JP2017082496A - 鋼橋の床版構造、鋼橋の床版取替え方法、及びプレキャスト床版 - Google Patents
鋼橋の床版構造、鋼橋の床版取替え方法、及びプレキャスト床版 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】本願発明の鋼橋の床版構造は、定着プレキャスト床版130と中間プレキャスト床版110からなる鋼橋の床版構造である。定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版には緊張材が挿通される緊張材挿通孔が設けられる。両端部に配置される定着プレキャスト床版と、その中間に配置される中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、セグメントはセグメントごとに用意されるセグメント緊張材510によってそれぞれ独立しては緊張される。
【選択図】図11
Description
(1)部分的にプレキャスト床版が損傷した場合、橋梁床版全体でプレストレス力を解除・再緊張する必要がなく、損傷プレキャスト床版を含むセグメント(あるいは、当該セグメントと隣接するセグメント)に対してのみプレストレス力を解除・再緊張すれば足りることから、従来に比べ施工期間とコストを大幅に低減することができる。
(2)緊張材の定着部を、中間プレキャスト床版底面より下方に突出した定着面に置いたことから、プレストレス力の監視と再導入が容易であり、床版全体の強度を維持することができる。
(3)また、桁下の比較的余裕のある空間で緊張材を定着するため、容易かつ安全に定着作業を行うことができる。
(4)隣接するセグメントそれぞれのセグメント緊張材が定着プレキャスト床版で交差することで、床版全体が橋軸方向に連続して緊張されるため、従来と同様のプレストレスによる効果が期待できる。
(5)使用するプレキャスト床版は、定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版の2種類のみであり、プレキャスト床版の設置や製作に掛かるコストの増大を比較的抑えることができる。
(6)一般のプレートガーダーの上路橋では、支間部の床版に作用する力は圧縮力が卓越し、中間支点部に作用する力は引張力が卓越する。本願発明は、中間支点部のプレストレス力を増やしたり、支間部のプレストレス力を減らしたり、プレストレス力をコントロールすることが可能であることから合理的な設計を行うことができる。
はじめに、本願発明の鋼橋の床版構造とこの構造に用いるプレキャスト床版について説明する。図1は、本願発明の鋼橋の床版構造を橋軸直角方向に見た断面図である。この図に示すように本願発明の鋼橋の床版構造は、プレキャスト床版100と、これを支持する主桁200によって主に構成される。プレキャスト床版100は、コンクリート製のプレキャストコンクリート床版とするのが一般的であるが、本願発明では他の材料からなる製品を用いることもできることから、単に「プレキャスト床版100」と表現している。このプレキャスト床版100には、高張力鋼材(以下、「PC鋼より線」として説明する。)を挿通するための「緊張材挿通孔101」が橋軸方向に貫通しており、この緊張材挿通孔101は1本のみとすることもできるが、通常は橋幅に応じて橋軸断面方向に複数本(図では10本)設けられる。また主桁200は、鋼製の部材でありI形鋼を用いるのが一般的であるが、橋梁の規模に応じてH形鋼を用いることもでき、その他箱桁やトラス、アーチの床組構造とすることもできる。
プレキャスト床版100は、大きく2種類の手法によって主桁200上に固定される。その1つが図2示す「接着固定」であり、もう1つが図3に示す「非接着固定」である。なお図2、図3ともに、主桁200部分を橋軸直角方向に見た詳細断面図である。
本願発明の鋼橋の床版構造では、2種類のプレキャスト床版100が用いられる。1つはPC鋼より線を定着するために用いられる「定着プレキャスト床版」であり、もう1つはPC鋼より線を挿通するだけで定着されない「中間プレキャスト床版」である。また、定着プレキャスト床版には、さらに単独緊張タイプと共有緊張タイプのものがある。図4と図5は、それぞれ定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版110を示す断面図であり、図4では単独緊張タイプの定着プレキャスト床版(以下、「単独定着プレキャスト床版120」という。)の場合を示し、図4では共有緊張タイプの定着プレキャスト床版(以下、「共有定着プレキャスト床版130」という。)の場合を示している。なお図4、図5ともに、橋軸直角方向に見た断面図であり、実際に主桁200上に配置したときの姿勢を示している。
