示する。この便利スイッチ設定画面には図16に示す如く浴室用のリモコン3の便利スイッチ83に割り付け可能な各機能が表示される。そして、この図16の画面で選択スイッチ86の矢印スイッチを操作し、例えば中央右の「たし湯」を選択して決定スイッチを操作すると、リモコン制御部101は図18に示す如くこの画面の「たし湯」枠内に「選択中」を表示すると共に、便利スイッチ83に「たし湯」機能が割り付けられたこと(設定データ値)を記憶部103に書き込む。尚、この「たし湯」機能とは、前述した湯はり運転と同様の動作で浴槽42に湯を所定量補給する機能である。
また、リモコン3のリモコン制御部101は、便利スイッチ83に機能が割り付けられた場合、スピーカ73により「セットされました。」の音声を出力する。この音声は記憶部102に予め格納されている。その後、リモコン制御部101は表示部77の画面を基本画面に戻すが、その場合、図19に示す如く表示部77の便利スイッチ83の近傍に位置する左下の箇所に、「[便利]たし湯」を表示して割り付けられた機能(「たし湯」)を使用者に表示する。更に、リモコン制御部101は便利スイッチ83に対応するバックライト照明71を点灯する。
更にまた、リモコン3のリモコン制御部101はタンクユニット4の制御装置6に便利スイッチ83に割り付けられた機能を送信する。制御装置6は浴室用のリモコン3の便利スイッチ83に割り付けられた機能を記憶部94に書き込んで登録する。以後、使用者により浴室用のリモコン3の便利スイッチ83が操作された場合、タンクユニット4の制御装置6はヒートポンプユニット7の制御装置16と協働して前述した「たし湯」機能を実行する。この場合の通信フローは台所用のリモコン2の場合と同様である。即ち、実施例では浴室用のリモコン3と台所用のリモコン2で異なる機能をそれぞれの便利スイッチ83、67に割り付け可能とされている。
以上の如く、リモコン2、3の本体61、76の前面に便利スイッチ67、83を設けており、リモコン2、3の制御装置75、89のリモコン制御部101は、複数の機能のうちの何れかの機能を便利スイッチ67、83に対して割り付けるモードを有し、割り付けられた当該機能を記憶部103に記憶させると共に、便利スイッチ67、83が操作された場合、当該便利スイッチ67、83に対して割り付けられた機能が選択されたことをタンクユニット4の制御装置6に送信するようにしたので、所望の機能を便利スイッチ67、83に割り付けておけば、使用者がリモコン2、3の便利スイッチ67、83を操作するだけで、当該機能が選択されたことをリモコン2、3の制御装置75、89からタンクユニット4の制御装置6に送信することができるようになる。
即ち、複数の機能のうちの所望の機能を簡単な操作で選択して、タンクユニット4の制御装置6に当該機能を実行させることができるようになるので、使用者の使い勝手を著しく向上させることができるようになる。また、便利スイッチ67、83には使用者自らが所望する機能を割り付けることになるので、メーカー側としては予め使用頻度の高い機能を予想して各機能に対応したスイッチを複数設けておく必要もなくなり、部品点数の削減とコストの低減も図ることが可能となる利点がある。
また、制御装置75、89のリモコン制御部101は、便利スイッチ67、83に対して割り付けられた機能を表示部62、77の基本画面に表示するので、現在便利スイッチ67、83に割り付けられている機能を使用者は容易に確認することが可能となり、特に複数の使用者がリモコン2、3を操作する場合に利便性が向上する。
この場合、便利スイッチ67、83は表示部62、77に隣接して設けられており、制御装置75、89のリモコン制御部101は、便利スイッチ67、83に割り付けられた機能を、表示部62、77の便利スイッチ67、83近傍に位置する箇所に表示するので、便利スイッチ67、83とそれに割り付けられている機能との関係が分かり易くなり、特にリモコン操作に不慣れな使用者にとって極めて使い勝手の良いものとなる。
また、リモコン2、3には便利スイッチ67、83に対応して設けられたバックライト照明71が設けられており、制御装置75、89のリモコン制御部101は、便利スイッチ67、83に機能が割り付けられている場合、バックライト照明71を点灯させ、便利スイッチ67、83に機能が割り付けられていない場合、バックライト照明71を消灯させるので、便利スイッチ67、83に機能が割り付けられているか否かが極めて分かり易くなると共に、機能が割り付けられていない便利スイッチ67、83を誤って操作してしまう無駄も未然に排除することが可能となる。
