JP2017075132A - 皮膚化粧料および飲食品 - Google Patents

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【課題】安全性の高い天然物由来成分の中から美白作用を有するものを見出し、それを有効成分とする美白剤、ならびに当該天然物由来成分を配合した皮膚化粧料および飲食品を提供する。【解決手段】本発明の美白剤の有効成分として、ラベンダーセージ抽出物を含有させる。また、本発明の皮膚化粧料および飲食品に、ラベンダーセージ抽出物を配合する。【選択図】なし

Description

本発明は、美白剤、皮膚化粧料および飲食品に関するものである。
皮膚においてメラニンは、紫外線から生体を保護する役目も果たしているが、過剰生成や不均一な蓄積は、皮膚の黒化やシミの原因となる。色素細胞(メラノサイト)で作られたメラニン顆粒は、表皮角化細胞(ケラチノサイト)へ受け渡され、表皮角化細胞の角化に伴い皮膚の表面へと移行し、垢となって体外へ排出される。
表皮角化細胞の増殖は、様々な原因により低下することが知られている。例えば、メラニン顆粒を取り込んだ表皮角化細胞は、その増殖が著しく低下することが報告されている(特許文献1参照)。皮膚角化細胞の増殖が低下すると、その適切なターンオーバーが損なわれてしまい、表皮角化細胞に取り込まれたメラニン顆粒が体外に排出されず、皮膚に蓄積され続けてしまう。このことが、皮膚におけるシミの原因の一つであると考えられている。
そのため、皮膚の色黒(皮膚色素沈着症)、シミ、ソバカス等を予防、治療又は改善するためには、単に表皮角化細胞全般の増殖およびこれに伴うターンオーバーを促進するのみならず、メラニン顆粒を取り込んだ表皮角化細胞に対し、その増殖およびターンオーバーを特異的に促進することが、非常に有効であると考えられる。
表皮角化細胞増殖促進作用を有し、皮膚のターンオーバーを促進する成分として、例えば、トラネキサム酸またはその誘導体が知られている(特許文献2参照)。
国際公開第2009/113446号 特開2015−34155号公報
本発明は、安全性に優れた天然物由来成分の中から美白作用を有するものを見出し、それを有効成分とする美白剤、ならびに当該天然物由来成分を配合した皮膚化粧料および飲食品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の美白剤は、ラベンダーセージ抽出物を有効成分として含有することを特徴とする。また、本発明の皮膚化粧料および飲食品は、ラベンダーセージ抽出物を配合したことを特徴とする。
本発明によれば、ラベンダーセージ抽出物を有効成分として含有させることにより、作用効果に優れ、かつ安全性の高い美白剤を提供することができる。さらに、ラベンダーセージ抽出物を配合することにより、上記作用に優れた皮膚化粧料および飲食品を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の美白剤は、ラベンダーセージ抽出物を有効成分として含有するものである。また、本実施形態の皮膚化粧料および飲食品は、ラベンダーセージ抽出物が配合されるものである。
ここで、本実施形態における「ラベンダーセージ抽出物」には、ラベンダーセージを抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
〔美白剤〕
本実施形態の美白剤において使用する抽出原料は、ラベンダーセージ(学名:Salvia ‘Indigo Spires’)である。
ラベンダーセージ(Salvia ‘Indigo Spires’)は、シソ科アキギリ属に属する園芸品種であり、容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るラベンダーセージの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、根部、花部、全草、またはこれらの混合物などが挙げられるが、好ましくは花部である。
ここで、「花」とは、一般に、種子植物の有性生殖にかかわる器官の総体をいい、葉の変形である花葉と茎の変形である花軸とから構成され、花葉には、萼、花弁、雄しべ、心皮等の器官が含まれる。本発明において抽出原料として使用する「花部」には、種子植物の有性生殖にかかわる器官の総体の他、その一部、例えば、花葉、花被(萼と花冠)、花冠、花弁等も含まれる。