本願発明の鋼橋の床版構造は、床版全体にわたって橋軸方向に緊張するのではなく、橋軸方向に分割したセグメント単位で緊張するのが1つの技術的特徴となっている。そこで、ここではセグメントについて説明する。なお既述のとおり本願発明では、定着プレキャスト床版として単独定着プレキャスト床版120と共有定着プレキャスト床版130の2タイプを用いることとしており、セグメントも定着プレキャスト床版のタイプに応じた2つの形式がある。なおここでは便宜上、単独定着プレキャスト床版120を用いたたセグメントを「単独セグメント」と、共有定着プレキャスト床版130を用いたセグメントを「共有セグメント」ということとする。
次に、本願発明の鋼橋の床版取替え方法について説明する。なお、本願発明の鋼橋の床版取替え方法は、例えば損傷を受けたプレキャスト床版100を交換する方法であり、取替え対象となるプレキャスト床版100(以下、「取替対象プレキャスト床版」という。)を含むセグメント(以下、「取替対象セグメント」という。)を撤去するケースと、取替対象プレキャスト床版のみを撤去するケースに大別され、さらに取替対象プレキャスト床版のみを撤去するケースは、ジャッキを用いてプレストレス力を再導入するケースと、再度セグメント緊張材510(PC鋼より線)を用いてプレストレス力を再導入するケースに分けられ、以下それぞれについて説明する。
図12は、取替対象セグメントを撤去するケースにおける本願発明の鋼橋の床版取替え方法の主な工程の流れを示すフロー図であり、さらに図13と図14は単独セグメントSG1の場合のステップ図、図15は共有セグメントSG2の場合のステップ図である。なお図13は、緊張対象セグメント用の単独定着プレキャスト床版120と緊張隣接セグメント用の単独定着プレキャスト床版120との間に中間プレキャスト床版110を配置したケースであり、図14は、2つの単独定着プレキャスト床版120が連続配置されたケースである。以下、これらの図を参照しながら詳しく説明する。
図16は、取替対象プレキャスト床版のみを撤去し、ジャッキで緊張するケースにおける本願発明の鋼橋の床版取替え方法の主な工程の流れを示すフロー図であり、さらに図17と図18は単独セグメントSG1の場合のステップ図、図19は共有セグメントSG2の場合のステップ図である。なお図17は、緊張対象セグメント用の単独定着プレキャスト床版120と緊張隣接セグメント用の単独定着プレキャスト床版120との間に中間プレキャスト床版110を配置したケースであり、図18は、2つの単独定着プレキャスト床版120が連続配置されたケースである。以下、これらの図を参照しながら詳しく説明する。
図20は、取替対象プレキャスト床版のみを撤去し、セグメント緊張材で緊張するケースにおける本願発明の鋼橋の床版取替え方法の主な工程の流れを示すフロー図であり、さらに図21と図22は単独セグメントSG1の場合のステップ図、図23は共有セグメントSG2の場合のステップ図である。なお図21は、緊張対象セグメント用の単独定着プレキャスト床版120と緊張隣接セグメント用の単独定着プレキャスト床版120との間に中間プレキャスト床版110を配置したケースであり、図22は、2つの単独定着プレキャスト床版120が連続配置されたケースである。以下、これらの図を参照しながら詳しく説明する。
101 (プレキャストコンクリート床版の)緊張材挿通孔
102 (プレキャストコンクリート床版の)充填孔
103 (プレキャストコンクリート床版の)ボルト挿通孔
110 中間プレキャスト床版
111 (中間プレキャスト床版の)緊張材挿通孔
112 (中間プレキャスト床版の)底面
120 単独定着プレキャスト床版
121a (単独定着プレキャスト床版の当該セグメント用の)緊張材挿通孔
121b (単独定着プレキャスト床版の隣接セグメント用の)緊張材挿通孔
122 (単独定着プレキャスト床版の)底面
123 (単独定着プレキャスト床版の)定着面
124 (単独定着プレキャスト床版の)開口部
130 共有定着プレキャスト床版
131a (共有定着プレキャスト床版の)第1の緊張材挿通孔
131b (共有定着プレキャスト床版の)第2の緊張材挿通孔
132 (共有定着プレキャスト床版の)底面
133a (共有定着プレキャスト床版の)第1の定着面
133b (共有定着プレキャスト床版の)第2の定着面
134a (共有定着プレキャスト床版の第1の緊張材挿通孔の)開口部
134b (共有定着プレキャスト床版の第2の緊張材挿通孔の)開口部
200 主桁
201 (主桁の)上フランジ
202 (主桁の)定着アンカー
300 充填材
301 (充填材の)被覆体
400 連結治具
401 (連結治具の)ボルト
402 (連結治具の)固定アンカー
403 (連結治具の)プレート
404 (連結治具の)支圧板
510 セグメント緊張材
520 定着治具
600 ジャッキ
SG1 単独セグメント
SG2 共有セグメント
Claims (12)
- プレキャスト床版を用いた鋼橋の床版構造において、
前記プレキャスト床版は、緊張材が挿通される緊張材挿通孔を有し、
