JP2019095149A - 空調制御装置 - Google Patents

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博志 服部
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秀樹 山口
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望 今西
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侑祐 後藤
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Hiroshi Onizuka
宏 鬼塚
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Abstract

【課題】放熱能力を高めるための操作性を損なうことなく、エコモードから標準モードへモード変更時期に、放熱能力を上げる操作に制限を加える。【解決手段】設定レベル5から設定レベル6への操作に特化して、通常の操作よりも長く操作(長押し操作)することでレベル移行を可能とした。室内設定温度の設定レベル1→2→3→4までは、昇温ボタン70Uを、2秒未満の繰り返し操作で移行するが、設定レベル4→5での2秒未満操作では、設定レベル4を維持する。一方、設定レベル4の状態で、昇温ボタン70Uを2秒以上操作し続けると(長押し操作すると)、設定レベル5に移行する。温度調節スイッチ70には、昇温ボタン70Uを上下で挟むように「5以上」、「長押し」という文字が付記されている。従って、利用者は、設定レベル5以上への移行操作には、昇温ボタン70Uの長押し操作が必要であることが、目視によって認識可能となる。【選択図】図2

Description

本発明は、熱交換された冷媒を循環させる循環路を備え、放熱によって雰囲気の温度を調整する熱放出端末を備えた空調制御装置に関する。
例えば、床暖房装置において、床に熱放出端末を敷設して、この熱放出端末を循環する冷媒(例えば、温水)の温度又は流量を設定し、室内の空調を行っている。この空調のためのモードとして、室内温度を上げやすい標準モードと、冷媒の温度が制限され省エネ性優先となるエコモードとがあり、ユーザの操作によってモード変更を可能としている。
基本的には、エコモードで運転することが好ましいが、急速に室内温度を高めたい場合は標準モードに変更する場合もあり得る。
ところで、温度を上げるためのモード変更操作(エコモードから標準モードへの変更操作)を無制限に可能にすると、省エネ性が損なわれ易くなるため、何らかの操作制限が必要である。一方で、操作制限のために、複雑な操作を強いると、操作性を損なうことになる。
特許文献1には、高温足し湯の設定温度を2段階以上に設定できる電気温水器において、設定変更を安全に行うことを目的とし、高温足し湯の設定温度を変更する際、低温から高温への切り替えには操作に制限を設け(切り替えスイッチの長押し)、容易に切り替えられないようにして、高温から低温への切り替えには制限を設けないようにすることが記載されている。
特許文献1では、危険を伴う温度上昇時には切り替えスイッチを長押しすることが記載されている。すなわち、温度上昇時は必ず長押しが必要となる制御形態となっている。
特開2003−254602号公報
しかしながら、特許文献1の制御をそのまま3段階以上の設定に適用すると、温度を1段階ずつ上昇させる度に長押しを強いられることになる。例えば、床暖房装置を含め、多段階(10段階程度)の温度設定機能がある場合、温度上昇指示の操作時に常に長押しが必要となると、操作性が損なわれる。
本発明は、放熱能力を高めるための操作性を損なうことなく、エコモードから標準モードへモード変更時期に、放熱能力を上げる操作に制限を加えることができる空調制御装置を得ることにある。
本発明の空調制御装置は、熱交換された冷媒を循環させる循環路を備え、放熱によって雰囲気の温度を調整する熱放出端末と、前記熱放出端末の放熱能力のレベルを段階的に設定可能な操作部と、前記操作部で設定されたレベルに基づいて、前記冷媒の循環量を制御する制御部と、前記操作部における前記レベルを段階的に高める設定途中において、予め定めた段階を超える設定がされた場合に、前記操作部の操作を制限する制限手段と、を有している。
本発明によれば、熱交換された冷媒を熱放出端末の循環路を介して循環させることで、熱放出端末で加熱される雰囲気の温度を調整する。
