JP2017081423A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】制動性能および低転がり抵抗性能を両立させることが可能な空気入りタイヤを提供する。【解決手段】トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延在する、少なくとも2本の周方向溝と、当該2本の周方向溝により区画される少なくとも1本の陸部と、を備える空気入りタイヤであって、前記少なくとも1本の陸部は、タイヤ周方向に連続して延在し、且つ、タイヤ幅方向断面視において、外輪郭線のうち少なくともトレッド踏面側の部分が中心角を90°以上とする円弧である、円弧状陸部を含み、タイヤ幅方向断面視において、前記円弧状陸部の前記円弧をタイヤ幅方向に沿って測った円弧幅は、トレッド接地幅の10〜30%の範囲内であることを特徴とする、空気入りタイヤである。【選択図】図3

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来、複数本の周方向溝によって区画された陸部を有する空気入りタイヤにおいて、例えば制動性能を向上させるために、トレッド幅方向断面視において、当該陸部の外輪郭を規定したタイヤが、種々提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2009−161001号公報
ここで、上記のような従来のタイヤでは、制動性能を向上させることができるものの、更なる制動性能の向上の余地があった。また、近年、環境への配慮が高いレベルで求められており、低燃費につながる低転がり抵抗性能も、制動性能とともに同時に向上させることが求められていた。
そこで、本発明は、制動性能および低転がり抵抗性能を両立させることが可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延在する少なくとも2本の周方向溝と、当該2本の周方向溝により区画される少なくとも1本の陸部と、を備える空気入りタイヤであって、前記少なくとも1本の陸部は、タイヤ周方向に連続して延在し、且つ、タイヤ幅方向断面視において、外輪郭線のうち少なくともトレッド踏面側の部分が中心角を90°以上とする円弧である、円弧状陸部を含み、タイヤ幅方向断面視において、前記円弧状陸部の前記円弧をタイヤ幅方向に沿って測った円弧幅は、トレッド接地幅の10〜30%の範囲内であることを特徴とする。
本発明によれば、制動性能および低転がり抵抗性能を両立させることができる。
なお、本発明において、タイヤの諸寸法は、特に断りのない限り、適用リムに組み付けたタイヤに規定の空気圧を充填した無負荷状態で測定した寸法を指す。なお、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association,Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。また、適用リムに組み付けたタイヤに「規定の空気圧を充填し」た状態とは、タイヤを上記の適用リムに装着し、JATMA等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)とした状態を指す。なお、ここでいう空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
また、本発明において、「トレッド接地幅」とは、トレッドの両側のトレッド接地端をタイヤ幅方向に沿って測った長さであり、「トレッド接地端」とは、トレッド踏面の、トレッド幅方向の最外位置であり、「トレッド踏面」とは、適用リムに組み付けるとともに規定の空気圧を充填したタイヤを、最大負荷能力に対応する負荷を加えた状態でタイヤを転動させた際に、路面に接触することになる、タイヤの全周にわたる外周面であり、「最大負荷能力」とは、前記JATMA等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力を指す。