床版全体を形成する複数の前記プレキャスト床版は、緊張材が定着される定着プレキャスト床版と、緊張材が定着されない中間プレキャスト床版からなり、
両端部に配置される前記定着プレキャスト床版と、該定着プレキャスト床版の間に配置される前記中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、
前記セグメントが、橋軸方向に隣接するセグメントの前記定着プレキャスト床版を含むことで、隣接する2つのセグメントは橋軸方向に一部重複して配列され、
前記セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によって、前記セグメントはそれぞれ独立して緊張され、
前記定着プレキャスト床版は、前記中間プレキャスト床版の底面より下方に突出した前記セグメント緊張材を定着させるための定着面を有するとともに、該定着面に前記緊張材挿通孔の開口部が設けられ、
前記セグメント緊張材は、緊張対象となるセグメントの前記定着プレキャスト床版の前記定着面で定着され、
前記定着プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が、交錯して配置され、
前記セグメント緊張材を緊張せしめるとともに、前記定着プレキャスト床版にて該セグメント緊張材を定着させることで、橋軸方向に連続的に緊張力をプレキャスト床版に導入する、ことを特徴とする鋼橋の床版構造。 - 橋軸方向に隣接するセグメントの前記定着プレキャスト床版と、当該セグメントの前記定着プレキャスト床版と、の間に前記中間プレキャスト床版が配置され、
隣接するセグメントの前記定着プレキャスト床版と、当該セグメントの前記定着プレキャスト床版と、の間に配置された前記中間プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が配置された、ことを特徴とする請求項1記載の鋼橋の床版構造。 - プレキャスト床版を用いた鋼橋の床版構造において、
前記プレキャスト床版は、緊張材が挿通される緊張材挿通孔を有し、
床版全体を形成する複数の前記プレキャスト床版は、緊張材が定着される定着プレキャスト床版と、緊張材が定着されない中間プレキャスト床版からなり、
両端部に配置される前記定着プレキャスト床版と、該定着プレキャスト床版の間に配置される前記中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、
1つの前記定着プレキャスト床版を、隣接する2つのセグメントが共有することで、隣接する2つのセグメントは橋軸方向に一部重複して配列され、
前記セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によって、前記セグメントはそれぞれ独立して緊張され、
前記定着プレキャスト床版は、前記中間プレキャスト床版の底面より下方に突出した前記セグメント緊張材を定着させるための2つの定着面を有するとともに、それぞれの該定着面に前記緊張材挿通孔の開口部が設けられ、
前記セグメント緊張材は、緊張対象となる前記セグメントの前記定着プレキャスト床版の前記定着面で定着され、
前記定着プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が、交錯して配置され、
前記セグメント緊張材を緊張せしめるとともに、前記定着プレキャスト床版にて該セグメント緊張材を定着させることで、橋軸方向に連続的に緊張力をプレキャスト床版に導入する、ことを特徴とする鋼橋の床版構造。 - 充填材によって、前記中間プレキャスト床版と桁が接着固定された、ことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の鋼橋の床版構造。
- ボルトを含む連結治具によって、前記中間プレキャスト床版と桁が非接着固定された、ことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の鋼橋の床版構造。
- 床版全体が、定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版からなる複数のプレキャスト床版で形成され、
両端部に配置される前記定着プレキャスト床版と、該定着プレキャスト床版の間に配置される前記中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、
前記セグメントが、橋軸方向に隣接するセグメントの前記定着プレキャスト床版を含むことで、隣接する2つのセグメントは橋軸方向に一部重複して配列され、
前記セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によって、それぞれセグメントが独立して緊張され、
