JP6065170B1 - 2枚の基板の貼り合わせ方法および2枚の基板の貼り合わせ装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、機能性膜を介さず直接接触することのないように、第1の基板と第2の基板とを機能性膜を介して貼り合わせることのできる2枚の基板の貼り合わせ方法および2枚の基板の貼り合わせ装置を提供することを目的とする。本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法は、規定された外形を有する機能性膜が表面上に形成された第1の基板と第2の基板とを、当該機能性膜を介して貼り合わせる、2枚の基板の貼り合わせ方法であって、第1の基板の表面上に形成された機能性膜の表面に真空紫外線を照射する紫外線照射工程、前記紫外線照射工程を経由した第1の基板と第2の基板とを、前記機能性膜の表面と第2の基板の貼り合わせ面とが互いに接触した状態となるように積重する積重工程、および前記積重工程において得られた第1の基板と第2の基板との積重体を、前記機能性膜と当該第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力が作用するよう、厚み方向に加圧する加圧工程を含むことを特徴とする。

Description

本発明は、2枚の基板の貼り合わせ方法および2枚の基板の貼り合わせ装置に関し、更に詳しくは、規定された外形を有する機能性膜が表面上に形成された第1の基板と第2の基板との貼り合わせ方法および2枚の基板の貼り合わせ装置に関する。
近年、2枚の基板を貼り合わせる方法としては、各基板の貼り合わせ面に紫外線を照射して、紫外線照射面同士が密着するように両基板を積重して貼り合わせ、2枚の基板の接合体を得る手法が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。この2枚の基板を貼り合わせる方法において、2枚の基板の積重体は、必要に応じて、適宜、加圧されたり、加熱されたり、あるいは加圧しながら加熱されてもよい。
具体的に特許文献1には、ポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane:PDMS)基板のようなオルガノシロキシ基が存在する表面を有する疎水性表面基板と、水酸基が存在する表面を有する親水性表面基板とを貼り合わせる方法が開示されている。この方法においては、疎水性表面基板におけるオルガノシロキシ基が存在する表面に対して、大気中にて真空紫外線(波長220nm以下の紫外線)を照射して酸化処理を行い、この酸化処理された疎水性表面基板の表面に親水性表面基板における水酸基が存在する表面を密着させることにより、疎水性表面基板と親水性表面基板とが貼り合わせられる。
また、特許文献2には、シクロオレフィンポリマー (Cyclo Olefin Polymer:COP)などの樹脂よりなる複数のマイクロチップ用基板を貼り合わせる方法が開示されている。この方法においては、2枚の樹脂基板の少なくとも一方の基板の表面に対して、波長172nmに輝線を有するエキシマランプからの光を照射した後、両基板を、一方の基板におけるエキシマランプからの光が照射された表面と他方の基板の貼り合わせ面とが互いに接触した状態となるように積重し、得られた積重体を組成変形温度未満の温度に加熱すること、あるいは加熱することなく加圧することにより、2枚の樹脂基板が貼り合わせられる。
これらの紫外線を利用した貼り合わせ方法においては、貼り合わせに供する2枚の基板のそれぞれにおいて一方の面を貼り合わせ面とし、貼り合わせ面全面同士を貼り合わせている。
しかしながら、2枚の基板を貼り合わせる方法は、貼り合わせ面全面同士を貼り合わせる手法に限定されるものではなく、例えば各基板の一方の面(貼り合わせ面)のうちの一部の領域のみを貼り合わせ領域として利用して、2枚の基板を貼り合わせる手法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
具体的に、特許文献3には、2枚の基板のうちの少なくとも一方の基板における貼り合わせ面上に、規定された外形を有する接合膜を形成し、その接合膜を利用して、2枚の基板を貼り合わせる方法が開示されている。この方法においては、図6に示されるような貼り合わせ工程を経ることにより、2枚の基板が貼り合わせられる。
図6は、従来の2枚の基板の貼り合わせ方法における貼り合わせ工程の一例を示す説明図、具体的には特許文献3に開示されている2枚の基板の貼り合わせ方法における貼り合わせ工程の一例を示す説明図である。
この2枚の基板の貼り合わせ方法においては、先ず、2枚の平板状の基板、具体的には第1の基板40と第2の基板45とを用意する。これらの2枚の基板のうちの一方の基板の貼り合わせ面上には、シリコーン材料により、規定された外形を有する接合膜43が形成されている。この接合膜43は、例えばインクジェットプリンタなどを用いることによって形成することができる。また、接合膜43の平均厚さは、例えば10nm〜10μmである。
この図の例においては、第1の基板40の貼り合わせ面上に接合膜43が形成されている。
そして、図6(a−1)および図6(a−2)に示すように、第1の基板40における接合膜43が形成された貼り合わせ面(図6(a−1)における上面)および第2の基板45の貼り合わせ面(図6(a−2)における上面)に、各々、紫外線L3,L4を照射する(紫外線照射処理工程)。ここに、紫外線L3,L4の波長は、例えば126〜300nmである。
次いで、図6(b)に示すように、第1の基板40における紫外線L3が照射された接合膜43の表面と、第2の基板45における紫外線L4が照射された貼り合わせ面とが密着するように、第1の基板40と第2の基板45とを積重する(積重工程)。
その後、図6(c)に示すように、第1の基板40と第2の基板45との積重体を厚み方向(第1の基板40と第2の基板45とが互いに近づく方向)に加圧する(加圧工程)。ここに、積重体に対する加圧力は、例えば、0.2〜10MPa程度である。なお、積重体を加圧することに代えて、積重体を加熱してもよい。その場合の加熱温度は、例えば25〜100℃程である。
図6(c)においては、第1の基板40と第2の基板45との積重体の加圧方向が矢印で示されている。
このような2枚の基板の貼り合わせ方法においては、接合膜を介して2枚の基板が貼り合わせられる。この方法によれば、接合膜の表面の面積、接合膜の形成数、および複数の接合膜の配置パターンにより、2枚の基板の接合強度を適宜制御することが可能となる。例えば、接合された2枚の基板を容易に剥離可能なように、接合強度を設定することも可能となる。
特許第3714338号公報 特開2006−187730号公報 特開2009−132749号公報
一方、2枚の基板が接合膜を介して貼り合わされてなる接合体は、その使用用途によっては、接合膜に、単なる接合に寄与する機能以外に、光学的機能が要求されることがある。具体例としては、例えばディスプレイのバックライトなどとして用いられる面発光光源ユニットの構成部材などが挙げられる。
面発光光源ユニットの或る種のものは、図7に示すように、LEDおよびランプなどからなる光源51と、矩形平板状の導光板61と、導光板61の下面に配設された矩形平板状の反射板63とを備えている。
この図の例において、面発光光源ユニットは、複数の光源51を備えており、当該複数の光源51はLEDからなるものである。そして、複数の光源51は、導光板61の1つの側面61a(一端面)に沿い、それぞれが当該側面61aに対向するように等間隔で並設されている。
この面発光光源ユニットにおいて、導光板61は、COP(シクロオレフィンポリマー)およびアクリル樹脂等の光透過性樹脂、ガラスなどからなる光透過性基板である。この導光板61には、光源51に対向する側面61aに、光源51からの光が入射する。そして、導光板61は、側面61aから内部に導入された光源51からの光を、当該導光板61と空気との界面で全反射するように設計されている。すなわち、導光板61は、一端面を構成する側面(具体的には、側面61a)から内部に導入された光が、他端面を構成する側面(具体的には、側面61b)から取り出されるものとされている。
図7(a)においては、光源51から放射され、側面61aから入射して導光板61の内部に導入された光の光路が破線矢印で示されている。
また、導光板61の下面には、拡散部材層66と反射板63とがこの順に設けられている。
拡散部材層66は、導光板61の屈折率とほぼ同等の屈折率を有する材料(具体的には、例えばエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)樹脂)からなるものである。拡散部材層66は、導光板61の下面に、スクリーン印刷などによって形成される。
反射板63は、アルミニウムなどよりなり、上面が反射面とされた反射部材である。
この図の例において、拡散部材層66はパターンを有するものである。
このような構成の面発光光源ユニットは、側面61aから入射されて導光板61の内部に導入された光源51からの光が、当該導光体61の上面から出射されるものである。
具体的に説明すると、導光板61は、先に述べたように、導光板61の一端面を構成する側面(側面61a)に入射した光が、導光板61の内部で全反射を繰り返し、他端面を構成する側面(側面61b)から出射されるように設計されたものである。しかしながら、導光板61の内部に導入された光源51からの光のうち、導光板61と拡散部材層66との界面に入射した光の大部分は、両者の屈折率がほぼ同等であって両者の屈折率差が小さいことから、この界面をそのまま通過して、反射板63に到達する。そして、反射板63に到達した光は、反射・散乱され、拡散部材層66および導光板61に再び入射して拡散部材層66および導光板61の内部に戻る。この反射・散乱光のうち、導光板61の全反射条件とは異なる状態で導光板61に入射したものは、導光板61の上面で全反射されることなく、この導光板61の上面から出射される。すなわち、図7の面発光光源ユニットは、導光板61の上面全体から光が出射される面発光光源として機能する。
図7(a)には、反射板63に到達して反射・散乱された反射・散乱光の光路が実線矢印で示されている。
このような面発光光源ユニットを構成する、導光板と反射板との間に拡散部材層が介在されてなる部材(以下、「発光面形成部材」ともいう。)は、表面(貼り合わせ面)上に拡散部材層が形成された反射板と導光板とを貼り合わせることによって得られるものである。そして、発光面形成部材は、前述した特許文献3に開示されている2枚の基板の貼り合わせ方法によって得ることができる。この場合においては、反射板が第1の基板、拡散部材層が接合膜、導光板が第2の基板とされる。