ここで、実施例ではヒートポンプ式給湯装置1に台所用のリモコン2と浴室用のリモコン3の複数のリモコンが接続されており、浴室で良く使用する機能を浴室用のリモコン3の便利スイッチ83に割り付け、台所では当該台所で良く使用する機能を台所用のリモコン2の便利スイッチ67に割り付けることが可能とされているので、極めて使い勝手の良いヒートポンプ式給湯装置1を実現することができるようになる。
また、便利スイッチ67、83に機能を割り付けた場合に、リモコン制御部101はスピーカ73により音声を出力するので、便利スイッチ67、83に機能の割り付けが完了したことを容易に確認することができるようになる。
尚、実施例では便利スイッチ67、83に機能を割り付けた場合に、スピーカ73により「セットされました。」の音声を出力するようにしたが、割り付けられた各機能に応じて異なる音声(各音声も記憶部102に予め格納しておく)を出力するようにしてもよい。例えば、割り付けた機能の名称と共に「セットされました。」を出力し、或いは、当該機能に特に必要な告知事項を音声で出力するようにすれば、便利スイッチ67、83に割り付けられた各種機能に応じて使用者に告知すべき事項を確実に報知することができるようになる。
また、便利スイッチ67、83には一つの機能がそれぞれ割り付けられる。この機能は図16の「選択解除」を選択することで解除することが可能であり、割り付ける機能を変更したい場合にはセットし直せばよいが、それに限らず、リモコン制御部101が便利スイッチ67、83の複数の操作状態(例えば、長押しと短押し)を識別できるようにしておき、各操作状態に対応して異なる機能をそれぞれ割り付け可能とすれば、一つの便利スイッチ67、83に対して複数の機能を割り付けることが可能となり、部品点数を増やすことなく更なる利便性の向上を図ることができるようになる。
更に、実施例では便利スイッチ67、83に使用者が機能を割り付けるようにしたが、それに限らず、リモコン制御部101が使用者の使用状態を学習し、複数の機能のうちの使用頻度の高い機能を便利スイッチ67、83に対して自動的に割り付けるようにしてもよい。それにより、使用者が割り付けること無く、当該使用者の使用頻度が高い機能がリモコン制御部101によって便利スイッチ67、83に割り付けられるようになるので、更なる利便性の改善が図られることになる。
(3−3)リモコン2、3の優先切換
次に、図21乃至図25を参照しながら台所用のリモコン2と浴室用のリモコン3の前述した優先切換の機能について説明する。前述した如く第2の混合弁34の出口に接続された給湯配管49は分岐して蛇口52とシャワー53に接続されているため、台所の蛇口52と浴室のシャワー53には、同一の給湯温度の湯が供給されることになるが、この給湯温度は各リモコン2、3の基本画面において選択スイッチ68、86の上下矢印を操作することで、実施例では36℃〜48℃、60℃(高温)に変更可能とされている。尚、給湯温度が高温の60℃に設定された場合、各リモコン2、3のリモコン制御部101は図21に示す如く表示部62、77の基本画面に「高温」、「60℃」を表示して注意を促す。
しかしながら、上述のようにシャワー53への給湯温度と蛇口52への給湯温度は同一であるため、台所用のリモコン2で給湯温度が60℃の高温に設定された状態でリモコン3の表示部77に表示された温度に気づかないでシャワー53が使用された場合、浴室の使用者が火傷を負う危険性がある。そこで、従来では係る事故を防止するために、浴室用のリモコンに優先スイッチ(実施例の優先スイッチ79に相当)を設け、この優先スイッチが操作されて浴室用のリモコンが優先状態となっている場合、台所用のリモコンからの給湯温度の設定が拒否されるようにしていた。そのため、従来では台所用のリモコンで給湯温度を設定したい場合、浴室に行って浴室用のリモコンの優先スイッチを操作し、浴室用のリモコンの優先状態を解除しなければならず、極めて不便なものであった。
そこで、本実施例では一定の条件下で台所用のリモコン2においても優先状態の切り換えが行えるようにした。即ち、従来同様に浴室用のリモコン3の優先スイッチ79が操作されて「入」となっている場合、浴室用のリモコン3が優先状態となり、台所用のリモコン2では給湯温度の設定は拒否される。この浴室用のリモコン3の優先状態は、図24に示す如くシャワー53のアニメーションで各リモコン2、3の表示部62、77の基本画面に表示される。尚、台所用のリモコン2が優先状態であるときは、図25に示す如く蛇口52のアニメーションが基本画面に表示される。