上記ラベンダーセージからの抽出物は、抽出原料を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用することが好ましく、例えば、水、親水性有機溶媒等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて、室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本実施形態において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコール等が挙げられる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を抽出溶媒として使用する場合には、水と低級脂肪族アルコールとの混合比が9:1〜1:9(容量比)であることが好ましく、8:2〜2:8(容量比)であることがさらに好ましく、7:3〜3:7(容量比)であることが特に好ましい。また、水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水と低級脂肪族ケトンとの混合比が9:1〜2:8(容量比)であることが好ましく、水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水と多価アルコールとの混合比が5:5〜1:9(容量比)であることが好ましい。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5〜15倍量(質量比)の抽出溶媒に、抽出原料を浸漬し、常温又は還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥すると乾燥物が得られる。
以上のようにして得られるラベンダーセージ抽出物は、優れた美白作用を有しているため、美白剤の有効成分として用いることができる。本実施形態の美白剤は、医薬品、医薬部外品、化粧品等の幅広い用途に使用することができる。
ラベンダーセージ抽出物が有する美白作用は、例えば、表皮角化細胞増殖促進作用に基づいて発揮される。ただし、ラベンダーセージ抽出物が有する美白作用は、上記作用に基づいて発揮される美白作用に限定されるものではない。また、ラベンダーセージ抽出物は、その表皮角化細胞増殖促進作用を利用して、表皮角化細胞増殖促進剤の有効成分として使用してもよい。
本実施形態の美白剤は、ラベンダーセージ抽出物のみからなるものでもよいし、ラベンダーセージ抽出物を製剤化したものでもよい。
本実施形態の美白剤は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、錠剤状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味・矯臭剤等を用いることができる。美白剤は、他の組成物(例えば、皮膚化粧料等)に配合して使用することができるほか、軟膏剤、外用液剤、貼付剤等として使用することができる。
本実施形態の美白剤を製剤化した場合、ラベンダーセージ抽出物の含有量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定することができる。
なお、本実施形態の美白剤は、必要に応じて、美白作用を有する他の天然抽出物等を、ラベンダーセージ抽出物とともに配合して有効成分として用いることができる。
本実施形態の美白剤の患者に対する投与方法としては、経皮投与、経口投与等が挙げられるが、疾患の種類に応じて、その予防・治療等に好適な方法を適宜選択すればよい。また、本実施形態の美白剤の投与量も、疾患の種類、重症度、患者の個人差、投与方法、投与期間等によって適宜増減すればよい。
本実施形態の美白剤は、有効成分であるラベンダーセージ抽出物が有する表皮角化細胞増殖促進作用を通じて、皮膚のターンオーバーを促進し、皮膚の黒化、シミ、ソバカス等の色素沈着を予防、治療または改善することができる。ここで、表皮角化細胞がメラニンを取り込むとその増殖が著しく低下するところ、本実施形態の有効成分であるラベンダーセージ抽出物は、後述する実施例にて示す通り、メラニンを取り込んだ表皮角化細胞の増殖を、特に促進または回復することができる。そのため、本実施形態の美白剤または前述した表皮角化細胞増殖促進剤は、メラニンを含む表皮角化細胞のターンオーバーを特に促進または回復することができ、皮膚の黒化、シミ、ソバカス等の色素沈着の予防、治療または改善に特に有用である。なお、ラベンダーセージ抽出物は、一般的な表皮角化細胞の増殖も促進することから、本実施形態の美白剤または前述した表皮角化細胞増殖促進剤は、ラベンダーセージ抽出物の表皮角化細胞増殖促進作用を通じ、皮膚の老化症状の予防、治療または改善、再生医療等の用途にも使用し得る。ただし、本実施形態の美白剤は、これらの用途以外にも表皮角化細胞増殖促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
また、本実施形態の美白剤は、優れた美白作用を有するため、例えば、皮膚外用剤に配合するのに好適である。この場合に、ラベンダーセージ抽出物をそのまま配合してもよいし、ラベンダーセージ抽出物から製剤化した美白剤を配合してもよい。