而して、発光面形成部材において、拡散部材層には、接合に寄与する機能と共に、光学的機能が要求されることになる。
しかしながら、2枚の基板が接合膜を介して貼り合わされてなる接合体が当該接合膜に光学的機能が要求されてなるものである場合には、特許文献3に開示されている2枚の基板の貼り合わせ方法によっては、所期の接合体を得ることができない。その理由について以下に説明する。
特許文献3に開示されている2枚の基板の貼り合わせ方法において、第1の基板と第2の基板との積重体の加圧には、例えば図8に示すような加圧機構が設けられてなる2枚の基板の貼り合わせ装置が用いられる。
図8は、従来の2枚の基板の貼り合わせ装置における加圧機構、すなわち従来の2枚の基板の貼り合わせ方法に用いられている加圧機構の構成の一例を示す説明図、具体的には、特許文献3に開示されている2枚の基板の貼り合わせ方法における、図6(c)で示されている加圧工程を具体化したものである。
この加圧機構は、基板を載置するための矩形板状のステージ73と、矩形平板状の加圧板71とを備えたものである。ステージ73は、平坦な基板載置面73Aを有するものである。また、加圧板71は、基板載置面73A上において、上下方向に移動可能に設けられている。
そして、この加圧機構による積重体の加圧処理は、例えば、積重体を、一方の基板側(第1の基板40側)が下方になるようにしてステージ73の基板載置面73Aに載置した状態で、他方の基板側(第2の基板45側)から加圧板71によって押圧することによって行われる。
そのため、第2の基板45が第1の基板40に比して可変形性の大きいものである場合、具体的には、例えば第2の基板45の構成材料が第1の基板40の構成材料に比して軟性のものである場合には、図9(a)に示すように、加圧工程において、第2の基板45(第2の基板45の貼り合わせ面)が変形し、接合膜43の周辺領域において、第1の基板40と第2の基板45とが接合膜43を介さずに直接接触する。そして、多くの場合、第1の基板40と第2の基板45とはそのままの状態で接合されることとなる。
また、第1の基板40が第2の基板45に比して可変形性の大きいものである場合、具体的には、例えば第1の基板40の構成材料が第2の基板45の構成材料に比して軟性のものである場合には、図9(b)に示すように、加圧工程において、第1の基板40(第1の基板40の貼り合わせ面)が変形し、接合膜43の周辺領域において、第1の基板40と第2の基板45とが接合膜43を介さずに直接接触する。そして、多くの場合、第1の基板40と第2の基板45とはそのままの状態で接合されることとなる。
而して、面発光光源ユニットの発光面形成部材を、特許文献3に開示されている2枚の基板の貼り合わせ方法によって作製した場合には、図9(c)に示すように、導光板(第2の基板45)と反射板(第1の基板40)とが、一部、具体的には拡散部材層(接合膜43)の周辺領域において、拡散部材層(接合膜43)を介さずに直接接触する。すなわち、得られる発光面形成部材は、導光板(第2の基板45)と反射板(第1の基板40)とが不所望な直接接触領域49を有するものとなる。そして、直接接触領域49においては、導光板(第2の基板45)と反射板(第1の基板40)との界面に入射した光が迷光として不所望な方向に散乱されることになる。そのため、反射板(第1の基板40)により反射・散乱されて導光板(第2の基板45)の上面から出射される光は、その迷光の影響により、所定の強度分布とは異なる強度分布を有するものとなる。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、機能性膜を介さず直接接触することのないように、第1の基板と第2の基板とを機能性膜を介して貼り合わせることのできる2枚の基板の貼り合わせ方法および2枚の基板の貼り合わせ装置を提供することにある。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法は、規定された外形を有する機能性膜が表面上に形成された第1の基板と第2の基板とを、当該機能性膜を介して貼り合わせる、2枚の基板の貼り合わせ方法であって、
第1の基板の表面上に形成された機能性膜の表面を活性化する表面活性化工程、
前記表面活性化工程を経由した第1の基板と第2の基板とを、前記機能性膜の表面と第2の基板の貼り合わせ面とが互いに接触した状態となるように積重する積重工程、および
前記積重工程において得られた第1の基板と第2の基板との積重体を、前記機能性膜と当該第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力が作用するよう、厚み方向に加圧する加圧工程
を含むことを特徴とする。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法においては、前記加圧工程は、前記第1の基板の表面上に形成された機能性膜に対応した形状の突起部を有する加圧板を用い、当該突起部が当該第1の基板または前記第2の基板を介して当該機能性膜と対向するよう位置合わせされた状態において、当該加圧板を押圧することによって行われることが好ましい。
このような本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法においては、前記第1の基板および前記第2の基板のうちの可変形性の小さい基板が、前記加圧板に接触した状態とされることが好ましい。
本発明の2枚の貼り合わせ方法においては、前記積重工程に供される、第2の基板の貼り合わせ面に、真空紫外線を照射する、または、大気プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを接触させることが好ましい。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法においては、前記表面活性化工程は、前記第1の基板の表面上に形成された機能性膜の表面に真空紫外線を照射する紫外線照射処理工程であることが好ましい。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法においては、前記表面活性化工程は、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、前記第1の基板の表面上に形成された機能性膜の表面に接触させるプラズマガス処理工程であることが好ましい。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置は、規定された外形を有する機能性膜が表面上に形成された第1の基板と第2の基板とを、当該機能性膜を介して貼り合わせるための2枚の基板の貼り合わせ装置であって、
前記第1の基板における機能性膜の表面と前記第2の基板の貼り合わせ面とが互いに接触した状態の積重体を厚み方向に加圧するための加圧機構が設けられており、
前記加圧機構が、前記第1の基板の表面上に形成された機能性膜に対応した形状の突起部を有する加圧板、および、当該加圧板と前記積重体との位置合わせ調整手段を備え、当該機能性膜と前記第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力を作用させるものであることを特徴とする。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法においては、第1の基板と第2の基板との積重体を厚み方向に加圧する加圧工程において、当該第1の基板の表面上に形成された機能性膜と当該第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力が作用する。そのため、第1の基板および第2の基板の一方が他方に比して可変形性が大きいものであっても、第1の基板および第2の基板の貼り合わせ面に、機能性膜の周辺領域において第1の基板と第2の基板とが当該機能性膜を介することなく直接接触するような変形が生じることを防止または十分に抑制することができる。
従って、本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法によれば、機能性膜を介さず直接接触することのないように、第1の基板と第2の基板とを機能性膜を介して貼り合わせることができる。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置においては、第1の基板の表面上に形成された機能性膜に対応した形状の突起部を有する加圧板、および、加圧板と積重体との位置合わせ調整手段を備えた加圧機構が設けられている。そして、加圧機構は、機能性膜が表面上に形成された第1の基板と第2の基板との積重体に対して、当該機能性膜と当該第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力を作用させることのできるものである。そのため、第1の基板における機能性膜の表面と第2の基板の貼り合わせ面とが互いに接触した状態の積重体を加圧板によって押圧するという容易な手法によって、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせることができる。その結果、第1の基板および第2の基板の一方が他方に比して可変形性が大きいものであっても、第1の基板および第2の基板の貼り合わせ面に、機能性膜の周辺領域において第1の基板と第2の基板とが当該機能性膜を介することなく直接接触するような変形が生じることを防止または十分に抑制することができる。
従って、本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置によれば、機能性膜を介さず直接接触することのないように、第1の基板と第2の基板とを機能性膜を介して貼り合わせることができる。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法の貼り合わせ工程の一例を示す説明図である。 本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法に用いられる大気圧プラズマ装置の一例における構成を示す説明用断面図である。 本発明の2枚の貼り合わせ方法において得られる接合体の一例を、本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置の一例における加圧機構と共に示す説明図である。 本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法の貼り合わせ工程の他の例を示す説明図である。 実験例1、実験例2および実験例3において得られた接合体の接合領域を示す説明図である。 従来の2枚の基板の貼り合わせ方法における貼り合わせ工程の一例を示す説明図である。 従来の面発光光源ユニットの構成の一例を示す説明用図であり、(a)は、面発光光源ユニットの側面図であり、(b)は、(a)のA方向矢視図である。 従来の2枚の基板の貼り合わせ装置における加圧機構の構成の一例を示す説明図である。 従来の2枚の基板の貼り合わせ方法によって得られる接合体を示す説明図である。
