JP2017074825A - 作業用車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業用車両が前後方向のいずれに向けて走行するのかを含めて、その操舵輪の方向についてのオペレータへの注意喚起を良好に行えるようにする。【解決手段】前後への車両の走行方向の検知手段13と、車両の走行速度の検知手段14と、車両の操舵輪の切れ角度の検知手段15と、前後への車両の走行方向と操舵輪の切れ角度とを表示する表示手段11とを備える。表示手段11は、車両の走行速度が一定値に達しない場合に、点滅表示などの、走行速度が一定値以上の場合に比べて、オペレータにとって認識性の高い表示を行う。【選択図】図1

Description

本発明はフォークリフト等の作業用車両に関する。
作業用車両のうちのたとえばフォークリフトは、一般に後輪が操舵輪となっている。そしてオペレータによる操舵輪の角度の確認すなわち操舵方向の確認は、目視による直接的な確認や、ミラーによる間接的な確認によって行われている。または、車両を微速発進させ、そのときの車両の進行方向からタイヤの切れ角の確認が行われている。
しかしながら、大型の車両などにおいて、車体全幅やホイールベースが大きくなると、運転席から操舵輪を目視により確認することが不可能であったり、またミラーによる間接的な確認も困難であったりする。にもかかわらず、大型の車両では、タイヤ換向時における車体全幅からのタイヤの出代が大きいという問題がある。そのため、狭所や周囲に障害物がある場所では、車両の発進時の不注意や操作ミスによって操舵輪が周辺物に接触する等の事態が生じるおそれがある。
その対策として、たとえば特許文献1には、表示器に操舵輪の方向を表示するようにしたものが開示されている。
特開2006−298586号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、操舵輪の方向を表示するだけであるので、前後進いずれの状態であるのかを知ることができない。また操舵輪の方向の表示のために常時点灯を行っているだけであるので、注意喚起が不足である。
そこで本発明は、このような問題点を解決して、車両が前後方向のいずれに向けて走行するのかを含めて、その操舵輪の方向についてのオペレータへの注意喚起を良好に行えるようにすることを目的とする。
この目的を達成するため本発明の作業用車両は、前後への車両の走行方向の検知手段と、車両の走行速度の検知手段と、車両の操舵輪の切れ角度の検知手段と、前後への車両の走行方向と操舵輪の切れ角度とを表示する表示手段とを備え、前記表示手段は、車両の走行速度が一定値に達しない場合に、前記走行速度が一定値以上の場合に比べて認識性の高い表示を行うものであることを特徴とする。
このようなものであると、車両が前後方向のいずれに向けて走行するのかを表示することができるうえに、操舵輪の切れ角度が大きくなることがある低速の走行時にその切れ角度が大きいことを認識性良く表示することができるため、オペレータへの注意喚起を良好に行うことができる。
本発明の作業用車両によれば、表示手段は、前方向への走行時の走行方向を表示する前方向表示形態と、後ろ方向への走行時の走行方向を表示する後ろ方向表示形態とを選択的にとることが可能であることが好ましい。ここにいう「走行方向を表示する」とは、矢印や三角印などの方向を表す手段によって車両の走行方向を直感的に理解できる態様で表示することを意味する。
このようなものであると、オペレータは車両の走行方向を間違いなく知ることができる。
本発明の作業用車両によれば、表示手段が、さらにニュートラル状態の表示形態をもとることが可能である。
このようなものであると、オペレータは、前進状態および後進状態のみならず、いずれの方向にも走行しないニュートラル状態であることをも確認することができる。
本発明の作業用車両によれば、操舵輪は、切れ角度に応じて車体からはみ出す構成であり、表示手段は、操舵輪の切れ角度に応じて表示が回転変向する表示形態をとるものであり、表示手段には、車両の車体の輪郭に対応する枠部が設けられており、表示手段は、切れ角度に応じて操舵輪が車体からはみ出すことに対応して、回転変向する表示が枠部からはみ出した表示を行うようにすることができる。
このようなものであると、オペレータは、車体から操舵輪がはみ出していることを直感的に認識することができ、したがって良好な注意喚起を行うことができる。
