JP2020199836A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ騒音性能、ウェット制動性能、及び操縦安定性能の改善をバランス良く実現した空気入りタイヤを提供すること。【解決手段】タイヤ総幅をSWとし、最大負荷能力の100%の荷重負荷時における接地幅をCW100とし、最大負荷能力の70%の荷重負荷時における接地幅をCW70とした場合に、1.04≦CW100/CW70≦1.15、及び0.75≦CW100/SW≦0.90を満たし、最大負荷能力の70%の荷重負荷時における溝面積比をGR70とした場合に、15%≦GR70≦27%を満たし、最大負荷能力の70%の荷重負荷時において周方向主溝を除いた溝面積比をGRAとするとともに、最大負荷能力の70%の荷重負荷時において接地する領域と最大負荷能力の100%の荷重負荷時において接地する領域との差分領域における溝面積比をGRBとした場合に、溝面積比GRA<溝面積比GRBを満たす。【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤ騒音性能、ウェット制動性能、及び操縦安定性能をバランス良く改善した空気入りタイヤに関する。
タイヤ騒音性能の改善については、各種技術が提案されている。
例えば、トレッド部の接地端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド幅TWを、タイヤ最大幅SWの0.65〜0.90倍とするとともに、タイヤ赤道を中心としたトレッド幅TWの50%の領域であるトレッド中央領域の外面のプロファイルを、タイヤ半径方向外側に凸で湾曲する円弧状とし、さらにバンドプライのバンドコードのタイヤ周方向に対する角度を、接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸減させ、さらに、内圧を10kPa、230kPa及び300kPaとしたときのプロファイルの曲率半径同士の関係に特徴を持たせることにより、タイヤ騒音性能を改善した技術が提案されている(特許文献1)。
特許第5952587号公報
しかしながら、例えば、トレッド部に形成する溝の領域を少なくすることによりタイヤ騒音性能を改善した場合には、溝面積低下によりウェット制動性能の劣化が懸念される。また、ベルト剛性を低くするなどしてトレッド部の剛性を低減させることによりタイヤ騒音性能を改善した場合には、トレッド部の剛性低下により操縦安定性能の劣化が懸念される。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、タイヤ騒音性能、ウェット制動性能、及び操縦安定性能の改善をバランス良く実現した空気入りタイヤを提供することにある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部にタイヤ周方向に延在する少なくとも2本の周方向主溝が形成され、
規定リムに組み込んで規定内圧を充填した状態において、
タイヤ総幅をSWとし、最大負荷能力の100%の荷重負荷時における接地幅をCW100とし、最大負荷能力の70%の荷重負荷時における接地幅をCW70とした場合に、
1.04≦CW100/CW70≦1.15、及び
0.75≦CW100/SW≦0.90
を満たし、
最大負荷能力の70%の荷重負荷時における溝面積比をGR70とした場合に、
15%≦GR70≦27%
を満たし、
最大負荷能力の70%の荷重負荷時において上記周方向主溝を除いた溝面積比をGRAとするとともに、最大負荷能力の70%の荷重負荷時において接地する領域と、最大負荷能力の100%の荷重負荷時において接地する領域と、の差分領域における溝面積比をGRBとした場合に、
溝面積比GRA<溝面積比GRB
を満たす。
本発明に係る空気入りタイヤでは、制動荷重負荷時の接地幅と常用荷重負荷時の接地幅との比、制動荷重負荷時の接地幅とタイヤ総幅との比、常用荷重負荷時の溝面積比、常用荷重負荷時の溝面積比と制動荷重負荷時の溝面積比との関係、について改良を加えている。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、タイヤ騒音性能、ウェット制動性能、及び操縦安定性能をバランス良く改善することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤを示す、タイヤ子午断面図である。 図2は、図1に示す空気入りタイヤの平面図である。 図3は、図1に示す本実施形態の空気入りタイヤの、サイドウォール部からトレッド部にかけての、タイヤ赤道面CLからタイヤ幅方向の一方側のみを示す、タイヤ子午断面図である。 図4は、図2に示す本実施形態の空気入りタイヤの変形例を示す平面図である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から6)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施形態は、本発明を限定するものではない。また、当該実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、当該実施形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ(無負荷時)を示す、タイヤ子午断面図である。図1に示す空気入りタイヤ10は、左右一対のビード部12と、ビード部12の径方向外側に連なるサイドウォール部14、14と、サイドウォール部14、14間に跨るトレッド部16とを備える。
