JP2017067311A - 薄型温冷風装置およびこれに用いる熱交換器ユニットの製造方法 - Google Patents

薄型温冷風装置およびこれに用いる熱交換器ユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄くて軽くて小型で天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置を提供する。
【解決手段】遠心ファン22の360度に亘って空気を吹き出す吹き出し部の幅と同程度の厚みとなるようにチューブ部材を積層した4つの熱交換器30を吹き出し部の周囲を囲むように井桁状に配置し、4つの熱交換器30の一方の積層端面側に、4つの熱交換器30に熱交換媒体を並列に給排するための深さの幅に対する比が1/3以下の第1流路および第2流路が形成された第1扁平流路部材50と第2扁平流路部材60を配置する。これにより、薄型温冷風装置20を薄くて軽くて小型で天井または壁に取り付けられるものとすることができる。しかも、第1扁平流路部材50と第2扁平流路部材60とを4つの熱交換器30の同一積層端面側に配置したので、第1扁平流路部材50や第2扁平流路部材60への熱交換媒体の供給配管と排出配管とを隣接して配設することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄型温冷風装置およびこれに用いる熱交換器ユニットの製造方法に関し、詳しくは、天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置およびこれに用いる熱交換器ユニットの製造方法に関する。
従来、この種の薄型温冷風装置としては、筐体の側面を形成する側面パネルを天井の面より下方に配置し、その側面パネルに吸込口を形成し、筐体の底面を形成する化粧パネルに吹出口を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、上述の構成とすることにより、送風ファンを小型化し、天井の汚れを防止し、ショートサーキットの発生を防止し、室内機の薄型化を図ることができるとしている。
特開2015−140970号公報
浴室に隣接の脱衣室或いは脱衣所は、居室と異なり、空調が行われていない場合が多い。このため、冬は寒く夏は暑くなり、衣服の着脱時に不快な思いをする。こうした不都合に対して脱衣室或いは脱衣所に空調装置を取り付けることも考えられるが、壁掛け型や天井型のものを用いるとしても体格が大きかったり重量が大きかったりして、取り付けに相応しくない。
本発明の薄型温冷風装置は、薄くて軽くて小型で天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置を提供することを主目的とする。
本発明の薄型温冷風装置に用いる熱交換器ユニットの製造方法は、薄くて軽くて小型で天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置に用いられる熱交換器ユニットを簡易に製造することを主目的とする。
本発明の薄型温冷風装置およびこれに用いる熱交換器ユニットの製造方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置であって、
所定の幅で360度に亘って空気の吹き出し口を有する遠心ファンと、
扁平な熱交換用チューブを前記所定の幅と同一の高さとなるように複数積層して構成されると共に前記遠心ファンの吹き出し口を360度に亘って囲むように配置され、前記遠心ファンの吹き出し口からの空気を熱交換により加熱又は冷却する複数の熱交換器と、
前記複数の熱交換器の一方の積層端面側に配置され、前記複数の熱交換器の各一対の流出入口の一方に並列に接続される複数の第1開口部を有し深さの幅に対する比が1/3以下の断面となるように形成された第1流路を有する第1扁平流路部材と、
前記複数の熱交換器の前記一方側の積層端面側または他方の積層端面側に配置され、前記複数の熱交換器の各一対の流出入口の他方に並列に接続される複数の第2開口部を有し深さの幅に対する比が1/3以下の断面となるように形成された第2流路を有する第2扁平流路部材と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の薄型温冷風装置では、複数の熱交換器を、扁平な熱交換用チューブを遠心ファンの吹き出し口の幅(所定の幅)と同一の高さとなるように複数積層して構成し、遠心ファンの吹き出し口を360度に亘って囲むように配置する。幅に対する高さの比が1/3以下の断面となるように形成された第1流路を有する第1扁平流路部材を第1流路の複数の第1開口部が複数の熱交換器の一対の流出入口の一方に接続するように複数の熱交換器の一方の積層端面側に配置する。深さの幅に対する比が1/3以下の断面となるように形成された第2流路を有する第2扁平流路部材を第2流路の複数の第2開口部が複数の熱交換器の一対の流出入口の他方に接続するように複数の熱交換器の一方側の積層端面側か或いは他方の積層端面側に配置する。この薄型温冷風装置では、第1扁平流路部材を熱交換媒体の供給側とすれば、第2扁平流路部材は熱交換部材の排出側となり、逆に、第2扁平流路部材を熱交換媒体の供給側とすれば、第1扁平流路部材は熱交換部材の排出側となる。したがって、第1扁平流路部材と第2扁平流路部材とのうちの一方に熱交換媒体を供給すると共に遠心ファンを駆動することにより、360度に亘って温風または冷風を供給することができる。薄型温冷風装置の厚みは、遠心ファンの吹き出し口の幅と第1扁平流路部材の厚みと第2扁平流路部材の厚みとの和程度となるから、第1扁平流路部材の第1流路や第2扁平流路部材の第2流路を深さの幅に対する比が1/3以下の断面となるように形成することにより、薄型温冷風装置の厚みを薄くすることができる。また、小型の遠心ファンを用いて構成することができるから、軽くて小型のものとすることができる。この結果、薄くて軽くて小型で天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置とすることができる。