本発明の作業用車両によれば、操舵輪は、右側操舵輪と左側操舵輪との一対の操舵輪を有し、表示手段は、右側操舵輪の車体からのはみ出しに対応した枠部右側からのはみ出し表示と、左側操舵輪の車体からのはみ出しに対応した枠部左側からのはみ出し表示とを行うようにすることができる。
このようなものであると、左右両側の車輪のはみ出し状況について、オペレータに注意喚起することができる。
本発明の作業用車両によれば、表示手段における前後への車両の走行方向と操舵輪の切れ角度との表示は、前向きに尖った第1の三角形と後ろ向きに尖った第2の三角形とが接続した菱形の形態であるようにすることができる。
このようなものであると、簡易なマークでの表示となるので、オペレータに対する注意喚起を容易に行うことができる。
本発明の作業用車両によれば、視認性の高い表示が点滅表示であり、それ以外の表示が点灯表示であるようにすることができる。
このようなものであると、オペレータに対する注意喚起を確実に行うことができる。
本発明によると、表示手段は、前後への車両の走行方向と操舵輪の切れ角度とを表示するものであるとともに、車両の走行速度が一定値に達しない場合に、前記走行速度が一定値以上の場合に比べて認識性の高い表示を行うものであるため、車両が前後方向のいずれに向けて走行するのかを表示することができるうえに、操舵輪の切れ角度が大きくなることがある低速の走行時にその切れ角度が大きいことを認識性良く表示することができ、したがってオペレータへの注意喚起を良好に行うことができる。
本発明の実施の形態の作業用車両における表示器の表示の形態例を示す図である。 同表示器を表示させるための構成を示すブロック図である。 同表示器の動作を示すフローチャートである。 作業用車両であるフォークリフトの平面図である。 同フォークリフトの操舵後輪を右側に切った時の状態を示す図である。 同フォークリフトの操舵後輪を左側に切った時の状態を示す図である。 同表示器の他の表示の形態例を示す図である。 操舵輪が右側に切られたときの図7の表示形態の変化の様子を示す図である。 操舵輪が左側に切られたときの図7の表示形態の変化の様子を示す図である。
本発明の実施の形態の作業用車両としての、図4に示すフォークリフトは、車体1と、前輪2と、操舵後輪3と、運転席4と、ハンドル5と、表示パネル6とを備える。7はフォークである。
表示パネル6には、本発明に基づく表示装置が設けられる。この表示装置は、図2に示すように、表示パネル6に設けられる表示器11と、表示器11を制御するためのコントローラ12と、作業用車両が前進状態、後進状態、ニュートラル状態のいずれであるのかを検知してコントローラ12に検知信号を送る走行方向検知器13と、作業用車両の走行速度を検知してコントローラ12に検知信号を送る車速検知器14と、操舵後輪3のタイヤの切れ角を検知してコントローラに検知信号を送る切れ角検知器15とを備える。
コントローラ12は、CPUなどによって構成される。走行方向検知器13は、F/RレバーやF/Rペダルの位置を検出する手段などによって構成される。車速検知器14は、パルスメータなどによって構成される。切れ角検知器15は、操舵量を検出するポテンショメータなどによって構成される。
図2の表示装置の動作を、図1および図3を参照して説明する。図1は、表示器11における表示例を示す。この表示例では、三角形の前方向表示部17と他の三角形の後ろ方向表示部18とが、三角形の底辺どうしで接合した菱形の形態の表示灯19を構成している。前方向表示部17は、三角形の頂点がフォークリフトの前方向を表示しているという印象をオペレータに与えることができる形態で構成されている。同様に後ろ方向表示部18は、三角形の頂点がフォークリフトの後ろ方向を表示しているという印象をオペレータに与えることができる形態で構成されている。
図4に示されるフォークリフトは、キースイッチを操作することによって動作状態とすることが可能なものである。図3に示すように、ステップS−1においてキーがキースイッチに差し込まれると、「キーオン」の状態となり、ステップS−2において、キースタートが行われたか否かが判断される。キースタートが行われていない状態、すなわちキーがキースイッチに差し込まれただけの状態では、ステップS−3において、表示器11は、コントローラ12からの指示によって、図1において「1」で示すように、表示灯19における前方向表示部17と後ろ方向表示部18との両者を点灯させる。これにより、オペレータは、キーがキースイッチに差し込まれたが、まだキースタートが行われていない状況であることを認識できる。なお、キースタートが行われたか否の判断は、キースイッチからのその旨の信号がコントローラに入力されることにより行われる。
