JP2017071884A - 壁紙 - Google Patents
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ここで、壁紙用裏打紙と樹脂層からなる壁装材においては、樹脂層を厚くするか、あるいは特許文献1の壁紙のように樹脂を発泡形成させかつその発泡倍率を上げることでボリューム感を上げることができる。
しかしながら、樹脂層を厚くすると、表面強度を保つことが出来ず、表面強度が低下するものとなってしまう。さらにエンボスによる表面の凹凸形状もシャープな再現性が得られないものとなってしまうという問題があった。
また、壁紙製品が国土交通省の不燃認定を取得するためには、建築基準法施工令第4章第108条の2に規定された不燃性能及びその技的基準を満たす必要があるが、ボリューム感を維持しながら不燃性能を付与するには、高コストである無機質を添加した裏打紙を使用するなどの対策が必要であった。
本発明の壁紙が有する不燃性とは、ISO5660−1に準拠したコーンカロリーメーター試験機を用いて燃焼試験において、加熱開始後20分の総発熱量が6.5MJ/m2以下であり、加熱開始後20分間の最大発熱速度が200kW/m2を超える時間が0秒であり、加熱開始後20分間の試験終了後において、裏面まで貫通する亀裂や穴無しを満足する不燃性を指す。
本実施形態の壁紙は、図1に示すように、裏打紙1の一方の面の上に、樹脂層2が形成され、その樹脂層2の上に印刷層3およびコート層4が形成されている。また、壁紙の表面には、エンボス処理等の加工によって凹凸模様5が付与されている。ここで、本実施形態の壁紙として、印刷層3、コート層4、及び凹凸模様5は省略されていても良い。
裏打紙1としては、紙などの繊維質シートから構成する。繊維質シートの例としては、普通紙、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの)、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機材料を含む無機質紙、上質紙、薄用紙などが挙げられる。本実施形態では、無機添加剤が少ないか添加しない紙、例えば普通紙を使用する。
但し、裏打紙1としては、坪量50〜100g/m2かつ厚さ80〜150μmの範囲のものを採用する。これによって、壁装材として求められる剛性を確保可能となる。
樹脂層2は、例えば塩化ビニル系樹脂からなる発泡樹脂層である。
樹脂層2には、発泡剤を混合し、加熱処理によって発泡させている。発泡倍率は3倍以上6倍以下とする。
発泡剤としては、ADCA(アゾジカルボンアミド発泡剤)及びOBSH(オキシビススルホニルヒドラジド発泡剤)を用いると良い。例えば、発泡倍率の確保と発泡表面の荒れ防止のため、上記2種類の発泡剤ADCAとOBSHとを3:1〜1:1の割合で、2種類の合計が塩化ビニル系樹脂100部に対して1〜4部になるよう混合する。
発泡安定剤としては、熱安定性の付与と発泡厚さ増加のため、2種類の安定剤(バリウム塩系と亜鉛塩系)を1:4〜4:1の割合で、2種類の合計が塩化ビニル系樹脂100部に対して1〜4部になるよう混合することができる。
また、不燃性能を付与するため、壁紙の合計坪量は270g/m2以下であることが望ましい。但し、200g/m2を下限値とする。
この塩化ビニル系樹脂の重合度は1000以上1400以下が好ましい。重合度を1000以上とすることで壁紙の表面強度を高くすることが出来る。
無機粉体は、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪砂、タルク、シリカ類、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸亜鉛、二酸化チタン等からなる。無機粉体は、樹脂層2を構成する塩化ビニル系樹脂100部に対して100〜150部を加えることが好ましい。ここで、無機粉の量が、150部を超えると、不燃性能が上がるもののボリューム感が低下するおそれがある。
印刷層3は、樹脂層2の上に、カレンダー成形法、コーティング法、スクリーン印刷法などによって、シート状もしくは絵柄模様状に設ける。
印刷層3は、印刷インキ(非発泡性インキ)及び/又は水性エマルジョン樹脂を主成分とした発泡性インキ、塩化ビニルペースト樹脂を主成分とした発泡性インキなどを用いて構成する。
<コート層4>
コート層4は、壁紙の表面を保護する層である。
<凹凸模様5>
凹凸模様5は、発泡抑制インキにより部分的に発泡させる方法や、熱風や赤外線により部分的に加熱発泡させるケミカルエンボス方法があるが、特にはエンボスロールによる圧接によるメカニカルエンボスが、樹脂層2に対してシャープな凹凸を得ることが出来るので好ましい。
本実施形態の壁紙によれば、不陸隠蔽性を得るのに十分なボリューム感を有しかつ不燃認定を取得できる壁紙を提供可能となる。