ここで、皮膚外用剤としては、その区分に制限はなく、後述する皮膚化粧料のほか、経皮的に使用される皮膚化粧料、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものであり、具体的には、例えば、軟膏、クリーム、乳液、美容液、ローション、パック、ファンデーション、リップクリーム、入浴剤、ヘアートニック、ヘアーローション、石鹸、ボディシャンプー等が挙げられる。
また、本実施形態の美白剤は、優れた美白作用を有するので、これらの作用機構に関する研究のための試薬としても好適に利用することができる。
〔皮膚化粧料〕
ラベンダーセージ抽出物は、優れた美白作用を有しているため、皮膚化粧料に配合するのに好適である。この場合、ラベンダーセージ抽出物をそのまま配合してもよいし、ラベンダーセージ抽出物から製剤化した美白剤を配合してもよい。ラベンダーセージ抽出物または上記美白剤を配合することにより、皮膚化粧料に美白作用、表皮角化細胞増殖促進作用を付与することができる。
ラベンダーセージ抽出物、または上記美白剤を配合し得る皮膚化粧料の種類は特に限定されるものではなく、皮膚化粧料としては、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ファンデーション等が挙げられる。
ラベンダーセージ抽出物、または上記美白剤を皮膚化粧料に配合する場合、その配合量は、皮膚化粧料の種類に応じて適宜調整することができるが、好適な配合率は、約0.0001〜10質量%であり、特に好適な配合率は、標準的な抽出物に換算して約0.001〜1質量%である。
本実施形態の皮膚化粧料は、ラベンダーセージ抽出物が有する美白作用、表皮角化細胞増殖促進作用を妨げない限り、通常の皮膚化粧料の製造に用いられる主剤、助剤又はその他の成分、例えば、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸化・活性酸素除去剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料等を併用することができる。このように併用することで、より一般性のある製品となり、また、併用された他の有効成分との間の相乗作用が通常期待される以上の優れた効果をもたらすことがある。
本実施形態の皮膚化粧料は、ラベンダーセージ抽出物が有する美白作用、表皮角化細胞増殖促進作用を通じて、皮膚の黒化、シミ、ソバカス等の色素沈着の予防、治療または改善などをすることができる。
〔飲食品〕
ラベンダーセージ抽出物は、優れた美白作用を有しているため、飲食品に配合するのに好適である。この場合において、ラベンダーセージ抽出物をそのまま配合してもよいし、ラベンダーセージ抽出物から製剤化した美白剤を配合してもよい。飲食品に上記ラベンダーセージ抽出物を配合することにより、表皮角化細胞増殖促進作用等、ラベンダーセージ抽出物が有する好ましい作用を飲食品に付与することができる。
ここで、飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品等の区分に制限されるものではない。したがって、本実施形態における「飲食品」は、経口的に摂取される一般食品、健康食品、機能性食品、保健機能食品(特定保健用食品,機能性表示食品、栄養機能食品)、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。本実施形態に係る飲食品は、当該飲食品またはその包装に、ラベンダーセージ抽出物が有する好ましい作用を表示することのできる飲食品であることが好ましく、保健機能食品(特定保健用食品,機能性表示食品、栄養機能食品)、医薬部外品および医薬品であることが特に好ましい。
上記ラベンダーセージ抽出物、または上記ラベンダーセージ抽出物から製剤化した組成物を飲食品に配合する場合、それらにおける有効成分の配合量は、使用目的、症状、性別等を考慮して適宜変更することができるが、添加対象となる飲食品の一般的な摂取量を考慮して、成人1日あたりのラベンダーセージ抽出物の摂取量が約1〜1000mgになるようにするのが好ましい。なお、添加対象飲食品が顆粒状、錠剤状又はカプセル状の飲食品の場合、上記ラベンダーセージ抽出物、または上記ラベンダーセージ抽出物から製剤化した組成物の添加量は、添加対象飲食品に対し、ラベンダーセージ抽出物の質量に換算して通常0.1〜100質量%であり、好ましくは5〜100質量%である。
本実施形態の飲食品は、上記ラベンダーセージ抽出物をその活性を妨げないような任意の飲食品に配合したものであってもよいし、上記ラベンダーセージ抽出物を主成分とする栄養補助食品であってもよい。
