JP2016118340A - 暖房システム - Google Patents

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佳幹 可児
大島 克也
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克也 大島
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Abstract

【課題】放熱端末機への熱媒の供給温度を第1時間帯よりも第2時間帯の方が低くなるようにする運転モードでの運転時に、第2時間帯から第1時間帯への移行直後にヒートポンプ装置の除霜運転が行われることとなるのを極力防止する。【解決手段】暖房システム1の除霜制御手段72は、放熱端末機5Lへの熱媒の供給温度を第1時間帯よりも第2時間帯の方が低くなるようにする熱媒供給温度切替モードでの運転時に、現在時刻が第2時間帯の終了直前のあらかじめ定められた所定の時間帯の時刻となった場合に、ヒートポンプ装置3の着霜度合が所定値よりも小さい状態であっても、ヒートポンプ装置3の除霜運転を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、暖房等のための放熱を行う放熱端末機に供給する熱媒を加熱する熱源機として、燃焼式熱源機とヒートポンプ装置とを備える暖房システムに関する。
暖房等のための放熱を行う放熱端末機に供給する温水等の熱媒を加熱する熱源機として、燃焼式熱源機とヒートポンプ装置とを備える暖房システムが従来より知られている(例えば特許文献1を参照)。
この種の暖房システムでは、エネルギーの利用コストを抑制するために、ヒートポンプ装置の運転(熱媒を加熱する運転)を行い得る状況では、主にヒートポンプ装置の運転によって熱媒の加熱が行われ、燃焼式熱源機の運転による熱媒の加熱は補助的に行われる。
なお、ヒートポンプ装置は、その蒸発器の着霜が進行すると、熱量の発生効率が低下し、所要の熱量を発生することが困難となる虞がある。このため、ヒートポンプ装置の着霜度合がある程度高くなったと判断される状況で、ヒートポンプ装置の除霜運転が実行される(例えば特許文献2を参照)。この除霜運転の実行中は、ヒートポンプ装置は、熱媒を加熱する運転を行うことができなくなる。
特開2013−142491号公報 特開2012−207896号公報
前記暖房システムでは、放熱端末機の単位時間当たりの要求放熱量が、放熱端末機の運転の時間帯によって異なるものとなる場合が多い。例えば昼間の時間帯と夜間の時間帯とを比較した場合、夜間の時間帯は、ユーザが睡眠しているので、室温を普段よりも低下させてもよいとの考えから、夜間の時間帯での暖房設定温度が昼間の時間帯よりも低い温度に設定されることが多い。このような場合、放熱端末機の単位時間当たりの要求放熱量は、昼間の時間帯に比して、夜間の時間帯の方が低いものとなる。
そこで、例えば、放熱端末機の単位時間当たりの要求放熱量が比較的高いものとなりやすい第1時間帯(例えば昼間)と、該要求放熱量が比較的低いものとなりやすい第2時間帯(例えば夜間)とで、放熱端末機に供給する熱媒の目標温度を自動的に異ならせ、第1時間帯よりも第2時間帯の方が放熱端末機に供給する熱媒の温度を低くするように該熱媒の温調制御を行う運転モード(以降、熱媒供給温度切替モードということがある)を、暖房システムの1つの運転モードとして備えておき、当該熱媒供給温度切替モードでの運転を行うことを、ユーザが所望により選択設定し得るようにすることが考えられる。
かかる熱媒供給温度切替モードでは、第2時間帯での熱媒の供給温度を第1時間帯と同じにした場合に比べて、第2時間帯でのヒートポンプ装置及び燃焼式熱源機のトータルの発生熱量を抑制できるので、暖房システムにおけるエネルギーの利用コストを低減できる。
一方、上記熱媒供給温度切替モードでは、第2時間帯から第1時間帯への移行時に、放熱端末機への熱媒の供給温度を上昇させるために、通常、ヒートポンプ装置の大きな出力(発生熱量)を必要とすることとなる。
そして、ヒートポンプ装置の出力が大きい場合には、蒸発器の温度が低温になりやすいために、該蒸発器、あるいは、その周辺部への着霜が進行しやすい。
その結果、第2時間帯から第1時間帯への移行直後に、暖房システムの制御装置が、ヒートポンプ装置の着霜度合が高くなったと判断して、ヒートポンプ装置の除霜運転を開始してしまいやすくなる。
特に、着霜度合を判断するための指標値として、適宜のセンサによるヒートポンプ装置の蒸発器の温度の観測値を利用する場合には、第2時間帯から第1時間帯への移行直後に、ヒートポンプ装置の着霜度合が高くなったと判断されやすくなって、ヒートポンプ装置の除霜運転を開始してしまう頻度が高まりやすい。
そして、このように第2時間帯から第1時間帯への移行直後に、ヒートポンプ装置の除霜運転が開始されてしまうと、ヒートポンプ装置による熱媒の加熱を行うことができなくなるために、燃焼式熱源機の運転によって熱媒の加熱を行うこととなる。
この場合、第2時間帯から第1時間帯への移行直後は、熱媒の昇温のための必要熱量が大きいことから、燃焼式熱源機の発生熱量も大きなものとなる。その結果、第2時間帯から第1時間帯への移行直後におけるエネルギーの利用コストの増大化を招く虞がある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、放熱端末機への熱媒の供給温度を第1時間帯よりも第2時間帯の方が低くなるようにする運転モードでの運転時に、第2時間帯から第1時間帯への移行直後にヒートポンプ装置の除霜運転が行われることとなるのを極力防止し、ひいては該移行直後における燃焼式熱源機の大きな発生熱量を必要とする運転が行われることとなるのを抑制できる暖房システムを提供することを目的とする。
