JP2017080981A - 1軸延伸多層積層易接着フィルムおよびそれを用いた光学部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層フィルムにおいて、反射偏光性能に加え、フィルム上に形成するプリズム層や拡散層等の光学層とフィルムとの間の高い密着性を備えた1軸延伸多層積層易接着フィルム、およびそれを用いた光学部材を提供すること。【解決手段】第1層と第2層とが交互に積層された1軸延伸多層積層易接着フィルムであって、1)該第1層はポリエステルを主たる構成成分とする層であって、該ポリエステルを構成する繰り返し単位を基準としてエチレンナフタレート単位を50モル%以上100モル%以下の範囲で含有し、2)該第2層は共重合ポリエステルを主たる構成成分とする層であって、該共重合ポリエステルは85℃以上のガラス転移温度を有し、平均屈折率が1.55〜1.65であり、3)該第1層と該第2層の交互積層数が合計で101層以上であり、かつ少なくとも一方の面に第2層からなる厚み5〜50μmの最外層を有し、4)少なくとも一方の前記最外層の外側表面に厚み0.01〜0.50μmの易接着層を有し、該易接着層はポリウレタン樹脂、および平均粒径0.4〜0.8μmの粒子を該易接着層の重量に対して0.5〜6.0重量%含有し、5)該易接着層を含めたフィルム全体厚みが20〜150μmであって、6)380〜780nmの波長範囲において、5nm間隔で求めた偏光度(P)の平均値が70%以上である、1軸延伸多層積層易接着フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は1軸延伸多層積層易接着フィルムおよびそれを用いた光学部材に関する。
スマートフォンやタブレット端末をはじめとする携帯型端末等に用いられる液晶表示装置(LCD)は、液晶セルの両面に偏光板を配置した液晶パネルによって、光源から射出される光の透過量を調整することにより、その表示を可能としている。液晶セルに貼り合わされる偏光板として、一般的に光吸収タイプの2色性直線偏光板と呼ばれる吸収型偏光板が用いられており、ヨウ素を含むPVAをトリアセチルセルロース(TAC)で保護した偏光板が広く用いられている。
このような吸収型の偏光板は、透過軸方向の偏光を透過し、透過軸と直交方向の偏光の殆どを吸収するため、光源装置から出射された無偏光な光の約50%がこの吸収型偏光板で吸収され、光の利用効率が低下することが指摘されている。そこで、透過軸と直交方向の偏光を有効利用するために、輝度向上フィルムと呼ばれる反射型の偏光子(反射偏光型輝度向上フィルム)を光源と液晶パネルの間に用いる構成が検討されており、かかる反射型の偏光子の一例として光学干渉を用いたポリマータイプの多層積層フィルムが検討されている(特許文献1など)。
携帯型端末の普及により、ディスプレイ端末はより薄膜化のニーズが高まっており、ディスプレイ内部に設置する反射偏光型輝度向上フィルム、拡散フィルム、プリズムフィルム、導光板などの部材に対してより薄膜化されたものが求められており、さらにこれらの機能を統合できる複合光学フィルムが望まれている。
そのような複合光学フィルムの例として、特許文献2などに記載されているように、反射偏光型輝度向上フィルム上にプリズム構造を形成したプリズム層付反射偏光型輝度向上フィルムが提案されている。しかしながら、このような反射偏光型輝度向上フィルム上にプリズム層や拡散層等の光学層を形成すると密着性が十分でないことがあり、例えば断裁してディスプレイ端末に設置する際に、これら光学層の欠けや剥がれが生じることがあった。
一方で、基材に反射偏光型輝度向上フィルムを用いない通常のプリズムフィルムの場合は、一般的なプリズム層の形成手法として、無溶剤型のUV硬化樹脂をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材上に転写することで形成されるが、その際、PETフィルム基材上に易接着層を設けることで密着性を高めている。そのような易接着層はPETフィルムの製膜工程において塗設され、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系樹脂などのバインダー成分に熱硬化性の架橋剤を添加することで基材とプリズム層との密着性を高めている。とりわけプリズム層のような無溶剤型のUV硬化樹脂においては、有機溶剤による基材の溶解による密着性の向上が期待できないために、易接着層の組成が極めて限定される(特許文献3〜6)。
特表平9−507308号公報 特表平9−506985号公報 特開2008−36868号公報 特開2008−189868号公報 特開平11−271503号公報 特開2000−141574号公報
易接着層を反射偏光型輝度向上フィルム上に塗設する場合、反射偏光型輝度向上フィルムとしてはPET以外のポリエステル樹脂を用いることが多く、さらに反射偏光性能を発現させるためにフィルム製膜工程内に結晶化工程をもたないことが多いため、例えば熱硬化型架橋剤の反応性が低くなる等により、基材がPETフィルムである場合と同様の易接着層を用いたとしても密着性を十分に確保することが難しい場合がある。
また、反射偏光型輝度向上フィルムは、その表面層がPET以外のポリエステル樹脂によって形成されていることが多く、かかる表面層に傷がつきやすいため、保護フィルムなどを工程中に貼合する必要があり、かかる保護フィルムにより巻取性の確保もしていた。しかしながら近年、コストダウンの観点からこのような保護フィルムを使用しないことが求められており、上述した光学層との密着性向上に加えて、さらにフィルム自体に巻取性の確保が望まれている。しかしながらかかる巻取性についても、表面層がPET以外のポリエステル樹脂によって形成されることにより、基材がPETフィルムである場合と同様の易接着層(特に粒子を添加したもの)を用いたとしてもその確保が難しい。
本発明の目的は、多層フィルムにおいて、反射偏光性能に加え、フィルム上に形成するプリズム層や拡散層等の光学層とフィルムとの間の高い密着性を備えた1軸延伸多層積層易接着フィルム、およびそれを用いた光学部材を提供することにある。
また本発明の第2の目的は、上記に加えてさらに巻取性も備えた1軸延伸多層積層易接着フィルム、およびそれを用いた光学部材を提供することにある。
本発明者等は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリエチレンナフタレート系ポリマーを高屈折率層とし、ガラス転移温度の高い共重合ポリエステルを低屈折率層とする多層積層フィルムの場合、プリズムフィルムの基材として用いられることの多いPETフィルムの場合にくらべて易接着層に用いることのできる組成が限られること、さらに多層積層フィルムの最外層の態様に着目することにより、プリズム層等の光学層とフィルムとの間の高い密着性を備えた1軸延伸多層積層易接着フィルム、およびそれを用いた光学部材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の構成を採用するものである。
1.第1層と第2層とが交互に積層された1軸延伸多層積層易接着フィルムであって、
1)該第1層はポリエステルを主たる構成成分とする層であって、該ポリエステルを構成する繰り返し単位を基準としてエチレンナフタレート単位を50モル%以上100モル%以下の範囲で含有し、
2)該第2層は共重合ポリエステルを主たる構成成分とする層であって、該共重合ポリエステルは85℃以上のガラス転移温度を有し、平均屈折率が1.55〜1.65であり、
3)該第1層と該第2層の交互積層数が合計で101層以上であり、かつ少なくとも一方の面に第2層からなる厚み5〜50μmの最外層を有し、
4)少なくとも一方の前記最外層の外側表面に厚み0.01〜0.50μmの易接着層を有し、該易接着層はポリウレタン樹脂、および平均粒径0.4〜0.8μmの粒子を該易接着層の重量に対して0.5〜6.0重量%含有し、
5)該易接着層を含めたフィルム全体厚みが20〜150μmであって、
6)380〜780nmの波長範囲において、5nm間隔で下記式(1)で算出した偏光度(P)の平均値が70%以上である、1軸延伸多層積層易接着フィルム。
偏光度(P)={(Ts−Tp)/(Tp+Ts)}×100 ・・・(1)
(式(1)中、Tpは各波長におけるP偏光の平均透過率、Tsは各波長におけるS偏光の平均透過率をそれぞれ表す。)
2.該易接着層の上記ウレタン樹脂が、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとから形成されるポリエステル系ポリウレタン樹脂である、上記1に記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
3.該易接着層は、さらにカルボジイミド基もしくはオキサゾリン基を含有する架橋剤を含有する、上記1または2に記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
4.該第2層の上記共重合ポリエステルが、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、エチレングリコール成分、およびトリメチレングリコール成分を共重合成分として含む共重合ポリエステルである、上記1〜3のいずれかに記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
