JP2017081072A - ワークの貼り合わせ方法およびワークの貼り合わせ装置 - Google Patents

ワークの貼り合わせ方法およびワークの貼り合わせ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】貼り合せ面の周縁部にそり部を有する樹脂製の板状の第一ワークと、板状の第二ワークとを、信頼性の高い接合状態で、貼り合わせることが可能なワークの貼り合わせ方法およびワークの貼り合わせ装置を提供すること。【解決手段】第一ワークおよび第二ワークの少なくとも一方の貼り合わせ面を活性化する表面活性化工程と、第一ワークと第二ワークとをそれぞれの貼り合わせ面が接触するように積層し、第一ワークにおけるそり部が形成された領域以外の領域を積層方向に加圧することにより第一ワークと第二ワークを貼り合わせる工程とを有する。ワークの貼り合わせ装置は、加圧機構の駆動により、第一ワークを保持する第一のステージに設けられたワーク押さえ部によって第一ワークにおけるそり部が形成された領域の内周縁より内側の領域を加圧する構成とされている。【選択図】図1

Description

本発明は、ワークの貼り合わせ方法およびワークの貼り合わせ装置に関するものである。
現在、少なくとも一方が合成樹脂からなる2枚の平板状の基板を貼り合わせる方法として、各々の基板における貼り合わせ面に紫外線を照射して、当該各基板の貼り合わせ面を活性化させ、両基板を紫外線が照射されたそれぞれの貼り合わせ面同士が密着するように積層して接合する方法が提案されている(例えば特許文献1〜特許文献5参照)。
また、基板の表面を活性化する方法としては、大気圧またはその近傍下においてプロセスガスをプラズマ化し、このプラズマ化したプロセスガスを基板の表面に接触させる方法を利用することも可能である。
これらの文献には、接合をより強固にするために、例えば、(a)2枚の基板を積層した状態において厚み方向(積層方向)に加圧する処理、(b)2枚の基板を積層した状態において加熱する処理、(c)2枚の基板を積層した状態において厚み方向に加圧した後、加熱する処理、もしくは(d)2枚の基板を積層した状態において厚み方向に加圧しながら加熱する処理が適宜行われることが記載されている。
近年では、マイクロリアクタや、例えば光拡散板のような光学部品の製造において、基板の貼り合わせ方法として、上記のような基板の貼り合わせ方法の採用が検討されている。ここに、マイクロリアクタは、例えばシリコン、シリコーン樹脂またはガラスなどよりなる小さな基板上に、半導体微細加工技術によってマイクロスケールの分析用チャネルなどが形成されたマイクロチップよりなるものである。このようなマイクロチップは、典型的には一対の基板が対向して接着された構造を有する。
特許第3714338号公報 特開2006−187730号公報 特開2008−19348号公報 国際公開第2008/087800号 特許第5152361号公報
而して、合成樹脂からなる平板状の基板は、一般に射出成形により形成されることが多い。射出成形により形成された基板においては、加工に伴う変形部分であるソリやバリが全周縁にわたって端縁から数mmの外周縁領域に不可避的に生じることがある。以下、本明細書では、上記のソリおよびバリを総称して「そり部」と呼称する。
ここで、少なくとも一方の基板が全周縁にわたってそり部を有するものである2枚の平板状の基板を貼り合わせる場合を考える。図12は、従来における貼り合わせ工程の一例を概略的に示す説明図である。この例における第一ワーク80は、そり部83を有する樹脂基板であり、第二ワーク85はガラス基板である。なお、実際には、ガラス基板は、その周縁部が加熱軟化させて丸め加工する口焼き処理が行われることがある。そのため、ガラス基板についても、場合によっては、丸め加工部分が突起した状態となることもある。この場合も、加工に伴う変形部分を「そり部」と呼ぶことにする。なお、図12では理解を容易にするために、ガラス基板には、そり部が存在しない場合を示している。
図12(a)に示すように、先ず、一面および他面の各々にそり部83が形成された第一ワーク80および第二ワーク85の一面におけるそれぞれの貼り合わせ面81,86を活性化させるために、当該貼り合わせ面81,86に紫外線光源90によって紫外線を照射する。ここに、紫外線光源90としては、例えば中心波長172nmの真空紫外線を放射するキセノンエキシマランプなどを用いることができる。なお、理解を容易にするために、第一ワーク80におけるそり部83の形状は強調して描かれている。
なお、先に述べたように、貼り合わせ面81,86の活性化は、大気圧またはその近傍下においてプロセスガスをプラズマ化し、このプラズマ化したプロセスガスを基板の表面に接触させるようにしてもよい。
次に、図12(b)に示すように、ワーク載置ステージ95上において、第一ワーク80と第二ワーク85を、紫外線が照射されたそれぞれの貼り合わせ面81,86が密着するように積層する。このとき、第一ワーク80のそり部83によって、両ワーク間には、例えば1μm程度の間隔の空間が形成される。なお、図12(b)では、そり部83の形状が強調して描かれているため、両ワーク間には面方向の全域にわたって空間が生じた状態とされているが、実際には、第一ワーク80である樹脂基板の平面度によっては、第一ワーク80と第二ワーク85が接触した状態となる場合もある。
そして、図12(c)に示すように、ワーク載置ステージ95上に配置された第一ワーク80と第二ワーク85の積層体を加圧部材96によって積層方向に加圧する。これにより、第一ワーク80のそり部83を変形させて、図12(d)に示すように、第一ワーク80と第二ワーク85のそれぞれの貼り合わせ面81,86を一様に接触させる。以って、図12(e)に示すように、第一ワーク80と第二ワーク85とが一体に接合された貼り合わせ部材が得られる。
なお、上述したように、第一ワーク80と第二ワーク85の積層体に対して、厚み方向に加圧しながら加熱する処理が行われてもよいし、当該積層体を厚み方向に加圧した後、加熱する処理が行われてもよい。
ここで、基板の貼り合わせのメカニズムを、例えばPDMS基板80aとガラス基板85aを貼り合わせる際のメカニズムを例に挙げて説明すると、図13(a)に示すように、PDMS基板80aの表面(貼り合わせ面)は、オルガノシロキシ基が存在する疎水性表面となっている。大気中に保持されるPDMS基板80aの表面に、波長220nm以下の紫外線を照射することにより、PDMS基板80aの表面にて活性酸素が発生する。この活性酸素とPDMS基板80aの表面とが接触することにより、PDMS基板80aの表面が酸化される。すなわち、図13(b)に示すように、オルガノシロキシ基に係るメチル基が脱離され、当該メチル基が結合していたケイ素原子に活性酸素が結合された状態となる。大気中には水分が存在しているので、生成された活性酸素と水素とが結合し、図13(c)に示すように、PDMS基板80aの表面は、ケイ素原子にヒドロキシ基(OH基)が結合された状態となる。このような表面にガラス基板85aの親水性表面(貼り合わせ面)を重ね合わせて両表面を密着させることにより、図13(d)に示すように、PDMS基板80aの表面とガラス基板85aの表面との界面において水素結合が形成され、両基板が接合される。
以上の貼り合わせ工程において、第一ワーク80と第二ワーク85の積層体に対する加圧処理は、上記の接合反応が貼り合わせ面の全面において均一にかつ確実に行われるようにするために行われる。
ここで、第一ワーク80と第二ワーク85の積層体に対する加圧処理について考察する。
図12(b)に示されるように、そり部83がある第一ワーク80と第二ワーク85とを積層すると、第一ワーク80の周縁部のそり部83の先端縁と第二ワーク85の貼り合わせ面86とが接触する。ここに、両ワークの貼り合わせ面81,86は、紫外線が照射されているので活性化されている。よって、第一ワーク80のそり部83の先端縁と第二ワーク85の貼り合わせ面86との接触部において、両ワークの接合が発生する。すなわち、第一ワーク80は、上記接触部において第二ワーク85に固定される。この状態において、図12(c)に示すように、加圧部材96によって、第一ワーク80の他面全体が加圧される場合には、第一ワーク80におけるそり部83と第二ワーク85との固定部分も加圧される。当該固定部分にあっては、少なくとも加圧開始時から両ワークの貼り合わせ面の全体が接触するまでは、活性化効果と加圧効果の相乗効果により、加圧開始時において両ワークが接触していない中央部分より強い接合力で接合(固定)されることとなる。従って、両ワークが加圧されると、第一ワーク80は、その周縁部において第二ワーク85に固定された状態で変形される。これにより、第一ワーク80の貼り合わせ面81の全面が第二ワーク85の貼り合わせ面86に一様に接触することになる。しかしながら、両ワークへの加圧が解除されると、得られる貼り合わせ部材においては、加圧前の両ワークの接触部近傍(図12(e)において破線で囲まれた領域で示す。)に内部応力が残存する。このため、両ワークを貼り合わせた後、残存した内部応力により両ワークが再び剥離するという不具合が生じることがある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、貼り合せ面の周縁領域にそり部を有する樹脂からなる板状の第一ワークと、板状の第二ワークとを、信頼性の高い接合状態で、貼り合わせることのできるワークの貼り合わせ方法およびワークの貼り合わせ装置を提供することを目的とする。