ステップS−2において、キースタートが行われたと判断された場合には、次に、ステップS−4において、フォークリフトがニュートラル状態にあるのか否かが判断される。ニュートラル状態であると判断したときには、ステップS−5において、表示灯19によりそのときの操舵角度が表示される。詳細には、図1はフォークリフトが直進するときの表示である。つまり、図1は操舵後輪3の切れ角が0度の時の表示である。表示灯19はたとえば液晶表示とすることができ、後輪3が操舵されて切れ角が生じているときには、表示灯19は、図1の表示状態から回転変向した表示、例えば図8や図9の表示になる。そして、ステップS−6において、表示灯19は図1において「4」で示すように、前方向表示部17と後ろ方向表示部18との両者が点滅する。これにより、キースタートは行われたが未だニュートラル状態であることが示され、表示灯19の点滅によってそのことがオペレータに注意喚起される。
ステップS−4において、フォークリフトがニュートラル状態でないと判断されたときには、ステップS−7において、前進状態であるか否かが判断される。前進状態であると判断された場合には、ステップS−8において、ステップS−5の場合と同様にそのときの操舵角度が表示される。そして、次にステップS−9において、車両速度が一定の閾値に達していないか否かが判断される。図3のフローでは閾値を5(km/時)未満としている。閾値に達していない場合は、停止している場合を含めて、ステップS−10において、図1の「5」で示すように、表示灯19において前進状態であることを示す前方向表示部17が点滅する。後ろ方向表示部18は消灯する。
フォークリフトの操舵は一般に低速走行時に行われる。そこで、ステップS−9において、フォークリフトが低速走行を行っているか否かが判断され、低速走行を行っているときには、操舵についてオペレータに注意喚起するために、ステップS−8において操舵角度を表示している表示灯19の前方向表示部17を点滅させる。操舵の状況についてオペレータに注意喚起するか否かを判断するための閾値は、任意に設定することができる。ステップS−9において、車両速度が閾値以上であると判断された場合は、ステップS−11を実行する。すなわち、車両速度が閾値以上である場合は、狭所や車両周囲に障害物がある場所での作業とは考えにくいので、ステップS−11において、注意喚起のための表示灯19の点滅は行わずに、図1において「2」で示すように、表示灯19の前方向表示部17を点灯表示させる。後ろ方向表示部18は消灯させる。
ステップS−7において前進状態でないと判断された場合には、ステップS−12において後進状態であるか否かが判断される。ここで、後進状態でないと判断された場合には、リセットのためにステップS−4に戻る。反対に後進状態であると判断された場合には、前進の場合と同様に、ステップS−13で操舵角度が表示され、ステップS−14でフォークリフトが低速走行を行っているか否かが判断される。そして、低速走行を行っている場合には、ステップS−15において、図1の「6」で示すように、表示灯19において後進状態であることを示す後ろ方向表示部18を点滅させる。前方向表示部17は消灯させる。反対に低速走行を行っていない場合には、つまり高速走行を行っている場合には、ステップS−16において、注意喚起のための表示灯19の点滅は行わずに、図1において「3」で示すように、表示灯19の後ろ方向表示部18を点灯表示させる。前方向表示部17は消灯させる。
このように、点灯表示することで、オペレータに注意喚起を促すことが可能である。なお、表示灯19における前後の方向表示部17、18は、図示のような三角形に限られるものではなく、タイヤの形を模した四角形や、その他の形状などの、任意の形態とすることができる。しかし、三角形や矢印などのようにフォークリフトの走行の方向を端的に表す形状であれば、走行方向をオペレータに直感的に容易に認識させることができる。また機能の発揮のために特別な装置を必要としないため、安価な構成とすることができる。既存のフォークリフトに機能を追加的に設置することも可能である。
上記の例では、注意喚起のために前後の表示部17、18を点滅させたが、注意喚起のための手段としては、それ以外に表示部17、18の明るさを大きくしたり色を変えたりするなどの手法を採用することもできる。あるいは、上述のような視覚に訴える表示に代えて、音のような聴覚に訴える表示手法や、その他の表示手法を採用することもできる。