なお、本発明において、「円弧状陸部」とは、タイヤ周方向に連続して延在し、且つ、タイヤ幅方向断面視において、外輪郭線のうち少なくともトレッド踏面側の部分が中心角を90°以上とする円弧である陸部を指し、1本の陸部の外輪郭線のうちのトレッド踏面側の部分全体が仮に円弧状であっても、中心角が90°未満の場合は、「円弧状陸部」には含まれない。
ここで、本発明の空気入りタイヤでは、前記円弧状陸部は、トレッド踏面に複数本設けられ、前記複数本の円弧状陸部の円弧幅の合計は、トレッド接地幅の20〜50%の範囲内であることが好ましい。
この構成によれば、制動性能および低転がり抵抗性能を十分に両立させることができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、当該タイヤが車両への装着方向が指定されたタイヤであり、全ての前記円弧状陸部は、車両装着方向内側のタイヤ半部に位置することが好ましい。
この構成によれば、操縦安定性能、制動性能、駆動性能などの運動性能を向上させることができる。
なお、「タイヤ半部」とは、トレッド踏面のうち、タイヤ赤道線に対してタイヤ幅方向片側に位置する部分を指す。
また、本発明の空気入りタイヤでは、トレッド踏面のうち、タイヤ赤道線が位置する部分は、平坦状であることが好ましい。
この構成によれば、操縦安定性能、制動性能、駆動性能などの運動性能を向上させることができる。
なお、本発明において、「トレッド踏面のうち、タイヤ赤道線が位置する部分」とは、トレッド踏面の、タイヤ赤道線を中心とする、トレッド接地幅の15%の幅の領域を指すものとする。また、「平坦状」とは、実質的に平坦状になっていればよく、また、トレッド踏面のうち、タイヤ赤道線が位置する部分に、タイヤ周方向に連続しない溝が位置することは許容される。
また、本発明の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向断面視において、前記円弧状陸部を区画する周方向溝の溝底と当該円弧状陸部とを連結する連結部の輪郭線は、曲線であることが好ましい。
この構成によれば、タイヤの耐久性を十分に維持することができる。
本発明によれば、制動性能および低転がり抵抗性能を両立させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す、展開図である。 図1の空気入りタイヤのA−A線に沿うタイヤ幅方向断面図である。 図1の空気入りタイヤの斜視図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ(以下、タイヤとも称す)1のトレッドパターンを示す、展開図である。また、図2は、図1のタイヤ1のA−A線に沿うタイヤ幅方向断面図であり、図3はタイヤ1の斜視図である。
このタイヤ1は、例えば乗用車用の、車両への装着方向が指定された空気入りタイヤとして用いることができる。以下、本明細書内では、車両への装着方向が指定された空気入りタイヤとして本発明を説明するが、本発明は装着方向が指定されないタイヤにも適用することができる。
このタイヤ1は、図示を一部省略するが、ビード部間にトロイダル状に延びるラジアル構造を有するカーカスと、トレッド部のカーカスのタイヤ径方向外側に配設されるベルトと、ベルトのタイヤ径方向外側に配設されて、トレッド踏面Tを形成するトレッドゴムと、を備えている。また、タイヤ1の内部補強構造等は一般的なラジアルタイヤのそれと同様とすることができる。
このタイヤ1は、図1、3に示すように、トレッド踏面Tに、タイヤ周方向に連続して延在する少なくとも2本の周方向溝2を有している。図示の例では、このタイヤ1は、トレッド踏面Tにおいてタイヤ赤道線CLに対してタイヤ幅方向両側に位置するタイヤ半部のうち、車両装着方向内側(図1では左側)のタイヤ半部において、3本の周方向溝21、22、23を有しているが、車両装着方向外側(図1では右側)のタイヤ半部においては、タイヤ周方向に連続して延在する周方向溝が設けられていない。