以下、本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法および2枚の基板の貼り合わせ装置の実施の形態について説明する。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法は、下記の(1)〜(3)の工程を経ることにより、規定された外形を有する機能性膜が表面上に形成された第1の基板と第2の基板とを、当該機能性膜を介して貼り合わせて接合することを特徴とするものである。この本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法によれば、第1の基板と第2の基板とが機能性膜を介して接合されてなる接合体が得られる。
ここに、「機能性膜」とは、少なくとも2枚の基板の接合に寄与する機能(接合機能)を有するものであり、必要に応じて、具体的には得られる接合体の使用用途などに応じて、接合機能と共に光学的機能などの接合機能以外の機能を有するものである。なお、機能性膜は、接合機能を有するものであれば、その他の機能(接合機能以外の機能)を有さないものであってもよい。また、機能性膜の構成材料は、機能性膜に必要とされる機能、第1の基板の構成材料および第2の基板の構成材料などに応じて適宜選択される。具体的には、例えばポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane:PDMS)およびPET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂などが挙げられる。
(1)第1の基板の表面上に形成された機能性膜の表面を活性化する表面活性化工程
(2)表面活性化工程を経由した第1の基板と第2の基板とを、機能性膜の表面と第2の基板の貼り合わせ面とが互いに接触した状態となるように積重する積重工程
(3)積重工程において得られた第1の基板と第2の基板との積重体を、機能性膜と第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力が作用するよう、厚み方向に加圧する加圧工程
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法において、表面活性化工程は、第1の基板における機能性膜の表面に真空紫外線を照射する紫外線照射処理工程、または、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、第1の基板における機能性膜の表面に接触させるプラズマガス処理工程であることが好ましい。
また、発明の2枚の基板の貼り合わせ方法の加圧工程において、第1の基板と第2の基板との積重体に、機能性膜と当該第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力を作用させるための好適な手法としては、第1の基板の表面上に形成された機能性膜に対応した形状の突起部を有する加圧板を用いる手法が挙げられる。
具体的に説明すると、加圧工程は、第1の基板に形設された機能性膜に対応した形状の突起部を有する加圧板を用い、当該突起部が当該第1の基板または第2の基板を介して当該機能性膜と対向するよう位置合わせされた状態において、当該加圧板を押圧することによって行われることが好ましい。そして、このような手法は、第1の基板に形設された機能性膜に対応した形状の突起部を有する加圧板、および、当該加圧板と積重体との位置合わせ調整手段を備え、当該機能性膜と第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力を作用させる加圧機構が設けられた装置、すなわち本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置によって実施することができる。
このような手法においては、第1の基板および第2の基板のうちの可変形性の小さい基板が、加圧板に接触した状態とされることが好ましい。
第1の基板および第2の基板のうちの可変形性の小さい基板が加圧板に接触した状態とされることにより、加圧工程において、第1の基板および第2の基板のいずれにも変形が生じることがない。そのため、得られる接合体において、残留応力の発生に起因して生じる第1の基板と第2の基板との剥離を抑制することができる。
一方、第1の基板および第2の基板のうちの可変形性の大きい基板が加圧板に接触した状態とされた場合には、加圧板に接触した状態とされた基板に、加圧板(突起部)との接触面において突起部の形状に対応した凹みが生じて残留応力が発生するおそれがある。残留応力が発生した場合には、得られる接合体において、第1の基板と第2の基板とが剥離しやすくなるおそれがある。
また、本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法においては、貼り合わせ効率の観点から、積重工程に供する第2の基板の貼り合わせ面に対して、真空紫外線を照射する紫外線照射処理、または、大気プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを接触させるプラズマガス処理を行うことが好ましい。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法の好ましい具体例としては、後述する、第1の貼り合わせ方法および第2の貼り合わせ方法が挙げられる。
第1の貼り合わせ方法および第2の貼り合わせ方法のいずれの方法を利用するかは、第1の基板の構成材料および厚み、並びに第2の構成材料および厚みなどに応じて適宜選択される。
具体的には、例えば第1の基板の構成材料が第2の基板の構成材料に比して軟性のものまたは厚みの小さいものであることなどによって、第2の基板が第1の基板に比して可変形性の小さいものである場合には、第1の貼り合わせ方法を利用することが好ましい。一方、例えば第2の基板の構成材料が第1の基板の構成材料に比して軟性のものまたは厚みの小さいものであることなどによって、第1の基板が第2の基板に比して可変形性の小さいものである場合には、第2の貼り合わせ方法を利用することが好ましい。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法に供される2枚の基板(具体的には、第1の基板および第2の基板)の構成材料としては、PET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂、COP(シクロオレフィンポリマー)およびアクリル樹脂(具体的には、例えばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)樹脂)等の樹脂、ガラス(具体的には、例えば無アルカリガラス)などが挙げられる。
[第1の貼り合わせ方法]
以下、本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法に係る第1の貼り合わせ方法の2つの実施形態について説明する。
<第1の貼り合わせ方法の第1の実施形態>
第1の貼り合わせ方法の第1の実施形態(以下、「第1の貼り合わせ方法(1)」ともいう。)について、図1を用いて詳細に説明する。
この第1の貼り合わせ方法(1)においては、第2の基板15が第1の基板10に比して可変形性の小さいものであり、具体的には、例えば第1の基板10がPET樹脂よりなるものであり、第2の基板15が、COP、アクリル樹脂またはガラスよりなるものである。また、機能性膜13がPDMSよりなるものである。そして、得られる接合体は、ディスプレイのバックライトなどとして用いられる面発光光源ユニットの構成部材、具体的には、COP、アクリル樹脂またはガラスよりなる導光板と、PDMSよりなる拡散部材層と、PET樹脂よりなる反射板とがこの順に積層されてなる発光面形成部材として用いられるものである。この接合体において、機能性膜13は、接合に寄与する機能と共に、光学的機能を有するものである。
第1の貼り合わせ方法(1)は、上記の(1)〜(3)の工程を経ると共に、図1(a−2)に示すように、積重工程に供する第2の基板15の表面(貼り合わせ面)に対して紫外線照射処理を行うものである。また、第1の貼り合わせ方法(1)は、図1(e)に示すように、加圧工程において、本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置を用いることに伴って、図1(b−1)、(b−2)、(c)および(f)に示すような第1の基板10のアライメント調整処理、加圧板21のアライメント調整処理および加圧板21の退避処理(一時退避処理を含む)を行うものである。
そして、第1の貼り合わせ方法(1)においては、図1(a−1)に示すように、表面活性化工程は、紫外線照射処理工程である。
第1の貼り合わせ方法(1)に用いられる本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置において、加圧機構は、図1(b−1)〜(f)に示されているように、基板(具体的には、第1の基板10および第2の基板15)を載置するための矩形板状のステージ23と、第1の基板10に形設された機能性膜13に対応した形状の突起部22Bを有する加圧板21とを備えたものである。ステージ23は、平坦な基板載置面23Aを有するものであり、この基板載置面23Aの周縁部には、当該基板載置面23Aから垂直に突出して伸びる複数(図1の例においては3本)の位置決めピン25が設けられている。この位置決めピン25は、基板および加圧板21に対する位置決め機能を有するアライメント調整手段である。すなわち、位置決めピン25により、積重体(具体的には、第1の基板10と第2の基板15との積重体)と加圧板21との位置合わせ調整手段が構成されている。加圧板21は、矩形板状の基材22Aの表面(図1(c)、(d)、(e)および(f)における下面)に突起部22Bを有するものである。そして、この加圧板21は、当該加圧板21の表面が基板載置面23Aと対向し、位置決めピン25によって位置決めされることによって、突起部22Bが、基板載置面23Aに載置された第1の基板10に形設された機能性膜13と対向した状態とされる。また、加圧板21は、基板載置面23A上において、上下方向に移動可能に設けられている。