操作部では、熱放出端末の放熱能力のレベルを段階的に設定可能である。
制御部では、操作部で設定されたレベルに基づいて、冷媒の循環量を制御する。
上記温度制御の下、制限手段では、操作部におけるレベルを段階的に高める設定途中において、予め定めた段階を超える設定がなされた場合に、操作部の操作を制限する。
このため、通常の段階的な設定操作の操作性を損なうことなく、不用意に放熱能力を高める操作を制限することができる。
本発明において、前記予め定めた段階が、前記放熱能力が標準よりも抑制されたエコモードから、標準の放熱能力で運転する標準モードへの変更となる段階であることを特徴とする。
制限手段によるエコモードから標準モードへの移行を制限することができる。
本発明において、現在の段階が何れの段階であっても、段階的な設定の操作を行わずに、前記標準モードの最大の段階へダイレクトに変更可能なダイレクト変更操作部をさらに有する。
段階的な設定の操作を行わずに、標準モードの最大の段階、すなわち、最大の放熱能力での運転に一気に移行することができる。
本発明において、前記エコモードに分類される段階を含め、全ての段階で、前記標準モードとして運転するように変更可能な標準モード移行操作部をさらに有する。
全ての段階で標準モードとして運転が可能となるため、本来、エコモードで運転される段階において、空調制御能力を高めることができる。
本発明において、前記制限手段が、前記放熱能力を高める通常の段階的な操作とは異なる操作を行うことで、操作が有効となる特別の操作であることを特徴としている。
制限手段は、例えば、通常の段階的な操作とは異なる操作を要求する。例えば、通常の段階的な操作が押圧操作の繰り返しの場合、通常の段階的操作では操作時間に関係なく1回の押圧操作で1段階分、放熱能力を上げることが可能であるが、制限手段での操作は、長押し、連続操作、予め定めたパターン操作(モールス信号等)を要求することで、不用意な段階的操作を抑制することができる。
本発明において、前記熱放出端末が、所定の居室の床に敷設され、前記循環路に前記冷媒を循環させることで、居室内を暖房する床暖房機器であることを特徴としている。
本発明の制限手段を、床暖房機器に適用することで、省エネ性を向上することができる。
以上説明した如く本発明では、放熱能力を高めるための操作性を損なうことなく、エコモードから標準モードへモード変更時期に、放熱能力を上げる操作に制限を加えることができる。
(A)は本実施例に係る床暖房システム10の概略図、(B)床暖房システムを制御する制御装置の制御ブロック図である。 本実施の形態に係る操作リモコンの正面図であり、(A)はエコモード時、(B)は標準モード時を示す。 本実施の形態に係るエコモード解除操作手順の流れを示す制御フローチャートである。 (A)は通常運転(エコモード及び標準モード)時の温水の流れを示す配管図、(B)はホットダッシュ運転時の温水の流れを示す配管図である。 ホットダッシュ運転時の設定温度遷移図である。
「第1の実施の形態」
図1には、本実施例に係る床暖房システム10の概略が示されている。
床暖房システム10の熱源機12は、温水循環管路を通じて床暖房14に温水を供給している。
床暖房14には、制御装置16により温水の温度及び流量の少なくとも一方が制御されることで、通常運転として、エコモード及び標準モードが設定されている。
温水は通常運転では、基準値として40℃〜60℃に設定され、室内設定温度に基づき、デューティ制御(流量制御)される。なお、温水は、最大80℃(後述するホットダッシュ運転時)までの間で設定可能である。
通常運転には、2つの異なるモード(エコモード及び標準モード)があり、操作リモコン18の操作によって設定可能である(詳細後述)。なお、操作リモコン18には、温度調整対象の部屋(操作リモコン18が取り付けられる部屋)の温度を検出する室温センサ18Aが内蔵されている。例えば、エコモードと標準モードとの違いは、温水の温度差で区別することができる。本実施の形態では、エコモードは温水が40℃固定であり、標準モードは温水が40℃〜60℃可変である。
また、運転状態として、運転開始時に実行されるホットダッシュ運転が設定されており、温水を60℃〜80℃(特に、80℃)として運転され、通常運転(エコモード及び標準モード)とは区別している。