5.該トリメチレングリコール成分の含有量が、第2層の共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分の3〜50モル%である、上記4に記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
6.該第1層のポリエステルが、全ジカルボン酸成分を基準としてテレフタル酸成分を20モル%以下の範囲で含有する、上記1〜5のいずれかに記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
7.輝度向上部材あるいは反射型偏光板として用いられる、上記1〜6のいずれかに記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
8.上記1〜7のいずれかに記載の1軸延伸多層積層易接着フィルムの少なくとも一方の面にプリズム層あるいは拡散層が積層された光学部材。
本発明によれば、多層フィルムにおいて、反射偏光性能に加え、フィルム上に形成するプリズム層や拡散層等の光学層とフィルムとの間の高い密着性を備えた1軸延伸多層積層易接着フィルム、およびそれを用いた光学部材を提供することができる。
液晶ディスプレイの概略断面図である。
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、第1層と第2層とが交互に積層された1軸延伸多層積層フィルムの少なくとも一方の表面に易接着層を有するものであり、各層を構成する樹脂および特性、偏光性能等、本発明の各構成について以下に詳述する。
[1軸延伸多層積層フィルム]
本発明における1軸延伸多層積層フィルムは、後述する偏光度を満足するようにその構成が調整されたものであればよく、例えば第1層が第2層よりも相対的に高屈折率特性を有する層、第2層が第1層よりも相対的に低屈折率特性を有する層であり、それぞれの層に以下の特定の種類のポリエステルを用いることによって、かかる屈折率の関係が発現する。
また、本発明において1軸延伸方向をX方向、フィルム面内においてX方向と直交する方向をY方向、フィルム面に対して垂直な方向をZ方向と称する。
本発明におけるP偏光とは、1軸延伸多層積層フィルムにおいて、フィルム面を反射面とし、1軸延伸方向(X方向)を含む入射面に対して平行な偏光成分と定義される。また本発明におけるS偏光とは、1軸延伸多層積層フィルムにおいて、フィルム面を反射面とし、1軸延伸方向(X方向)を含む入射面に対して垂直な偏光成分と定義される。
本発明において、延伸方向(X方向)の屈折率はnX、延伸方向と直交する方向(Y方向)の屈折率はnY、フィルム厚み方向(Z方向)の屈折率はnZと記載することがある。
[第1層]
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムを構成する第1層は、主たる構成成分としてポリエステルを含む層である。ここで主たる構成成分とは、第1層の重量を基準として好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である。該ポリエステルは、それを構成する繰り返し単位を基準としてエチレンナフタレート単位を50モル%以上100モル%以下の範囲で含有する。
(第1のジカルボン酸成分)
第1層のポリエステルは、それを構成するジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸成分を含有し、その含有量は該ポリエステルを構成するジカルボン酸成分を基準として50モル%以上100モル%以下である。かかるナフタレンジカルボン酸成分としては、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、またはこれらの組み合わせから誘導される成分、もしくはそれらの誘導体成分が挙げられ、特に2,6−ナフタレンジカルボン酸もしくはその誘導体成分が好ましく例示される。ナフタレンジカルボン酸成分の含有量は、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上である。また、ナフタレンジカルボン酸成分の含有量は、好ましくは100モル%未満、より好ましくは98モル%以下、さらに好ましくは95モル%以下である。
このようにナフタレンジカルボン酸成分を主成分として含有するポリエステルを用いることで、X方向に高屈折率を示すと同時に1軸配向性の高い複屈折率特性を実現でき、X方向について第2層との屈折率差を大きくすることができ、高偏光に寄与する。一方、ナフタレンジカルボン酸成分の割合が下限値に満たないと、非晶性の特性が大きくなり、延伸フィルムにおける延伸方向(X方向)の屈折率nXと、非延伸方向(Y方向)の屈折率nYとの差異が小さくなるため、P偏光成分について十分な反射性能が得られないことがある。
また、第1層のポリエステルを構成するジカルボン酸成分として、ナフタレンジカルボン酸成分以外にさらに本発明の目的を損なわない範囲で他のジカルボン酸成分を含有してもよく、かかる他のジカルボン酸成分としてはテレフタル酸成分、イソフタル酸成分、下記式(A)で表される成分などが挙げられ、中でもテレフタル酸成分、もしくは下記式(A)で表される成分が好ましい。
(式(A)中、Rは炭素数2〜10のアルキレン基を表わす)
式(A)で表される成分について、式中、Rは炭素数2〜10のアルキレン基を表している。かかるアルキレン基として、エチレン基、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等が挙げられ、特にエチレン基が好ましい。
式(A)で表される成分は、好ましくは6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸、6,6’−(トリメチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸、6,6’−(ブチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸などが挙げられ、これらの中でも式(A)におけるRの炭素数が偶数のものが好ましく、特に6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸が好ましい。
これら他のジカルボン酸成分は、該ポリエステルを構成するジカルボン酸成分を基準として0〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは0モル%を超え50モル%以下、さらに好ましくは2〜30モル%、特に好ましくは5〜10モル%である。これら他のジカルボン酸成分は複数種類を併用してもよく、その場合は合計含有量が前述の範囲である。
(ジオール成分)
第1層のポリエステルを構成するジオール成分として、エチレングリコール成分が用いられ、その含有量は該ポリエステルを構成するシオール成分を基準として80モル%以上100モル%以下であることが好ましく、より好ましくは85モル%以上100モル%以下、さらに好ましくは90モル%以上100モル%以下、特に好ましくは90モル%以上98モル%以下である。該ジオール成分の割合が下限値に満たない場合は、前述の1軸配向性が損なわれることがある。
第1層のポリエステルを構成するジオール成分として、エチレングリコール成分以外にさらに本発明の目的を損なわない範囲で他のジオール成分を含有してもよく、かかる他のジオール成分としてはトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコールなどが挙げられる。
(第1層のポリエステル)
第1層に用いられるポリエステルの融点は、好ましくは220〜290℃の範囲、より好ましくは230〜280℃の範囲、さらに好ましくは240〜270℃の範囲である。融点はDSCで測定して求めることができる。融点がかかる範囲にあることにより、溶融押し出しがし易くなる傾向にあり、またフィルムの機械特性や屈折率特性がより良くなる傾向にある。該ポリエステルの融点が上限値を越えると、溶融押出して成形する際に流動性が劣り、吐出などが不均一化しやすくなることがある。一方、融点が下限値に満たないと、製膜性は優れるものの、ポリエステルの持つ機械的特性などが損なわれやすくなり、また本発明の屈折率特性が発現し難くなる傾向にある。
第1層に用いられるポリエステルのガラス転移温度(以下、Tgと称することがある。)は、好ましくは80〜120℃、より好ましくは82〜118℃、さらに好ましくは85〜118℃、特に好ましくは100〜115℃の範囲にある。Tgがこの範囲にあると、耐熱性および寸法安定性に優れ、また本発明の屈折率特性を発現し易い。かかる融点やガラス転移温度は、共重合成分の種類と共重合量、そして副生物であるジエチレングリコールの制御などによって調整できる。
上記のようなポリエステルを第1層に用いて1軸延伸を施すことにより、第1層のX方向の屈折率nXについて、例えば好ましくは1.80〜1.90といった高屈折率特性を発現することができる。第1層におけるX方向の屈折率が十分に高く、例えば好ましくは上記範囲にあることによって、第2層との屈折率差が大きくなり、より高い反射偏光性能を発揮することができる。
また、Y方向の1軸延伸後の屈折率nYとZ方向の1軸延伸後の屈折率nZとの差は0.05以下であることが好ましい。
[第2層]