図の例において、加圧板21は、基材22Aが、第1の基板10および第2の基板15と同様の縦横寸法を有しており、この基材22Aの中央部に、突出高さ1mmの突起部22Bを有するものである。
第1の貼り合わせ方法(1)においては、先ず、矩形平板状の第1の基板10と、当該第1の基板10の表面に適合した大きさの表面を有する矩形平板状の第2の基板15とを用意する。そして、第1の基板10の表面に、スクリーン印刷などにより、規定された外形を有する機能性膜13を形成する。第1の基板10においては、機能性膜13が形成された表面が第2の基板15との貼り合わせ面となる。一方、第2の基板15においては、第1の基板10の貼り合わせ面に適合した大きさの表面が第1の基板10との貼り合わせ面となる。
この図の例において、第1の基板10には、規定された外形(具体的には、矩形状の外形)を有する、厚み10μmの機能性膜13が、貼り合わせ面の中央部に形成されている。
(第1工程:第1の基板表面活性化工程および第2の基板紫外線照射処理工程)
第1の基板表面活性化工程および第2の基板紫外線照射処理工程においては、図1(a−1)および図1(a−2)に示すように、第1の基板10の貼り合わせ面(図1(a−1)における上面)および第2の基板15の貼り合わせ面(図1(a−2)における上面)に、大気雰囲気下において、真空紫外線(波長200nm以下の紫外線)L1,L2を照射する。
第1の基板表面活性化工程を経ることにより、第1の基板10の貼り合わせ面、具体的には、機能性膜13の表面(図1(a−1)における上面)が、活性化されて貼り合わせに適した面となるように改質される。具体的には、機能性膜13の表面が、例えばヒドロキシ基(OH基)が存在する状態となって親水化される。すなわち、機能性膜13の表面は、大気中の水分に由来のヒドロキシ基が導入されることによって、ヒドロキシ基でターミネートされる。また、第1の基板10の貼り合わせ面において、有機物などの汚染物質が除去されることにより、当該貼り合わせ面がクリーニングされる。
第2の基板紫外線照射処理工程は、必ずしも必要な工程ではないが、貼り合わせ効率の観点からは行うことが好ましいものである。
具体的に説明すると、第1の基板10の貼り合わせ面にさえ真空紫外線L1を照射すれば、すなわち機能性膜13の表面さえ活性化すれば、第1の基板10と第2の基板15とを接合することができる。然るに、第2の基板紫外線照射処理工程を経ることにより、第2の基板15の貼り合わせ面において、有機物などの汚染物質が除去されることにより、当該貼り合わせ面がクリーニングされる。このように第2の基板15の貼り合わせ面がクリーニングされることによれば、2枚の基板の貼り合わせを効率的に行うことができる。
また、第2の基板紫外線照射処理工程においては、第2の基板15の構成材料によっては、第2の基板15の貼り合わせ面が、活性化されることにより、貼り合わせに適した面となるように改質される。具体的には、第2の基板15の貼り合わせ面が、例えばヒドロキシ基(OH基)が存在する状態となって親水化される。すなわち、第2の基板15の貼り合わせ面は、大気中の水分に由来のヒドロキシ基が導入されることによって、ヒドロキシ基でターミネートされる。
第1の基板表面活性化工程および第2の基板紫外線照射処理工程において、各々、真空紫外線L1,L2を放射する光源としては、波長172nmに輝線を有するキセノンエキシマランプ等のエキシマランプ、波長185nmに輝線を有する低圧水銀ランプ、波長120〜200nmの範囲に輝線を有する重水素ランプを好適に用いることができる。
第1の基板10の貼り合わせ面および第2の基板15の貼り合わせ面の各々に照射される真空紫外線L1,L2の照度は、例えば10〜100mW/cm2 である。
また、第1の基板10の貼り合わせ面および第2の基板15の貼り合わせ面の各々に対する真空紫外線L1,L2の照射時間は、機能性膜13の構成材料および機能性膜13の表面の状態、または第2の基板15の構成材料および第2の基板15の貼り合わせ面の状態に応じて適宜設定されるが、例えば5〜120秒間である。
(第2工程:加圧板アライメント調整工程)
加圧板アライメント調整工程においては、図1(b−1)および図1(b−2)に示すように、加圧機構におけるステージ23の基板載置面23Aに第1の基板10を載置した状態で加圧板21のアライメント調整処理(位置決め調整処理)を行う。
具体的には、先ず、第1の基板10を、裏面(図1(b−1)における下面)がステージ23の基板載置面23Aと接触した状態において、周側面を複数の位置決めピン25の全てに突き当てることによって位置決めし、基板載置面23Aの所定の位置に載置する。このようにして、第1の基板10のアライメント調整処理が行われる。次いで、加圧板21を、突起部22Bを有する表面が基板載置面23Aに載置された第1の基板10に形設された機能性膜13と僅かに離間して対向した状態において、基材22Aの周側面を複数の位置決めピン25の全てに突き当てることによって位置決めする。このようにして、加圧板21のアライメント調整処理が行われる。以て、加圧板21の突起部22Bが、空間を介して機能性膜13と対向するよう位置合わせされた状態となる。
図1(b−1)は、ステージ23の基板載置面23Aに第1の基板10が載置され、当該第1の基板10の上方に加圧板21が位置決めされて配置された状態を示す説明用側面図である。また、図1(b−2)は、ステージ23の基板載置面23Aにおける第1の基板10の載置状態を示す説明図である。
(第3工程:加圧板一時退避工程)
加圧板一時退避工程は、必要に応じて行われるものである。
具体的には、第1の基板10に形設された機能性膜13と加圧板21との間の空間が、第2の基板15を配置することのできる大きさを有していない場合、すなわち第2の基板15の厚みに比して、機能性膜13と加圧板21との離間距離が小さい場合に行われるものである。よって、加圧板一時退避工程は、機能性膜13と加圧板21との間の空間が、第2の基板15を配置することのできる大きさを有している場合には、省略される。
そして、加圧板一時退避工程においては、図1(c)に示すように、加圧板21を上方に移動させることによって退避させる。このようにして、加圧板21の一時退避処理が行われる。
この加圧板一時退避工程を経ることにより、第1の基板10に形設された機能性膜13と加圧板21との間において、第2の基板15を配置するための空間を確保することができ、よって第1の基板10上に第2の基板15を配置することが可能となる。
図1(c)においては、加圧板21の移動方向が矢印で示されている。
加圧板一時退避工程においては、加圧板21を上方に移動させるだけなので、加圧板アライメント調整工程において調整された第1の基板10と加圧板21との位置関係(具体的には、加圧板21の突起部22Bが機能性膜13と位置合わせされた状態)は維持される。
(第4工程:積重工程)
積重工程においては、図1(d)に示すように、室温環境下において、第1の基板10および第2の基板15を、第1の基板10に形設された機能性膜13の表面と第2の基板15の貼り合わせ面とが互いに接触した状態に積重する。ここに、第2の基板15は、当該第2の基板15の周側面を、加圧機構における複数の位置決めピン25の全てに突き当てることによって位置決めし、第1の基板10上に積重してもよい。
この積重工程を経ることにより、第1の基板10と第2の基板15とが機能性膜13を介して積層した状態で貼り合わされて接合した積重体が得られる。
この積重工程において、第1の基板10と第2の基板15との接合は、様々な化学反応プロセスを経ることによって行われるが、例えば、第1の基板10の貼り合わせ面(機能性膜13の表面)の終端のヒドロキシ基と第2の基板15の貼り合わせ面の終端のヒドロキシ基とによる水素結合により接合されると考えられる。
(第5工程:加圧工程)
加圧工程においては、図1(e)に示すように、積重工程において得られた積重体を、加圧機構を用いて加圧処理する。
具体的には、積重体の上方に位置している加圧板21を下方に移動させることによって当該加圧板21の突起部22Bを第2の基板15に接触させて積重体を押圧することにより、加圧処理を行う。この加圧処理においては、加圧板アライメント調整工程を経ることによって突起部22Bと機能性膜13との位置合わせがなされていることから、突起部22Bは、第2の基板15を介して機能性膜13と対向した状態とされる。
このようにして、加圧工程においては、積重工程において得られた積重体を、第1の基板10に形設された機能性膜13と第2の基板15との接触部分に対して選択的に加圧力が作用するよう、厚み方向に加圧する。
この加圧工程を経ることにより、第1の基板10と第2の基板15とが強固に接合された接合体が得られる。
図1(e)においては、加圧板21の移動方向(加圧方向)が矢印で示されている。
そして、第1の基板10と第2の基板15とを強固に接合するためには、積重体に対して、加圧処理と共に加温処理を行うことが好ましい。
第1の基板10と第2の基板15とをより強固に接合するための具体的な方法としては、下記の(A)および(B)などの手法が挙げられる。
(A)第1の基板10と第2の基板15との積重体を厚み方向に加圧しながら加熱する方法
(B)第1の基板10と第2の基板15との積重体を厚み方向に加圧し、加圧を解除した後に加熱する方法
加圧工程における具体的な条件は、第1の基板10の構成材料および第2の基板15の構成材料などに応じて適宜設定される。
加圧条件において、加圧力は、加圧工程中において第1の基板10および第2の基板15に生じた微小な変形を矯正することのできる圧力以上であって、第1の基板10および第2の基板15に変形が生じる圧力未満とされる。具体的には、例えば0.2〜10MPaである。
また、第1の基板10および第2の基板15を加熱する場合の加熱条件において、加熱温度は、第1の基板10および第2の基板15に変形が生じる温度未満とされる。
(第6工程:加圧板退避工程)
加圧板退避工程においては、図1(f)に示すように、加圧板21を上方に移動させることによって退避させる。このようにして、加圧板21の退避処理が行われる。
この加圧板退避工程を経ることにより、第1の基板10と第2の基板15とが機能性膜13を介して接合されてなる接合体を、加圧機構から取り出すことが可能となる。
図1(f)においては、加圧板21の移動方向が矢印で示されている。
そして、接合体が、本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置における加圧機構から取り出される。