ここで、複数の熱交換器は、複数体として構成されてもよいし、一体として構成されてもよい。複数の熱交換器を複数体として構成した場合、複数体で遠心ファンの吹き出し口を取り囲むようにすればよい。また、複数の熱交換器を一体として構成する場合、一対の流出入口を連通する熱交換媒体の流路がブロック毎に形成されて全体として環状となるようにすればよい。
こうした本発明の薄型温冷風装置において、前記複数の熱交換器は、前記一方の積層端面側に前記一対の流出入口が形成されており、前記第1扁平流路部材は、前記複数の熱交換器の前記一方の積層端面に隣接するよう配置され、前記第2扁平流路部材は、前記複数の熱交換器の前記一方の積層端面側に該一方の積層端面とにより前記第1扁平流路部材を挟持するよう配置されている、ものとすることもできる。即ち、複数の熱交換器の一方の積層端面側に第1扁平流路部材と第2扁平流路部材とをこの順に積み重ねるのである。こうすれば、薄型温冷風装置の下端面から複数の熱交換器の上端面までの高さを小さくすることができる。また、第1扁平流路部材と第2扁平流路部材とが隣接して配置されるから、第1扁平流路部材や第2扁平流路部材への熱交換媒体の供給配管と排出配管とを隣接して配設することができる。この場合、前記第1扁平流路部材は、前記第1流路が前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の他方を回避するように形成されていると共に、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の他方と前記第2扁平流路部材との接続用の複数の貫通孔が形成されているものとすることもできる。
本発明の薄型温冷風装置において、前記複数の熱交換器は、前記一方の積層端面側に前記一対の流出入口の一方が形成されていると共に前記他方の積層端面側に前記一対の流出入口の他方が形成されており、前記第1扁平流路部材は、前記複数の熱交換器の前記一方の積層端面に隣接するよう配置され、前記第2扁平流路部材は、前記複数の熱交換器の前記他方の積層端面に接するように配置されている、ものとすることもできる。即ち、複数の熱交換器の一方の積層端面側に第1扁平流路部材を配置し、他方の積層端面側に第2扁平流路部材を配置するのである。こうすれば、第1扁平流路部材と第2扁平流路部材とが隣接して配置されないから、第1扁平流路部材と第2扁平流路部材との間で熱交換が行われることにより、熱交換効率が低下するのを抑制することができる。
本発明の薄型温冷風装置において、前記第1扁平流路部材は、前記第1流路の深さが外部との取付部から奥に向けて段階的に浅くなるように形成されており、前記第2扁平流路部材は、前記第2流路の深さが外部からの取付部から奥に向けて段階的に浅くなるように形成されている、ものとすることもできる。このように第1流路や第2流路の深さを外部からの取付部から奥に向けて段階的に浅くなるようにすることにより、第1流路や第2流路における熱交換媒体の流速をある程度の範囲にすることができ、各熱交換器に略均等に熱交換媒体を供給することができる。なお、この場合、熱交換媒体の流速が略一定になるようにするのが好ましい。
本発明の熱交換器ユニットの製造方法は、
所定の幅で360度に亘って空気の吹き出し口を有する遠心ファンと共に天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置に組み込まれる熱交換器ユニットの製造方法であって、
第1金属による中心材に前記第1金属より融点の低い第2金属が両面に接合または塗布或いは印刷されて厚みが0.3mm以下とした部材用板材を用いて熱交換媒体の一対の流出入口を連通する少なくとも1つの連通流路とを有するように扁平に形成された熱交換部材を、隣接する熱交換部材と前記一対の流出入口が整合するように、積層厚が前記所定の幅となるように、複数の熱交換器により前記遠心ファンを配置したら該遠心ファンの吹き出し口を360度に亘って囲むように配置されるように、複数積層して熱交換器積層体を組み付ける工程と、
前記部材用板材を用いて、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の一方に並列に接続する複数の第1開口部を有し幅に対する高さの比が1/3以下の断面の第1流路を有するように形成された第1扁平流路部材を、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の一方に前記複数の第1開口部が整合するように前記熱交換器積層体の一方の積層端面側に組み付ける工程と、
前記部材用板材を用いて、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の他方に並列に接続する複数の第2開口部を有し幅に対する高さの比が1/3以下の断面の第2流路を有するように形成された第2扁平流路部材を、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の他方に前記複数の第2開口部が整合するように前記熱交換器積層体の一方の積層端面側または前記熱交換器積層体とにより前記第1扁平流路部材を挟持するように組み付ける工程と、
前記熱交換器積層体に前記第1扁平流路部材と前記第2扁平流路部材とを組み付けたものを前記第2金属の融点より高く前記第1金属の融点より低い温度の炉に入れることによってロウ付けする工程と、
を有することを要旨とする。
この本発明の熱交換器ユニットの製造方法では、まず、第1金属による中心材に第1金属より融点の低い第2金属が両面に接合または塗布或いは印刷されて厚みが0.3mm以下とした部材用板材を用いて熱交換媒体の一対の流出入口を連通する少なくとも1つの連通流路とを有するように扁平に熱交換部材を形成し、この熱交換部材を、隣接する熱交換部材と一対の流出入口が整合するように、積層厚が遠心ファンの吹き出し口の幅と同一となるように、複数の熱交換器により遠心ファンを配置したら遠心ファンの吹き出し口を360度に亘って囲むように配置されるように、複数積層して熱交換器積層体を組み付ける。次に、部材用板材を用いて、複数の熱交換器の一対の流出入口の一方に並列に接続する複数の第1開口部を有し幅に対する高さの比が1/3以下の断面の第1流路を有するように第1扁平流路部材を形成し、この第1扁平流路部材を、複数の熱交換器の一対の流出入口の一方に複数の第1開口部が整合するように熱交換器積層体の一方の積層端面側に組み付ける。