ホットダッシュ運転は、運転開始時に、所定時間(例えば、60分)実行され、冷えている室内の温度を急速に暖めることができる。なお、ホットダッシュ運転は、運転停止状態が長く継続された後の運転開始に限定される場合がある。
床暖房システム10の熱源機12内には制御装置16が設けられている。制御装置16は、床暖房14の操作リモコン18から運転指令を受ける。
熱源機12内には、タンク20、ポンプ22、熱交換器24、バーナ26、ファン28が備えられている。バーナ26にはガス比例弁30を介してガス供給源32から燃焼ガスが供給される。
また、バーナ26にはファン28から燃焼用空気が送られる。バーナ26の燃焼ガスは熱交換器24に送られる。熱交換器24は、蛇行する水管とフィンを有する。
ポンプ22の下流側は、温水を熱交換器24へ送る第1分岐管路34と床暖房14へ送る第2分岐管路36とに分岐されている。
ポンプ22から第1分岐管路34に案内される温水は、熱交換器24で昇温され、行きの管路38を通って床暖房14に送られる。
ポンプ22から第2分岐管路36に案内される温水は、タンク20での温度が維持されて床暖房14に送られる。
床暖房14を通過した温水は、戻りの管路40を通って熱源機12のタンク20に戻される。タンク20は、戻された温水を一時貯留する。
床暖房14への行きの管路38には温度センサ42が設けられている。また、床暖房14への第2分岐管路36には、温度センサ44が設けられている。
ここで、戻りの管路40と第2分岐管路36との間には、第1バイパス管路44が介在されている。また、行きの管路38の端末である第2分岐管路36との接続部には、三方弁46が設けられている。また、行きの管路38と戻りの管路40との間には、第2バイパス管路48が介在され、バイパス弁50が設けられている。
床暖房14には、三方弁46及びバイパス弁50の切り替えによって、床暖房14には第2分岐管路36を経由して40℃の温水が供給される流路と、行きの管路38を経由して60℃〜80℃の温水を供給する流路とを選択することができる。
三方弁46と床暖房14との間には、開閉弁51が設けられて、床暖房14への温水の供給をON−OFF制御する。
図1(B)に示される如く、制御装置16には、運転制御部52、燃焼制御部54が設けられている。運転制御部52には、三方弁46、バイパス弁50が、及び開閉弁51が接続されており、この三方弁46、バイパス弁50、及び開閉弁51の切り替えを制御する。また、運転制御部52には、操作リモコン18が接続されている。
燃焼制御部54には温度センサ42、44が接続されると共に、操作リモコン18に設けられた室温センサ18Aが接続されている。室温センサ18Aは、操作リモコン18が取り付けられた部屋の温度を検出する。
燃焼制御部54は、室温センサ18Aによる検出温度と、操作リモコン18に設けられた温度調節スイッチ70(図2参照)で設定された設定段階(設定レベル)に応じた目標室温との差分に基づいて、例えば、温水がデューティ制御(流量制御)される。なお、通常運転時の基準となる温水の温度(エコモードでは40℃、標準モードでは40℃〜60℃)を、差分に応じて温度調節するようにしてもよい(フィードバック制御)。
また、室温センサ18Aに基づくフィードバック制御は必須ではなく、温度調節スイッチ70での設定レベルで、予め定め固定的なパターンで流量制御するようにしてもよい。
また、燃焼制御部54は、ファン28及びガス比例弁30を制御し、バーナ26の発生熱量を調整する。
図2は、本実施の形態に係る操作リモコン18の正面図である。
図2(A)と図2(B)とは、室内設定温度(設定レベル)が異なるだけであり、入出力デバイスの配置構成は同一であるため、図2(A)を例にとり説明し、図2(B)には同一の符号を付す。
図2(A)に示される如く、操作リモコン18は外観が矩形状で、前面にメインパネル56が設けられている。メインパネル56は、図示しない開閉蓋によって、隠蔽可能となっている。
メインパネル56の下部であり、開閉蓋の開閉に関係なく、常に露出する領域には、運転スイッチ58、タイマーランプ60、62が設けられている。
メインパネル56の上部は、表示部64が配置されている。表示部64はLCDで構成され、時刻や室温等、設定された数値等が表示される。
表示部64には、エコモード時と標準モード時とによって濃度が変化するインジケータ66が設けられている。例えば、エコモード時はインジケータ66の濃度が濃くなって表示される(図2(A)参照)。一方、標準モード時はインジケータ66の濃度が低くなって表示される(図2(B)参照)。