本発明の暖房システムは、かかる目的を達成するために、放熱を行う放熱端末機を経由する循環流路で該放熱端末機に供給する熱媒を加熱する熱源機として、ヒートポンプ装置と燃焼式熱源機とを備えると共に、前記ヒートポンプ装置の着霜度合を監視し、該着霜度合が所定値以上となった場合に該ヒートポンプ装置の除霜運転を行わせる除霜制御手段を備え、前記放熱端末機の運転時に、前記ヒートポンプ装置が前記熱媒を加熱する運転を行い得る状態では、該ヒートポンプ装置と前記燃焼式熱源機とのうちの少なくともヒートポンプ装置の運転を行うように構成された暖房システムであって、
当該暖房システムの運転モードとして、前記放熱端末機に供給する熱媒の温度である熱媒供給温度を、あらかじめ定められた第1時間帯と第2時間帯とのうちの第1時間帯よりも第2時間帯の方が低くするように、前記ヒートポンプ装置及び燃焼式熱源機のうちの少なくともいずれか一方の運転を行わせる熱媒供給温度切替モードを設定可能に構成された運転モード設定手段を備えており、
前記除霜制御手段は、前記熱媒供給温度切替モードでの前記放熱端末機の運転時に、現在時刻が前記第2時間帯の終了直前のあらかじめ定められた所定の時間帯の時刻となった場合に、前記着霜度合が前記所定値よりも小さい状態であっても、前記ヒートポンプ装置の除霜運転を実行するように構成されていることを特徴とする(第1発明)。
かかる第1発明によれば、前記熱媒供給温度切替モードにおいては、第2時間帯での熱媒供給温度を第1時間帯よりも低くするので、第2時間帯での熱媒の加熱に必要な熱量を低減できる。
そして、前記除霜制御手段は、現在時刻が前記第2時間帯の終了直前のあらかじめ定められた所定の時間帯(以降、第2時間帯終了直前時間帯ということがある)の時刻となった場合に、前記着霜度合が前記所定値よりも小さい状態であっても、前記ヒートポンプ装置の除霜運転を実行する。
ここで、放熱端末機への熱媒供給温度は、第2時間帯よりも第1時間帯の方が高いため、第2時間帯から第1時間帯への移行直後の時間帯において、放熱端末機に供給する熱媒の昇温に必要な熱量が比較的大きくなる。このため、仮に、上記第2時間帯終了直前時間帯でのヒートポンプ装置の除霜運転を行わないと、第2時間帯から第1時間帯への移行直後の時間帯に、ヒートポンプ装置の蒸発器等の温度が低下して、該蒸発器等への着霜が進行し易くなる。
しかるに、第1発明によれば、第2時間帯終了直前時間帯でのヒートポンプ装置の除霜運転を行うことで、ヒートポンプの蒸発器等が暖められることとなる。この結果、第2時間帯から第1時間帯への移行直後の時間帯に、ヒートポンプ装置の着霜度合が、前記所定値以上となるのが防止される。
このため、当該移行直後の時間帯で、ヒートポンプ装置の除霜運転が行われること、ひいては、該ヒートポンプ装置により熱媒の加熱を行うことができなくなることが防止され、当該移行直後の時間帯で、燃焼式熱源機の運転を行うことが必要となるのを極力防止できることとなる。
よって、第1発明によれば、放熱端末機への熱媒の供給温度を第1時間帯よりも第2時間帯の方が低くなるようにする運転モードでの運転時に、第2時間帯から第1時間帯への移行直後にヒートポンプ装置の除霜運転が行われることとなるのを極力防止し、ひいては該移行直後における燃焼式熱源機の大きな発生熱量を必要とする運転が行われることとなるのを抑制できる。
かかる第1発明の暖房システムは、前記循環流路に、前記熱媒を貯める蓄熱タンクが介装されている構成を採用し得る。そして、この場合、前記除霜制御手段は、前記熱媒供給温度切替モードでの前記放熱端末機の運転時に、前記着霜度合が前記所定値よりも小さい状態にて現在時刻が前記所定の時間帯の時刻となった場合に、前記蓄熱タンク内の熱媒の温度を所定温度以上に昇温させるように前記ヒートポンプ装置の運転を行わせた後に、該ヒートポンプ装置の除霜運転を実行するように構成されていることが好ましい(第2発明)。
この第2発明によれば、前記第2時間帯終了直前時間帯でヒートポンプ装置の除霜運転を行う前に、蓄熱タンク内の熱媒の温度が昇温される。このため、第2時間帯終了直前時間帯でのヒートポンプ装置の除霜運転中に、燃焼式熱源機の運転を行わずとも、放熱端末機に供給する温水の温度が、第2時間帯での目標温度に比して低下し過ぎるのを防止できる。ひいては、第2時間帯終了直前時間帯でのヒートポンプ装置の除霜運転中に、燃焼式熱源機の運転が必要となるのを極力防止できる。
上記第2発明では、前記第2時間帯終了直前時間帯での蓄熱タンク内の熱媒の昇温時に、ヒートポンプ装置の蒸発器等の温度が低下し易くなって、ヒートポンプ装置の着霜が進行し、ひいては、該ヒートポンプ装置の着霜度合が前記所定値以上となる虞がある。
そこで、上記第2発明では、前記除霜制御手段は、前記蓄熱タンク内の熱媒の温度を所定温度以上に昇温させるように前記ヒートポンプ装置の運転を行わせている状態では、前記着霜度合が前記所定値よりも高い第2の所定値以上となったか否かを判断し、該判断結果が否定的である場合には前記ヒートポンプ装置の除霜運転を実行せず、該判断結果が肯定的となった場合に前記ヒートポンプ装置の除霜運転を実行するように構成されていることが好ましい(第3発明)。
この第3発明によれば、、前記蓄熱タンク内の熱媒を昇温させている途中で、ヒートポンプ装置の除霜運転を行うこととなってしまうのを極力防止できる。また、ヒートポンプ装置の着霜度合が、前記第2の所定値以上になれば、ヒートポンプ装置の除霜運転が行われるので、ヒートポンプ装置が、着霜によって、蓄熱タンク内の熱媒を昇温させることが困難となっている状況では、該ヒートポンプ装置の除霜運転を行うことができる。
本発明の一実施形態の暖房システムの全体構成を示す図。 実施形態の暖房システムの制御に関する構成を示すブロック図。 図2に示す除霜制御部の処理を示すフローチャート。
本発明の一実施形態を図1〜図3を参照して説明する。図1を参照して、本実施形態の暖房システム1は、熱媒としての温水を貯蔵する貯湯タンク11が搭載された貯湯タンクユニット2と、温水加熱用の第1の熱源機としてのヒートポンプ31が搭載されたヒートポンプユニット3と、温水加熱用の第2の熱源機としての燃焼式熱源機41が搭載された燃焼式熱源機ユニット4と、暖房等のための放熱を行う1つ以上の放熱端末機を含む放熱端末ユニット5とを備える。