また、図1に示す空気入りタイヤ10は、左右一対のビード部12、12間にトロイド状に延在する少なくとも1枚(同図においては1枚)のカーカスプライからなるカーカス22と、カーカス22のタイヤ径方向外側に配置されてコードを含む少なくとも1層(同図においては3層)のベルト層24a、24b、24cを含むベルト24と、ベルト24のタイヤ幅方向外側に配置され、トレッド部16の一部を構成するトレッドゴム26とを備える。
図2は、図1に示す空気入りタイヤ(無負荷時)の平面図である。本実施形態の空気入りタイヤ10は、図1、2に示すように、トレッド部16にタイヤ周方向に延在する少なくとも2本(これらの図に示すところでは4本)の周方向主溝28(28a、28b、28c、28d)が形成されている。
そして、本実施形態の空気入りタイヤ10は、図2に示すように、タイヤ幅方向最外側の周方向主溝28a、28dのタイヤ幅方向外側のそれぞれに、タイヤ幅方向に対して傾斜する複数のラグ溝30が、タイヤ周方向に一定の間隔で形成されている。また、図2に示す例では、タイヤ幅方向内側の2つの周方向主溝28b、28cのそれぞれからタイヤ幅方向内側に延在して陸部内で終端する細溝32がタイヤ周方向に一定の間隔で形成されている。さらに、図2に示す例では、タイヤ幅方向外側の2つの周方向主溝28a、28dのそれぞれからタイヤ幅方向内側に延在して陸部内で終端する細溝34がタイヤ周方向に一定の間隔で形成されている。
なお、以上に示す周方向主溝28a〜28dは、その溝幅が6mm〜12mmであり、溝深さが6mm〜9mmである。ラグ溝30は、その溝幅が1.5mm〜4mmであり、溝深さが4.4mm〜7.4mmである。細溝32、34は、その溝幅が0.6mm〜1.5mmであり、溝深さが4.4mm〜7.4mmである。ここで、溝幅とは、溝の延在方向に垂直な方向における最大寸法であり、溝深さとは、溝がないとした場合におけるタイヤプロファイルラインから溝底までのタイヤ径方向における最大寸法である。
以上のような前提の下、本実施形態の空気入りタイヤ10は、規定リムに組み込んで規定内圧を充填した状態において、
タイヤ総幅をSWとし(図1)、最大負荷能力の100%の荷重負荷時における接地幅をCW100とし、最大負荷能力の70%の荷重負荷時における接地幅をCW70とした場合に、
1.04≦CW100/CW70≦1.15、及び
0.75≦CW100/SW≦0.90
を満たす。なお、最大負荷能力の100%の荷重とは前輪の制動荷重負荷時(以下、制動時という。)の荷重を想定したものであり、最大負荷能力の70%の荷重とは前輪の常用荷重負荷時(発進時及び制動時以外の使用時を意味する。以下、常用時という。)を想定したものである。
ここで、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、又はETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、又はETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。さらに、最大負荷能力とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、又はETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
また、本実施形態の空気入りタイヤ10は、常用時における溝面積比をGR70とした場合に、
15%≦GR70≦27%
を満たす。
さらに、本実施形態の空気入りタイヤ10は、常用時において周方向主溝を除いた溝面積比をGRAとするとともに、常用時において接地する領域と制動時において接地する領域との差分領域における溝面積比をGRBとした場合に、
溝面積比GRA<溝面積比GRB
を満たす。
(作用等)
比CW100/CW70を1.04以上、とすることで、制動時の接地幅が十分に確保され、制動時の接地面積や接地圧を高めることができ、ひいてはウェット制動性能を高めることができる(作用効果1)。