続いて、部材用板材を用いて、複数の熱交換器の一対の流出入口の他方に並列に接続する複数の第2開口部を有し幅に対する高さの比が1/3以下の断面の第2流路を有するように第2扁平流路部材を形成し、この第2扁平流路部材を、複数の熱交換器の一対の流出入口の他方に複数の第2開口部が整合するように熱交換器積層体の一方の積層端面側または熱交換器積層体とにより第1扁平流路部材を挟持するように組み付ける。そして、熱交換器積層体に第1扁平流路部材と第2扁平流路部材とを組み付けたものを第2金属の融点より高く第1金属の融点より低い温度の炉に入れることによってロウ付けして完成する。本発明の熱交換器ユニットの製造方法では、第1金属による中心材に第1金属より融点の低い第2金属が両面に接合または塗布或いは印刷されて厚みが0.3mm以下とした部材用板材を用いて熱交換部材や第1扁平流路部材,第2扁平流路部材を構成しているから、熱交換器積層体の組み付けと、熱交換器積層体への第1扁平流路部材と第2扁平流路部材の組み付けを行ない、炉に入れるだけで熱交換器ユニットを製造することができる。上述したように、熱交換器ユニットは天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置に用いられるから、薄くて軽くて小型の薄型温冷風装置に用いられる熱交換器ユニットを簡易に製造することができる。
本発明の一実施例としての薄型温冷風装置20を側面から見た側面図である。 図1の薄型温冷風装置20を上から見た平面図である。 図1の薄型温冷風装置20を下から見た底面図である。 図1におけるA−A面を下から見た断面図である。 遠心ファン22を側面から見た側面図である。 遠心ファン22と4つの熱交換器30a〜30dの平面配置の一例を示す説明図である。 熱交換器30を側面から見た側面図である。 熱交換用チューブ40を構成するチューブ部材42の構成の一例を示す構成図である。 上面部材34の構成の概略を示す構成図である。 下面部材36の構成の概略を示す構成図である。 第1流路部材51の構成の概略を示す構成図である。 第1蓋部材56の構成の概略を示す構成図である。 第2流路部材61の構成の概略を示す構成図である。 第2蓋部材66の構成の概略を示す構成図である。 熱交換器ユニットの製造の様子の一例を示す工程図である。 変形例の薄型温冷風装置120に用いるチューブ部材142の構成の概略を示す構成図である。 変形例の薄型温冷風装置120に用いる第1流路部材151の構成の概略を示す構成図である。 変形例の薄型温冷風装置120に用いる第1蓋部材156の構成の概略を示す構成図である。 変形例の薄型温冷風装置120に用いる第2流路部材161の構成の概略を示す構成図である。 変形例の薄型温冷風装置120に用いる第2蓋部材166の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての薄型温冷風装置20を側面から見た側面図である。図2は、図1の薄型温冷風装置20を上から見た平面図である。図3は、図1の薄型温冷風装置20を下から見た底面図である。図4は、図1におけるA−A面を下から見た断面図である。実施例の薄型温冷風装置20は、図示するように、遠心ファン22と、4つの熱交換器30a〜30d(図6参照、単に「熱交換器30」と称する場合もある。)と、第1扁平流路部材50と、第2扁平流路部材60と、下カバー70と、により構成されている。
図5は、遠心ファン22を側面から見た側面図である。遠心ファン22は、周知の遠心ファンとして構成されており、中央に配置されたモータ24と、モータ24の回転軸に取り付けられたファン部材25とにより構成されている。ファン部材25は、図5中下側の吸い込み部26から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を横方向に360度に亘って吹き出す吹き出し部28から吹き出す。
図6は、遠心ファン22と4つの熱交換器30a〜30dの平面配置の一例を示す説明図である。図7は、熱交換器30を側面から見た側面図である。4つの熱交換器30a〜30dは、図6に示すように、遠心ファン22の吹き出し部28を360度に亘って囲むように井桁状に配置されている。4つの熱交換器30a〜30dは、同一構造の熱交換器30として構成されており、複数の熱交換用チューブ40を積層した積層端面の一方および他方に上面部材34および下面部材36が接合されて構成されている。
図8は、熱交換用チューブ40を構成するチューブ部材42の構成の一例を示す構成図である。熱交換用チューブ40は、アルミニウムの板材の両面にアルミシリコン合金などのロウ材を配置して一体に圧延することによって板材とロウ材とを接合した厚さが0.2mmのいわゆるクラッド板材に対して、プレス加工や穴開け加工などを施して向かい合わせに接合することによって構成されている。チューブ部材42には、図8に示すように、長手方向(図中左右方向)の両端部近傍の2つの流出入口用貫通孔43が図中裏側にバーリング部が形成されるようにバーリング加工により形成されており、図中裏側に凸となるように且つ2つの流出入口用貫通孔43を連絡する連通流路44が形成されている。なお、実施例のチューブ部材42には、連通流路44の変形を抑制するため、連通流路44の中央にチューブ部材42を向かい合わせたときに当接するリブ45(図中表側に凸)が形成されている。
図9は、上面部材34の構成の概略を示す構成図である。図10は、下面部材36の構成の概略を示す構成図である。上面部材34および下面部材36は、チューブ部材42と同様にクラッド板材によりチューブ部材42の外形が同一となるように形成されている。上面部材34の長手方向(図9中左右方向)の両端部近傍には、チューブ部材42の流出入口用貫通孔43と整合するように2つの流出入口用貫通孔35が形成されている。なお、下面部材36には、流出入口用貫通孔は形成されていない。