なお、図示の周方向溝2は、タイヤ周方向に直線状に延びているが、ジグザグ状、波状等の延在形態にすることができる。また、図示の例では、タイヤ幅方向外側の周方向溝21、22は、それぞれ溝幅が同じであり、タイヤ幅方向内側の周方向溝23よりも狭くなっているが、溝幅は任意にすることができる。さらに、周方向溝2の本数や配置は、図示の例とは異なるものにすることができる。
このタイヤ1は、少なくとも2本の周方向溝2のうちの隣り合う2本の周方向溝2により区画される少なくとも1本の陸部3を備えている。具体的には、図示の例では、車両装着方向内側のタイヤ半部に設けられている3本の周方向溝21、22、23により2本の陸部3と、最もタイヤ幅方向外側(この例では、車両装着方向内側)の周方向溝21とトレッド接地端TEとにより1本の車両装着方向内側のショルダー陸部4と、最もタイヤ幅方向内側(この例では、車両装着方向外側)に位置する周方向溝23とトレッド接地端TEとにより、タイヤ赤道線CLをまたがり車両装着方向外側に位置する外側陸部5と、が区画されている。
このタイヤ1では、上記の、少なくとも2本の周方向溝2(図1、3の例では周方向溝21、22、23)により区画された少なくとも1本の陸部(図1、3の例では2本の陸部)3は、タイヤ周方向に連続して延在し(すなわち、当該陸部3を横断するような横断溝が設けられていない)、且つ、図2に示すように、タイヤ幅方向断面視において、外輪郭線のうち少なくともトレッド踏面T側の部分Cが中心角θを90°以上とする1つの円弧である、円弧状陸部31を含んでいる。なお、図示の例では、2本の陸部3のそれぞれが円弧状陸部31となっている。また、円弧状陸部31の外輪郭線は、図2に示すように、その全てが円弧となっていてもよく、図示は省略するが、外輪郭線のうちのトレッド踏面T側の部分Cだけ円弧となり、残りの部分は、当該円弧の端から延在する、直線や曲線とすることができる。
なお、円弧状陸部31の「外輪郭線」は、タイヤ幅方向断面視において、当該円弧状陸部31を区画する周方向溝2の溝壁の輪郭線も含むものであり、換言すれば、円弧状陸部31の、一方の周方向溝2の溝壁から他方の周方向溝2の溝壁までの外輪郭線を意味する。
また、このタイヤ1では、円弧状陸部31を区画する周方向溝2の溝底と当該円弧状陸部31とが角になって連結しているが、図示は省略するが、タイヤ幅方向断面視において、円弧状陸部31を区画する周方向溝2の溝底と当該円弧状陸部31とを連結する連結部を設け、当該連結部の輪郭線を曲線にすることが好ましい。具体的には、当該連結部の輪郭線をタイヤ径方向内側に向かって凸状に湾曲させ、特に円弧にすることがより好ましい。
なお、このタイヤ1では、円弧状陸部31を区画する周方向溝2は、タイヤ幅方向断面視において、周方向溝2の所定の幅を有する平坦な溝底と、円弧状陸部31の外輪郭線が円弧となる部分とによって、トレッド踏面Tより窪んだ凹状となり、当該凹状の形状で例えば排水性能を発揮している。しかし、周方向溝2を、幅を有しない溝底と、円弧状陸部31の外輪郭線が円弧となる部分とによって、凹状とすることもできる。すなわち、例えば、2つの円弧状陸部31を隣接させて位置させることができ、かかる場合、周方向溝2の溝底は、タイヤ幅方向断面視において、周方向溝のうちタイヤ径方向で最も内側に位置する点になる。
なお、このタイヤ1では、タイヤ幅方向断面視において、円弧状陸部31以外の陸部によって形成されるトレッド踏面Tの仮想輪郭線Oを描いた場合、円弧状陸部31の円弧のペリフェリ中点である円弧の頂部(頂点)31tを、当該仮想輪郭線O上に、実質的に位置させることができる。より具体的には、円弧が、頂部31tで当該仮想輪郭線Oに接するように位置させることが好ましいが、頂部31tから当該輪郭線までをタイヤ径方向に沿って測った長さが当該頂部31tからタイヤ軸までをタイヤ径方向に沿って測った長さの1.6%以下となるように、頂部31tを、当該仮想輪郭線O上に実質的に位置させることができる。なお、円弧の頂部31tは、図示のように、タイヤ幅方向断面視において、円弧状陸部31の幅方向の中央部に位置することが好ましい。
