JP2017071870A - ドラフト装置、紡績機及び紡績方法 - Google Patents

ドラフト装置、紡績機及び紡績方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトできるドラフト装置、紡績機及び紡績方法を提供する。
【解決手段】ドラフト装置6は、第1ローラ対17、第2ローラ対16及び第3ローラ対15の順番で配置された複数のローラ対と、第1ローラ対17の第1ボトムローラ17aを支持する第1支持部64と、第2ローラ対16の第2ボトムローラ16aを支持する第2支持部63と、第3ローラ対15の第3ボトムローラ15aを支持すると共に、ドラフト経路Rに沿って移動可能に設けられた第3支持部62と、を備え、第1ボトムローラ17a及び第2ボトムローラ16aは、第1距離D1が50mm以上65mm以下の範囲となるように配置されており、第3支持部62は、第2距離D2が35mm以上65mm以下の範囲となるように、第3ボトムローラ15aを位置させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ドラフト装置、紡績機及び紡績方法に関する。
ドラフト装置は、繊維束のドラフト経路の最上流側から最下流側に向かって、バックローラ対、サードローラ対、ミドルローラ対、及び、フロントローラ対を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−100725号公報
ドラフト装置においては、繊維束の有効繊維長に応じて、ローラ対の間の距離(ローラゲージ)を決定する必要がある。有効繊維長は、繊維束の種類によって異なる。そのため、従来のドラフト装置では、例えば、短繊維用にローラ対の間の距離が決定されている場合、長繊維の繊維束をドラフトすると、繊維が引き伸ばされず、ドラフト不良が発生し得る。従来のドラフト装置では、例えば、長繊維用にローラ対の間の距離が決定されている場合、短繊維の繊維束をドラフトすると、繊維がローラに引っ掛かり難いため、ドラフトされた繊維束の太さにムラ等が生じ得る。したがって、従来のドラフト装置では、有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトすることができなかった。
本発明によれば、有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトできるドラフト装置、紡績機及び紡績方法を提供することを目的とする。
本発明に係るドラフト装置は、繊維束をドラフトするドラフト装置であって、繊維束のドラフト経路において下流側から上流側に向かって、第1ローラ対、第2ローラ対及び第3ローラ対の順番で配置され、ボトムローラ及びトップローラをそれぞれが有する複数のローラ対と、第1ローラ対の第1ボトムローラを支持する第1支持部と、第2ローラ対の第2ボトムローラを支持する第2支持部と、第3ローラ対の第3ボトムローラを支持すると共に、ドラフト経路に沿って移動可能に設けられた第3支持部と、を備え、第1ボトムローラ及び第2ボトムローラは、第1ボトムローラの中心軸と第2ボトムローラの中心軸との間の第1距離が50mm以上65mm以下の範囲となるように配置されており、第3支持部は、第2ボトムローラの中心軸と第3ボトムローラの中心軸との間の第2距離が35mm以上65mm以下の範囲となるように、第3ボトムローラを位置させる。
これにより、ドラフト装置では、有効繊維長に応じた適切な第2距離に第2ボトムローラと第3ボトムローラとを配置できるため、ドラフト不良等の発生を抑制できる。したがって、ドラフト装置は、有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトできる。
一実施形態においては、第1支持部は、ドラフト経路に対する第1ボトムローラの位置を固定しており、第2支持部は、ドラフト経路に対する第2ボトムローラの位置を固定しており、第1距離は、55mm以上62mm以下の範囲であり、第2距離は、38mm以上43mm以下の範囲で調整されてもよい。これにより、ドラフト装置では、第1支持部及び第2支持部の位置を変更せず、第3支持部の位置を上記の範囲内で変更することにより、有効繊維長の異なる種々の有効繊維束を適切にドラフトできる。
一実施形態においては、複数のローラ対は、第3ローラ対の上流側に配置され、第4ボトムローラ及び第4トップローラを有する第4ローラ対を更に有し、第4ボトムローラを支持すると共に、ドラフト経路に沿って移動可能に設けられた第4支持部を備え、第4支持部は、第3ボトムローラの中心軸と第4ボトムローラの中心軸との間の第3距離が35mm以上65mm以下の範囲となるように、第4ボトムローラを位置させてもよい。これにより、ドラフト装置では、有効繊維長に応じた適切な第3距離に設定でき、有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトできる。
一実施形態においては、第3距離は、40mm以上43mm以下の範囲で調整されてもよい。これにより、ドラフト装置は、より適切な第3距離に設置された第3ローラ対と第4ローラ対により、有効繊維長の異なる種々の繊維束を適切にドラフトできる。
一実施形態においては、第2距離と第3距離との差が3mm以上5mm以下の範囲で調整されてもよい。これにより、ドラフト装置は、繊維束をより適切にドラフトできる。
一実施形態においては、ドラフト経路において第2ローラ対と第3ローラ対との間に配置され、繊維束の幅を規制する第1規制部及び第2規制部を備えてもよい。これにより、有効繊維長に応じて隣り合うローラ対間の距離を大きくしても、上流側のローラ対から規制部までの距離が大きくなるような事態を回避することができる。よって、このドラフト装置によれば、ドラフト抵抗の低下により制御が困難である繊維がローラ対に巻き付くのを抑制できる。