熱交換器30は、チューブ部材42を向かい合わせに接合した熱交換用チューブ40を遠心ファン22の吹き出し部28の幅と厚みが同一程度となるように複数積層し、その上端面に上面部材34を接合し、下端面に下面部材36を接合することにより構成される。チューブ部材42の流出入口用貫通孔43は、バーリング加工により形成されているから、隣り合う熱交換用チューブ40の間に空気が流れる隙間ができる。なお、熱交換媒体を熱交換器30の上面部材34に形成された2つの流出入口用貫通孔35の一方から供給すると、熱交換媒体は、積層された各熱交換用チューブ40の2つの流出入口用貫通孔43の一方から流入し、連通流路44を流れて2つの流出入口用貫通孔43の他方から流出し、上面部材34の2つの流出入口用貫通孔35の他方から排出される。したがって、連通流路44を流れる熱交換媒体と隣り合う熱交換用チューブ40の間に流れる空気とにより熱交換が行われる。
第1扁平流路部材50は、第1流路部材51と第1蓋部材56とにより構成されている。図11に第1流路部材51の構成の概略を示し、図12に第1蓋部材56の構成の概略を示す。第1流路部材51および第1蓋部材56は、チューブ部材42と同様にアルミニウムの板材の両面にアルミシリコン合金を接合した厚さが0.2mmのクラッド板材により形成されている。第1流路部材51は、図11に示すように、外形が正方形状に形成されており、中央に遠心ファン22のモータ24のカバーを嵌め込むための貫通孔52が形成されている。第1流路部材51には、井桁状に組んだ4つの熱交換器30a〜30dの上面部材34に形成された2つの流出入口用貫通孔35と整合する位置(四隅近傍)に4組の一対の貫通孔53a〜53d(合計8個の貫通孔)が図中裏側にバーリング部が形成されるようにバーリング加工により形成されている。したがって、第1流路部材51を図6の状態(井桁状に組んだ4つの熱交換器30a〜30d)に取り付けると、第1流路部材51に形成された4組の一対の貫通孔53a〜53d(合計8個の貫通孔)のバーリング部が4つの熱交換器30a〜30dの上面部材34に形成された各流出入口用貫通孔35に整合する。また、第1流路部材51には、図11中下部中央の取付部54aから時計回りに各組の一対の貫通孔53a〜53dの一方のみを連通すると共に他方を回避するように略一定の幅(実施例では10mm)の熱交換媒体の第1流路54(図中裏側に凸)が形成されている。第1流路54は、取付部54aから貫通孔53c,53dを超えたところまでの深さの幅に対する比が1/4程度(実施例では深さが2.5mm)の第1流路部54bと、第1流路部54bの端部から貫通孔53dの他方を回避して貫通孔53aを超えたところまでの深さの幅に対する比が1/8程度(実施例では深さが1.25mm)の第2流路部54cと、第2流路部54cの端部から貫通孔53aの他方を回避して貫通孔53bに至るまでの深さの幅に対する比が1/12程度(実施例では深さが0.75mm)の第3流路部54dとにより構成されている。即ち、第1流路54は、少なくとも深さの幅に対する比が1/3以下となるように、且つ、取付部54aから奥に向けて段階的に浅くなるように形成されている。このように第1流路54を形成するのは、第1扁平流路部材50の厚みをできる限り薄くすると共に、第1流路54における熱交換媒体の流速が略一定となるようにするためである。第1蓋部材56は、第1流路部材51と同様に、外形が正方形状に形成されており、中央に遠心ファン22のモータ24のカバーを嵌め込むための貫通孔57が形成されている。また、第1蓋部材56には、第1流路部材51に形成された4組の一対の貫通孔53a〜53d(合計8個の貫通孔)のうち第1流路54により回避された他方の貫通孔53a〜53dと整合する位置に4つの貫通孔58a〜58dが図中裏側にバーリング部が形成されるようにバーリング加工により形成されている。したがって、第1蓋部材56を第1流路部材51に取り付けると、4つの貫通孔58a〜58dは第1流路部材51に形成された4組の一対の貫通孔53a〜53d(合計8個の貫通孔)のうち第1流路54により回避された4つの貫通孔53a〜53dに整合する。
第2扁平流路部材60は、第2流路部材61と第2蓋部材66とにより構成されている。図13に第2流路部材61の構成の概略を示し、図14に第2蓋部材66の構成の概略を示す。第2流路部材61および第2蓋部材66は、第1流路部材51および第1蓋部材56と同様にアルミニウムの板材の両面にアルミシリコン合金を接合した厚さが0.2mmのクラッド板材により形成されている。第2流路部材61は、図13に示すように、外形が正方形状に形成されており、中央に遠心ファン22のモータ24のカバーを嵌め込むための貫通孔62が形成されている。第2流路部材61には、第1扁平流路部材50の第1蓋部材56に形成された4つの貫通孔58a〜58dと整合する位置に4つの貫通孔63a〜63dが図中裏側にバーリング部が形成されるようにバーリング加工により形成されている。したがって、第2流路部材61を第1蓋部材56に取り付けると、第2流路部材61に形成された4つの貫通孔63a〜63dのバーリング部が第1蓋部材56に形成された4つの貫通孔58a〜58dに整合する。また、第2流路部材61には、図13中下部中央の取付部64aから反時計回りに4つの貫通孔63a〜63dを連通する略一定の幅(実施例では10mm)の熱交換媒体の第2流路64が形成されている。第2流路64は、取付部64aから貫通孔63c,63bを超えたところまでの深さの幅に対する比が1/4程度(実施例では深さが2.5mm)の第1流路部64bと、第1流路部64bの端部から貫通孔63aを超えたところまでの深さの幅に対する比が1/8程度(実施例では深さが1.25mm)の第2流路部64cと、第2流路部64cの端部から貫通孔63dに至るまでの深さの幅に対する比が1/12程度(実施例では深さが0.75mm)の第3流路部64dとにより構成されている。即ち、第2流路64は、少なくとも深さの幅に対する比が1/3以下となるように、且つ、取付部64aから奥に向けて段階的に浅くなるように、形成されている。このように第2流路64を形成するのは、第2扁平流路部材60の厚みをできる限り薄くすると共に、第2流路64における熱交換媒体の流速が略一定となるようにするためである。第2蓋部材66は、第2流路部材61と同様に、外形が正方形状に形成されており、中央に遠心ファン22のモータ24のカバーを嵌め込むための貫通孔67が形成されている。