これに対し、比CW100/CW70を1.15以下とすることで、常用時の接地幅が十分に確保され、接地面積やグリップ力を高めることができ、ひいては操縦安定性能を高めることができる(作用効果2)。
また、比CW100/SWを0.75以上とすることで、制動時の接地幅が十分に確保され、制動時の接地面積や接地圧を高めることができ、ひいてはウェット制動性能を高めることができる(作用効果3)。
これに対し、比CW100/SWを0.90以下とすることで、制動時の接地幅が過度に大きくならず、排水性を阻害しない範囲で接地圧を保つことができる(作用効果4)。
さらに、溝面積比GR70を15%以上とすることで、常用時の溝面積比を十分に確保して排水性を高め、ひいては、パターン剛性を適正な範囲となるよう調整することで操縦安定性能を高めることができる(作用効果5)。
これに対し、GR70を27%以下とすることで、常用時の溝面積比を過度に大きくせずにロードノイズ発生源の増大を抑止し、ひいてはタイヤ騒音性能を高めることができる(作用効果6)。
加えて、タイヤ騒音の原因となる常用時のロードノイズは、溝面積比GRAの対象領域(図2におけるドット密度の比較的低い領域(低ドット領域))から発生し、溝面積比GRBの対象領域(図2におけるドット密度の比較的高い領域(高ドット領域)からは殆ど発生しない。溝面積比GRAを溝面積比GRBよりも小さくすること、即ち、常用時に路面と接する領域(低ドット領域)の溝面積比GRAを比較的小さくすることで、ロードノイズの発生源を少なくして、タイヤ騒音性能を高めることができる(作用効果7)とともに、上記低ドット領域における剛性を高めて操縦安定性能を高めることができる(作用効果8)。また、制動時のみ路面と接する領域(高ドット領域)の溝面積比GRBを比較的大きくすることで、制動時に路面に滞留している水の逃道を十分に確保し、ウェット制動性能を高めることができる(作用効果9)。
以上に示すように、本実施形態の空気入りタイヤでは、制動荷重負荷時の接地幅と常用荷重負荷時の接地幅との比、制動荷重負荷時の接地幅とタイヤ総幅との比、常用荷重負荷時の溝面積比、常用荷重負荷時の溝面積比と制動荷重負荷時の溝面積比との関係、についてそれぞれ改良を加えることで、上記作用効果1〜9が相まって、タイヤ騒音性能、ウェット制動性能、及び操縦安定性能をバランス良く改善することができる。
なお、以上に示す本実施形態の空気入りタイヤは、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施形態の空気入りタイヤを製造する場合には、加硫用金型の内壁に、例えば、図2に示すトレッド部に形成される溝及び凸部に対応する凸部及び凹部を形成し、この金型を用いて加硫を行う。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から6を説明する。
(付加的形態1)
図3は、図1に示す本実施形態の空気入りタイヤの、サイドウォール部14からトレッド部16にかけての、タイヤ赤道面CLからタイヤ幅方向の一方側のみを示す、タイヤ子午断面図である。なお、より具体的には、図3は、規定リムに組み込んで規定内圧を充填した無負荷時のタイヤ子午断面図である。
基本形態においては、図3に示すように、タイヤ赤道面CLにおけるタイヤ表面の点をP0とするとともに、制動時の接地端に相当するタイヤ幅方向位置の点をP1、常用時の接地端に相当するタイヤ幅方向位置の点をP2、最大負荷能力の50%の荷重負荷時の接地端に相当するタイヤ幅方向位置の点をP3とし、点P0と、点P1からP3と、を結ぶ各線分のタイヤ幅方向に対するなす角をそれぞれθ100、θ70、θ50とした場合に、
4.5°≦θ100≦7.5°、
1.15≦θ100/θ70≦1.35、及び
1.60≦θ100/θ50≦2.10
を満たし、
さらに、有効ベルト幅BWと上記接地幅CW100とが、
0.87≦BW/CW100≦0.97
を満たすこと(付加的形態1)が好ましい。
なお、最大負荷能力の50%の荷重とは後輪の常用荷重負荷時を想定したものである。また、有効ベルト幅BWとは、ベルトを構成するベルト層のうち、タイヤ幅方向に最も長いベルト層のタイヤ幅方向寸法をいう。
θ100を4.5°以上とすることで、接地幅の荷重依存性を大きくすることができ、制動時の接地面積をさらに高め、ひいてはウェット制動性能をさらに高めることができる。
これに対し、θ100を7.5°以下とすることで、接地幅の荷重依存性を過度に大きくせず、常用時と制動時との間で接地幅を過度に異ならせることなく、特に操縦安定性能をさらに高めることができる。
また、θ100/θ70を1.15以上とすることで、前輪に関し、接地幅の荷重依存性をさらに高めることができる。これにより、制動時の接地面積をさらに高め、ひいてはウェット制動性能をさらに高めることができる。
これに対し、θ100/θ70を1.35以下とすることで、前輪に関し、接地幅の荷重依存性を過度に大きくすることをさらに回避することができる。これにより、常用時と制動時との間で接地幅を過度に異ならせることなく、特に操縦安定性能をさらに高めることができる。