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムを構成する第2層は、主たる構成成分として、85℃以上のガラス転移温度を有し、平均屈折率が1.55〜1.65である共重合ポリエステルを含む層である。ここで主たる構成成分とは、第2層の重量を基準として好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である。
(第2層の共重合ポリエステル)
第2層を形成する共重合ポリエステルのガラス転移温度は、85℃以上であり、好ましくは90℃以上、また好ましくは120℃未満であることが好ましい。Tgがかかる範囲にあると、耐熱性により優れる傾向にあり、偏光度の低下をより抑制できる傾向にある。また、第2層の複屈折性をより抑制しやすい傾向にあり、反射性能の向上効果を高くできる。第2層の共重合ポリエステルのガラス転移温度が下限に満たない場合、耐熱性(特に90℃における耐熱性)が十分に得られないことがあり、該温度近辺での熱処理などの工程を含むときに第2層の結晶化や脆化によってヘーズが上昇し、偏光度の低下を伴うことがある。また、第2層の共重合ポリエステルのガラス転移温度が高すぎる場合には、延伸時に第2層のポリエステルも延伸による複屈折性が生じることがあり、それに伴い延伸方向において第1層との屈折率差が小さくなり、反射性能が低下することがある。
第2層の共重合ポリエステルの平均屈折率は1.55〜1.65であることが必要であり、1.58以上1.60以下であることが好ましい。第2層の共重合ポリエステルの平均屈折率は、第1層ポリエステルの延伸方向と直交する方向(Y方向)の屈折率に合わせて調整を行う。なお、第2層の平均屈折率は、第2層を形成する共重合ポリエステルを単独で溶融させ、ダイより押出して未延伸フィルムを作成し、1軸方向に(該共重合ポリエステルのガラス転移温度+20)℃で5.5倍延伸を行って1軸延伸フィルムを作成し、得られたフィルムのX方向、Y方向、Z方向それぞれの方向について、メトリコン製プリズムカプラを用いて波長633nmにおける屈折率を測定し、それらの平均値を平均屈折率として規定したものである。
また第2層の共重合ポリエステルは光学等方性であることが好ましい。なお、ここで本発明における光学等方性とは、X方向、Y方向、Z方向の屈折率の2方向間の屈折率差がいずれも0.05以下、好ましくは0.03以下であることをいう。
第2層がかかる平均屈折率を有することにより、且つ好ましくは延伸によっても各方向の屈折率差の小さい光学等方性材料であることにより、第1層と第2層の層間における延伸後のX方向の屈折率差が大きく、同時にY方向の層間の屈折率差が小さい屈折率特性を得ることができ、偏光性能をより高度に高めることができ、好ましい。
第2層を形成する共重合ポリエステルとして、共重合ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート、またはこれらのブレンドが例示される。またジカルボン酸系の共重合成分として、共重合ポリエチレンテレフタレートの場合はイソフタル酸成分、ナフタレンジカルボン酸成分、共重合ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートの場合はテレフタル酸成分が挙げられる。
また第2層を形成する共重合ポリエステルは、さらにジオール系の共重合成分としてトリメチレングリコール成分、テトラメチレングリコール成分、ジエチレングリコール成分等の脂肪族ジオール成分、もしくはシクロヘキサンジメタノール成分等の脂環族ジオール成分を含有してもよい。
この中でも特にトリメチレングリコール成分を含むことが好ましい。トリメチレングリコール成分を含むと、層構造の弾性が増し、層間剥離が起きづらくなる。
トリメチレングリコール成分は、第2層の共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分の3〜50モル%であることが好ましい。かかる範囲にあることで第1層と第2層との層間密着性を高くすることができ、また所望の屈折率およびTgを得易い。かかる成分の量は、さらに好ましくは5〜40モル%、より好ましくは10〜40モル%、特に好ましくは10〜30モル%である。トリメチレングリコール成分の含有量が下限に満たないと層間密着性の確保が難しくなる傾向にあり、上限を超えると所望の屈折率とガラス転移温度の樹脂とすることが困難となる傾向にある。
第2層に用いられる共重合ポリエステルの融点は、溶融押し出し性や製膜性等の観点から、好ましくは220〜290℃の範囲、より好ましくは230〜280℃℃の範囲、さらに好ましくは240〜270℃の範囲である。融点はDSCで測定して求めることができる。
[最外層]
本発明における1軸延伸多層積層フィルムは、少なくとも一方の面に第2層からなる厚み5〜50μmの最外層を有し、その厚みは好ましくは5〜45μm、より好ましくは7〜20μm、さらに好ましくは5〜15μmである。本発明においては、このような最外層を有することで光学層との密着性を奏することができる。第2層からなる最外層厚みが下限に満たない場合、プリズム層や拡散層等の光学層と1軸延伸多層積層易接着フィルムとの密着性が十分でなく、光学層の剥離が生じやすくなる。該最外層厚みの上限については、密着性向上の観点からは厚いことは好ましいが、製造上の観点および1軸延伸多層積層フィルム全体の薄膜化の観点より、上述の範囲内とすることが好ましい。
本発明において、一定厚みの第2層を最外層とすることによる光学層密着性向上のメカニズムとして、前記第2層からなる最外層がクッション効果を奏し、光学層と1軸延伸多層積層易接着フィルムとの界面にかかる応力の一部が緩和されることにより、光学層の剥離強度を高め、密着性向上しているものと考えられる。従い、上述のように最外層厚みが下限に満たないとかかる効果が十分に発現しない。
前記最外層は、1軸延伸多層積層フィルムの製造時にスリットの設計によって層厚みが調整されたものでもよく、また積層フィルム製造後に別工程でさらに積層されたものでもよい。また、後述するダブリングの手法を用いて交互積層体の積層数を増やす場合、バッファ層が1軸延伸多層積層フィルムの内部に位置する中間層(以下、内部厚膜層と称することがある)と最外層として配置されたものであることが好ましい。
本発明において、1軸延伸多層積層フィルムの積層数を増やす場合、1軸延伸多層積層フィルムの製造の初期段階で、101層以上の交互積層体の積層方向の両端に厚膜の層(厚み調整層、バッファ層と称することがある)を形成し、その後ダブリングにより積層数を増やす方法が好ましく用いられる。ダブリングとは、例えば101層の交互積層体を最初に作成した場合、これを2分割、3分割、あるいは4分割したものを積層する手法であり、最初の交互積層体を1ブロックとした場合にブロック同士を積み重ねた数をダブリング数と称する。かかるダブリング工程は、レイヤーダブリングブロックと呼ばれる分岐ブロックを用いて行うことができる。
ダブリング数が2以上の場合、最初の交互積層体の積層方向の両端に存在するバッファ層がダブリングにより2層積層されてダブリング後の交互積層体の中間に配置され、これを本発明において中間層と称する。一方、かかるバッファ層がダブリングにより最終的に最表層に配置されたものが本発明における最外層に相当する。交互積層体の内部にかかる中間層が存在することにより、偏光機能に影響を及ぼすことなく、第1層および第2層を構成する各層厚みを均一に調整しやすくなり、反射性能をさらに高めることができる。本発明においてバッファ層ないし中間層を配置する場合は、第2層と同じ組成であることが好ましい。第1層を形成するポリエステルをバッファ層に用いた場合、裂けやすい、割れやすいなど物理的な耐久性が低下することがある。
[易接着層]
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、上述の第2層からなる最外層の外側表面に厚み0.01〜0.50μmの易接着層を有する。そして、該易接着層は、ポリウレタン樹脂を含有し、且つ平均粒径0.4〜0.8μmの粒子を該易接着層の重量に対して0.1〜6.0重量%含有する。本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、第2層の組成からなる厚膜層を一軸延伸多層積層フィルムの最外層として有し、さらにかかる第2層からなる最外層の外側表面にさらに後述する易接着層を有することにより、プリズム層等の光学層との密着性を高めることができる。その考えられるメカニズムは上述した。かかる最外層、易接着層のいずれか片方の層だけでは光学層の剥離などを実用レベルにまで低減させるのが難しい。ここでかかる最外層と易接着層の組み合わせは、一軸延伸多層積層易接着フィルムにおいて少なくとも片方の表面に有していればよく、両方の表面に有していてもよい。
(ポリウレタン樹脂)
本発明における易接着層のポリウレタン樹脂は、水に溶解、乳化または分散し得るものであることが好ましい。ここでポリウレタン樹脂は、ポリオール、ポリイソシアネート、鎖延長剤、架橋剤等で構成される。中でも、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとから形成されるポリエステル系ポリウレタン樹脂が好ましい。ポリエステル系ポリウレタン樹脂を用いることにより、そのウレタン成分はその極性の高さからプリズム層等の光学層とのより高い密着性を発現し、且つポリエステル成分は第2層からなる最外層とのより高い密着性を発現し、結果として一軸延伸多層積層フィルムと光学層とのより高い密着性を発現する。