本発明に係るドラフト装置は、繊維束をドラフトするドラフト装置であって、繊維束のドラフト経路において下流側から上流側に向かって、第1ローラ対、第2ローラ対及び第3ローラ対の順番で配置され、ボトムローラ及びトップローラをそれぞれが有する複数のローラ対を備え、第1ローラ対の第1ボトムローラ及び第2ローラ対の第2ボトムローラは、第1ボトムローラの中心軸と第2ボトムローラの中心軸との間の第1距離が50mm以上65mm以下の範囲となるように配置されており、第2ボトムローラ及び第3ローラ対の第3ボトムローラは、第2ボトムローラの中心軸と第3ボトムローラの中心軸との間の第2距離が35mm以上45mm以下の範囲となるように配置されている。
これにより、ドラフト装置では、有効繊維長に応じた適切な第2距離に第2ボトムローラと第3ボトムローラとを配置できるため、ドラフト不良等の発生を抑制できる。したがって、ドラフト装置は、有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトできる。
本発明に係る紡績機は、上記いずれかのドラフト装置と、ドラフト装置でドラフトされた繊維束に撚りを与えて糸を生成する空気紡績装置と、糸を巻き取る巻取装置と、を備える。
これにより、紡績機のドラフト装置では、有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトできる。繊維束を適切にドラフトできるため、空気紡績装置によって生成される糸の糸品質の低下を抑制できる。
一実施形態においては、紡績機は、ドラフト装置でドラフトされる繊維束の有効繊維長の入力を受け付ける入力部と、入力部において入力された有効繊維長に応じてドラフト装置の動作を制御する制御部と、を備えていてもよい。これにより、ドラフト装置において、繊維束の有効繊維長に応じた動作を行うことが可能となる。
本発明に係る紡績方法は、繊維束をドラフトするドラフト装置と、ドラフト装置でドラフトされた繊維束に撚りを与えて糸を生成する空気紡績装置と、を備える紡績機による紡績方法であって、ドラフト装置は、繊維束のドラフト経路において下流側から上流側に向かって、第1ローラ対、第2ローラ対及び第3ローラ対の順番で配置され、ボトムローラ及びトップローラをそれぞれが有する複数のローラ対を備え、第1ローラ対の第1ボトムローラの中心軸と第2ローラ対の第2ボトムローラの中心軸との間の第1距離は、50mm以上65mm以下の範囲で決定されており、繊維束の有効繊維長が38mmの場合には、第2ボトムローラの中心軸と第3ローラ対の第3ボトムローラの中心軸との間の第2距離を35mm以上45mm以下の範囲で調整し、調整後の第2距離で繊維束をドラフトし、繊維束の有効繊維長が51mmの場合には、第2距離を35mm以上65mm以下の範囲で調整し、調整後の第2距離で繊維束をドラフトする。
これにより、有効繊維長の長さに応じて複数のローラ対を適切な位置に配置して繊維束をドラフトできるため、ドラフト不良等の発生を抑制できる。したがって、紡績方法では、有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトできる。その結果、空気紡績装置によって生成される糸の糸品質の低下を抑制できる。
本発明によれば、有効繊維長の異なる種々の繊維束をドラフトできる。
一実施形態に係る紡績機の正面図である。 図1に示す紡績機の紡績ユニットの側面図である。 図2に示す紡績ユニットのドラフト装置の平面図である。 図2に示す紡績ユニットのドラフト装置の側面図である。 第2規制部材の周辺の構造を示す斜視図である。 図2に示す紡績ユニットのドラフト装置の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、紡績機1は、複数の紡績ユニット2と、糸継台車3と、玉揚台車(図示省略)と、第1エンドフレーム4と、第2エンドフレーム5と、を備えている。複数の紡績ユニット2は、一列に配列されている。各紡績ユニット2は、糸Yを生成してパッケージPに巻き取る。糸継台車3は、ある紡績ユニット2で糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、当該紡績ユニット2で糸継動作を行う。玉揚台車は、ある紡績ユニット2でパッケージPが満巻になった場合、パッケージPを玉揚げし、新しいボビンBを当該紡績ユニット2に供給する。
第1エンドフレーム4には、紡績ユニット2で発生した繊維屑及び糸屑等を回収する回収装置等が収容されている。第2エンドフレーム5には、紡績機1に供給される圧縮空気(空気)の空気圧を調整して紡績機1の各部に空気を供給する空気供給部、及び紡績ユニット2の各部に動力を供給するための駆動モータ等が収容されている。第2エンドフレーム5には、機台制御装置100と、表示画面102と、入力キー(入力部)104と、が設けられている。機台制御装置100は、紡績機1の各部を集中的に管理及び制御する。表示画面102は、紡績ユニット2の設定内容及び/又は状態に関する情報等を表示することができる。作業者が入力キー104を用いて適宜の操作を行うことにより、紡績ユニット2の設定作業を行うことができる。
図1及び図2に示されるように、各紡績ユニット2は、糸Yの走行方向において上流側から順に、ドラフト装置6と、空気紡績装置7と、糸監視装置8と、テンションセンサ9と、糸貯留装置11と、ワキシング装置12と、巻取装置13と、を備えている。ユニットコントローラ(制御部)10は、所定数の紡績ユニット2ごとに設けられており、紡績ユニット2の動作を制御する。