本実施形態の飲食品を製造する際には、例えば、デキストリン、デンプン等の糖類;ゼラチン、大豆タンパク、トウモロコシタンパク等のタンパク質;アラニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ酸類;セルロース、アラビアゴム等の多糖類;大豆油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の油脂類などの任意の助剤を添加して任意の形状の飲食品にすることができる。
上記ラベンダーセージ抽出物を配合し得る飲食品は特に限定されないが、その具体例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物;その他種々の形態の健康・栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤などが挙げられ、これらの飲食品に上記ラベンダーセージ抽出物を配合するときに、通常用いられる補助的な原料や添加物を併用することができる。
なお、本実施形態の美白剤、皮膚化粧料および飲食品は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば,マウス,ラット,ハムスター,イヌ,ネコ,ウシ,ブタ,サル等)に対して適用することもできる。
以下、試験例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の各例に何ら制限されるものではない。
〔製造例1〕
ラベンダーセージの花部(100g)に30容量%エタノール(750mL)を加え、還流冷却器を用いて、80〜90℃にて2時間抽出を行った後、濾紙にて濾過し、抽出液を得た。得られた抽出液を減圧下に濃縮、乾燥を行い、ラベンダーセージ30%エタノール抽出物20.5g(粉末)を得た(試料1)。
〔製造例2,3〕
抽出溶媒をそれぞれ50容量%エタノールおよび80容量%エタノールに変更した以外は製造例1と同様にして、ラベンダーセージ50%エタノール抽出物および80%エタノール抽出物を得た(試料2,3)。
製造例1〜3による収率を表1に示す。
Figure 2017075132
〔試験例1〕表皮角化細胞増殖促進作用試験
製造例1〜3で得られたラベンダーセージの各溶媒抽出物(試料1〜3)について、以下のようにして表皮角化細胞増殖促進作用を試験した。
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞用増殖培地(KGM)を用いて2つに分けて培養した後、一方にメラニンを10μg/mLの濃度になるように添加し、一晩培養した。培養終了後、それぞれの細胞をトリプシン処理により回収した。回収した細胞を3.0×10cells/mLの細胞密度になるようにKGM培地で希釈した後、コラーゲンコートした96ウェルプレートに1ウェルあたり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、KGM培地に溶解した被験試料(試料1,試料濃度は下記表2を参照)を各ウェルに100μL添加し、3日間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加のKMG培地を用いて同様に培養した。
表皮角化細胞増殖促進作用は、MTTアッセイ法を用いて測定した。すなわち、3日間培養後、培地を除去し、終濃度0.4mg/mLでPBS緩衝液に溶解したMTTを各ウェル100μLずつ添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール150μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。得られた結果から、メラニン添加・無添加のそれぞれについて、下記式により表皮角化細胞増殖促進率(%)を算出した。なお、メラニンを添加した細胞については、メラニン添加・試料無添加の場合と対比した場合に下記式で算出される表皮角化細胞増殖促進率に加えて、メラニン無添加・試料無添加の場合を100%とした場合の増殖率を合わせて算出した。
表皮角化細胞増殖促進率(%)=St/Ct×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
St:被験試料添加でのブルーホルマザン生成量
Ct:試料無添加でのブルーホルマザン生成量
結果を表2に示す。なお、メラニンを添加した細胞についてのカッコ内の数値は、メラニン無添加・試料無添加の場合を100%とした場合の増殖率である。
また、メラニンの有無による増殖促進率を比較するため、下記式により増殖促進率比を算出した。
増殖促進率比(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:メラニンを添加した細胞での増殖促進率