ポリエステルポリオールは、多塩基酸成分と多価アルコール成分とを脱水縮合して製造される。多塩基酸成分としてはテレフタル酸成分、イソフタル酸成分、フタル酸成分、無水フタル酸成分、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸成分、アジピン酸成分、セバシン酸成分、トリメリット酸成分、ピロメリット酸成分、ダイマー酸成分、5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分等が挙げられる。これら酸成分を1種以上用いて合成する。また、若干量ながら不飽和多塩基酸成分のマレイン酸、イタコン酸等及びp−ヒドロキシ安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を用いることができる。また、多価アルコール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール等が挙げられる。また、これらモノマーが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらモノマーを2種以上用いて共重合することができる。
ポリイソシアネートの例としては、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
鎖延長剤あるいは架橋剤の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、水等が挙げられる。
易接着層に用いられるポリウレタン樹脂の含有量は、易接着層の重量(以下、易接着層あるいは易接着層組成物の固形分の重量と称することがある)を基準として、好ましくは10〜99.5重量%であり、より好ましくは20〜95重量%、さらに好ましくは30〜90重量%である。これにより密着性がより高くなる傾向にあり、且つ他の成分を含有することができる。含有量が下限に満たないと密着性の向上効果が低くなる傾向にあり、一方で上限を超えると粒子や架橋剤、その他の添加剤を含有させることが難しくなる傾向にある。
本発明のポリウレタン樹脂は、1種類である必要はなく、何種類かの混合物であってもよい。その場合、合計含有量が上述の含有量範囲となるようにすればよい。
(粒子)
本発明における第2層は、偏光度を高めるために光学等方性であることが好ましく、等方性を高める方法として、第2層を無配向状態とすることや、あるいは製造上熱固定処理を行わないといった方法が採られる。そのため、かかる最外層の表層にさらに易接着層を設ける場合、該易接着層が第2層を形成する共重合ポリエステルと混合しやすく、例えば巻き取りの際等において圧力がかかったりすると、該易接着層に添加した粒子が最外層中に0.1〜0.2μm程度沈み込んでしまう。このため、易接着層には平均粒径0.4〜0.8μmという限られた範囲の大きさの粒子を添加する必要がある。この範囲の大きさとすることで、沈み込みが発生した状態における易滑性を担保することができる。平均粒径が0.4μmよりも小さいと、沈み込みによりいくら添加しても易滑性が得られず、他方、平均粒径が0.8μmよりも大きくても、同重量当たりの粒子個数が少なくなり、易滑性を得づらくなる。
易接着層に用いられる粒子の含有量は、易接着層の重量(以下、易接着層あるいは易接着層組成物の固形分と称することがある)を基準として0.5〜6.0重量%であり、好ましくは1.0〜4.0重量%、さらに好ましくは2.0〜3.0重量%である。これと上記平均粒径の態様とを合わせて、十分な巻取性が得られる。粒子の含有量が下限に満たないと十分な巻取性が発現せず、一方で上限より粒子含有量を増やしても、巻取性のさらなる向上効果は得られないし、且つ易接着層の透明性が低下する傾向にある。
粒子の材質は有機または不活性の粒子を用いることができ、無機粒子として炭酸カルシウム粒子、酸化カルシウム粒子、酸化アルミニウム粒子、カオリン粒子、酸化珪素粒子、酸化亜鉛粒子、有機粒子として架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子を例示することができる。易接着層を水系の塗液を塗布して設置する場合において、塗液中での粒子の沈降を防ぐ目的で、無機粒子よりも一般に比重の軽い有機粒子のほうがより好ましい。有機粒子を用いて沈降を防ぐことで、より好ましい巻取性が得られる。
(架橋剤)
本発明における易接着層は、さらにカルボジイミド基もしくはオキサゾリン基を含有する架橋剤を含有することが好ましい。なお、ここでは、正確に言うと、易接着層は少なくとも一部の架橋基が反応した後の架橋剤を含有している。すなわち、この場合において易接着層は、架橋剤と易接着層を形成するための他の成分とを含有する塗液を塗布して形成され、かかる形成過程において架橋剤は架橋構造を形成し、よって易接着層においては、架橋剤は少なくとも一部の架橋基が反応した態様となっている。本発明においては、このような態様も含めて便宜的に上述のように「易接着層が架橋剤を含有する」という表現を用いることとする。架橋剤を含有することで、プリズム層等の光学層との密着性の向上効果を高くすることができる。架橋剤の種類としては第2層を非配向状態に保つために140℃程度より低い温度で反応の進む、カルボジイミド基もしくはオキサゾリン基を含有する架橋剤が好ましい。
カルボジイミド基を含有する架橋剤は、カルボジイミド基を含有する化合物(カルボジイミド化合物)を用いることが好ましい。カルボジイミド化合物としては、モノカルボジイミド化合物やポリカルボジイミド化合物が挙げられる。モノカルボジイミド化合物としては、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド等を挙げることができる。ポリカルボジイミド化合物としては、従来公知の方法で製造したものを使用することができる。例えば、ジイソシアネートの脱二酸化炭素を伴う縮合反応によりイソシアネート末端ポリカルボジイミドを合成することにより製造することができる。
ポリカルボジイミド化合物の合成原料であるジイソシアネートとしては、例えばトルイレンジイソシアネートの異性体類、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香族脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート及び4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、および2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類が挙げられる。黄変の問題から、芳香族脂肪族ジイソシアネート類、脂環式ジイソシアネート類、脂肪族ジイソシアネート類が好ましい。
また、上記ジイソシアネートは、モノイソシアネート等の末端イソシアネートと反応する化合物を用いて分子を適当な重合度に制御して使用しても差し支えない。このようにポリカルボジイミドの末端を封止してその重合度を制御するためのモノイソシアネートとしては、例えばフェニルイソシアネート、トルイレンイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等が挙げられる。また、この他にも末端封止剤としてOH基、NH基、COOH基、SOH基を有する化合物を使用することができる。
オキサゾリン基を含有する架橋剤は、オキサゾリン基を含有する化合物を用いることが好ましい。これは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーを単独で重合して、もしくは他のモノマーととともに重合して製造することができる。
付加重合性オキサゾリン基含有モノマーとしては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリンを挙げることができる。これらは、1種で使用してもよく、2種以上の混合物を使用してもよい。
これらの中でも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限なく、例えばアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等のア(メタ)クリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸のエステル部にポリアルキレンオキシドを付加させたもの等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα、β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メチルスチレン、等のα、β−不飽和芳香族モノマー等を挙げることができ、これらの1種または2種以上のモノマーを使用することができる。
易接着層に用いられる架橋剤の含有量は、易接着層を形成するための塗液の固形分の重量を基準として好ましくは0.5〜20重量%であり、より好ましくは2〜15重量%である。これにより光学層との密着性の向上効果を高くすることができる。含有量が下限に満たないと、易接着層の凝集力に乏しくなる傾向にあり、光学層や第2層との密着性も乏しくなってしまう傾向にあり、一方で上限を超えてもポリウレタン樹脂の含有割合が低くなるため過剰添加となり、それ以上の密着性改良は難しい。
