JP2017067283A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸に装着するトーショナルダンパ等の回転体とこの回転体に併設するエンジンケース等の非回転の静止体との間をシールする密封装置であって、回転軸の回転を計測する磁気エンコーダを備える密封装置において、その製造を容易化することができる密封装置を提供する。【解決手段】磁気エンコーダを架橋接着するとともに回転体に取り付けられる金属環を備え、この金属環によるシール構造を備える。シール構造は、シールリップまたはフェルトよりなる摺動部品を備える接触式のシールとされる。金属環は、回転体に取り付けられる取付用筒部と、シール構造を形成するシール形成部とを一体に備え、取付用筒部の外周面に磁気エンコーダが架橋接着されている。【選択図】図1

Description

本発明は、シール技術に係る密封装置に関する。本発明の密封装置は例えば、自動車関連の分野で用いられる。
従来から、自動車エンジンのクランクシャフトの回転数や回転角度をセンシングする技術として、そのコンパクト化やセンシング精度向上を目的に、図11に示すように、トーショナルダンパ51のハブ52に磁気エンコーダ61を架橋接着したものが開発されている(特許文献1参照)。
トーショナルダンパ51は、クランクシャフト(図示せず)に固定されるハブ52にゴム状弾性体(ダンパバネ)53を介して慣性質量体(ダンパマス)54を連結したものであって、その共振作動によって、クランクシャフトに発生する捩れ振動を吸収し減衰させる。
磁気エンコーダ61は、磁性粉を混入した所定のゴム状弾性材によって環状に成形され、その円周方向着磁パターンとしてN極およびS極を円周上交互に所定ピッチで多数磁極化したものであって、磁気センサ71(図12)と組み合わされて、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングする。
上記図11の技術では、センシング機能を発揮する磁気エンコーダ61が併せて、シール機能を発揮するように構成されている。すなわち図12に示すように、磁気エンコーダ61がエンジンケース81に対し近接配置されてエンジンケース81との間に微小間隙cを形成することにより、ここに非接触式のラビリンスシール91が形成され、これによりダストや泥水等の外部異物がエンジン内部へ侵入しないようにシールするシール構造が設定されている。
また、近年、トーショナルダンパ51の軽量化のため、図13に示すように、ハブ52に窓部55を設けることが行なわれている(特許文献2参照)。
特開2011−241907号公報 特開2014−206247号公報
しかしながら上記図11および図12に示すトーショナルダンパ51のハブ52に、上記図13に示す窓部55を設けた場合、窓部55からダストや泥水等の外部異物が侵入しやすくなることが懸念される。したがってこれに対応すべく、シール性の更なる向上が求められる。
また上記図11および図12に示す技術では、ハブ52に直接、磁気エンコーダ61を架橋接着しているため、その製造に際して、ハブ52の大きさに見合った大型の架橋用金型を用意しなければならないなど、製造に手間がかかる。したがって、製造しやすい構造が求められる。
本発明は以上の点に鑑みて、回転軸に装着するトーショナルダンパ等の回転体とこの回転体に併設するエンジンケース等の非回転の静止体との間をシールする密封装置であって、回転軸の回転を計測する磁気エンコーダを備える密封装置において、その製造を容易化することができる密封装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、以下の手段を採用した。
本発明の密封装置は、回転軸に装着する回転体と前記回転体に併設する非回転の静止体との間をシールする密封装置であって、前記回転軸の回転を計測する磁気エンコーダを架橋接着するとともに前記回転体に取り付けられる金属環によるシール構造を備え、前記シール構造は、シールリップまたはフェルトよりなる摺動部品を備える接触式のシールであることを特徴とする(請求項1)。
上記構成を備える本発明の密封装置は、回転体に取り付けられる金属環を備え、この金属環に磁気エンコーダを架橋接着するとともにこの金属環によりシール構造として、シールリップまたはフェルトよりなる摺動部品を備える接触式のシールを設定する。したがって磁気エンコーダを架橋接着する相手方の部品がトーショナルダンパのハブなどの大型の部品ではなく、ハブに取り付けられる比較的小型の金属環とされるため、大型の架橋用金型を用意する必要がないなど、製造を容易化することが可能とされる。金属環の形状としては例えば、回転体に取り付けられる取付用筒部と、シール構造を形成するシール形成部とを一体に備え、取付用筒部の外周面に磁気エンコーダを架橋接着する。
