JP7027703B2 - 木目意匠壁紙 - Google Patents

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Description

本発明は、導管柄などからなる木目意匠を有する壁紙に関する。
一戸建て住宅やアパート・マンション、ないしは店舗内装等に用いられる壁紙に、建築物の壁面装飾等のために発泡壁紙が使用される場合も多い。発泡壁紙は、例えば木質系基材の表側に発泡樹脂層が形成されて構成される。そして、壁紙の基材裏面が壁面に糊付けによって貼り付けられることで利用される。
このような建築物の壁面装飾等に用いる壁紙としては、紙基材に塩化ビニル樹脂の樹脂層を設けた塩化ビニル壁紙が広く利用されているが、近年、環境に配慮し、エチレン-酢酸ビニル共重合体のようなハロゲンを含有しない非塩ビ系樹脂が用いられてきている。
ここで、発泡壁紙は、例えば紙基材(いわゆる壁紙用裏打紙)の上に少なくとも発泡樹脂層が積層された積層シート(いわゆる発泡壁紙用原反)の発泡樹脂層を架橋させた後に発泡させることにより製造することができる。
絵柄を有する非塩ビ系の発泡壁紙として、例えば特許文献1に記載された発泡壁紙がある。この発泡壁紙は、紙基材、樹脂層及び絵柄層を有する非塩ビ系の壁紙であって、絵柄層の密着性及び表面ラビング特性を向上させた発泡壁紙が開示されている。
特開2007-196590号公報
しかし、絵柄の意匠性の要求も高くなっている。例えば木目意匠壁紙は、不燃仕様の壁紙で主流を占める製品であり、印刷及びエンボスの意匠性に高いレベルを要求する。このため、発泡に伴う表面のひび割れやエンボスがシャープに入らないなどの問題を有する製品は、市場では受け入れられないのが現状であるが、非塩ビ壁紙は樹脂層の組成、特に発泡の影響を受けて上記の問題を解決し難い。
また、非塩ビ製の壁紙において防火認定の不燃の要求を満足する技術は提案されていない。それゆえ、高層マンションなどの不燃材料の使用が義務付けられている場所では、環境問題に課題があることを承知の上で、塩化ビニル製の壁紙を使用せざるを得ないのが現状である。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、防火認定で不燃材料の使用が義務付けられているところでも使用でき、さらに意匠性が高い非塩ビ製の木目意匠壁紙を提供することを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様である木目意匠壁紙は、基材の一方の面側に、樹脂層、絵柄層がこの順に形成されると共に、壁紙表面にエンボスよる凹凸形状が形成され、上記基材は、坪量が50g/m2以上80g/m2の木質系材料からなり、上記樹脂層は、坪量が50g/m2以上120g/m2以下であり、樹脂成分として、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレン-不飽和カルボン酸共重合体の少なくとも一方からなる樹脂を含有し、上記樹脂層には、2種類以上のニトリル系モノマーを構成単位とするポリマー、若しくは2種類以上のニトリル系モノマー及び非ニトリル系モノマーを構成単位とするポリマーの一方からなるシェルに揮発性膨張剤を内包した熱膨張性マイクロカプセルを、樹脂層の樹脂成分100質量部に対し5質量部以上20質量部以下添加したことを特徴とする。
このとき、絵柄層の上に、下方の絵柄層の絵柄が視認可能な透明性を有する表面保護層を有し、表面保護層の坪量が、2.0g/m2以上4.0g/m2であることが好ましい。
本発明の一態様によれば、基材及び樹脂層の坪量を規定することで、不燃認定を取得できるレベルの不燃性を有すると共に、樹脂層に上述のような熱膨張性マイクロカプセルを添加することで、エンボスによる凹凸をシャープにすることが出来る結果、木目意匠を向上させることが可能となる。
ここで、本発明の壁紙が有する不燃性は、ISO5660-1に準拠したコーンカロリ燃焼試験に準拠して、壁紙に対する総発熱量及び時間に対する発熱速度を求めた際に、(i)加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m2以下であり、(ii)加熱開始後20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、かつ(iii)加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないことを満たす不燃性である。
