JP2017072864A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、レーザー走査型のプロジェクションディスプレーは、走査ミラーを左右に往復揺動させて水平方向の走査線を描くと同時に、画像を構成する走査線の数に合わせて走査ミラーを垂直方向に往復揺動させる。
光束を出力するレーザー光源部と、
前記光束を主走査方向及び副走査方向に往復走査するように反射させる走査ミラー部と、
画像データに基づいて前記レーザー光源部を駆動させる光源駆動部と、
前記画像データを構成する画素の輝度値を調整する輝度値調整処理部と、
前記輝度値調整処理部により減光処理された前記画像データに対して、前記画像データを構成する画素の輝度値を所定の規則で0として表示させる制御を行う減光処理部と、
を備えた画像表示装置を提供する。
(第1実施形態)
本発明の画像表示装置に係る第1実施形態について説明する。
図1は、本発明が想定する画像表示装置100の典型的使用例である。画像表示装置100は、レーザー光を走査ミラーで反射させ、光線のラスター走査により投射面に画像を表示(描画)させるものである。図1において、画像表示装置100は、自動車10に搭載されている。画像表示装置100からは所望の画像を表示させるように調整された画像光束L1が発射(出力)される。この画像光束L1は、フロントガラス11での反射を介して運転者Pの眼に入射し、網膜上に像を結ぶ。同時に、フロントガラス11には外界からの光L2も入射して透過していく。したがって、外界からの光L2と画像表示装置100の画像光束L1とがオーバーレイ(重畳)し、運転者Pの視界には外界の実景と画像表示装置100によって発射された画像とが同時に見えることになる。
図3は、映像信号の処理の流れを示す図である。
書込み部113Wは、ビデオデコーダ112で処理した映像信号をフレームメモリ114に一旦書き込んでバッファさせる。そして、読出し部113Rは、指定されたドットクロックに基づいてフレームメモリ114から画像データを主走査線の一ラインずつ読み出す。
ここで、読出し部113Rは、レーザー走査型のプロジェクションディスプレーに適したタイミングで画像データを読み出すとともに後段に出力する。すなわち、読出し部113Rは、タイミング処理部160で調整されたタイミング信号(ドットクロック、表示期間指示信号)に合わせて画像データを読み出す。このように読み出された画像データは、デジタル調光処理部400に出力される。
画像データとしては、例えば、カーナビゲーション装置からの画像信号や車両からの速度表示信号などがあり、その他、場合によっては、テレビ放送や記録メディアから読み出した画像再生信号なども考えられる。ここで、周辺環境の明るさが、晴天時の雪道のように明るすぎたり、夜間の山中のように暗すぎたりすると、ユーザにとって画像が見にくくなる場合がある。デジタル調光処理部400は、概念的には周辺環境が明るすぎる場合には画像信号の輝度を高くして映像を表示させ、周辺環境が暗すぎる場合には、画像信号の輝度を低くして映像を表示させる。
ビットシフト処理部410は、画像信号の各画素の輝度値をビットシフト演算によって上げたり下げたりする。このようなビットシフト演算は既知の技術を用いてもよい。
例えば、図8のテーブル中に示すように、ビットシフト処理によってシフトゲインを8〜0.03125まで変化させることができる。
ただし、低輝度での階調の維持と調光レベル数の確保のため、ビットシフトによるレーザー発光強度の調整だけでなく、後述のように、画素を所定の規則で表示させないようにする処理も併用する。
減光処理部420により、画像データ中の画素の輝度値を所定の規則に従って"0"にする減光処理を行うことで、より低輝度側の階調を確保できる。
減光処理部420による処理によって輝度値を"0"とされた画素は、表示画像中ではブランク(黒)として表示される。したがって、画素の輝度値を"0"にすることで、ユーザには表示画像から画素が間引かれて暗くなったように見える。
本明細書の以下の説明においては、画素の輝度値を0にする処理のことを"画素を間引く"、あるいは、"画素を表示させない"のように表現する。
なお、この減光処理部420による減光処理は、画素毎の色と輝度を別々に設定できるレーザー走査型のプロジェクションディスプレー方式に適した処理である。以降は、プロジェクションディスプレー方式における光射出ユニット120の構成と動作を説明し、その後に、減光処理部420による減光処理を例示することとする。
光射出ユニット120の光源としては、RGB3色を得るため、赤色レーザーダイオード、青色レーザーダイオード、および、緑色レーザーダイオードが設けられている(具体的な構造は図5を参照)。
それに合わせて、光源駆動部116としても、赤色ドライバ116Rと、緑色ドライバ116Gと、青色ドライバ116Bと、を備えている。
各半導体レーザーダイオードに印加する駆動電流のゲインを上げ下げすることで調光することができる(図8参照)。
それぞれのドライバ116R、116G、116Bはおのおの各画素の各色の情報に応じて半導体レーザーダイオードに電流を印加することで、色情報に応じた輝度で各半導体レーザーダイオードを発光させる。
図5は、光射出ユニット120の斜視図であり、光源部130と走査ミラー部200とは一例としてユニット化されている。