本発明のワークの貼り合わせ方法は、樹脂からなる板状の第一ワークを板状の第二ワークに貼り合わせる方法であって、
前記第一ワークは、貼り合わせ面における外周縁部に厚み方向に突出するそり部を有するものであり、
前記第一ワークおよび前記第二ワークの少なくとも一方の貼り合わせ面を活性化する表面活性化工程と、
当該第一ワークと当該第二ワークとをそれぞれの貼り合わせ面が接触するように積層し、当該第一ワークにおける前記そり部が形成された領域以外の領域を積層方向に加圧することにより当該第一ワークと当該第二ワークを貼り合わせる工程と
を有することを特徴とする。
また、本発明のワークの貼り合わせ方法においては、前記第二ワークの貼り合わせ面の外周縁を、前記第一ワークの貼り合わせ面の外周縁よりも外方に位置させることが好ましい。
また、本発明のワークの貼り合わせ方法においては、前記表面活性化工程が、前記第一ワークおよび前記第二ワークの少なくとも一方の貼り合わせ面に真空紫外線を照射する紫外線照射処理工程であることが好ましい。
あるいは、本発明のワークの貼り合わせ方法においては、前記表面活性化工程が、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、前記第一ワークおよび前記第二ワークの少なくとも一方の貼り合わせ面に接触させるプラズマガス処理工程であることが好ましい。
本発明のワークの貼り合わせ装置は、一面における周縁部に厚み方向に突出するそり部を有する樹脂からなる板状の第一ワークを保持する第一のステージと、
板状の第二ワークを保持する第二のステージと、
前記第一ワークの一面および前記第二ワークの一面の一方または両方に紫外線を照射する光照射ユニットと、
前記第一ワークおよび前記第二ワークを、それぞれ第一のステージおよび第二のステージによって保持された状態で、それぞれの一面が接触するように積層させるワーク積層機構と、
前記第一ワークと前記第二ワークが積層された状態において当該第一ワークおよび当該第二ワークを積層方向に加圧する加圧機構と
を備えてなり、
前記第一のステージのワーク載置面には、前記第一ワークにおけるそり部が形成された領域の内周縁より内側の領域で当該第一ワークの他面に接触するワーク押さえ部が設けられており、前記加圧機構が駆動されることにより当該第一ワークにおけるそり部が形成された領域以外の領域が当該押さえ部によって加圧されることを特徴とする。
あるいは、本発明のワークの貼り合わせ装置は、一面における周縁部に厚み方向に突出するそり部を有する樹脂からなる板状の第一ワークを保持する第一のステージと、
板状の第二ワークを保持する第二のステージと、
前記第一ワークの一面および前記第二ワークの一面の一方または両方に大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを接触させる大気圧プラズマユニットと、
前記第一ワークおよび前記第二ワークを、それぞれ第一のステージおよび第二のステージによって保持された状態で、それぞれの一面が接触するように積層させるワーク積層機構と、
前記第一ワークと前記第二ワークが積層された状態において当該第一ワークおよび当該第二ワークを積層方向に加圧する加圧機構と
を備えてなり、
前記第一のステージのワーク載置面には、前記第一ワークにおけるそり部が形成された領域の内周縁より内側の領域で当該第一ワークの他面に接触するワーク押さえ部が設けられており、前記加圧機構が駆動されることにより当該第一ワークにおけるそり部が形成された領域以外の領域が当該押さえ部によって加圧されることを特徴とする。
また、本発明のワークの貼り合わせ装置においては、前記第一のステージは、前記第一のステージは、前記第一ワークを前記ワーク押さえ部に対して位置決めする位置決め機構を備えた構成とされていることが好ましい。
本発明によれば、得られる貼り合わせ部材に残存する、第一ワークのそり部に起因した内部応力を小さく抑制することができるので、当該内部応力によって、第一ワークおよび第二ワークが再び剥離するという不具合が発生することを回避することができ、信頼性の高い接合状態を得ることができる。
本発明のワークの貼り合わせ方法の一例を概略的に示す説明図である。 本発明のワークの貼り合わせ装置の一例における構成を概略的に示す図である。 反転ステージユニットを図2の矢印Aの方向から見た図である。 加圧ステージユニットを図2の矢印Bの方向から見た図である。 図2に示すワークの貼り合わせ装置の動作を説明する図であって、直動ベースが初期位置に位置された状態を示す。 図2に示すワークの貼り合わせ装置における反転動作を説明する図である。 図2に示すワークの貼り合わせ装置における加圧動作を説明する図である。 図2に示すワークの貼り合わせ装置におけるワークの取り出し動作を説明する図である。 本発明のワークの貼り合わせ装置の他の例における、加圧ステージユニットの構成を概略的に示す図である。 本発明のワークの貼り合わせ装置のさらに他の例における構成を概略的に示すブロック図である。 実施例1および比較例1において得られた貼り合わせ部材の接合状態を概略的に示す模式図である。 従来におけるワークの貼り合わせ方法の一例を概略的に示す説明図である。 従来におけるワークの貼り合わせ方法における、PDMS基板とガラス基板との接合メカニズムを示す模式図である。 本発明に用いられる大気圧プラズマ装置の一例における構成を概略的に示す説明用断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔ワーク〕
本発明に適用されるワークは、合成樹脂、ガラス、シリコンウエハ、水晶およびサファイアよりなる群から選ばれる材料よりなるものである。
ワークを構成する合成樹脂としては、ポリジメチルシロキサンなどのシリコーン樹脂、シクロオレフィン樹脂、アクリル樹脂などを用いることができる。
ワークを構成するガラスとしては、石英ガラス、アルカリガラス、硼珪酸ガラスなどを用いることができる。
2つのワークの各々は、互いに同種の材料よりなるものであっても異なる材料よりなるものであってもよい。
〔貼り合わせ方法〕
本発明のワークの貼り合わせ方法は、貼り合わせ面における外周縁部に厚み方向に突出するそり部を有する樹脂からなる板状の第一ワークおよび板状の第二ワークの少なくとも一方の貼り合わせ面を活性化する表面活性化工程と、2つのワークをそれぞれの貼り合わせ面が互いに接触するよう積層し、この状態において、第一ワークにおけるそり部が形成された領域以外の領域を積層方向に加圧することにより2つのワークを貼り合わせる貼り合わせ工程とを有する。
[表面活性化工程]
表面活性化工程は、ワークの貼り合わせ面に真空紫外線を照射する紫外線照射処理工程、または大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、ワークの貼り合わせ面に接触させるプラズマガス処理工程であることが好ましい。
(1)紫外線照射処理工程
表面活性化工程として、紫外線照射処理工程を選択する場合においては、ワークにおける貼り合わせ面に、波長200nm以下の紫外線を照射する。この紫外線照射処理工程は、一方のワークのみに対して行われればよいが、2つのワークの両方に対して行われることが好ましい。
紫外線光源としては、例えば、波長172nmに輝線を有するキセノンエキシマランプ等のエキシマランプ、波長185nmに輝線を有する低圧水銀ランプ、波長120〜200nmの範囲に輝線を有する重水素ランプを好適に用いることができる。
ワークの貼り合わせ面に照射される紫外線の照度は、例えば10〜100mW/cm2 である。
また、ワークの貼り合わせ面に対する紫外線の照射時間は、ワークを構成する材料に応じて適宜設定されるが、例えば5秒間以上であることが好ましく、より好ましくは10〜60秒間である。
(2)プラズマガス処理工程
表面活性化工程として、プラズマガス処理工程を選択する場合においては、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、ワークの貼り合わせ面に接触させる。
図14は、本発明に用いられる大気圧プラズマ装置の一例における構成を概略的に示す説明用断面図である。この大気圧プラズマ装置は、例えばアルミニウムからなる直方体状のケーシング60を有する。このケーシング60内には、高周波電源65に電気的に接続された板状の電極61が水平に配置されている。この電極61の下面には、誘電体層62が形成されている。この例の大気圧プラズマ装置においては、電極61が高圧側電極とされ、ケーシング60が接地側電極とされている。
ケーシング60の上面には、ケーシング60内にプロセスガスを供給するガス供給口63が設けられている。また、ケーシング60の下面には、ケーシング60内において大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを外部に放出する複数のノズル64が形成されている。
このような大気圧プラズマ装置においては、大気圧またはその近傍の圧力下にプロセスガスG1がガス供給口63からケーシング60内に供給される。この状態で高周波電源65によって電極61とケーシング60との間に誘電体層62を介して高周波電界が印加されると、電極61とケーシング60との間には誘電体バリア放電が生じる。その結果、ケーシング60と誘電体層62との間に存在するプロセスガスG1が電離または励起されてプラズマ化する。そして、プラズマ化したプロセスガスG2は、ケーシング60のノズル64から外部に放出され、ケーシング60の下方に配置されたワーク(図示省略)の貼り合わせ面に接触する。