(他の成分)
本発明においては、易接着層を形成するための塗液を薄膜状に塗布するため、易接着層の組成物には界面活性剤を添加することが好ましい。
界面活性剤は、エマルジョンの分散性向上および安定化させる一方で、光学層との密着性が低下することがある。そのため、界面活性剤の含有量は効果を発現する範囲内で最小限の使用量にとどめることが好ましく、具体的には水性塗液の重量を基準として0.02〜0.30重量%の添加量にとどめることが好ましく、易接着層の重量を基準(易接着層を形成するための塗液の固形分の重量を基準)として2〜20重量%の含有量にとどめることが好ましい。
界面活性剤の例として、アニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤等を用いることができる。例えばポリオキシアルキレン−脂肪酸エーテル、ポリオキシアルキレン−芳香族酸エーテル、ポリオキシアルキレン−脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン−芳香族酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン(共重合体)−脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン(共重合体)−芳香族酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン型、ノニオン型界面活性剤を用いることができる。中でも光学層との密着性の向上効果をより高くできる観点より、ポリオキシアルキレン−脂肪酸エーテル、ポリオキシアルキレン−芳香族酸エーテルが好ましく、例えばポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどが挙げられる。
易接着層を形成するための塗液の固形分濃度は、塗液の重量を基準として1重量%以上10重量%以下であることが好ましい。これにより塗布性を向上することができる。固形分濃度が1重量%未満だと塗膜の安定性が低下することがあり、塗布筋やハジキなどの塗布欠点が発生しやすくなり、10重量%より大きいと密着性が低下することがある。
易接着層を形成する成分として、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、さらに、例えば帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、アクリルやポリカーボネート、ポリエステルに例示されるような他の樹脂成分を配合してもよい。
本発明における易接着層の厚みは0.01〜0.50μmであり、好ましくは0.01〜0.20μm、さらに好ましくは0.01〜0.10μmである。厚みが下限に満たないと光学層との密着性効果が十分に発現しない。また上限を超えて厚くしてもそれ以上の密着性改良は難しい。
[1軸延伸多層積層易接着フィルムの積層構成]
(積層数)
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、上述の第1層および第2層が交互に合計101層以上積層される構成を有する。これにより十分な反射偏光特性を奏することができる。積層数が100層以下であると、延伸方向(X方向)を含む入射面に対して平行な偏光成分の平均反射率特性について、波長380〜780nmにわたり一定の平均反射率が発現しないことがある。より好ましくは201層以上である。積層数の上限値は、生産性およびフィルムのハンドリング性など観点から2001層が好ましいが、目的とする平均反射率特性が得られれば生産性やハンドリング性の観点からさらに積層数を減らしてもよく、例えば1001層、501層、301層であってもよい。目的とする反射特性を満たす範囲内で、より少ない積層数とすることにより、本発明で得られる光学部材の厚みをより薄くすることができる。
(各層厚み)
第1層および第2層の各層の厚みは、0.01μm以上0.5μm以下であることが好ましい。また第1層の各層の厚みは、より好ましくは0.01μm以上0.1μm以下、第2層の各層の厚みは、より好ましくは0.01μm以上0.3μm以下である。各層の厚みは透過型電子顕微鏡を用いて撮影した写真をもとに求めることができる。
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムを輝度向上フィルムとして用いる場合、可視光線領域から近赤外線領域の光を反射することにより、光源の光を効率よく再利用できる。第1層および第2層の各層の厚みをかかる範囲とすることにより、これらに対応する波長域の光を層間の光干渉によって選択的に反射することが可能となる。一方、層厚みが0.5μmを超えると反射帯域が赤外線領域になり、ディスプレイの視認性に影響しなくなるため、光の利用効率への寄与が低下する。また層厚みが0.01μm未満であると、ポリエステル成分が光を吸収し反射性能が低くなる傾向にある。
(最大層厚みと最小層厚みの比率)
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、第1層および第2層におけるそれぞれの最大層厚みと最小層厚みの比率がいずれも2.0以上5.0以下であることが好ましく、より好ましくは2.0以上4.0以下、さらに好ましくは2.0以上3.5以下、特に好ましくは2.0以上3.0以下である。かかる層厚みの比率は、具体的には最小層厚みに対する最大層厚みの比率で表わされる。第1層、第2層におけるそれぞれの最大層厚みと最小層厚みは、透過型電子顕微鏡を用いて撮影した写真をもとに求めることができる。
多層積層フィルムは、層間の屈折率差、層数、層の厚みによって反射する波長が決まるが、積層された第1層および第2層のそれぞれが一定の厚みでは、特定の波長のみしか反射することができず、延伸方向(X方向)を含む入射面に対して平行な偏光成分の平均反射率特性について、波長380〜780nmの幅広い波長帯にわたって均一に平均反射率を高めることができないため、上記比率となるような厚みの異なる層を用いることが好ましい。比率が小さすぎる場合は、かかる効果が得られ難い。一方、最大層厚みと最小層厚みの比率が上限値を超える場合は、反射帯域が380〜780nmよりも広がり、延伸方向(X方向)を含む入射面に対して平行な偏光成分の可視光域の反射率の低下を伴うことがある。
第1層および第2層の層厚みは、段階的に変化してもよく、連続的に変化してもよい。このように積層された第1層および第2層のそれぞれが変化することで、より広い波長域の光を反射することができる。
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムにおける多層構造を積層する方法は特に限定されないが、例えば、第1層用ポリエステルを138層、第2層用ポリエステルを137層に分岐させた第1層と第2層が交互に積層され、その流路が連続的に2.0〜5.0倍までに変化する多層フィードブロック装置を使用する方法が挙げられる。
(第1層と第2層の平均層厚み比)
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、第1層の平均層厚みに対する第2層の平均層厚みの比が0.5倍以上2.0倍以下の範囲であることが好ましい。第1層の平均層厚みに対する第2層の平均層厚みの比の下限値は、より好ましくは0.8である。また、第1層の平均層厚みに対する第2層の平均層厚みの比の上限値は、より好ましくは1.5である。最も好適な範囲は、1.0以上1.3以下である。第1層の平均層厚みに対する第2層の平均層厚みの比を最適な厚み比にすることにより、多重反射による光漏れを最小化できる。ここでいう最適な厚み比とは、(第1層の延伸方向の屈折率)×(第1層の平均層厚み)で表される値と、(第2層の延伸方向の屈折率)×(第2層の平均層厚み)で表される値(光学厚さ)とが均等になる厚みである。
(フィルム全体厚み)
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、易接着層も含めたフィルム全体厚みが20〜150μmであり、より好ましくは30〜130μm、さらに好ましくは50〜100μmである。かかる厚みの1軸延伸多層積層易接着フィルムを用いて輝度向上フィルムとすることにより、ディスプレイ端末の部材に適した薄肉部材を提供できる。
[1軸延伸フィルム]
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、目的とする反射偏光フィルムとしての光学特性を得るために、1軸方向に延伸されている1軸延伸フィルムである。なお、本発明における「1軸方向に延伸されているフィルム」または「1軸延伸フィルム」には、1軸方向にのみ延伸したフィルムの他、2軸方向に延伸されたフィルムであって、一方向により延伸されたフィルムも含まれる。1軸延伸方向(X方向)は、フィルム長手方向、幅方向のいずれの方向であってもよい。また、2軸方向に延伸されたフィルムであって、一方向により延伸されたフィルムの場合は、より延伸される方向(X方向)はフィルム長手方向、幅方向のいずれの方向であってもよく、延伸倍率の低い方向は、1.03〜1.20倍程度の延伸倍率にとどめることが偏光性能を高める点で好ましい。2軸方向に延伸され、一方向により延伸されたフィルムの場合、偏光や屈折率との関係での「延伸方向」とは、より延伸された方向を指す。
