JP2017077139A - アースフック - Google Patents

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Naoto Kadoya
直人 門屋
秀一 松原
Shuichi Matsubara
秀一 松原
誠 高橋
Makoto Takahashi
誠 高橋
和克 畑田
Kazuyoshi Hatada
和克 畑田
秀樹 小西
Hideki Konishi
秀樹 小西
努 水本
Tsutomu Mizumoto
努 水本
六七 原脇
Rokushichi Harawaki
六七 原脇
俊輔 松本
Toshisuke Matsumoto
俊輔 松本
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Abstract

【課題】挟持部の開閉が容易であり、接地作業を安全に効率よく行うことが可能なアースフックを提供する。【解決手段】アースフック1は、上部2aが閉塞された円筒状をなして導電性を有する頭部金具2と、この頭部金具2の内部に設置される円柱状の摺動体3、円筒状の回転体4及び圧縮バネ5と、頭部金具2に取付金具6を介して一端が固定されるアース線7と、このアース線7の他端に取り付けられる接地金具8を備えている。頭部金具2は挟持片11aが上部2aに設けられ、側面2bに長方形状の開口部2cが形成されている。摺動体3は上部3aに設けられた挟持片11bが挟持片11aと平行に、かつ、円筒軸方向へ摺動可能に開口部2cから突出している。回転体4は円筒軸を中心として回転可能に上部4aが頭部金具2の内部に挿通され、摺動体3を回転可能に保持している。圧縮バネ5は摺動体3を頭部金具2の上部2aに近づける方向へ付勢している。【選択図】図1

Description

本発明は、挟持部の開閉が容易なアースフックに係り、特に、接地作業を安全に効率よく行うことが可能なアースフックに関する。
送配電線路をはじめ電力設備で行う点検作業等では、電気の流入を防止するため、停電箇所にアースフックを取り付けている。従来のアースフックとしては、例えば、横方向の取付金具等に対して、フック部を引掛けた状態で操作棒を軸心周りに回転させ、フック部を閉じることにより取付金具等を挟む構造が知られている。
高圧電路の停電作業を行う場合、誤送電や静電誘導による事故を回避するため、短絡接地器具(以下、アースフックという。)が電路に取り付けられる。一般に、このアースフックの操作棒には、絶縁性確保のため、1.5m以上の長尺物が用いられる。そして、接地作業は鉄塔腕金の先端で行われる場合が多く、このように高くて不安定な場所で上述の長尺物を扱う作業は絶えず危険が伴う。そのような危険を少しでも減らすため、従来、接地作業の効率を向上させる技術について開発が進められており、それに関して既に幾つかの発明や考案が開示されている。
例えば、特許文献1には、「把持工具」という名称で、固定把持部と可動把持部からなる把持機構が中空の絶縁操作棒の先端に設けられ、先端部に可動把持部が取り付けられるとともに、側面に突出部が立設された移動体がコイルバネに付勢された状態で絶縁操作棒に収容されたことを特徴とする発明が開示されている。
このような構造によれば、突出部を操作して絶縁操作棒を移動させることで把持機構を開閉することができる。
また、特許文献2には、「アースフック」という名称で、操作棒の先端に設けられた接触部とともに挟持機構を形成する挟持フックが操作ロッドの先端に取り付けられ、この操作ロッドが圧縮スプリングに付勢された状態で操作棒に収容されるとともに、操作ロッドの動作を制限する保持手段が設けられたことを特徴とする発明が開示されている。
このような構造によれば、保持手段を操作して操作ロッドを前進又は後退させることで挟持機構を開閉させることができる。
特開2014−87099号公報 特開2010−035305号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明の「把持工具」においては、突出部を操作してもコイルバネの伸縮動作が拘束されるわけではないので、把持機構によって電線が把持されている場合に当該電線を利用して把持機構を開いた状態にしたとしてもその状態を維持することができないという課題があった。また、可動把持部を後退させるには、突出部を手で掴んで移動させなければならず、把持機構の開閉操作を手元において片手で行うことができないという課題があった。
