JP2017080140A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】お手入れ性を損なわずに被加熱物の吹きこぼれを抑制して、強い火力での加熱を継続できるようにすること。【解決手段】炊飯器100は、被加熱物を入れるための開口を有する鍋130と、鍋130を着脱自在に収容する炊飯器本体110と、鍋130に入れられた被加熱物180、181を加熱する加熱コイル112と、炊飯器本体110に開閉自在に取り付けられた蓋体140と、を備え、蓋体140は、鍋130の開口を塞ぐための下面150a及び下面150aの反対側に位置する上面150bを有する内蓋150を備え、内蓋150は、加熱コイル112で被加熱物180、181を加熱した際に生ずる蒸気を、下面150aから上面150bに通過させる蒸気孔153を備え、蒸気孔153は、被加熱物180、181から生ずる気泡が通過する際に、この気泡を破裂させる形状に形成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、炊飯器に関し、特に、吹きこぼれを防止することのできる炊飯器に関する。
米等の被加熱物を入れた鍋を加熱して、被加熱物を加熱調理する炊飯器が広く一般に使用されている。従来の炊飯器では、おねばが吹きこぼれ、使用者が火傷をしてしまうことがあった。
これに対して、特許文献1に記載された炊飯器は、おねば検知手段と、火力を制御する制御手段とを備え、おねば検知手段がおねばの吹き上がりを検知すると、制御手段が火力を弱めることで、おねばの吹きこぼれを防止している。
また、特許文献2に記載された炊飯器は、本体と、鍋と、加熱部と、鍋内と連通する蒸気排出部を備える蓋体とを備え、蒸気排出部の近傍に、先端部にエッジを形成した気泡抑制部を備えることで、おねばの気泡を破壊して、おねばの吹きこぼれを防止している。
特開平10−5130号公報 特開2005−168706号公報
特許文献1に記載された炊飯器は、おねばの吹き上がりの検知に基づき火力を弱めることにより、吹きこぼれを防ぎ、安全に炊飯することが可能となる。しかしながら、特許文献1に記載された炊飯器は、おねばが吹きこぼれるタイミングで火力を弱めるため、火力不足で美味しさを損ねてしまう。
特許文献2に記載された炊飯器は、蒸気排出部近傍に、先端部にエッジを形成した気泡抑制部を設けることにより、おねばの吹き上がりが発生した際に、エッジがおねばの気泡を破壊し、本体の外側への吹きこぼれを防ぐことができる。しかしながら、特許文献2に記載された炊飯器は、先端部にエッジを形成する気泡抑制部を設けることにより、お手入れ性が損なわれる。また、特許文献2に記載された炊飯器は、部品形状が複雑化するため、生産コストもアップしてしまう。
そこで、本発明は、このような点に鑑みなされたもので、お手入れ性を損なわずに被加熱物の吹きこぼれを抑制して、強い火力での加熱を継続できるようにすることを目的とする。
本発明の一態様に係る炊飯器は、鍋と、前記鍋を着脱自在に収容する炊飯器本体と、前記鍋に入れられた被加熱物を加熱する加熱部と、前記炊飯器本体に開閉自在に取り付けられた蓋体と、を備え、前記蓋体は、前記鍋の開口を塞ぐための第1の面及び当該第1の面の反対側に位置する第2の面を有する内蓋を備え、前記内蓋は、前記加熱部で前記被加熱物を加熱した際に生ずる蒸気を、前記第1の面から前記第2の面に通過させる蒸気孔を備え、前記蒸気孔は、前記被加熱物から生ずる気泡が通過する際に、当該気泡を破裂させる形状に形成されていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、蓋体の内蓋に設けられた蒸気孔の形状を、被加熱物の気泡が蒸気孔を通過する際に破泡する形状とすることにより、お手入れ性を損なわずに被加熱物の吹きこぼれを抑制し、強い火力での加熱を継続することができる。
