JP3617611B2 - 給湯システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は給湯システムに関し、より詳細には、給湯器に対して新たな機能を付加する端末機器が接続された給湯システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の給湯システムにおいては、カランやシャワー等の給湯栓への給湯機能や、浴槽への注湯・追い焚き機能を備えたものが提供されているが、近時においては、かかる従来のシステムにユーザの好みに応じて端末機器(いわゆるオプション機器)を追加接続することにより、より多くの機能を実現する給湯システムが提供されている。
【0003】
そこで、このような端末機器が接続された給湯システムの一例を図21に示す。この図21に示す給湯システムは、上記端末機器として、給湯器本体に図中符号OPで示すソーラー接続ユニット、浴室暖房ユニット、洗い場暖房ユニット、洗濯注湯ユニット、浴槽洗浄ユニット、即出湯ユニットの各ユニットが接続されており、これにより、給湯器本体が備える給湯機能や注湯・追い焚き機能に加えて、ソーラー給湯機能、浴室暖房機能、洗い場暖房機能、洗濯機への注湯機能、浴槽洗浄機能、即出湯機能の各機能が付加されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような端末機器を備えた給湯システムにおいては以下のような問題があり、その改善が望まれていた。
【0005】
(1) すなわち、給湯器の分野においては、従来より広くリモコン装置を用いての遠隔操作が実現されているところ、上述した端末機器を含んだ給湯システムにおいては、給湯器に接続される端末機器はユーザの好み等に応じて適宜追加・削減されることから、図22に示すように端末機器(図示例ではOP1〜OP3の三台)毎に専用のリモコン装置RC1〜RC3が個別に設けられていた。しかし、このように端末機器毎に専用のリモコン装置を設ける構成では、端末機器の数が増えるにつれてそれに対応する専用のリモコン装置の数も増加するので、たとえば図21に示すように多数の端末機器が接続された場合には、リモコン装置の数が増えかえってユーザにとって使い辛いものとなっていた。
【0006】
またその一方で、最近では給湯システムの工場出荷段階で、該システムに含まれる端末機器の遠隔操作に必要なデータやプログラム等を給湯器のリモコン装置に予め格納しておき、給湯器のリモコン装置を用いて端末機器の遠隔操作を実現するものも提供されているが、端末機器が事後的(施工後)に追加接続等された場合には、かかる端末機器の遠隔操作が可能なリモコン装置に交換する必要があり、手間やコストがかかるという問題もあった。
【0007】
(2) また、従来の給湯システムでは、端末機器の故障の表示や動作状況の確認(モニタ)などは専ら各端末機器自身に備えられた表示部や、各端末機器に専用のリモコン装置上で行なわれており、これらを一元的に表示・確認する装置は提供されていなかった。そのため、従来の給湯システムでは、たとえば特定の機能がうまく機能しなくなったような場合に故障原因の究明を行なうとすると、点検すべき箇所が分散されるているため、作業効率が悪く、保守点検作業に長時間を要するといった問題を生じていた。
【0008】
(3) さらに、給湯器に接続される端末機器においては、その性質上、他の端末機器と同時に動作し得ないもの(つまり、動作が競合する端末機器、たとえば浴室暖房ユニットと洗濯注湯ユニットのように一台のポンプを共用するもの等)が含まれることがあるが、従来の給湯システムはかかる動作の競合を円滑に制御することができず、動作不良を引き起こす原因となっていた。
【0009】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、給湯器に接続される端末機器を自動的に認識し、この認識に基づいて給湯システムを円滑に制御するとともに、端末機器の情報を一元的に管理できる給湯システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の給湯システムは、給湯器と、この給湯器に接続される一または二以上の端末機器と、リモコン装置とで構成された給湯システムにおいて、上記リモコン装置に、上記給湯システムに接続される可能性のある端末機器の遠隔操作に必要なデータやプログラムを記憶する記憶手段と、上記端末機器の接続を表示する表示部とが設けられ、上記端末機器が、各端末機器毎に固有の識別コードを定期的に送信し、上記リモコン装置が、上記各端末機器から送信される固有の識別コードを受信して、該システムに接続された端末機器の認識を行ない、この認識結果に基づいて、上記記憶手段に記憶されているデータやプログラムのうちから給湯システムに接続されている端末機器の遠隔操作に必要なデータやプログラムを選択するとともに、上記表示部に端末機器の接続を表示し、さらに、上記表示部の表示に基づいて、当該端末機器の接続の設定をソフト的に解除または接続することが選択可能とされていることを特徴とする。
【0012】
すなわち、この請求項1に係る給湯システムでは、給湯器および端末機器の双方の遠隔操作ができるリモコン装置、つまりこれらの遠隔操作に必要なデータやプログラム等を格納したリモコン装置が用いられる。このリモコン装置としては、たとえば給湯器に備えつけのリモコン装置が好適に用いられ、このリモコン装置において、各端末機器から定期的に出力される固有の識別コードを受信することによりシステムに接続された端末機器の認識が行なわれる。したがって、この請求項1に記載の給湯システムによれば、システムのリモコン装置において該システムに接続された端末機器を自動的に認識できるので、この認識に基づいて端末機器の遠隔操作に必要なデータやプログラムを選択させることにより、端末機器の事後的な変更がなされても、リモコン装置を交換することなく対処することができるようになる。
【0019】
また、上記リモコン装置の表示部に端末機器の接続が表示され、この表示部の表示に基づいて端末機器の設定をソフト的に解除/接続できるので、表示部の表示を見ながら端末機器の接続の設定が行なえ、ユーザの好みに合わせて容易にシステムの構成を変更できる。さらに、端末機器の過剰接続があった場合に簡単に過剰接続を解除することができる。
【0020】