一方、特許文献2に記載された「アースフック」においては、挟持機構の開閉方向が操作ロッドの移動方向と一致しないため、把持機構によって電線が把持されている場合に当該電線を利用して把持機構を開いた状態にすることができないという課題があった。また、挟持フックを開いた状態にするためには、保持手段を手で掴んで移動させなければならず、手元において片手で操作できないという課題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、挟持部の開閉が容易であり、接地作業を安全に効率よく行うことが可能なアースフックを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明であるアースフックは、上部が閉塞された円筒状をなし上部に円筒軸と直交する方向へ突出するように第1の挟持片が設けられるとともに、この第1の挟持片から長方形状の開口部が円筒軸に沿って下方へ向かって長く側面に形成された導電性を有する頭部金具と、第2の挟持片が上部に設けられるとともに下部が円柱状をなし円周方向へ所定の幅を有する雄ネジ部が円柱軸方向に沿って帯状に設けられた摺動体と、電気絶縁性を有し、頭部金具へ回転可能に上部が連結されるとともに摺動体の下部を回転可能に保持する円筒状の回転体と、頭部金具の内部に摺動体を上方へ付勢可能に設置された圧縮バネと、頭部金具と電気的に接続されたアース線と、このアース線に取り付けられた接地金具と、を備え、摺動体は、第2の挟持片が第1の挟持片と平行をなすように開口部から突出するとともに、円筒軸と平行な方向へ摺動可能に頭部金具の内部に設置され、回転体は、雄ネジ部よりも大きい幅の切り欠き部が上端から円筒軸方向に沿って雄ネジ部よりも長く設けられるとともに、この切り欠きが設けられた箇所の内周面に雄ネジ部に螺合する雌ネジ部が設けられたことを特徴とするものである。
このような構造のアースフックにおいては、第1の挟持片が第2の挟持片とともに挟持部を構成し、接地金具がアース線を介して頭部金具に対して電気的に接続されているため、接地金具を接地した状態で挟持部によって電線等の接地対象物を挟持すると、接地対象物に残留している電荷が第1の挟持片からアース線と接地金具を通って地中へ放電されるという作用を有する。
また、摺動体は、第2の挟持片を開口部から突出させた状態で頭部金具に内蔵されているため、頭部金具に対しては円柱軸を中心とした回転が拘束され、円柱軸方向への移動のみが許容されているが、回転体との関係では常に回転可能となっている。そして、雄ネジ部が切り欠き部から露出している場合、雄ネジ部は雌ネジ部に螺合しないため、摺動体は回転体に対して中心軸方向への摺動が可能となっている。しかし、この状態から回転体を摺動体に対して回転させて、雄ネジ部を雌ネジ部に螺合させると、摺動体は円柱軸方向へ移動しないように回転体によって拘束される。
すなわち、上記構造のアースフックにおいては、回転体を摺動体に対して回転させることにより、雄ネジ部が雌ネジ部に螺合して摺動体の回転体に対する中心軸方向の移動が拘束されるという作用を有するとともに、雄ネジ部が雌ネジ部に螺合しなくなると摺動体の上記拘束状態が解除されるという作用を有する。
さらに、第1の挟持片と第2の挟持片からなる挟持部が圧縮バネによって閉じられる方向へ常に付勢されているため、挟持部によって接地対象物が挟持された状態で、雄ネジ部を雌ネジ部に螺合させることにより回転体の内部で中心軸方向へ移動しないように摺動体を拘束すると、接地対象物が挟持部によって一定の力で保持されるという作用を有する。
なお、中心軸方向へ移動しないように摺動体が回転体によって拘束されている状態において、雄ネジ部が雌ネジ部に螺合しなくなるまで回転体を摺動体に対して回転させると、摺動体は回転体の内部を中心軸方向へ移動可能となる。そのため、回転体を把持した状態で第2の挟持片に対する圧縮バネの押し付け力よりも強い力で、第2の挟持片を接地対象物に対して押し付けるようにすると、頭部金具に対して摺動体が相対的に下降し、挟持部が開いた状態となる。そこで、摺動体に対して回転体を雄ネジ部が雌ネジ部に螺合するまで回転させると、摺動体は回転体の内部における中心軸方向への移動が拘束されるため、挟持部は開いたままの状態で保持される。これにより、接地対象物からアースフックを取り外す作業が容易となる。