前記定着プレキャスト床版と前記中間プレキャスト床版は前記セグメント緊張材が挿通される緊張材挿通孔を有し、さらに前記定着プレキャスト床版は前記中間プレキャスト床版の底面より下方に突出した前記セグメント緊張材を定着させるための定着面を有するとともに該定着面に前記緊張材挿通孔の開口部が設けられ、
前記セグメント緊張材が、緊張対象となるセグメントの前記定着プレキャスト床版の前記定着面で定着され、
前記定着プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が、交錯して配置され、
前記セグメント緊張材を緊張せしめるとともに、前記定着プレキャスト床版にて該セグメント緊張材を定着させることで、橋軸方向に連続的に緊張力がプレキャスト床版に導入される、鋼橋のプレキャスト床版を取り替える方法であって、
取替え対象となるプレキャスト床版を含む取替対象セグメントを緊張する前記セグメント緊張材に対して、緊張を解除するとともに該セグメント緊張材を除去する第1緊張材除去工程と、
前記取替対象セグメントに隣接する取替隣接セグメントを緊張する前記セグメント緊張材に対して、緊張を解除するとともに該セグメント緊張材を除去する第2緊張材除去工程と、
前記取替対象セグメントを構成する前記定着プレキャスト床版及び前記中間プレキャスト床版を、撤去するプレキャスト床版撤去工程と、
前記取替対象セグメントを構成する前記定着プレキャスト床版及び前記中間プレキャスト床版を、新たに設置するプレキャスト床版設置工程と、
前記取替対象セグメントを前記セグメント緊張材で緊張する第1緊張工程と、
前記取替隣接セグメントを前記セグメント緊張材で緊張する第2緊張工程と、を備えたことを特徴とする鋼橋の床版取替え方法。 - 床版全体が、定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版からなる複数のプレキャスト床版で形成され、
両端部に配置される前記定着プレキャスト床版と、該定着プレキャスト床版の間に配置される前記中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、
1つの前記定着プレキャスト床版を、隣接する2つのセグメントが共有することで、隣接する2つのセグメントは橋軸方向に一部重複して配列され、
前記セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によって、それぞれセグメントが独立して緊張され、
前記定着プレキャスト床版と前記中間プレキャスト床版は前記セグメント緊張材が挿通される緊張材挿通孔を有し、さらに前記定着プレキャスト床版は前記中間プレキャスト床版の底面より下方に突出した前記セグメント緊張材を定着させるための2つの定着面を有するとともにそれぞれの該定着面に前記緊張材挿通孔の開口部が設けられ、
前記セグメント緊張材が、緊張対象となるセグメントの前記定着プレキャスト床版の前記定着面で定着され、
前記定着プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が、交錯して配置され、
前記セグメント緊張材を緊張せしめるとともに、前記定着プレキャスト床版にて該セグメント緊張材を定着させることで、橋軸方向に連続的に緊張力がプレキャスト床版に導入される、鋼橋のプレキャスト床版を取り替える方法であって、
取替え対象となるプレキャスト床版を含む取替対象セグメントを緊張する前記セグメント緊張材に対して、緊張を解除するとともに該セグメント緊張材を除去する第1緊張材除去工程と、
前記取替対象セグメントに隣接する取替隣接セグメントを緊張する前記セグメント緊張材に対して、緊張を解除するとともに該セグメント緊張材を除去する第2緊張材除去工程と、
前記取替対象セグメントを構成する前記定着プレキャスト床版及び前記中間プレキャスト床版を、撤去するプレキャスト床版撤去工程と、
前記取替対象セグメントを構成する前記定着プレキャスト床版及び前記中間プレキャスト床版を、新たに設置するプレキャスト床版設置工程と、
前記取替対象セグメントを前記セグメント緊張材で緊張する第1緊張工程と、
前記取替隣接セグメントを前記セグメント緊張材で緊張する第2緊張工程と、を備えたことを特徴とする鋼橋の床版取替え方法。 - 床版全体が、定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版からなる複数のプレキャスト床版で形成され、
両端部に配置される前記定着プレキャスト床版と、該定着プレキャスト床版の間に配置される前記中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、
前記セグメントが、橋軸方向に隣接するセグメントの前記定着プレキャスト床版を含むことで、隣接する2つのセグメントは橋軸方向に一部重複して配列され、