一方、台所用のリモコン2のリモコン制御部101は、表示部62に図11の各種設定画面を表示している状態で中央の「リモコン設定」が選択された場合、図22に示すリモコン設定画面を表示部62に表示し、このリモコン設定画面の右下に「高温設定」の機能を表示する。この「高温設定」の機能は、選択スイッチ68の矢印スイッチでそれを選択した状態で決定スイッチを長押しすることで、「OFF」(図22)と「ON」(図23)とに切り換えられる。「高温設定」が「OFF」のとき、設定可能な給湯温度は48℃(高温より低い所定の温度)が上限となり、「ON」のときは60℃の高温まで設定可能となる。
また、台所用のリモコン2のリモコン制御部101は、図22に示す如く「高温設定」が「OFF」であるとき、リモコン設定画面の右上に「優先」の機能を表示する。この図22の画面の状態(「高温設定」が「OFF」)で、選択スイッチ68の矢印スイッチを操作し、「優先」を選択して決定スイッチを操作すると、浴室用のリモコン3の優先状態が解除され、台所用のリモコン2が優先状態に切り換わる(基本画面は図24から図25に切り換わる)。これにより、従来の如く浴室に行って浴室用のリモコン3の優先スイッチ79を操作すること無く、台所用のリモコン2で浴室用のリモコン3の優先状態を解除して、台所用のリモコン2により給湯温度を変更可能とすることができるようになるので、利便性が著しく改善される。
但し、図23に示す如く「高温設定」が「ON」であるとき、リモコン制御部101はリモコン設定画面に「優先」の機能を表示しない(図23の右上参照)。即ち、この状態では台所用のリモコン2において優先状態の切り換えを行うことはできなくなる。このように、給湯温度を60℃の高温に設定可能な状態では(「高温設定」が「ON」)、台所用のリモコン2において優先状態を切り換えられないようにすることにより、入浴中の使用者の知らない間に台所用のリモコン2で優先状態が切り換えられ、当該リモコン2で給湯温度が高温(60℃)に設定されてしまい、浴室のシャワー53で使用者が火傷を負う不都合を未然に回避することができるようにし、安全性を担保する。
(3−4)追いだき時の異常表示
前述した如く、浴室用のリモコン3の追いだきスイッチ82が操作された場合、追いだき運転の機能が実行される。この追いだき運転では、タンクユニット4の制御装置6により前述した第2のポンプ27と第3のポンプ28が運転される。これにより、前述した保温運転と同様の流れで第2の水熱交換器24において貯湯タンク23からの給湯用水により浴槽42内の浴槽用水が加熱され、温め直しが行われる。そして、設定温度(又は設定温度+α)の温度まで浴槽用水の温度が上昇した時点で終了される。
この追いだき運転の終了判定は、追いだき時の浴槽用水の流れに対して第2の水熱交換器24の上流側に位置する循環浴槽水温度センサ44が検出する温度に基づいて行われるが、所定の運転時間(例えば60分等)が経過しても浴槽用水が設定温度まで温度上昇しない場合、従来では一律に機械故障や浴槽水回路39や第2の水回路38の配管詰まりと判断してタンクユニット4の制御装置6は各リモコン3、2の制御装置89、75に異常データを送信し、リモコン3やリモコン2の表示部77、62にエラーを表示させていた。
このエラー表示を見て使用者は、メンテナンス業者に修理依頼をすることになるが、浴槽水回路39や第2の水回路38の配管詰まりの他にも、例えば浴槽42の浴槽用水が水(常温以下か、それに近い温度の水)である状態で追いだきスイッチ82が操作された場合には、係る機械故障や配管詰まりが生じていなくとも、浴槽42の浴槽用水の温度が設定温度に到達するまでに時間がかかるため、追いだき1回の運転時間(前述した所定の運転時間)では設定温度に達しない場合がある。係る場合にも修理依頼が行われると、極めて無駄な作業が発生ことになるため、実施例のヒートポンプ式給湯装置1では、上述のような水からの追いだき運転が要求されたときに1回の運転時間が経過した場合、図26に示す異常表示を行う。