ドラフト装置6は、スライバ(繊維束)Sをドラフトする。ドラフト装置6は、スライバSの走行方向において上流側から順に、バックローラ対(第4ローラ対)14と、サードローラ対(第3ローラ対)15と、ミドルローラ対(第2ローラ対)16と、フロントローラ対(第1ローラ対)17と、を有している。各ローラ対14,15,16及び17は、ボトムローラと、トップローラと、を有している。ボトムローラは、第2エンドフレーム5に設けられた駆動モータ又は各紡績ユニット2に設けられた駆動モータにより回転駆動される。ミドルローラ対16のボトムローラに対しては、エプロンベルト18aが設けられている。ミドルローラ対16のトップローラに対しては、エプロンベルト18bが設けられている。
空気紡績装置7は、ドラフト装置6でドラフトされた繊維束Fに旋回空気流によって撚りを与えて糸Yを生成する。より詳細には(ただし、図示省略)、空気紡績装置7は、紡績室と、繊維案内部と、旋回空気流発生ノズルと、中空ガイド軸体と、を有している。繊維案内部は、上流側のドラフト装置6から供給された繊維束Fを紡績室内に案内する。旋回空気流発生ノズルは、繊維束Fが走行する経路の周囲に配置されている。旋回空気流発生ノズルから空気が噴射されることにより、紡績室内に旋回空気流が発生する。この旋回空気流によって、繊維束Fを構成する複数の繊維の各繊維端が反転されて旋回させられる。中空ガイド軸体は、糸Yを紡績室内から空気紡績装置7の外部に案内する。
糸監視装置8は、空気紡績装置7と糸貯留装置11との間において、走行する糸Yの情報を監視して、監視した情報に基づいて糸欠陥の有無を検出する。糸監視装置8は、糸欠陥を検出した場合、糸欠陥検出信号をユニットコントローラ10に送信する。糸監視装置8は、糸欠陥として、例えば、糸Yの太さ異常及び/又は糸Yに含有されている異物を検出する。糸監視装置8は、糸切れ等も検出する。テンションセンサ9は、空気紡績装置7と糸貯留装置11との間において、走行する糸Yのテンションを測定し、テンション測定信号をユニットコントローラ10に送信する。糸監視装置8及び/又はテンションセンサ9の検出結果に基づきユニットコントローラ10が異常有りと判断した場合、紡績ユニット2において、糸Yが切断される。具体的には、空気紡績装置7への空気の供給が停止されて、糸Yの生成が中断されることにより、糸Yが切断される。或いは、別途設けられたカッタにより糸Yが切断されるようにしてもよい。
ワキシング装置12は、糸貯留装置11と巻取装置13との間において、糸Yにワックスを付与する。
糸貯留装置11は、空気紡績装置7と巻取装置13との間において、糸Yの弛みを取る。糸貯留装置11は、空気紡績装置7から糸Yを安定して引き出す機能、糸継台車3による糸継動作時等に空気紡績装置7から送り出される糸Yを滞留させて糸Yが弛むのを防止する機能、及び糸貯留装置11よりも下流側の糸Yのテンションの変動が空気紡績装置7に伝わるのを防止する機能を有している。
巻取装置13は、糸YをボビンBに巻き取ってパッケージPを形成する。巻取装置13は、クレードルアーム21と、巻取ドラム22と、トラバースガイド23と、を有している。クレードルアーム21は、ボビンBを回転可能に支持する。クレードルアーム21は、支軸24によって揺動可能に支持されており、ボビンBの表面又はパッケージPの表面を巻取ドラム22の表面に適切な圧力で接触させる。第2エンドフレーム5に設けられた駆動モータ(図示省略)が、複数の紡績ユニット2の巻取ドラム22を一斉に駆動する。これにより、各紡績ユニット2において、ボビンB又はパッケージPが巻取方向に回転させられる。各紡績ユニット2のトラバースガイド23は、複数の紡績ユニット2で共有されるシャフト25に設けられている。第2エンドフレーム5の駆動モータがシャフト25を巻取ドラム22の回転軸方向に往復駆動することによって、回転するボビンB又はパッケージPに対してトラバースガイド23が糸Yを所定幅でトラバースする。
糸継台車3は、ある紡績ユニット2において糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、当該紡績ユニット2まで走行して、糸継動作を行う。糸継台車3は、糸継装置26と、サクションパイプ27と、サクションマウス28と、を有している。サクションパイプ27は、支軸31によって回動可能に支持されており、空気紡績装置7からの糸Yを捕捉して糸継装置26に案内する。サクションマウス28は、支軸32によって回動可能に支持されており、巻取装置13からの糸Yを捕捉して糸継装置26に案内する。糸継装置26は、案内された糸Y同士の糸継ぎを行う。糸継装置26は、圧縮空気を用いるスプライサ、又は糸Yを機械的に継ぐノッター等である。
糸継台車3が糸継ぎ動作を行うとき、パッケージPを反巻取方向に回転(逆回転)させる。このときには、パッケージPが巻取ドラム22から離間するようにクレードルアーム21がエアーシリンダ(図示省略)によって移動させられ、糸継台車3に設けられた逆回転用ローラ(図示省略)によってパッケージPが逆回転させられる。
続いて、ドラフト装置6について詳細に説明する。図3及び図4に示されるように、バックローラ対14は、スライバSを走行させるドラフト経路Rを挟んで対向するバックボトムローラ(第4ボトムローラ)14a及びバックトップローラ(第4トップローラ)14bを有している。サードローラ対15は、ドラフト経路Rを挟んで対向するサードボトムローラ(第3ボトムローラ)15a及びサードトップローラ15bを有している。ミドルローラ対16は、ドラフト経路Rを挟んで対向するミドルボトムローラ(第2ボトムローラ)16a及びミドルトップローラ16bを有している。ミドルボトムローラ16aには、エプロンベルト18aが架けられている。ミドルトップローラ16bには、エプロンベルト18bが架けられている。フロントローラ対17は、ドラフト経路Rを挟んで対向するフロントボトムローラ(第1ボトムローラ)17a及びフロントトップローラ17bを有している。