また、本発明の請求項2に記載の給湯システムは、給湯器と、この給湯器に接続される一または二以上の端末機器と、上記給湯器および端末機器の双方の遠隔操作が可能とされたリモコン装置とで構成された給湯システムにおいて、上記給湯器および端末機器のそれぞれには、動作が競合する他の機器との間で動作の優先順位を判定するプログラムが備えられてなり、上記給湯器および端末機器は、動作指令を出力する際に送信元の識別コードを付加して送信するものとされ、上記動作指令を出力した機器以外の他の機器では、上記送信された識別コードに基づいて動作指令を出力した機器を認識するとともに、この機器との間で動作競合が生じるか否かを判断し、この判断において動作競合があると判断された場合には、上記優先順位を判定するプログラムに基づいて優先順位を判定し、この判定結果に応じて自己の運転停止または他の機器に対する動作禁止の処理を実行することを特徴とする。
【0021】
すなわち、この請求項2に係る給湯システムでは、給湯器に接続される端末機器の中にはその性質上、給湯器や他の端末機器と同時に動作し得ないもの(つまり、動作が競合する端末機器)が含まれることがあるので、このような端末機器に対する動作指令が競合した場合の優先順位が設けられ、かかる動作指令の競合が生じた場合に上記優先順位にしたがって給湯器および端末機器の動作が制御されるので、競合する機器同士が同時に動作することが防止される。
【0022】
なお、この動作についての優先順位の設定は、動作が競合する機器の機種、動作中の機器が動作を終了するのに必要な時間、動作中の機器が動作を終了してから所定の後処理が終了するのに必要な時間などによって相対的に決定されるのが好ましいが、その他に、上記給湯器および端末機器に対する動作指令が競合した場合には、後からなされた動作指令を優先するように設定することも可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る給湯システムの一実施形態を図1ないし図20に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1に本発明に係る給湯システムのシステム構成図を示す。この給湯システムは、給湯器1と、この給湯器1に接続される一または二以上の端末機器(図示例では二台)OP1,OP2と、上記給湯器1および端末機器OP1,OP2の双方の遠隔操作が可能とされたリモコン装置2,3と、上記端末機器OP1用に設けられた専用のリモコン装置RC1とを主要部として構成されている。そして、これらの各機器が二芯伝送線4によって互いに接続されることにより、相互に通信が可能とされている。また、上記リモコン装置2,3および端末機器OP1,OP2ならびに上記専用のリモコン装置RC1は、いずれも上記二芯伝送線4を介して給湯器1から供給される直流電源によって駆動されている。
【0025】
上記給湯器1は、カランやシャワー等の給湯栓(図示せず)に給湯を行なうとともに、図外の浴槽への注湯や追い焚きを行なう給湯器であって、後述する各種端末機器OP1,OP2が接続されることにより、上記給湯、注湯・追い焚き機能に加え各種機能(具体的には、たとえば図21およびその説明で述べたような各種機能)が実現可能とされている。
【0026】
一方、上記端末機器OP1,OP2は、上記給湯器1に新たな機能を付加するための機器であって、これら端末機器OP1,OP2は基本となる給湯器1に対してオプションで接続されるものである。具体的には、これら端末機器OP1,OP2は、給湯器1の出荷段階で給湯システムに組み込まれ、あるいは給湯器設置後にユーザの好みなどに応じて事後的に追加接続または取り外しがなされるものである。
【0027】
また、これら端末機器OP1,OP2は、上述したように給湯器1に接続されて給湯器1の機能向上を図るものであるから、その動作は給湯器1と連動するものとされている。そのため、これら端末機器OP1,OP2は、いずれも上記給湯器1との連動が可能なように機器の動作を制御するコントローラ(図示せず)を備えており、このコントローラが給湯器1や他の端末機器OPさらには上記リモコン装置2,3との通信によって給湯器1との連動を確保するものとされている。
【0028】
具体的には、このような端末機器OP1,OP2として、たとえば、図示しない太陽熱温水器から供給される温水を上水と混合しながら給湯器1に供給するソーラー接続ユニットや、給湯器1の出湯側に接続されて浴室暖房装置や洗濯機に湯水を供給する浴室暖房ユニットや洗濯注湯ユニット、さらには、給湯配管中に介装されて該配管中で湯水を循環加熱して出湯特性の向上を図る即出湯ユニットなどが例示できるが、特にソーラー接続ユニットを例にとれば、このユニットは、給湯器1に設定された給湯設定温度に基づいて内部のコントローラが太陽熱温水器からの湯水と上水の混合比率等を決定するものとされている。
【0029】
また、これらの端末機器OP1,OP2の中には、上述したソーラー接続ユニットのように給湯器1に設定された情報を基に自律的に動作し得るもの他、浴室暖房ユニットや洗濯注湯ユニットのように外部から動作開始の指令が必要なものがある。かかる端末装置(図示例ではOP1)は、専用のリモコン装置を備えることが多く、図1においてはかかる専用のリモコン装置を符号RC1として示している。
【0030】
また、上記リモコン装置2,3は、上記給湯器1の遠隔操作ならびに給湯器1に接続される端末機器OP1,OP2の遠隔操作を行なうリモコン装置であって、各リモコン装置2,3の内部には図示しないコントローラが内蔵され、このコントローラによってリモコン装置2,3の動作が制御されている。なお、図中符号2で示すものは台所など浴室以外の部屋に設置されるリモコン装置(台所リモコン)を示しており、また符号3で示すものは浴室に設置されるリモコン装置(浴室リモコン)を示している。また、これら両リモコン装置2,3は、それぞれ設置される場所が異なることに対応して、図20に示すように、操作スイッチ8(具体的には符号81〜88)の配置構成や表示部9の表示態様等が相違するが(詳細は後述する)、リモコン装置としての基本構成や基本機能等は同一である。
【0031】
すなわち、本実施形態に示すリモコン装置2,3は、いずれも上述したコントローラと、給湯器1や端末機器OP1,OP2の遠隔操作を行なうための操作スイッチ8と、給湯器1や端末機器OP1,OP2の動作状況等を表示する表示部9とを主要部として備えている。
【0032】
このリモコン装置2,3のコントローラはマイクロコンピュータで構成されており、このマイクロコンピュータの備える記憶手段に格納されたデータやプログラムに基づいてリモコン装置2,3自身の動作制御や、上記給湯器1や端末機器OP1,OP2に対する遠隔制御等の処理を実行している。
【0033】
より詳細には、このコントローラには、給湯システムに将来接続される可能性のある機器(給湯器や端末機器)の遠隔操作等に必要なデータやプログラムなどが上記記憶手段に予め記憶されており、後述する手順に従って該給湯システムに接続された機器を自動的または所定のリモコン操作時等に認識し、この認識結果に基づいて接続されている機器の遠隔操作等に必要なデータやプログラムを選択し処理を実行するように構成されている。なお、その際上述したように端末機器OPに専用のリモコン装置RCが接続されている場合には、このリモコン装置2,3はこれら専用のリモコン装置RCの補助(サブ)のリモコン装置として機能するものとされる。