また、このタイヤ1では、タイヤ幅方向断面視において、1本の円弧状陸部31について、その円弧をタイヤ幅方向に沿って測った円弧幅CWは、トレッド接地幅の10〜30%の範囲内となっている。具体的には、円弧幅CWは、図示の例のように、円弧状陸部31の外輪郭線が全て円弧で形成されている場合には、円弧状陸部31をタイヤ幅方向に沿って測った長さであり、図示は省略するが、外輪郭線のうちの一部が円弧で形成されている場合、当該円弧状陸部31の一部をタイヤ幅方向に沿って測った長さである。
なお、図示の例のように、円弧状陸部31がトレッド踏面Tに複数設けられる場合には、複数本の円弧状陸部31の円弧幅CWの合計が、トレッド接地幅の20〜50%の範囲内であることが好ましい。
続いて、本例における、トレッド踏面Tに設けられた、2本の周方向溝により区画された陸部3(本例では、いずれも円弧状陸部31)以外の陸部について説明する。
車両装着方向内側のショルダー陸部4は、図1、3に示すように、周方向溝21とトレッド接地端TEとにより区画された陸部であって、そのトレッド踏面T側の部分は、図2に示すように、その外輪郭線がタイヤ径方向外側に凸状に若干湾曲する曲線となっている。また、トレッド踏面T側の部分以外の周方向溝21側の部分は、周方向溝21の溝壁であって、その外輪郭線が、タイヤ径方向に対して傾斜する直線になっている。また、車両装着方向内側のショルダー陸部4は、タイヤ周方向に連続して延在し、当該陸部4を横断するような横断溝が設けられていない。
また、タイヤ赤道線CLをまたがって車両装着方向外側に位置する外側陸部5は、図1、3に示すように、最も車両装着方向外側に位置する周方向溝23とトレッド接地端TEとにより区画された陸部であって、外側陸部5の外輪郭線のうちのトレッド踏面T側の部分(当該陸部5内に設けられる溝を除く)は、図2に示すように、タイヤ径方向外側に凸状に若干湾曲する曲線となっている。また、外側陸部5の外輪郭線のうちの、車両装着方向内側のトレッド踏面T側以外の部分(トレッド踏面T側から周方向溝23側までの部分)は、円弧になっている。
外側陸部5は、図1、3に示すように、当該陸部5のなかの車両装着方向内側の部分からトレッド接地端TEへ延在する複数の第1幅方向溝51と、当該第1幅方向溝51とタイヤ周方向一方側に隣り合い、陸部5のなかの車両装着方向内側の部分から車両装着方向外側の部分の陸部5内まで延在する複数の第2幅方向溝52と、陸部5の車両装着方向内側の部分に設けられた、第1幅方向溝51の端部および第2幅方向溝52の端部を連結する第1連結溝53と、陸部5の車両装着方向外側の部分に設けられた、第1幅方向溝51および当該第1幅方向溝51とタイヤ周方向他方側に隣り合う第2幅方向溝52の端部を連結する屈曲する第2連結溝54と、を有している。さらに、外側陸部5は、第1連結溝53のタイヤ周方向端部のうち、第1幅方向溝51の端部が位置するタイヤ周方向他方側のタイヤ周方向端部から、タイヤ周方向に隣り合う第1連結溝53の手前まで、タイヤ周方向他方側へ延在して終端する周方向細溝55を有している。
より具体的には、第1幅方向溝51および第2幅方向溝52は、それぞれ、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜しながら延在しており、また、相互に略平行になっている。第1連結溝53は、略タイヤ周方向に延在し、また、その車両装着方向内側に、トレッド踏面Tから溝底へタイヤ幅方向に向かって溝深さが漸増する切欠き部56を有している。第2連結溝54は、その延在方向で中間にタイヤ幅方向内側に凸状の屈曲部を1箇所有している。第1幅方向溝51および第2連結溝54は段差部57を有しており、当該段差部57は、第1幅方向溝51と第2連結溝54に挟まれて鋭角な角部が形成される陸部5に隣接して位置し、第1幅方向溝51および第2連結溝54の溝深さよりも浅い深さになっている。