延伸方法としては、棒状ヒータによる加熱延伸、ロール加熱延伸、テンター延伸など公知の延伸方法を用いることができるが、ロールとの接触によるキズの低減や延伸速度などの観点から、テンター延伸が好ましい。
[第1層と第2層の層間の屈折率特性]
第1層と第2層のX方向の屈折率差は0.10〜0.45であることが好ましく、さらに好ましくは0.20〜0.40、特に好ましくは0.25〜0.30である。X方向の屈折率差がかかる範囲にあることにより、反射特性を効率よく高めることができ、より少ない積層数で高い反射率を得ることができる。
また、第1層と第2層のY方向の屈折率差は0.05以下であることが好ましい。Y方向の層間の屈折率差がかかる範囲にあることにより、偏光性能が高まり好ましい。
[フィルムの特性]
(偏光度)
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、380〜780nmの波長範囲において、5nm間隔で下記式(1)で算出した偏光度(P)の平均値(かかる偏光度(P)の平均値を単に偏光度という場合がある。)が70%以上であり、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは85%以上である。
偏光度(P)={(Ts−Tp)/(Tp+Ts)}×100 ・・・(1)
(式(1)中、Tpは各波長におけるP偏光の平均透過率、Tsは各波長におけるS偏光の平均透過率をそれぞれ表す。)
本発明における偏光度の測定は、偏光度測定装置を用いて測定することができる。
偏光度が高いほど、反射偏光成分の透過を抑制し、その直交方向の透過偏光成分の透過率が高いことを意味しており、偏光度がより高いほど反射偏光成分のわずかな光漏れも低減できる。本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムがかかる偏光度を有することにより、輝度向上フィルムなどの反射偏光特性が求められる用途に用いることができる。また、99.5%以上の偏光度を有する場合は、従来は吸収型偏光板でなければ適用が難しかったコントラストの高い液晶ディスプレイの偏光板として、反射偏光板単独で適用することができる。
かかる偏光度特性は第1層と第2層を構成するポリマーとして上述した種類のものを用い、1軸延伸によってX方向、Y方向、Z方向の層間の屈折率を特定の関係にすることで得られる。
(S偏光平均透過率)
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、380〜780nmの波長範囲において、5nm間隔で測定したS偏光の平均透過率Tsが60%以上であることが好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは75%以上、特に好ましくは80%以上である。
本発明におけるS偏光平均透過率は、1軸延伸多層積層易接着フィルムにおいて、フィルム面を反射面とし、1軸延伸方向(X方向)を含む入射面に対して垂直な偏光成分について、入射角0度での該入射偏光に対する波長380〜780nmの平均透過率を表している。
該S偏光平均透過率が下限に満たないと、輝度向上フィルムなどに用いた場合、反射偏光成分をフィルムで吸収せずに光源側に反射させ、再度その光を有効活用する光リサイクル機能を考慮しても、輝度向上効果の優位性が十分ではないことがある。
(ヘイズ)
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、ヘイズが1.5%以下であることが好ましい。かかる範囲にあることで入射した光を拡散させることなく透過・反射させることできるため、輝度向上性能に優れる。上限を超えると入射した光を透過・反射する際に拡散が起きてしまうために輝度向上性能に優れない傾向にある。かかる観点から、好ましくは1.2%以下、より好ましくは1.0%以下である。
[1軸延伸多層積層易接着フィルムの製造方法]
つぎに、本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムの製造方法について詳述する。
(1軸延伸多層積層フィルムの製造方法)
本発明の1軸延伸多層積層フィルムは、第1層を構成するポリマーと第2層を構成するポリマーとを溶融状態で交互に重ね合わせて合計で101層以上の交互積層体を作成し、その両面に厚膜の層(バッファ層)を設け、レイヤーダブリングと呼ばれる装置を用いて該バッファ層を有する交互積層体を例えば2〜4分割し、該バッファ層を有する交互積層体を1ブロックとしてブロックの積層数(ダブリング数)が2〜4倍になるように再度積層する方法で積層数を増やすことができる。かかる方法により、多層構造の内部にバッファ層同士が2層積層された中間層と、バッファ層1層からなる最外層を両面に有する1軸延伸多層積層フィルムを得ることができる。
また本発明における1軸延伸多層積層フィルムは、上記のダブリング法を用いる以外に、第1層を構成するポリマーと第2層を構成するポリマーとを溶融状態で交互に重ね合わせて合計で101層以上の目的とする積層数とし、各層の厚みを段階的または連続的に2.0〜5.0倍の範囲で変化するように積層してもよい。
上述した方法で所望の積層数に積層化された多層未延伸フィルムは、製膜方向、またはそれに直交する幅方向の少なくとも1軸方向(フィルム面に沿った方向)に延伸される。延伸温度は、第1層のポリマーのガラス転移点の温度(Tg)〜(Tg+50)℃の範囲で行うことが好ましく、さらに延伸温度の上限を(Tg+20)℃以下の範囲で行うことが好ましい。(Tg+20)℃以下の延伸温度で延伸した場合、フィルムの配向特性をより高度に制御することができる。
このときの延伸倍率は2〜10倍であることが好ましく、より好ましくは2〜7倍、さらに好ましくは2.5〜7倍、特に好ましくは4.5〜6.5倍である。かかる範囲内で延伸倍率が大きい程、第1層および第2層における個々の層の面方向のバラツキが延伸による薄層化により小さくなり、多層延伸フィルムの光干渉が面方向に均一化され、また第1層と第2層の延伸方向の屈折率差が大きくなるので好ましい。
このときの延伸方法は、棒状ヒータによる加熱延伸、ロール加熱延伸、テンター延伸など公知の延伸方法を用いることができるが、ロールとの接触によるキズの低減や延伸速度などの観点から、テンター延伸が好ましい。
また、かかる延伸方向と直交する方向(Y方向)にも延伸処理を施し、2軸延伸を行う場合は、1.03〜1.20倍程度の延伸倍率にとどめることが好ましい。Y方向の延伸倍率をこれ以上高くすると、偏光性能が低下することがある。
また、延伸後にさらに(Tg)〜(Tg+30)℃の温度で熱固定を行いながら、5〜15%の範囲で延伸方向にトーアウト(再延伸)させてもよく、得られた1軸延伸多層積層易接着フィルムの配向特性をより高度に制御することができる。
(易接着層の形成方法)
易接着層の形成方法は特に限定されず、従来公知の方法を採用することができるが、塗布法により形成することが好ましい。フィルムへの塗液の塗布は任意の段階で実施することができるが、フィルムの製造過程において、延伸可能なフィルムに、易接着層を形成する成分を含む塗液を塗布した後、乾燥、延伸することにより行うことが好ましい。なお、塗液は水性塗液であることが好ましい。また、易接着層は必要に応じ、フィルムの片面のみに形成してもよいし、両面に形成してもよい。
[光学部材]
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、第1層、第2層それぞれに上述の組成のポリエステルを用い、交互に多層に積層し、一方向に延伸することにより、一方の偏光成分を選択的に反射し、該偏光成分と垂直方向の偏光成分を選択的に透過させる性能を奏するため、液晶ディスプレイなどの輝度向上フィルムとして用いることができる。輝度向上フィルムとして用いた場合に良好な輝度向上率が得られ、透過しなかった偏光成分を光源側に反射させることによって光を再利用できる。
また、本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムの少なくとも一方の面にプリズム層あるいは拡散層を積層してもよい。その際、上述した塗布層を介してプリズム層あるいは拡散層が積層されるようにする。
さらに本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルム上にプリズム層を設けたプリズム層付輝度向上フィルムも本発明の好ましい態様として包含される。輝度向上フィルムとプリズム層とをユニット化することにより、組み立て時の部材数を低減でき、輝度向上フィルムの機能とプリズムの機能を統合した高品質な複合光学フィルムを提供できる。また、本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムを用いてプリズム層と貼り合せることにより、加工時などに加わる外力によるプリズム層の剥離などを抑制できるため、より信頼性の高い輝度向上フィルムを提供できる。
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムを輝度向上フィルムとして用いる場合、図1に示すような構成で液晶ディスプレイ装置に用いることができる。
具体的には、液晶ディスプレイの光源5と、偏光板1/液晶セル2/偏光板3で構成される液晶パネル6との間に輝度向上部材4を配置する態様の液晶ディスプレイ装置が例示される。また、プリズム層の設置位置は特に限定されないが、パネル側に設置する際にはプリズムの頂角は90度程度が好ましく、バックライト側に設置する際には60度程度が好ましい。