また、優れた表面強度を有することで、凹凸模様5をエンボス等により設けても、凹凸形状をシャープに再現することができる壁装材を得ることができる。
また、樹脂層2に無機粉体を添加する場合には、樹脂層2が従来よりも少なく出来、紙が多いことから、裏打紙1に無機質材料を添加しなくても不燃性を得ることが可能なものとなる。
また、樹脂層2を構成する樹脂の重合度を1000以上とすることで、壁紙の強度を向上させることが出来る。
<実施例1>
壁紙用裏打紙1として、坪量65g/m2厚さ110μmの普通紙(日本製紙(株):「NI65AT」)を用いた。
その壁紙用裏打紙1の上に、塩化ビニル系樹脂(東ソー(株)製:「SP−039」、重合度1050)に無機粉体100部を加えたペーストを坪量205g/m2となるようにコーティング法により塗布して樹脂層2を形成し、加熱発泡(発泡倍率3倍)を行い、冷却、乾燥して実施例1の壁紙とした。
壁紙用裏打紙1として、坪量65g/m2厚さ110μmの普通紙(日本製紙(株):「NI65AT」)を用いた。
その壁紙用裏打紙1の上に、塩化ビニル系樹脂(東ソー(株)製:「SP−039」、重合度1050)に無機粉体100部を加えたペーストを坪量205g/m2となるようにコーティング法により塗布して樹脂層2を形成し、その上に、水性インキを用いてグラビア印刷にて絵柄印刷を行い、加熱発泡(発泡倍率3倍)と同時にエンボスロールにて加圧してエンボス付与を行い、その後冷却、乾燥して実施例2の壁紙とした。
壁紙用裏打紙1として坪量65g/m2厚さ110μmの普通紙(日本製紙(株):「NI65AT」)を用いた。
その壁紙用裏打紙1の上に、塩化ビニル系樹脂(東ソー(株)製:「T−70A」、重合度700)に無機粉体120部を加えたペーストを坪量235g/m2となるようにコーティング法により塗布して樹脂層2を形成し、その上に、水性インキを用いてグラビア印刷にて絵柄印刷を行い、加熱発泡(発泡倍率3倍)と同時にエンボスロールにて加圧してエンボス付与を行い、その後冷却、乾燥して比較例1の壁紙とした。
<比較例2>
無機粉体の部数を170部とした以外は比較例1と同様にして比較例2の壁紙を得た。
ボリューム感は、ダイヤルシクネスゲージを用いた厚さ測定を行い、厚さが0.4mmを超えているか否かで評価した。
不陸隠蔽性は、厚さ110μm、直径20mmの円形シールを準不燃規格の石膏ボード(厚さ9.5mm)に1枚貼り、側面から光を当てて目視で場所を特定できるか否かを評価した。
不燃性能は、建築基準法施工令第4章第108条の2に規定された不燃性能を有することを、東洋精機製作所の燃焼試験機「コーンカロリーメーターC3」を用いて評価した。
すなわち、加熱開始後20分の総発熱量が6.5MJ/m2以下であり、加熱開始後20分間の最大発熱速度が200kW/m2を超える時間が0秒であり、加熱開始後20分間の試験終了後において、裏面まで貫通する亀裂や穴無の場合を合格「○」とした。
表面強度は、壁紙工業会制定の規格「表面強化壁紙性能規定」に準拠した試験により、引っ掻き時の表面の破損状態を目視判定し、原紙層が露出するか否かを評価した。
ここで、実施例1において、裏打紙1の坪量を50g/m2または100g/m2とし、壁紙全体の坪量が270g/m2となるように調整して作成した壁紙についても評価したところ、実施例1と同等の効果を得ることを確認している。
一方、比較例1の壁紙では、樹脂層2の坪量が、本発明の範囲よりも多い場合には、不燃性能が低下している。また重合度が1000未満のため表面強度が低くなっている。
また、比較例2の壁紙では、無機粉体の量を比較例1よりも増加したため不燃性能は向上したが、ボリューム感が低下している。
2 樹脂層
3 印刷層
4 コート層
5 凹凸模様
Claims (4)
- 裏打紙の上に発泡した樹脂層が形成され、
上記裏打紙は、坪量50g/m2以上100g/m2以下、かつ厚さ80μm以上150μm以下であり、
上記樹脂層は、坪量50g/m2以上220g/m2以下かつ3倍以上の発泡倍率であり、
上記樹脂層と上記裏打紙の坪量の合計が270g/m2以下であることを特徴とする壁紙。 - 発泡用の発泡剤が、アゾジカルボンアミド発泡剤及びオキシビススルホニルヒドラジド発泡剤からなることを特徴とする請求項1に記載した壁紙。
- 上記樹脂層は、塩化ビニル系樹脂及び無機粉体を含有し、
上記樹脂層への上記無機粉体の添加量は、上記塩化ビニル系樹脂100部に対して100部以上150部以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した壁紙。 - 上記樹脂層は、塩化ビニル系樹脂を含み、その塩化ビニル系樹脂の重合度が1000以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した壁紙。
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