複数のローラ対14,15,16及び17は、ケンス(図示省略)から供給されたスライバSをドラフトしつつ上流側から下流側に走行させ、繊維束Fを空気紡績装置7に供給する。以下、ドラフト経路Rに沿った方向を「ドラフト方向」という。ドラフト方向における上流側を単に「上流側」といい、ドラフト方向における下流側を単に「下流側」という。
バックボトムローラ14aは、バックローラハウジング(第4支持部)61に回転可能に支持されている。サードボトムローラ15aは、サードローラハウジング(第3支持部)62に回転可能に支持されている。ミドルボトムローラ16aは、ミドルローラハウジング(第2支持部)63に回転可能に支持されている。フロントボトムローラ17aは、フロントローラハウジング(第1支持部)64に回転可能に支持されている。各ボトムローラ14a,15a,16a及び17aは、下流側のローラほど速くなるように互いに異なる回転速度で回転させられる。
各ローラハウジング61,62,63及び64は、機台フレーム20に取り付けられている。フロントローラハウジング64及びミドルローラハウジング63は、機台フレーム20に移動不能に固定されている。これにより、フロントボトムローラ17a及びミドルボトムローラ16aは、ドラフト経路Rに対する位置が固定されている。本実施形態では、フロントボトムローラ17aとミドルボトムローラ16aとの間の距離は調整しないため、フロントローラハウジング64及びミドルローラハウジング63は1つのハウジングとして形成されていてもよい。
バックローラハウジング61及びサードローラハウジング62のそれぞれは、機台フレーム20に対して移動可能に設けられている。バックローラハウジング61及びサードローラハウジング62のそれぞれは、ドラフト経路Rに沿って移動させられ、任意の位置で固定される。具体的には、バックローラハウジング61及びサードローラハウジング62のそれぞれは、例えば、機台フレーム20に対してドラフト経路Rに沿って摺動可能に設けられており、固定具(図示省略)によって所定の位置で機台フレーム20に固定される。バックボトムローラ14a及びサードボトムローラ15aのそれぞれは、ドラフト経路Rに沿って移動可能に設けられており、その位置がドラフト経路Rに沿って調整可能である。
図6に示されるように、フロントボトムローラ17aの中心軸17cとミドルボトムローラ16aの中心軸16cとの間の第1距離D1は、一定の距離に維持されている。第1距離D1は、フロントボトムローラ17aの中心軸17cを通り且つドラフト経路Rに直交する線と、ミドルボトムローラ16aの中心軸16cを通り且つドラフト経路Rに直交する線との間の距離である。
ミドルボトムローラ16aの中心軸16cとサードボトムローラ15aの中心軸15cとの間の第2距離D2は、サードローラハウジング62をドラフト経路Rに沿って移動させることにより、調整することができる。第2距離D2は、ミドルボトムローラ16aの中心軸16cを通り且つドラフト経路Rに直交する線と、サードボトムローラ15aの中心軸15cを通り且つドラフト経路Rに直交する線との間の距離である。
サードボトムローラ15aの中心軸15cとバックボトムローラ14aの中心軸14cとの間の第3距離D3は、バックローラハウジング61及び/又はサードローラハウジング62をドラフト経路Rに沿って移動させることにより、調整することができる。第3距離D3は、サードボトムローラ15aの中心軸15cを通り且つドラフト経路Rに直交する線と、バックボトムローラ14aの中心軸14cを通り且つドラフト経路Rに直交する線との間の距離である。
第1距離D1、第2距離D2及び第3距離D3は、スライバSの有効繊維長に応じて調整される。第1距離D1は、50mm以上65mm以下、好ましくは55mm以上62m以下の距離である。第1距離D1が49mm以下の場合、例えば、ドラフト装置6を駆動したとしても、有効繊維長51mmのスライバSがドラフトできないことがある(すなわち、ドラフト装置6から繊維束Fが送り出されないことがある)。或いは、第1距離D1が49mm以下の場合、有効繊維長が51mmのスライバSの一部の繊維の両端がフロントローラ対17とミドルローラ対16にニップされてしまい、フロントローラ対17から送り出される繊維束Fに太さムラが発生することがある。その結果、当該繊維束Fから生成された糸Yにも太さムラが発生し、糸監視装置8により当該部分が糸欠陥として検出される。第1距離D1が66mm以上になると、有効繊維長が51mmのスライバSの一部の繊維の両端がフロントローラ対17とミドルローラ対16の何れにもニップされなくなり、ドラフト装置6がスライバSの動きを制御できなくなることがある。
第2距離D2は、35mm以上65mm以下の距離となるように調整される。すなわち、第2距離D2が35mm以上65mm以下の距離となる位置にサードボトムローラ15aが位置するように、サードローラハウジング62は移動させられる。サードローラハウジング62の移動範囲は、第2距離D2が35mm以上65mm以下となる範囲よりも広くてもよい。第2距離D2は、スライバSの有効繊維長が38mmの場合、38mm以上43mm以下、好ましくは39mm以上42mm以下の距離となるように調整される。第2距離D2は、スライバSの有効繊維長が51mmの場合、38mm以上60mm以下、好ましくは、50mm以上60mm以下の距離となるように調整される。