前記セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によって、それぞれセグメントが独立して緊張され、
前記定着プレキャスト床版と前記中間プレキャスト床版は前記セグメント緊張材が挿通される緊張材挿通孔を有し、さらに前記定着プレキャスト床版は前記中間プレキャスト床版の底面より下方に突出した前記セグメント緊張材を定着させるための定着面を有するとともに該定着面に前記緊張材挿通孔の開口部が設けられ、
前記セグメント緊張材が、緊張対象となるセグメントの前記定着プレキャスト床版の前記定着面で定着され、
前記定着プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が、交錯して配置され、
前記セグメント緊張材を緊張せしめるとともに、前記定着プレキャスト床版にて該セグメント緊張材を定着させることで、橋軸方向に連続的に緊張力がプレキャスト床版に導入される、鋼橋のプレキャスト床版を取り替える方法であって、
取替え対象となる前記プレキャスト床版を含む取替対象セグメントを緊張する前記セグメント緊張材に対して、緊張を解除するとともに該セグメント緊張材を除去する緊張材除去工程と、
前記取替対象セグメントのうち取替え対象となる前記プレキャスト床版を、撤去するプレキャスト床版撤去工程と、
前記撤去した位置に、新たに前記プレキャスト床版を設置するプレキャスト床版設置工程と、
新たに設置した前記プレキャスト床版と、該新設のプレキャスト床版に隣接する前記プレキャスト床版と、の間にジャッキを設置するとともに、該ジャッキによって橋軸方向の力を導入するジャッキ緊張工程と、を備えたことを特徴とする鋼橋の床版取替え方法。 - 床版全体が、定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版からなる複数のプレキャスト床版で形成され、
両端部に配置される前記定着プレキャスト床版と、該定着プレキャスト床版の間に配置される前記中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、
1つの前記定着プレキャスト床版を、隣接する2つのセグメントが共有することで、隣接する2つのセグメントは橋軸方向に一部重複して配列され、
前記セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によって、それぞれセグメントが独立して緊張され、
前記定着プレキャスト床版と前記中間プレキャスト床版は前記セグメント緊張材が挿通される緊張材挿通孔を有し、さらに前記定着プレキャスト床版は前記中間プレキャスト床版の底面より下方に突出した前記セグメント緊張材を定着させるための2つの定着面を有するとともにそれぞれの該定着面に前記緊張材挿通孔の開口部が設けられ、
前記セグメント緊張材が、緊張対象となるセグメントの前記定着プレキャスト床版の前記定着面で定着され、
前記定着プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が、交錯して配置され、
前記セグメント緊張材を緊張せしめるとともに、前記定着プレキャスト床版にて該セグメント緊張材を定着させることで、橋軸方向に連続的に緊張力がプレキャスト床版に導入される、鋼橋のプレキャスト床版を取り替える方法であって、
取替え対象となるプレキャスト床版を含む対象セグメントを緊張する前記セグメント緊張材に対して、緊張を解除するとともに該セグメント緊張材を除去する緊張材除去工程と、
前記取替対象セグメントのうち取替え対象となる前記プレキャスト床版を、撤去するプレキャスト床版撤去工程と、
前記撤去した位置に、新たに前記プレキャスト床版を設置するプレキャスト床版設置工程と、
新たに設置した前記プレキャスト床版と、該新設のプレキャスト床版に隣接する前記プレキャスト床版と、の間にジャッキを設置するとともに、該ジャッキによって橋軸方向の力を導入するジャッキ緊張工程と、を備えたことを特徴とする鋼橋の床版取替え方法。 - 床版全体が、定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版からなる複数のプレキャスト床版で形成され、
両端部に配置される前記定着プレキャスト床版と、該定着プレキャスト床版の間に配置される前記中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、
前記セグメントが、橋軸方向に隣接するセグメントの前記定着プレキャスト床版を含むことで、隣接する2つのセグメントは橋軸方向に一部重複して配列され、
前記セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によって、それぞれセグメントが独立して緊張され、