以上において、プロセスガスG1としては、窒素ガス、アルゴンガスなどを主成分とし、酸素ガスが0.01〜5体積%含有してなるものを使用することが好ましい。または、窒素ガスとクリーンドライエア(CDA)との混合ガスを用いることも可能である。
また、高周波電源65から供給される電力は、周波数が20〜70kHz、電圧が5〜15kVp-p である。
また、プラズマガス処理による処理時間は、例えば5〜100秒間である。
このようにしてワークに対する表面活性化処理を行うことにより、ワークにおける貼り合わせ面は、接合に適した状態、すなわち、末端がヒドロキシ基(OH基)で置換された状態となる。
〔貼り合わせ工程〕
貼り合わせ工程においては、2つのワークをそれぞれの貼り合わせ面が接触するよう積層した状態において、第一ワークにおけるそり部が形成された領域以外の領域を積層方向に加圧することにより2つのワークを貼り合わせる。ワークに対する加圧処理は、例えば一定の加圧条件で行っても、処理条件を適宜調整して複数段階例えば二段階に分けて行ってもよい。また、ワークに対する加圧処理は、積層された状態の第一ワークおよび第二ワークを加熱しながら行ってもよい。
この貼り合わせ工程においては、加圧処理が行われた後、所定時間の間加熱する処理を行ってもよい。
貼り合わせ工程における具体的な処理条件は、ワークを構成する材料に応じて、当該ワークに変形が生じない範囲内において適宜設定することができる。
具体的な加圧条件を挙げると、加圧力が例えば0.1〜5MPaであり、加圧時間が例えば60〜300秒間である。また、ワークに対する加圧処理を例えば二段階に分けて行う場合には、二回目の加圧処理における加圧力は、上記数値範囲内において、一回目の加圧処理における加圧力より小さく設定することができる。また、二回目の加圧処理における加圧時間は、上記数値範囲内において、一回目の加圧処理における加圧時間より長く設定することができる。
また、ワークを加熱する場合における具体的な加熱条件を挙げると、加熱温度が例えば40〜130℃であり、加熱時間は、例えば60〜300秒間である。
図1は、本発明のワークの貼り合わせ方法の一例を概略的に示す説明図である。なお、理解を容易にするために、第一ワーク80におけるそり部83の形状は強調して描かれている。また、表面活性化工程として、紫外線照射処理工程を採用した例を示している。
先ず、図1(a)に示すように、例えば合成樹脂基板よりなる第一ワーク80の一面における貼り合わせ面81および例えばガラス基板よりなる第二ワーク85の一面における貼り合わせ面86の各々に、紫外線光源90によって、紫外線(図1(a)において白抜きの矢印で示す。)を照射する。この例における第一ワーク80は、一面および他面の各々における周縁部に厚み方向に突出するそり部83を有するものである。第一ワーク80である合成樹脂基板が射出成形により得られたものである場合には、そり部83は、第一ワーク80の外周縁より所定の大きさの幅領域内に形成される。第一ワーク80の外周縁の位置とそり部が形成された領域の内周縁の位置との距離(幅寸法)dは、例えば0.1〜1.0mmである。
また、第二ワーク85は、そり部が存在しないものである。
次いで、図1(b)に示すように、ワーク載置ステージ95上において、第一ワーク80における紫外線が照射された貼り合わせ面81と、第二ワーク85における紫外線が照射された貼り合わせ面86とが接触するように、第二ワーク85の一面上に第一ワーク80を積層して配置する。
第一ワーク80と第二ワーク85とを積層すると、第一ワーク80におけるそり部83の先端部のみが第二ワーク85の貼り合わせ面86に接触することとなる。このため、両ワーク80,85間には、第一ワーク80のそり部83に起因する空間が生じる。この空間は、実際には1μm程度の間隔であって、第一ワーク80である合成樹脂基板の平面度によっては、空間が生じない場合もある。しかしながら、この例では、敢えて、両ワーク80,85間に、第一ワーク80のそり部83に起因する空間が生じる場合について説明する。
両ワーク80,85の貼り合わせ面81,86は、紫外線が照射されて活性化しているので、第一ワーク80のそり部83と第二ワーク85との接触部分Tは接合される。すなわち、第一ワーク80は、当該接触部分Tにおいて第二ワーク85に仮固定される。
そして、図1(c)に示すように、第一ワーク80と第二ワーク85が積層された状態において、第一ワーク80におけるそり部83が形成された領域以外の領域を、適宜の加圧部材96によって、積層方向に加圧する。図1(c)においては、ワークに対する加圧力を便宜上斜線を付した矢印で示している。
加圧部材96としては、例えば、第一ワーク80における矩形枠状のそり部形成領域Abの内周縁より内側の領域で第一ワーク80の他面に接触するものが用いられる。すなわち、加圧部材96としては、第一ワーク80におけるそり部形成領域Abを直接的に加圧することのないものが用いられる。具体的には例えば、加圧部材96の第一ワーク80に対する接触面の大きさは、第一ワーク80におけるそり部形成領域Abの内側の平坦部領域と同一の大きさもしくは当該平端部領域の大きさ以下である。
第一ワーク80および第二ワーク85を加圧することにより第一ワーク80におけるそり部83は変形して、図1(d)に示すように、第一ワーク80における紫外線が照射された貼り合わせ面81の全体が第二ワーク85の貼り合わせ面86に一様に接触した状態となる。この理由は次の通りである。すなわち、上記したように、加圧処理は、第一ワーク80におけるそり部形成領域Abの内周縁より内側の平坦部領域のみに加圧力が加えられることにより行われる。従って、加圧処理が行われる前の時点で仮固定されている第一ワーク80のそり部83と第二ワーク85の貼り合わせ面86との接触部分Tは加圧されないが、図1(d)において白抜きの矢印で示す方向に力Fを受ける。第一ワーク80におけるそり部形成領域Abの内側の平坦部領域の面積は、当該接触部分Tの面積に対して十分に大きいため、加圧処理によって接触部分Tに作用する力Fは、当該接触部分Tにおける接合力より大きいものとなる。その結果、第一ワーク80のそり部83と第二ワーク85との接合状態が解除されて第一ワーク80のそり部83の先端部は、面方向外方に移動するように変形する。これにより、第一ワーク80の一面における紫外線が照射された貼り合わせ面81の全体が第二ワーク85の一面における紫外線が照射された貼り合わせ面86に一様に接触することになる。以って、図1(e)に示すように、第一ワーク80と第二ワーク85が一体に接合された貼り合わせ部材が得られる。
以上においては、第一ワーク80のみがそり部83が形成されたものである場合を例に挙げて説明したが、第一ワーク80および第二ワーク85の両方がそり部が形成されたものであってもよい。このような場合には、例えば、一方のワークにおけるそり部形成領域の内周縁より内側の平坦部領域内に他方のワークが位置されるように2つのワークを積層し、他方のワークにおけるそり部形成領域の内周縁より内側の平坦部領域を加圧部材によって加圧すればよい。
以上のようなワークの貼り合わせ方法によれば、得られる貼り合わせ部材に残存する、第一ワーク80のそり部83に起因した内部応力を小さく抑制することができるので、当該内部応力によって、第一ワーク80および第二ワーク85が再び剥離するという不具合が発生することを回避することができ、信頼性の高い接合状態を得ることができる。
〔ワークの貼り合わせ装置〕
以下、このようなワークの貼り合わせ方法を実行するためのワークの貼り合わせ装置について説明する。
図2に、本発明のワークの貼り合わせ装置の一例における構成を概略的に示す。
このワークの貼り合わせ装置は、大きく分けて、光照射ユニット10、加圧機構を構成する加圧ステージユニット20、ワーク積層機構を構成する反転ステージユニット30の3つのユニットから構成される。すなわち、図2に示すワークの貼り合わせ装置は、ワークの貼り合わせ面の活性化処理を行うために当該貼り合わせ面に紫外線を照射する光照射ユニット10を有する。
<a.光照射ユニット>
この例における光照射ユニット10は、第一ワーク80の一面および第二ワーク85の一面の各々に真空紫外線を照射して、第一ワーク80の一面および第二ワーク85の一面の表面改質を同時に行うことができるよう構成されている。光照射ユニット10は、少なくとも1本以上のUVランプ11aと、UVランプ11aから放出される光をワーク側(図2では下方向)に反射する反射ミラー11bと、これらを内包するランプハウス10aとからなる。UVランプ11aとしては、例えば、波長172nmに中心波長を有する単色光の光を放出する真空紫外エキシマランプが採用される。光照射ユニット10の各UVランプ11aの点灯制御は、ランプ点灯装置13により行われる。すなわち、ランプ点灯装置13はUVランプ11aの点灯・消灯を制御したり、UVランプ11aへの供給電力の値を調整することにより、UVランプ11aから放出される紫外線の強度を調整する機能等を有する。
<b.反転ステージユニット>
反転ステージユニット30は、加圧ステージユニット20と協働して、第一のステージである反転ステージ31に載置された第一ワーク80を加圧ステージユニット20のワークステージ21に載置された第二ワーク85に積層させるためのものである。
図3は反転ステージユニット30を図2の矢印Aの方向から見た図である。