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明は以下に示した実施例に制限されるものではない。
なお、実施例中の物性や特性は、下記の方法にて測定または評価した。
(1)偏光度
得られた1軸延伸多層積層易接着フィルムを偏光度測定装置(日本分光株式会社製「VAP7070S」)を用いて、380〜780nmの波長範囲におけるP偏光の透過率、S偏光の透過率、および偏光度を測定した。測定は波長5nm間隔で行い、各波長において求められる値の平均値を採用した。
偏光フィルタの透過軸をフィルムの延伸方向(X方向)と合わせるように配置した場合の測定値をP偏光とし、偏光フィルタの透過軸をフィルムの延伸方向と直交するように配置した場合の測定値をS偏光としたときの偏光度(P,単位%)は以下の式(1)で表される。
偏光度(P)={(Ts−Tp)/(Tp+Ts)}×100 ・・・(1)
(式(1)中、Tpは各波長におけるP偏光の平均透過率、Tsは各波長におけるS偏光の平均透過率をそれぞれ表す)
なお、測定光の入射角は0度に設定して測定を行った。また、上記装置に備わる分析プログラム(JASCOスペクトルマネージャーVer.2偏光フィルム評価プログラム)においては、視感度補正プログラムを使用せずに分析を実施した。
(2)ポリマーの融点(Tm)およびガラス転移点(Tg)
各層試料を10mgサンプリングし、DSC(TAインスツルメンツ社製、商品名:DSC Q400)を用い、20℃/min.の昇温速度で、各層を構成するポリマーの融点およびガラス転移点を測定した。
(3)ポリマーの特定ならびに共重合成分および各成分量の特定
フィルムの各層について、H−NMR測定よりポリマー成分ならびに共重合成分および各成分量を特定した。
(4)平均屈折率
各層を構成する個々の樹脂について、それぞれ溶融させてダイより押出し、キャスティングドラム上にキャストしたフィルムをそれぞれ用意した。また、得られたフィルムを、(樹脂のガラス転移温度)+20℃にて一軸方向に5.5倍延伸した延伸フィルムを用意した。得られたキャストフィルムと延伸フィルムについて、それぞれ延伸方向(X方向)とその直交方向(Y方向)、厚み方向(Z方向)のそれぞれの屈折率(それぞれnX、nY、nZとする)を、メトリコン製プリズムカプラを用いて波長633nmで測定して求め、延伸前、延伸後の屈折率とした。
第1層を構成するポリエステルの平均屈折率については、延伸前のそれぞれの方向の屈折率の平均値を平均屈折率とした。また第2層を構成するポリエステルの平均屈折率については、延伸後のそれぞれの方向の屈折率の平均値を平均屈折率とした。
(5)各層の厚み
1軸延伸多層積層易接着フィルムをフィルム長手方向2mm、幅方向2cmに切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂(リファインテック(株)製エポマウント)にて包埋した。包埋されたサンプルをミクロトーム(LEICA製ULTRACUT UCT)で幅方向に垂直に切断し、5nm厚の薄膜切片にした。透過型電子顕微鏡(日立S−4300)を用いて加速電圧100kVにて観察撮影し、写真から各層の厚みを測定した。
得られた各層の厚みをもとに、第1層における最小層厚みに対する最大層厚みの比率、第2層における最小層厚みに対する最大層厚みの比率をそれぞれ求めた。
また得られた各層の厚みをもとに、第1層の平均層厚み、第2層の平均層厚みをそれぞれ求め、第1層の平均層厚みに対する第2層の平均層厚みを算出した。
なお、第1層と第2層の厚みを求めるに際し、中間層および最外層は第1層と第2層から除外した。
また1軸延伸多層積層易接着フィルムを構成する1μm以上の厚さの層について、多層構造の内部に存在しているものを中間層、最表層に存在しているものを最外層とし、それぞれの厚みを測定した。また中間層が複数存在する場合は、それらの平均値より中間層厚みを求めた。
また塗布層についても上記と同様の方法で塗布層厚みを求めた。
(6)フィルム全体厚み
フィルムサンプルをスピンドル検出器(安立電気(株)製K107C)にはさみ、デジタル差動電子マイクロメーター(安立電気(株)製K351)にて、異なる位置で厚みを10点測定し、平均値を求めフィルム厚みとした。
(7)粒子の平均粒径
層厚みの測定と同様の測定を行い、塗布層中の100個の粒子の粒径を測定し、その平均値を平均粒径とした。
(8)粒子の含有量
易接着層を形成する粒子以外の成分は溶解し、粒子は溶解させない溶媒を選択し、サンプリングした易接着層を溶解処理した後、粒子を遠心分離し、粒子の全体重量に対する比率(重量%)をもって粒子の含有量とした。
(9)摩擦係数
JIS−K7125に従い、静摩擦係数μs、動摩擦係数μkを測定した。測定は5回行い、平均値を結果とした。なお、両方の摩擦係数が0.5以下であればフィルムをロール状に巻き取る際にキズ等が入らずに巻き取ることができ、巻取性は良好であると評価した。また、摩擦係数が小さい方が巻取性がより良好であった。
(10)ヘイズ
JIS−K7136に従い、ヘイズ測定器(日本電色工業社製NDH−2000)を用いて測定した。
(11)輝度向上効果(輝度向上率)
VA型液晶ディスプレイパネル(シャープ製AQUOS LC−20E90 2011年製)を用いて、プリズムフィルムと上側の拡散フィルムを取り除き、得られたプリズム層付輝度向上フィルムと置き換え、白色表示したときの液晶ディスプレイ画面の正面輝度をオプトデザイン社製FPD視野角測定評価装置(ErgoScope88)で測定し、置き換える前の構成に対する輝度の上昇率を算出し、輝度向上効果を下記の基準で評価した。
○:輝度向上効果が150%以上
△:輝度向上効果が120%以上、150%未満
×:輝度向上効果が120%未満
(12)プリズム層との密着性
プリズムレンズのパターンを形成したガラス型に、下記組成からなる紫外線硬化型アクリル樹脂を流し込み、その上に得られたフィルムの易接着層面を該樹脂側にして密着させ、ガラス製の型の面側の30cmの距離から紫外線ランプ(照射強度80W/cm、6.4KW)を用いて30秒間照射し樹脂を硬化させ、頂角90度、ピッチ50μm、高さが30μmのプリズムレンズ層を形成して輝度向上シートを得た。得られた輝度向上シートの加工面に、碁盤目のクロスカット(1mmのマス目を100個)を施し、その上に24mm幅のセロハンテープ(ニチバン社製)を貼り付け、180°の剥離角度で急激に剥がした後、剥離面を観察し、下記の基準で評価した。
<紫外線硬化型アクリル樹脂>
エチレンオキシド変性ビスフェノールAジメタクリレート(日立化成工業社製FA−321M) 46重量%
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬化学工業社製R−604) 25重量%
フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業社製ビスコート192) 27重量%
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製Darocur1173) 2重量%
<密着性評価基準>
○:剥離面積が5%未満(密着力が良好)
△:剥離面積が5%以上30%未満
×:剥離面積が30%以上(密着力が不良)
[第1層、第2層のポリエステル成分]
(ポリエステルA)
第1層用ポリエステルとして、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、そしてエチレングリコールを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、酸成分の95モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の5モル%がテレフタル酸成分、グリコール成分がエチレングリコールである共重合ポリエステル(固有粘度0.64dl/g)(o−クロロフェノール、35℃、以下同様)を準備した。
(ポリエステルB)
第2層用ポリエステルとして、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、そしてエチレングリコールとトリメチレングリコールを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、酸成分の50モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の50モル%がテレフタル酸成分、グリコール成分の15モル%がトリメチレングリコールである共重合ポリエステル(固有粘度0.63dl/g)を準備した。
(ポリエステルC)
第1層用ポリエステルとして、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸、そしてエチレングリコールを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル化反応およびエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、固有粘度0.63dl/gで、酸成分の70モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、酸成分の30モル%が6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、グリコール成分がエチレングリコールである芳香族ポリエステルを準備した。