実施の形態1に係る炊飯器の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。 実施の形態1における内蓋を模式的に示す上面図である。 実施の形態1における内蓋の断面図である。 実施の形態1における蒸気孔の断面拡大図である。 実施の形態1における、炊飯工程、被加熱物温度及び鍋温度を示す概略図である。 (A)〜(C)は、実施の形態1における蒸気孔とおねばの気泡を示す断面図である。 (A)及び(B)は、実施の形態1において蒸気孔を通過した時のおねばの気泡の上端の断面図である。 実施の形態1の変形例における蒸気孔の拡大断面図である。 実施の形態2における内蓋を模式的に示す上面図である。 実施の形態2における内蓋の断面図である。 (A)及び(B)は、実施の形態2における蒸気孔とおねばの気泡の断面図である。 (A)〜(C)は、実施の形態2における蒸気孔の第1の変形例を概略的に示す上面図である。 (A)及び(B)は、実施の形態2における蒸気孔の第2の変形例を概略的に示す上面図である。 実施の形態3における内蓋を模式的に示す上面図である。 実施の形態3における蒸気孔の拡大図である。 実施の形態3における蒸気孔の変形例を模式的に示す上面図である。 実施の形態1〜3を組み合わせた変形例を模式的に示す上面図である。 実施の形態1〜3を組み合わせた変形例の断面図である。 実施の形態1〜3の変形例を模式的に示す上面図である。 実施の形態1〜3の変形例の断面図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る炊飯器100の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。以下、図1に基づいて炊飯器100について説明する。
図1に示されているように、炊飯器100は、炊飯器本体110と、炊飯器本体110に取り付けられ炊飯器本体110の上部開口部を開閉する蓋体140とを備えている。
炊飯器本体110は、容器カバー111と、加熱部としての加熱コイル112と、鍋底温度センサ113と、蓋体140を開閉自在に支持するヒンジ部114と、各部及び各装置を駆動制御して炊飯工程を実行する制御部115とを備える。
容器カバー111は、底部中央に鍋底温度センサ113を挿入する挿入孔111aが設けられている。
また、容器カバー111には、鍋130が着脱自在に収容される。これにより、炊飯器本体110は、鍋130を着脱自在に収容する。
加熱コイル112は、誘導加熱により鍋130を加熱する。ここで、鍋130は、誘導加熱により発熱する材料で構成される。これにより、加熱コイル112は、鍋130に入れられた被加熱物を加熱することができる。
鍋底温度センサ113は、容器カバー111に収容された鍋130の底面に接し、鍋130の温度を検知する。鍋底温度センサ113により検知された、鍋130の温度に関する情報は、制御部115に出力される。
蓋体140の上面には、操作表示部116が設けられている。この操作表示部116は、使用者から操作の入力を受け付け、その入力を示す情報は、制御部115へ出力される。
制御部115は、鍋底温度センサ113、操作表示部116、及び、後述する内部温度センサ143からの出力に基づいて、制御を実行する。そのほか、制御部115は、炊飯器100の動作全般を制御する。
ヒンジ部114は、炊飯器本体110の上部の一端側(図1の紙面左側)に設けられ、蓋体140を炊飯器本体110に対して開閉自在に支持する。これにより、蓋体140は、炊飯器本体110の開口部を覆う閉状態と、炊飯器本体110の開口部を露出させる開状態とをとることができるように構成されている。
鍋130は、上部に被加熱物を入れるための開口を有する。
蓋体140は、外蓋141と、内蓋150とを備える。
外蓋141は、蓋体140の上部及び側部を構成し、外蓋141の下面(鍋130に対向する面)には、係止材142を介して、内蓋150が着脱自在に取り付けられている。
また、外蓋141の下面には、鍋130内の温度を検知する内部温度センサ143が設けられている。なお、図2に示されているように、内蓋150は、内部温度センサ143を挿入する挿入孔151を有する。
内蓋150は、鍋130を閉塞する。具体的には、内蓋150は、鍋130の開口を塞ぐための下面(第1の面)150a及び下面150aの反対側に位置する上面(第2の面)150bを有する。
内蓋150の周縁部には、鍋130との密閉性を確保する蓋パッキン152が取り付けられている。
図2は、実施の形態1における内蓋150を模式的に示す上面図である。
内蓋150は、鍋130内の蒸気を内蓋150の下面150aから上面150bに通過させるための蒸気孔153を少なくとも1つ備える。そして、図1に示されているように、外蓋141には、内蓋150の上方に逃された蒸気を炊飯器100の外部に逃すための蒸気筒144が備えられている。