シール構造としては、以下の態様とするのが好適である。
(1)金属環にシールリップを取り付け、このシールリップを静止体に摺動可能に接触させる。
(2)この場合、シールリップの外周面に、シール対象の落下方向を規定するガイド用溝またはガイド用突起を設ける。
(3)金属環に摺動面を設け、この摺動面に対し、静止体に装着した他の密封装置のシールリップを摺動可能に接触させる。
(4)金属環に第2金属環を取り付け、この第2金属環に対し、静止体に装着した他の密封装置のシールリップを摺動可能に接触させる。
(5)金属環にフェルトよりなる摺動部品を取り付け、このフェルトよりなる摺動部品を静止体に摺動可能に接触させる。
(6)金属環と静止体の間にフェルトよりなる摺動部品を介装する。
(7)金属環とこの金属環によって保持された第2金属環との間に空間部を形成し、この空間部をダスト等のシール対象を貯留させるシール対象貯留部とする。
また、本発明の密封装置は上記したように例えば、自動車関連の分野で用いられ、この場合、回転軸は、エンジンの回転軸とされ、回転体は、回転軸に装着されるトーショナルダンパのハブとされ、静止体は、エンジンケースとされる。したがってこのような周辺環境下の用途に用いられる密封装置の製造を容易化することが可能とされる。
本発明によれば、回転軸の回転を計測する磁気エンコーダを架橋接着するとともに回転体に取り付けられる金属環によるシール構造を備えるため、密封装置の製造を容易化することができる。また、金属環によるシール構造としてシールリップまたはフェルトよりなる摺動部品を備える接触式のシールを設定するため、外部異物などのシール対象に対して十分なシール効果を発揮することができる。
本発明の第1実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第2実施例に係る密封装置の要部断面図 (A)は同密封装置に備えられるシールリップの拡大断面図、(B)はシールリップの他の例を示す断面図 同密封装置に備えられるシールリップの作動説明図 本発明の第3実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第4実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第5実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第6実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第7実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第8実施例に係る密封装置の要部断面図 従来例に係る密封装置の要部断面図 同密封装置の装着状態を示す要部断面図 他の従来例に係る密封装置の要部断面図
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第1実施例・・・・
図1に示すように、密封装置1は、車両用エンジンのクランクシャフト(回転軸、図示せず)に装着するトーショナルダンパのハブ(回転体)52とこのハブ52に対し並んで配置するエンジンケース(非回転の静止体)81との間で、ダストや泥水等の外部異物がエンジン内部Iへ侵入しないように外部異物をシールするものであって、ハブ52に取り付けられる金属環11を備え、この金属環11に磁気エンコーダ21が架橋接着されるとともに、この金属環11によるシール構造31が設定されている。
ハブ52は、ボス部52aおよびフランジ部52bを一体に備え、フランジ部52bの軸方向一方(ケース81側)の面に、金属環11を取り付け可能な段差状の取付部52cが設けられている。エンジンケース81の内周面には、エンジン内部Iのオイルが外部へ漏洩しないようにオイルシール82が取り付けられ、そのシールリップ82aがボス部52aの外周面に摺動可能に接触している。
金属環11は、ハブ52の取付部52cの外周面に嵌着される取付用筒部11aを備え、この取付用筒部11aの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて端面部11bが一体成形され、端面部11bの内周端部から軸方向一方へ向けて、シール構造31を形成するためのシール形成部11cが一体成形されている。