第2距離D2が34mm以下の場合、有効繊維長が38mmのスライバSの一部の繊維の両端がフロントローラ対17とミドルローラ対16にニップされてしまい、フロントローラ対17から送り出される繊維束Fに太さムラが発生することがある。その結果、当該繊維束Fから生成された糸Yにも太さムラが発生し、糸監視装置8により当該部分が糸欠陥として検出される。第2距離D2が66mm以上になると、有効繊維長が38mmのスライバSの一部の繊維の両端がフロントローラ対17とミドルローラ対16の何れにもニップされなくなり、ドラフト装置6がスライバSの動きを制御できなくなることがある。その結果、例えば、糸Yに大幅な太さムラが発生することがある。同様の説明が、次に説明する第3距離D3についても可能である。
第3距離D3は、35mm以上65mm以下の距離となるように調整される。すなわち、第3距離D3が35mm以上65mm以下の距離となる位置にバックボトムローラ14aが位置するように、バックローラハウジング61は移動させられる。バックローラハウジング61の移動範囲は、第3距離D3が35mm以上65mm以下となる範囲よりも広くてもよい。第3距離D3は、スライバSの有効繊維長が38mmの場合、40mm以上50m以下、好ましくは42mm以上45mm以下の距離となるように調整される。第3距離D3は、スライバSの有効繊維長が51mmの場合、40mm以上62m以下、好ましくは50mm以上60mm以下の距離となるように調整される。第2距離D2と第3距離D3との差が3mm以上5mm以下の範囲に収まるように、第2距離D2と第3距離D3が定められる。
各トップローラ14b,15b,16b及び17bは、ドラフトクレードル65に回転可能に支持されている。各トップローラ14b,15b,16b及び17bは、各ボトムローラ14a,15a,16a及び17aに所定圧力で接触させられて従動回転させられる。
ドラフトクレードル65の側面には、サイドガイド66が取り付けられている。サイドガイド66は、フロントトップローラ17bの中心軸17dとミドルトップローラ16bの中心軸16dとの間の距離、ミドルトップローラ16bの中心軸16dとサードトップローラ15bの中心軸15dとの間の距離、及びサードトップローラ15bの中心軸15dとバックトップローラ14bの中心軸14dとの間の距離を規定している。
本実施形態では、フロントトップローラ17bの中心軸17dとミドルトップローラ16bの中心軸16dとの間の距離は、第1距離D1と同じ距離に調整される。ミドルトップローラ16bの中心軸16dとサードトップローラ15bの中心軸15dとの間の距離は、第2距離D2と同じ距離に調整される。サードトップローラ15bの中心軸15dとバックトップローラ14bの中心軸14dとの間の距離は、第3距離D3と同じ距離に調整される。サイドガイド66は、フロントボトムローラ17aとミドルボトムローラ16aとの間の第1距離D1、ミドルボトムローラ16aとサードボトムローラ15aとの間の第2距離D2、及びサードボトムローラ15aとバックボトムローラ14aとの間の第3距離D3に応じて、交換される。図4では、サイドガイド66が1枚の板状部材から構成されているように図示されている。しかし、各トップローラ14b,15b,16b及び17bは、個別のローラ毎又は所定数のローラ毎に設けられたガイドによりドラフトクレードル65に対して位置決めされていてもよい。
ドラフトクレードル65は、各トップローラ14b,15b,16b及び17bが各ボトムローラ14a,15a,16a及び17aに所定圧力で接触する位置と、各トップローラ14b,15b,16b及び17bが各ボトムローラ14a,15a,16a及び17aから離間する位置とに、支軸67を中心として回動可能に設けられている。ドラフトクレードル65は、隣り合う一対の紡績ユニット2のそれぞれが備えるドラフト装置6の各トップローラ14b,15b,16b及び17bを回転可能に支持している。
バックローラ対14の上流側には、案内部材71が配置されている(図1及び図2では省略)。案内部材71には、スライバSが通される貫通孔71aが設けられている。案内部材71は、ケンス(図示省略)から供給されたスライバSをドラフト経路R上に案内する。
サードローラ対15とミドルローラ対16との間には、第1規制部72と、第2規制部73と、が配置されている(図1及び図2では省略)。第1規制部72及び第2規制部73は、ドラフト方向の下流側からこの順番で配置されている。つまり、第1規制部72は、第2規制部73の下流側に配置されている。第1規制部72と第2規制部73とは隣接して配置されている。第1規制部72には、スライバSが通される貫通孔72aが設けられており、スライバSの幅を貫通孔72aに規制する。第2規制部73には、スライバSが通される貫通孔73aが設けられており、スライバSの幅を貫通孔73aの幅に規制する。貫通孔72aの幅は貫通孔73aの幅よりも狭くてもよい。
第1規制部72は、支持部材(図示省略)に支持されている。支持部材は、機台高さ方向においてドラフト経路Rの下側に位置しており、ミドルボトムローラ16aを支持するミドルローラハウジング63に取り付けられている。これにより、ミドルローラ対16に対する第1規制部72の位置が維持されている。
図5に示されるように、第2規制部73は、支持部材74に支持されている。支持部材74は、機台高さ方向においてドラフト経路Rの下側に位置しており、サードボトムローラ15aを支持するミドルローラハウジング63に取り付けられている。これにより、サードローラ対15に対する第2規制部73の位置が維持されている。
支持部材74は、固定部74aと、支持部74bと、張出部74cと、を有している。固定部74a、支持部74b及び張出部74cは、例えば、板状部材を曲げ加工することにより、一体に成形されている。固定部74aは、ミドルローラハウジング63に固定される。固定部74aは、例えば、ねじによってミドルローラハウジング63に取り付けられている。固定部74aの下側端部において、板状部材が曲げられて、板状部材が重なって設けられている。これにより、固定部74aの強度が増加されている。支持部74bは、第2規制部73を支持する。張出部74cは、固定部74aに対して略直角に屈曲し、ドラフト経路Rと略平行に延在している。張出部74cは、固定部74aの上端部からサードボトムローラ15aに向かって張り出している。張出部74cの先端は、サードボトムローラ15aに近接している。張出部74cは、後述する繊維回収装置80によってスライバSが吸引されることを抑制する。