鍋130の内部空間と内蓋150の上部空間とは、内蓋150の蒸気孔153により連通されており、内蓋150の上部空間と外蓋141の外部空間とは、蒸気筒144により連通されている。このため、鍋130の内部空間で発生した蒸気は、蒸気孔153を通過した後、蒸気筒144を通過して、炊飯器100の外へ排出される。
なお、蒸気筒144は、外蓋141から脱着可能なカートリッジ形式であってもよく、また、外蓋141に備え付けられていてもよい。
図3は、内蓋150の断面図である。図3は、図2の3−3線における断面図である。
図3に示されているように、蒸気孔153は、内蓋150が鍋130を閉塞した際に、鍋130に対向する面である下面150aから、内蓋150の外蓋141に対向する面である上面150bに貫通する貫通孔である。この蒸気孔153は、後述するように、被加熱物の気泡が通過する際に破裂する形状に形成されている。
図2に示されているように、蒸気孔153の下面150a及び上面150bにおける縁は、それぞれ円形となっている。
そして、図4に示されているように、蒸気孔153の、内蓋150の下面150aにおける縁153aの径Daが、内蓋150の上面150bにおける縁153bの径Dbよりも小さくなっている。このため、蒸気孔153の、内蓋150の下面150aにおける縁153aで囲まれている面積が、内蓋150の上面150bにおける縁153bで囲まれている面積よりも小さくなっている。言い換えると、内蓋150の上面150bにおける縁153bよりも、内蓋150の下面150aにおける縁153aが窄まるように、言い換えると、蒸気孔153は、内蓋150の上面150bから下面150aに向かって先細りとなるように、テーパー状に形成されている。即ち、蒸気孔153の側面153cは、上方に向くように傾斜が付けられている。
以上のように構成される炊飯器100は、例えば、図1に示されているように、米180及び水181等の被加熱物を入れた鍋130を加熱コイル112で加熱することで被加熱物を炊き上げる。
次に、おねばの気泡について説明する。
図5は、実施の形態1における、炊飯工程、被加熱物温度及び鍋温度を示す概略図である。
被加熱物温度(鍋130の内部温度)は、内部温度センサ143の検出値に基づいて検出され、鍋温度は、鍋底温度センサ113の検出値に基づいて検出される。
図5に示されているように、炊飯工程は、予熱工程、昇温工程、沸騰工程及びむらし工程で構成される。
予熱工程は、米に吸水を促す工程であり、昇温工程は、被加熱物(米180と水181)が沸騰温度に至るまでの工程である。沸騰工程は、沸騰温度を維持し、デンプンの糊化が盛んに行われる工程である。むらし工程は、米180を蒸らすことにより米180の中心まで糊化を促進し、米粒内の水分分布を均一にする工程である。
おねばの気泡は、沸騰工程が始まり、被加熱物が沸騰状態となった後に発生する。おねばは、米180から溶け出した成分と水181の混合物である。加熱時間が長いほど米180からの溶出量が多くなるため、徐々におねばの表面張力が大きくなる。おねばの表面張力が小さい間は、鍋130の底面から発生した沸騰気泡は被加熱物の上面に到達した瞬間に破泡する。しかしながら、おねばの表面張力が大きくなると、被加熱物の上面に到達した後でも気泡が破裂せずに、鍋130の上側へ移動していく。これが蒸気孔153及び蒸気筒144を通過し炊飯器本体110の外側へ放出されると、従来から課題とされるおねばの吹きこぼれとなる。
おねばの吹きこぼれは、沸騰工程で高火力を継続すると発生する。美味しさを想起させる昔ながらのかまど炊飯は、実際におねばの吹きこぼれが起こるケースが多い。しかし、炊飯器での炊飯は使用者への安全性を考慮し、おねばの吹きこぼれを防ぐ必要がある。
次に、図6及び図7を用いて、実施の形態1における内蓋150の蒸気孔153による、おねばの消泡メカニズムについて説明する。
まず、図6(A)に示されているように、鍋130内でおねばの気泡182が発生すると、蒸気孔153に接触する。図6(B)に示されているように、蒸気孔153に接触した気泡182は、そのまま蒸気孔153の中に入る。蒸気孔153は、上側に広がるテーパー形状のため、蒸気孔153を通過すると、図6(C)に示されているように、おねばの気泡182の上部もテーパー形状に沿って押し広げられる。
図7は、蒸気孔153を通過した時のおねばの気泡182の上端の断面図である。
図7(A)に示されているように、おねばの気泡182の最上端部の液膜が薄化し、表面張力のバランスが崩れると、図7(B)に示されているように、おねばの気泡182は、破泡する。