【0034】
そこで、まずこのリモコン装置2,3における機器の認識手順について説明する。
【0035】
まずこの認識手順の概略を図2のフローチャートに示す。すなわち、この給湯システムでは、上述したように端末機器(オプション機器)OPが追加接続ないしは取り外される場合があるので、たとえば追加接続された場合には(図2ステップS1)、リモコン装置2,3のコントローラが端末機器OPの接続確認を行う(図2ステップS2)。そして、この接続確認よってシステムを構成する機器の認識が行なわれると、その認識結果に基づいてリモコン装置2,3を動作させるプログラム等が切り替えられる。
【0036】
そこで、次にこの接続確認の詳細な手順について図3ないし図8に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、この図3ないし図8に示すフローチャートは図示の都合上一つの処理手順を分解して示したものであり、図中の符号A〜Eが相互に対応するものである。
【0037】
また、このフローチャートでは、上記端末機器OPとして上述した即(出)ユニットと、浴槽の排水栓の開閉を自動化した自動排水栓ユニットとを接続する場合を示しており、この場合、各端末機器OPに内蔵されるコントローラは、定期的に各端末機器に固有の識別コードを送信するように構成されている。
【0038】
まず図3に示すフローチャートは、リモコン装置2,3に内蔵されるコントローラが当初認識している端末機器OPの接続状況の判定手順を示している。すなわち、まず図3ステップS1で即湯ユニットの接続の有無が判断される。そして、その判定結果毎に自動排水栓ユニットの接続有無が判断され(図3ステップS2およびステップS3参照)、これにより以下の処理が符号A〜Dに分岐される。
【0039】
図4は、上記図3の符号A以下の処理、すなわち、当初の判断では即湯ユニットおよび自動排水栓ユニットの双方とも接続がされていないと判断した場合の処理を示している。この場合、リモコン装置2,3のコントーローラは、上記即湯ユニットおよび自動排水栓ユニットから定期的に出力される識別コードの受信待機状態に置かれる(図4ステップS1およびステップS4参照)。
【0040】
そして、この状態で上記即湯ユニットが接続されると、該即湯ユニットから送信される識別コード(信号)が受信されるので、その場合は、続く図4ステップS2に移行して、即湯ユニットの接続を示すフラグを立てる処理(フラグセット)を行ない、それとともに後述する減算タイマ(即湯ユニットの監視タイマ)を設定する。また、同様に自動排水栓ユニットが接続されると、図4ステップS4において自動排水栓ユニットから送信される信号が受信され、自動排水栓ユニットの接続を示すフラグのセット(図4ステップS5参照)と、該自動排水栓ユニットの接続を監視する監視タイマが設定される(図4ステップS6)。
【0041】
なお、この図4の処理において即湯ユニットからの信号のみ受信された場合は、即湯ユニットについてのみフラグセットと監視タイマの設定が行なわれ、反対に自動排水栓ユニットからの信号のみが受信された場合は、自動排水栓ユニットについてのみフラグセットと監視タイマの設定が行なわれる。また、即湯ユニットおよび自動排水栓の双方とも信号が受信されない場合にはいずれのフラグもセットされず、また監視タイマも設定されない。
【0042】
そして、このように図4の処理が終了すると、次に図8の符号Eに処理が移行し、上記フラグがセットされている機器は接続が有ると判断され、フラグがセットされていない機器は接続が無いと判断する。つまり、リモコン装置2,3のコントローラは、上記処理によるフラグの有無によって給湯器1に接続されている端末機器OPの機種や台数を判断するものとされる。
【0043】
一方、図5は上記図3の符号B以下の処理、すなわち、当初の判断では即湯ユニットが接続がなく、自動排水栓ユニットのみが接続確認された場合の処理を示している。この場合も上記図4の場合と同様に、一連の処理が終了した時点でのフラグの有無によって端末機器OPの接続の有無が判断される。
【0044】
そして、この図5の場合でも、図5の手順に移行当初においてリモコン装置2,3のコントーローラは、上記即湯ユニットおよび自動排水栓ユニットから定期的に出力される識別コードの受信待機状態に置かれる(図5ステップS1およびステップS4参照)。
【0045】
そして、この状態で上記即湯ユニットが接続されると、該即湯ユニットから送信される識別コードが受信されるので、その場合は、続く図5ステップS2に移行して、即湯ユニットの接続を示すフラグがセットされ、それとともに即湯ユニットの監視タイマが設定される(図5ステップS3参照)のは上記図4と同様である。
【0046】
一方、この図5の場合、自動排水栓ユニットについては当初の判断(図3の判断)で接続が確認されているので、この場合、既に自動排水栓ユニットのフラグがセットされ、かつ監視タイマの設定も行なわれた状態にある。そのため、自動排水栓ユニットからの信号が受信されると、先に設定していた監視タイマをリセットし、再び監視タイマの設定が行なわれる(図5ステップS5参照)。
【0047】
そして、図5ステップS5の判断で否定的な判断がなされる(つまり、当初接続が確認されていた自動排水栓ユニットからの信号が途絶える)と、この場合は、先に設定していた自動排水栓の監視タイマの減算カウントが開始され(図5ステップS6参照)、この監視タイマの減算が満了すると(つまりカウントアップして「監視タイマ=0」すると)、図5ステップS8に移行して、先にセットしていた自動排水栓ユニットのフラグが解除(フラグクリア)される。
【0048】
すなわち、上記監視タイマは、一旦接続が確認された端末機器OPに対して接続状態が維持さているか否かを判断するものとして機能するものであり、この監視タイマがカウントアップすることにより端末機器OPの接続が解除されたこと、換言すれば端末機器OPが取り外されたか、あるいは何らかの原因により通信異常が発生していると判断される。なお、上記監視タイマは以上のような機能を果たすものであることから、そのタイマかカウントアップするまでの時間的な間隔は、上記端末機器OPが定期的に信号を送信する間隔より長く設定されることはいうまでもない。
【0049】