(ポリエステルD)
第2層用ポリエステルとして2,6−ナフタレンジカルボン酸66mol%、テレフタル酸34mol%、エチレングリコール50mol%、スピログリコール15mol%、トリメチレングリコール35mol%、からなる共重合ポリエステル(固有粘度0.70dl/g)を準備した。
[易接着層成分]
表中の易接着層成分は以下のとおりである。
(バインダーA)
芳香族カルボン酸およびイソシアネート成分がテレフタル酸46モル%/イソフタル酸44モル%/イソホロンジイソシアネート10モル%、グリコール成分がエチレングリコール60モル%/ジエチレングリコール40モル%で構成されているポリエステル共重合ポリウレタン。固形分35%。尚、バインダーAは特開2011−153290号公報の実施例に記載のポリエステルポリオールを構成成分とするウレタン樹脂の重合方法に準じて製造した。
(バインダーB)
芳香族カルボン酸およびイソシアネート成分がテレフタル酸26モル%/イソフタル酸26モル%/アジピン酸24モル%/イソホロンジイソシアネート24モル%、グリコール成分がネオペンチルグリコール60モル%/エチレングリコール40モル%で構成されているポリエステル共重合ポリウレタン。固形分35%。尚、バインダーBは共重合成分を上記のように変更した以外はバインダーAと同様にして製造した。
(バインダーC)
酸成分が2,6−ナフタレンジカルボン酸75モル%/イソフタル酸20モル%/5−ナトリウムスルホイソフタル酸5モル%、グリコール成分がエチレングリコール90モル%/ジエチレングリコール10モル%で構成されている共重合ポリエステル。尚、バインダーCは、特開平06−116487号公報の実施例1に記載の方法に準じて製造した。
(粒子A)
アクリル粒子(JSR株式会社製 SX8703 平均粒径0.6μm)
(粒子B)
メラミン粒子(株式会社日本触媒製 エポスターS6 平均粒径0.4μm)
(粒子C)
アクリル粒子(積水化成品工業株式会社製 BMSA−18GN 平均粒径0.8μm)
(粒子D)
アクリル粒子(株式会社日本触媒製 エポスターMX−200W 平均粒径0.3μm)
(粒子E)
アクリル粒子(積水化成品工業株式会社製 SSX−101 平均粒径1.0μm)
(架橋剤A)
メチルメタクリレート25モル%/2−イソプロペニル−2−オキサゾリン30モル%/ポリエチレンオキシド(n=10)メタクリレート10モル%/アクリルアミド35モル%で構成されている。尚、架橋剤Aは、特開昭63−37167号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて製造した。
(架橋剤B)
カルボジイミド化合物(日清紡ケミカル株式会社製 カルボジライト V−02−L2)
(界面活性剤A)
ポリオキシエチレンオレイルエーテル
[実施例1]
第1層用にポリエステルAを170℃で5時間乾燥し、第2層用にポリエステルBを85℃で8時間乾燥した後、それぞれ第1、第2の押出機に供給し、300℃まで加熱して溶融状態とし、第1層用ポリエステルを138層、第2層用ポリエステルを137層に分岐させた後、第1層と第2層が交互に積層され、かつ第1層と第2層におけるそれぞれの最大層厚みと最小層厚みが最大/最小で3.1倍、3.0倍まで連続的に変化するような多層フィードブロック装置を使用して、第1層と第2層が交互に積層された総数275層の積層状態の溶融体とし、その積層状態を保持したまま、その両側に第3の押出機から第2層用ポリエステルと同じポリエステルを3層フィードブロックへと導き、総数275層の積層状態の溶融体の積層方向の両側にバッファ層をさらに積層した。両側のバッファ層の合計が全体の47%となるよう第3の押出機の供給量を調整した。その積層状態を更にレイヤーダブリングブロックにて、2分岐して1:1の比率で積層し、内部に中間層、最表層に2つの最外層を含む全層数553層の積層状態を保持したままダイへと導き、キャスティングドラム上にキャストして、第1層と第2層の平均層厚み比が1.0:2.3になるように調整し、全層数553層の未延伸多層積層フィルムを作成した。
この未延伸多層積層フィルムの片面に固形分濃度3%で表1に示す組成の塗液を、乾燥後の厚みが0.02μmとなるようにロールコーターで均一に塗布した。
次いで、この未延伸多層積層フィルムを130℃の温度で幅方向に5.2倍に延伸した。得られた1軸延伸多層積層易接着フィルムの厚みは85μmであった。その中で多層部厚みは45μm、最外層厚みは10μm、中間層厚みは20μmであった。得られた1軸延伸多層積層易接着フィルムの易接着層面上に、測定方法(12)の方法に準じてプリズム層を積層したプリズム層付輝度向上フィルムを用い、測定方法(11)の方法で輝度向上効果を測定した。
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムはプリズム層とフィルムとの間の高い密着性を有しており、プリズム層の剥離が低減された。また摩擦係数が適当な範囲にあるため、巻取性が良好であった。
[実施例2〜13、比較例1〜7]
表1に示すとおり、易接着層組成、第1層および第2層のポリエステル組成を変更した以外は実施例1と同様にして、1軸延伸多層積層易接着フィルムおよびプリズム層付輝度向上フィルムを得た。なお、比較例6は易接着層を設けなかった。
本発明の1軸延伸多層積層易接着フィルムは、反射偏光性能と、フィルム上に形成するプリズム層や拡散層等の光学層とフィルムとの間の高い密着性を備ることから、輝度向上フィルムの機能とプリズムの機能を統合した高品質な複合光学フィルムを提供できる。
1 偏光板
2 液晶セル
3 偏光板
4 輝度向上フィルム
5 光源
6 液晶パネル

Claims (8)

  1. 第1層と第2層とが交互に積層された1軸延伸多層積層易接着フィルムであって、
    1)該第1層はポリエステルを主たる構成成分とする層であって、該ポリエステルを構成する繰り返し単位を基準としてエチレンナフタレート単位を50モル%以上100モル%以下の範囲で含有し、
    2)該第2層は共重合ポリエステルを主たる構成成分とする層であって、該共重合ポリエステルは85℃以上のガラス転移温度を有し、平均屈折率が1.55〜1.65であり、
    3)該第1層と該第2層の交互積層数が合計で101層以上であり、かつ少なくとも一方の面に第2層からなる厚み5〜50μmの最外層を有し、
    4)少なくとも一方の前記最外層の外側表面に厚み0.01〜0.50μmの易接着層を有し、該易接着層はポリウレタン樹脂、および平均粒径0.4〜0.8μmの粒子を該易接着層の重量に対して0.5〜6.0重量%含有し、
    5)該易接着層を含めたフィルム全体厚みが20〜150μmであって、
    6)380〜780nmの波長範囲において、5nm間隔で下記式(1)で算出した偏光度(P)の平均値が70%以上である、1軸延伸多層積層易接着フィルム。
    偏光度(P)={(Ts−Tp)/(Tp+Ts)}×100 ・・・(1)
    (式(1)中、Tpは各波長におけるP偏光の平均透過率、Tsは各波長におけるS偏光の平均透過率をそれぞれ表す。)
  2. 該易接着層の上記ウレタン樹脂が、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとから形成されるポリエステル系ポリウレタン樹脂である、請求項1に記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
  3. 該易接着層は、さらにカルボジイミド基もしくはオキサゾリン基を含有する架橋剤を含有する、請求項1または2に記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
  4. 該第2層の上記共重合ポリエステルが、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、エチレングリコール成分、およびトリメチレングリコール成分を共重合成分として含む共重合ポリエステルである、請求項1〜3のいずれかに記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
  5. 該トリメチレングリコール成分の含有量が、第2層の共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分の3〜50モル%である、請求項4に記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
  6. 該第1層のポリエステルが、全ジカルボン酸成分を基準としてテレフタル酸成分を20モル%以下の範囲で含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
  7. 輝度向上部材あるいは反射型偏光板として用いられる、請求項1〜6のいずれかに記載の1軸延伸多層積層易接着フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の1軸延伸多層積層易接着フィルムの少なくとも一方の面にプリズム層あるいは拡散層が積層された光学部材。
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