第2の発明は、第1の発明において、頭部金具は、下端近傍の内周面に連結用雌ネジ部が設けられ、回転体は、この連結用雌ネジ部に螺合する連結用雄ネジ部が側面に設けられたことを特徴とするものである。
このような構造のアースフックにおいては、第1の発明の作用に加えて、回転体の連結用雄ネジ部が頭部金具の連結用雌ネジ部に螺合することにより、回転体が頭部金具に対して円筒軸を中心として回転可能なだけでなく、着脱可能に連結された状態となるため、製造時の組み立て作業や保守点検時の分解作業が容易になるという作用を有する。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明において、頭部金具は、貫通孔を有する取付板が下縁近傍に設けられ、摺動体は、第2の挟持片の近傍から円柱軸方向に沿って凹部が下方へ向かって長く設けられることによって頸部が形成され、この頸部が取付板の貫通孔に挿通された状態で頭部金具の内部に設置され、圧縮バネは、凹部の上部内壁面と取付板の上面に両端がそれぞれ固定されたことを特徴とするものである。
このような構造のアースフックにおいては、第1の発明又は第2の発明の作用に加えて、圧縮バネが両端を頭部金具と摺動体にそれぞれ接触させた状態で固定されていることから、摺動体と圧縮バネを導電材料によって形成すれば、摺動体が圧縮バネを介して頭部金具と電気的に接続されるため、接地金具を接地した状態で挟持部によって電線等の接地対象物を挟持した場合に、接地対象物に残留している電荷が第1の挟持片からだけでなく、第2の挟持片からもアース線と接地金具を通って地中へ放電されるという作用を有する。
第4の発明は、第1の発明又は第2の発明において、回転体は、円筒状ではなく円柱状をなし、摺動体を回転可能に保持する有底孔が上端から円柱軸に沿って所定の深さまで設けられ、圧縮バネは、摺動体の下端を上方へ付勢可能に、この有底孔の内部に設置されたことを特徴とするものである。
このような構造のアースフックにおいては、第1の発明又は第2の発明の作用を有しながらも、頭部金具と摺動体の構造が第1の発明又は第2の発明の場合に比べて簡単であるため、加工が容易である。
第1の発明によれば、摺動体に対して回転体を回転させるという簡単な操作によって、第2の挟持片の上下方向への移動を拘束し、挟持部を開いた状態又は閉じた状態のままとすることができる。そして、挟持部で接地対象物を挟持している場合には、接地対象物によって摺動体の回転が拘束されるため、作業者は回転体を片手で容易に回転させることができる。
すなわち、本発明のアースフックでは挟持部の開閉が容易であるため、作業者は接地作業を安全に効率よく行うことができる。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加えて、製造コストや保守点検に要する費用が削減されるという効果を奏する。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の効果に加えて、摺動体と圧縮バネが導電性を有する場合に、第1の挟持片だけでなく第2の挟持片も放電経路の一部を形成するため、挟持部で挟持した接地対象物の残留電荷を効率よく放電できるという効果を奏する。
第4の発明によれば、第1の発明又は第2の発明の効果に加え、製造コストを安くできるという効果を奏する。