また、上記図3の符号DおよびE以下の処理を示す図6および図7のフローチャートにおいても、上記図4および図5と同様の処理が行なわれる。つまり、リモコン装置2,3のコントローラは、即湯ユニットおよび自動排水栓ユニットからの信号待機状態に置かれ(図6ステップS1,ステップS6および図7ステップS1およびステップS6参照)、端末機器OPからの信号が受信されると、フラグをセットするか、あるいは監視タイマのリセットがなされ、一連の処理終了後(つまり符号Eまで到達した時)にフラグの有無によって端末機器OPの接続が判定される。
【0050】
以上のように、図3ないし図8に示す接続確認手順によれば、端末機器OPから定期的に出力される識別コードを受信してシステムに接続された機器の認識が行なわれるので、リモコン装置2,3のコントローラは、端末機器OPの接続が変更されたような場合においても自動的に接続されている端末機器OPを確認することができる。また、この確認後は、フラグを立てて周期的に接続が継続していることを確認するので、端末機器OPが取り外されたり、あるいは通信異常が発生した場合にも速やかにその検出を行なうことができる。
【0051】
次に、図9に本発明に係る給湯システムにおける機器の認識手順の他の一例を示す。この図9に示す認識手順は、給湯システムに接続される各端末機器OPに対してリモコン装置2,3の側から接続確認を要求する場合を示している。
【0052】
この図9に示す場合、給湯システムに接続される各端末機器OPは、いずれも機器固有の識別コードを有し、外部から上記識別コードの送信要求があった場合に当該識別コードの送信を行なうように構成される。また、この送信要求を行なう機器、具体的にはリモコン装置2,3のコントローラは、その記憶手段に端末機器OPの接続状況(接続履歴)を記憶するものとされる。
【0053】
そして、図9に示す手順においては、たとえばコントローラのマイクロコンピュータがリセットする等、図9ステップS1に示すように端末機器OPの接続確認が改めて必要となった場合に、上記コントローラが、各端末機器OPに対して上記識別コードの送信を要求する指令を出力する(図9ステップS2参照)。
【0054】
なお、ここでこの識別コードの送信要求は、各端末機器OPに対して一斉に行なったり(つまり、送信先を指定せずに行なったり)、あるいは上記接続履歴と照合して送信先の端末機器OPを指定して出力するように設定される。なお、この送信先の指定にあたっては、上記識別コードが送信先アドレスとして用いられる。
【0055】
そして、かかる送信要求が発せられると、この送信要求を受信した各端末機器OPは上述した識別コードの送信を行い、リモコン装置2,3のコントローラはこの識別コードを受信することによってシステムに接続されている端末機器OPの機種や台数の確認を行なうのは上述した場合と同様である(図9ステップS3参照)。
【0056】
そして、上記確認の結果、端末機器OPの接続が確認されると、続く図9ステップS4において上記接続履歴の確認(照合)が行なわれ、当該確認された端末機器OPの接続状況が上記接続履歴として記憶手段に記憶される。すなわち、上記接続が確認された端末機器OPを既に接続履歴として持っている場合にはそのまま後処理を行い、また接続履歴がなければ新たに接続が確認されたものとして接続履歴への書き込みが行なわれる。
【0057】
しかして、このようにリモコン装置2,3側から端末機器OPに対して識別コードの送信要求を行なうように構成することにより、たとえば上述した識別コードの定期的な送信を行なえない端末機器OPが接続されている場合などにおいてもシステムに接続されている端末機器OPを確実に認識することができようになる。したがって、この図9に示す機器認識手順は、上述した図3ないし図8の認識手順と併用することが望ましい。
【0058】
次に、上記リモコン装置2,3の操作スイッチ8および表示部9の構成について図20に基づいて説明する。図20は、上記リモコン装置2,3の外観を示しており、図20(a) は上記台所リモコン2を、また図20(b) は浴室リモコン3をそれぞれ示している。
【0059】
そして、これらリモコン装置2,3は双方に共通する操作スイッチ8として、リモコン装置の運転入/切を切り替える運転入/切スイッチ81、給湯設定温度等を上下させるアップスイッチ82,ダウンスイッチ83、ふろ自動運転を行なわせるふろ自動スイッチ84、および各種設定の切り替え等を行なわせる設定スイッチ85を備えている。またこの他上記浴室リモコン3は、ふろの追い焚きを行なう追いだきスイッチ86と、上記台所リモコン2との間で通話を行なう際に呼出しをかける呼出しスイッチ87と、浴室リモコン3の操作を台所リモコン2に優先させる優先スイッチ88とを備えている。なお、図において符号10で示すのは、上記リモコン装置2,3間での通話等を行なう際に音声出力可能とするマイク兼用のスピーカである。
【0060】
また、表示部9は、予め設定されている特定の情報を表示する固定情報表示部91と、表示内容を自由に変更できる任意情報表示部92とで構成されている。具体的には、固定情報表示部91はプラスチックパネル等に所定の文字(図20(a) の例では「給湯」,「予約」,「時計」)に相当する透光部分を設け、このパネルの下層に設置した発光ダイオード等を点灯/消灯させることにより、当該文字に相当する部分の点灯/消灯させるように構成されている。また、上記任意情報表示部92は、発光部の直径が数ミリ程度の蛍光表示管を縦横に複数整列配置してなる表示器で構成され、これらの蛍光表示管を適宜点灯させることにより、画面上に文字や図形等を任意に表示可能としたものである(図20(a) の例では上記複数の蛍光表示管が点灯することによって「給湯」,「42°C」,「12:39AM」の各文字が表示されている)。
【0061】
そして、本発明の給湯システムでは、この任意情報表示部92を使って各端末機器OPのエラー表示やモニタができるものとされている。
【0062】
そこで次に、この任意情報表示部92を使ったエラー表示について説明する。すなわち、本発明の給湯システムでは、上記各端末機器OPは、いずれも故障が発生した場合に端末機器OPに固有のコードと故障内容を示すデータからならるエラーコードを出力するように構成される。ここで、端末機器OPに固有のコードとしては、上述した識別コードが好適に採用され、また故障内容を示すデータとしては、たとえば上記端末機器OPが専用のリモコン装置RCとの間で故障発生に関して送受信するデータが用いられる。つまり、端末機器OPのコントローラが故障発生時に出力するデータに上記識別コードが付加された信号が上記エラーコードとして用いられる。
【0063】
そして、各端末機器OPにおいて故障が発生すると、図10ステップS1に示すように、上述したエラーコードが故障が発生した端末機器OPから外部に送信される。リモコン装置2,3は、このようにして端末機器OPから送信されるエラーコードを受信し、上述した識別コードから故障が発生した端末機器OPを認識するとともに、故障内容を示すデータを解析してその内容を上記任意情報表示部(報知手段)92に表示させる(図10ステップS2参照)。