ここで、本発明の空気入りタイヤ1が上記のような円弧状陸部31を備えることによる作用・効果について以下説明する。
本発明のタイヤ1では、周方向溝2で区画される少なくとも1本の陸部3として、少なくとも1本の円弧状陸部31を有し、タイヤ幅方向断面視において、円弧状陸部31の外輪郭線のうちの円弧の中心角θを90°以上とし、且つ、円弧状陸部31の円弧幅CWをトレッド接地幅の10〜30%の範囲内とすることにより、制動性能および低転がり抵抗性能を両立させることができる。具体的には、走行時においては、円弧状陸部31のうち、外輪郭線が円弧となる部分Cが路面に接地することとなるが、定常走行時(速度が一定)においては、当該陸部31の頂部31t付近のみが路面と接地するため、接地面積を小さくすることができ、それゆえに、低転がり抵抗性能を向上(転がり抵抗を低下)させることができる。一方で、制動時等のようにタイヤ1により大きな負荷が加わるときにおいては、円弧状陸部31に負荷が加わって当該陸部31の頂部31t付近がタイヤ径方向に潰れるために、タイヤ1に加わる負荷に合わせて接地面積を大きくすることができる。それゆえに、グリップ力が向上し、制動性能を向上させることができる。
なお、タイヤ幅方向断面視において、外輪郭線のうちの円弧の中心角θを90°未満とした場合や1本の円弧状陸部31の円弧幅CWをトレッド接地幅の10%未満とした場合には、定常走行時またはタイヤ1に小さい負荷のみが加わった時において、円弧状陸部31の円弧の部分Cの殆ど全てが接地し、タイヤ1に加わる負荷によって接地面積を変化させることができなくなる。また、1本の円弧状陸部31の円弧幅CWをトレッド接地幅の30%超とした場合には、制動時等にタイヤ1の接地面積が不足しやすくなる。
また、円弧状陸部31はタイヤ周方向に連続して延在するので、陸部3に剛性段差が生じず、静粛性を向上させることができる。
なお、通常のタイヤでは、1本の陸部の外輪郭線のうちのトレッド踏面側の部分が仮に1つの円弧形状で形成されているとしても、当該円弧形状の円弧幅に対して曲率半径が極めて大きいので、中心角θは極めて小さくなる。
また、タイヤ1に加わる負荷によって接地面積を変化させて制動性能を向上させ、同時に円弧状陸部31を例えばコーナリング時の横力などに対して十分に対抗できるようにする観点から、タイヤ幅方向断面視において、円弧状陸部31の外輪郭線のうちの円弧の中心角θを90〜180°にすることが好ましく、中心角θを100〜140°以内にすることがより好ましい。また、同様の観点から、1本の円弧状陸部31の円弧幅CWをトレッド接地幅の15〜20%の範囲内とすることが好ましい。
さらに、このタイヤ1では、図1、3に示すように、円弧状陸部31は、トレッド踏面Tに複数本設けられ、複数本の円弧状陸部31の円弧幅CWの合計は、トレッド接地幅の20〜50%の範囲内であることが好ましい。この構成によれば、定常走行時において接地面積を十分に小さくすることができるので低転がり抵抗性能を十分に向上させることができ、また、円弧状陸部31の円弧幅CWの合計が大きすぎることにより、円弧状陸部31以外の陸部のタイヤ幅方向幅が小さくなりすぎて接地面積が不足し、制動性能が低下する虞を十分に抑えることができる。また、同様の観点から、複数の円弧状陸部31の円弧幅CWの合計が、トレッド接地幅の25〜35%の範囲内であることがより好ましい。
また、このタイヤ1では、円弧状陸部31の円弧となる部分は、当該陸部31のタイヤ径方向で最も外側となる位置から、周方向溝2の溝深さの80%となる位置よりも溝底側の位置まで延在していることが好ましい。この構成によれば、タイヤ1に加わる負荷に合わせて接地面積を十分変化させることができ、低転がり抵抗性能および制動性能を十分に両立することができる。なお、円弧状陸部31のタイヤ径方向で最も外側となる位置からの長さはタイヤ径方向に沿って測った長さとし、また、周方向溝2の溝深さは、トレッド踏面Tから、タイヤ径方向に沿って測った長さとする。