反転ステージ31のワーク載置面には、後述するように、第一ワーク80および第二ワーク85を積層した状態において第一ワーク80および第二ワーク85を加圧する加圧部材として機能するワーク押さえ部311が設けられている。ワーク押さえ部311は、反転ステージ31の表面から突出した構造であり、このワーク押さえ部311の表面に第一ワーク80が載置される。具体的には、第一ワーク80は、ワーク押さえ部311の表面が第一ワーク80におけるそり部が形成された領域Abの内周縁より内側の領域で第一ワーク80の他面に接触するように、載置される。すなわち、ワーク押さえ部311の表面における外周輪郭形状は、第一ワーク80における矩形枠状のそり部形成領域Abの内周縁から所定の距離だけ内側に位置される平坦部領域にのみ接触する形状とされている。所定の距離とは、第一ワーク80におけるそり部にワーク押さえ部311の表面が接触しないように設定された距離である。例えば、ワーク押さえ部311の表面の形状は、第一ワーク80における矩形枠状のそり部形成領域Abの内周縁より内側の平坦部領域と同じ大きさもしくは当該平坦部領域以下の大きさの矩形状とすることができる。
反転ステージ31は、第一ワーク80をワーク押さえ部311に対して位置決めする位置決め機構を備えている。この例における位置決め機構は、複数本の位置決めピンにより構成されている。第一ワーク80のような四角形のワークの場合には、3本の位置決めピン31cが反転ステージ31に設けられる。このうちの1本は、四角形のワークの短辺に対応し、残り2本は四角形のワークの長辺に対応する。
反転ステージ31は、第一ワーク80を真空チャック機構により吸着保持可能となっている。すなわち、反転ステージ31におけるワーク押さえ部311の表面には、ワーク(第一ワーク80)形状に対応して構成されている吸着用溝部31aが形成されている。反転ステージ31の内部には図示を省略した真空供給路が設けられている。この真空供給路の一方は真空供給管35aと接続されていて、真空供給路の他方は吸着用溝部31aに設けられた真空供給用孔部31bと連通している。
第一ワーク80が反転ステージ31におけるワーク押さえ部311上に載置されると、真空供給機構35により真空供給管35aを介して真空供給路、吸着用溝部31a、第一ワーク80の載置面からなる空間に真空が供給される(すなわち、上記空間内が減圧される)。これにより、第一ワーク80は反転ステージ31におけるワーク押さえ部311上に吸着保持される。このような真空チャック機構の制御は、真空チャック駆動制御部35bが真空供給機構35の動作を制御することにより行われる。
反転ステージ31の一端側には軸33bが貫通している。この軸33bと反転ステージ31は、例えば、止めねじ等で固定されている。軸33bは、図2および図3に示すように、反転ステージベース34上に設けられた軸受け部材33dにより、回転可能に保持される。
軸33bの一端は、カップリング33cを介してモータ等の反転ステージ駆動機構33の回転軸33eと連結している。反転ステージ制御部33aは、反転ステージ駆動機構33の動作を制御するものである。例えば、反転ステージ制御部33aの指令により反転ステージ駆動機構33の回転軸33eが図2において時計周りに180度回転すると、カップリング33cを介して連結されている軸33bも180度回転する。結果として、軸33bに固定されている反転ステージ31も180度反転する。
図2において、反転ステージ31は、反転ステージ31に設けられているステージ保持機構32と、上記反転ステージ31に固定されている軸33bを回転可能に保持する軸受け部材33dとによりほぼ水平に保持される。
ステージ保持機構32は、反転ステージ31の背面側からばねを介して反転ステージ31を保持する。
ワークの貼り合わせ装置が大気中に設置される場合には、光照射ユニット10から第一ワーク80、第二ワーク85に照射される波長172nmの真空紫外線は、大気中で著しく減衰する。よって、大気中においては、光照射ユニット10と、第一ワーク80の一面および第二ワーク85の一面とは、ある程度接近している必要がある。
反転ステージベース34は、高さ調整用スペーサ34aを挿入することにより、その高さを調整することが可能となる。反転ステージベース34の高さが変更されると、反転ステージベース34上面に設置されている軸受け部材33dの高さも変わる。その結果、反転ステージ31が傾くことになる。
しかしながら、反転ステージベース34の高さ調整を行う際、ステージ保持機構32の高さを調整することにより、反転ステージベース34の高さを変化させても、反転ステージ31をほぼ水平に保持することが可能となる。
なお、反転ステージ固定機構36、固定機構駆動部36a、固定機構駆動制御部36bについては、後で説明する。
<c.加圧ステージユニット>
加圧ステージユニット20は、反転ステージユニット30と協働して、反転ステージ31に載置された第一ワーク80を加圧ステージユニット20のワークステージ21に載置された第二ワーク85に積層させるためのものである。
更には、積層された第一ワーク80と第二ワーク85を加圧し、両者を接合するためのものである。
加圧ステージユニット20は、加圧ステージ23と、補助ステージ22と、この補助ステージ22上に配置された、第二のステージとしてのワークステージ21とからなる。加圧ステージ23の上面には、ばね27と当該ばね27を内部に収容するばねケース27aとが設置され、補助ステージ22はこのばね27により保持される。
また、2本の円柱状の柱26が、加圧ステージ23と補助ステージ22を貫通している。各ステージ23,22の柱26が貫通する部分は軸受構造となっており、各ステージ23,22は柱26に規制された直線方向すなわち上下方向に移動可能となっている。
柱26の頂部にはフランジ部26aが設けられる。また柱26において、前記フランジ部26aと補助ステージ22との間には、高さ調整用カラー26bが挿入される。
後で詳細に述べるが、高さ調整用カラー26bの厚みを調整することにより、ワークステージ21のベース41からの高さ(ワークステージ21上の第二ワーク85の一面と光照射ユニット10との距離)を調整することが可能となる。
加圧ステージ23の下面は、例えばエアシリンダからなるステージ移動機構24と接続されている。ステージ移動機構24が駆動されることにより、加圧ステージ23、補助ステージ22および補助ステージ22上に配置されたワークステージ21は上下方向に移動する。ステージ移動機構24の駆動は、ステージ移動機構駆動制御部24aにより制御される。
ワークステージ21のワーク載置面には、後述するように、第一ワーク80および第二ワーク85を積層した状態において第一ワーク80および第二ワーク85を加圧する加圧部材として機能するワーク押さえ部211が設けられている。ワーク押さえ部211は、ワークステージ21の表面から突出した構造であり、このワーク押さえ部211の表面に第二ワーク85が載置される。具体的には、第二ワーク85は、ワーク押さえ部211の表面が第二ワーク85におけるそり部が形成された領域の内周縁より内側の領域で第二ワーク85の他面に接触するように、載置される。すなわち、ワーク押さえ部211の表面における外周輪郭形状は、第二ワーク85における矩形枠状のそり部形成領域の内周縁から所定の距離だけ内側に位置される平坦部領域にのみ接触する形状とされている。所定の距離とは、第二ワーク85におけるそり部にワーク押さえ部211の表面が接触しないように設定された距離である。例えば、ワーク押さえ部211の表面の形状は、第二ワーク85における矩形枠状のそり部形成領域の内周縁より内側の平坦部領域と同じ大きさもしくは当該平坦部領域以下の大きさの矩形状とすることができる。
図示は省略するが、ワークステージ21には、第二ワーク85をワーク押さえ部211に対して位置決めする位置決め機構(図示せず)が設けられる。位置決め機構としては、例えば、反転ステージ31の場合と同様、位置決めピンが用いられる。
なお、必要に応じて、ワークステージ21は、図2の上下方向に対して垂直な方向であって互いに直行するX−Y方向に移動可能なように構成される。また、場合によっては、ワークステージ21は、中心軸(軸の方向は、図2の上下方向と同じ)に対して回転可能、傾斜可能であるように構成される。
このようなワークステージ21の駆動は、ワークステージ駆動制御部21aにより制御される。
図4は、加圧ステージユニット20を図2の矢印Bの方向から見た図である。
加圧ステージユニット20は、加圧ステージ23と補助ステージ22との間の空間に挿入・離脱可能なストッパ28を有する。ストッパ28は、両ワーク80,85を加圧する際、加圧ステージ23と、補助ステージ22との間の空間に挿入される。なお、ストッパ28の詳細な動作については後で述べる。
<d.ベース>
図2に示すように、上記した反転ステージユニット30と加圧ステージユニット20は、直動ベース42上に設けられる。直動ベース42はベース41上に設置され、直線方向に移動可能であるように構成される。直動ベース42の駆動は、直動ベース駆動制御部により制御される。なお、図示を簡単にするため、ここでは、直動ベース42を駆動する直動ベース駆動部は直動ベース42に含まれているものとして図示を省略している。
図2において、直動ベース42は、当該直動ベース42上に設置される反転ステージユニット30が保持する第一ワーク80と、加圧ステージユニット20が保持する第二ワーク85とが、光照射ユニット10から照射される真空紫外線の照射領域に対して侵入・離脱ができるように駆動される。