光源部130は、3色のレーザーダイオード132R、132G、132Bと、複数のミラー133A、133B、133C、133Dと、複数の集光レンズ134と、を有する。
レーザーダイードとしては、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色のレーザー(レーザー光)をそれぞれ出力する、赤色レーザーダイオード132R、緑色レーザーダイオード132Gおよび青色レーザーダイオード132Bが設けられている。
なお、本実施形態は、3色より多いレーザーダイオードを用いた構成にも適用可能であるし、1色や2色のレーザーダイオードを用いた構成にも適用可能である。
光源部130が出力する光の経路を簡単に説明すると、第1ミラー133Aは緑色レーザーダイオード132Gが出力する緑色レーザーを直角に反射して反射光を赤色レーザーの光路に導く。
第2ミラー133Bは、赤色レーザーダイオード132Rが出力する赤色レーザーを透過させるとともに緑色レーザーを反射して両者を合波する。
第3ミラー133Cは、前記第2ミラー133Bからの光を透過させるとともに、青色レーザーダイオード132Bが出力する青色レーザーを反射する。
これにより三つのレーザー光を一軸に合波した光束として、最後に第4ミラー133Dによって前記光束を走査ミラー部200に所定の角度で入射させる。
なお、光路上に集光レンズ134が適宜配置されており、レーザー光を集光させる。
各集光レンズの光学特性および配置位置は、次段の結像光学系150との関係で決定される。
走査ミラー部200は、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスであって、半導体集積回路の加工技術を応用して製造される。走査ミラー部200は、互いに直交する二つの揺動軸を有する二軸駆動可能であって、一面にミラーを有する。ミラーを揺動させることにより、光源部130から出力された、三つのレーザー光を一軸に合波した光束である画像光束をラスタースキャン(ラスター走査)するよう反射する。
図6において、(A)は走査ミラー部200の平面図であり、(B)は断面模式図である。なお、断面模式図においては、見易いように、誤解のない範囲でハッチングは省略した。また、説明の都合上、図6(A)における上下方向をy軸方向、左右方向をx軸方向として説明する。
光偏向素子210は、Si(シリコン)ウェハから周知の半導体プロセスで作製される。光偏向素子210は、図6(A)においてx軸方向の両端に配置された二つの支持部220L、220Rと、前記二つの支持部220L、220Rの間において全体として副走査方向に揺動する副走査揺動体部230と、二つ支持部220L、220Rと副走査揺動体部230とを繋ぐ二つのアーム240L、240Rと、を有する。二つのアーム240L、240Rは、上下方向のほぼ中央で支持部220L、220Rと副走査揺動体部230とを繋ぎ、これにより、副走査揺動軸Xsを揺動軸として副走査揺動体部230が揺動可能になっている。
4つの圧電素子234A、234B、234C、234Dが設けられているところ、二つの圧電素子234A、234Bで主走査揺動片部232に振動を誘起し、二つの圧電素子234C、234Dで主走査揺動片部232の振動を検出する。すなわち、図6(A)において、主走査揺動軸Ysを間にして左側に配置されている二つの駆動用圧電素子234A、234Bには駆動信号を印加する。すると、左側の二つの駆動用圧電素子234A、234Bの振動がL型梁部233A、233Bを介して主走査揺動片部232に伝達され、主走査揺動片部232が主走査揺動軸Ysを揺動軸として揺動する。また、主走査揺動軸Ysを間にして右側に配置されている二つの検出用圧電素子234C、234Dで主走査揺動片部232の振動を検出する。
ここで、検出用圧電素子234C、234Dから得られる振動検出信号に対して所定の位相差をもった駆動電圧信号を駆動用圧電素子234A、234Bにフィードバックすることにより、主走査揺動片部232を共振駆動させることができる。
図7は、光射出ユニット120から発射された画像光束L1が見る運転者Pの眼に到達するまでの光路を概略的に示した図である。
なお、結像光学部150の構成は、光射出ユニット120から射出された画像光束L1を見る人の眼に導くものであればよく、特定の構成に限定されるものではない。
結像光学部150は、平面ミラー151と、マイクロレンズアレイ152と、平面ミラー153と、凹面ミラー154と、を備える。また、図7には、コンバイナ(combiner)としてのフロントガラス11を合わせて示している。
タイミング処理部160は、ミラー駆動制御回路161と、振動検出部162と、タイミング調整部170と、を備える。ここで、タイミング処理が必要な事項としては、走査ミラー部200の主走査駆動制御、走査ミラー部200の副走査駆動制御、および、画像信号処理部110での画像処理タイミングを走査ミラー部200の駆動に合わせるためのタイミング信号の生成、がある。
振動検出部162は、例えば、増幅回路やフィルタで構成することができる。検出された振動検出信号Snを主走査駆動制御部161Hにフィードバックし、走査ミラー部200が主走査方向で共振するように位相調整を行い、主走査駆動制御信号SHとして駆動用圧電素子234A、234Bに印加する。これにより、走査ミラー部200を主走査方向においては共振駆動させる。