貯湯タンクユニット2に搭載された貯湯タンク11は、本発明における蓄熱タンクに相当する。この貯湯タンク11には、該貯湯タンク11内の温水(熱媒)を外部のヒートポンプ31の凝縮機35(詳細は後述する)を経由して循環させるための蓄熱用温水循環流路12と、貯湯タンク11内の温水を燃焼式熱源機ユニット4及び放熱端末ユニット5を経由して循環させるための温水循環流路13(これは本発明における循環流路に相当する)とが接続されている。
また、貯湯タンク11には、その高さ方向(上下方向)に間隔を存する複数(図示例では3つ)の高さ位置に、各高さ位置での貯湯タンク11内の温水の温度を検出する温度センサ14a,14b,14cが装着されている。
蓄熱用温水循環流路12は、貯湯タンク11からヒートポンプ31の凝縮機35に温水を供給するための流路である蓄熱用温水往路12aと、該凝縮機35から貯湯タンク11に温水を環流させる蓄熱用温水復路12bとを備える。
蓄熱用温水往路12aは、その上流端が貯湯タンク11の下部に接続され、下流端が凝縮機35に接続されている。そして、蓄熱用温水往路12aには、逆止弁15と、貯湯タンク11から流出する温水の温度を蓄熱用温水往路12aの上流部で検出する温度センサ16と、手動式の開閉弁17と、蓄熱用温水往路12aの上流側から下流側に向う温水の流れを発生させる蓄熱用循環ポンプ18と、ヒートポンプ31の凝縮機35に流入する温水の温度を蓄熱用温水往路12aの下流部で検出する温度センサ19とが装着されている。
蓄熱用温水復路12bは、その上流端がヒートポンプ31の凝縮機35に接続され、下流端が貯湯タンク11の上部に接続されている。そして、蓄熱用温水復路12bには、凝縮機35から流出する温水の温度を蓄熱用温水復路12bの上流部で検出する温度センサ20と、手動式の開閉弁21と、貯湯タンク11に流入する温水の温度を蓄熱用温水復路12bの下流部で検出する温度センサ22とが装着されている。
放熱端末ユニット5側の温水循環流路13は、貯湯タンク11から放熱端末ユニット5に温水を供給するための流路である温水往路13aと、放熱端末ユニット5から貯湯タンク11に温水を環流させるための流路である温水復路13bとを備える。
温水往路13aは、その上流端が前記蓄熱用温水復路12bの下流端部(温度センサ22よりも下流側の部分)に合流されている。従って、温水往路13aの上流端は、蓄熱用温水復路12bの下流端部を介して貯湯タンク11の上部に接続されている。
温水復路13bは、その下流端が貯湯タンク11の下部に接続されている。また、温水復路13bの下流部には、貯湯タンクユニット2内に設置された混合弁23が装着されている。
さらに、温水復路13bの下流部と、温水往路13aの上流部とを、貯湯タンク11内を経由させずに、混合弁23を介して連通させるバイパス流路24が、貯湯タンク11と並列に温水循環流路13に接続されている。
上記混合弁23は、本実施形態では、2つの出口ポートを有しており、入口ポートから流入した温水のうち、2つの出口ポートの一方の出口ポートから流出させる温水の流量と、他方の出口ポートから流出させる温水の流量との割合を可変的に制御可能な弁である。
そして、混合弁23は、その入口ポートが温水復路13bの上流側に連通し、一方の出口ポートが温水復路13bの下流側に連通するように、該温水復路13bに介装されると共に、他方の出口ポートが、バイパス流路24を介して温水往路13aの上流部に連通するように該バイパス流路24に接続されている。
従って、混合弁23の制御によって、温水復路13bで貯湯タンクユニット2に戻ってきた温水の一部又は全部を、混合弁23から貯湯タンク11を経由させずに(バイパス流路24を経由させて)、温水往路13aに環流させることが可能となっている。
なお、混合弁23は、バイパス流路24と温水往路13aとの接続箇所に介装されていてもよい。
また、温水往路13aには、貯湯タンクユニット2内で2つの温度センサ25,26が装着され、温水復路13bには、貯湯タンクユニット2内で1つの温度センサ27が装着されている。
温度センサ25は、貯湯タンク11(又は蓄熱用温水復路12b)から温水往路13aに流入する温水の温度を検出するセンサであり、温水往路13aのうち、バイパス流路24の合流箇所よりも上流側の部分に装着されている。
温度センサ26は、貯湯タンクユニット2から放熱端末ユニット5側に送出される温水の温度を検出するセンサであり、温水往路13aのうち、バイパス流路24の合流箇所よりも下流側の部分に装着されている。
温水復路13bに装着された温度センサ27は、貯湯タンクユニット2に放熱端末ユニット5側から戻ってきた温水の温度を検出するセンサであり、温水復路13bのうち、混合弁23の上流側の部分に装着されている。
ヒートポンプユニット3は、屋外に設置されるユニットであり、本発明におけるヒートポンプ装置に相当する。このヒートポンプユニット3に搭載されたヒートポンプ31は、貯湯タンクユニット2の貯湯タンク11内の温水を加熱するための熱源機である。
ヒートポンプ31は、公知の構造のものであり、ハイドロフルオロカーボン(HFC)等の代替フロン、あるいは、二酸化炭素等の冷媒を循環させる冷媒循環流路32と、この冷媒循環流路32に装着された蒸発器33、圧縮機34、凝縮機35、及び膨張機構36と、蒸発器33に外気(空気)を供給する回転ファン37とを有する。
蒸発器33は、冷媒循環流路32を流れる冷媒と、回転ファン37の回転により供給される外気(空気)との熱交換を行なう。
圧縮機34は、蒸発器33から供給される冷媒を圧縮することで、高温・高圧の冷媒を生成する。
凝縮機35は、前記したように蓄熱用温水往路12aの下流端と蓄熱用温水復路12bの上流端とが接続されており、蓄熱用温水循環流路12に介装されている。
そして、凝縮機35は、圧縮機34から供給される高温・高圧の冷媒と、蓄熱用循環ポンプ18の作動によって蓄熱用温水往路12aを介して貯湯タンク11から供給される温水との熱交換を行なうことで、該温水を加熱し、加熱した温水を蓄熱用温水復路12bを介して貯湯タンク11に環流させる。
