JP5127620B2 - アースフック - Google Patents

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Description

本発明は、送電線などの電線路に誘起する誘導電流を大地側に逃がすためのアースフックに関する。
送電線などの電線路についての点検や電気工事においては、安全のため工事箇所を停電状態にして作業が行われる。点検や電気工事は、作業者の安全を最優先として行う必要があり、電線路に誘起する誘導電流から作業者を保護するために、アースフックを用いて作業を行うようにしている。
電線路に誘起する誘導電流を大地側に逃がす技術として、下記のアースフックが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このアースフックは、操作棒を軸心周りに回転させることにより、操作棒と連動するネジを回転させてフック(アーム)を受け金具側に揺動させ、受け金具とフックにより電線路を挟むようにしている。
特開平7−123552号公報
しかしながら、送電線などの電線路は地上より高い位置にあり、特許文献1のアースフックを電線路に取付けるためには、操作棒を上向きに維持した状態で操作棒を軸心周りに連続して回転させる必要がある。そのため、電線路へのアースフックの取付けは、かなりの労力が必要になるとともに、受け金具に接続されるアース線が操作棒に絡みつき易くなり、作業を迅速に行うことが難しいという問題があった。また、特許文献1のアースフックでは、電線路を一定の力をもって挟むことが難しく、作業者の熟練度によって電線路を挟む力に差が生じる。すなわち、操作棒の軸心周りの回転量が少ない場合は、アースフックと電線路との接触が不十分となり、接触抵抗の増加により誘導電流を大地側に十分に逃がすことができない。さらに、ネジの回転を利用して電線路を挟むようにしているので、長期間の作業でアースフックを電線路に取付けたまま放置しておくと、ネジの緩みによって電線路を十分な力で挟むことができなくなり、強風などによりアースフックが電線路から離脱するおそれがある。
そこで本発明は、電線路への取付けを容易に行うことができ、しかも作業者の熟練度に関わらず電線路を十分な力をもって挟むことが可能なアースフックを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、電線路に誘起する誘導電流を大地側に逃がすためのアースフックであって、電気的に絶縁保護された筒状の操作棒と、前記操作棒の端部に取付けられ前記電線路が接触可能な接触部を有し前記大地側と導通可能なアース線が接続される導電体と、前記導電体に揺動可能に支持され前記導電体の接触部に対して進退可能な挟持フックと、前記操作棒内に移動可能に収納され軸方向の操作によって前記挟持フックを前記接触部に対して進退させる操作ロッドと、前記操作棒内に設けられ前記操作ロッドを介して前記挟持フックを前記導電体の接触部に向けて付勢する付勢手段と、前記操作棒に設けられ前記挟持フックが前記接触部から後退した位置で前記操作ロッドの付勢手段による軸方向の動きをロックする保持手段と、を備えたことを特徴とするアースフックである。
この発明によれば、操作ロッドの軸方向の操作により挟持フックが導電体の接触部に対して進退するので、アースフックの電線路への取付けに際しては、操作棒を軸心周りに回転させる必要がなくなる。また、アースフックの電線路への取付け時には、保持手段によって操作ロッドの軸方向の動きをロックすることにより、挟持フックが接触部から後退した状態でアースフックを電線路に取付けることが可能となり、取付け作業が容易となる。保持手段による操作ロッドの軸方向の動きのロックを解除すると、挟持フックは付勢手段の付勢力によって導電体側に揺動し、電線路は挟持フックと導電体の接触部とにより十分な力をもって挟まれる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアースフックにおいて、前記保持手段は、前記操作ロッドを軸方向の複数位置に保持する複数のスリットを有していることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、アースフックの電線路への取付けは、電線路を挟持フックと導電体の接触部との間に位置させ、保持手段による操作ロッドのロックを解除するだけの操作でよいので、アース線が操作棒に絡みつくこともなく、ワンタッチで行うことができる。そのため、従来に比べて電線路へのアースフックの取付けが容易となり、電線路の点検や電気工事における作業能率を高めることができる。