さらに、θ100/θ50を1.60以上とすることで、後輪に関し、接地幅の荷重依存性をさらに高めることができる。これにより、制動時の接地面積をさらに高め、ひいてはウェット制動性能をさらに高めることができる。
これに対し、θ100/θ50を2.10以下とすることで、後輪に関し、接地幅の荷重依存性を過度に大きくすることをさらに回避することができる。これにより、常用時と制動時との間で接地幅を過度に異ならせることなく、特に操縦安定性能をさらに高めることができる。
加えて、BW/CW100を0.87以上とすることで、制動時に接地する領域の大部分にベルト層を配置することで剛性をさらに高めることができ、ひいてはウェット制動性能をさらに高めることができる。
これに対し、BW/CW100を0.97以下とすることで、制動時に接地する領域のタイヤ幅方向両外側部分にベルト層を配置しない領域を存在させて、これらの部分の剛性を低減してトレッド部の変形をさらに容易にすることができる。これにより、制動時において、接地圧をさらに高めることができ、ひいては、ウェット制動性能をさらに高めることができる。
(付加的形態2)
基本形態又は基本形態に付加的形態1を加えた形態においては、溝面積比GRAと溝面積比GRBとの差について、10%≦(GRB−GRA)≦20%を満たすこと(付加的形態2)が好ましい。
付加的形態2では、差(GRB−GRA)を10%以上とすること、即ち、図2における高ドット領域(制動時にのみ接地する領域)と低ドット領域(常用時及び制動時の双方において接地する領域)との溝面積比の差を10%以上としている。このため、常用時から制動時に移行した際の接地面内における溝面積の増大量をさらに大きくすることができ、ひいてはウェット制動性能をさらに高めることができる。
これに対し、付加的形態2では、差(GRB−GRA)を20%以下とすること、即ち、図2における高ドット領域と低ドット領域との溝面積比の差を20%以下としている。このため、常用時から制動時に移行した際の接地面内における溝面積の増大量を過度に大きくせず、特に図2において制動時に接地面内に含まれるラグ溝30の溝面積を抑制することができる。これにより、常用時から制動時に移行する際のロードノイズの増大を抑制することができ、ひいてはタイヤ騒音性能をさらに高めることができる。
(付加的形態3)
基本形態又は基本形態に付加的形態1、2の少なくともいずれかを加えた形態においては、図1に示すタイヤ総幅SWが規格中央値以下であること(付加的形態3)が好ましい。ここで、規格とは、上述したJATMA、TRA、又はETRTOをいう。また、規格中央値とは、JATMA等に掲載されている複数のタイヤ総幅SWを小さい値から順に並べた場合に、中央に位置する値をいう。
タイヤ総幅SWを規格中央値以下とすること、換言すれば、タイヤ総幅SWをある程度小さくすることで、常用時から制動時に至るまでの接地幅SWを低減することできる。これにより、常用時から制動時までの接地面内での溝面積を低く抑えてロードノイズを低減し、タイヤ騒音性能をさらに高めることができる。
(付加的形態4)
基本形態又は基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれかを加えた形態においては、タイヤ外径が規格中央値以上であること(付加的形態4)が好ましい。ここで、規格とは、上述したJATMA、TRA、又はETRTOをいう。また、規格中央値とは、JATMA等に掲載されている複数のタイヤ外径を小さい値から順に並べた場合に、中央に位置する値をいう。
タイヤ外径を規格中央値以上とすること、換言すれば、タイヤ外径をある程度大きくすることで、常用時においても制動時においても、トレッド表面の溝が形成されている領域の中で路面と接する領域をさらに小さくすることができる。これにより、常用時から制動時に至るまで、接地面内での溝面積を低く抑えてロードノイズを低減し、タイヤ騒音性能をさらに高めることができる。
なお、タイヤ外径を、規格最大から3mm小さい値以上とすることで、上記効果をさらに高いレベルで奏することができる。
(付加的形態5)
基本形態又は基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれかを加えた形態においては、図2に示す周方向主溝28a〜28dのうち、タイヤ幅方向の最外側に位置する2つの周方向主溝28a、28d同士間(より具体的には、溝28a、28dのタイヤ幅方向外側位置同士間)の、タイヤ幅方向寸法をGEWとした場合に、比(GEW/CW70)が0.85以上0.92以下であること(付加的形態5)が好ましい。