なお、この表面張力は、界面活性剤183(おねばの溶出成分の一部)によるものであり、表面張力のバランスが崩れる現象は、液膜の薄化に伴った界面活性剤183の分布不均一化が起因している。
実施の形態1の蒸気孔153のような上側に広がるテーパー形状を適用することにより、蒸気孔153を通過したおねばの気泡は薄化し、破泡しやすくなり、吹きこぼれが抑制される。これにより、吹きこぼれを考慮して沸騰工程の火力を弱める必要が無くなり、高火力加熱が可能となり、食味の良好な飯を炊き上げることができる。
実施の形態1では、蒸気孔153の形状のみによって吹きこぼれ抑制効果を高めており、単純な手段、且つ、お手入れ性を損ねずに飯の美味しさを向上させることができる。
なお、少なくとも蒸気孔153の下面の径Da(図4参照)は、おねばの気泡の径(およそ1cm)よりも小さくする必要がある。蒸気孔153は、おねばの気泡1つを通過させ、その液膜を引き伸ばして薄化させることで吹きこぼれ抑制効果を得るためである。
また、蒸気孔153の径が小さいほど吹きこぼれ抑制効果が高まる。径を小さくすることにより、通過する液量が少なく、且つ流速が大きくなり、液膜が薄化するからである。
一方、蒸気孔153の径があまりにも小さいと、蒸気孔153を通過する流速が大きくなりすぎて異音が発生、又は、万が一、炊飯器本体外側へ吹きこぼれた際に、周囲を汚してしまうおそれがある。
蒸気孔153内の流速は、蒸気孔153の径と個数によって決まるため、蒸気孔153はこれら問題(異音等)が生じないような径と個数にする。
実施の形態1では、上記のように、蒸気孔153が上方から下方に向かって窄まるテーパー形状にされているが、例えば、図8に示されている蒸気孔153#のように、蒸気孔153#の、内蓋150の下面150aにおける縁153#aの径Dcが、内蓋150の上面150bにおける縁153#bの径Dbよりも小さくなるように、蒸気孔153の側面153cが階段状に形成されていてもよい。言い換えると、蒸気孔153の側面153cは、内蓋150の上面150bから下面150aの方向にのびる第1の段差面153#dと、第1の段差面153#dの先端から蒸気孔153の内側方向にのびる第2の段差面153#eと、第2の段差面153#eの先端から内蓋150の下面150aの方向に向かってのびる第3の段差面153#fとを備える。なお、第1の段差面153#d、第2の段差面153#e及び第3の段差面153#fの少なくとも何れか一つが、内蓋150の上面150bから下面150aに向かって先細りとなるように、テーパー状に形成されていてもよい。
実施の形態2
次に、実施の形態2に係る炊飯器を説明する。実施の形態2に係る炊飯器は、内蓋を除いて、実施の形態1に係る炊飯器100と同様に構成されている。
図9は、実施の形態2における内蓋250を模式的に示す上面図である。
実施の形態2における内蓋250は、鍋130内の蒸気を内蓋250の上方に逃すための蒸気孔253を少なくとも1つ備え、この蒸気孔253の形状を除いて、実施の形態1における内蓋150と同様に構成されている。
図9に示されているように、蒸気孔253の形状は、上面視にて、内角が全て180°未満の多角形(ここでは、四角形)である。
図10は、内蓋250の断面図である。図9は、図2の10−10線における断面図である。
図10に示されているように、蒸気孔253は、内蓋250が鍋130を閉塞した際に、鍋130に対向する面である下面250aから、内蓋250の外蓋141に対向する面である上面250bに貫通する貫通孔である。
次に、実施の形態2におけるおねばの泡の消泡メカニズムについて図11(A)及び(B)を用いて説明する。
まず、おねばの気泡が発生すると、蒸気孔253に接触し、蒸気孔253内を通過する。図11(A)は、このタイミングでおねばの気泡282の断面を上から見た図である。おねばの液膜の外側輪郭282aは、蒸気孔253に接触しているため四角形状となる。一方、おねばの液膜の内側輪郭282bは、安定性の高い円状になろうとするため、角が丸みを帯びた四角形状となる。このような場合、四角型の蒸気孔253の角の領域の液膜が厚く、辺の部分の液膜が薄くなる不均一分布となり、図11(B)に示されているように、気泡282の薄い部分の液膜が破れやすくなる。気泡282は、一か所が破れてしまえばその全体が消滅してしまうため、四角型の蒸気孔253により破泡の確率が高くなる。