また、挟持フックを付勢手段によって導電体側に付勢するようにしているので、作業者の熟練度に関わらず電線路を挟持フックと導電体の接触部とにより十分な力をもって挟むことができる。これにより、電線路と導電体との接触抵抗を小とすることができ、電線路に誘起する誘導電流を確実に大地側に逃がすことができる。さらに、付勢手段の付勢力を利用して電線路を挟む力は、ネジの締め付け力のように緩むことがないので、長期にわたり電線路を十分な力で挟むことができ、強風などによるアースフックの電線路から離脱も確実に防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、保持手段は、操作ロッドを軸方向の複数位置にロックする複数のスリットを有しているので、挟持フックの導電体に対する揺動量が可変でき、挟持フックと導電体の接触部との間隔を電線路の太さや種類に応じて調整することができる。
つぎに、この発明の実施の形態について図面を用いて詳しく説明する。
(実施の形態1)
図1ないし図6は、この発明の実施の形態1を示している。図1は、電線路としての送電線S1または送電線S2に誘起する誘導電流を大地側に逃がすためのアースフック1を示している。このアースフック1は、図2に示すように、主として、操作棒2と、保持手段3と、導電体4と、挟持フック5と、操作ロッド6と、付勢手段としての圧縮コイルバネ8を備えている。
操作棒2は、電気的に絶縁保護された部材から構成されており、上下方向に延びる筒状に形成されている。操作棒2の一方の端部(下端部)は、底壁部2aによって閉塞されている。操作棒2の絶縁部材としては、例えば、FRP(FIBER REINFORCED PLASTIC)などが用いられている。ここで、電線路とは、電力を供給する送電線およびその支持物(鉄塔、碍子など)、付帯設備を含み、誘導電流が誘起する可能性のある一連の電力設備を意味する。作業者が把持する操作棒2の下部には、滑り止めとして機能する鍔2bが取付けられている。
操作棒2の他方の端部(上端部)には、導電体4が取付けられている。導電体4は、例えば、銅合金やアルミニウム合金などの導電率の高い部材から構成されている。導電体4は、例えば金属板をプレス成形することにより、横断面形状がU字形に形成されており、これにより周方向端部にはそれぞれ開口縁4aが形成されている。各開口縁4aには、太さの異なる電線路S1、S2が接触可能な第一の接触部4a1と第二の接触部4a2が形成されている。第一の接触部4a1と第二の接触部4a2は、軸方向(上下方向)に所定の間隔をもって形成されている。第一の接触部4a1は、電線路S1の外径に応じた曲率を有する円弧状の凹部に形成されている。第二の接触部4b2は、電線路S2の外径を考慮して第一の接触部4a1よりも曲率の小さな円弧状の凹部に形成されている。
図2に示すように、導電体4の背面壁4bには、アース線9を取り付けるネジ孔4cが形成されている。アース線9は、電線路S1や電線路S2に誘起する誘導電流を大地側に逃がすための電線であり、一方の端部に端子9bを備えている。端子9bは、ネジ孔4cに螺合されるネジ4dを介して導電体4に接続されている。アース線9の他方の端部には、接地金具(図示略)が取付けられており、接地金具は大地に埋設されたアース部材(図示略)に接続可能となっている。