以下、図2および図5〜図8により、上記のワークの貼り合わせ装置の動作例について説明する。
A.動作1(光照射前)
(1)図5に示すように、直動ベース駆動制御部43は、直動ベース42を初期位置P0に位置するように駆動する。ここでの初期位置P0とは、当該直動ベース42上に設置される反転ステージユニット30が保持する第一ワーク80の位置と、加圧ステージユニット20が保持する第二ワーク85の位置が、光照射ユニット10から照射される真空紫外線の照射領域から離脱している位置である。また、この初期位置P0は、反転ステージ31が反転する際、光照射ユニット10と干渉しない位置でもある。
(2)反転ステージユニット30において、第一ワーク80の厚みを考慮して、高さ調整用スペーサ34aにより反転ステージベース34の高さが所定の高さとなるように調整する。この所定の高さとは、反転ステージ31に第一ワーク80を載置し、かつ、第一ワーク80が光照射ユニット10の照射領域に位置したときに、UVランプの下側と第一ワーク80の一面との距離がDとなるような高さである(図2参照。)。すなわち、高さ調整用スペーサ34aは、光照射ユニット10と反転ステージ31に載置された第一ワーク80の一面との距離を設定する間隙設定機構として機能する。
(3)第一ワーク80を反転ステージ31におけるワーク押さえ部311上に載置し、所定の位置に位置決めする。ここで第一ワーク80が四角形形状であるとする。位置決めは、図3に示すように、第一ワーク80の外周面を位置決めピン31cに押し当てることによりなされる。なお、第一ワーク80の設置は、作業者が行ってもよいし、図示、説明を省略した周知の搬送機構を用いて行ってもよい。
(4)真空チャック駆動制御部35bが真空供給機構35を駆動し、真空供給管35aを介して反転ステージ31に真空を供給する。すなわち、真空供給路(不図示)、吸着用溝部31a、第一ワーク80の載置面からなる空間内が減圧され、第一ワーク80は反転ステージ31におけるワーク押さえ部311上に吸着保持される。
(5)一方、加圧ステージユニット20において、第二ワーク85をワークステージ21におけるワーク押さえ部211上に載置し、所定の位置に位置決めする。位置決めは、例えば第一ワーク80における位置決めと同様であり、ここでは詳細は省略する。なお、第二ワーク85の設置は、作業者が行ってもよいし、図示、説明を省略した周知の搬送機構を用いて行ってもよい。
(6)第二ワーク85の厚みを考慮して、ステージ移動機構駆動制御部24aによってステージ移動機構24を駆動することにより加圧ステージ23、補助ステージ22、ワークステージ21を移動させ、ワークステージ21の高さが所定の高さとなるように調整する。具体的には、ステージ移動機構駆動制御部24aによってステージ移動機構24を駆動し、補助ステージ22の表面が高さ調整用カラー26bに接触し、更に高さ調整用カラー26bが柱26のフランジ部26aと接触するまで、加圧ステージ23、補助ステージ22およびワークステージ21を移動させる。
補助ステージ22の表面の高さは、補助ステージ22と上記フランジ部26aとの間に設けた高さ調整用カラー26bの厚みに依存する。すなわち、補助ステージ22の表面に設けられたワークステージ21の高さも高さ調整用カラー26bの厚みに依存し、高さ調整用カラー26bの厚みは、ワークステージ21の高さが上記した所定の高さとなるように選択される。すなわち、高さ調整用カラー26bは、光照射ユニット10とワークステージ21に載置された第二ワーク85の一面との距離を設定する間隙設定機構として機能する。
ここで、所定の高さとは、ワークステージ21におけるワーク押さえ部211上に第二ワーク85を載置し、かつ、第二ワーク85が光照射ユニット10の照射領域に位置したときに、UVランプ11aの下側と第二ワーク85の一面との距離が後述するDとなるような高さである(図2参照。)。すなわち、第一ワーク80の一面のベース41からの高さと第二ワーク85の一面のベース41からの高さとは略一致する。
上記(1)〜(6)の工程により、反転ステージ31におけるワーク押さえ部311に対する第一ワーク80の位置決め、ワークステージ21におけるワーク押さえ部211に対する第二ワーク85の位置決め、第一ワーク80の一面と第二ワーク85の一面の高さ位置の調整が行われる。
B.動作2(紫外線照射)
(7)紫外線照射処理を行うに際しては、図2に示すように、反転ステージユニット30において保持された第一ワーク80と加圧ステージユニット20において保持された第二ワーク85が光照射ユニット10から照射される真空紫外線の照射領域に位置されるように、直動ベース駆動制御部43は直動ベース42を紫外線照射位置P1に駆動する。
なお、第一ワーク80の一面および第二ワーク85の一面は、ほぼ同一平面上に位置する。また、UVランプ11aの下側と第一ワーク80の一面との距離、並びに、UVランプ11aの下側と第二ワーク85の一面との距離をDとする。この距離Dは、UVランプ11aから放出される波長172nmの真空紫外線は大気中で著しく減衰することから、例えば、1〜5mmに設定される。
上記したように、本実施例においては間隙設定機構として機能する高さ調整用スペーサ34aや高さ調整用カラー26bによって、距離Dが調整される。
(8)ランプ点灯装置13によりUVランプ11aが点灯され、波長172nmの真空紫外線が第一ワーク80の一面(貼り合わせ面)に照射されるとともに、第二ワーク85の一面(貼り合わせ面)に照射される。なお、ランプ点灯装置13は、第一ワーク80の一面および第二ワーク85の一面における放射照度が所定の値となるようにUVランプ11aへの供給電力を制御する。
(9)所定の照射時間経過後、ランプ点灯装置13はUVランプ11aを消灯する。ここでランプ点灯装置13はランプ点灯時間の設定も行うことができるものとする。
上述した(7)〜(9)の工程により、第一ワーク80および第二ワーク85の紫外線照射領域への配置、並びに、両ワーク80,85への所定時間の紫外線照射が行われる。
なお、(8)〜(9)の工程では、第一ワーク80および第二ワーク85への紫外線照射を同時に行っているが必ずしも同時に行う必要はなく、紫外線照射を順次に行ってもよい。例えば、先に第一ワーク80に真空紫外線を照射し、その後、第二ワーク85に真空紫外線を照射してもよいし、先に第二ワーク85に真空紫外線を照射し、その後、第一ワーク80に真空紫外線を照射してもよい。
C.動作3(反転ステージユニット、加圧ステージユニットの退避)
(10)図6に示すように、直動ベース駆動制御部43は、直動ベース42を再び初期位置P0に位置するように駆動する。上記したように、この初期位置P0は、反転ステージ31が反転する際、光照射ユニット10と干渉しない位置である。
D.動作4(反転動作、加圧動作の準備)
(11)図6に示すように、ステージ移動機構駆動制御部24aによってステージ移動機構24を駆動することにより加圧ステージ23、補助ステージ22、ワークステージ21を下方向に移動させて、ワークステージ21の高さが所定の高さとなるように調整する。
所定の高さとは、反転ステージ31が反転した際、反転ステージ31におけるワーク押さえ部311上に吸着保持されている第一ワーク80が、ワークステージ21におけるワーク押さえ部211上の第二ワーク85と衝突しない高さである。すなわち、反転ステージ31が反転した際、第一ワーク80と第二ワーク85は所定の間隙をもって保持される。
(12)加圧ステージ23と補助ステージ22との間の空間にストッパ28を挿入する。ストッパ28はストッパ駆動部28a(図4参照)により駆動され、その制御はストッパ駆動制御部28bにより行われる。
上記(11)〜(12)の工程により、反転ステージ31の反転時に、反転ステージ31におけるワーク押さえ部311によって吸着保持された第一ワーク80が、ワークステージ21におけるワーク押さえ部211上の第二ワーク85に衝突しない状態となり、反転ステージ31が反転可能なスタンバイ状態となる。また、以下に続く加圧工程に移行可能な状態となる。
E.動作5(反転動作)
(13)図6に示すように、第一ワーク80を吸着保持する反転ステージ31が反転し、加圧ステージユニット20において、第一ワーク80は第二ワーク85と対向する位置に配置される。
具体的には、図3に示す反転ステージ制御部33aにより反転ステージ駆動機構33が駆動され、反転ステージ駆動機構33の回転軸33eが180度回転する。ここで、反転ステージ31が固定されている軸33bは上記回転軸33eとカップリング33cを介して連結されているので、上記回転軸33eが回転すると、軸33bも回転し、結果的に軸33bに固定されている反転ステージ31も180度反転する。
(14)反転ステージ31の反転後、反転ステージ固定機構36が駆動されて反転ステージ31を固定する。図6において、反転ステージ固定機構36は、反転ステージ31が反時計周りに反転することを規制する。なお、反転ステージ31の時計まわりの回転は図示しないストッパによって規制される。
反転ステージ固定機構36は、固定機構駆動部36aにより駆動される。なお、固定機構駆動部36aは、固定機構駆動制御部36bにより制御される。ここで、反転ステージ固定機構36は反転ステージ31が反転した後に駆動するものであり、反転ステージ31が反転する前は反転ステージ31の反転動作を干渉しない位置に退避している(図5参照。)。
(15)反転ステージ31におけるワーク押さえ部311上の第一ワーク80と、ワークステージ21におけるワーク押さえ部211上の第二ワーク85は、反転ステージ31の反転後、所定の位置関係となるように位置決めされている。