<第1の貼り合わせ方法の第2の実施形態>
第1の貼り合わせ方法の第2の実施形態(以下、「第1の貼り合わせ方法(2)」ともいう。)は、前述の第1の貼り合わせ方法(1)において、表面活性化工程(第1の基板表面活性化工程)がプラズマガス処理工程であること、および第2の基板紫外線照射処理工程に代えて第2の基板プラズマガス処理工程を有すること以外は、第1の貼り合わせ方法(1)と同様の手法である。すなわち、第1の貼り合わせ方法(2)は、第1工程にて、第1の基板の貼り合わせ面および第2の基板の貼り合わせ面をプラスマガス処理すること以外は、第1の貼り合わせ方法(1)と同様の手法である。
この第1の貼り合わせ方法(2)の第1の基板表面活性化工程および第2の基板プラズマガス処理工程においては、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、第1の基板の貼り合わせ面(具体的には、機能性膜の表面)および第2の基板の貼り合わせ面に接触させる。
第1の基板表面活性化工程を経ることにより、第1の基板の貼り合わせ面、具体的には、機能性膜の表面が、活性化されて貼り合わせに適した面となるように改質される。また、第1の基板の貼り合わせ面において、有機物などの汚染物質が除去されることにより、当該貼り合わせ面がクリーニングされる。
第2の基板プラズマガス処理工程は、必ずしも必要な工程ではないが、貼り合わせ効率の観点からは行うことが好ましいものである。
具体的に説明すると、第1の基板の貼り合わせ面にさえプロセスガスを接触させれば、すなわち機能性膜の表面さえ活性化すれば、第1の基板と第2の基板とを接合することができる。然るに、第2の基板プラズマガス処理工程を経ることにより、第2の基板の貼り合わせ面において、有機物などの汚染物質が除去されることにより、当該貼り合わせ面がクリーニングされる。このように第2の基板の貼り合わせ面がクリーニングされることによれば、2枚の基板の貼り合わせを効率的に行うことができる。
また、第2のプラズマガス処理工程においては、第2の基板の構成材料によっては、第2の基板の貼り合わせ面が、活性化されることにより、貼り合わせに適した面となるように改質される。
第1の基板表面活性化工程および第2の基板プラズマガス処理工程において、各々、プラズマガス供給手段としては、大気圧プラズマ装置が用いられる。
図2は、本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法に用いられる大気圧プラズマ装置の一例における構成を示す説明用断面図である。この大気圧プラズマ装置は、例えばアルミニウムからなる直方体状のケーシング30を有する。このケーシング30内には、高周波電源35に電気的に接続された板状の電極31が水平に配置されている。この電極31の下面には、誘電体層32が形成されている。この例の大気圧プラズマ装置においては、電極31が高圧側電極とされ、ケーシング30が接地側電極とされている。
ケーシング30の上面には、ケーシング30内にプロセスガスを供給するガス供給口33が設けられている。また、ケーシング30の下面には、ケーシング30内において大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを外部に放出する複数のノズル34が形成されている。
このような大気圧プラズマ装置においては、大気圧またはその近傍の圧力下において、プロセスガスG1がガス供給口33からケーシング30内に供給される。この状態で高周波電源35によって電極31とケーシング30との間に誘電体層32を介して高周波電界が印加されると、電極31とケーシング30との間には誘電体バリア放電が生じる。その結果、ケーシング30と誘電体層32との間に存在するプロセスガスG1が電離または励起されてプラズマ化する。そして、プラズマ化したプロセスガスG2は、ケーシング30のノズル34から外部に放出され、ケーシング30の下方に配置された基板(図示省略)の貼り合わせ面に接触する。
以上において、プロセスガスG1としては、窒素ガス、アルゴンガスなどを主成分とし、酸素ガスを0.01〜5体積%含有してなるものを使用することが好ましい。または、窒素ガスとクリーンドライエア(CDA)との混合ガスを用いることも可能である。
また、高周波電源35から供給される電力は、周波数が20〜70kHz、電圧が5〜15kVp-p である。
また、プラズマガス処理による処理時間は、例えば5〜100秒間である。
このような第1の貼り合わせ方法(具体的には、第1の貼り合わせ方法(1)および第1の貼り合わせ方法(2))においては、加圧工程において、第1の基板10に形設された機能性膜13と第2の基板15との接触部分に対して選択的に加圧力が作用する。そのため、第1の基板10が第2の基板15に比して可変形性が大きいものであっても、第1の基板10の貼り合わせ面に、機能性膜13の周辺領域において第1の基板10と第2の基板15とが当該機能性膜13を介することなく直接接触するような変形が生じることが防止または十分に抑制される。
従って、第1の貼り合わせ方法によれば、機能性膜13を介さず直接接触することのないように、第1の基板10と第2の基板15とを機能性膜13を介して貼り合わせることができる。すなわち、機能性膜13の周囲領域において第1の基板10と第2の基板15とが直接接触した状態の接合体が生産されることを回避することができる。
而して、第1の貼り合わせ方法によって面発光光源ユニットの発光面形成部材を作製することによれば、例えば、第2の基板15を導光板、機能性膜13を拡散部材層、第1の基板10を反射板とすると、導光板(第2の基板15)の一部分と反射板(第1の基板10)の一部分とが、拡散部材層(機能性膜13)を介さず、当該拡散部材層の周辺領域において直接接触することが回避される。よって、得られる発光面形成部材においては、導光板(第2の基板15)と反射板(第1の基板10)とが直接接触する領域が存在することに起因して生じる迷光が導光板(第2の基板15)の上面から出射される光に重畳されることが防止されるため、導光板(第2の基板15)の上面から所定の強度分布を有する光を取り出すことができる。
また、第1の貼り合わせ方法においては、加圧工程において、第1の基板10および第2の基板15のうちの可変形性の小さい基板、具体的には第2の基板15が、加圧板21に接触した状態とされることから、第1の基板10および第2の基板15のいずれにも変形が生じることがない。そのため、得られる接合体において、残留応力に起因する第1の基板10と第2の基板15との剥離の発生が抑制される。
具体的に説明すると、図3に示されているように、可変形性の大きい第1の基板10が加圧板21に接触した状態とされた場合には、第1の基板10においては、貼り合わせ面には変形が生じないものの、加圧板21が接触した面には変形(具体的には、突起部22Bの形状に対応した凹み)が生じて残留応力が発生するおそれがある。そして、残留応力が発生した場合には、得られる接合体において、その残留応力に起因して第1の基板10と第2の基板15との間に剥離が生じるおそれがある。然るに、可変形性の小さい第2の基板15を加圧板21に接触した状態とすることにより、加圧板21によって積重体に局所的に加圧力が作用された場合であっても、それに起因して積重体に変形が生じることを防止または十分に抑制することができる。
また、第1の貼り合わせ方法においては、第1工程の第2の基板紫外線照射処理工程または第2の基板プラズマガス処理工程にて、第2の基板15の貼り合わせ面に、真空紫外線を照射すること、または、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを接触することにより、第2の基板15の貼り合わせ面がクリーニングされるため、2枚の基板の貼り合わせを効率的に行うことができる。
また、第1の貼り合わせ方法においては、加圧工程にて本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置が用いられていることから、積重体を加圧板21によって押圧するという容易な手法によって、第1の基板10と第2の基板15とを機能性膜13を介して貼り合わせることができる。
[第2の貼り合わせ方法]
以下、本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法に係る第2の貼り合わせ方法の2つの実施形態について説明する。
<第2の貼り合わせ方法の第1の実施形態>
第2の貼り合わせ方法の第1の実施形態(以下、「第2の貼り合わせ方法(1)」ともいう。)について、図4を用いて詳細に説明する。
この第2の貼り合わせ方法(1)においては、第1の基板10が第2の基板15に比して可変形性の小さいものであり、具体的には、例えば第1の基板10が、COP、アクリル樹脂またはガラスよりなるものであり、第2の基板15がPET樹脂よりなるものである。また、機能性膜13がPDMSよりなるものである。そして、得られる接合体は、ディスプレイのバックライトなどとして用いられる面発光光源ユニットの構成部材、具体的には、COP、アクリル樹脂またはガラスよりなる導光板と、PDMSよりなる拡散部材層と、PET樹脂よりなる反射板とがこの順に積層されてなる発光面形成部材として用いられるものである。この接合体において、機能性膜13は、接合に寄与する機能と共に、光学的機能を有するものである。
第2の貼り合わせ方法(1)は、上記の(1)〜(3)の工程を経ると共に、図4(a−2)に示すように、積重工程に供する第2の基板15の表面(貼り合わせ面)に対して紫外線照射処理を行うものである。また、第2の貼り合わせ方法(1)は、図4(e)に示すように、加圧工程において、本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置を用いることに伴って、図4(b−1)、(b−2)、(d)および(f)に示すような第2の基板15のアライメント調整処理および加圧板21のアライメント調整処理および加圧板21の退避処理を行うものである。
第2の貼り合わせ方法(1)に用いられる本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置において、加圧機構は、図4(d)〜(f)に示されているように、第1の貼り合わせ方法に用いられる本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置の加圧機構と同様の構成のものである。