なお、表示部64よりも上側には、「エコ運転時■↓」という文字及び記号が付記されており、エコモード時のインジケータ66の濃度が濃くなることを視覚的に認識可能としている。
表示部64よりも下側のメインパネル56は、複数の操作スイッチ群の配置領域68となっている。
操作スイッチ群は、温度調節スイッチ70、タイマースイッチ72、ひかえめスイッチ74、床暖房強さスイッチ76、パワフルスイッチ78、ロックスイッチ80、時計合わせスイッチ82、タイマー合わせスイッチ84、時刻スイッチ86、確定スイッチ88、及びタイマーリセットスイッチ90を備え、配置領域68にマトリクス状に配列されている。
温度調節スイッチ70は、床暖房の温度調節を行うとき操作され、通常の操作では、上向き三角マーク(▲)領域(以下、昇温ボタン70Uという)を操作する毎に室内設定温度(設定レベル)を1段階高くすることができ、下向き三角マーク(▼)(以下、降温ボタン70Dという)を操作する毎に室内設定温度(設定レベル)を1段階低くすることができる。なお、温度調節スイッチ70には、通常の操作とは別に特別の操作が備わっている(詳細後述)。
温度調節スイッチ70で設定された室内設定温度は、表示部64に設けられたレベルゲージ92のバー92Aの数及び長さ、並びに数値表示によって視覚的に報知されるようになっている。レベルゲージ92は、上下方向に積み重なるように設定レベルに応じたバー92Aが積み重なるように表示され、このバー92Aの積み重なる方向に沿って縦軸92Bが表示される。縦軸92Bの下端には最も設定レベルが低いことを示す「低」の文字が表示され、縦軸92Bの上端には最も設定レベルが高いことを示す「高」の文字が表示されている。
タイマースイッチ72は、床暖房のタイマーの入切の際に操作される。
ひかえめスイッチ74は、床暖房をひかえめに設定するときに操作される。
床暖房強さスイッチ76は、室温に関わらず、一定の強さで運転したいときに操作される。
パワフルスイッチ78は、パワフル運転をするときに操作される。通常の操作では、現在のモード(標準モード又はエコモード)の最大設定レベル(各モードでの最大放熱能力)となる。なお、パワフルスイッチ78には、通常の操作とは別に特別の操作が備わっている(詳細後述)。
ロックスイッチ80は、操作ロックをするときに操作される。
時計合わせスイッチ82は、表示部64に表示される時刻を調整するときに操作される。
タイマー合わせスイッチ84は、タイマー時刻合わせをするときに操作される。
時刻スイッチ86は、時刻やタイマーの時分を設定するときに操作される。
確定スイッチ88は、時刻やタイマー等の設定が確定したときに操作される。
タイマーリセットスイッチ90は、タイマーをリセットするときに操作される。
なお、配置領域68に配置された操作スイッチ群の配置位置、数、機能、形状等は、型式、年式、バージョン等によって変更される場合があり、図2(A)及び(B)の操作リモコン18の形状に限定されるものではない。
(温度調節スイッチ70の特別の操作)
温度調節スイッチ70は、通常の操作では、昇温ボタン70U又は降温ボタン70Dを操作毎に室内設定温度を1段階変更していくが、この室内設定温度の中間にエコモードと標準モードとの境界が存在する。
表示部64では、設定レベル4と設定レベルレベル5との間である。
例えば、利用者が、昇温ボタン70Uを繰り返し操作すると、設定レベルが1→2→3→4→・・・と段階的に上がっていき、何ら制限がないと、利用者が無意識にレベル4→レベル5の操作を行う場合がある。この場合、利用者の意思に関係なく、不用意にエコモードが解除され標準モードに移行することになる。
そこで、本実施の形態では、レベル4からレベル5への操作に特化して、通常の操作よりも長く操作(長押し操作)することでレベル移行を可能とした。
より具体的には、設定レベル1→2→3→4までは、昇温ボタン70Uを、2秒未満の繰り返し操作で移行するが、レベル4→5での2秒未満操作では、レベル4を維持する。一方、レベル4の状態で、昇温ボタン70Uを2秒以上操作し続けると(長押し操作すると)、レベル5に移行する。なお、長押しの時間である2秒は一例である。
温度調節スイッチ70には、昇温ボタン70Uを上下で挟むように「5以上」、「長押し」という文字が付記されている。従って、利用者は、レベル5以上への移行操作には、昇温ボタン70Uの長押し操作が必要であることが、目視によって認識可能となる。