前記定着プレキャスト床版と前記中間プレキャスト床版は前記セグメント緊張材が挿通される緊張材挿通孔を有し、さらに前記定着プレキャスト床版は前記中間プレキャスト床版の底面より下方に突出した前記セグメント緊張材を定着させるための定着面を有するとともに該定着面に前記緊張材挿通孔の開口部が設けられ、
前記セグメント緊張材が、緊張対象となるセグメントの前記定着プレキャスト床版の前記定着面で定着され、
前記定着プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が、交錯して配置され、
前記セグメント緊張材を緊張せしめるとともに、前記定着プレキャスト床版にて該セグメント緊張材を定着させることで、橋軸方向に連続的に緊張力がプレキャスト床版に導入され、
ボルトを含む連結治具によって、前記中間プレキャスト床版と桁が非接着固定された、鋼橋のプレキャスト床版を取り替える方法であって、
取替え対象となるプレキャスト床版を含む対象セグメントを緊張する前記セグメント緊張材に対して、緊張を解除するとともに該セグメント緊張材を除去する緊張材除去工程と、
前記取替対象セグメントのうち取替え対象となるプレキャスト床版を、撤去するプレキャスト床版撤去工程と、
前記撤去した位置に、新たにプレキャスト床版を設置するプレキャスト床版設置工程と、
前記取替対象セグメントを前記セグメント緊張材で緊張する緊張工程と、を備えたことを特徴とする鋼橋の床版取替え方法。 - 床版全体が、定着プレキャスト床版と中間プレキャスト床版からなる複数のプレキャスト床版で形成され、
両端部に配置される前記定着プレキャスト床版と、該定着プレキャスト床版の間に配置される前記中間プレキャスト床版が、橋軸方向に連結されてなるセグメントを備え、
1つの前記定着プレキャスト床版を、隣接する2つのセグメントが共有することで、隣接する2つのセグメントは橋軸方向に一部重複して配列され、
前記セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によって、それぞれセグメントが独立して緊張され、
前記定着プレキャスト床版と前記中間プレキャスト床版は前記セグメント緊張材が挿通される緊張材挿通孔を有し、さらに前記定着プレキャスト床版は前記中間プレキャスト床版の底面より下方に突出した前記セグメント緊張材を定着させるための2つの定着面を有するとともにそれぞれの該定着面に前記緊張材挿通孔の開口部が設けられ、
前記セグメント緊張材が、緊張対象となるセグメントの前記定着プレキャスト床版の前記定着面で定着され、
前記定着プレキャスト床版では、隣接する2つの前記セグメントを緊張するそれぞれの前記セグメント緊張材が、交錯して配置され、
前記セグメント緊張材を緊張せしめるとともに、前記定着プレキャスト床版にて該セグメント緊張材を定着させることで、橋軸方向に連続的に緊張力がプレキャスト床版に導入され、
ボルトを含む連結治具によって、前記中間プレキャスト床版と桁が非接着固定された、鋼橋のプレキャスト床版を取り替える方法であって、
取替え対象となるプレキャスト床版を含む対象セグメントを緊張する前記セグメント緊張材に対して、緊張を解除するとともに該セグメント緊張材を除去する緊張材除去工程と、
前記取替対象セグメントのうち取替え対象となるプレキャスト床版を、撤去するプレキャスト床版撤去工程と、
前記撤去した位置に、新たにプレキャスト床版を設置するプレキャスト床版設置工程と、
前記取替対象セグメントを前記セグメント緊張材で緊張する緊張工程と、を備えたことを特徴とする鋼橋の床版取替え方法。 - 橋軸方向に分割した複数のセグメントが、該セグメントごとに用意されるセグメント緊張材によってそれぞれ独立して緊張されてなる鋼橋の床版のうち、該セグメントの両端に配置されるプレキャスト床版であって、
右側に隣接する前記セグメントの前記セグメント緊張材が挿通される第1の緊張材挿通孔と、
左側に隣接する前記セグメントの前記セグメント緊張材が挿通される第2の緊張材挿通孔と、
右側に隣接する前記セグメントの前記セグメント緊張材を定着させるための第1の定着面と、
左側に隣接する前記セグメントの前記セグメント緊張材を定着させるための第2の定着面と、を備え、
前記第1の定着面と前記第2の定着面は、前記セグメントを構成する中間プレキャスト床版の底面より下方に突出し、
前記第1の定着面が左端部に配置されるとともに、前記第2の定着面が右端部に配置され、
前記第1の定着面に第1の緊張材挿通孔の開口部が設けられるとともに、前記第2の定着面に前記第2の緊張材挿通孔の開口部が設けられる、ことを特徴とするプレキャスト床版。
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JP2015212407A JP6442801B2 (ja) | 2015-10-28 | 2015-10-28 | 鋼橋の床版構造、及び鋼橋の床版取替え方法 |
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