また、円弧状陸部31の円弧は、曲率半径が10〜30mmであることが好ましい。この構成によれば、定常走行時において接地面積を小さくすることができるので低転がり抵抗性能を十分に向上さることができ、また、円弧状陸部31の円弧となる部分が大きいことによる接地面積が不足して制動性能が低下する虞を防止することができる。
周方向溝2の溝深さは、4〜8mmとすることができる。また、タイヤ幅方向断面視において、円弧状陸部31を区画する1本の周方向溝2の溝底の幅は、トレッド接地幅の1〜3%であることが好ましい。なお、周方向溝2の溝底の幅は、周方向溝2の溝底を、周方向溝2の延在方向に直交する方向に沿って測った幅をいう。
なお、タイヤ1が、この例のように車両への装着方向が指定されたタイヤである場合には、コーナリング走行時は、車両装着方向外側のタイヤ半部により大きな荷重が負荷される。そこで、トレッド踏面Tの接地面積を十分に大きくし、車両装着方向外側の陸部の剛性を確保して、操縦安定性能、制動性能、駆動性能などの運動性能、特にコーナリング時の操縦安定性能を向上させる観点からは、全ての円弧状陸部31は、車両装着方向内側のタイヤ半部に位置することが好ましい。
また、トレッド踏面Tのうち、タイヤ赤道線CLが位置する部分は、円弧状陸部31や周方向溝2が位置しておらず、特に平坦状であることが好ましい。走行時では、トレッド踏面Tの中でもタイヤ赤道線CLが位置する部分が最も接地長が長くなるため、当該部分は、車両を旋回させる際、ハンドリングの応答性に影響するが、タイヤ赤道線CLが位置する部分を平坦状にすることにより接地面積を確保することができる。それ故に、操縦安定性能、制動性能、駆動性能などの運動性能、特に直進走行時から車両を旋回させる際の操縦安定性能を向上させることができる。なお、円弧状陸部31がタイヤ赤道線CL上に位置する場合、円弧状陸部31に荷重が十分負荷している状態で走行しているときには接地面積を確保することができるものの、直進走行時(定常走行時)から車両を旋回させる際には、円弧状陸部31に荷重が十分負荷されておらず、接地面積を十分に確保することができない虞があり、ハンドリングの応答性が低下する虞がある。
また、円弧状陸部31と、円弧状陸部31を区画する周方向溝2の溝底との境目に、曲線である連結部が存在しない場合には、当該境目より亀裂が生じてそれが進展するとタイヤ1の耐久性が低下する可能性が生じたり、トレッド踏面と路面との間に存在する水を周方向溝2内に効率よく誘導しにくくなり排水性が低下する虞が生じたりする。したがって、タイヤ幅方向断面視において、円弧状陸部31を区画する周方向溝2の溝底と当該円弧状陸部31とを連結する連結部の輪郭線は曲線であることが好ましい。なお、よりタイヤ1の耐久性を向上させ、排水性を十分に確保する観点からは、この連結部は、タイヤ幅方向断面視において、円弧であることが好ましく、また、円弧が0.5〜2mmの曲率半径を有していることがより好ましい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の空気入りタイヤは、上記の例に限定されることは無く、本発明の空気入りタイヤには、適宜変更を加えることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではない。
実施例1のタイヤは、タイヤサイズが195/65R15 91Hであり、図1〜3に示すようなトレッドパターンを有する。具体的には、実施例1のタイヤは、車両装着への装着方向が規定されるとともに、3本の周方向溝を備えており、当該3本の周方向溝で区画される2本の円弧状陸部を有している。また、このタイヤは、表1に記載の、円弧状陸部の円弧の中心角θ、円弧幅の合計、またネガティブ率(溝面積比率)を有している。
実施例2〜5のタイヤ、比較例3のタイヤは、表1に示すように変化させた以外実施例1のタイヤと同様である。
比較例1、2のタイヤは、実施例1のタイヤの外輪郭線に円弧が含まれる陸部について当該円弧を平坦にし(換言すれば、陸部の外輪郭線が略角張った形状となっている)、表1のネガティブ率になるように溝の溝幅を調整した以外、実施例1のタイヤと同様である。