ここで、温度調節スイッチ70の操作を報知する表示部64のレベルゲージ92には、レベルを示すバー92Aがレベル4を示すときと、レベル5を示すときの間には、縦軸92Bと直交する境界線92Cが表示されている。また、縦軸92Bの上端には上限線92Dが表示されている。この境界線92Cと上限線92Dとの間が標準モードの範囲であり、言い換えれば、エコモードから逸脱した設定レベルとなる。このため、表示部64には、境界線92Cと上限線92Dの間が「エコ切」であることを示す文字が表示されている。
(パワフルスイッチ78の特別の操作)
パワフルスイッチ78は、通常操作では、現在のモードがエコモードの場合に操作されると、設定レベルに関係なく、エコモードの最大設定レベル(エコモードにおける最大放熱能力)であるレベル4に一気に移行する。
また、現在のモードが標準モードの場合に操作されると、設定レベルに関係なく、最大設定レベル(標準モードにおける最大放熱能力)に一気に移行する。
パワフルスイッチ78の利用形態としては、以下の形態が考え得る。
(利用形態1) 外出先から帰宅して標準モードの最大温度で運転したい。
(利用形態2)室内にいる人数が変化したので昇温したいが、うっかりエコモードから逸脱するのは困る。
そこで、本実施の形態では、パワフルスイッチ78を通常の操作よりも長く操作(長押し操作)することでレベル移行を可能とした。
より具体的には、パワフルスイッチ78を2秒未満の操作では現在のモード(エコモード又は標準モード)を維持した最大の設定レベルに移行する。一方、パワフルスイッチ78を2秒以上操作し続けると(長押し操作すると)、モード(エコモード又は標準モード)に関係なく、レベルmax(例えば、レベル9)となる。
パワフルスイッチ78よりも上側(表示部64よりも下側)には、「長押しでエコ切」という文字が付記されている。従って、利用者は、レベル5以上への移行操作には、パワフルスイッチ78の長押しが必要であることを、目視によって認識可能となる。
以下、本実施の形態の作用を説明する。
図3は、通常運転中に温度設定するときの制御の流れを示すフローチャートである。
ステップ100では、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uの操作を開始したか否かを判断する。なお、室内設定温度が最大設定レベルの場合は、この操作は無効となる。ステップ100で否定判定された場合は、ステップ108へ移行する。
また、ステップ100で肯定判定された場合は、ステップ102へ移行して、現在のレベルが「4」であるか否かを判断する。このレベル「4」は、エコモードから標準モードへ切り替えるしきい値である。
ステップ102で否定判定された場合は、現在のレベルが、エコモードから標準モードへ切り替えるしきい値ではない(レベル1〜レベル3)であると判断され、ステップ104へ移行して、温度を1段階上げる指示を実行し、ステップ106へ移行する。この場合、現在のモード(エコモード)が維持される。ステップ106では、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uの操作が終了したか否かを判断する。このステップ106で肯定判定されると、ステップ108へ移行する。
ステップ108では、温度調節スイッチ70の降温ボタン70Dの操作を開始したか否かを判断する。なお、室内設定温度が最小設定レベルの場合は、この操作は無効となる。このステップ108で否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
また、ステップ108で肯定判定された場合は、温度を1段階下げる指示を実行し、ステップ110へ移行する。この場合、現在のモードを維持するか切り替わるかは問わない。ステップ110では、温度調節スイッチ70の降温ボタン70Dの操作が終了したか否かを判断する。このステップ112で肯定判定されると、このルーチンは終了する。
一方、ステップ102において肯定判定されると、現在のレベルが、エコモードから標準モードへ切り替えるしきい値(レベル4)であると判断され、ステップ114へ移行する。
ステップ114では、長押しタイマーをリセット・スタートし、次いでステップ116へ移行して、長押しタイマーの計時が所定時間(例えば、2秒以上)経過したか否かを判断する。
このステップ116で否定判定された場合は、ステップ118へ移行して、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uの操作が継続中であるか否かを判断し、肯定判定された場合は、ステップ116へ戻る。