磁気エンコーダ21は、環状に成形され、金属環11の取付用筒部11aの外周面に架橋接着されている。磁気エンコーダ21は、磁性粉を混入した所定のゴム状弾性材によって環状に成形され、その円周方向着磁パターンとしてN極およびS極を円周上交互に所定ピッチで多数磁極化したものであって、磁気センサ(図示せず)と組み合わされて、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングする。
金属環11におけるシール形成部11cは、端面部11bの内周端部から連続する筒状部11fと、この筒状部11fの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて一体成形されたフランジ部11gとの組み合わせよりなり、このうちのフランジ部11gに、シール構造31として、エンジンケース81に摺動可能に接触するシールリップ34が設けられている。シールリップ34は、所定のゴム状弾性体によってその基端部から先端部へかけて径寸法を徐々に拡大するように成形されてサイドリップ(端面リップ)とされ、その先端部をもってエンジンケース81の端面に摺動可能に接触する。
上記構成を備える密封装置1においては、磁気エンコーダ21を架橋接着するとともにハブ52に取り付けられる金属環11によるシール構造31が設けられ、具体的には、エンジンケース81に摺動可能に接触するシールリップ34が設けられているため、ダストや泥水等の外部異物がエンジン内部Iへ侵入しないようにこれをシールすることができる。また、磁気エンコーダ21を備えているため、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングすることができる。
また、ハブ52に取り付けられる金属環11に磁気エンコーダ21が架橋接着されているため、ハブ52に直接、磁気エンコーダ21を架橋接着する場合と比較して、大型の架橋用金型を用意する必要がないなど、製造を容易化することができる。
第2実施例・・・・
上記図1の第1実施例に係る金属環11において、シールリップ34はその外周面が特に凹凸を備えない平滑な円錐状面とされているが、このシールリップ34の外周面に、シール対象であるダストや泥水等の外部異物の落下方向を規定するためのガイド部を設けることにより、シールリップ34の外周面に付着した外部異物がシールリップ34の外周面上をガイド部に沿って重力落下することになって、シールリップ34先端部のほうへ近付くのを抑制することができる。
このようにガイド部を設ける例として図2に示す密封装置1においては、図3(A)に拡大して示すようにシールリップ34の外周面に、シール対象であるダストや泥水等の外部異物の落下方向を規定するための環状のガイド用溝35が複数(図では3本)設けられており、または図3(B)に拡大して示すようにシールリップ34の外周面に、シール対象であるダストや泥水等の外部異物の落下方向を規定するための環状のガイド用突起36が複数(図では3本)設けられている。
したがってこの構成によれば図4に示すように、シールリップ34の外周面であって円周上の頂上付近に付着した外部異物がシールリップ34の外周面上をガイド用溝35またはガイド用突起36に沿って円周方向へ重力落下することになって(落下方向を矢印Rにて示す)、シールリップ34先端部のほうへ近付くのを抑制することができるため、このようなガイド用溝35またはガイド用突起36が設けられない場合と比較して、外部異物に対するシール性を向上させることができる。図2に示す密封装置1においてその他の構成は上記第1実施例と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施例・・・・
上記第1または第2実施例に係る密封装置1において、一部のダストや泥水等の外部異物がシールリップ34を通過する場合に備えて、シール構造31を複数段の構造とすることが考えられる。
第3実施例として図5に示す密封装置1では、上記第1または第2実施例に係る構成に加えて、以下のようなシール構造31の複数段構造が設けられている。
すなわち、金属環11におけるシール形成部11cの内周側であって筒状部11fの内周側に第2金属環12が嵌合され、これにより金属環11と第2金属環12の間に、シール対象であるダストや泥水等の外部異物を漏洩させずに貯留し滞留させる環状を呈するポケット状のシール対象貯留部(ポケット部)39が設けられている。
第2金属環12は、金属環11におけるシール形成部11cの内周側であって筒状部11fの内周側に嵌合された外周筒部12aを備え、この外周筒部12aの軸方向他方(ハブ52側)の端部から径方向内方へ向けて端面部12bが一体成形されるとともに端面部12bの内周端部から軸方向一方へ向けて内周筒部12cが一体成形されており、この内周筒部12cと金属環11のフランジ部11gの間または内周筒部12cとシールリップ34の間に、シール対象貯留部39へ通じる開口部39aが設けられている。