(a)及び(b)はそれぞれ本発明の実施の形態に係るアースフックの実施例1の外観を示す正面図と側面図であり、(c)は同図(b)におけるB方向矢視図である。 (a)及び(b)はそれぞれ実施例1の頭部金具の外観を示す正面図と側面図であり、(c)は同図(a)におけるD−D線矢視断面図であり、(d)は同図(b)におけるE−E線矢視断面図であり、(e)及び(f)はそれぞれ実施例1の摺動体の外観を示す正面図と側面図であり、(g)は同図(f)におけるF−F線矢視断面図である。 (a)は実施例1の回転体の縦断面図であり、(b)は図1(b)における回転体のC方向矢視図である。 (a)は図3(b)の回転体に対して摺動体を設置した状態を示す図であり、(b)及び(c)はそれぞれ同図(a)におけるG方向矢視図である。 (a)及び(b)はいずれも図1(a)におけるA−A線視断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明の実施の形態に係るアースフックの実施例2の頭部金具の外観を示す正面図と側面図であり、(c)は同図(a)におけるH−H線矢視断面図であり、(d)及び(e)はそれぞれ実施例2の摺動体の外観を示す正面図と側面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ実施例2の回転体の縦断面図及び外観図である。 (a)及び(b)はいずれも実施例2のアースフックの縦断面図である。
本発明のアースフックの構造とその操作方法について、図1乃至図8を用いて説明する。なお、本発明のアースフックは、作業者が回転体(操作棒)を手に持って、頭上にある電線等の接地対象物を挟持部で挟持するようにして使用するものである。したがって、以下の説明では、アースフックが使用される際の状態を想定して、挟持部側が設置されている側を「上部」とし、作業者が手で持つ部分に近い側を「下部」と表現している。
図1(a)及び図1(b)はそれぞれ本発明の実施の形態に係るアースフックの実施例1の外観を示す正面図と側面図であり、図1(c)は図1(b)におけるB方向矢視図である。なお、図1(c)では、取付金具6、アース線7及び接地金具8について図示を省略している。
図2(a)及び図2(b)はそれぞれ実施例1の頭部金具の外観を示す正面図と側面図であり、図2(c)は図2(a)におけるD−D線矢視断面図であり、図2(d)は図2(b)におけるE−E線矢視断面図である。また、図2(e)及び図2(f)はそれぞれ実施例1の摺動体の外観を示す正面図と側面図であり、図2(g)は図2(f)におけるF−F線矢視断面図である。
さらに、図3(a)は実施例1の回転体の縦断面図であり、図3(b)は図1(b)における回転体のC方向矢視図である。図4(a)は図3(b)の回転体に対して摺動体を設置した状態を示す図であり、図4(b)及び図4(c)はそれぞれ図4(a)におけるG方向矢視図である。そして、図5(a)及び図5(b)はいずれも図1(a)におけるA−A線視断面図である。
図1乃至図5に示すように、アースフック1は、上部2aが閉塞された円筒状をなし、その円筒軸と直交する方向へ突出するように挟持片11aが上部2aに設けられるとともに、側面2bに長方形状の開口部2cが挟持片11aから円筒軸方向に沿って下方へ向かって長く形成された導電性を有する頭部金具2と、円柱状をなし、その円柱軸方向に対して直交するように挟持片11bが上部3aに設けられるとともに、この挟持片11bを挟持片11aと平行をなし、かつ、円筒軸方向へ摺動可能に開口部2cから突出させた状態で頭部金具2の内部に設置される摺動体3と、円筒状をなし、その円筒軸を中心として回転可能に上部4aが頭部金具2の内部に挿通されるとともに、摺動体3を回転可能に保持する回転体4と、頭部金具2の内部に設置されて摺動体3を頭部金具2の上部2aに近づける方向へ付勢する圧縮バネ5と、頭部金具2に取付金具6を介して一端が固定されるアース線7と、このアース線7の他端に取り付けられる接地金具8を備えている。
すなわち、アースフック1では、挟持片11aが挟持片11bとともに挟持部を構成しており、接地金具8がアース線7と取付金具6を介して頭部金具2に対して電気的に接続されている。したがって、接地金具8を接地した状態で挟持片11a,11bによって電線等の接地対象物10を挟持すると、接地対象物10に残留している電荷は挟持片11aから取付金具6とアース線7と接地金具8を通って地中へと放電される。
頭部金具2には、貫通孔9aを有する取付板9が開口部2cの下縁近傍に設けられており、挿通孔2dの下端近傍の内周面には雌ネジ部2eが設けられている(図2(a)乃至図2(d)参照)。すなわち、頭部金具2の挿通孔2dは取付板9により貫通孔9aを除いて略閉塞されている。