なお、実施の形態2では、蒸気孔253の形状が四角型の場合を例に挙げて説明したが、蒸気孔253の形状は、このような例に限定されない。
例えば、図12(A)に示されている蒸気孔253#1のように、その形状は、その内角が全て180°未満である三角形であってもよい。また、図12(B)に示されている蒸気孔253#2のように、その形状は、その内角が全て180°未満である五角形であってもよい。さらに、図12(C)に示されている蒸気孔253#3のように、その形状は、その内角が全て180°未満である六角形であってもよい。
内角が180°未満である多角形であれば、前述した四角型の蒸気孔253と同様の消泡メカニズムで吹きこぼれ抑制効果を得ることができる。つまり、多角形の角に液が溜まり、気泡の辺の部分が薄化し破泡しやすくなる。
多角形の辺の数が少ないほど、内角が小さくなるため、その部分に液が溜まりやすくなり、気泡の辺の部分が薄化する。つまり、吹きこぼれ抑制効果が高いというメリットがある。
但し、辺の数が多い多角形ほど円形に近いため、自然な見た目となる。
なお、実施の形態2における蒸気孔253の多角形は、直線のみで構成されるが、例えば、図13(A)に示されている蒸気孔253#4のように、その角の部分にR(丸み)を付けた角丸長方形の形状に形成されていてもよい。このようなR部を設けることにより、直線のみで構成された形状の場合に問題となる角の部分の耐久性低下及び汚れの目詰まりといった点を解消することができる。
また、図13(B)に示されている蒸気孔253#5のように、さらにRを大きくし長円形としてもよい。この場合、吹きこぼれ抑制効果は、減少してしまうが、耐久性及びお手入れ性がさらに向上するというメリットがある。
実施の形態3
次に、実施の形態3に係る炊飯器を説明する。実施の形態3に係る炊飯器は、内蓋を除いて、実施の形態1に係る炊飯器100と同様に構成されている。
図14は、実施の形態3における内蓋350を模式的に示す上面図である。
実施の形態3における内蓋350は、鍋130内の蒸気を内蓋350の上方に逃すための蒸気孔353を少なくとも1つ備え、この蒸気孔353の形状を除いて、実施の形態1における内蓋150と同様に構成されている。
図15に示されているように、蒸気孔353の形状は、上面視にて、内角の少なくとも1つが180°よりも大きくなる多角形(ここでは、星形)である。
なお、図14では、蒸気孔353の形状は、鋭角を4個有する星形多角形となっているが、図16に示されているように、鋭角を5個有する星形多角形でもよく、鋭角の数は任意である。
図15に示されているように、このような星形多角形では、内角が180°よりも大きくなるエッジ353aを少なくとも1つ有することとなる。このエッジ353aがおねばの気泡を破裂させて、消泡効果が得られる。
なお、鋭角部の数が多い、言い換えると、エッジ353aの数が多い方が、おねばの気泡が通過しにくく破泡しやすいというメリットがある。一方、鋭角部の数が多い方が、加工が複雑になり、かつ、お手入れ性が悪くなるというデメリットがある。
実施の形態1では、蒸気孔153は断面視にてテーパー形状、実施の形態2及び3では上面視にて多角形又は星形となる形状について説明した。実施の形態1と、実施の形態2又は3を組み合わせ、多角形の断面がテーパー形状となるようにしてもよく(図17及び図18参照)、星形の断面がテーパー形状となるようにしてもよい。これらを組み合わせることにより、より一層破泡効果が高まり、吹きこぼれが抑制される。
なお、図19及び図20に示されている内蓋150#2のように、鍋130に対向する下面150#2aに、蒸気孔153の縁に沿って立ち上がり部150#2cが設けられていてもよい。この場合、おねばの気泡が蒸気孔153に接近すると、立ち上がり部150#2がエッジとなりおねばの気泡を破泡するため、吹きこぼれ抑制効果が高まるというメリットがある。このような立ち上がり部を実施の形態2又は3に設けてもよい。
また、蒸気孔153はプレス加工での成形が想定されるが、バーリング加工にて立ち上がり部150#2aを成形すると、蒸気孔153と立ち上がり部150#2aを同時に成形することができ、効率的である。