すなわち、第2の貼り合わせ方法(1)に用いられる本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置において、加圧機構は、基板を載置するための矩形板状のステージ23と、第1の基板10に形設された機能性膜13に対応した形状を有する突起部22Bを有する加圧板21とを備えたものである。ステージ23は、平坦な基板載置面23Aを有するものであり、この基板載置面23Aの周縁部には、当該基板載置面23Aから垂直に突出して伸びる複数(図4の例においては3本)の位置決めピン25が設けられている。この位置決めピン25は、基板および加圧板21に対する位置決め機能を有するアライメント調整手段である。すなわち、位置決めピン25によって積重体(具体的には、第1の基板10と第2の基板15との積重体)と加圧板21との位置合わせ調整手段が構成されている。加圧板21は、矩形板状の基材22Aの表面(図4(d)、(e)および(f)における下面)に突起部22Bを有するものである。そして、この加圧板21は、当該加圧板21の表面が、基板載置面23Aと対向し、位置決めピン25によって位置決めされることによって、突起部22Bが、基板載置面23Aに載置された第1の基板10に形設された機能性膜13と対向した状態とされる。また、加圧板21は、基板載置面23A上において、上下方向に移動可能に設けられている。
図の例において、加圧板21は、基材22Aが、第1の基板10および第2の基板15と同様の縦横寸法を有しており、この基材22Aの中央部に、突出高さ1mmの突起部22Bを有するものである。
第2の貼り合わせ方法(1)においては、先ず、矩形平板状の第1の基板10と、当該第1の基板10の表面に適合した大きさの表面を有する矩形平板状の第2の基板15とを用意する。そして、第1の基板10の表面に、スクリーン印刷などによって規定された外形を有する機能性膜13を形成する。第1の基板10においては、機能性膜13が形成された表面が第2の基板15との貼り合わせ面となる。一方、第2の基板15においては、第1の基板10の貼り合わせ面に適合した大きさの表面が第1の基板10との貼り合わせ面となる。
この図の例において、第1の基板10には、規定された外形(具体的には、矩形状の外形)を有する、厚み10μmの機能性膜13が、貼り合わせ面の中央部に形成されている。
(第1工程:第1の基板表面活性化工程および第2の基板紫外線照射処理工程)
第1の基板表面活性化工程および第2の基板紫外線照射処理工程においては、図4(a−1)および図4(a−2)に示すように、第1の基板10の貼り合わせ面(図4(a−1)における上面)および第2の基板15の貼り合わせ面(図4(a−2)における上面)に、大気雰囲気下において、真空紫外線(波長200nm以下の紫外線)L1,L2を照射する。
第1の基板表面活性化工程を経ることにより、第1の基板10の貼り合わせ面、具体的には、機能性膜13の表面(図4(a−1)における上面)が、活性化されて貼り合わせに適した面となるように改質される。具体的には、機能性膜13の表面が、例えばヒドロキシ基(OH基)が存在する状態となって親水化される。すなわち、機能性膜13の表面は、大気中の水分に由来のヒドロキシ基が導入されることによって、ヒドロキシ基でターミネートされる。また、第1の基板10の貼り合わせ面において、有機物などの汚染物質が除去されることにより、当該貼り合わせ面がクリーニングされる。
第2の基板紫外線照射処理工程は、必ずしも必要な工程ではないが、貼り合わせ効率の観点からは、行うことが好ましいものである。
具体的に説明すると、第1の基板10の貼り合わせ面にさえ真空紫外線L1を照射すれば、すなわち機能性膜13の表面さえ活性化すれば、第1の基板10と第2の基板15とを接合することはできる。然るに、第2の基板紫外線照射処理工程を経ることにより、第2の基板15の貼り合わせ面において、有機物などの汚染物質が除去されることにより、当該貼り合わせ面がクリーニングされる。このように第2の基板15の貼り合わせ面がクリーニングされることによれば、2枚の基板の貼り合わせを効率的に行うことができる。
また、第2の基板紫外線照射処理工程においては、第2の基板15の構成材料によっては、第2の基板15の貼り合わせ面が、活性化されることにより、貼り合わせに適した面となるように改質される。具体的には、第2の基板15の貼り合わせ面が、例えばヒドロキシ基(OH基)が存在する状態となって親水化される。すなわち、第2の基板15の貼り合わせ面は、大気中の水分に由来のヒドロキシ基が導入されることによって、ヒドロキシ基でターミネートされる。
第1の基板表面活性化工程および第2の基板紫外線照射処理工程において、各々、真空紫外線L1,L2を放射する光源としては、波長172nmに輝線を有するキセノンエキシマランプ等のエキシマランプ、波長185nmに輝線を有する低圧水銀ランプ、波長120〜200nmの範囲に輝線を有する重水素ランプを好適に用いることができる。
第1の基板10の貼り合わせ面および第2の基板15の貼り合わせ面の各々に照射される真空紫外線L1,L2の照度は、例えば10〜100mW/cm2 である。
また、第1の基板10の貼り合わせ面および第2の基板15の貼り合わせ面の各々に対する真空紫外線L1,L2の照射時間は、機能性膜13の構成材料および機能性膜13の表面の状態、または第2の基板15の構成材料および第2の基板15の貼り合わせ面の状態に応じて適宜設定されるが、例えば5〜120秒間である。
(第2工程:第2の基板アライメント調整工程)
第2の基板アライメント調整工程においては、図4(b−1)および図4(b−2)に示すように、ステージ23の基板載置面23Aに第2の基板15を載置し、当該第2の基板15のアライメント調整処理(位置決め調整処理)を行う。
具体的には、第2の基板15を、裏面(図4(b−1)における下面)がステージ23の基板載置面23Aと接触した状態において、周側面を複数の位置決めピン25の全てに突き当てることによって位置決めし、基板載置面23Aの所定の位置に載置する。このようにして、第2の基板15のアライメント調整処理が行われる。
図4(b−1)は、ステージ23の載置面23Aに第2の基板15が載置された状態を示す説明用側面図である。また、図4(b−2)は、ステージ23の基板載置面23Aにおける第2の基板15の載置状態を示す説明図である。
(第3工程:積重工程)
積重工程においては、図4(c)に示すように、室温環境下において、第1の基板10および第2の基板15を、第1の基板10に形設された機能性膜13の表面と第2の基板15の貼り合わせ面とが互いに接触した状態に積重する。ここに、第1の基板10は、当該第1の基板10の周側面を、加圧機構における複数の位置決めピン25の全てに突き当てることによって位置決めし、第2の基板15上に積重してもよい。
この積重工程を経ることにより、第1の基板10と第2の基板15とが機能性膜13を介して積層した状態で貼り合わされて接合した積重体が得られる。
この積重工程において、第1の基板10と第2の基板15との接合は、様々な化学反応プロセスを経ることによって行われるが、例えば、第1の基板10の貼り合わせ面(機能性膜13の表面)の終端のヒドロキシ基と第2の基板15の貼り合わせ面の終端のヒドロキシ基とによる水素結合により接合されると考えられる。
(第4工程:加圧板アライメント調整工程)
加圧板アライメント調整工程においては、図4(d)に示すように、ステージ23の基板載置面23Aに積重体が載置された状態で、加圧板21のアライメント調整処理を行う。
具体的には、加圧板21を、突起部22Bを有する表面が基板載置面23Aに載置された積重体と僅かに離間して対向した状態において、基材22Aの周側面を複数の位置決めピン25の全てに突き当てることによって位置決めする。このようにして、加圧板21のアライメント調整処理が行われる。以て、加圧板21の突起部22Bが、第1の基板10および空間を介して機能性膜13と対向するよう位置合わせされた状態となる。
(第5工程:加圧工程)
加圧工程においては、図4(e)に示すように、積重工程において得られた積重体を、加圧機構を用いて加圧処理する。
具体的には、積重体の上方に位置している加圧板21を下方に移動させることによって当該加圧板21の突起部22Bを第1の基板10に接触させて積重体を押圧することにより、加圧処理を行う。この加圧処理においては、加圧板アライメント調整工程を経ることによって突起部22Bと機能性膜13との位置合わせがなされていることから、突起部22Bは、第1の基板10を介して機能性膜13と対向した状態とされる。
このようにして、加圧工程においては、積重工程において得られた積重体を、第1の基板10に形設された機能性膜13と第2の基板15との接触部分に対して選択的に加圧力が作用するよう、厚み方向に加圧する。
この加圧工程を経ることにより、第1の基板10と第2の基板15とが強固に接合された接合体が得られる。
図4(e)においては、加圧板21の移動方向(加圧方向)が矢印で示されている。
そして、第1の基板10と第2の基板15とを強固に接合するためには、積重体に対して、加圧処理と共に加温処理を行うことが好ましい。
第1の基板10と第2の基板15とをより強固に接合するための具体的な方法としては、上記の(A)および(B)などの手法が挙げられる。
加圧工程における具体的な条件は、第1の基板10の構成材料および第2の基板15の構成材料に応じて適宜設定される。
加圧条件において、加圧力は、加圧工程中において第1の基板10および第2の基板15に生じた微小な変形を矯正することのできる圧力以上であって、第1の基板10および第2の基板15に変形が生じる圧力未満とされる。具体的には、例えば0.2〜10MPaである。
また、第1の基板10および第2の基板15を加熱する場合の加熱条件において、加熱温度は、第1の基板10および第2の基板15に変形が生じる温度未満とされる。
(第6工程:加圧板退避工程)
加圧板退避工程においては、図4(f)に示すように、加圧板21を上方に移動させることによって退避させる。このようにして、加圧板21の退避処理が行われる。
この加圧板退避工程を経ることにより、第1の基板10と第2の基板15とが機能性膜13を介して接合されてなる接合体を、加圧機構から取り出すことが可能となる。
図4(f)においては、加圧板21の移動方向が矢印で示されている。
そして、接合体が、本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置における加圧機構から取り出される。
<第2の貼り合わせ方法の第2の実施形態>