本発明に基づく実施形態に係る木目意匠壁紙を説明する断面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
本実施形態の木目意匠壁紙は、図1に示すように、基材1の一方の面側に、樹脂層2、絵柄層3、表面保護層4がこの順に形成され、壁紙表面には凹凸模様を構成するエンボス5が形成されている。
<基材>
基材1は、シート状の部材である。基材1の材料としては、壁紙用の裏打紙等、紙基材として通常使用されている材料であれば、特に限定されずに使用可能である。例えば基材1の材料としては、水溶性難燃剤を含浸させたパルプ主体の難燃紙や、無機質剤を混抄した無機質紙等を用いることが可能である。
本実施形態では、基材1の材料として、紙などの木質系の材料を用いる。基材1を木質系基材とすることで、基材1の構成が発泡壁紙に適切な構成となるとともに、基材1を形成する材料の入手が容易となる。
また、基材の強度を維持しつつ不燃性能を付与するため、基材1の秤量は、50g/m2以上80g/m2以下に設定する。
ここで、水溶性難燃剤としては、例えば、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジン等を用いることが可能である。また、無機質剤としては、例えば、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等を用いることが可能である。
なお、基材1の表面のうち、樹脂層2を積層する側の面(図1中において、基材1の上側の面)に対し、易接着処理を施すことで、基材1表面を易接着処理面としても良い。易接着処理としては、例えば、表面に対しコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等を用いることが可能である。また、易接着処理面とする代わりに、プライマー層を形成しても良い。
<樹脂層>
樹脂層2は、基材1上に積層されている。
また、樹脂層2は、樹脂成分と、充填剤と、発泡剤と、発泡助剤と、樹脂分と、添加剤を含有している。そして、発泡剤が発泡することで樹脂層2は発泡樹脂層となる。
不燃性能を付与しつつ意匠性を維持するため、樹脂層2の坪量を、50g/m2以上120g/m2 以下に設定する。
樹脂層2の樹脂成分として、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレン-不飽和カルボン酸共重合体の少なくとも一方の樹脂を含有する。
充填剤としては、例えば、無機充填剤を用いることが可能である。また、無機充填剤は、一種を単独で用いることも、二種類以上を併用して用いることも可能である。無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、二酸化チタン、カオリン等を用いることが可能である。
充填剤の含有量は、樹脂層2の樹脂成分100質量部に対し60質量部以上120質量部以下含有することが好ましい。この範囲で充填剤を添加することで、単位面積当たりの燃焼カロリーが低減して、より壁紙の不燃性が向上する。
本実施形態では、発泡剤(揮発性膨張剤)は、2種類以上のニトリル系モノマーを構成単位とするポリマー、若しくは2種類以上のニトリル系モノマー及び非ニトリル系モノマーを構成単位とするポリマーの一方からなるシェルに内包して、熱膨張性マイクロカプセルの形で樹脂層2の樹脂成分に添加するのが性能(発泡倍率、強度)の観点から好ましい。その他、アゾ系、ヒドラジッド系、ニトロソ系等が使用可能である。
望ましい厚みと意匠を付与するため、発泡剤は、樹脂層2の樹脂成分100質量部に対し5質量部以上20質量部以下添加する。
樹脂層2には、必要に応じて顔料等を添加して着色してもよい。
顔料の添加による着色は、透明であってもよいし、半透明であってもよいし、不透明であってもよい。
顔料としては、例えば、酸化鉄、カーボンブラック等の無機顔料、アニリンブラック、フタロシアニンブルー等の有機顔料等を用いることが可能である。
顔料の添加量は、樹脂層全量を基準として、無機顔料であれば、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上30質量%以下がより好ましい。有機顔料であれば、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
また、樹脂組成物には、必要に応じて、難燃剤、セル調整剤、安定剤、滑剤等の周知の添加剤を用いることが可能である。
難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属酸化物系難燃剤、リン酸エステル系等のリン系難燃剤、テトラブロモビスフェノールA等の臭素系難燃剤等を用いることが可能である。