サードボトムローラ15aには、清掃装置75が設けられている(図1及び図2では省略)。清掃装置75は、サードボトムローラ15aの外周面に付着した繊維片を除去する。清掃装置75は、バックボトムローラ14aにも設けられている。
各ボトムローラ14a,15a及び16aに対して各トップローラ14b,15b及び16bの反対側には、繊維回収装置80が配置されている(図1及び図2では省略)。図6に示されるように、繊維回収装置80は、本体部81と、吸引路83と、吸引口84と、を備えている。なお、図6に示されるように、ドラフト装置6は、鉛直方向に対してバックローラ対14が上側に位置し且つフロントローラ対17が下側に位置した状態で、各トップローラ14b,15b,16b及び17bに対して各ボトムローラ14a,15a,16a及び17bが下側に位置する方向に傾斜して配置されている。
吸引路83は、機台フレーム20に設けられた吸引管93を介して第1エンドフレーム4内のブロワ等の回収装置に接続されている。これにより、ドラフト装置6で発生した繊維片は、吸引口84から吸引され、吸引路83及び吸引管93を通って、回収装置により回収される。なお、繊維回収装置80は、第2距離D2及び/又は第3距離D3に応じて吸引口84の位置が調整できるように構成されていてもよい。
続いて、紡績機1を用いた紡績方法について説明する。最初に、作業者によって、表示画面102に表示された設定画面に基づいて、入力キー104によりスライバSの有効繊維長が設定される。有効繊維長の設定は、入力キー104によってロットが設定されることにより自動で設定されてもよいし、表示画面102に表示された複数の候補の中から選択されることで設定されてもよいし、入力キー104によって該当する数値が入力されることによって設定されてもよい。機台制御装置100は、入力キー104によって入力された入力情報に基づいて有効繊維長を設定する。ユニットコントローラ10は、設定された有効繊維長に基づいてドラフト装置6を制御する。
ドラフト装置6において、第2距離D2及び第3距離D3を調整する。具体的には、第2距離D2及び第3距離D3が機台制御装置100で設定した有効繊維長に応じた距離になるように、バックローラハウジング61及び/又はサードローラハウジング62の位置を調整して、バックボトムローラ14a及びサードボトムローラ15aの位置を決定する。第2距離D2及び第3距離D3の調整が終了すると、紡績ユニット2において紡績動作を開始させる。紡績動作が開始されると、スライバSは、上記のように調整されたドラフト装置6によりドラフトされ、空気紡績装置7に送られる。空気紡績装置7は、空気によって繊維束Fに旋回流により撚りを与え、糸Yを生成する。空気紡績装置7により生成された糸Yは、巻取装置13によりパッケージPに巻き取られる。
以上説明したように、本実施形態に係る紡績機1のドラフト装置6では、第1距離D1は、50mm以上65mm以下の範囲に設定されている。サードローラハウジング62は、第2距離D2が35mm以上65mm以下となる範囲にサードボトムローラ15aを位置させる。これにより、ドラフト装置6では、有効繊維長に応じた適切な第2距離D2にミドルボトムローラ16aとサードボトムローラ15aとを配置できるため、ドラフト不良等の発生を抑制できる。したがって、ドラフト装置6は、有効繊維長の異なる種々のスライバSをドラフトできる。具体的には、1つのドラフト装置6において、例えばサードボトムローラ15aの位置を調整することにより、有効繊維長が38mmであるスライバSと、有効繊維長が51mmであるスライバSとの異なる2種類のスライバSをドラフトすることができる。換言すると、有効繊維長が38mmである繊維束をドラフトするための専用のドラフト装置と、有効繊維長が51mmである繊維束をドラフトするための専用のドラフト装置と、を個別に設けなくてよい。
本実施形態では、フロントローラハウジング64及びミドルローラハウジング63のそれぞれは、フロントボトムローラ17a及びミドルボトムローラ16aのドラフト経路Rに対する位置を固定している。第1距離D1は、55mm以上62mm以下の範囲で設定され、第2距離D2は、38mm以上43mm以下の範囲で調整される。これにより、ドラフト装置6では、フロントローラハウジング64及びミドルローラハウジング63の位置を変更せず、サードローラハウジング62の位置を上記の範囲で調整することにより、有効繊維長の異なる種々のスライバSを適切にドラフトできる。
本実施形態では、ドラフト装置6は、バックローラ対14のバックボトムローラ14aを支持すると共に、ドラフト経路Rに沿って移動可能に設けられたバックローラハウジング61を備えている。バックローラハウジング61は、第3距離D3が35mm以上65mm以下となる範囲にバックボトムローラ14aを位置させる。これにより、ドラフト装置6では、有効繊維長に応じた適切な第3距離D3に設定でき、有効繊維長の異なる種々のスライバSをドラフトできる。
本実施形態では、第3距離D3は、40mm以上43mm以下の範囲で調整される。これにより、ドラフト装置6は、より適切な第3距離D3に設置されたサードローラ対15とバックローラ対14により、有効繊維長の異なる種々のスライバSを適切にドラフトできる。