一方、摺動体3は、蒲鉾状の断面を有するとともに取付板9の貫通孔9aに挿通可能に形成される頸部3cによって、挟持片11bが設けられた上部3aと、回転体4に内挿される部分が連結された構造となっている(図2(e)乃至図2(g)参照)。なお、頸部3cは、凹部3dが側面3bに挟持片11bの近傍から円柱軸方向に沿って下方へ向かって長く設けられることによって形成される。また、摺動体3の側面3bには、円周方向へ所定の幅を有する雄ネジ部3eが円柱軸方向に沿って帯状に設けられている。
回転体4は電気絶縁性を有する材料によって形成されており、図3(a)及び図3(b)に示すように、上部4aを頭部金具2の挿通孔2dに挿通した際に雌ネジ部2eと螺合する雄ネジ部4cが側面4bに設けられている(図3(b)参照)。すなわち、回転体4は、雄ネジ部4cが雌ネジ部2eに螺合することにより、頭部金具2に対して回転自在に連結される構造となっている。
また、回転体4の上部4aの側面4bには、円周方向の幅が雄ネジ部3eの幅よりも大きい切り欠き部4dが円筒軸方向に沿って雄ネジ部3eよりも長く設けられ、内周面4eには、雄ネジ部3eに螺合する雌ネジ部4fが設けられている(図3(a)及び図3(b)参照)。すなわち、切り欠き部4dは、回転体4に摺動体3が挿通された際に、雄ネジ部3eの全体を露出可能に形成されている。
摺動体3は、挟持片11bを開口部2cから突出させた状態で頭部金具2に内蔵されているため、頭部金具2に対しては円柱軸を中心とした回転が拘束され、円柱軸方向への移動のみが許容されているが、回転体4との関係では常に回転可能となっている。そして、図4(a)及び図4(b)に示すように雄ネジ部3eが切り欠き部4dから露出している場合、雄ネジ部3eは雌ネジ部4fに螺合しないため、摺動体3は回転体4に対して中心軸方向への摺動が可能となっている。これに対し、図4(b)に示した状態から回転体4を摺動体3に対して回転させて、例えば、図4(c)に示すように雄ネジ部3eを雌ネジ部4fに螺合させると、摺動体3は円柱軸方向へ移動しないように回転体4によって拘束される。
図5(a)に示すように、摺動体3は頸部3c(図2(e)参照)が取付板9の貫通孔9a(図2(c)参照)に挿通した状態で頭部金具2の内部に設置されており、圧縮バネ5は凹部3d(図2(e)参照)の上部内壁面と取付板9の上面に両端がそれぞれ固定され、摺動体3を頭部金具2の上部2aに近づける方向へ付勢している。なお、摺動体3の頸部3cが取付板9の貫通孔9aに挿通された状態は、例えば、頭部金具2の側面2bの一部(取付板9の設置箇所に対応する箇所)に開口部を設け、この開口部を通して摺動体3を頭部金具2の内部に収容した後、当該開口部を閉塞するという方法によって実現される。
このような構造のアースフックにおいては、回転体4を摺動体3に対して回転させることにより、雄ネジ部3eが雌ネジ部4fに螺合して摺動体3の回転体4に対する中心軸方向の移動が拘束され、あるいは雄ネジ部3eが雌ネジ部4fに螺合しなくなると摺動体3の上記拘束状態が解除されるという作用を有する。また、挟持片11a,11bは圧縮バネ5によって閉じられる方向へ常に付勢されているため、図5(a)に示すように、挟持片11a,11bによって接地対象物10が挟持された状態で、雄ネジ部3eを雌ネジ部4fに螺合させて摺動体3が回転体4の内部で中心軸方向へ移動しないように拘束すると、接地対象物10が挟持片11a,11bによって一定の力で保持されるという作用を有する。
さらに、前述したように、回転体4を摺動体3に対して回転させることにより、雄ネジ部3eが雌ネジ部4fに螺合しなくなると、摺動体3は回転体4の内部を中心軸方向へ移動可能となる。すなわち、図5(a)の状態から雄ネジ部3eが雌ネジ部4fに螺合しなくなるまで回転体4を摺動体3に対して回転させると、摺動体3は回転体4の内部を中心軸方向へ移動可能となるため、回転体4を把持した状態で挟持片11bに対する圧縮バネ5の押し付け力よりも強い力で、挟持片11bを接地対象物10に対して押し付けるようにすると、頭部金具2に対して摺動体3が相対的に下降し、図5(b)に示すように挟持片11a,11bが開いた状態となる。そこで、摺動体3に対して回転体4を雄ネジ部3eが雌ネジ部4fに螺合するまで回転させると、摺動体3は回転体4の内部における中心軸方向への移動が拘束されるため、挟持片11a,11bは開いたままの状態で保持される。この場合、アースフック1を接地対象物10から容易に取り外すことができる。