<絵柄層>
絵柄層3は、木目模様など絵柄模様により表層側を加飾して発泡壁紙の意匠性を向上するために形成される。
絵柄層3は、樹脂層2の表面に印刷されることで形成される塗膜からなる。
絵柄層3は壁紙として一般的に求められるような耐光性、発色性、および使用される成分の安全性の用件(顔料や添加剤として重金属や硫黄化合物を含まない等)を満たしていれば特に限定されるものではないが、アクリル重合体をベースレジンとする水系のインキであることが特に好ましい。
絵柄層3は、例えば絵柄層3を構成する成分のうち30質量部以上80質量部以下がアクリル酸(CH2=CHCOOH)およびメタクリル酸(CH2=C(CH3)COOH)ないしはそれらのエステルのうちから選択した一種以上のモノマーをから形成される重合体または前記重合体に対しスチレン、酢酸ビニル、エチレンおよびα-オレフィンのうち一種以上のモノマーないしはブロックコポリマーを共重合させることによって得られる重合体によって形成されることが好ましい。
絵柄層3を構成する印刷の際のインキは、上記のような(共)重合体を含む水性エマルジョンからなり、印刷後、乾燥させることで絵柄層3の塗膜となる。
また、インキには、絵柄模様を構成する公知の顔料が含まれる。
絵柄模様としては、木目模様を主に想定しているが、布目模様、石目模様なども例示できる。
<表面保護層>
表面保護層4は、樹脂層2及び絵柄層3を保護するために形成される。表面保護層4は、下方の絵柄層3の絵柄が視認可能な透明性を有する。
表面保護層4は、層を構成する固形成分のうち30質量部以上80質量部以下が、アクリル酸(CH2=CHCOOH)およびメタクリル酸(CH2=C(CH3)COOH)ないしはそれらのエステルのうちから選択した一種以上のモノマーから形成される重合体または前記重合体に対しスチレン、酢酸ビニル、エチレンおよびα-オレフィンのうち一種以上のモノマーないしはブロックコポリマーを共重合させることによって得られる重合体によって形成されることが好ましい。表面保護層4は、そのような(共)重合体を含む水性エマルジョンを、絵柄層3の上に塗布し乾燥させることで形成される塗膜からなる。
前記表面保護層4を構成する固形成分のうち、前記アクリル重合体によって形成される成分が30質量部以下、もしくは理論酸価が10以下である場合、前記絵柄層3との間の層間密着力が低下してしまい、発泡壁紙を発泡させる工程において絵柄層3の過度な伸張を押さえることができなくなり、絵柄層3のひび割れが生じやすくなる。一方、前記アクリル重合体によって形成される成分が80質量部以上、もしくはアクリル重合体の理論酸価が60以上である場合には、表面保護層4が発泡時の伸張による保護層の破断が生じやすくなり、絵柄層3のひび割れを抑えることができなくなってしまう。また、ひび割れ防止、及び高い表面強度の付与の観点から、表面保護層4は、坪量が2.0g/m2以上4.0g/m2以下であることが好ましい。
<エンボス>
壁紙の表面に木目状のエンボス5が形成されている。エンボス5に夜凹凸形状を付与することで、木目状などの絵柄の意匠性を向上させることができる。
ここで、エンボス5で形成する凹凸形状は、木目状に限定されない。エンボス5による凹凸形状としては、例えば、布目、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャー、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等を用いることが可能であり、目的とする木目意匠により、適宜選択可能である。
<木目意匠壁紙の製造方法>
壁紙の製造方法は、特に限定されない。
例えば、壁紙は、基材1の上に樹脂層2をTダイで押出積層して形成する。樹脂層2は、カレンダー成型、インフレ成型で形成しても良い。そして、樹脂層2の上に印刷によって、絵柄層3及び表面保護層4を形成する。
また例えば、壁紙は、樹脂層2を水性エマルジョンの塗布液の状態で塗布することで形成することが出来る。
上述の壁紙を、マイクロカプセル内の発泡剤が発泡する温度まで加熱することで発泡させることで、壁紙は発泡壁紙となる。
加熱条件は、発泡樹脂層が形成される条件であれば限定されない。加熱温度は150~240℃程度が好ましく、加熱時間は20~80秒程度が好ましい。
そして、上記のような木目意匠壁紙は、対象とする壁面(不図示)に水性壁紙糊によって貼り付けられる。
<作用・効果など>