本実施形態では、第2距離D2と第3距離D3との差が3mm以上5mm以下の範囲で調整される。これにより、ドラフト装置6は、スライバSをより適切にドラフトできる。
本実施形態では、ドラフト装置6は、ミドルローラ対16とサードローラ対15との間に配置され、スライバSの幅を規制する第1規制部72及び第2規制部73を備えている。これにより、有効繊維長に応じて隣り合うローラ対間の距離を大きくしても、上流側のローラ対から第1規制部72及び第2規制部73までの距離が大きくなるような事態を回避することができる。よって、ドラフト装置6によれば、ドラフト抵抗の低下により制御が困難である繊維がローラ対に巻き付くのを抑制できる。
本実施形態では、紡績機1は、ドラフト装置6でドラフトされるスライバSの有効繊維長の入力を受け付ける入力キー104を備えている。紡績ユニット2は、入力キー104において入力された有効繊維長に応じてドラフト装置6の動作を制御するユニットコントローラ10と、を備えている。これにより、ドラフト装置6において、スライバSの有効繊維長に応じた動作を行うことが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、フロントローラハウジング64及びミドルローラハウジング63が機台フレーム20に移動不能に固定されている形態を一例に説明した。しかし、フロントローラハウジング64及びミドルローラハウジング63は、機台フレーム20に移動可能に設けられていてもよい。すなわち、フロントボトムローラ17a及びミドルボトムローラ16aの位置が調整可能に設けられていてもよい。
上記実施形態では、サードローラハウジング62及びバックローラハウジング61が機台フレーム20に対して移動可能に設けられている形態を一例に説明した。しかし、サードローラハウジング62及びバックローラハウジング61は、機台フレーム20に移動不能に固定されていてもよい。この場合、第1距離D1が50mm以上65mm以下の範囲の距離となるようにフロントローラハウジング64及びミドルローラハウジング63が配置され、第2距離D2が35mm以上45mm以下の範囲の距離となるように、サードローラハウジング62の位置に対してミドルローラハウジング63の位置が調整される。
上記実施形態では、作業者がバックローラハウジング61及び/又はサードローラハウジング62の位置を移動させることによって、バックボトムローラ14a及びサードボトムローラ15aの位置を調整する形態を一例に説明した。しかし、バックボトムローラ14a及びサードボトムローラ15aの位置を自動で調整してもよい。具体的には、紡績機1では、機台制御装置100において設定されたスライバSの有効繊維長に応じて、バックローラハウジング61及びサードローラハウジング62が例えばアクチュエータによって移動されてもよい。これにより、有効繊維長に応じて、ドラフト装置6のレイアウトを自動で調整することができる。
上記実施形態では、ボトムローラ14a,15a,16a,17aの中心軸14c,15c,16c,17cとトップローラ14b,15b,16b,17bの中心軸14d,15d,16d,17dとのそれぞれが、ドラフト経路Rに直交する直線上に位置する形態を一例に説明した。しかし、ボトムローラとトップローラとは、上記直線上に位置していなくてもよい。すなわち、トップローラは、ボトムローラに対して、ドラフト経路Rにおいて前後にオフセットして配置されていてもよい。
空気紡績装置7は、繊維束Fの撚りが空気紡績装置7の上流側に伝わるのを防止するために、繊維案内部に保持されて紡績室内に突出するように配置されたニードルを更に備えていてもよい。また、空気紡績装置7は、そのようなニードルに代えて、繊維案内部の下流側端部によって、繊維束の撚りが空気紡績装置の上流側に伝わるのを防止するものであってもよい。更に、空気紡績装置7は、上記の構成に代えて、互いに反対方向に繊維束Fに撚りを掛ける一対のエアージェットノズルを備えていてもよい。
紡績ユニット2では、糸貯留装置11が空気紡績装置7から糸Yを引き出す機能を有していたが、デリベリローラとニップローラとで空気紡績装置7から糸Yが引き出されてもよい。デリベリローラとニップローラとで空気紡績装置7から糸Yを引き出す場合、糸貯留装置11の代わりに、吸引空気流で糸Yの弛みを吸収するスラックチューブ又は機械的なコンペンセータ等を設けてもよい。
紡績機1では、機台高さ方向において、上側で供給された糸Yが下側で巻き取られるように各装置が配置されていた。しかし、下側で供給された糸が上側で巻き取られるように各装置が配置されていてもよい。
紡績機1では、ドラフト装置6のボトムローラの少なくとも一つ及びトラバースガイド23が、第2エンドフレーム5からの動力によって(すなわち、複数の紡績ユニット2共通で)駆動されていた。しかし、紡績ユニット2の各部(例えば、ドラフト装置、紡績装置、巻取装置等)が紡績ユニット2ごとに独立して駆動されてもよい。
糸Yの走行方向において、テンションセンサ9が糸監視装置8の上流側に配置されてもよい。ユニットコントローラ10は、1つ紡績ユニット2ごとに設けられてもよい。紡績ユニット2において、ワキシング装置12、テンションセンサ9及び糸監視装置8は、省略されてもよい。
図1では、紡績機1は、チーズ形状のパッケージPを巻き取るように図示されているが、コーン形状のパッケージを巻き取ることも可能である。コーン形状のパッケージの場合、糸のトラバースにより糸の弛みが発生するが、当該弛みは、糸貯留装置11で吸収することができる。各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