オペレータは、操舵後輪3の方向を目視で確認する場合のように姿勢を変化させることなく、その切れ角の大小を確認することができ、フォークリフトの走行方向の確認も容易であり、フォークリフトをまったく走行させずにその走行方向を知ることができる。
図4に示すフォークリフトは、急旋回させる必要があることから、図5および図6に示すように、操舵後輪3のタイヤの切れ角を大きくさせることが多い。その場合には、図示のように後輪3が車体から大きくはみ出し、注意しないと周辺物に当たってしまう。この場合にオペレータに注意喚起を行うために、図7〜図9に示す表示の形態とすることができる。
詳細には、図7に示すように、図2の表示器11の表示面には、フォークリフトの車体1の輪郭に対応した矩形の枠部20が表されている。そして三角形の前方向表示部17と三角形の後ろ方向表示部18とを備えた菱形の表示灯19は、図7に示す直進状態を表示する形態において、枠部20の中に収まって枠部20からはみ出さないようにされている。
後輪3が操舵されたときには、図8および図9に示すようにそれに対応して表示灯19が表示器11の表示面において回転変向するが、それによって、図示のように前方向表示部17と後ろ方向表示部18との三角形における頂点側の部分21、21が枠部20からはみ出す。このはみ出し状態は、図5および図6に示す車体からの後輪3のはみ出し状態に対応するものであり、この表示を視認したオペレータは、この表示から、図5および図6に示されたはみ出し状態を視覚的に容易に想定することができる。つまり、この表示によって、オペレータに、後輪3の車体1からのはみ出しについての注意喚起を行うことができる。
図7〜図9に示すように菱形の表示灯19と車体1を表す矩形の枠部20とを用いた簡易な表示であるにもかかわらず、オペレータに直接的にはみ出し状態を認識させることが可能である。あるいは図示のような表示形態に代えて、たとえば枠部と左右の後輪を表す一対の四角形の表示灯を用いて、この表示灯が枠部からはみ出すような表示形態とすれば、すなわち、たとえば図5および図6に示されるような表示形態とすれば、はみ出し状況をより直感的にオペレータに認識させることが可能である。
17 前方向表示部
18 後ろ方向表示部
19 表示灯

Claims (7)

  1. 前後への車両の走行方向の検知手段と、車両の走行速度の検知手段と、車両の操舵輪の切れ角度の検知手段と、前後への車両の走行方向と操舵輪の切れ角度とを表示する表示手段とを備え、前記表示手段は、車両の走行速度が一定値に達しない場合に、前記走行速度が一定値以上の場合に比べて認識性の高い表示を行うものであることを特徴とする作業用車両。
  2. 表示手段は、前方向への走行時の走行方向を表示する前方向表示形態と、後ろ方向への走行時の走行方向を表示する後ろ方向表示形態とを選択的にとることが可能であることを特徴とする請求項1記載の作業用車両。
  3. 表示手段は、さらにニュートラル状態の表示形態をもとることが可能であることを特徴とする請求項2記載の作業用車両。
  4. 操舵輪は、切れ角度に応じて車体からはみ出す構成であり、表示手段は、操舵輪の切れ角度に応じて表示が回転変向する表示形態をとるものであり、表示手段には、車両の車体の輪郭に対応する枠部が設けられており、表示手段は、切れ角度に応じて操舵輪が車体からはみ出すことに対応して、回転変向する表示が枠部からはみ出した表示となるものであることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の作業用車両。
  5. 操舵輪は、右側操舵輪と左側操舵輪との一対の操舵輪を有し、表示手段は、右側操舵輪の車体からのはみ出しに対応した枠部右側からのはみ出し表示と、左側操舵輪の車体からのはみ出しに対応した枠部左側からのはみ出し表示とを行うものであることを特徴とする請求項4記載の作業用車両。
  6. 表示手段における前後への車両の走行方向と操舵輪の切れ角度との表示は、前向きに尖った第1の三角形と後ろ向きに尖った第2の三角形とが接続した菱形の形態であることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記載の作業用車両。
  7. 視認性の高い表示が点滅表示であり、それ以外の表示が点灯表示であることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記載の作業用車両。
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