次に、第1扁平流路部材50の取付部54aに熱交換媒体を供給すると共に遠心ファン22を駆動したときの薄型温冷風装置20の動作について説明する。即ち、第1流路部材51を熱交換媒体の供給部材として用いると共に第2流路部材61を熱交換媒体の排出部材として用いる場合の動作である。第1扁平流路部材50の取付部54aに熱交換媒体を供給すると、熱交換媒体は、第1扁平流路部材50の第1流路54を流れて第1流路54に連通する4つの貫通孔53a〜53dから4つの熱交換器30a〜30dの上面部材34の2つの流出入口用貫通孔35の一方に供給される。即ち、熱交換媒体は、4つの熱交換器30a〜30dに並列に供給される。各熱交換器30a〜30dでは、熱交換媒体は、積層された各熱交換用チューブ40の2つの流出入口用貫通孔43の一方から流入し、連通流路44を流れて2つの流出入口用貫通孔43の他方から流出し、上面部材34の一対の流出入口用貫通孔35の他方から排出される。そして、熱交換媒体は、第1扁平流路部材50における第1流路部材51の4組の一対の貫通孔53a〜53d(合計8個の貫通孔)のうち第1流路54が回避した他方の4つの貫通孔53a〜53dおよびこれと整合する第1蓋部材56の4つの貫通孔58a〜58d、さらにこれと整合する第2扁平流路部材60における第2流路部材61の4つの貫通孔63a〜63dを通って第2流路64に流出し、第2流路64の取付部64aから排出される。一方、遠心ファン22の駆動により、吸い込み部26から吸い込まれた空気は吹き出し部28から360度に亘って吹き出され、遠心ファン22を取り囲む4つの熱交換器30a〜30dの各熱交換用チューブ40の間の隙間を通って外部に吹き出される。空気は、各熱交換用チューブ40の間の隙間を通る際に、各熱交換用チューブ40内に流れる熱交換媒体と熱交換をする。したがって、熱交換媒体として温熱を供給する熱媒を用いれば、空気を加温することができ、熱交換媒体として冷熱を供給する冷媒を用いれば、空気を冷却することができる。なお、第2流路部材61を熱交換媒体の供給部材として用いると共に第1流路部材51を熱交換媒体の排出部材として用いる場合には、熱交換媒体は、第1流路部材51を熱交換媒体の供給部材として用いると共に第2流路部材61を熱交換媒体の排出部材として用いる場合の流れと逆になる。
次に実施例の薄型温冷風装置20に用いる熱交換器ユニットの製造の様子について説明する。実施例では、熱交換ユニットは、下枠部材49(図4参照)に4つの熱交換器30a〜30dと第1扁平流路部材50と第2扁平流路部材60とを接合したものを意味している。図15は、熱交換器ユニットの製造の様子の一例を示す工程図である。熱交換器ユニットは、まず、アルミニウムの板材の両面にアルミシリコン合金などのロウ材を配置して一体に圧延することによって板材とロウ材とを接合した厚さが0.2mmのいわゆるクラッド板材により、熱交換器ユニットを構成する各部材をプレス加工やバーリング加工などにより形成する(工程S100)。即ち、クラッド材により4つの熱交換器30a〜30dに必要な4つの上面部材34,積層に必要な数のチューブ部材42,4つの下面部材36,第1流路部材51,第1蓋部材56,第2流路部材61,第2蓋部材66,下枠部材49を加工するのである。次に、熱交換器ユニットを構成する各部材を組み付ける(工程S110)。具体的には、まず、下枠部材49の上に4つの熱交換器30a〜30dが井桁状に配置されるように、4つの下面部材36,積層に必要な数のチューブ部材42,4つの上面部材34をそれぞれ積層する。続いて、4つの上面部材34の各流出入口用貫通孔35に4組の一対の貫通孔53a〜53d(合計8個の貫通孔)のバーリング部が整合するように第1流路部材51を組み付け、第1流路部材51の第1流路54により回避された他方の4つの貫通孔53a〜53dに4つの貫通孔58a〜58dのバーリング部が整合するように第1蓋部材56を組み付ける。そして、4つの貫通孔58a〜58dに4つの貫通孔63a〜63dのバーリング部が整合するように第2流路部材61を組み付け、その上に第2蓋部材66を組み付ける。こうして熱交換器ユニットを組み付けると、その状態で、アルミニウムの融点よりも低い温度でロウ材として用いたアルミシリコン合金の融点より高い温度に調整した炉に入れてロウ付けし(工程S120)、熱交換器ユニットを完成する。こうして完成した熱交換器ユニットに遠心ファン22などを組み付けることにより実施例の薄型温冷風装置20を製造することができる。
次に、実施例の薄型温冷風装置20の性能について説明する。比較例として実施例の薄型温冷風装置20と同様に配置された4つの熱交換器に対して熱交換媒体を2つずつ直列に供給したものを用い、熱交換媒体として60度の温水を供給し、放熱量を測定した。4つの熱交換器30a〜30dに熱交換媒体を並列に供給する実施例の薄型温冷風装置20では放熱量は728Wであり、放熱量が526Wの比較例に比して、良好な性能を有するものであることが解った。なお、熱交換媒体を4つの熱交換器の全てを直列として供給したときには比較例より放熱量が小さくなるのは容易に推定することができる。
以上説明した実施例の薄型温冷風装置20では、遠心ファン22の360度に亘って空気を吹き出す吹き出し部28の幅と同程度の厚みとなるようにチューブ部材42を積層した4つの熱交換器30a〜30dを吹き出し部28の周囲を囲むように井桁状に配置し、4つの熱交換器30a〜30dの一方の積層端面側に、4つの熱交換器30a〜30dに熱交換媒体を並列に給排するための深さの幅に対する比が1/3以下の第1流路54および第2流路64が形成された第1扁平流路部材50および第2扁平流路部材60を配置する。これにより、薄型温冷風装置20を薄くて軽くて小型で天井または壁に取り付けられるものとすることができる。しかも、第1流路54および第2流路64を取付部54a,64aから奥に向けて段階的に浅くなるように形成することにより、第1流路54や第2流路64における熱交換媒体の流速を略一定とすることができ、各熱交換器30a〜30dに略均等に熱交換媒体を供給することができる。
実施例の薄型温冷風装置20では、第1扁平流路部材50と第2扁平流路部材60とを4つの熱交換器30a〜30dの同一積層端面側に配置するから、薄型温冷風装置20の下端面から熱交換器30の上端面までの高さを小さくすることができる。また、第1扁平流路部材50と第2扁平流路部材60とが隣接して配置されるから、第1扁平流路部材50や第2扁平流路部材60への熱交換媒体の供給配管と排出配管とを隣接して配設することができる。