加えて、アースフック1では、圧縮バネ5が両端を頭部金具2と摺動体3にそれぞれ接触させた状態で固定されていることから、摺動体3と圧縮バネ5を導電材料によって形成すれば、摺動体3が圧縮バネ5を介して頭部金具2と電気的に接続される。この場合、接地金具8を接地した状態で挟持部によって電線等の接地対象物10を挟持すると、接地対象物10に残留している電荷が挟持片11aからだけでなく、挟持片11bからもアース線7と接地金具8を通って地中へ放電されるという作用を有する。
以上説明したように、アースフック1では、摺動体3に対して回転体4を回転させるという簡単な操作によって、挟持片11bの上下方向への移動を拘束し、挟持部を開いた状態又は閉じた状態のままとすることができる。そして、挟持片11a,11bで接地対象物10を挟持している場合には、接地対象物10によって摺動体3の回転が拘束されるため、作業者は回転体4を片手で容易に回転させることができる。すなわち、アースフック1では挟持部の開閉が容易であるため、作業者はアースフック1を使用して接地作業を安全に効率よく行うことができる。さらに、アースフック1においては、摺動体3と圧縮バネ5が導電性を有する場合、挟持片11aに加えて挟持片11bも放電経路の一部を形成するため、挟持部で挟持した接地対象物10の残留電荷を効率よく放電させることが可能である。
図6(a)及び図6(b)はそれぞれ本発明の実施の形態に係るアースフックの実施例2の頭部金具の外観を示す正面図と側面図であり、図6(c)は図6(a)におけるH−H線矢視断面図であり、図6(d)及び図6(e)はそれぞれ実施例2の摺動体の外観を示す正面図と側面図である。図7(a)及び図7(b)はそれぞれ実施例2の回転体の縦断面図及び外観図である。また、図8(a)及び図8(b)はいずれも実施例2のアースフックの縦断面図である。
なお、図6(a)乃至図6(c)は図2(a)乃至図2(c)にそれぞれ対応し、図6(d)及び図6(e)は図2(e)及び図2(f)にそれぞれ対応する。また、図7(a)及び図7(b)は図3(a)及び図3(b)にそれぞれ対応し、図8(a)及び図8(b)は図5(a)及び図5(b)にそれぞれ対応する。さらに、図1乃至図5に示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6乃至図8に示すように、本実施例のアースフック12は、実施例1のアースフック1において、頭部金具2と摺動体3にそれぞれ取付板9と凹部3dを設けず、かつ、回転体4を円筒状とする代わりに、摺動体3を回転可能に保持する有底孔4gが上部4aに設けられるとともに、摺動体3を回転体4から突出させる方向へ付勢する圧縮バネ5が有底孔4gの内部に設置された構造となっている。なお、回転体4の上部4aの側面4bには切り欠き部4dが設けられ、内周面4eには摺動体3の雄ネジ部3eに螺合する雌ネジ部4fが実施例1のアースフック1の場合と同様に設けられている。
このような構造のアースフック12においては、アースフック1と同様の作用及び効果を有することに加え、頭部金具2及び摺動体3の構造がアースフック1に比べて簡単であるため、加工が容易である。したがって、アースフック12ではアースフック1よりも製造コストを安くすることができる。
本発明のアースフックは、上述の実施例において示した構造に限定されるものではない。例えば、頭部金具2と回転体4にそれぞれ雌ネジ部2eと雄ネジ部4cを設ける代わりに、頭部金具2の内周面に対し円周方向に沿って凹溝を設けるとともに、この凹溝内で摺動可能な大きさの突起部を回転体4の外周面に設け、この突起部を凹溝内に配置するようにして回転体4が頭部金具2に連結される構造としても良い。
このような構造であれば、回転体4が頭部金具2によって回転可能に保持されるため、回転体4が頭部金具2から抜け落ちる心配はない。ただし、実施例で示したように、頭部金具2の雌ネジ部2eに回転体4の雄ネジ部4cを螺合させる構造とすれば、回転体4が頭部金具2に対して回転可能なだけでなく、着脱可能に連結された状態となるため、製造時の組み立て作業や保守点検時の分解作業が容易になる。したがって、製造コストや保守点検に要する費用を安くすることができる。