即ち、浴室用のリモコン3のリモコン制御部101は、追いだきスイッチ82が操作され、追いだき運転が開始された時点で、この追いだき時の浴槽用水の流れに対して第2の水熱交換器24の上流側に位置する循環浴槽水温度センサ44が検出する温度T1を読み込む。そして、1回の運転時間が経過しても設定温度に達しなかった場合、運転時間が経過した時点で循環浴槽水温度センサ44が検出している温度T2を読み込み、それらの差(T2−T1)が所定値(例えば10K等)以上であった場合、第2の水熱交換器24で浴槽用水が支障無く加熱されていると判断できる。
その場合には水からの追いだき運転と判定して配管詰まりと区別する。即ち、1回の運転時間が経過しても設定温度に達しなかったが、差(T2−T1)が所定値以上あった場合は、配管詰まりでは無く水からの追いだき運転と判定して、図26の異常表示を浴室用のリモコン3の表示部77にて行う。
図26の異常表示画面では、例えば「追いだき1回の運転時間が終わりました。お風呂を熱くするには高温差湯がおすすめです。決定で再開」のメッセージ文字を表示する。使用者は係る異常表示により、修理依頼を行うこと無く、選択スイッチ86の決定スイッチを操作して、再度追いだき運転を行うか、高温差湯スイッチ84を操作することになる。これにより、無駄な修理にかかる作業の発生が未然に回避されることになる。
尚、前記温度差(T2−T1)が所定値未満であったときは、浴室用のリモコン3のリモコン制御部101は浴槽水回路39、及び/又は、第2の水回路38の配管詰まりと判定して表示部77に配管詰まりのエラー表示を行うことになる(台所用のリモコン2の表示部62にもエラー表示を行わせる)。
また、例えば給湯により多量の湯が使用されて貯湯タンク23内のお湯が不足している、或いは、無くなっている状況において追いだきスイッチ82が操作されたときも、追いだき運転を完了することができなくなる。そこで、浴室用リモコン3のリモコン制御部101は、追いだきスイッチ82が操作され、追いだき運転が行われているときに、或いは、追いだき運転を開始したときに、貯湯タンク23の例えば一番上の貯湯温度センサ57が水を検知した場合、貯湯タンク23内のお湯が無くなっていると判断できるので、その場合にも配管詰まりと区別する。そして、係る場合には、図27の異常表示を浴室用のリモコン3の表示部77にて行う。
図27の異常表示画面では、例えば「タンクのお湯が少なくなったため、追いだき運転を中止しました。決定で再開」のメッセージ文字を表示する。使用者は係る異常表示により、修理依頼を行うこと無く、選択スイッチ86の決定スイッチを操作して、再度追いだき運転を行うことになる。これにより、無駄な修理にかかる作業の発生が未然に回避されることになる。尚、タンクユニット4の制御装置6は上記のように貯湯タンク23内のお湯が不足したときは、ヒートポンプユニット7の制御装置16と協働して貯湯タンク23内にお湯を生成する運転を開始することになる。
尚、リモコン3、2は前述した湯はり運転中に貯湯タンク23内のお湯が無くなったときにも、同様のエラー表示を表示部77や62に行うものとする。
(3−5)リモコン2、3における外気温度表示機能
次に、リモコン2、3では各表示部62、77に外気温度を表示する機能を備えている。この外気温度を表示させたい場合、実施例の台所用のリモコン2では図10の各種設定画面における右下の「外気温度」を、また、浴室用のリモコン3の場合には図14の各種設定画面における左中央の「外気温度」をそれぞれ選択することになる。
ここで、従来のヒートポンプ式給湯装置では、リモコンで外気温度の表示機能が選択された場合、リモコンの制御装置からタンクユニットの制御装置に要求電文が送信され、それに応じてタンクユニットの制御装置がヒートポンプユニットの電源を投入し、ヒートポンプユニットの制御装置に指示してエバポレータの送風機を運転させ、外気温度センサ(実施例における外気温度センサ18)から外気温度をヒートポンプユニットの制御装置に取り込ませる。そして、この取り込んだ外気温度の通信データがヒートポンプユニットの制御装置からタンクユニットの制御装置に送信され、このタンクユニットの制御装置からリモコンの制御装置に送信されるという制御を行っていた。
しかしながら、ヒートポンプユニットが待機状態である場合、即ち、貯湯タンクに湯が十分に生成されている等の場合に、リモコンで外気温度の表示機能が選択されたときは、この外気温度を表示させるだけのためにヒートポンプユニットに電源が投入され、送風機が運転されることになっていたため、待機消費電力が増加し、APF値(年間給湯効率)が低下してしまうという問題があった。