膨張機構36は、膨張弁等により構成され、凝縮機35から供給される放熱後の冷媒を断熱膨張させることでさらに冷却し、その冷却後の冷媒を蒸発器33に送出する。
以上の蒸発器33、圧縮機34、凝縮機35、及び膨張機構36の作動により、凝縮機35に貯湯タンク11から供給される温水が加熱され、その加熱後の温水が貯湯タンク11に戻される。これにより、貯湯タンク11内の温水が加熱されて、該温水の蓄熱がなされる。
また、ヒートポンプユニット3には、蒸発器33の温度と、蒸発器33に供給される外気の温度とをそれぞれ検出する温度センサ38,39が備えられている。
放熱端末ユニット5は、本実施形態では、運転に必要な温水温度が比較的高い高温側放熱端末機5Hと、運転に必要な温水温度が高温側放熱端末機5Hよりも低い低温側放熱端末機5Lとを備える。
高温側放熱端末機5Hは、例えば浴室暖房装置、あるいは、浴室乾燥機等であり、低温側放熱端末機5Lは、例えば床暖房装置等である。
これらの高温側放熱端末機5H及び低温側放熱端末機5Lは、燃焼式熱源機ユニット4から温水が供給されるように、それぞれ、後述の温水流路42H,42Lに接続されている。さらに、高温側放熱端末機5H及び低温側放熱端末機5Lは、それぞれで放熱した温水を、貯湯タンクユニット2に環流させるように、前記温水復路13bの上流端に並列に接続されている。
なお、高温側放熱端末機5H及び低温側放熱端末機5Lのそれぞれの運転停止状態では、燃焼式熱源機ユニット4からの温水の流入が図示しない弁により遮断されるようになっている。
補足すると、図1では、高温側放熱端末機5Hと低温側放熱端末機5Lとを、それぞれ1つずつ代表的に記載したが、高温側放熱端末機5Hと低温側放熱端末機5Lとのうちの一方だけが、暖房システム1に備えられていてもよい。
また、高温側放熱端末機5H又は低温側放熱端末機5Lが、暖房システム1に複数台備えられていてもよい。複数台の高温側放熱端末機5Hは、上流側の後述の温水流路42Hに並列に接続される。同様に、複数台の低温側放熱端末機5Lは、上流側の後述の温水流路42Lに並列に接続される。
燃焼式熱源機ユニット4は、燃焼式熱源機41と、温水往路13aで送られてきた温水を必要に応じて加熱して、放熱端末ユニット5に供給するための流路であり、温水往路13aの下流側に連続する温水流路42とを備える。以降の説明では、前記温水往路13aを温水上流往路13a、前記温水流路42を温水下流往路42という。
燃焼式熱源機41は、燃料を燃焼させるバーナ44と、バーナ44の燃焼運転によって発生する熱により温水を加熱する熱交換器45,46とを備える。
バーナ44で燃焼させる燃料は、例えば都市ガス、LPガス等の燃料ガスである。バーナ44の燃焼運転時には、図示を省略する電磁開閉弁や比例弁等を備える燃料供給機構を介して燃料ガスがバーナ44に供給される。また、燃焼用空気が図示しないファンによりバーナ44に供給される。そして、バーナ44に供給された燃料ガスに、図示しないイグナイタ等の点火器により点火することで、バーナ44の燃焼運転が行われる。
なお、バーナ44の燃焼運転に係わる燃料供給機構等の構成は、公知のものでよい。また、バーナ44は、燃料ガスに限らず、灯油等の液体燃料を燃焼させるものであってもよい。
熱交換器45,46は、本実施形態では、主熱交換器45及び補助熱交換器46の2つの熱交換器により構成される。主熱交換器45は、バーナ44の燃焼排気から顕熱を吸熱し、その顕熱により温水を加熱する顕熱吸熱型の熱交換器である。また、補助熱交換器46は、主熱交換器45を通過した燃焼排気中の水蒸気が凝縮する際の潜熱を吸熱し、その潜熱により温水を加熱する潜熱吸熱型の補助的な熱交換器である。
なお、燃焼式熱源機41は、主熱交換器45及び補助熱交換器46のうちの主熱交換器45だけを備えるものであってもよい。
温水下流往路42は、その上流端が温水上流往路13aの下流端に連通され、該温水上流往路13aを流れてきた温水が流入するようになっている。
なお、温水下流往路42の上流端は、高温の温水の体積増加分を吸収する膨張タンク47にも接続されている。
温水下流往路42は、燃焼式熱源機ユニット4内で、燃焼式熱源機41の補助熱交換器46を経由するように配管され、さらに、該補助熱交換器46の下流側で、高温側温水下流往路42Hと、低温側温水下流往路42Lとに分流されている。
高温側温水下流往路42Hは、放熱端末ユニット5の高温側放熱端末機5Hに温水を供給するための温水流路である。この高温側温水下流往路42Hは、燃焼式熱源機41の主熱交換器45を経由するように配管され、その下流端に高温側放熱端末機5Hが接続される。
低温側温水下流往路42Lは、放熱端末ユニット5の低温側放熱端末機5Lに温水を供給するための温水流路である。この低温側温水下流往路42Lは、主熱交換器45を経由することなく配管され、その下流端に低温側放熱端末機5Lが接続される。
温水下流往路42には、温水下流往路42の上流側から下流側に向う温水の流れを発生させる温水供給用循環ポンプ53が、温水下流往路42の上流端から高温側温水下流往路42H及び低温側温水下流往路42Lへの分流箇所までの区間内で装着されている。
本実施形態の例では、温水供給用循環ポンプ53は、高温側温水下流往路42H及び低温側温水下流往路42Lへの分流箇所寄りの位置に配置されている。なお、温水供給用循環ポンプ53は、例えば温水上流往路13a又は温水復路13bに介装されていてもよい。
また、高温側温水下流往路42Hには、その上流側の基幹の温水下流往路42から該高温側温水下流往路42Hに流入する温水の温度を検出する温度センサ54と、主熱交換器45から流出する温水の温度を検出する温度センサ55とが装着されている。
本実施形態の例では、温度センサ54は、高温側温水下流往路42Hの上流端近傍の位置に配置され、温度センサ55は、主熱交換器45の近くで該主熱交換器45の下流側に配置されている。
温度センサ54が検出する温度は、換言すれば、高温側放熱端末機5Hに供給される温水の温度であり、温度センサ55が検出する温度は、換言すれば、低温側放熱端末機5Lに供給される温水の温度である。