実施例の熱交換器ユニットの製造方法では、アルミニウムの板材の両面にアルミシリコン合金などのロウ材を配置して一体に圧延することによって板材とロウ材とを接合した厚さが0.2mmのいわゆるクラッド板材により熱交換器ユニットを構成する各部材を形成し、これを組み付け、アルミニウムの融点よりも低い温度でロウ材として用いたアルミシリコン合金の融点より高い温度に調整した炉に入れるだけで熱交換器ユニットを製造することができる。これにより、簡易に迅速に薄くて軽くて小型で天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置に用いられる熱交換器ユニットを製造することができる。
実施例の薄型温冷風装置20では、第1扁平流路部材50と第2扁平流路部材60とを4つの熱交換器30a〜30dの同一積層端面側に配置したが、第1扁平流路部材50を4つの熱交換器30a〜30dの一方の積層端面側に配置すると共に第2扁平流路部材60を4つの熱交換器30a〜30dの他方の積層端面側に配置するものとしてもよい。即ち、第1扁平流路部材50と第2扁平流路部材60とにより4つの熱交換器30a〜30dを挟持するように配置するのである。この場合、熱交換器の上面部材には2つの流出入口用貫通孔のうち一方のみを形成し、熱交換器の下面部材には2つの流出入口用貫通孔のうち他方に整合する流出入用貫通孔を形成し、第1扁平流路部材の第1流路部材には上面部材に形成した流出入用貫通孔に整合する貫通孔を形成し、第2扁平流路部材の第2流路部材には下面部材に形成した流出入用貫通孔に整合する貫通孔を形成すればよい。
実施例の薄型温冷風装置20では、第1扁平流路部材50および第2扁平流路部材60の第1流路54および第2流路64を取付部54a,64aから奥に向けて段階的に浅くなるように形成したが、熱交換媒体の流速が略一定となるようにすればよいから、第1流路54および第2流路64を取付部54a,64aから奥に向けて段階的に幅が狭くなるように形成してもよい。また、第1流路54および第2流路64の深さや幅を一定にしても構わない。
実施例の薄型温冷風装置20では、4つの熱交換器30a〜30dに熱交換媒体を並列に供給するものとしたが、2つ以上の複数の熱交換器に熱交換媒体を並列に供給するものであればよい。特に3つ以上の熱交換器に熱交換媒体を並列に供給するものが好適である。
実施例の薄型温冷風装置20では、別体の4つの熱交換器を組み付けるものとしたが、一体の複数の熱交換器を組み付けるものとしてもよい。以下に複数の熱交換器を一体として形成した変形例の薄型温冷風装置120について説明する。図16は、変形例の薄型温冷風装置120に用いるチューブ部材142の構成の概略を示す構成図である。図17は、変形例の薄型温冷風装置120に用いる第1流路部材151の構成の概略を示す構成図である。図18は、変形例の薄型温冷風装置120に用いる第1蓋部材156の構成の概略を示す構成図である。図19は、変形例の薄型温冷風装置120に用いる第2流路部材161の構成の概略を示す構成図である。図20は、変形例の薄型温冷風装置120に用いる第2蓋部材166の構成の概略を示す構成図である。
変形例の薄型温冷風装置120に用いるチューブ部材142は、上述のクラッド板材により、図16に示すように、外形が円形の環状部材として形成されている。チューブ部材142には、約120度の弧状に図中裏側に凸の3つの連通流路144a〜144cが形成されており、3つの連通流路144a〜144cの各両端には一対の流出入口用貫通孔143a〜143c(合計6個のの貫通孔)が図中裏側にバーリング部が形成されるようにバーリング加工により形成されている。また、チューブ部材142の3つの連通流路144a〜144cの中央には、チューブ部材142を向かい合わせたときに当接するリブ145a〜145c(図中表側に凸)が形成されている。
変形例の熱交換器は、チューブ部材142を向かい合わせに接合した熱交換用チューブを遠心ファン22の吹き出し部28の幅と厚みが同一程度となるように複数積層し、その上端面にチューブ部材142と外径が同一形状で流出入口用貫通孔143a,143b,143cと整合する位置に6つの流出入口用貫通孔が形成された上面部材を接合し、下端面にチューブ部材142と外径が同一形状で貫通孔の形成されていない下面部材を接合することにより構成される。このように変形例の熱交換器は、並列接続可能な3つの熱交換器が一体のものとして構成されている。
第1扁平流路部材150は、第1流路部材151と第1蓋部材156とにより構成されている。第1流路部材151および第1蓋部材156は、上述のクラッド板材により形成されており、図17,18に示すように、外形が円形で中央に遠心ファン22のモータ24のカバーを嵌め込むための貫通孔152,157が形成されている。第1流路部材151には、チューブ部材142に形成された3組の一対の流出入口用貫通孔143a〜143c(合計6個の貫通孔)と整合する位置に3組の一対の貫通孔153a〜153c(合計6個の貫通孔)が図中裏側にバーリング部が形成されるようにバーリング加工により形成されている。また、第1流路部材151には、図17中下部中央の取付部154aから時計回りに各組の一対の貫通孔153a〜153cの一方のみを連通すると共に他方を回避するように略一定の幅の熱交換媒体の第1流路154が形成されている。第1流路154は、取付部154aから貫通孔153b,153cを超えたところまでの深さの幅に対する比が1/4程度(実施例では深さが2.5mm)の第1流路部154bと、第1流路部154bの端部から貫通孔153cの他方を回避して貫通孔153aまでの深さの幅に対する比が1/10程度(実施例では深さが1.0mm)の第2流路部154cとにより構成されている。即ち、第1流路154は、少なくとも深さの流路の幅に対する比が1/3以下となるように、且つ、取付部154aから奥に向けて段階的に浅くなるように形成されている。第1蓋部材156には、第1流路部材151に形成された3組の一対の貫通孔153a〜153c(合計6個の貫通孔)のうち第1流路154により回避された3つの他方の貫通孔153a〜153cに整合する位置に3つの貫通孔158a〜158cが図中裏側にバーリング部が形成されるようにバーリング加工により形成されている。