そこで、本実施例ではヒートポンプユニット7の外気温度センサ18では無く、外気温度に近似した温度を検出しているタンクユニット4の別の温度センサを用いてリモコン2、3に外気温度を表示できるようにした。その場合に利用可能な温度センサとして考えられるのは、実施例ではタンクユニット4に設けられた風呂温度センサ40、循環浴槽水温度センサ43、44である。
即ち、前述した湯はり運転中は循環浴槽水温度センサ43が取り付けられた箇所の浴槽水回路39には湯が流れない。また、前述した保温運転(又は、追いだき運転)中は風呂温度センサ40が取り付けられた浴槽用配管35には湯は流れない。また、湯はり運転(たし湯運転を含む)と保温運転(追いだき運転を含む)の何れも行っていないときは各温度センサ40、43、44の何れの箇所にも湯は流れない。そして、タンクユニット4は屋外に設置されているため、このように湯が流れていない状態の各温度センサ40、43、44は外気温度又はそれに近似した温度を検出していると考えられる。
そこで、実施例では各リモコン2、3で外気温度の表示機能が選択されたとき、湯はり運転中であった場合には、タンクユニット4の制御装置6は循環浴槽水温度センサ43が検出している温度を取り込み、保温運転中であった場合には、風呂温度センサ40が検出している温度を取り込み、湯はり運転(たし湯運転を含む)及び保温運転(追いだき運転を含む)の何れも行っていない場合には、各温度センサ40、43、44の何れか、又はそれらが検出している温度を全て取り込んで平均値を算出する。
そして、取り込んだ温度、又は、算出した温度を通信データとしてタンクユニット4の制御装置6が各リモコン2、3の制御装置75、89に送信する。各リモコン2、3のリモコン制御部101は、外気温度の表示機能が選択されてから、タンクユニット4の制御装置6より温度の通信データを受信するまでの間、例えば図28に示す如く各表示部62、77の基本画面に「外気取得中」の表示を行い、データを受信したときは、図29に示す如く基本画面に「外気」、「−22℃」で外気温度を表示する。
このように、実施例ではリモコン2、3で外気温度を表示する場合、ヒートポンプユニット7の外気温度センサ18では無く、タンクユニット4の温度センサ40、43、44が検出する温度(外気温度又はそれに近似した温度)をタンクユニット4の制御装置6から各リモコン2、3の制御装置75、89に送信して表示するようにしたので、従来の如く外気温度の表示のためだけにヒートポンプユニット7に電源を投入する必要がなくなり、待機消費電力の増加を防止してAPF値の低下を回避することができるようになる。
ここで、実施例のように風呂温度センサ40、循環浴槽水温度センサ43、44が検出する温度を外気温度表示に利用しても、湯はり運転と保温運転は同時には実行されないので、何れかの温度センサは必ず利用可能となり、外気温度の表示に支障は生じない。
また、実施例の風呂温度センサ40、循環浴槽水温度センサ43、44に限らず、貯湯タンク23に湯を生成していないときは、第1の水回路36にも湯は流れないので、その場合には、タンクユニット4のヒートポンプ湯温度センサ58も外気温度又はそれに近似した温度を検出していると考えられる。従って、この貯湯タンク23に湯を生成していないときは、ヒートポンプ湯温度センサ58が検出する温度、又は、それを加えた平均値を外気温度表示に利用してもよい。
尚、上述した実施例ではヒートポンプ装置の一例としてヒートポンプ式給湯装置1に本発明を適用したが、それに限らず、ヒートポンプユニット7を用いて床暖房を行うヒートポンプ式床暖房装置(この場合のヒートポンプ装置)にも本発明は有効である。その場合には、実施例のタンクユニット4は設けず、ヒートポンプユニット7の制御装置16がヒートポンプ装置の制御装置となる。そして、第1の水熱交換器9に実施例の第1の水回路36に相当する床暖房回路が熱交換関係に設けられる。
また、リモコン2、3も台所と浴室では無く、居間や寝室に設けられ、各制御装置75、89はヒートポンプユニット7の制御装置16にケーブルで接続されることになる。このような構成のヒートポンプ式床暖房装置も多機能化が進んであり、本発明のヒートポンプ装置用リモコン、それを用いたヒートポンプ装置は極めて有効である。
1 ヒートポンプ式給湯装置(ヒートポンプ装置)
2 台所用のリモコン(第1のリモコン)
3 浴室用のリモコン(第2のリモコン)
4 タンクユニット
6 制御装置
7 ヒートポンプユニット
8 圧縮機
9 第1の水熱交換器
11 膨張弁
12 エバポレータ