【0064】
なお、この表示にあたっては、上述したように任意情報表示部92は、任意に文字や図形を表示できるので、故障が発生した端末機器OPの名称や故障内容などを文字で表示して、故障の状態を一目で把握できるようにされる。また、その際、上記リモコン装置2,3は音声出力機能を備えることから当該故障の発生を音声メッセージや警報音等でも報知するように設定されるのが好ましい。
【0065】
これにより、本発明の給湯システムでは、リモコン装置2,3の任意情報表示部92によって各端末機器OPの故障表示を集中管理できるので、端末機器OPの故障発生をいち早く確認でき、これにより当該故障に迅速に対応できるようになる。
【0066】
次に、この任意情報表示部92を使った端末機器OPのモニタ機能について説明する。すなわち、リモコン装置2,3を使って端末機器OPのモニタを行なう場合、上記端末機器OPのコントローラは、外部からモニタ要求がなされた場合に、各機器に固有のモニタ情報(たとえば、端末機器OPに搭載されるマイコンのバージョンや故障発生履歴等の情報)を送信するように設定される。より具体的には、このモニタ情報には上述したモニタの内容を示すデータの他上記識別コードが含まれ、これによってモニタ情報を受信したリモコン装置2,3においてモニタ情報を送信した端末機器OPの認識が可能とされている。
【0067】
そして、このようなモニタ情報をリモコン装置2,3に表示させる場合、当該リモコン装置2,3の操作スイッチ8を所定操作して、該リモコン装置2,3から上記端末機器OPに対して所定のモニタ情報の送信を要求する信号を出力させる。これにより、このモニタ情報の送信要求を受信した端末機器OP側から所定のモニタ情報が送信され、その内容が上記任意情報表示部92に表示される。なお、このモニタ情報の送信要求を行なう場合にも、上記識別コードが上記要求信号の送信先アドレスとして用いられるのは上述した場合と同様である。
【0068】
そこで、かかるこのモニタ機能に関する具体的な処理手順を図11のフローチャートに示し、より詳細に説明する。
【0069】
すなわち、この図11に示す手順においては、まずリモコン装置2,3のコントローラは、各端末機器OPの識別コード(図示例ではこの識別コードとして端末機器毎に付与した機器ナンバーとされる)に対応したポインタを備えている(図12参照)。このポインタは、リモコン装置2,3側でモニタ対象とする端末機器OPを選択する際に用いられるコードであって、給湯システムを構成する機器毎に設定されている。より具体的には、たとえば図12に示すように、給湯器(本体)1に端末機器OPとして機器ナンバー24,25,27,30が付与された4台の機器が接続されている場合、このポインタは給湯器1を示す「本体」、機器ナンバー24の端末機器を示す「0」、機器ナンバー25の端末機器を示す「1」、機器ナンバー27の端末機器を示す「2」、機器ナンバー30の端末機器を示す「3」として設定され、リモコン装置2,3でのモニタ対象機器の選択操作時に、スイッチの操作に応じて「本体」,「0」,「1」,「2」,「3」の順に選択されるように設定されている。
【0070】
つまり、モニタ対象機器を選択する場合、リモコン装置2,3の操作者は、まずリモコン装置2,3の任意情報表示部92の画面を上記モニタ機能を実現する画面(モニタ画面)に切り替える操作を行なう。ここで、図13にモニタ画面の一例を示すが、この画面ではモニタ対象機器が「キキNo 00」として表示されている。
【0071】
そして、このようなモニタ画面への切り替えが行なわれると、次にモニタ対象機器の選択操作が行なわれる。具体的には、この図13の画面を例にとれば、上記アップスイッチ82,ダウンスイッチ83を操作することにより、モニタ対象機器の選択が行なわれる。その際、たとえばアップスイッチ82を押すと、上記ポインタが加算され、モニタ対象機器が給湯器から機器ナンバー24の機器に切り替えられ、アップスイッチ82の順押しによってモニタ対象機器が機器ナンバー25,27,30と順番に切り替えられる。
【0072】
この操作を図11のフローチャートに基づいて説明すると、任意情報表示部92の画面が上記モニタ画面に切り替えられたことを条件に図11の処理が開始され、上記アップスイッチ82の操作によってモニタ対象機器の切り替え要求がなされ(図11ステップS1参照)、この操作に応じてリモコン装置2,3内部で上記ポインタの加算(更新)がなされる。つまり、上記ポインタが「本体」,「0」,「1」,「2」,「3」の順に更新される(図11ステップS2参照)。
【0073】
そして、この操作により上記ポインタが「3」に達したにもかかわらず再びアップスイッチ82が操作されると、これ以上ポインタの加算ができないので、再び「本体」に戻り、以後上記同様の処理を繰り返す。つまり、リモコン装置2,3の内部では、上記ポインタの加算によりこのポインタがシステムに接続されている機器の台数を超えるか否かの判断が行なわれ(図11ステップS3参照)、その結果、接続台数を超える場合には、ポインタをクリアして上記「本体」に復帰させている(図11ステップS4参照)。
【0074】
そして、上記図11ステップS3の判断が否定的、つまりポインタの加算が接続台数を超えない場合には、当該ポインタが対応する機器ナンバーを端末機器OPに送信し、上述したモニタ動作が実行される。
【0075】
このように本発明の給湯システムでは、システムを構成する各機器のモニタを給湯器1のリモコン装置2,3から行なうことができるので、給湯システムの保守点検作業を容易かつ迅速に行なうことができるようになる。
【0076】
次に、本発明にかかる給湯システムにおける故障診断動作について説明する。すなわち、本発明に係る給湯システムでは、該システムを構成する機器の全てについて上述したように固有の識別コードが付与されていることから、この識別コードをアドレスとして各機器に個別に動作指令等をあたえることができる。そのため、本発明ではこのような機能を利用し、システムの故障診断時等に各機器に対して個別に所定の故障診断シーケンスの実行を指令するものとされている。
【0077】
そこで、このような故障診断シーケンスの実行を、該給湯システムに接続される外部検査装置から指令する場合を図14のシステム構成図を基に説明する。
【0078】
図14のシステム構成図は、上記図1と同様に、給湯器1とそのリモコン装置2,3と、複数の端末機器OP1〜OP3と、上記端末機器OP1〜OP3に専用のリモコン装置RC1〜RC3とを備えており、図示例では特に外部検査装置(検査装置)5が給湯システムの通信ライン上に接続されている。
【0079】