補足すると、燃焼式熱源機ユニット4は、さらに給湯用の燃焼式熱源機、浴槽の湯はり及び追い焚きのための流路構成等を備えていてもよい。
図2に示すように、本実施形態の暖房システム1は、さらに、貯湯タンクユニット2、ヒートポンプユニット3及び燃焼式熱源機ユニット4の運転制御を行う制御装置71と、各放熱端末機5H,5Lの運転(放熱運転)のオンオフ、暖房システム1の運転モードの設定等の運転操作等を行うためのリモコン81とを備えている。
リモコン81は、各放熱端末機5H,5Lの運転のオンオフ操作、暖房温度の設定、暖房システム1の運転モードの設定等を行うための操作スイッチ部82と、表示器、ランプ、ブザー、スピーカ等により構成される情報出力部83とを備える。また、図示は省略するが、リモコン81には、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等により構成される制御回路部が内蔵されている。
また、リモコン81は、制御装置71と有線又は無線により通信可能とされ、操作スイッチ部82の操作情報を制御装置71に送信する。また、リモコン81は、制御装置71との通信、あるいは、操作スイッチ部82の操作に応じて、暖房システム1の運転状態、設定情報等の各種情報を情報出力部83に出力する。
ここで、本実施形態では、暖房システム1の運転モードとして、放熱端末ユニット5にに供給する温水(熱媒)の温度を、放熱端末機5H,5Lの運転の時刻が、第1時間帯及び第2時間帯の2つの時間帯のいずれの時間帯であるかによって自動的に異ならせる温水供給温度切替モードを、操作スイッチ部82の所定の操作によって設定可能とされている。
この温水供給温度切替モードは、本発明における熱媒供給温度切替モードに相当し、第1時間帯よりも第2時間帯の方が放熱端末ユニット5への温水(熱媒)の供給温度が低くなるように、温水の温調制御を行う運転モードである。
この場合、第1時間帯及び第2時間帯は、ユーザによる操作スイッチ部82の操作によってあらかじめ設定される時間帯である。第1時間帯は、放熱端末ユニット5での単位時間当たりの放熱量が比較的大きなものとなるように温水の供給温度を高めにすることをユーザが所望する時間帯、第2時間帯は、放熱端末ユニット5での単位時間当たりの放熱量が比較的小さくなるように温水の供給温度を低めにすることをユーザが所望する時間帯である。例えば、第1時間帯は、昼間の時間帯に設定され、第2時間帯は夜間の就寝時間帯に設定される。ただし、第1時間帯及び第2時間帯は、暖房システム1における既定の(デフォルトの)時間帯であってもよい。
また、第1時間帯での温水の温調制御用の目標供給温度(放熱端末ユニット5に供給する温水の目標温度)は、例えば標準的な既定の温度に設定される。例えば、高温側放熱端末機5Hの運転時(あるいは、高温側放熱端末機5H及び低温側放熱端末機5Lの両方の運転時)には80℃、低温側放熱端末機5Lの運転時には60℃というように、第1時間帯での温水の目標温度が設定される。
また、第2時間帯での温水の温調制御用の目標供給温度は、第1時間帯よりも低い温度(例えば40°C)に設定される。
なお、第1時間帯での温水の目標供給温度と第2時間帯での温水の目標供給温度(あるいは、第1時間帯に対する第2時間帯の目標供給温度の低下度合)とは、ユーザによる操作スイッチ部82の操作によって、既定の範囲内で調整し得るようになっていてもよい。
補足すると、リモコン81の操作スイッチ部82は、本発明における運転モード設定手段としての機能を有する。
制御装置71は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットにより構成される。なお、制御装置71は、相互に通信可能な複数の電子回路ユニットにより構成されていてもよい。例えば、貯湯タンクユニット2、ヒートポンプユニット3及び燃焼式熱源機ユニット4のそれぞれに搭載された電子回路ユニットにより、制御装置71が構成されていてもよい。
制御装置71には、前記した各センサの検出データが入力されると共に、リモコン81の操作情報(運転モードの設定情報等)が入力される。そして、制御装置71は、実装されるプログラムにより実現される機能、あるいは、ハードウェア構成により実現される機能によって、貯湯タンクユニット2、ヒートポンプユニット3及び燃焼式熱源機ユニット4のそれぞれ機器(具体的には、貯湯タンクユニット2の混合弁23、ヒートポンプユニット3の蓄熱用循環ポンプ18、回転ファン37、圧縮機34、燃焼式熱源機ユニット4の温水供給用循環ポンプ53、バーナ44等)の作動を制御する。
この場合、制御装置71は、その機能の一部として、ヒートポンプ31の除霜運転を適宜行わせる除霜制御部72を有する。該除霜制御部72は、本発明における除霜制御手段に相当する。
この除霜制御部72によって実行される除霜運転は、ヒートポンプ31の蒸発器33の加熱を行うことで、該蒸発器33もしくはその周辺の着霜を除去する運転である。該除霜運転は、例えば、蓄熱用循環ポンプ18の作動を停止した状態で、ヒートポンプ31の運転を行う、あるいは、圧縮機34で圧縮した冷媒を蒸発器33に送るように冷媒を流す等の運転によって実現し得る。
次に、本実施形態の暖房システム1の作動を説明する。まず、暖房システム1の運転モードが、前記温水供給温度切替モードに設定された状態での基本的な作動を説明する。なお、以降の説明では、理解の便宜上、温水供給温度切替モードにおける第1時間帯及び第2時間帯で低温側放熱端末機5Lの放熱運転(暖房運転)が行われる場合を主要例として暖房システム1の作動を説明する。
温水供給温度切替モードにおける放熱端末機5Lの運転時(暖房運転時)に、制御装置71は、温水供給用循環ポンプ53を作動させつつ、混合弁23の作動制御と、ヒートポンプ31及び燃焼式熱源機41の運転制御を行う。