まず、読出し部113Rは、ドットクロックのタイミングで画像データを一ラインずつ読み出してRGBデータバッファ115に出力する。このRGBデータバッファ115に一時保持された画像データが順送りに光源駆動部116に送られる。すると、各色の半導体レーザーダイオードそれぞれが画像データで指示された輝度で発光駆動される。各色の輝度、主走査、副走査の駆動が同期することにより、各画素が適切に描画され、これによって、所望の画像データが描画されることになる。
特に本実施形態においては、中央制御部180は、画像の調光レベルを設定する。中央制御部180は調光レベル設定部181を有し、調光レベル設定部181には外光センサ300からのセンサ値が入力されるようになっている。外光の明るさに対応した調光レベルを決定するためのテーブルが調光レベル設定部181に予め記憶されており、調光レベル設定部181は、外光の明るさに応じて調光レベルを決定する。また、調光レベル設定部181は、異常時の警報は最大の明るさで表示させるなど、表示内容によっても所定ルールに従った調光レベルを選択する。
(第1減光処理)
減光処理部420による減光処理を説明する。
本実施形態では、減光処理が2段階ある。まず、2段階のうちの第1段階である第1減光処理を説明する。
画像表示装置100は、走査ミラー235を左右に往復揺動させて水平方向の走査線を描くと同時に、画像を構成する走査線の数に合わせて走査ミラー235を垂直方向に往復揺動させることによって画像を表示する。
この表示方式では、水平方向の走査線に往路と復路があるため、往路と復路とのうちのいずれか一方の走査線を表示させないよう制御する(輝度値を"0"にする)ことで画像の明るさを半分にすることができる。
図5に通常描画の様子が示されているが、復路分の描画が無いことで表示輝度が半分になることがわかる。
第1減光処理によれば、階調よくレーザー出力を制御できる範囲でレーザー発光を小さくするため、表示画像の階調を保ちながら明るさを半分(0.5)にすることが出来る。
このようにして、レーザー走査型のプロジェクションディスプレーにおいて、画質を維持しながらも全体の輝度を下げることができる。
続いて2段階のうちの第2段階である第2減光処理を説明する。
第2減光処理は、第1減光処理を受けた画像よりもさらにもう一段暗い画像を生成するための処理である。
第2減光処理では、第1減光処理を受けた画像からさらに画素を間引く。ここでは、往路の走査線において、一つ置きに画素を間引くこととする。
このように画像データを間引くと、往路において描画点が飛び飛びになる。(図12には、往路Fsにおいて描画点が飛び飛びであることを表現した。)
この第2減光処理により、画像の明るさが第1減光処理のさらに半分(0.5)になる。(つまり、通常表示の場合に比べると、四分の一(0.25)になる。)
(変形例1)
上記の例では、水平方向の走査線(復路の走査線)上の画素情報を間引き、さらに、往路も飛び飛びに間引くことで2段階の減光を行ったが、画素の間引き方は種々考えられるところである。
例えば、垂直方向にブランクが並ぶように画素を間引いてもよい(図13参照)。
または、往路と復路とで互い違いに間引いてもよい(図14参照)。
例えば図14などは典型的な例であるが、できるだけ画像の粗さが目立たないように、間引く画素は飛び飛びにすることが望ましい。
上記説明では、走査ミラー部としては、一体で二軸駆動が可能なMEMSミラーを例示したが、水平方向に揺動するミラーと垂直方向に揺動するミラーとが別体になっているなど、上記の例示に限定されず種々変更が可能である。
(つまり、本発明は4輪の自動車に搭載された場合だけを想定しているわけではない。)
例えば、ヘルメット内蔵型の画像表示装置を想定し、オートバイの運転者がこのヘルメットを着用するとしてもよい。
・画像信号処理部、116・・・光源駆動部、120・・・光射出ユニット、130・・
・光源部、150・・・結像光学系、160・・・タイミング処理部、180・・・中央
制御部、200・・・走査ミラー部、300・・・外光センサ、400・・・デジタル調
光処理部。
Claims (4)
- 光束を出力するレーザー光源部と、
前記光束を主走査方向及び副走査方向に往復走査するように反射させる走査ミラー部と、
画像データに基づいて前記レーザー光源部を駆動させる光源駆動部と、
前記画像データを構成する画素の輝度値を調整する輝度値調整処理部と、
前記輝度値調整処理部により減光処理された前記画像データに対して、前記画像データを構成する画素の輝度値を所定の規則で0として表示させる制御を行う減光処理部と、
を備えた画像表示装置。 - 前記減光処理部は、
主走査方向の走査線であって往路または復路のいずれか一方の走査線の輝度値を0として表示させる制御を行う、
請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記減光処理部は、
主走査方向の走査線上において、前記画素の輝度値を一つ置きに0として表示させる制御を行う、
請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記減光処理部は、
主走査方向の往路の走査線と主走査方向の復路の走査線とで、輝度値が0となる画素が縦方向に並ばないように表示させる制御を行う、
請求項3に記載の画像表示装置。
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