ここで、所定の位置関係とは、以下に続く工程において、第一ワーク80が第二ワーク85に積層される際、第一ワーク80が第二ワーク85に所望の位置関係で重ねあわされるような関係である。例えば、第一ワーク80と第二ワーク85が同一の大きさである場合には、第一ワーク80の外周縁が第二ワーク85の外周縁上に位置される位置関係とされる。また、例えば第二ワーク85が第一ワーク80より大きい場合には、第二ワーク85の一面の外周縁が、第一ワーク80の一面の外周縁よりも外方に位置されるような位置関係とすることができる。
また、第一ワーク80と第二ワーク85とを精密に位置合わせする必要がある場合は、予め第一ワーク80および第二ワーク85にアライメントマークを施しておき、図示を省略したアライメントマーク検出機構により第一ワーク80のアライメントマークと第二ワーク85のアライメントマークとを検出する。そして、検出結果に基づき、両アライメントマークの位置が一致するように、ワークステージ駆動制御部21aによりワークステージ21を駆動する。
上記(13)〜(15)の工程により、反転ステージ31が反転し、当該反転ステージ31は反転位置に固定される。なお、第一ワーク80と第二ワーク85との位置合わせが必要に応じて行われる。
F.動作6(加圧動作)
(16)図7に示すように、加圧ステージユニット20において、ステージ移動機構駆動制御部24aによってステージ移動機構24を駆動することにより、加圧ステージ23、補助ステージ22およびワークステージ21を上方向に移動させる。これにより、ワークステージ21におけるワーク押さえ部211に載置された第二ワーク85と、反転ステージ31におけるワーク押さえ部311に吸着保持されている第一ワーク80とを接触させる。このとき、ベース41の上面と加圧ステージ23の表面との距離はS1となる。
(17)加圧ステージユニット20において、第一ワーク80と第二ワーク85とを接触させた後(第二ワーク85の一面上に第一ワーク80を積層した後)も、ステージ移動機構駆動制御部24aによるステージ移動機構24の駆動を続行する。そして、加圧ステージ23の上面がストッパ28に接触したときにステージ移動機構24の駆動を停止する。
上記したように、第一ワーク80を吸着保持している反転ステージ31は、反転ステージ固定機構36により、反時計周りに反転することを規制されている。そのため、第二ワーク85が載置されているワークステージ21を搭載している補助ステージ22は上方向に移動できない。よって、第一ワーク80と第二ワーク85とが接触した位置から加圧ステージ23の上面がストッパ28に接触する位置までの加圧ステージ23の上方向への移動距離(x)の分だけ、加圧ステージ23と補助ステージ22との間に挿入されているばね27が圧縮される。すなわち、本実施例では、反転ステージ固定機構36が、積層された第一ワーク80および第二ワーク85の上方向への移動を規制する移動規制機構に相当する。
従って、加圧ステージ23の表面とストッパ28が接触したときのベース41上面と加圧ステージ23の表面との距離をS2とすると、上記移動距離xは、x=S2−S1となる。よって、ばね27のばね定数をkとするとき、P=|kx|なる大きさのばね27による反力(復元力)によって、第一ワーク80と第二ワーク85が加圧される。具体的には、第一ワーク80におけるそり部形成領域以外の領域および第二ワーク85におけるそり部形成領域以外の領域が、反転ステージ31におけるワーク押さえ部311およびワークステージ21におけるワーク押さえ部211によって、積層方向に加圧される。
第一ワーク80と第二ワーク85に対して印加する加圧力は、ばね27のばね定数およびストッパ28の挿入位置を調整することにより、所定の値に調節される。
なお、上記加圧力の測定は、ワークステージ21に設けられた圧力センサ(図示せず)を用いて行われる。圧力センサによって検出された圧力情報は、例えば、ステージ移動機構駆動制御部24aに送出される。また、例えば図示を省略した圧力表示手段に送出される。
また、第一ワーク80と第二ワーク85に対して印加する加圧力は、加圧中に圧力値を変更することも可能である。例えば、第一ワーク80、第二ワーク85を複数枚貼り合わせる際、ワークによっては厚みにばらつきが存在する。このようなばらつきが存在すると、第二ワーク85と第一ワーク80とが接触したときのベース41上面と加圧ステージ23の表面との距離はS1の値もばらつくことなる。よって、上記移動距離x=S2−S1もばらつくことになり、結果として第一ワーク80と第二ワーク85に印加される加圧力P=|kx|もばらつくことになる。
この場合は、まず加圧ステージ23の上面がストッパ28に接触するまでステージ移動機構24を駆動し、第一ワーク80と第二ワーク85にP=|kx|なる大きさの加圧力を印加する。この加圧状態を維持したまま、次に圧力センサによって検出された圧力値Psを確認し、圧力値Psが所定の圧力値Pに等しくなるようにストッパ28の位置を上下方向に移動する。すなわち、距離S2の値を調整することにより、距離S1のばらつきを補正する。
具体的には、圧力センサからの圧力情報に基づき、ストッパ駆動部28aによりストッパ28を駆動して加圧ステージ23と補助ステージ22との間の空間挿入されたストッパ28の上下方向の位置を調整する。なお、上記したように、ストッパ駆動部28aの制御はストッパ駆動制御部28bにより行われる。ストッパ駆動制御部28bは、圧力センサからの圧力情報に基づき検出圧力値Psが所定の圧力値Pに等しくなるようにストッパ駆動部28aを駆動する。なお、図示を省略した圧力表示手段に圧力情報が表示される場合、作業者が表示情報を見ながらストッパ駆動制御部28bを操作してもよい。すなわち、ストッパ28の上下方向の位置を調整することにより、上記距離S2の値を調整して上記移動距離がxとなるようにする。これにより、第一ワーク80と第二ワーク85に印加される加圧力P=|kx|の大きさが調整される。
なお、加圧処理を複数段階に分けて行う場合にも、このような方法によって各加圧過程における加圧条件を調整することができる。
上記(16)〜(17)の工程により、第一ワーク80と第二ワーク85の積層ならびにこれらへの加圧が行われ、第一ワーク80と第二ワーク85が貼り合わされる。
なお、本実施例においては、ストッパ28及びストッパ駆動部28aが、積層された状態の第一ワーク80と第二ワーク85の接触圧力を調整する機構に相当する。
G.動作7(ワークの取り出し)
(18)第一ワーク80と第二ワーク85への圧力印加開始から所定時間経過後、反転ステージユニット30において、真空チャック駆動制御部35bが真空供給機構35の駆動を停止し、反転ステージ31への真空の供給が停止する。そして不図示のパージ機構により反転ステージ31に空気が供給される。すなわち、真空供給路、吸着用溝部31a、第一ワーク80の載置面からなる空間内は、減圧雰囲気から大気圧雰囲気となり、反転ステージ31と貼り合わせ部材における第一ワーク80側表面との間の吸着関係が解除される。なお、上記した所定時間とは、第一ワーク80と第二ワーク85への圧力印加開始から第一ワーク80と第二ワーク85との接合が完了するまでの時間である。
(19)図8に示すように、加圧ステージユニット20において、ステージ移動機構駆動制御部24aによってステージ移動機構24を駆動することにより加圧ステージ23、補助ステージ22およびワークステージ21を下方向に移動させる。移動位置は、反転ステージ31におけるワーク押さえ部材311の表面から第一ワーク81と第二ワーク85の貼り合わせ部材の表面が離間状態となり、貼り合わせ部材への加圧が解除される任意の位置である。
(20)固定機構駆動部36aにより反転ステージ固定機構36が駆動されて、反転ステージ固定機構36は反転ステージ31の反転動作を干渉しない位置に退避する。これにより、反転ステージ31の固定が解除される。
(21)反転ステージユニット30において、反転ステージ31が工程(13)とは逆方向に反転し、貼り合わせ部材の直上位置から反転ステージ31が退避する。
具体的には、反転ステージ制御部33aにより反転ステージ駆動機構33が駆動し、反転ステージ31が固定されている軸33bとカップリング33cを介して連結されている反転ステージ駆動機構33の回転軸33e(図3参照)が−180度回転する。
(22)加圧ステージユニット30において、ワークステージ21上に載置されている貼り合わせ部材が取り出される。なお、貼り合わせ部材の取り出しは、作業者が行ってもよいし、図示、説明を省略した周知の搬送機構を用いて行ってもよい。
上記(18)〜(22)の工程により、第一ワーク80と第二ワーク85の貼り合わせ部材への加圧の解除、反転ステージ31の真空チャックの解除、反転ステージ31の固定の解除および元の位置への反転、ワークステージ21からの貼り合わせ部材の取り出しが行われる。
なお、上記動作(1)〜(6)において、直動ベース42上に設けられた反転ステージユニット30と加圧ステージユニット20は、紫外線照射前((1)〜(6)の工程)においては、光照射ユニット10から照射される真空紫外線の照射領域から外れた位置(初期位置P0)に位置するように移動する。また、紫外線照射処理((7)〜(9)の工程)においては、反転ステージユニット30と加圧ステージユニット20は、紫外線照射位置P1に位置するように移動する。後に続く加圧(加熱)処理以降((10)〜(22)の工程)では、反転ステージユニット30と加圧ステージユニット20は、再び上記した真空紫外線の照射領域から外れた位置に移動する。