この外部検査装置5は、上述した故障診断シーケンスを実行させるのに必要な指令(コマンド)を記憶してなる装置であって、より好ましくは上述した端末機器OPの接続確認を行い得る手段を備えるとともに、上記モニタ機能を備えて構成される。具体的には、かかる要請からこの外部検査装置5としては、このような機能を備えた検査専用の検査装置が好適に用いられる他、たとえば必要な情報を記憶しかつ所定のデータ通信機能を備えたパーソナルコンピュータを用いることもできる。
【0080】
しかして、このような外部検査装置5による故障診断シーケンスの実行手順を説明すると、まず外部検査装置5から給湯システムに対して現在接続中の機器のアドレス(識別コード)を問い合わせる通信を行なう。そして、この問い合わせに対して給湯システムに接続されている各機器(給湯器1や端末機器OP1〜OP3)から上記識別コードが返答されると、この返答に基づいてシステムに接続中の機器の認識を行なう。そして、この認識の結果、上記外部検査装置5は、接続中の機器のうち故障診断シーケンスの実行を行なう機器を選択し、当該機器に対応する所定の故障診断シーケンスの実行を指示する指令を当該機器に対して送信する。なお、この故障診断シーケンスの実行の指令は、上記返答に基づいて特定される機器の識別コードをアドレスとして、シーケンスの実行を行なう機器に対してのみ送信される。
【0081】
このように、本発明に係る給湯システムでは、システムを構成する機器に対する故障診断シーケンスの実行が、一つの装置から一元的に行なわせることができるので、給湯システムの保守点検作業を容易に行なうことができるようになる。しかも、上述の実施形態ではかかる故障診断シーケンスを外部検査装置5から行なわせる構成を示したが、かかるシーケンスの実行指令は、給湯器1のリモコン装置2,3から行なわせることもできるので、そうすることによってシステムの保守点検に必要な機材の点数を減らすことができるようになる。
【0082】
次に、本発明にかかる給湯システムにおいて、動作が競合する二以上の機器に対して動作指令が発せられた場合の制御について説明する。
【0083】
これは、本発明の給湯システムでは、たとえば図21に示すように、給湯器1に対して多数の端末機器OPが接続されることがあるが、その場合、浴室暖房ユニットと洗濯注湯ユニットのように同じ回路を使用する端末機器や、洗い場暖房ユニットと浴槽洗浄ユニットないし洗濯注湯ユニットのように各端末機器が給湯器1に対して独自の給湯温度を要求する端末機器など、同時に動作(運転)を開始すると不都合を生じる組み合わせが存在する。そのため、本発明の給湯システムにおいては、システムにこのような動作が競合する端末機器が含まれている場合に、各端末機器間の動作に優先順位を設定して、かかる不都合を回避する制御が採用されている。
【0084】
具体的には、本発明の給湯システムにおいては、給湯器1およびこれに接続される各端末機器OPはいずれも上述したような固有の識別コードが与えられており、各機器が動作指令を出力する場合(たとえば上述した浴室暖房ユニットが給湯器1に対してポンプの駆動を要求する場合や、洗い場暖房ユニットが給湯温度を要求するような場合)に、当該動作指令に送信元の識別コードを付加して送信するように設定される。
【0085】
またその一方で、給湯器1および各端末機器OPは、かかる動作指令を受信すると、上記動作指令に付加された識別コードから該動作指令の送信元の認識を行なうように設定され、その内容が各機器のコントローラに記憶される。また、上記各機器は、後述する処理において他の機器の全てまはた特定の機器に対して動作禁止(ないしは停止)の指令する信号の出力が可能とされるとともに、かかる動作禁止の指令を受信した場合にはその動作を停止するように設定される。
【0086】
さらに、上記各機器のコントローラは、自己が制御する機器が動作すると上述した不都合を生じることがある機器との間での動作についての優先順位を判定するプログラムを備えている。
【0087】
しかして、このように設定された給湯システムにおける具体的な処理手順を図15に基づいて説明する。図15は、上述した優先順位の判定が競合する端末機器の種別によって判定される場合を示している(なお、この図15において符号OP1で示す端末機器は運転を開始しようとする端末機器を示しており、また、符号OP2で示す端末機器は現在運転中の端末機器を示すものとする。なお、以下の図16ないし図18においても同様とする)。
【0088】
すなわち、まず図15ステップS1において端末機器OP1の運転が開始されるか否かが判断される。そして、端末機器OP1について運転開始が必要と判断されると、次に続く図15ステップS2において、他の端末機器OPの使用状況の確認が行なわれる。なお、この使用状況の確認処理は、上述した動作指令の受信履歴の確認によって行なわれる。
【0089】
そして、次の図15ステップ3において、他の端末機器OP(特に競合する端末機器OP2)が動作中か否かが判断される。この判断において他の端末機器OPが動作していないと判断されると、上述した競合状態は生じないので端末機器OP1が運転を開始するとともに、端末機器OP1の機器ナンバー(識別コード)が他の機器に対して送信される(図15ステップS4参照)。なお、ここで端末機器OP1が運転開始とともに識別コードの送信を行なうのは、競合する他の端末機器OP2が運転を開始する際に端末機器OP2側でもこの図15の処理を行なわさせる必要があるためである。
【0090】
そして、このようにして端末機器OP1の運転が開始されると、その後端末機器OP1は運転が終了したか否かの判断(この判断には端末機器OP1の動作終了だけでなく端末機器OP1の動作に付随して動作した機器の動作終了も含む)を行い(図15ステップS5参照)、かかる後処理が終了すると図15ステップS6に示すように後処理が終了した旨の信号(後処理終了信号)を外部に送信する。また、運転終了前に端末機器OP2から動作を終了させる旨の指令(上述した動作禁止を指令する信号)が受信されると、端末機器OP1はこの指令に基づいて動作を停止させる処理(後処理)に移行し、この後処理終了後に上記後処理終了信号が送信される。
【0091】
また、その一方で、上記図15ステップS3において他の端末機器OPが動作中であると判断されると、続く図15ステップS8に移行し、動作が競合する端末機器OP2が送信した識別コードが確認される。そして、その際、続く図15ステップS9において、端末機器OP1の動作を優先するか否か、つまり端末機器OP1の動作を開始させるか否かが判断される。この判断は、上述したプログラムによって処理されるが、図示例のフローチャートではこの判断材料として識別コード(機器ナンバー)のみが与えられているので、この識別コードに基づいてどちらを優先させるかが判断される。
【0092】