導電体4には、挟持フック5が矢印A方向に揺動可能に支持されている。挟持フック5は、銅合金などの導電率の高い金属部材から構成されており、平面形状が略C形に形成されている。挟持フック5のほぼ中央部は、導電体4における各開口縁4aの近傍に固定された支持軸5cにより支持されている。支持軸5cは、導電部材から構成されており、挟持フック5は支持軸5cを介して導電体4と電気的に導通している。図3に示すように、支持軸5cの端部には、支持軸5cが導電体4から離脱するのを防止する止め輪5dが取付けられている。挟持フック5の一方は、導電体4の外側に位置しており、内面5aが電線路S1や電線路S2と接触可能となっている。挟持フック5は、内面5aが形成される一方が支点軸5cを中心として導電体4の第一の接触部4a1と第二の接触部4a2に対して進退可能となっている。挟持フック5の他方の端部は、導電体4の上部内側に位置している。挟持フック5の他方には、操作ロッド6と連結するための長孔5bが形成されている。
操作棒2の内部には、操作ロッド6が移動可能に配設されている。操作ロッド6は、誘導電流を阻止するために、電気的絶縁性能を有する部材から構成されており、操作棒2の軸方向に沿って延びている。操作ロッド6は、軸方向の動きにより挟持フック5を導電体4の第一の接触部4a1と第二の接触部4a2に対して進退させる機能を有している。図5に示すように、操作ロッド6の一方の端部(上端部)6aには、挟持フック5の端部が挿入される連結用溝6cが形成されている。また、操作ロッド6の端部6aには、軸方向と直交する方向に延びる孔6dが形成されている。挟持フック5と操作ロッド6は、挟持フック5の端部を連結用溝6c挿入した状態で、操作ロッド6の孔6dと挟持フック5の端部の長孔5bに連結ピン6fを挿入することにより連結されている。
操作ロッド6の下部には、周方向に延びる保持溝6eによって形成された支持部6gが形成されている。操作ロッド6は、支持部6gに回動自在に保持される操作レバー7を有している。図6に示すように、操作レバー7は、リング状部材7aを有しており、リング状部材7aの中心には操作ロッド6の支持部6gと嵌合する孔7bが形成されている。リング状部材7aの外周面には、軸方向と直交する方向に延びる棒状のレバー7cが設けられている。操作レバー7は、支持部6gに回動自在に支持されており、レバー7cが後述する保持手段3の各スリットと係合可能となっている。
操作棒2の内部には、操作ロッド6を介して挟持フック5を導電体4と接触する送電線S1または送電線S2に押し付ける付勢手段としての圧縮コイルバネ8が収納されている。圧縮コイルバネ8は、図2に示すように、ロッド6の他方の端部6b(下端部)と操作棒2の底壁部2aとの間に配設されている。圧縮コイルバネ8は、操作ロッド6を矢印B方向に常時付勢するようになっている。つまり、圧縮コイルバネ8は、操作ロッド6を矢印B方向に付勢することで、挟持フック5を導電体4の第一の接触部4a1および第二の接触部4b2に向けて付勢する機能を有している。圧縮コイルバネ8は、送電線S1または送電線S2を導電体4の第一の接触部4a1および第二の接触部4b2に十分に押し付けるための弾性力(圧縮力)を有している。
図4は、操作レバー7を軸方向の複数の位置に保持する保持手段3を示している。保持手段3は、挟持フック5が導電体4の第一の接触部4a1と第二の接触部4a2から後退した位置において、操作ロッド6の圧縮コイルバネ8による軸方向の動きをロックする機能を有している。保持手段3は、筒状の操作棒2の一部を切除して形成されたスリットを利用して構成されている。保持手段3のスリット幅は、レバー7cが上下方向および左右方向のいずれにも移動可能なようにレバー7cの外径よりも若干大に設定されている。
保持手段3は、操作ロッド6の軸方向に沿って延びる中央スリット3eを有している。中央スリット3eの左右には、レバー7cが係合可能な周方向に延びる四つのスリット3a〜3dが形成されている。第一のスリット3aおよび第二のスリット3bは、中央スリット3eの右側に位置している。第三のスリット3cおよび第四のスリット3dは、中央スリット3eの左側に位置している。各スリット3a〜3dは、操作ロッド6の軸方向に所定の間隔をもって配置されており、各スリット3a〜3dの端部は、レバー7cの動きをロックするために若干上方に延びている。
つぎに、実施の形態1におけるアースフック1の作用について説明する。
アースフック1を送電線S1に取付ける際は、まずアース線9の他端部に設けられた接地金具(図示略)を大地に埋設されたアース部材に接続する。その後、操作レバー7を中央スリット3eに沿って押し下げ、レバー7cを保持手段3の第一のスリット3aと係合させることにより、挟持フック5を導電体4の第一の接触部4a1と第二の接触部4a2から離れる方向に揺動させる。この状態で、送電線S1が挟持フック5と導電体4との間に位置するように操作棒2を操作する。