[制動性能]
制動性能試験では、規定の空気圧を充填した各供試タイヤを装着した車両を、乾燥路面上を100Km/hの速度で走行させた後、フルブレーキし、その際の車両が停止するまでの距離(m)を測定した。結果を逆数にして、比較例1のタイヤを100とする指数値で表1に示す。この指数値は、数値が大きいほど制動性能が良好であることを表す。
[低転がり抵抗性能]
低転がり抵抗性能試験は、196kPaの内圧とした各供試タイヤを、直径1707mmの表面が平滑なスチームドラム試験機に装着し、荷重条件4.0kN、速度80km/hで走行させたときの転がり抵抗を、JIS D4234に規定される楕行法によって測定した。比較例1のタイヤを100とする指数値で表1に示す。この指数値は、数値が大きいほど低転がり抵抗性能が良好であることを表す。
表1の結果より、実施例1〜5のタイヤは円弧状陸部を有するので、比較例1のタイヤの陸部を有すると比較して、低転がり抵抗性能を向上させることができる。また、実施例1〜5は、同様なネガティブ率を有する引用文献2、3と比較して、制動性能を向上させることができる。したがって、本発明の実施例1〜5に係る発明は、制動性能および低転がり抵抗性能を両立させることができることがわかる。
本発明によれば、制動性能および低転がり抵抗性能を両立させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
1:タイヤ
2、21、22、23:周方向溝
3:陸部
31:円弧状陸部
31t:頂部(頂点)
4:ショルダー陸部
5:外側陸部
51:第1幅方向溝
52:第2幅方向溝
53:第1連結溝
54:第2連結溝
55:周方向細溝
56:切欠き部
57:段差部
C:円弧状陸部の外輪郭線のうちトレッド踏面側の部分
CL:タイヤ赤道線
CW:円弧幅
O:トレッド踏面の仮想輪郭線
T:トレッド踏面
TE:トレッド接地端
θ:中心角

Claims (5)

  1. トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延在する少なくとも2本の周方向溝と、当該2本の周方向溝により区画される少なくとも1本の陸部と、を備える空気入りタイヤであって、
    前記少なくとも1本の陸部は、タイヤ周方向に連続して延在し、且つ、タイヤ幅方向断面視において、外輪郭線のうち少なくともトレッド踏面側の部分が中心角を90°以上とする円弧である、円弧状陸部を含み、
    タイヤ幅方向断面視において、前記円弧状陸部の前記円弧をタイヤ幅方向に沿って測った円弧幅は、トレッド接地幅の10〜30%の範囲内であることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記円弧状陸部は、トレッド踏面に複数本設けられ、
    前記複数本の円弧状陸部の円弧幅の合計は、トレッド接地幅の20〜50%の範囲内である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記タイヤは、車両への装着方向が指定されたタイヤであり、
    全ての前記円弧状陸部は、車両装着方向内側のタイヤ半部に位置する、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. トレッド踏面のうち、タイヤ赤道線が位置する部分は、平坦状である、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤ幅方向断面視において、
    前記円弧状陸部を区画する周方向溝の溝底と当該円弧状陸部とを連結する連結部の輪郭線は、曲線である、請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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