第2扁平流路部材160は、第2流路部材161と第2蓋部材166とにより構成されている。第2流路部材161および第2蓋部材166は、上述したクラッド板材により形成されており、図19,20に示すように、外形が円形に形成されており、中央に遠心ファン22のモータ24のカバーを嵌め込むための貫通孔162、167が形成されている。第2流路部材161には、第1扁平流路部材150の第1蓋部材156に形成された3つの貫通孔158a〜158cと整合する位置に3つの貫通孔163a〜163cが図中裏側にバーリング部が形成されるようにバーリング加工により形成されている。また、第2流路部材61には、図19中下部中央の取付部164aから反時計回りに3つの貫通孔163a〜163cを連通する略一定の幅の熱交換媒体の第2流路164が形成されている。第2流路164は、取付部164aから貫通孔163b,163aを超えたところまでの深さの幅に対する比が1/4程度(実施例では深さが2.5mm)の第1流路部164bと、第1流路部164bの端部から貫通孔163cにに至るまでの深さの幅に対する比が1/10程度(実施例では深さが1.0mm)の第2流路部164cとにより構成されている。即ち、第2流路164は、少なくとも深さの流路の幅に対する比が1/3以下となるように、且つ、取付部164aから奥に向けて段階的に浅くなるように形成されている。
変形例の薄型温冷風装置120の第1扁平流路部材150の取付部154aに熱交換媒体を供給すると、熱交換媒体は、第1扁平流路部材150の第1流路154を流れて第1流路154に連通する3つの貫通孔153a〜153cから上面部材の3組の一対の流出入口用貫通孔の一方に並列に供給される。熱交換媒体は、積層されたチューブ部材142に形成された3組の一対の流出入口用貫通孔143a〜143cの一方から並列に流入し、3つの連通流路144a〜144cを流れて3組の一対の流出入口用貫通孔143a〜143cの他方から流出し、上面部材の3組の一対の流出入口用貫通孔の他方から排出される。そして、熱交換媒体は、第1扁平流路部材150における第1流路部材151の3組の一対の貫通孔153a〜153c(合計6個の貫通孔)のうち第1流路154が回避した3つの他方の貫通孔153a〜153cおよびこれと整合する第1蓋部材156の3つの貫通孔58a〜58c、さらにこれに整合する第2扁平流路部材160における第2流路部材161の3つの貫通孔163a〜163cを通って第2流路164に流出し、第2流路164の取付部164aから排出される。
この変形例の薄型温冷風装置120に用いる熱交換器ユニットは、まず、下面部材に複数のチューブ部材142を熱交換用チューブが形成されるように遠心ファン22の吸気バルブ128の幅と略同一の厚みとなるように複数積層して上面部材を組み付ける。続いて、上面部材の3組の一対の流出入用貫通孔に3組の一対の貫通孔153a〜153c(合計6個の貫通孔)のバーリング部が整合するように第1流路部材151を組み付け、第1流路部材151の第1流路154により回避された3つの他方の貫通孔153a〜153cに3つの貫通孔158a〜158cのバーリング部が整合するように第1蓋部材156を組み付ける。続いて、3つの貫通孔158a〜158cに3つの貫通孔163a〜163cのバーリング部が整合するように第2流路部材161を組み付け、その上に第2蓋部材166を組み付ける。そして、組み付けた熱交換器ユニットをアルミニウムの融点よりも低い温度でロウ材として用いたアルミシリコン合金の融点より高い温度に調整した炉に入れてロウ付けし、熱交換器ユニットを完成する。
変形例の薄型温冷風装置120では、複数の熱交換器を一体として形成する点を除いて実施例の薄型温冷風装置20と同様であるから、実施例の薄型温冷風装置20と同様の効果を奏することができる。変形例の薄型温冷風装置120では、チューブ部材142を積層するだけで、複数の熱交換器(変形例では3つの熱交換器)を構成することができるから、実施例に比して組み付け性を良好なものとすることができる。
変形例の薄型温冷風装置120に用いる熱交換器ユニットの製造方法では、3つの熱交換器を単一のチューブ部材142を用いて一体のものとして構成することにより、熱交換器ユニットの組付けをより簡易なものとすることができる。もとより、熱交換器ユニットを構成する部材をクラッド板材により形成するから、簡易に迅速に薄くて軽くて小型で天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置に用いられる熱交換器ユニットを製造することができる。
実施例の薄型温冷風装置20や変形例の薄型温冷風装置120では、チューブ部材42,142の流出入用貫通孔43,143a,143b,143cなどをバーリング加工により形成するものとしたが、プレス加工などによりフランジ部を形成するものとしてもよい。
実施例の薄型温冷風装置20や変形例の薄型温冷風装置120、これらに用いる熱交換器ユニットでは、アルミニウムの板材の両面にアルミシリコン合金などのロウ材を接合した厚さが0.2mmのクラッド板材を用いてチューブ部材42,142や第1扁平流路部材50,150、第2扁平流路部材60,160などを形成するものとしたが、0.2mmより薄いアルミニウムとアルミニウム合金によるクラッド板材や0.2mmより厚いアルミニウムとアルミニウム合金によるクラッド板材を用いてチューブ部材などを形成するものとしてもよい。また、ステンレスの板材の両面に銅やニッケルなどのロウ材を接合したクラッド板材やステンレスの板材の両面にメッキを施した板材を用いてチューブ部材などを形成するものとしてもよい。さらに、銅の板材の両面にロウ材を接合したりメッキした板材を用いてチューブ部材などを形成するものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、薄型温冷風装置の製造産業などに利用可能である。