つぎに、導電体4の第一の接触部4a1と挟持フック5との間に送電線S1を位置させた状態で、レバー7cを中央スリット3e側に移動させ、第一のスリット3aとレバー7cの係合(ロック)を解除すると、操作ロッド6が圧縮コイルバネ8によって矢印B方向に押し上げられる。これにより、挟持フック5は導電体4に近づく方向に揺動し、送電線S1は挟持フック5と導電体4の第一の接触部4a1により挟まれる。この状態では、図4に示すように、レバー7cと保持手段3の中央スリット3eの上端面との隙間はH1に確保されており、操作ロッド6の軸方向の動きは保持手段3によって邪魔されないので、圧縮コイルバネ8による付勢力は挟持フック5に確実に伝達される。したがって、送電線S1は、圧縮コイルバネ8の付勢力によって挟持フック5の内面5aと導電体4の第一の接触部4a1とによって十分な力をもって挟まれ、送電線S1は導電体4の第一の接触部4a1と密着した状態を維持することが可能となる。また、第一の接触部4a1は、送電線S1の外径を考慮した曲率を有しているので、送電線S1と第一の接触部4a1との接触面積を大に確保することができ、接触抵抗を低減することができる。
アースフック1を外径の小さな送電線S2に取付ける際には、レバー7cを保持手段3の例えば第四の保持部3dと係合させた後、上述と同様な手順により、圧縮コイルバネ8の付勢力を利用して送電線S2を挟持フック5の内面5aと導電体4の第二の接触部4a2とによって挟み込む。この場合も、第二の接触部4b2は、送電線S2の外径を考慮した曲率を有しているので、送電線S2と第二の接触部4a2との接触面積を大に確保することができ、接触抵抗を低減することができる。
このように、アースフック1の送電線S1、S2への取付けは、保持手段3によりロックされている操作ロッド6の軸方向の動き解除するだけの操作でよいので、ワンタッチで行うことができ、従来のように操作棒2を軸心周りに回転させる必要もなく、またアース線9が操作棒2に絡みつくこともなくなる。そのため、従来に比べて送電線S1、S2へのアースフック1の取付けが容易となり、送電線S1、S2の点検や電気工事における作業能率を高めることができる。
また、挟持フック5は圧縮コイルバネ8により導電体4側に付勢されるので、作業者の熟練度に関わらず電線路S1を挟持フックと導電体4とにより十分な力をもって挟むことができる。これにより、送電線S1、S2を導電体4に密着させることができ、送電線S1、S2に誘起する誘導電流を導電体4およびアース線9を介して確実に大地側に逃がすことができる。ここで、操作棒2および操作ロッド6は、電気的絶縁部材から構成されているので、送電線S1、S2に誘起する誘導電流は、操作棒2および操作ロッド6側に流れることはない。
さらに、圧縮コイルバネ8によって送電線S1、S2を挟持フック5と導電体4とによって挟む力は、ネジの締め付け力のように緩むことがないので、長期にわたり送電線S1、S2をアースフック1によって十分な力で挟むことができ、強風などによるアースフックの電線路から離脱も防止できる。この実施の形態1においては、送電線S1を押し付ける挟持フック5と、この挟持フック5を支持する支点軸5cは、導電部材から構成されているので、送電線S1に誘起する誘導電流を、第一の接触部4a1だけでなく、挟持フック5と支点軸5cを介して導電体4に流すことも可能となる。このように、送電線S1に誘起する誘導電流を二つの方向から逃がすようにすることで、アースフック1の感電防止機能の信頼性をさらに高めることができる。
(実施の形態2)
図7は、この発明の実施の形態2を示している。この実施の形態2のアースフック1は、実施の形態1の付勢手段としての圧縮コイルバネ8をガススプリング11に代えたもので、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することで、その説明を省略する。後述する他の実施の形態も同様とする。