比(GEW/CW70)を0.85以上とすることで、前輪に関し、周方向主溝28a、28dをCW70のタイヤ幅方向両端部分に近い領域にまで形成し、結果的に周方向主溝28a、28dをCW100のタイヤ幅方向両端部分に近い領域にまで形成することができる。これにより、制動時における排水性能をさらに改善して、ウェット制動性能をさらに高めることができる。
これに対し、比(GEW/CW70)を0.92以下とすることで、前輪に関し、図2において、タイヤ幅方向最外側の周方向主溝28a、28dをラグ溝30に近づけ過ぎず、ラグ溝30のタイヤ幅方向内側の陸部(即ち、常用時においても制動時においても路面との面圧が高くなる部分)の剛性を十分に確保することができる。これにより、操縦安定性能及びウェット制動性能をさらに高めることができる。
なお、図2が周方向主溝が4本の場合を示す例(2本の溝28b、28cが気柱を構成する場合)であるのに対し、図4は図2の変形例であり、具体的には周方向主溝が5本(28a、28b、28c、28d、28e)の場合を示す例(3本の溝28f、28g、28hが気柱を構成する場合)である。これら図2、4のいずれの場合においても、比(GEW/CW70)を上記の範囲とすることで、上記効果をそれぞれ奏することができる。
(付加的形態6)
基本形態又は基本形態に付加的形態1から5の少なくともいずれかを加えた形態においては、図1に示すベルト24のタイヤ径方向外側にベルトカバー36(36a、36b)を備え、タイヤ赤道面CLにおける、カーカス14と、ベルト24と、ベルトカバー36とのタイヤ径方向寸法MGが2.0mm以上5.5mm以下であること(付加的形態6)が好ましい。
タイヤ径方向寸法MGを2.0mm以上とすることで、優れた耐久性能を実現することができる。一方、タイヤ径方向寸法MGを5.5mm以下とすることで、トレッド全体としての剛性が高まり過ぎることはない。これにより、走行時にトレッド部を十分に変形させることができ、ひいては接地面積を十分に確保することができるため、操縦安定性能及びびウェット制動性能をさらに高めることができる。
なお、タイヤ径方向寸法MGは3.5mm以上5.0mm以下とすることがより好ましく、3.7mm以上4.8mm以下とすることが極めて好ましい。
タイヤサイズを205/60R16 92Vとし、図1及び図2(場合によっては図4)に示すタイヤ子午断面形状を有する発明例1から7の空気入りタイヤ及び従来例の空気入りタイヤを作製した。なお、これらの空気入りタイヤの細部の諸条件については、以下の表1、2に示すとおりである。なお、表1、2中、SWはタイヤ総幅を、CW100は最大負荷能力の100%の荷重負荷時における接地幅を、CW70は最大負荷能力の70%の荷重負荷時における接地幅を、GR70は最大負荷能力の70%の荷重負荷時における溝面積比を、GRAは最大負荷能力の70%の荷重負荷時における周方向主溝を除いた溝面積比を、GRBは最大負荷能力の70%の荷重負荷時における接地領域と最大負荷能力の100%の荷重負荷時における接地領域との差分領域における溝面積比を、θ100、θ70、θ50はそれぞれ図3に示す点P0と点P1からP3のそれぞれとを結ぶ各線分のタイヤ幅方向に対するなす角を、BWは有効ベルト幅を、GEWは最大負荷能力の70%の荷重負荷時において、周方向主溝のうち、タイヤ幅方向の最外側に位置する2つの周方向主溝同士間の、タイヤ幅方向寸法を、そしてMGはタイヤ赤道面における、カーカスと、ベルトと、ベルトカバーとのタイヤ径方向寸法を、それぞれ示す。これらの符号等については、いずれも、上述した本明細書の記載に準拠したものである。
このように作製した、発明例1から7の空気入りタイヤ及び従来例の各供試タイヤを規定リム(16×6J)に組んで、前輪については最大負荷能力の70%の荷重(441kg)を負荷するとともに、後輪については最大負荷能力の50%の荷重(315kg)を負荷して、排気量2000ccの前輪駆動車(試験車両)に装着し、以下の要領に従い、タイヤ騒音性能と、ウェット制動性能と、操縦安定性能とについての評価を行った。
(タイヤ騒音性能)
速度50km/hでトランスミッションをニュートラルにし、エンジンを停止させたときの通過音の音圧レベル(dB)を測定した。そして、従来例の音圧レベルを100(基準値)とした指数評価を行った。この指数値が高いほど、タイヤ騒音性能が高いことを意味する。この結果を表1に併記する。
(ウェット制動性能)
水膜1mmのウェット路面において、初速100km/hの状態から制動を行って停止するまでの距離を測定した。そして、この測定値の逆数を用い、従来例の値を100(基準値)とした指数評価を行った。この指数値が高いほど、ウェット制動性能が高いことを意味する。この結果を表1に併記する。
(操縦安定性能)
試験車両を用いて乾燥路面のテストコースを走行し、レーンチェンジ時およびコーナリング時におけるリニアリティ(ハンドル操作時の車両追従性能)について、熟練のテストドライバーによる官能評価を行った。この官能評価は、従来例の値を100(基準値)とした指数評価を行った。この指数値が高いほど、操縦安定性能が高いことを意味する。この結果を表1に併記する。