そして、この図15ステップS9の判断において端末機器OP1の動作が優先すると判断されると、続く図15ステップS10において端末機器OP1から端末機器OP2に対して上述した動作禁止の指令が出力される。これに対して、動作禁止の指令を受信した端末機器OP2は後処理終了後に後処理終了信号を送信するので、端末機器OP1側では端末機器OP2からこの後処理終了信号が受信された否かの判断を行なう(図15ステップS11参照)。そして、端末機器OP2からの後処理終了信号が受信されると図15ステップS2に移行してその後の処理が開始される。
【0093】
なお、上記図15ステップS9の判断において端末機器OP2が優先すると判断されると、端末機器OP1側は運転をキャンセルするか、あるいは運転開始が待機状態(つまり端末機器OP2からの後処理信号の受信待ち状態)に移行される。
【0094】
このように、本発明の給湯システムでは、端末機器OP相互間および給湯器1との間で識別コードの送受信が行なわれ、かつこの情報に基づいて端末機器OPのコントローラが動作の優先順位を判断して動作するようになされているので、上記リモコン装置2,3などから競合する端末機器OPに動作指令が与えられたとしても上述したような競合状態の発生が未然に回避される。
【0095】
なお、上記図15においては、上述した優先順位の判断が識別コード(つまり機器ナンバー)のみによって行なわれる手順を示したが、この優先順位の設定方法は適宜変更可能である。たとえば、図15と同様の処理手順を持ったフローチャートを図16および図17に示すが、この図16のステップS4に示すように、端末機器OPの動作開始時に当該端末機器OPの動作終了時間(端末機器単体での動作終了予定時間)を送信するように設定したり、あるいは図17のステップS4に示すように、端末機器OPの動作開始時に当該端末機器OPの後処理時間を含んだ動作終了までの時間(後処理終了予定時間)を送信するように設定することも可能である。その場合、図16および図17のステップS9における優先順位の判断は、これら動作終了時間ならびに後処理終了予定時間をも考慮した判断(たとえば、動作終了予定時間や後処理終了予定時間の長短に応じて端末機器OPの動作をキャンセルさせたり、あるいはその動作開始を上記動作終了予定時間や後処理終了予定時間まで待機させるなど)が行なえるようになり、これらを組み合わせることによって優先順位の設定をよりきめ細かく行なうことができるようになる。
【0096】
また、その他、図18のステップS4に示すように、端末機器OPが動作開始する際に予め機器毎に設定された優先レベルを送信するようにし、優先順位の判断においてはかかる優先レベルの高低で判断を行なうように設定することも可能である。なお、その場合優先レベルが同一のものが競合することも考えられるが、その場合は、たとえば後からなされた動作指令を優先するように設定するようにすることができる。
【0097】
次に、本発明にかかる給湯システムにおいて端末機器OPの追加接続を行なう際における上記表示部9での表示動作について説明する。
【0098】
すなわち、本発明の給湯システムでは、上述したように端末機器OPが追加接続される場合があるが、給湯器1やリモコン装置2,3の能力等によっては追加接続できる端末機器OPの機種が限定されたり、あるいは追加接続可能な台数が制限される場合がある。また、端末機器OPを接続可能であっても、ユーザがその使用を希望しない場合がある。そのため、本発明の給湯システムでは、表示部9の表示を見ながら端末機器OPの接続の設定が行なえるように構成されている。
【0099】
具体的には、給湯器1に対して端末機器OPが接続されると、その接続が上述したように自動的に認識されるので、その認識に基づいて上記表示部9の任意情報表示部92に、たとえば図19(a) に示すような画面を表示させる。すなわち、この画面は給湯システムを構成する端末機器OPの接続をソフト的に(つまりリモコン装置2,3の設定によって)解除する画面であり、ユーザはこの画面に基づいて当該表示部9に表示されている端末機器(図19(a) 上段ではオートバスユニット)OPの接続を「する」か「しない」の選択できるようにされている。そして、この画面上で接続「しない」を選択した場合には、以後オートバスユニットに関する操作が受け付けられなくなるように設定される。なお、端末機器OPの切り替えは上記アップスイッチ82およびダウンスイッチ83によって行なわれる。
【0100】
また、接続された端末機器OPが上述した理由により使用できないものである場合には、図19(b) に示すように、画面上に接続「する」の表示を行なわないものとし、ユーザが接続「する」を選択できないように設定される。
【0101】
このように、リモコン装置2,3の表示画面上で端末機器OPの接続設定が可能とされることから、本発明の給湯システムでは、ユーザの好みに合わせて容易にシステムの構成を変更でき、しかも端末機器OPの過剰接続があった場合に簡単に過剰接続を解除することができるようになる。
【0102】
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施形態を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その発明の範囲内で種々設計変更可能である。
【0103】
たとえば、上記実施形態では給湯器として給湯および注湯・追い焚き機能を備えた給湯器1を示し、またこの給湯器1のリモコン装置として2台のリモコン装置を示したが、これらは給湯システムの一例であり、具体的な構成は種々変更可能である。また、同様に上記実施形態では端末機器OPとして図21に示すものを例示したが、かかる端末機器OPはこれに限定されるものではない。
【0104】
また、上記実施形態では、端末機器OPの接続確認をリモコン装置2,3で行なう構成を示したが、この確認は上記リモコン装置2,3だけでなく給湯器1においても実行するように構成することができる。また、上記実施形態では競合する端末機器OPの動作順位の設定を、動作開始を望む端末機器OP1側で処理する場合について説明したが、この優先順位の設定も給湯器1や動作中の端末機器OP2において行なわせることが可能である。
【0105】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の給湯システムによれば、給湯器のリモコン装置が端末機器から定期的に送信される固有の識別コードを受信して、システムに接続された端末機器の認識を行なうので、端末機器が事後的に追加接続等された場合においても、端末機器の接続状況を迅速にかつ自動的に認識することができる。
【0106】