図7に示すように、付勢手段としてのガススプリング11は、操作棒2の下端部に設けられている。ガススプリング11は、操作ロッド6を介して挟持フック5を導電体4と接触する送電線S1または送電線S2に押し付ける機能を有している。ガススプリング11は、ピストン11aと、圧縮ガス11b、操作棒2の一部から構成されている。ピストン11aは、操作ロッド6の下部内周面に摺動可能に嵌合されており、操作ロッド6と連動して軸方向に移動可能となっている。ピストン11aの外周面には、操作ロッド6の下部内周面との間からのガス漏れを阻止するシール部材(図示略)が装着されている。ピストン11aと操作棒2の底壁部2aとの間の空間部には、圧縮ガス11bが充填されている。操作棒2の底壁部2aには、圧縮ガス11bを充填するための充填口11cが設けられている。圧縮ガス11bとしては、窒素や二酸化炭素などが用いられている。
このように構成された実施の形態2においては、ガススプリング11による付勢力を利用して送電線S1または送電線S2を挟持フック5と導電体4とにより十分な力をもって挟むことができる。これにより、送電線S1と導電体4との接触抵抗を小とすることができ、送電線S1に誘起する誘導電流を導電体4およびアース線9を介して確実に大地側に逃がすことができる。また、圧縮ガス11bの充填圧力を変えることにより、送電線S1を挟む力を容易に変えることができる。
(実施の形態3)
図8および図9は、この発明の実施の形態3を示している。図8に示すように、この発明の実施の形態3では、付勢手段として引張コイルバネ28を用いている。引張コイルバネ28は、挟持フック5を導電体4側に付勢する機能を有している。この発明の実施の形態3では、付勢手段として引張コイルバネ28の引張り力を利用していることから、挟持フック5の支点軸5cの位置および保持手段3の形状が実施の形態1、2と異なっている。すなわち、この発明の実施の形態3では、操作ロッド6が引張コイルバネ28によって常時矢印C方向に付勢されるため、挟持フック5の支点軸5cは、操作ロッド6の軸心に対して導電体4の背面壁4b側に位置している。
図9は、実施の形態3における操作レバー7を軸方向の複数の位置に保持する保持手段3を示している。保持手段3は、付勢手段として引張コイルバネ28が使用されることから、実施の形態1とスリットの配置が異なっている。保持手段3の中央スリット3jの左右には、周方向に延びる四つのスリット3f〜3iが形成されている。第一のスリット3fおよび第二のスリット3gは、中央スリット3jの右側に位置している。第三のスリット3hおよび第四のスリット3iは、中央スリット3jの左側に位置している。各スリット3f〜3iは、操作ロッド6の軸方向に所定の間隔をもって配置されており、各保持部3f〜3iの端部は、レバー7cの動きをロックするために若干下方に延びている。
このように構成された実施の形態3においては、レバー7cを上方に押し上げ、レバー7cを第一のスリット3fに係合させることにより、挟持フック5を導電体4の第一の接触部4a1と第二の接触部4a2から離れる方向に揺動させる。この状態で、送電線S1が挟持フック5と導電体4との間に位置するように操作棒2を操作する。つぎに、導電体4の第一の接触部4a1に送電線S1に接触させた状態で、レバー7cを中央スリット3j側に移動させ、第一のスリット3fとレバー7cの係合を解除すると、操作ロッド6が引張コイルバネ28によって矢印C方向に押し下げられる。これにより、挟持フック5は導電体4に近づく方向に揺動し、送電線S1は挟持フック5と導電体4の第一の接触部4a1により挟持される。この状態では、図9に示すように、レバー7cと保持手段3の中央スリット3jの下端面との隙間はH2に確保されており、操作ロッド6の軸方向の動きは保持手段3によって邪魔されないので、引張コイルバネ28による付勢力は挟持フック5に確実に伝達される。したがって、送電線S1は、圧縮コイルバネ8の付勢力によって導電体4の第一の接触部4a1に十分に押し付けられ、送電線S1は導電体4の第一の接触部4a1と密着した状態を維持することが可能となる。
(実施の形態4)