この場合、第1時間帯及び第2時間帯のいずれの時間帯でも、ヒートポンプ31の除霜運転時等、ヒートポンプ31が温水を加熱する運転を行うことができない状況を除いて、貯湯タンク11内の温水の温度が、放熱端末ユニット5への温水の目標供給温度以上の温度に保たれるように、蓄熱用循環ポンプ18及びヒートポンプ31の運転が適宜行われる。そして、前記温水上流往路13aで貯湯タンクユニット2から燃焼式熱源機ユニット4側に供給される温水の温度(温度センサ26の検出温度)が、目標供給温度(第1時間帯では例えば60℃、第2時間帯では例えば40℃)に一致もしくは近い温度になるように混合弁23の作動が制御される。
これにより、放熱端末ユニット5に供給される温水の温度が、目標供給温度に概ね一致するように温調制御が行われる。
また、例えば第1時間帯での放熱端末機5Lの単位時間当たりの要求放熱量が大きなものとなっている状況等、ヒートポンプ31の運転だけでは温水を目標供給温度以上の温度に昇温できない状況、あるいは、ヒートポンプ31の除霜運転時等、該ヒートポンプ31による温水の加熱を行うことができない状況では、制御装置71は、温水上流往路13aで燃焼式熱源機ユニット4側に供給される温水の温度(温度センサ26の検出温度)が目標供給温度よりも所定量以上低い温度になっている状態が一定時間継続すると、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転を開始させる。
そして、燃焼式熱源機ユニット4から放熱端末機5Lに供給される温水の温度(温度センサ54の検出温度)が目標供給温度に一致もしくは近い温度になるようにバーナ44の燃焼量が制御される。
このように、第1時間帯及び第2時間帯のいずれの時間帯でも、ヒートポンプ31の運転(温水を加熱する運転)を行うことができる場合には、少なくともヒートポンプ31の運転によって、放熱端末ユニット5に供給される温水が加熱される。また、ヒートポンプ31の運転を行うことができないか、あるいは、ヒートポンプ31の運転による温水の加熱・昇温が不十分である場合には、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転によって温水の加熱が行われる。
そして、第2時間帯では、第1時間帯よりも低い目標供給温度で温水の温調制御が行われるので、暖房システム1のエネルギー消費量、ひいてはエネルギーの利用コストが抑制される。
以上が、温水供給温度切替モードにおける暖房システム1の基本的な作動である。なお、暖房システム1の運転モードが温水供給温度切替モードに設定されていない場合には、例えば前記第1時間帯と同じ作動で放熱端末機5L(又は5H)の放熱運転が行われる。
次に、ヒートポンプ31の除霜運転に関する作動を図3を参照して説明する。
制御装置71の除霜制御部72は、放熱端末機5L(又は5H)の運転が開始されると、図3のフローチャートに示す制御処理を実行する。具体的には、除霜制御部72は、STEP1において、ヒートポンプ31の着霜度合が、除霜運転を行うことが望ましい程度に比較的高い状態であるか否かを判断するための除霜判定用温度閾値αをあらかめ定められた通常値(デフォルト値)に設定した状態で、STEP2において、該除霜判定用温度閾値αに基づく除霜運転開始条件(除霜運転を開始すべき条件)が成立するか否かを判断する。
ここで、本実施形態では、除霜制御部72は、ヒートポンプユニット3に備えた前記温度センサ38,39でそれぞれ検出される蒸発器33の温度と外気温度との温度差ΔT(=外気温度−蒸発器33の温度)をヒートポンプ31の着霜度合を表す指標値として用い、該温度差を逐次監視する。この場合、当該温度差ΔTが高いほど、蒸発器33もしくはその周辺への着霜が進行している。
そこで、除霜制御部72は、STEP2において、温度差ΔTが上記除霜判定用温度閾値α以上となったか否かを判断し、ΔT≧αとなった場合に、除霜運転開始条件が成立したと判断する。なお、ΔT≧αとなる状態は、ヒートポンプ31の着霜度合が所定値以上に高くなった(着霜状態を解消することが望ましい程度に高くなった)と見なし得る状態である。また、除霜判定用温度閾値αの通常値は、例えば13℃である。
そして、除霜制御部72は、STEP2で、除霜運転開始条件が成立したと判断した場合には、STEP10において、ヒートポンプ31の除霜運転を実行する。この除霜運転は、例えば所定時間の期間、行われる。
そして、除霜制御部72は、この除霜運転の終了後、STEP11において除霜判定用温度閾値αを通常値に設定して、再び、STEP2の判断処理を再開する。
STEP2の判断処理で、除霜運転開始条件が成立していない場合には、除霜制御部72は、次に、STEP3において、暖房システム1の運転モードが前記温水供給温度切替モードに設定されているか否かを判断する。この判断結果が否定的である場合には、STEP2からの処理が繰り返される。
STEP3の判断結果が肯定的である場合(運転モードが温水供給温度切替モードである場合)には、除霜制御部72は、STEP4において、現在時刻が、温水供給温度切替モードにおける第2時間帯の終了直前(第2時間帯から第1時間帯への切替わりの直前)の時間帯(以降、第2時間帯終了直前時間帯という)の時刻であるか否かを判断する。
該第2時間帯終了直前時間帯は、第2時間帯の終了時刻から所定時間前(例えば30分前)までの時間帯である。該時間帯の時間幅は、その時間内でヒートポンプ31の除霜運転を行い得るように、あらかじめ実験等に基づいて設定されている。
STEP4の判断結果が否定的である場合(現在時刻が第2時間帯終了直前時間帯の時刻でない場合)には、STEP2からの処理が繰り返される。
また、STEP4の判断結果が肯定的である場合(現在時刻が第2時間帯終了直前時間帯の時刻である場合)には、除霜制御部72は、STEP5において、前記温度センサ14aにより検出される貯湯タンク11内の上部の温水温度(以降、貯湯温度という)が所定温度Tth以上であるか否かを判断する。この場合、所定温度Tthは、第2時間帯での温水の目標供給温度よりも所定値(例えば20℃)だけ高い温度に設定される。