また、上記リモコン装置の表示部に端末機器の接続が表示され、この表示部の表示に基づいて端末機器の設定をソフト的に解除/接続できるので、表示部の表示を見ながら端末機器の接続の設定が行なえ、ユーザの好みに合わせて容易にシステムの構成を変更できる。さらに、端末機器の過剰接続があった場合に簡単に過剰接続を解除することができる。
【0107】
さらに、本発明の給湯システムは、該給湯システムに接続された端末機器を認識する手段を備え、この認識に基づいて、動作が競合する端末機器間ならびに給湯器との間の動作が制御されるので、端末機器の動作競合に伴う不都合が未然に回避することができ、システムを安定して動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給湯システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】同給湯システムにおけるシステムに接続された機器の認識手順の概略を示すフローチャートである。
【図3】同給湯システムにおける機器認識手順の一例を詳細に示したフローチャートの分解図であり、リモコン装置のコントローラが当初認識している端末機器判定手順を示している。
【図4】図3に示すフローチャートの符号A以下の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図3に示すフローチャートの符号B以下の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図3に示すフローチャートの符号C以下の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図3に示すフローチャートの符号D以下の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図4ないし図7に示すフローチャートの符号E以下の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る給湯システムにおける機器認識手順の他の一例を示したフローチャートである。
【図10】本発明に係る給湯システムにおける端末機器の故障表示手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係る給湯システムにおける端末機器のモニタ手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】図11に示すモニタ手順におけるポインタと機器ナンバーとの関係を示す説明図である。
【図13】図11に示すモニタ手順におけるモニタ画面の一例を示す外観図である。
【図14】本発明に係る給湯システムに外部検査装置を接続した場合のシステム構成を示す図である。
【図15】同給湯システムにおいて競合する端末機器の動作優先順位の設定手順の一例を示すフローチャートである。
【図16】図15に示す処理手順の改変例を示すフローチャートである。
【図17】図15に示す処理手順の改変例を示すフローチャートである。
【図18】図15に示す処理手順の改変例を示すフローチャートである。
【図19】本発明に係る給湯システムにおける端末機器の接続設定を行なう際の画面構成を示す説明図であり、図19(a) はリモコン装置の設定によって端末機器の接続を解除する際の画面を、また図19(b) は給湯システムに使用できない端末機器が接続された場合の画面を示している。
【図20】同給湯システムに用いられる給湯器のリモコン装置の外観構成を示す説明図であり、図20(a) は台所リモコンの外観を、また図20(b) は浴室リモコンの外観を示している。
【図21】給湯器と端末機器との接続状態の一例を示すシステム構成図である。
【図22】従来の給湯システムにおける端末機器とそのリモコン装置との接続状態を説明する構成図である。
【符号の説明】
1 給湯器
2,3 リモコン装置
4 二芯伝送線
5 外部検査装置
8 操作スイッチ
9 表示部(報知手段)
OP 端末機器
RC 端末機器専用のリモコン装置
Claims (4)
- 給湯器と、この給湯器に接続される一または二以上の端末機器と、リモコン装置とで構成された給湯システムにおいて、
前記リモコン装置に、前記給湯システムに接続される可能性のある端末機器の遠隔操作に必要なデータやプログラムを記憶する記憶手段と、上記端末機器の接続を表示する表示部とが設けられ、
前記端末機器が、各端末機器毎に固有の識別コードを定期的に送信し、
前記リモコン装置が、前記各端末機器から送信される固有の識別コードを受信して、該システムに接続された端末機器の認識を行ない、この認識結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されているデータやプログラムのうちから給湯システムに接続されている端末機器の遠隔操作に必要なデータやプログラムを選択するとともに、前記表示部に端末機器の接続を表示し、
さらに、前記表示部の表示に基づいて、当該端末機器の接続の設定をソフト的に解除または接続することが選択可能とされている
ことを特徴とする給湯システム。 - 給湯器と、この給湯器に接続される一または二以上の端末機器と、前記給湯器および端末機器の双方の遠隔操作が可能とされたリモコン装置とで構成された給湯システムにおいて、
前記給湯器および端末機器のそれぞれには、動作が競合する他の機器との間で動作の優先順位を判定するプログラムが備えられてなり、
前記給湯器および端末機器は、動作指令を出力する際に送信元の識別コードを付加して送信するものとされ、前記動作指令を出力した機器以外の他の機器では、前記送信された識別コードに基づいて動作指令を出力した機器を認識するとともに、この機器との間で動作競合が生じるか否かを判断し、この判断において動作競合があると判断された場合には、前記優先順位を判定するプログラムに基づいて優先順位を判定し、この判定結果に応じて自己の運転停止または他の機器に対する動作禁止の処理を実行する
ことを特徴とする給湯システム。 - 前記優先順位を判定するプログラムにおける優先順位の設定が、動作が競合する機器の機種、動作中の機器が動作を終了するのに必要な時間、動作中の機器が動作を終了してから所定の後処理が終了するのに必要な時間などによって相対的に決定されるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の給湯システム。
- 前記優先順位を判定するプログラムにおける優先順位の設定が、前記給湯器および端末機器に対する動作指令が競合した場合に、後からなされた動作指令を優先するように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の給湯システム。
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