(1)木目意匠壁紙は、基材1の一方の面側に、樹脂層2、絵柄層3がこの順に形成され、基材1は、坪量が50g/m2以上80g/m2の木質系材料からなり、樹脂層2は、坪量が50g/m2以上120g/m2 以下であり、樹脂成分として、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレン-不飽和カルボン酸共重合体の少なくとも一方の樹脂を含有し、上記樹脂層2には、2種類以上のニトリル系モノマーを構成単位とするポリマー、若しくは2種類以上のニトリル系モノマー及び非ニトリル系モノマーを構成単位とするポリマーの一方からなるシェルに揮発性膨張剤を内包した熱膨張性マイクロカプセルを、樹脂層2の樹脂成分100質量部に対し5質量部以上20質量部以下添加した。
この構成によれば、基材1及び樹脂層2の坪量を規定することで、壁紙が不燃認定を取得できるレベルの不燃性を有すると共に、樹脂層2に上述のような熱膨張性マイクロカプセルを添加することで、表面に形成したエンボスによる凹凸形状がシャープとなって、木目模様の意匠性を向上させることが可能となる。
ここで、本実施形態の壁紙が有する不燃性は、ISO5660-1に準拠したコーンカロリ燃焼試験に準拠して、壁紙に対する総発熱量及び時間に対する発熱速度を求めた際に、(i)加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m2以下であり、(ii)加熱開始後20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、かつ(iii)加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないことを満たす不燃性である。
(2)樹脂層2に含有する充填剤は、樹脂層2の樹脂成分100質量部に対し60質量部以上120質量部以下することが好ましい。
この構成によれば、更に壁紙の不燃性が向上する。
(3)壁紙の表面に形成するエンボス5による凹凸は木目状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、エンボス形状が確実にシャープとなるため、更に木目模様の意匠性が向上する。
(4)表面保護層4の坪量を2.0g/m2以上4.0g/m2以下とすることが好ましい。
この構成によれば、ひび割れを防止し且つ高い表面強度を付与することが出来る。
(5)熱膨張性マイクロカプセル中の揮発性膨張剤が発泡した状態とする。
この構成によれば、木目意匠壁紙を発泡壁紙として提供することが出来る。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<壁紙の製造方法>
以下のようにして、各実施例1~5及び比較例1~3の壁紙を製造した。
すなわち、基材として、坪量65g/m2からなる原紙(興人(株)製、WK-665IH
T)を採用し、その原紙に対し、コーティング機を用い、マイクロカプセルに揮発性膨張剤を内包した発泡剤(松本油脂製薬(株)、FT-16若しくはF-86KNT)が添加され
ている水性EVA(エチレン-酢酸ビニル共重合体)のエマルジョンを塗布・乾燥を行って、樹脂層を形成した。
次いで、グラビア印刷により、樹脂層の表面に水性インキ(大日精化工業(株)製、商品名:ハイドリック)を用いて布目模様を印刷して絵柄層を形成した。
更に柄に重ねるように、表面保護層として水性コート剤(日信化学(株)製、ビニブランSS-65-3)をグラビアコーティングした。但し、実施例5の壁紙には表面保護層を設けなかった。
更にこれを170℃の熱オーブンにて35秒加熱発泡を行い、更に表層に木目状の凹凸形状にエンボスを施す事で、発泡壁紙を作成した。
表1に、各壁紙の原紙、樹脂層及び表面保護層の坪量、樹脂層の添加した充填剤及び発泡剤の添加量を示す。また表1に、下記の評価結果も併せて示す。
表1中MMAとは、マイクロカプセルのシェル物質が非ニトリル系モノマーであるメタクリル酸メチルを含むことを示す。
Figure 0007027703000001
<評価>
[厚み]
マイクロゲージで壁紙の厚みを測定した。
[不燃(防火試験)]
不燃性は、コーンカロリーメータC3(東洋精機製の燃焼試験機)を用いて、建築基準法で定められた発熱性試験法(ISO 5660)に基づく不燃材料の発熱性試験(50kW/m2で20分加熱)を実施した。
評価基準は次の通りである。
○:燃焼カロリーが7.2MJ以下
×:燃焼カロリーが7.2MJ超
[エンボス形状]
エンボスで形成された凹凸の高低差をマイクロスコープで壁紙の断面を観察した。
評価基準は、次の通りである。
○:エンボス5高低差が40~60μm
×:エンボス5高低差が20~30μm
[表面強度]