このSTEP5の判断結果が肯定的となる状態は、ヒートポンプ31の除霜運転を行っても、該除霜運転の実行期間中に、放熱端末機5Lの運転(暖房運転)のための目標供給温度に近い温度の温水をある程度継続的に放熱端末ユニット5に供給でき、ひいては、該除霜運転の実行期間中に、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転が開始されることとなるのを回避(もしくは極力回避)することができるような状態である。
そして、STEP5の判断結果が否定的となる場合には、除霜制御部72は、STEP8において前記除霜判定用閾値αをあらかじめ定められた緩和値に設定し、さらに、STEP9において、ヒートポンプ31の出力(凝縮機35での発生熱量)を増加させる出力増加運転を行う。そして、除霜制御部72は、この状態でSTEP2からの処理を繰り返す。
ここで、除霜判定用閾値αに関する上記緩和値は、α=通常値である場合よりも、STEP2において前記除霜開始条件が成立し難くなるようにするものであり、通常値よりも高い温度値である。例えば、除霜判定用閾値αの通常値が13℃であるとした場合、緩和値は、例えば20℃とされる。
なお、外気温度と蒸発器33の温度との温度差ΔTが上記緩和値以上となる状態は、ヒートポンプ31の着霜度合が、α=通常値である場合に対応する所定値よりも高い第2の所定値以上になった状態に相当する。
上記のようにSTEP8において除霜判定用閾値αを、通常値からそれよりも高い温度値の緩和値に変更するのは、前記貯湯温度を前記所定温度Tth以上の温度に昇温させ得る熱量をヒートポンプ31が発生できる状態では、該ヒートポンプ31の除霜開始条件が成立することとなる(ひいてはヒートポンプ31の除霜運転が開始されてしまう)のを極力回避するためである。
より詳しく説明すると、貯湯温度を昇温させるために、STEP9において、ヒートポンプ31の出力増加運転を行うと、ヒートポンプ31の蒸発器33の温度が低下するため、外気温度と蒸発器33の温度との温度差ΔTが出力増加運転を行う前よりも増加する。
このため、除霜判定用閾値αの通常値のままであると、ヒートポンプ31の出力増加運転によって、除霜開始条件が成立して、該ヒートポンプ31により温水を加熱する運転を行うことができなくなる(ひいては、貯湯温度の昇温を行うことができなくなる)状況が生じ易い。
一例として、外気温度が0℃の環境下で、ヒートポンプ31の出力増加運転の開始前の出力が4.5kWとなっている状態で、ヒートポンプ31の着霜がある程度発生している場合に、上記温度差ΔTが例えば9℃となる。この状態からヒートポンプ31の出力増加運転を6kWの出力で開始した場合、蒸発器33での冷媒の温度がより低温になるために、上記温度差ΔTが例えば15°Cに増加する。
この場合、除霜判定用閾値αの通常値(例えば13℃)を変更しないまま、ヒートポンプ31の出力増加運転を開始すると、ΔT≧αという除霜開始条件が成立して、ヒートポンプ31の除霜運転を開始することとなる。
そこで、ヒートポンプ31の出力増加運転の実行時には、除霜制御部72は、除霜判定用閾値αを上記緩和値(例えば20℃)に設定する。これにより、ヒートポンプ31の出力増加運転の実行によって、温度差ΔTが15°Cに増加しても、ΔT<αとなって除霜開始条件が成立しなくなる。
ただし、ヒートポンプ31の着霜度合がさらに高くなっている状態では、ヒートポンプ31が貯湯温度を昇温させ得る熱量を発生できなくなる。このため、このような状態では、ΔT≧緩和値となって、除霜開始条件が成立するように、当該緩和値が設定されている。
このように、STEP8において除霜判定用閾値αを通常値から緩和値に変更することで、前記貯湯温度が前記所定温度Tth以上の温度に昇温させ得る熱量をヒートポンプ31が発生できる状態では、該ヒートポンプ31の除霜開始条件が成立することとなるのを極力回避することができる。
なお、STEP9におけるヒートポンプ31の出力増加運転時の出力は、あらかじめ定めた一定の出力でもよいが、貯湯温度の検出値、外気温度の検出値等に応じて可変的に設定してもよい。
温水供給温度切替モードでの第2時間帯終了直前時間帯において、STEP2での除霜開始条件が成立しないまま、ヒートポンプ31の出力増加運転が継続すると、貯湯温度が所定温度Tth以上に上昇して、STEP5の判断結果が肯定的となる。このようSTEP5の判断結果が肯定的になると、除霜制御部72は、STEP6において、ヒートポンプ31の除霜運転を強制的に実行する。この除霜運転は、STEP10の除霜運転と同様に実行される。
そして、除霜制御部72は、この除霜運転の終了後、STEP7において除霜判定用温度閾値αを通常値に設定して、再び、STEP2の判断処理を再開する。
以上がヒートポンプ31の除霜運転に関する制御処理である。
以上説明した本実施形態によれば、放熱端末ユニット5への温水の目標供給温度が第1時間帯よりも低い第2時間帯の終了直前の時間帯(第2時間帯終了直前時間帯)において、除霜開始条件が成立する場合はもちろん、成立しない場合であっても、ヒートポンプ31の除霜運転が実行され、この除霜運転によってヒートポンプ31の蒸発器33が加熱されることとなる。
このため、第2時間帯から第1時間帯への移行直後の時間帯において、放熱端末ユニット5の温水の供給温度を上昇させるために、ヒートポンプ31の出力(発生熱量)を増加させるように該ヒートポンプ31の運転を行っても、前記STEP2での除霜開始条件が成立するのが防止される。
従って、第2時間帯から第1時間帯への移行直後の時間帯(温水の昇温のために比較的大きな熱量を必要とする時間帯)にヒートポンプ31の運転を行うことができなくなるのが防止され、ひいては、温水の昇温のために、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転を開始することとなるのを極力防止できる。
また、第2時間帯終了直前時間帯において、ヒートポンプ31の出力増加運転によって、基本的には、貯湯温度を、第2時間帯での温水の目標供給温度よりも高い所定温度Tth以上の温度に昇温させた上で、ヒートポンプ31の除霜運転を行うので、第2時間帯終了直前時間帯での除霜運転中に、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転が必要となるのを極力防止できる。