また、ステップ116で肯定判定された場合は、昇温タイマーの計時が所定時間経過したと判断され、ステップ120へ移行して、温度を1段階上げる指示を実行し、ステップ122へ移行する。この場合、現在のモード(エコモード)が標準モードに切り替わる。ステップ122では、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uの操作が終了したか否かを判断する。このステップ122で肯定判定されると、ステップ124へ移行する。ステップ124では、長押しタイマーをストップし、このルーチンは終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uの操作において、基本操作では、1回操作する毎に設定レベルが1段階上がるようになっているが、標準モードからエコモードへの切り替えしきい値(レベル4)では、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uを長押し(例えば、2秒以上)しなければ、レベルが上がらないようにした。このため、不用意にエコモードから標準モードへ切り替わることが防止される。一方で、必要に応じて意図的なエコモードから標準モードへの切り替え操作が、例えば、2段階操作を強いる等、煩雑となることはない。
また、本実施の形態では、エコモードから標準モードへの切り替え操作を、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uの長押し操作だけでなく、パワフルスイッチ78の長押し操作によっても切り替え可能とした。特に、パワフルスイッチ78の長押し操作による切り替えは、室内設定温度の段階を踏まず、現在の設定レベルに関係なく、一気にレベルまxに移行することができるようにすれば、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uの長押し操作とは差別化でき、利用者の利用形態に応じて、モード切替操作を選択する価値を見出すことができる。
なお、本実施の形態では、エコモードから標準モードへの切り替え時に、温度調節スイッチ70の昇温ボタン70Uの長押し操作、或いは、パワフルスイッチ78の長押し操作を行うようにしたが、長押しに限定せず、「通常操作の異なる操作」であれば、連打操作、及び予め定めたパターン操作等(一例として、モールス信号操作)、他の操作であってもよい。
「通常運転制御とホットダッシュ運転制御」
床暖房システムにおいて、温水供給温度を40℃〜60℃(通常運転)と、60℃〜80℃(ホットダッシュ運転)に設定する場合の熱源機の動作を、図4に従い説明する。
「通常運転制御」
温水温度を40℃〜60℃にする場合は、図4(A)に示すように、三方弁46の、熱交換器出側管路側のポートが閉じられ、他のポートは開かれる。また、バイパス弁50は開かれる。
従って、温水は、ポンプ22から熱交換器24を通過する第1分岐管路34と、通過しない第2分岐管路36に別れる。熱交換器出側管路は、バイパス管路48を介して戻りの管路40に直接つながる。すなわち、熱交換器24で加熱された温水がタンク20に直接戻ることになる。
一方、熱交換器24を通過しない第2分岐管路36は床暖房行きの管路38につながり、タンク20の温水が床暖房14に送られる。
床暖房14からは、戻りの温水が戻りの管路40を通って戻され、熱交換器24を通過した温水の通るバイパス管路48と合流してタンク20に至る。
すなわち、ポンプ22から熱交換器24への管路が分岐していることによって、床暖房循環管路中へは、熱交換器24を通過しない比較的低温の温水が送られる。
一方、熱交換器24で加熱された温水がタンク20に供給されて、タンク20内の温水温度の低下を補う。
この動作を継続して、高温の温水と低温の温水を混ぜて、適宜な温度の温水を発生させる。このとき、第2分岐管路36に設けられた温度センサ44で検知される温度が40℃〜60℃となるように、制御装置16の燃焼制御部54がファン28及びガス比例弁30を制御する。これにより、モード(エコモード又は標準モード)に応じて、約40℃〜60℃の温水が床暖房14に供給される。
「ホットダッシュ運転制御」
温水温度を80℃にする場合は、図4(B)に示すように、三方弁46の、熱交換器24を通過しない行きの管路側のポートが閉じられ、他のポートは開かれる。また、バイパス弁50は閉じられる。