第2の貼り合わせ方法の第2の実施形態(以下、「第2の貼り合わせ方法(2)」ともいう。)は、前述の第2の貼り合わせ方法(1)において、表面活性化工程(第1の基板表面活性化工程)がプラズマガス処理工程であること、および第2の基板紫外線照射処理工程に代えて第2の基板プラズマガス処理工程を有すること以外は、第2の貼り合わせ方法(1)と同様の手法である。すなわち、第2の貼り合わせ方法(2)は、第1工程にて、第1の基板の貼り合わせ面および第2の基板の貼り合わせ面をプラズマガス処理すること以外は、第2の貼り合わせ方法(1)と同様の手法である。
この第2の貼り合わせ方法(2)の第1の基板表面活性化工程および第2の基板プラズマガス処理工程においては、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、第1の基板の貼り合わせ面(具体的には、機能性膜の表面)および第2の基板の貼り合わせ面に接触させる。
第1の基板表面活性化工程を経ることにより、第1の基板の貼り合わせ面、具体的には、機能性膜の表面が、活性化されて貼り合わせに適した面となるように改質される。また、第1の基板の貼り合わせ面において、有機物などの汚染物質が除去されることにより、当該貼り合わせ面がクリーニングされる。
第2の基板プラズマガス処理工程は、必ずしも必要な工程ではないが、貼り合わせ効率の観点からは行うことが好ましいものである。
具体的に説明すると、第1の基板の貼り合わせ面にさえプロセスガスを接触させれば、すなわち機能性膜の表面さえ活性化すれば、第1の基板と第2の基板とを接合することができる。然るに、第2の基板プラズマガス処理工程を経ることにより、第2の基板の貼り合わせ面において、有機物などの汚染物質が除去されることにより、当該貼り合わせ面がクリーニングされる。このように第2の基板の貼り合わせ面がクリーニングされることによれば、2枚の基板の貼り合わせを効率的に行うことができる。
また、第2のプラズマガス処理工程においては、第2の基板の構成材料によっては、第2の基板の貼り合わせ面が、活性化されることにより、貼り合わせに適した面となるように改質される。
第1の基板表面活性化工程および第2の基板プラズマガス処理工程において、各々、プラズマガス供給手段としては、大気圧プラズマ装置が用いられる。
このような第2の貼り合わせ方法(具体的には、第2の貼り合わせ方法(1)および第2の貼り合わせ方法(2))においては、加圧工程において、第1の基板10に形設された機能性膜13と第2の基板15との接触部分に対して選択的に加圧力が作用する。そのため、第2の基板15が第1の基板10に比して可変形性が大きいものであっても、第2の基板15の貼り合わせ面に、機能性膜13の周辺領域において第1の基板10と第2の基板15とが当該機能性膜13を介することなく直接接触するような変形が生じることが防止または十分に抑制される。
従って、第2の貼り合わせ方法によれば、機能性膜13を介さず直接接触することのないように、第1の基板10と第2の基板15とを機能性膜13を介して貼り合わせることができる。すなわち、機能性膜13の周囲領域において第1の基板10と第2の基板15とが直接接触した状態の接合体が生産されることを回避することができる。
而して、第2の貼り合わせ方法によって面発光光源ユニットの発光面形成部材を作製することによれば、例えば、第1の基板10を導光板、機能性膜13を拡散部材層、第2の基板15を反射板とすると、導光板(第1の基板10)の一部分と反射板(第2の基板15)の一部分とが、拡散部材層(機能性膜13)を介さず、当該拡散部材層の周辺領域において直接接触することが回避される。よって、得られる発光面形成部材においては、導光板(第1の基板10)と反射板(第2の基板15)とが直接接触する領域が存在することに起因して生じる迷光が導光板(第1の基板10)の上面から出射される光に重畳されることが防止されるため、導光板(第1の基板10)の上面から所定の強度分布を有する光を取り出すことができる。
また、第2の貼り合わせ方法においては、加圧工程において、第1の基板10および第2の基板15のうちの可変形性の小さい基板、具体的には第1の基板10が、加圧板21に接触した状態とされることから、第1の基板10および第2の基板15のいずれにも変形が生じることがない。そのため、得られる接合体において、残留応力に起因する第1の基板10と第2の基板15との剥離の発生が抑制される。
また、第2の貼り合わせ方法においては、第1工程の第2の基板紫外線照射処理工程または第2の基板プラズマガス処理工程にて、第2の基板15の貼り合わせ面に、真空紫外線を照射すること、または、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを接触することにより、第2の基板15の貼り合わせ面がクリーニングされるため、2枚の基板の貼り合わせを効率的に行うことができる。
また、第2の貼り合わせ方法においては、加圧工程にて本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置が用いられていることから、積重体を加圧板21に対して押圧するという容易な手法によって、第1の基板10と第2の基板15とを機能性膜13を介して貼り合わせることができる。
本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法においては、上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1の基板の表面上には、複数の機能性膜が形成されていてもよい。
また、加圧板としては、図1および図4に示すように突起部が基材に一体的に形成されたものに限定されず、平板状の基材と、当該基材とは別個の突起部形成用部材とを組み合わせたものを用いることもできる。具体的には、例えば、矩形平板状の基材と、第1の基板の表面上に形成された機能性膜に対応した形状を有するシム(SIM)とを組み合わせたものなどが挙げられる。このような構成の加圧板においては、突起部形成用部材を、第1の基板の表面上に形成された機能性膜に対応する位置に配置するために、突起部形成用部材をアライメント調整処理、すなわち配置位置を調整する必要がある。
また、本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置において、加圧板と積重体との位置合わせ調整手段は、図1および図4に示すように位置決めピンによって構成されるものに限定されない。すなわち、加圧機構は、図1および図4に示すように位置決めピンによって基板および加圧板のアライメント調整処理を行うものに限定されず、他のアライメント調整手段によって基板および加圧板のアライメント調整処理を行うものであってもよい。具体的には、例えば、公知の画像処理手段を位置合わせ調整手段として利用するものであってもよい。このような構成の加圧機構においては、第1の基板が透明材料よりなるものである場合には、ステージの基板載置面に第1の基板を載置した後、画像処理手段によって第1の基板の表面上における機能性膜の位置を観察しながら、加圧板の突起部の位置に対応して加圧機構に設けられているアライメントマークの画像情報を検出することにより、当該機能性膜と突起部とのアライメント調整処理が行われる。一方、第1の基板が透明材料よりなるものでない場合には、第1の基板の裏面(機能性膜が形成されている表面と反対側の面)に、機能性膜の位置と対応したアライメントマークを設けて、この第1の基板のアライメントマークと加圧機構に設けられているアライメントマークの画像情報を検出することにより、当該機能性膜と突起部とのアライメント調整処理が行われる。
以下、本発明の実験例について説明する。
〔実験例1〕
第1の基板として、縦横寸法100mm×100mm、厚み0.2mmのPET樹脂製の矩形平板状基板(シート)を用意し、また第2の基板としては、縦横寸法100mm×100mm、厚み2mmのPMMA(ポリメタクリル酸メチル)樹脂製の矩形平板状基板を用意した。第2の基板は、第1の基板に比して、構成材料が硬性のものであり、かつ厚みが大きいものであり、よって第1の基板に比して可変形性の小さいものである。
そして、第1の基板の表面上に、スクリーン印刷によって縦横寸法10mm×10mm、厚み10μmのPDMS製の機能性膜を形成した後、図1において示した本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置を用いて、第1の貼り合わせ方法(1)により、第1の基板と第2の基板との接合体を作製した。
具体的には、先ず、第1の基板の貼り合わせ面および第2の基板の貼り合わせ面に、各々、大気雰囲気下において、キセノンエキシマランプの真空紫外線を照射した(第1の基板表面活性化工程および第2の基板紫外線照射処理工程)。真空紫外線の照射条件は、貼り合わせ面照度(放射照度)50mW/cm2、照射時間100秒間とした。
次いで、加圧機構のステージの基板載置面に、第1の基板を、貼り合わせ面を上方にし、周側面が位置合わせピンの全てに突き当てられた状態に載置した後、当該加圧機構の加圧板のアライメント調整処理を行った(加圧板アライメント調整工程)。
そして、加圧板を上方に移動することによって第2の基板を配置するための空間を確保し(加圧板一時退避工程)、その後、第1の基板に形設された機能性膜の表面と第2の基板の貼り合わせ面とを接触させて積重体を得(積重工程)、得られた積重体を、加圧板を下方に移動させることによって当該積重体の厚み方向に加圧した(加圧工程)。加圧条件は、加圧力5MPa、加圧時間5秒間とした。
その後、加圧板を上方に移動し(加圧板退避工程)、加圧機構から接合体(以下、「接合体(1−1)」ともいう。)を取り出した。
得られた接合体(1−1)を目視にて観察したところ、図5(a)に示すように、第1の基板に形設された機能性膜と第2の基板とが接合されているだけで、当該機能性膜の周辺領域において第1の基板と第2の基板とが直接接触しておらず、不所望な直接接触領域が形成されていなかった。
図5(a)においては、接合領域および機能性膜の配置領域がハッチングによって示されている。
また、加圧機構を構成する加圧板として、突起部を有さず、ステージの基板載置面に対向する表面が平坦であるもの、具体的には矩形平板状のものを用いたこと以外は、第1の貼り合わせ方法(1)と同様の手法によって接合体(以下、「接合体(1−2)」ともいう。)を得た。
得られた接合体(1−2)を目視にて観察したところ、図5(b)に示すように、第1の基板に形設された機能性膜と第2の基板とが接合されているだけではなく、当該機能性膜の周辺領域において第1の基板と第2の基板とが直接接触し、不所望な直接接触領域が形成されていた。
図5(b)においては、接合領域がハッチングによって示されており、この接合領域中に位置している機能性膜の配置位置が実線四角によって示されている。
〔実験例2〕