図10および図11は、この発明の実施の形態4を示している。実施の形態1〜3においては、挟持フック5と操作ロッド6は連結ピン6fを介して連結されているが、この発明の実施の形態4では、挟持フック5の他端部と操作ロッド6の上端部を接触させることにより、操作ロッド6の動きを挟持フック5に伝達するようにしている。具体的には、挟持フック5の他端部に第一の球面状突起5fを形成し、操作ロッド6の上端部に第二の球面状突起6gを形成し、第一の球面状突起5fと第二の球面状突起6gとを常時接触させている。支持軸5cの外周には、両端が導電体4の内側に形成された一対のストッパ4eと係合し、中央部が挟持フック5に当接する捩りコイルバネ5eが設けられている。捩りコイルバネ5eは、挟持フック5を導電体4の第一の接触部4a1および第二の接触部4b2から離れる方向に付勢する機能を有している。
このように構成された実施の形態4においては、挟持フック5と操作ロッド6は連結されていないので、操作レバー7の操作により操作ロッド6を押し下げた場合は、操作ロッド6によって下方に引っ張られることはなく、捩りコイルバネ5eの付勢力によって導電体4の第一の接触部4a1および第二の接触部4b2から離れる方向に揺動する。その後、送電線S1が挟持フック5と導電体4との間に位置するように操作棒2を操作する。つぎに、レバー7cを中央スリット3e側に移動させ、第一のスリット3aとレバー7cの係合を解除すると、操作ロッド6の第二の球面状突起6gが挟持フック5の第一の球面状突起5fと接触し、挟持フック5が導電体4に近づく方向に揺動する。これにより、送電線S1は挟持フック5と導電体4の第一の接触部4a1により挟まれ、送電線S1は圧縮コイルバネ8の付勢力によって導電体4の第一の接触部4a1に十分に押し付けられる。
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、アースフック1は送電線S1または送電線S2に適用した場合を説明したが、電線路は送電線に限られず、誘導電流が誘起する可能性のある鉄塔、支持物、電車用の架線などにも適用可能である。
本発明の実施の形態1に係わるアースフックの側面図である。 図1のアースフックの断面図である。 図1のアースフックにおける導電体の正面図である。 図1のアースフックの操作棒に形成された保持手段の正面図である。 図1のアースフックにおける操作ロッドの正面図である。 図1のアースフックにおける操作レバーの斜視図である。 本発明の実施の形態2のアースフックの断面図である。 本発明の実施の形態3のアースフックの断面図である。 図8のアースフックの操作棒に形成された保持手段の正面図である。 本発明の実施の形態4のアースフックの断面図である。 図10のアースフックにおける挟持フックと操作ロッドとの連動関係を示す正面図である。
符号の説明
1 アースフック
2 操作棒
3 保持手段
4 導電体
4a1 第一の接触部(接触部)
4a2 第二の接触部(接触部)
5 挟持フック
6 操作ロッド
7 操作レバー
8 圧縮コイルバネ(付勢手段)
9 アース線
11 ガススプリング(付勢手段)
28 引張コイルバネ(付勢手段)

Claims (2)

  1. 電線路に誘起する誘導電流を大地側に逃がすためのアースフックであって、
    電気的に絶縁保護された筒状の操作棒と、
    前記操作棒の端部に取付けられ前記電線路が接触可能な接触部を有し前記大地側と導通可能なアース線が接続される導電体と、
    前記導電体に揺動可能に支持され前記導電体の接触部に対して進退可能な挟持フックと、
    前記操作棒内に移動可能に収納され軸方向の操作によって前記挟持フックを前記接触部に対して進退させる操作ロッドと、
    前記操作棒内に設けられ前記操作ロッドを介して前記挟持フックを前記導電体の接触部に向けて付勢する付勢手段と、
    前記操作棒に設けられ前記挟持フックが前記接触部から後退した位置で前記操作ロッドの付勢手段による軸方向の動きをロックする保持手段と、
    を備えたことを特徴とするアースフック。
  2. 前記保持手段は、前記操作ロッドを軸方向の複数位置に保持する複数のスリットを有していることを特徴とする請求項1に記載のアースフック。
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