本発明の請求項1乃至請求項4に記載された発明は、電線等の点検作業において、電気の流入を防ぐことを目的として停電箇所に取り付けられるアースフックに用いることができる。
1…アースフック 2…頭部金具 2a…上部 2b…側面 2c…開口部 2d…挿通孔 2e…雌ネジ部 3…摺動体 3a…上部 3b…側面 3c…頸部 3d…凹部 3e…雄ネジ部 4…回転体 4a…上部 4b…側面 4c…雄ネジ部 4d…切り欠き部 4e…内周面 4f…雌ネジ部 4g…有底孔 5…圧縮バネ 6…取付金具 7…アース線 8…接地金具 9…取付板 9a…貫通孔 10…接地対象物 11a,11b…挟持片 12…アースフック

Claims (4)

  1. 上部が閉塞された円筒状をなし前記上部に円筒軸と直交する方向へ突出するように第1の挟持片が設けられるとともに、この第1の挟持片から長方形状の開口部が前記円筒軸に沿って下方へ向かって長く側面に形成された導電性を有する頭部金具と、
    第2の挟持片が上部に設けられるとともに下部が円柱状をなし円周方向へ所定の幅を有する雄ネジ部が円柱軸方向に沿って帯状に設けられた摺動体と、
    電気絶縁性を有し、前記頭部金具へ回転可能に上部が連結されるとともに前記摺動体の前記下部を回転可能に保持する円筒状の回転体と、
    前記頭部金具の内部に前記摺動体を上方へ付勢可能に設置された圧縮バネと、
    前記頭部金具と電気的に接続されたアース線と、
    このアース線に取り付けられた接地金具と、を備え、
    前記摺動体は、前記第2の挟持片が前記第1の挟持片と平行をなすように前記開口部から突出するとともに、前記円筒軸と平行な方向へ摺動可能に前記頭部金具の内部に設置され、
    前記回転体は、前記雄ネジ部よりも大きい幅の切り欠き部が上端から円筒軸方向に沿って前記雄ネジ部よりも長く設けられるとともに、この切り欠きが設けられた箇所の内周面に前記雄ネジ部に螺合する雌ネジ部が設けられたことを特徴とするアースフック。
  2. 前記頭部金具は、下端近傍の内周面に連結用雌ネジ部が設けられ、
    前記回転体は、この連結用雌ネジ部に螺合する連結用雄ネジ部が側面に設けられたことを特徴とする請求項1記載のアースフック。
  3. 前記頭部金具は、貫通孔を有する取付板が下縁近傍に設けられ、
    前記摺動体は、前記第2の挟持片の近傍から円柱軸方向に沿って凹部が下方へ向かって長く設けられることによって頸部が形成され、この頸部が前記取付板の前記貫通孔に挿通された状態で前記頭部金具の内部に設置され、
    前記圧縮バネは、前記凹部の上部内壁面と前記取付板の上面に両端がそれぞれ固定されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアースフック。
  4. 前記回転体は、円筒状ではなく円柱状をなし、前記摺動体を回転可能に保持する有底孔が前記上端から円柱軸に沿って所定の深さまで設けられ、
    前記圧縮バネは、前記摺動体の下端を上方へ付勢可能に、この有底孔の内部に設置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアースフック。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109103808A (zh) * 2018-09-27 2018-12-28 国网山东省电力公司济南供电公司 一种引流线绝缘杆作业法带电速接工具
JP2019080431A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 中国電力株式会社 アースフック
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CN111641054A (zh) * 2020-05-27 2020-09-08 国网浙江诸暨市供电有限公司 一种方便拆装的接地引下线及其使用方法

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