以上のように、実施の形態1〜3によれば、内蓋150、250、350に設けられた蒸気孔153,253,353の形状を、被加熱物の気泡が蒸気孔153,253,353を通過する際に破泡する形状とすることにより、お手入れ性を損なわずに被加熱物の吹きこぼれを抑制し、強い火力での加熱を継続することができる。また、新たな部材を追加する必要がないため、製造コストがアップしない。
実施の形態1によれば、内蓋150の上面150bにおける蒸気孔153の縁153bで囲まれる面積が、下面150aにおける蒸気孔153の縁153aで囲まれる面積よりも大きくなるように形成すればよいため、容易に洗浄することができる等お手入れ性に優れるとともに、容易に加工することができる。
実施の形態1における蒸気孔153は、上面150bから下面150aに向かって先細りとなるテーパー状に形成すればよいため、容易に洗浄することができる等お手入れ性に優れるとともに、容易に加工することができる。
また、蒸気孔153の側面を階段状に形成することでも、破泡効果があるため、容易に加工することができる。
また、実施の形態2及び3によれば、蒸気孔253、353の形状を多角形とすればよいため、お手入れ性に優れるとともに、容易に加工することができる。
なお、多角形の角に丸みを付けることで、お手入れ性に優れ、かつ、耐久性にも優れるようになる。
また、蒸気孔153,253,353の縁に沿って立ち上がり部を形成することで、より確実に気泡を破裂させることができる。
さらに、この立ち上がり部150#2cをバーリング加工により形成することで、容易に加工することができる。
本発明の活用例として、業務用及び家庭用の加熱調理器、とりわけ吹きこぼれの懸念がある鍋タイプの加熱調理器に好適である。
100 炊飯器、 110 炊飯器本体、 140 蓋体、 130 鍋、 140 蓋体、 141 外蓋、 144 蒸気筒、 150,250,350 内蓋、 150a,250a 下面、 150b,250b 上面、 153,253,353 蒸気孔、 153a,153b 縁、 153c 側面、 353a エッジ。

Claims (9)

  1. 被加熱物を入れるための開口を有する鍋と、
    前記鍋を着脱自在に収容する炊飯器本体と、
    前記鍋に入れられた前記被加熱物を加熱する加熱部と、
    前記炊飯器本体に開閉自在に取り付けられた蓋体と、を備え、
    前記蓋体は、前記開口を塞ぐための第1の面及び当該第1の面の反対側に位置する第2の面を有する内蓋を備え、
    前記内蓋は、前記加熱部で前記被加熱物を加熱した際に生ずる蒸気を、前記第1の面から前記第2の面に通過させる蒸気孔を備え、
    前記蒸気孔は、前記被加熱物から生ずる気泡が通過する際に、当該気泡を破裂させる形状に形成されていること
    を特徴とする炊飯器。
  2. 前記蒸気孔は、前記第2の面における前記蒸気孔の縁で囲まれる面積が、前記第1の面における前記蒸気孔の縁で囲まれる面積よりも大きくなるように形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記蒸気孔は、前記第2の面から前記第1の面に向かって先細りとなるように形成されていること
    を特徴とする請求項2に記載の炊飯器。
  4. 前記蒸気孔の側面は、前記第1の面における前記蒸気孔の縁から、前記第2の面における前記蒸気孔の縁に向かって、階段状に形成されていること
    を特徴とする請求項2に記載の炊飯器。
  5. 前記蒸気孔の形状は、前記第2の面から見た場合に、多角形であること
    を特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の炊飯器。
  6. 前記蒸気孔の形状は、前記第2の面から見た場合に、全ての内角が180°未満の多角形であること
    を特徴とする請求項5に記載の炊飯器。
  7. 前記蒸気孔の形状は、前記第2の面から見た場合に、少なくとも1つの内角が180°よりも大きくされていること
    を特徴とする請求項5に記載の炊飯器。
  8. 前記多角形の角に丸みが付けられていること
    を特徴とする請求項5から7の何れか一項に記載の炊飯器。
  9. 前記第1の面には、前記蒸気孔の縁に沿って、前記鍋の開口を塞いだ際に前記鍋の方向に延びる立ち上がり部が形成されていること
    を特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の炊飯器。
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