第1の基板として、縦横寸法100mm×100mm、厚み1mmの無アルカリガラス製の矩形平板状基板を用意し、第2の基板として、縦横寸法100mm×100mm、厚み0.2mmのPET樹脂製の矩形平板状基板(シート)を用意した。第1の基板は、第2の基板に比して、構成材料が硬性のものであり、かつ厚みが大きいものであり、よって第2の基板に比して可変形性の小さいものである。
そして、第1の基板の表面上に、スクリーン印刷によって縦横寸法10mm×10mm、厚み10μmのPET製の機能性膜を形成した後、図4において示した本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置を用いて、第2の貼り合わせ方法(1)により、第1の基板と第2の基板との接合体を作製した。
具体的には、先ず、第1の基板の貼り合わせ面および第2の基板の貼り合わせ面に、各々、大気雰囲気下において、キセノンエキシマランプの真空紫外線を照射した(第1の基板表面活性化工程および第2の基板紫外線照射処理工程)。真空紫外線の照射条件は、貼り合わせ面照度(放射照度)50mW/cm2、照射時間100秒間とした。
次いで、加圧機構のステージの基板載置面に、第2の基板を、貼り合わせ面を上方にし、周側面が位置合わせピンの全てに突き当てられた状態に載置した(第2の基板アライメント調整工程)。
そして、第1の基板に形設された機能性膜の表面と第2の基板の貼り合わせ面とを接触させて積重体を得(積重工程)、その後、加圧機構の加圧板のアライメント調整処理を行って(加圧板アライメント調整工程)、当該加圧板を下方に移動させることにより、得られた積重体を厚み方向に加圧した(加圧工程)。加圧条件は、加圧力5MPaおよび加圧時間5秒間とした。
その後、加圧板を上方に移動し(加圧板退避工程)、加圧機構から接合体(以下、「接合体(2−1)」ともいう。)を取り出した。
得られた接合体(2−1)を目視にて観察したところ、図5(a)に示すように、第1の基板に形設された機能性膜と第2の基板とが接合されているだけで、当該機能性膜の周辺領域において第1の基板と第2の基板とが直接接触しておらず、不所望な直接接触領域が形成されていなかった。
また、加圧機構を構成する加圧板として、突起部を有さず、ステージの基板載置面に対向する表面が平坦であるもの、具体的には矩形平板状のものを用いたこと以外は、第2の貼り合わせ方法(1)と同様の手法によって接合体(以下、「接合体(2−2)」ともいう。)を得た。
得られた接合体(2−2)を目視にて観察したところ、図5(b)に示すように、第1の基板上に形成された機能性膜と第2の基板とが接合されているだけではなく、当該機能性膜の周辺領域において第1の基板と第2の基板とが直接接触し、不所望な直接接触領域が形成されていた。
〔実験例3〕
第1の基板として、縦横寸法100mm×100mm、厚み0.2mmのPET樹脂製の矩形平板状基板(シート)を用意し、また第2の基板としては、縦横寸法100mm×100mm、厚み2mmのPET樹脂製の矩形平板状基板を用意した。第2の基板は、第1の基板に比して厚みが大きいものであり、よって第1の基板に比して可変形性の小さいものである。
そして、第1の基板の表面上に、スクリーン印刷によって縦横寸法10mm×10mm、厚み10μmのPDMS製の機能性膜を形成した後、図1において示した本発明の2枚の基板の貼り合わせ装置を用いて、第1の貼り合わせ方法(2)により、第1の基板と第2の基板との接合体を作製した。
具体的には、先ず、第1の基板の貼り合わせ面および第2の基板の貼り合わせ面に対して、図2において示した大気圧プラズマ装置を用いてプラズマガス処理を行った(第1の基板表面活性化工程および第2の基板プラスマ処理理工程)。ここに、用いた大気圧プラズマ装置は、ケーシングの材質がアルミニウムであり、電極の材質が表面に溶射によって厚みが500μmのアルミナよりなる皮膜が形成されたスーパーインバーであり、電極の寸法が50mm×300mmであり、ケーシングと誘電体層との離間距離が0.5mmであり、電圧が7.0kVp-pであり、周波数が60kHzであり、定格電力が1100VAである仕様のものである。
すなわち、上記の大気圧プラズマ装置の下方におけるノズルから3mm離間した位置に、第1の基板および第2の基板の各々を、その貼り合わせ面がノズルに対向するよう配置した。そして、プロセスガスとして、流量が150L/minの窒素ガスおよび流量が1L/minのクリーンドライエア(プロセスガス中の酸素濃度が約0.14体積%)をケーシング内に供給しながら、大気圧プラズマ装置を作動させることにより、第1の基板の貼り合わせ面および第2の基板の貼り合わせ面の各々に対して5秒間のプラズマガス処理を行った。
次いで、加圧機構のステージの基板載置面に、第1の基板を、貼り合わせ面を上方にし、周側面が位置合わせピンの全てに突き当てられた状態に載置した後、当該加圧機構の加圧板のアライメント調整処理を行った(加圧板アライメント調整工程)。
そして、加圧板を上方に移動することによって第2の基板を配置するための空間を確保し(加圧板一時退避工程)、その後、第1の基板に形設された機能性膜の表面と第2の基板の貼り合わせ面とを接触させて積重体を得(積重工程)、得られた積重体を、加圧板を下方に移動させることによって当該積重体の厚み方向に加圧した(加圧工程)。加圧条件は、加圧力5MPa、加圧時間5秒間とした。
その後、加圧板を上方に移動し(加圧板退避工程)、加圧機構から接合体(以下、「接合体(1−3)」ともいう。)を取り出した。
得られた接合体(1−3)を目視にて観察したところ、図5(a)に示すように、第1の基板に形設された機能性膜と第2の基板とが接合されているだけで、当該機能性膜の周辺領域において第1の基板と第2の基板とが直接接触しておらず、不所望な直接接触領域が形成されていなかった。
また、加圧機構を構成する加圧板として、突起部を有さず、ステージの基板載置面に対向する表面が平坦であるもの、具体的には矩形平板状のものを用いたこと以外は、第1の貼り合わせ方法(2)と同様の手法によって接合体(以下、「接合体(1−4)」ともいう。)を得た。
得られた接合体(1−4)を目視にて観察したところ、図5(b)に示すように、第1の基板に形設された機能性膜と第2の基板とが接合されているだけではなく、当該機能性膜の周辺領域において第1の基板と第2の基板とが直接接触し、不所望な直接接触領域が形成されていた。
実験例1、実験例2および実験例3の結果を下記の表1および表2に示す。
Figure 0006065170
Figure 0006065170
以上の実験例1、実験例2および実験例3の結果から、本発明の2枚の基板の貼り合わせ方法によれば、機能性膜を介さず直接接触することのないように、第1の基板と第2の基板とを機能性膜を介して貼り合わせることができることが確認された。
10 第1の基板
13 機能性膜
15 第2の基板
21 加圧板
22A 基材
22B 突起部
23 ステージ
23A 基板載置面
25 位置決めピン
30 ケーシング
31 電極
32 誘電体層
33 ガス供給口
34 ノズル
35 高周波電源
40 第1の基板
43 接合膜
45 第2の基板
49 直接接触領域
51 光源
61 導光板
61a,61b 側面
63 反射板
66 拡散部材層
71 加圧板
73 ステージ
73A 基板載置面
L1,L2 真空紫外線
L3,L4 紫外線

Claims (7)

  1. 規定された外形を有する機能性膜が表面上に形成された第1の基板と第2の基板とを、当該機能性膜を介して貼り合わせる、2枚の基板の貼り合わせ方法であって、
    第1の基板の表面上に形成された機能性膜の表面を活性化する表面活性化工程、
    前記表面活性化工程を経由した第1の基板と第2の基板とを、前記機能性膜の表面と第2の基板の貼り合わせ面とが互いに接触した状態となるように積重する積重工程、および
    前記積重工程において得られた第1の基板と第2の基板との積重体を、前記機能性膜と当該第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力が作用するよう、厚み方向に加圧する加圧工程
    を含むことを特徴とする2枚の基板の貼り合わせ方法。
  2. 前記加圧工程は、前記第1の基板の表面上に形成された機能性膜に対応した形状の突起部を有する加圧板を用い、当該突起部が当該第1の基板または前記第2の基板を介して当該機能性膜と対向するよう位置合わせされた状態において、当該加圧板を押圧することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の2枚の基板の貼り合わせ方法。
  3. 前記第1の基板および前記第2の基板のうちの可変形性の小さい基板が、前記加圧板に接触した状態とされることを特徴とする請求項2に記載の2枚の基板の貼り合わせ方法。
  4. 前記積重工程に供される、第2の基板の貼り合わせ面に、真空紫外線を照射する、または、大気プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを接触させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の2枚の基板の貼り合わせ方法。
  5. 前記表面活性化工程は、前記第1の基板の表面上に形成された機能性膜の表面に真空紫外線を照射する紫外線照射処理工程であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の2枚の基板の貼り合わせ方法。
  6. 前記表面活性化工程は、大気圧プラズマによってプラズマ化したプロセスガスを、前記第1の基板の表面上に形成された機能性膜の表面に接触させるプラズマガス処理工程であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の2枚の基板の貼り合わせ方法。
  7. 規定された外形を有する機能性膜が表面上に形成された第1の基板と第2の基板とを、当該機能性膜を介して貼り合わせるための2枚の基板の貼り合わせ装置であって、
    前記第1の基板における機能性膜の表面と前記第2の基板の貼り合わせ面とが互いに接触した状態の積重体を厚み方向に加圧するための加圧機構が設けられており、
    前記加圧機構が、前記第1の基板の表面上に形成された機能性膜に対応した形状の突起部を有する加圧板、および、当該加圧板と前記積重体との位置合わせ調整手段とを備え、当該機能性膜と前記第2の基板との接触部分に対して選択的に加圧力を作用させるものであることを特徴とする2枚の基板の貼り合わせ装置。
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