この理由は次の通りである。すなわち、UVランプ11aから放出される真空紫外線の波長が172nmであるとき、UVランプ11aの下側と各ワーク80,85の一面との距離Dが例えば1〜5mmとされる。このため、反転ステージユニット30と加圧ステージユニット20が真空紫外線の照射領域にある場合には、反転ステージ31およびワークステージ21にそれぞれ第一ワーク80および第二ワーク85を配置したり、反転ステージ31を反転したりすることが困難となるためである。
仮に、紫外線の波長を波長172nmより長波長に設定し、上記距離Dを比較的大きく設定できるのであれば、反転ステージユニット20と加圧ステージユニット30を紫外線の照射領域に位置させたままでもよい。
上記のワークの貼り合わせ装置においては、第一ワーク80が載置される反転ステージ31に、当該反転ステージ31の表面から突出した構造であって、第一ワーク80におけるそり部形成領域の内周縁より内側の平坦部領域で第一ワーク80の他面に接触するワーク押さえ部311が設けられている。また、第二ワーク85が載置されるワークステージ21に、当該ワークステージ21の表面から突出した構造であって、第二ワーク85におけるそり部形成領域の内周縁より内側の平坦部領域で第二ワーク80の他面に接触するワーク押さえ部211が設けられている。このため、積層された状態の第一ワーク80と第二ワーク85に対する加圧処理が、各ワーク80,85におけるそり部形成領域の内周縁より内側の平坦部領域のみに加圧力が加えられることにより行われる。従って、得られる貼り合わせ部材に残存する、各ワーク80,85のそり部に起因した内部応力を小さく抑制することができる。これにより、当該内部応力によって、第一ワーク80および第二ワーク85が再び剥離するという不具合が発生することを回避することができ、信頼性の高い接合状態を得ることができる。
また、上記のワークの貼り合わせ装置によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)反転ステージ31におけるワーク押さえ部311に保持された第一ワーク80、および、ワークステージ21におけるワーク押さえ部211に保持された第二ワーク85の各々に対して、光照射ユニット10からの真空紫外線を同時に照射することが可能とされている。また、反転ステージユニット30の反転ステージ31を反転させた後、加圧ステージユニット20の高さ位置を制御することにより、第一ワーク80と第二ワーク85との積層状態を実現することが可能とされている。更に、加圧ステージユニット20によって、積層された状態の第一ワーク80および第二ワーク85に加圧力を印加することが可能とされている。
従って、上記のワークの貼り合わせ装置によれば、一台の装置でワークの貼り合わせを実施可能であり、装置全体をコンパクトに構成することができる。
(2)更に、第一ワーク80の一面(貼り合わせ面)と、第二ワーク85の一面(貼り合わせ面)とをほぼ同じ高さ位置に調節することが可能であり、更には各ワーク80,85の貼り合わせ面と光照射ユニット10との距離とを任意に設定することができる。
よって、大気中で著しく減衰する波長172nmの真空紫外線を照射する際、大気雰囲気中であっても、各ワーク80,85の貼り合わせ面の改質処理を行うことが可能となる。すなわち、装置内の雰囲気を波長172nmの真空紫外線が減衰しない例えば真空雰囲気にする必要がないので、この点においても、装置全体をよりコンパクトに構成することができる。なお、上記のワークの貼り合わせ装置においては、間隙設定機構として機能する高さ調整用スペーサ34aにより、反転ステージ31におけるワーク押さえ部311に保持された第一ワーク80の一面と、光照射ユニット10との距離を調整することができる。また、同様に間隙設定機構として機能する高さ調整用カラー26bにより、ワークステージ21におけるワーク押さえ部211に保持された第二ワーク85の一面と、光照射ユニット10との距離を調整することができる。すなわち、本実施例では、第一ワーク80の一面と光照射ユニット10との距離および第二ワーク85の一面と光照射ユニット10との距離をそれぞれ独立に調整することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
〔変形例1〕
本発明のワークの貼り合わせ装置においては、ワークを加熱する加熱機構を備えた構成とすることができる。加熱機構を備えることにより、(A)積層された状態の2つのワークを加熱しながら加圧すること、あるいは(B)積層された状態の2つのワークを加圧した後、加熱することにより、貼り合わされるワークの材質等に応じた最適な貼り合わせ工程を実施することができる。従って、2つのワークを一層信頼性の高い接合状態で貼り合わせることができる。
具体的には、図9に示すように、加圧ステージユニット20において、第二ワーク85を載置するワークステージ21に加熱機構16を設けることができる。加熱機構16は、例えば、ワークステージ21の内部にシースヒータを埋設することにより構成される。ワークステージ21の温度制御は、温度制御部16aにより行われる。温度制御部16aは、図示を省略した温度センサによって計測されたワークステージ21の表面の温度情報に基づき、ワークステージ21の表面の温度が所定の温度となるように加熱機構16を制御する。
ワークステージ21内に図示を省略した冷却機構を設けてもよい。冷却機構としては、例えば、ワークステージ21内に冷却管を埋設し、当該冷却管に冷媒を流す。そして冷媒とワークステージ21との熱交換により、ワークステージ21の冷却を実施する。なお、冷却機構16bの制御も、例えば、温度制御部16aにより行われる(図10参照。)。温度制御部16aは、例えば、シースヒータへの電力供給を停止後、冷却機構を動作させ、図示を省略した温度センサによって計測されたワークステージ21表面の温度情報に基づき、ワークステージ21表面の温度が室温となるように冷却機構を制御する。
〔変形例2〕
また、本発明のワークの貼り合わせ装置においては、図10に示すように、上記した各制御部の実行タイミングを指令する制御部である上位コントローラ50を設け、一連の工程を自動的に実施してもよい。
上位コントローラ50は、上記した(1)〜(22)の工程手続きに関する指令内容を予め記憶しており、この指令内容に基づき、上記した各制御部を制御する。
なお、圧力センサ15は、第一ワーク80と第二ワーク85に印加される加圧力を検出し、検出された圧力値が例えば前述したようにステージ移動機構駆動制御部24aに送出される。然るに、上位コントローラ50を設ける場合には、圧力センサ15の出力を上位コントローラ50に送り、上位コントローラ50を介してステージ移動機構駆動制御部24aを制御するようにしてもよい。
なお、周知の搬送機構を用いて第一ワーク80および第二ワーク85をそれぞれ反転ステージ31およびワークステージ21に搬入、設置、搬出を行う場合、このような搬送機構を制御する制御部を上位コントローラ50と接続してもよい。
なお、上記したワークの貼り合わせ装置においては、ワークの貼り合わせ面の活性化処理を行うために当該貼り合わせ面に紫外線を照射する光照射ユニット10を備えるが、これに限るものではない。すなわち、ワークの貼り合わせ面の活性化処理を行うために、光照射ユニット10に代えて、大気圧またはその近傍下においてプロセスガスをプラズマ化し、このプラズマ化したプロセスガスを基板の表面に接触させる大気圧プラズマユニットを設けてもよい。大気圧プラズマガスユニットとしては、例えば、図14に示す大気圧プラズマ装置を用いてもよい。
以下、本発明のワークの貼り合わせ方法の具体的な実施例について説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
下記のワークWaおよびワークWbを用意した。
ワークWaは、シクロオレフィン樹脂(日本ゼオン株式会社製「ゼオネックス480R」)よりなり、寸法が30mm×30mm×t3mmの矩形の板状であって、一面および他面における全周縁に、厚み方向に突出する突出縁が存在するものである。突出縁の、ワークWaにおける中央部の表面からの高さは3μm程度であり、ワークWaの外周縁から1mmの幅領域(図1(c)において斜線を付した領域を参照。図1(c)におけるdが1mm)内において、ワークWaにおける中央部の表面からの高さ位置が外縁に向かって大きくなるよう変形するそり部を有する。
ワークWbは、合成石英ガラスよりなり、寸法が30mm×30mm×t2mmの矩形の板状であって、顕著なそり部が存在しないものである。
これらのワークWa,Wbについて、下記の紫外線照射処理工程および貼り合わせ工程を行い、ワークWaとワークWbを貼り合わせた。
[紫外線照射処理工程]
2つのワークWa,Wbの各々の一面(貼り合わせ面)に、照度が40mW/cm2 、照射時間が30秒間となる条件で、真空紫外線を照射した。
[貼り合わせ工程]
ワーク載置ステージ上において、2つのワークWa,Wbをそれぞれの一面が接触するように積層して配置した。次いで、28mm角の柱状の加圧部材(ワークに対する接触面積784mm2 )によって、そり部に接触しないようにワークWaにおける矩形枠状のそり部形成領域の内周縁より内側の領域を加圧した。加圧条件は、加圧力を2MPa、加圧時間を300秒間とした。
このようにして得られた貼り合わせ部材について、接合状況の評価を行った。