14 送風機
23 貯湯タンク
24 第2の水熱交換器
35 浴槽用配管
36 第1の水回路
38 第2の水回路
39 浴槽水回路
40 風呂温度センサ
42 浴槽
43、44 循環浴槽水温度センサ
52 蛇口
53 シャワー
62、77 表示部(表示手段)
67、83 便利スイッチ(操作手段)
69、86 選択スイッチ(選択手段)
71 バックライト照明
73 スピーカ(音声発生手段)
75、89 制御装置(制御手段)
101 リモコン制御部
103 記憶部(記憶手段)

Claims (10)

  1. ヒートポンプ装置の制御装置に接続され、当該ヒートポンプ装置の運転状況の表示及び機能選択、設定の入力を行うためのヒートポンプ装置用リモコンにおいて、
    表示手段と、
    複数の機能を記憶する記憶手段と、
    前記複数の機能を前記表示手段に表示させ、何れかの機能を選択するための選択手段と、
    前記リモコンの動作を制御する制御手段と、
    操作手段とを備え、
    前記制御手段は、何れかの前記機能を前記操作手段に対して割り付けるモードを有し、割り付けられた当該機能を前記記憶手段に記憶させると共に、
    前記操作手段が操作された場合、当該操作手段に対して割り付けられた機能が選択されたことを前記ヒートポンプ装置の制御装置に送信することを特徴とするヒートポンプ装置用リモコン。
  2. 前記制御手段は、前記操作手段に対して割り付けられた機能を前記表示手段の基本画面に表示することを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ装置用リモコン。
  3. 前記操作手段は前記表示手段に隣接して設けられ、
    前記制御手段は、前記操作手段に割り付けられた機能を、前記表示手段の前記操作手段近傍に位置する箇所に表示することを特徴とする請求項2に記載のヒートポンプ装置用リモコン。
  4. 前記操作手段に対応して設けられたバックライト照明を備え、
    前記制御手段は、前記操作手段に機能が割り付けられている場合、前記バックライト照明を点灯させ、前記操作手段に機能が割り付けられていない場合、前記バックライト照明を消灯させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れかに記載のヒートポンプ装置用リモコン。
  5. 音声発生手段を備え、
    前記制御手段は、前記操作手段に機能が割り付けられた場合、前記音声発生手段により所定の音声を出力すると共に、
    割り付けられた前記機能に応じて異なる音声を出力することを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかに記載のヒートポンプ装置用リモコン。
  6. 前記制御手段は、前記操作手段に対する複数の操作状態を識別し、各操作状態に対応して異なる前記機能をそれぞれ割り付け可能とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載のヒートポンプ装置用リモコン。
  7. 前記制御手段は、前記複数の機能のうち、使用頻度の高い機能を前記操作手段に対して割り付けることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちの何れかに記載のヒートポンプ装置用リモコン。
  8. 請求項1乃至請求項7のうちの何れかに記載のヒートポンプ装置用リモコンが少なくとも一台接続されていることを特徴とするヒートポンプ装置。
  9. 前記ヒートポンプ装置用リモコンが少なくとも二台接続されており、
    第1の前記リモコンと第2の前記リモコンにおいて、前記操作手段に異なる前記機能を割り付け可能とされていることを特徴とする請求項8に記載のヒートポンプ装置。
  10. 前記ヒートポンプ装置はヒートポンプ式給湯装置であって、前記第1のリモコンは台所用のリモコンであり、前記第2のリモコンは浴室用のリモコンであることを特徴とする請求項9に記載のヒートポンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019095149A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 東京瓦斯株式会社 空調制御装置

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