従って、温水は、熱交換器24から床暖房行きの管路38を通って床暖房14に送られ、床暖房14から戻りの管路40を通ってタンク20に戻される。
このとき、床暖房行きの管路38に設けられた温度センサ42で検知される温水温度が60℃〜80℃となるように、制御装置16の燃焼制御部54がファン28及びガス比例弁30を制御する。これにより、ホットダッシュ運転中は、60℃〜80℃(特に、80℃)の温水が床暖房14に供給される。
(運転開始時のホットダッシュ制御)
ここで、本実施の形態の床暖房装置では、運転開始時のホットダッシュ運転に際し、操作リモコン18に設けた室温センサ18Aで検出した室温に基づいて、ホットダッシュ運転時間を制御している。
床暖房装置の運転が開始されると、運転履歴情報により、例えば、開始前30分以内に所定時間以上床暖房装置が運転されていたかを判断する。運転されていなければホットダッシュ運転を行う。また、開始前30分以内に所定時間以上床暖房装置が運転が行われていれば、ホットダッシュ運転を行わず、通常運転を行う。
ここで、ホットダッシュ運転は、予め固定実行時間(30分)及び延長実行時間(最大30分)が決められており、当該固定実行時間が経過し、室温センサ18Aに基づく延長実行時間が終了すれば通常運転が行われる。
上記ホットダッシュ運転の固定実行時間が経過すると、運転制御部52では、室温センサ18Aからの信号の監視を開始する。
運転制御部52では、予め目標となる室温Ttと、室温センサ18Aで検出した温度Tdとを比較する。
比較の結果、Tt≦Tdと判定された場合は、室温が目標値に到達しており、ホットダッシュ運転の能力を下げるべく、温水の設定温度を60℃とする。
また、Tt>Tdと判定された場合は、室温が目標値に到達していないと判断し、ホットダッシュ運転の能力を下げることなく延長する。この延長実行時間中のホットダッシュ制御では、例えば、60℃〜80℃までの中間温度の何れかの固定値でホットダッシュ運転を継続する。
なお、ホットダッシュ運転の延長実行時間において、Tt>Tdと判定された場合にその差分ΔTに応じて、60℃〜80℃までの中間温度を逐次変更してホットダッシュ運転を継続してもよい。差分ΔTが大きければ大きいほど、温水の設定温度を高くすることで、ホットダッシュ運転機能による効果を高めることができる。
「第2の実施の形態」
以下に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態は、基本的に、第1の実施の形態で示した構成(図1から図5)と同一であるため、説明は図1〜図5を流用するものとし、全体構成の説明は省略する。
第2の実施の形態の特徴は、パワフルスイッチ78に、前述した第1の実施の形態において説明した機能とは異なる機能を持たせた点にある。すなわち、第1の実施の形態と第2の実施の形態との違いは、パワフルスイッチ78の操作に関する仕様の違いである。
比較例として、第1の実施の形態では、パワフルスイッチ78を2秒未満の操作では現在のモード(エコモード又は標準モード)を維持した最大設定レベルに移行するようにした。
また、第1の実施の形態では、パワフルスイッチ78を2秒以上操作し続けると(長押し操作すると)、モード(エコモード又は標準モード)に関係なく、最大設定レベル(レベルmax)となるようにした。
これに対して、第2の実施の形態では、ロックスイッチ80の操作によりロックが解除されている状態(非ロック時)で、パワフルスイッチ78が操作(操作秒数は問わない)される、ホットダッシュ運転と同等の運転(すなわち、温水の設定温度が80℃)が実行される。
また、第2の実施の形態では、ロックスイッチ80の操作によりロックされている状態(ロック時)で、パワフルスイッチ78が長押し操作されると、全ての設定レベルで、標準モード(温水が40℃〜60℃)となる。なお、パワフルスイッチ78を含め、全てのスイッチにおいて、ロック時の単押し操作は無効である。
ロック時のパワフルスイッチ78の長押し操作によって、全ての設定レベルで標準モードとなった後、再度、当該ロック時のパワフルスイッチ78の長押し操作によって、定常状態(設定レベル1〜4でエコモード、設定レベル5〜maxで標準モード)に戻すようにしてもよい。
以下の表1に、パワフルスイッチ78における、第1の実施の形態に基づく機能と、第2の実施の形態に基づく機能との対照関係を示す。
なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態において、パワフルスイッチ78の長押し操作による機能が異なるが、温水温度が40℃〜60℃となる標準モードへ移行する点では共通している。言い換えれば、温水温度が40℃〜60℃となる標準モードへ移行する条件が成立していれば、それに付随する機能の違いは、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、パワフルスイッチ78での標準モード移行期間を時間で制限し、自動的にエコモードに戻る要件を加えてもよい。
また、第1の実施の形態と第2の実施の形態とで、パワフルスイッチ78の通常操作での機能(表1の項目1参照)を異ならせたが、何れかに統一してもよい。
さらに、エコモードと標準モードとを区別する、設定レベルや温水温度等は、地域や季節、或いは型式によって変更するようにしてもよい。
なお、第2の実施の形態では、パワフルスイッチ78の長押し操作の有効条件(表1の項目4参照)として、ロックスイッチ80の操作によるロック状態とした。これは、不必要に標準モードにならず、エコモード運転を継続することを促すための、所謂「ひとてま」操作である。
逆に、「ひとてま」操作が不要であれば、ロック時又は非ロック時に限らず、パワフルスイッチ78の長押し操作を有効としてもよい。
また、第2の実施の形態では、何れの設定レベルであっても標準モードとする(表1の項目5参照)ためのスイッチ(長押し操作)として、パワフルスイッチ78を選択したが、他のスイッチであってもよい。
10 床暖房システム
12 熱源機
14 床暖房
16 制御装置
18 操作リモコン
18A 室温センサ
20 タンク
22 ポンプ
24 熱交換器
26 バーナ
28 ファン
30 ガス比例弁
32 ガス供給源
34 第1分岐管路
36 第2分岐管路
38 行きの管路
40 戻りの管路
42 温度センサ
44 温度センサ
46 三方弁
48 第2バイパス管路
50 バイパス弁
51 開閉弁
52 運転制御部
54 燃焼制御部
56 メインパネル
58 運転スイッチ
60 タイマーランプ
62 タイマーランプ
64 表示部
66 インジケータ
68 配置領域
70 温度調節スイッチ
70U 昇温ボタン
70D 降温ボタン
72 タイマー入切スイッチ
74 ひかえめスイッチ
76 床暖房強さスイッチ
78 パワフルスイッチ
80 ロックスイッチ
82 時計合わせスイッチ
84 タイマー合わせスイッチ
86 時刻スイッチ
88 確定スイッチ
90 タイマーリセットスイッチ
92 レベルゲージ
92A バー
92B 縦軸
92C 境界線
92D 上限線

Claims (6)

  1. 熱交換された冷媒を循環させる循環路を備え、放熱によって雰囲気の温度を調整する熱放出端末と、
    前記熱放出端末の放熱能力のレベルを段階的に設定可能な操作部と、
    前記操作部で設定されたレベルに基づいて、前記冷媒の循環量を制御する制御部と、
    前記操作部における前記レベルを段階的に高める設定途中において、予め定めた段階を超える設定がされた場合に、前記操作部の操作を制限する制限手段と、
    を有する空調制御装置。
  2. 前記予め定めた段階が、前記放熱能力が標準よりも抑制されたエコモードから、標準の放熱能力で運転する標準モードへの変更となる段階であることを特徴とする請求項1記載の空調制御装置。
  3. 現在の段階が何れの段階であっても、段階的な設定の操作を行わずに、前記標準モードの最大の段階へダイレクトに変更可能なダイレクト変更操作部をさらに有する請求項2記載の空調制御装置。
  4. 前記エコモードに分類される段階を含め、全ての段階で、前記標準モードとして運転するように変更可能な標準モード移行操作部をさらに有する請求項2記載の空調制御装置。
  5. 前記制限手段が、前記放熱能力を高める通常の段階的な操作とは異なる操作を行うことで、操作が有効となる特別の操作であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項記載の空調制御装置。
  6. 前記熱放出端末が、所定の居室の床に敷設され、前記循環路に前記冷媒を循環させることで、居室内を暖房する床暖房機器であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項記載の空調制御装置。
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