壁紙工業会で規定されている表面強化試験にて実施した。
評価基準は次の通りである。
○:原紙の層の露出が無い
×:原紙の層の露出が有る
<評価結果>
表1から分かるように、原紙(基材)及び樹脂層の坪量、マイクロカプセル状態の発泡剤の添加量が、本発明の範囲である実施例1~5では、不燃性を有すると共に、エンボス形状がシャープとなって木目の意匠性が向上していることが分かる。
更に、実施例1~4と実施例5との比較から分かるように、上記構成に加えて、坪量が2.0g/m2以上4.0g/m2以下の表面保護層を形成することで、上記の効果に加えて所定の表面強度を確保出来ることが分かる。
1 基材
2 樹脂層
3 絵柄層
4 表面保護層
5 エンボス

Claims (8)

  1. 基材の一方の面側に、樹脂層、絵柄層がこの順に形成されると共に、壁紙表面にエンボスによる凹凸形状が形成され、
    上記基材は、坪量が50g/m2以上80g/m2以下の木質系材料からなり、
    上記樹脂層は、坪量が50g/m2以上120g/m2以下であり、樹脂成分として、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレン-不飽和カルボン酸共重合体の少なくとも一方からなる樹脂を含有し、
    上記樹脂層には、2種類以上のニトリル系モノマー及び非ニトリル系モノマーを構成単位とするポリマーからなるシェルに揮発性膨張剤を内包した熱膨張性マイクロカプセルを、樹脂層の樹脂成分100質量部に対し5質量部以上20質量部以下添加し、
    上記非ニトリル系モノマーは、メタクリル酸メチルであり、
    上記絵柄層の上に、下方の絵柄層の絵柄が視認可能な透明性を有する表面保護層を有し、
    上記表面保護層の坪量が、2.0g/m 2 以上4.0g/m 2 以下であることを特徴とする木目意匠壁紙。
  2. 基材の一方の面側に、樹脂層、絵柄層がこの順に形成されると共に、壁紙表面にエンボスによる凹凸形状が形成され、
    上記基材は、坪量が50g/m2以上80g/m2以下の木質系材料からなり、
    上記樹脂層は、坪量が50g/m2以上120g/m2以下であり、樹脂成分として、エチレン-不飽和カルボン酸共重合体からなる樹脂を含有し、
    上記樹脂層には、2種類以上のニトリル系モノマー及び非ニトリル系モノマーを構成単位とするポリマーからなるシェルに揮発性膨張剤を内包した熱膨張性マイクロカプセルを、樹脂層の樹脂成分100質量部に対し5質量部以上20質量部以下添加し
    上記非ニトリル系モノマーは、メタクリル酸メチルであり、
    上記絵柄層の上に、下方の絵柄層の絵柄が視認可能な透明性を有する表面保護層を有し、
    上記表面保護層の坪量が、2.0g/m 2 以上4.0g/m 2 以下であることを特徴とする木目意匠壁紙。
  3. 上記表面保護層は、アクリル重合体を含み、
    上記アクリル重合体の理論酸価は、10超60未満であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した木目意匠壁紙。
  4. 上記樹脂層は充填剤を含有し、上記充填剤は、樹脂層の樹脂成分100質量部に対し60質量部以上120質量部以下であることを特徴とする請求項1~請求項のいずれか1項に記載した木目意匠壁紙。
  5. 上記エンボスによる凹凸形状が木目状であることを特徴とする請求項1~請求項のいずれか1項に記載した木目意匠壁紙。
  6. 上記樹脂層は、坪量が60g/m2以上90g/m2以下であることを特徴とする請求項1~請求項のいずれか1項に記載した木目意匠壁紙。
  7. ISO5660-1に準拠したコーンカロリ燃焼試験に準拠して、壁紙に対する総発熱量及び時間に対する発熱速度を求めた際に、(i)加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m2以下であり、(ii)加熱開始後20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、かつ(iii)加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないという条件を満たす不燃性を有することを特徴とする請求項1~請求項のいずれか1項に記載した木目意匠壁紙。
  8. 上記熱膨張性マイクロカプセル中の揮発性膨張剤が発泡した状態である請求項1~請求項のいずれか1項に記載した木目意匠壁紙。
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