B:メラニンを添加していない細胞での増殖促進率
結果を表2に示す。
Figure 2017075132
表2に示すように、ラベンダーセージ抽出物(試料1〜3)は、優れた表皮角化細胞増殖促進作用を有することから、皮膚のターンオーバーを促進し、色素沈着の予防、治療または改善に有効であると認められた。特に、30%エタノールおよび50%エタノールでの抽出物(試料1,2)は、メラニンを添加した表皮角化細胞に対して特に優れた増殖促進作用を有しており、色素沈着の予防、治療または改善に特に有効であると認められた。
〔配合例1〕
下記組成に従い、乳液を常法により製造した。
ラベンダーセージ30%エタノール抽出物(製造例1) 0.01g
ホホバオイル 4.00g
1,3−ブチレングリコール 3.00g
アルブチン 3.00g
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.50g
オリーブオイル 2.00g
スクワラン 2.00g
セタノール 2.00g
モノステアリン酸グリセリル 2.00g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 2.00g
パラオキシ安息香酸メチル 0.15g
グリチルレチン酸ステアリル 0.10g
黄杞エキス 0.10g
グリチルリチン酸ジカリウム 0.10g
イチョウ葉エキス 0.10g
コンキオリン 0.10g
オウバクエキス 0.10g
カミツレエキス 0.10g
香料 0.05g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例2〕
下記組成のクリームを常法により製造した。
ラベンダーセージ50%エタノール抽出物(製造例2) 0.05g
クジンエキス 0.1g
オウゴンエキス 0.1g
流動パラフィン 5.0g
サラシミツロウ 4.0g
スクワラン 10.0g
セタノール 3.0g
ラノリン 2.0g
ステアリン酸 1.0g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.5g
モノステアリン酸グリセリル 3.0g
油溶性甘草エキス 0.1g
1,3−ブチレングリコール 6.0g
パラオキシ安息香酸メチル 1.5g
香料 0.1g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例3〕
下記組成の美容液を常法により製造した。
ラベンダーセージ80%エタノール抽出物(製造例3) 0.01g
カミツレエキス 0.1g
ニンジンエキス 0.1g
キサンタンガム 0.3g
ヒドロキシエチルセルロース 0.1g
カルボキシビニルポリマー 0.1g
1,3−ブチレングリコール 4.0g
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1g
グリセリン 2.0g
水酸化カリウム 0.25g
香料 0.01g
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.15g
エタノール 2.0g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例4〕
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
ラベンダーセージ30%エタノール抽出物(製造例1) 5.0mg
ドロマイト(カルシウム20%、マグネシウム10%含有) 83.4mg
カゼインホスホペプチド 16.7mg
ビタミンC 33.4mg
マルチトール 136.8mg
コラーゲン 12.7mg
ショ糖脂肪酸エステル 12.0mg
〔配合例5〕
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
ラベンダーセージ50%エタノール抽出物(製造例2) 0.3質量%
ソルビット 12.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.1質量%
香料 1.0質量%
硫酸カルシウム 0.5質量%
精製水 残部(100質量%)
本発明の美白剤は、皮膚の黒化、シミ、ソバカス等の色素沈着の予防または改善などに大きく貢献できる。

Claims (4)

  1. ラベンダーセージ抽出物を有効成分として含有することを特徴とする美白剤。
  2. 前記ラベンダーセージ抽出物が、表皮角化細胞増殖促進作用を有することを特徴とする請求項1に記載の美白剤。
  3. ラベンダーセージ抽出物を配合したことを特徴とする皮膚化粧料。
  4. ラベンダーセージ抽出物を配合したことを特徴とする飲食品。
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