20,120 薄型温冷風装置、22 遠心ファン、24 モータ、25 ファン部材、26 吸い込み部、28 吹き出し部、30,30a〜30d 熱交換器、34 上面部材、35 流出入口用貫通孔、36 下面部材、40 熱交換用チューブ、42,142 チューブ部材、43,143a〜143c 流出入口用貫通孔、44,144a〜144c 連通流路、45,145a〜145c リブ、49 下枠部材、50,150 第1扁平流路部材、51,151 第1流路部材、52,152 貫通孔、53a〜53d,153a〜153c 貫通孔、54 154 第1流路、54a,154a 取付部、54b,154b 第1流路部、54c,154c 第2流路部、54d 第3流路部、56,156 第1蓋部材、57,157 貫通孔、58a〜58d,158a〜158c 貫通孔、60,160 第2扁平流路部材、61,161 第2流路部材、62,162 貫通孔、63a〜63d,163a〜163c 貫通孔、64 164 第2流路、64a,164a 取付部、64b,164b 第1流路部、64c,164c 第2流路部、64d 第3流路部、66,166 第1蓋部材、67,167 貫通孔、70 下カバー。

Claims (6)

  1. 天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置であって、
    所定の幅で360度に亘って空気の吹き出し口を有する遠心ファンと、
    扁平な熱交換用チューブを前記所定の幅と同一の高さとなるように複数積層して構成されると共に前記遠心ファンの吹き出し口を360度に亘って囲むように配置され、前記遠心ファンの吹き出し口からの空気を熱交換により加熱又は冷却する複数の熱交換器と、
    前記複数の熱交換器の一方の積層端面側に配置され、前記複数の熱交換器の各一対の流出入口の一方に並列に接続される複数の第1開口部を有し深さの幅に対する比が1/3以下の断面となるように形成された第1流路を有する第1扁平流路部材と、
    前記複数の熱交換器の前記一方側の積層端面側または他方の積層端面側に配置され、前記複数の熱交換器の各一対の流出入口の他方に並列に接続される複数の第2開口部を有し深さの幅に対する比が1/3以下の断面となるように形成された第2流路を有する第2扁平流路部材と、
    を備える薄型温冷風装置。
  2. 請求項1記載の薄型温冷風装置であって、
    前記複数の熱交換器は、前記一方の積層端面側に前記一対の流出入口が形成されており、
    前記第1扁平流路部材は、前記複数の熱交換器の前記一方の積層端面に隣接するよう配置され、
    前記第2扁平流路部材は、前記複数の熱交換器の前記一方の積層端面側に該一方の積層端面とにより前記第1扁平流路部材を挟持するよう配置されている、
    薄型温冷風装置。
  3. 請求項2記載の薄型温冷風装置であって、
    前記第1扁平流路部材は、前記第1流路が前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の他方を回避するように形成されていると共に、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の他方と前記第2扁平流路部材との接続用の複数の貫通孔が形成されている、
    薄型温冷風装置。
  4. 請求項1記載の薄型温冷風装置であって、
    前記複数の熱交換器は、前記一方の積層端面側に前記一対の流出入口の一方が形成されていると共に前記他方の積層端面側に前記一対の流出入口の他方が形成されており、
    前記第1扁平流路部材は、前記複数の熱交換器の前記一方の積層端面に隣接するよう配置され、
    前記第2扁平流路部材は、前記複数の熱交換器の前記他方の積層端面に接するように配置されている、
    薄型温冷風装置。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれか1つの請求項に記載の薄型温冷風装置であって、
    前記第1扁平流路部材は、前記第1流路の深さが外部との取付部から奥に向けて段階的に浅くなるように形成されており、
    前記第2扁平流路部材は、前記第2流路の深さが外部からの取付部から奥に向けて段階的に浅くなるように形成されている、
    薄型温冷風装置。
  6. 所定の幅で360度に亘って空気の吹き出し口を有する遠心ファンと共に天井または壁に取り付けられる薄型温冷風装置に組み込まれる熱交換器ユニットの製造方法であって、
    第1金属による中心材に前記第1金属より融点の低い第2金属が両面に接合または塗布或いは印刷されて厚みが0.3mm以下とした部材用板材を用いて熱交換媒体の一対の流出入口を連通する少なくとも1つの連通流路とを有するように扁平に形成された熱交換部材を、隣接する熱交換部材と前記一対の流出入口が整合するように、積層厚が前記所定の幅となるように、複数の熱交換器により前記遠心ファンを配置したら該遠心ファンの吹き出し口を360度に亘って囲むように配置されるように、複数積層して熱交換器積層体を組み付ける工程と、
    前記部材用板材を用いて、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の一方に並列に接続する複数の第1開口部を有し幅に対する高さの比が1/3以下の断面の第1流路を有するように形成された第1扁平流路部材を、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の一方に前記複数の第1開口部が整合するように前記熱交換器積層体の一方の積層端面側に組み付ける工程と、
    前記部材用板材を用いて、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の他方に並列に接続する複数の第2開口部を有し幅に対する高さの比が1/3以下の断面の第2流路を有するように形成された第2扁平流路部材を、前記複数の熱交換器の前記一対の流出入口の他方に前記複数の第2開口部が整合するように前記熱交換器積層体の一方の積層端面側または前記熱交換器積層体とにより前記第1扁平流路部材を挟持するように組み付ける工程と、
    前記熱交換器積層体に前記第1扁平流路部材と前記第2扁平流路部材とを組み付けたものを前記第2金属の融点より高く前記第1金属の融点より低い温度の炉に入れることによってロウ付けする工程と、
    を有する熱交換器ユニットの製造方法。
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