2つのワークにおける完全接合部の面積は、2つのワークが接合されたサンプルについて画像撮影を行い、その画像データを白黒2値化を行い、完全接合部の面積を算出し、外周縁部の接合状態の評価を行った。ここで、完全接合部とは、2つのワークの接合面間に空気層などの未接合をもたない完全に接合している部分をいう。完全接合部の面積が95%以上である場合を「○」、90%より小さい場合を「×」とした。結果を下記表1に示す。また、図11(a)に、2つのワークの接合状態を模式的に示す。図11(a)において斜線を付した領域は、剥離が生じた状態を含む不完全接合部を示している。
<比較例1>
貼り合わせ工程において、加圧部材としてワークWaの寸法より大きい寸法を有する板状のものを用い、ワークWaの他面の全体を加圧したことの他は実施例1と同様にして、2つのワークWa,Wbを貼り合せた。なお、加圧力および加圧時間は、実施例1と同一の条件である。
得られた貼り合わせ部材について、実施例1と同様の方法によって、接合状況の評価を行った。結果を下記表1に示す。また、図11(b)に、2つのワークの接合状態を模式的に示す。
<実施例2>
実施例1のときと同様のワークWa,Wbについて、下記のプラズマガス処理工程および貼り合わせ工程を行い、ワークWaとワークWbを貼り合わせた。
[プラズマガス処理工程]
図14に示す上記の大気圧プラズマ装置の下方においてノズルから2mm離間した位置に、ワークをその一面(貼り合わせ面)がノズルに対向するよう配置した。そして、プロセスガスとして、流量が150L/minの窒素ガスおよび流量が1L/minのクリーンドライエア(プロセスガス中の酸素濃度が約0.14体積%)をケーシング内に供給しながら、大気圧プラズマ装置を作動させることにより、ワークの一面に対して15秒間のプラズマガス処理を行った。
[貼り合わせ工程]
ワーク載置ステージ上において、2つのワークWa,Wbをそれぞれの一面が接触するように積層して配置した。次いで、28mm角の柱状の加圧部材(ワークに対する接触面積784mm2 )によって、そり部に接触しないようにワークWaにおける矩形枠状のそり部形成領域の内周縁より内側の領域を加圧した。加圧条件は、加圧力を2MPa、加圧時間を300秒間とした。
このようにして得られた貼り合わせ部材について、接合状況の評価を行った。
実施例1のときと同様、2つのワークにおける完全接合部の面積は、2つのワークが接合されたサンプルについて画像撮影を行い、その画像データを白黒2値化を行い、完全接合部の面積を算出し、外周縁部の接合状態の評価を行った。完全接合部の面積が95%以上である場合を「○」、90%より小さい場合を「×」とした。結果は上記表1に示したものと同等であり、2つのワークの接合状態も模式的に示した図11(a)と同等であった。
<比較例2>
貼り合わせ工程において、加圧部材としてワークWaの寸法より大きい寸法を有する板状のものを用い、ワークWaの他面の全体を加圧したことの他は実施例2と同様にして、2つのワークWa,Wbを貼り合せた。なお、加圧力および加圧時間は、実施例2と同一の条件である。
得られた貼り合わせ部材について、実施例2と同様の方法によって、接合状況の評価を行った。結果は上記表1と同等であり、2つのワークの接合状態も模式的に示した図11(b)と同等であった。
以上の結果より、実施例1、実施例2に係るワークの貼り合わせ方法によれば、得られる貼り合わせ部材において信頼性の高い接合状態を得ることができることが確認された。
10 光照射ユニット
10a ランプハウス
11a UVランプ
11b 反射ミラー
13 ランプ点灯装置
15 圧力センサ
16 加熱機構
16a 温度制御部
16b 冷却機構
20 加圧ステージユニット
21 ワークステージ
211 ワーク押さえ部
21a ワークステージ駆動制御部
22 補助ステージ
23 加圧ステージ
24 ステージ移動機構
24a ステージ移動機構駆動制御部
26 柱
26a フランジ部
26b 高さ調整用カラー
27 ばね
27a ばねケース
28 ストッパ
28a ストッパ駆動部
28b ストッパ駆動制御部
30 反転ステージユニット
31 反転ステージ
311 ワーク押さえ部
31a 吸着用溝部
31b 真空供給用孔部
31c 位置決めピン
32 ステージ保持機構
33 反転ステージ駆動機構
33a 反転ステージ制御部
33b 軸
33c カップリング
33d 軸受け部材
33e 回転軸
34 反転ステージベース
34a 高さ調整用スペーサ
35 真空供給機構
35a 真空供給管
35b 真空チャック駆動制御部
36 反転ステージ固定機構
36a 固定機構駆動部
36b 固定機構駆動制御部
41 ベース
42 直動ベース
43 直動ベース駆動制御部
50 上位コントローラ
60 ケーシング
61 電極
62 誘電体層
63 ガス供給口
64 ノズル
65 高周波電源
80 第一ワーク
80a PDMS基板
81 貼り合わせ面
83 そり部(突起部)
85 第二ワーク
85a ガラス基板
86 貼り合わせ面
90 紫外線光源
95 ワーク載置ステージ
96 加圧部材
Ab そり部形成領域
G1 プロセスガス
G2 プラズマ化したプロセスガス
T 接触部分

Claims (7)

  1. 樹脂からなる板状の第一ワークを板状の第二ワークに貼り合わせる方法であって、
    前記第一ワークは、貼り合わせ面における外周縁部に厚み方向に突出するそり部を有するものであり、
    前記第一ワークおよび前記第二ワークの少なくとも一方の貼り合わせ面を活性化する表面活性化工程と、
    当該第一ワークと当該第二ワークとをそれぞれの貼り合わせ面が接触するように積層し、当該第一ワークにおける前記そり部が形成された領域以外の領域を積層方向に加圧することにより当該第一ワークと当該第二ワークを貼り合わせる工程と
    を有することを特徴とするワークの貼り合わせ方法。
  2. 前記第二ワークの貼り合わせ面の外周縁を、前記第一ワークの貼り合わせ面の外周縁よりも外方に位置させることを特徴とする請求項1に記載のワークの貼り合わせ方法。
  3. 前記表面活性化工程は、前記第一ワークおよび前記第二ワークの少なくとも一方の貼り合わせ面に真空紫外線を照射する紫外線照射処理工程であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のワークの貼り合わせ方法。
  4. 前記表面活性化工程は、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、前記第一ワークおよび前記第二ワークの少なくとも一方の貼り合わせ面に接触させるプラズマガス処理工程であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワークの貼り合わせ方法。
  5. 一面における周縁部に厚み方向に突出するそり部を有する樹脂からなる板状の第一ワークを保持する第一のステージと、
    板状の第二ワークを保持する第二のステージと、
    前記第一ワークの一面および前記第二ワークの一面の一方または両方に紫外線を照射する光照射ユニットと、
    前記第一ワークおよび前記第二ワークを、それぞれ第一のステージおよび第二のステージによって保持された状態で、それぞれの一面が接触するように積層させるワーク積層機構と、
    前記第一ワークと前記第二ワークが積層された状態において当該第一ワークおよび当該第二ワークを積層方向に加圧する加圧機構と
    を備えてなり、
    前記第一のステージのワーク載置面には、前記第一ワークにおけるそり部が形成された領域の内周縁より内側の領域で当該第一ワークの他面に接触するワーク押さえ部が設けられており、前記加圧機構が駆動されることにより当該第一ワークにおけるそり部が形成された領域以外の領域が当該押さえ部によって加圧されることを特徴とするワークの貼り合わせ装置。
  6. 一面における周縁部に厚み方向に突出するそり部を有する樹脂からなる板状の第一ワークを保持する第一のステージと、
    板状の第二ワークを保持する第二のステージと、
    前記第一ワークの一面および前記第二ワークの一面の一方または両方に大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを接触させる大気圧プラズマユニットと、
    前記第一ワークおよび前記第二ワークを、それぞれ第一のステージおよび第二のステージによって保持された状態で、それぞれの一面が接触するように積層させるワーク積層機構と、
    前記第一ワークと前記第二ワークが積層された状態において当該第一ワークおよび当該第二ワークを積層方向に加圧する加圧機構と
    を備えてなり、
    前記第一のステージのワーク載置面には、前記第一ワークにおけるそり部が形成された領域の内周縁より内側の領域で当該第一ワークの他面に接触するワーク押さえ部が設けられており、前記加圧機構が駆動されることにより当該第一ワークにおけるそり部が形成された領域以外の領域が当該押さえ部によって加圧されることを特徴とするワークの貼り合わせ装置。
  7. 前記第一のステージは、前記第一ワークを前記ワーク押さえ部に対して位置決めする位置決め機構を備えていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のワークの貼り合わせ装置。
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