Figure 2020199836
Figure 2020199836
表1、2によれば、本発明の技術的範囲に属する(即ち、制動荷重負荷時の接地幅と常用荷重負荷時の接地幅との比、制動荷重負荷時の接地幅とタイヤ総幅との比、常用荷重負荷時の溝面積比、常用荷重負荷時の溝面積比と制動荷重負荷時の溝面積比との関係、について改良を加えた)発明例1から7の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属さない、従来例の空気入りタイヤに比べて、タイヤ騒音性能、ウェット制動性能、及び操縦安定性能がバランス良く改善されていることが判る。
10 空気入りタイヤ
12 ビード部
14 サイドウォール部
16 トレッド部
22 カーカス
24 ベルト
26 トレッドゴム
28 主方向主溝
30 ラグ溝
32、34 細溝
36 ベルトカバー
GEW 2つの周方向主溝28a、28d同士間の、タイヤ幅方向寸法
CL タイヤ赤道面
CW70 最大負荷能力の70%の荷重負荷時における接地幅
CW100 最大負荷能力の100%の荷重負荷時における接地幅
SW タイヤ総幅

Claims (7)

  1. トレッド部にタイヤ周方向に延在する少なくとも2本の周方向主溝が形成された空気入りタイヤであって、
    規定リムに組み込んで規定内圧を充填した状態において、
    タイヤ総幅をSWとし、最大負荷能力の100%の荷重負荷時における接地幅をCW100とし、最大負荷能力の70%の荷重負荷時における接地幅をCW70とした場合に、
    1.04≦CW100/CW70≦1.15、及び
    0.75≦CW100/SW≦0.90
    を満たし、
    最大負荷能力の70%の荷重負荷時における溝面積比をGR70とした場合に、
    15%≦GR70≦27%
    を満たし、
    最大負荷能力の70%の荷重負荷時において前記周方向主溝を除いた溝面積比をGRAとするとともに、最大負荷能力の70%の荷重負荷時において接地する領域と、最大負荷能力の100%の荷重負荷時において接地する領域と、の差分領域における溝面積比をGRBとした場合に、
    溝面積比GRA<溝面積比GRB
    を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 規定リムに組み込んで規定内圧を充填した無負荷時のタイヤ子午断面視において、タイヤ赤道面におけるタイヤ表面の点をP0とするとともに、最大負荷能力の100%の荷重負荷時の接地端に相当するタイヤ幅方向位置の点をP1、最大負荷能力の70%の荷重負荷時の接地端に相当するタイヤ幅方向位置の点をP2、最大負荷能力の50%の荷重負荷時の接地端に相当するタイヤ幅方向位置の点をP3とし、点P0と点P1からP3とを結ぶ各線分のタイヤ幅方向に対するなす角をそれぞれθ100、θ70、θ50とした場合に、
    4.5°≦θ100≦7.5°、
    1.15≦θ100/θ70≦1.35、及び
    60≦θ100/θ50≦2.10
    を満たし、
    さらに、有効ベルト幅BWと前記接地幅CW100とが、
    0.87≦BW/CW100≦0.97
    を満たす、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記溝面積比GRAと前記溝面積比GRBとの差について、
    10%≦(GRB−GRA)≦20%
    を満たす、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ総幅SWが規格中央値以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤ外径が規格中央値以上である、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 無負荷時において、前記周方向主溝のうち、タイヤ幅方向の最外側に位置する2つの周方向主溝同士間の、タイヤ幅方向寸法をGEWとした場合に、
    0.85≦GEW/CW70≦0.92
    を満たす、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ベルトのタイヤ径方向外側にベルトカバーを備え、タイヤ赤道面における、前記カーカスと、前記ベルトと、前記ベルトカバーとのタイヤ径方向寸法をMGとした場合に、
    2.0mm≦MG≦5.5mm
    を満たす、請求項1から6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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