このように、第2時間帯から第1時間帯への移行直後の時間帯、あるいは、第2時間帯終了直前時間帯におけるヒートポンプ31の出力増加運転時に、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転を行うこととなるのが極力防止される。ひいては、暖房システム1のエネルギーの利用コストを効果的に低減できる。
また、ヒートポンプ31の出力増加運転中は、除霜判定用閾値αを通常値から緩和値に変更して、除霜開始条件が成立し難くするので、貯湯温度の昇温を速やかに行うことができる。
次に、以上説明した実施形態の変形態様をいくつか説明する。
前記実施形態では、第2時間帯終了直前時間帯でヒートポンプ31の除霜運転を強制的に行う前に、ヒートポンプ31の出力増加運転によって、貯湯温度を昇温させるようにしたが、ヒートポンプ31の出力増加運転を行うことを省略することも可能である。例えば、STEP4の判断結果が肯定的である場合に、STEP5の判断処理を行うことなく、STEP6で除霜運転を強制的に実行するようにしてもよい。
このようにした場合には、ヒートポンプ31の強制的な除霜運転の実行中に、放熱端末ユニット5に供給される温水の温度が低下して、該温水の温調制御のために燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転が必要となる可能性は高まるものの、第2時間帯での温水の温調制御に必要な熱量は、第2時間帯から第1時間帯への移行直後に比して小さいので、バーナ44の燃焼量は比較的少ないもので済む。
また、前記実施形態では、ヒートポンプ31の出力増加運転時に、除霜判定用閾値αを通常値から緩和値に変更するようして、除霜開始条件が成立し難くなるようにしたが、該除霜判定用閾値αの変更を行うことを省略する(すなわち、STEP7の処理を省略する)ことも可能である。
このようにした場合であっても、ヒートポンプ31の出力増加運転時における出力を、例えば前記温度差ΔT等に応じて適切に調整することで、STEP2での除霜開始条件が極力成立しないようにしつつ、貯湯温度を昇温させることもできる。
また、前記実施形態では、ヒートポンプ31の除霜運転の必要性を判断するために、ヒートポンプ31の着霜度合を示す指標値として前記温度差ΔTを用いたが、ヒートポンプ31の着霜度合に対応するものであれば、該温度差ΔT以外の指標値を用いてもよい。
また、前記実施形態では、貯湯タンク11内の温水を熱媒として、放熱端末ユニット5に供給するようにしたが、貯湯タンク11内の温水(又は適宜の熱媒)と、放熱端末ユニット5に供給する熱媒との熱交換を熱交換器を介して行うことで、放熱端末ユニット5に供給する熱媒を加熱するようにしてもよい。
さらに、貯湯タンク11を省略し、温水循環流路13を流れる熱媒を、ヒートポンプ31により熱交換器を介して加熱するようにすることも可能である。
また、放熱端末機5H,5Lに供給する熱媒は、温水に限らず、不凍液等の熱媒であってもよい。
1…暖房システム、3…ヒートポンプユニット(ヒートポンプ装置)、11…貯湯タンク(蓄熱タンク)、13…温水循環流路(循環流路)、72…除霜制御部(除霜制御手段)、82…操作スイッチ部(運転モード設定手段)。

Claims (3)

  1. 放熱を行う放熱端末機を経由する循環流路で該放熱端末機に供給する熱媒を加熱する熱源機として、ヒートポンプ装置と燃焼式熱源機とを備えると共に、前記ヒートポンプ装置の着霜度合を監視し、該着霜度合が所定値以上となった場合に該ヒートポンプ装置の除霜運転を行わせる除霜制御手段を備え、前記放熱端末機の運転時に、前記ヒートポンプ装置が前記熱媒を加熱する運転を行い得る状態では、該ヒートポンプ装置と前記燃焼式熱源機とのうちの少なくともヒートポンプ装置の運転を行うように構成された暖房システムであって、
    当該暖房システムの運転モードとして、前記放熱端末機に供給する熱媒の温度である熱媒供給温度を、あらかじめ定められた第1時間帯と第2時間帯とのうちの第1時間帯よりも第2時間帯の方が低くするように、前記ヒートポンプ装置及び燃焼式熱源機のうちの少なくともいずれか一方の運転を行わせる熱媒供給温度切替モードを設定可能に構成された運転モード設定手段を備えており、
    前記除霜制御手段は、前記熱媒供給温度切替モードでの前記放熱端末機の運転時に、現在時刻が前記第2時間帯の終了直前のあらかじめ定められた所定の時間帯の時刻となった場合に、前記着霜度合が前記所定値よりも小さい状態であっても、前記ヒートポンプ装置の除霜運転を実行するように構成されていることを特徴とする暖房システム。
  2. 請求項1記載の暖房システムにおいて、
    前記循環流路には、前記熱媒を貯める蓄熱タンクが介装されており、
    前記除霜制御手段は、前記熱媒供給温度切替モードでの前記放熱端末機の運転時に、前記着霜度合が前記所定値よりも小さい状態にて現在時刻が前記所定の時間帯の時刻となった場合に、前記蓄熱タンク内の熱媒の温度を所定温度以上に昇温させるように前記ヒートポンプ装置の運転を行わせた後に、該ヒートポンプ装置の除霜運転を実行するように構成されていることを特徴とする暖房システム。
  3. 請求項2記載の暖房システムにおいて、
    前記除霜制御手段は、前記蓄熱タンク内の熱媒の温度を所定温度以上に昇温させるように前記ヒートポンプ装置の運転を行わせている状態では、前記着霜度合が前記所定値よりも高い第2の所定値以上となったか否かを判断し、該判断結果が否定的である場合には前記ヒートポンプ装置の除霜運転を実行せず、該該判断結果が肯定的となった場合には前記ヒートポンプ装置の除霜運転を実行するように構成されていることを特徴とする暖房システム。
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