1…紡績機、6…ドラフト装置、7…空気紡績装置、13…巻取装置、14…バックローラ対(第4ローラ対)、14a…バックボトムローラ(第4ボトムローラ)、14b…バックトップローラ(第4トップローラ)、14c…中心軸、15…サードローラ対(第3ローラ対)、15a…サードボトムローラ(第3ボトムローラ)、15c…中心軸、16…ミドルローラ対(第2ローラ対)、16a…ミドルボトムローラ(第2ボトムローラ)、16c…中心軸、17…フロントローラ対(第1ローラ対)、17a…フロントボトムローラ(第1ボトムローラ)、17c…中心軸、61…バックローラハウジング(第4支持部)、62…サードローラハウジング(第3支持部)、63…ミドルローラハウジング(第2支持部)、64…フロントローラハウジング(第1支持部)、F…繊維束、S…スライバ(繊維束)、Y…糸。

Claims (10)

  1. 繊維束をドラフトするドラフト装置であって、
    前記繊維束のドラフト経路において下流側から上流側に向かって、第1ローラ対、第2ローラ対及び第3ローラ対の順番で配置され、ボトムローラ及びトップローラをそれぞれが有する複数のローラ対と、
    前記第1ローラ対の第1ボトムローラを支持する第1支持部と、
    前記第2ローラ対の第2ボトムローラを支持する第2支持部と、
    前記第3ローラ対の第3ボトムローラを支持すると共に、前記ドラフト経路に沿って移動可能に設けられた第3支持部と、を備え、
    前記第1ボトムローラ及び前記第2ボトムローラは、前記第1ボトムローラの中心軸と前記第2ボトムローラの中心軸との間の第1距離が50mm以上65mm以下の範囲となるように配置されており、
    前記第3支持部は、前記第2ボトムローラの前記中心軸と前記第3ボトムローラの中心軸との間の第2距離が35mm以上65mm以下の範囲となるように、前記第3ボトムローラを位置させる、ドラフト装置。
  2. 前記第1支持部は、前記ドラフト経路に対する前記第1ボトムローラの位置を固定しており、
    前記第2支持部は、前記ドラフト経路に対する前記第2ボトムローラの位置を固定しており、
    前記第1距離は、55mm以上62mm以下の範囲であり、
    前記第2距離は、38mm以上43mm以下の範囲で調整される、請求項1に記載のドラフト装置。
  3. 複数の前記ローラ対は、前記第3ローラ対の上流側に配置され、第4ボトムローラ及び第4トップローラを有する第4ローラ対を更に有し、
    前記第4ボトムローラを支持すると共に、前記ドラフト経路に沿って移動可能に設けられた第4支持部を備え、
    前記第4支持部は、前記第3ボトムローラの前記中心軸と前記第4ボトムローラの中心軸との間の第3距離が35mm以上65mm以下の範囲となるように、前記第4ボトムローラを位置させる、請求項1又は2に記載のドラフト装置。
  4. 前記第3距離は、40mm以上43mm以下の範囲で調整される、請求項3に記載のドラフト装置。
  5. 前記第2距離と前記第3距離との差が3mm以上5mm以下の範囲で調整される、請求項3又は4に記載のドラフト装置。
  6. 前記ドラフト経路において前記第2ローラ対と前記第3ローラ対との間に配置され、前記繊維束の幅を規制する第1規制部及び第2規制部を備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のドラフト装置。
  7. 繊維束をドラフトするドラフト装置であって、
    前記繊維束のドラフト経路において下流側から上流側に向かって、第1ローラ対、第2ローラ対及び第3ローラ対の順番で配置され、ボトムローラ及びトップローラをそれぞれが有する複数のローラ対を備え、
    前記第1ローラ対の第1ボトムローラ及び前記第2ローラ対の第2ボトムローラは、前記第1ボトムローラの中心軸と前記第2ボトムローラの中心軸との間の第1距離が50mm以上65mm以下の範囲となるように配置されており、
    前記第2ボトムローラ及び前記第3ローラ対の第3ボトムローラは、前記第2ボトムローラの前記中心軸と前記第3ボトムローラの中心軸との間の第2距離が35mm以上45mm以下の範囲となるように配置されている、ドラフト装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のドラフト装置と、
    前記ドラフト装置でドラフトされた前記繊維束に撚りを与えて糸を生成する空気紡績装置と、
    前記糸を巻き取る巻取装置と、を備える、紡績機。
  9. 前記ドラフト装置でドラフトされる前記繊維束の有効繊維長の入力を受け付ける入力部と、
    前記入力部において入力された前記有効繊維長に応じて前記ドラフト装置の動作を制御する制御部と、を備える、請求項8に記載の紡績機。
  10. 繊維束をドラフトするドラフト装置と、前記ドラフト装置でドラフトされた前記繊維束に撚りを与えて糸を生成する空気紡績装置と、を備える紡績機による紡績方法であって、
    前記ドラフト装置は、前記繊維束のドラフト経路において下流側から上流側に向かって、第1ローラ対、第2ローラ対及び第3ローラ対の順番で配置され、ボトムローラ及びトップローラをそれぞれが有する複数のローラ対を備え、
    前記第1ローラ対の第1ボトムローラの中心軸と前記第2ローラ対の第2ボトムローラの中心軸との間の第1距離は、50mm以上65mm以下の範囲で決定されており、
    前記繊維束の有効繊維長が38mmの場合には、前記第2ボトムローラの前記中心軸と前記第3ローラ対の第3ボトムローラの中心軸との間の第2距離を35mm以上45mm以下の範囲で調整し、調整後の前記第2距離で前記繊維束をドラフトし、
    前記繊維束の有効繊維長が51mmの場合には、前記第2距離を35mm以上65mm以下の範囲で調整し、調整後の前記第2距離で前記繊維束をドラフトする、紡績方法。
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