また、第2金属環12における内周筒部12cの先端部がオイルシール82に近接配置されることにより、第2金属環12およびオイルシール82間に軸方向の微小間隙cが形成され、この微小間隙cによりダストや泥水等の外部異物を通過しにくくする非接触式のラビリンスシール40が設けられている。
したがってこの図5の密封装置1においては、シールリップ34による1次シール、シール対象貯留部39による2次シールおよびラビリンスシール40による3次シールが順次並べられることにより3段に亙ってのシール構造31が設けられているため、ダストや泥水等の外部異物に対するシール性を一層高めることが可能とされている。
第4実施例・・・・
図6に示すように、密封装置1は、車両用エンジンのクランクシャフト(回転軸、図示せず)に装着するトーショナルダンパのハブ(回転体)52とこのハブ52に対し並んで配置するエンジンケース(非回転の静止体)81との間で、ダストや泥水等の外部異物がエンジン内部Iへ侵入しないように外部異物をシールするものであって、ハブ52に取り付けられる金属環11を備え、この金属環11に磁気エンコーダ21が架橋接着されるとともに、この金属環11によるシール構造31が設定されている。
ハブ52は、ボス部52aおよびフランジ部52bを一体に備え、フランジ部52bの軸方向一方(ケース81側)の面に、金属環11を取り付け可能な段差状の取付部52cが設けられている。エンジンケース81の内周面には、エンジン内部Iのオイルが外部へ漏洩しないようにオイルシール82が取り付けられ、そのシールリップ82aがボス部52aの外周面に摺動可能に接触している。
金属環11は、ハブ52の取付部52cの外周面に嵌着される取付用筒部11aを備え、この取付用筒部11aの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて端面部11bが一体成形され、端面部11bの内周端部から軸方向一方へ向けて、シール構造31を形成するためのシール形成部11cが一体成形されている。
磁気エンコーダ21は、環状に成形され、金属環11の取付用筒部11aの外周面に架橋接着されている。磁気エンコーダ21は、磁性粉を混入した所定のゴム状弾性材によって環状に成形され、その円周方向着磁パターンとしてN極およびS極を円周上交互に所定ピッチで多数磁極化したものであって、磁気センサ(図示せず)と組み合わされて、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングする。
金属環11におけるシール形成部11cは、端面部11bの内周端部から連続する筒状部11fと、この筒状部11fの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて一体成形されたフランジ部11gとの組み合わせよりなり、このうちのフランジ部11gに、シール構造31として、エンジンケース81に装着したオイルシール82のシールリップ82bと摺動可能に接触する摺動面37が設けられている。シールリップ82bは、所定のゴム状弾性体によってその基端部から先端部へかけて径寸法を徐々に拡大するように成形されてサイドリップ(端面リップ)とされ、その先端部をもって摺動面37に摺動可能に接触する。
上記構成を備える密封装置1においては、磁気エンコーダ21を架橋接着するとともにハブ52に取り付けられる金属環11によるシール構造31が設けられ、具体的には、エンジンケース81に装着したオイルシール82のシールリップ82bと摺動可能に接触する摺動面37が設けられているため、ダストや泥水等の外部異物がエンジン内部Iへ侵入しないようにこれをシールすることができる。また、磁気エンコーダ21を備えているため、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングすることができる。
また、ハブ52に取り付けられる金属環11に磁気エンコーダ21が架橋接着されているため、ハブ52に直接、磁気エンコーダ21を架橋接着する場合と比較して、大型の架橋用金型を用意する必要がないなど、製造を容易化することができる。
第5実施例・・・・
図7に示すように、密封装置1は、車両用エンジンのクランクシャフト(回転軸、図示せず)に装着するトーショナルダンパのハブ(回転体)52とこのハブ52に対し並んで配置するエンジンケース(非回転の静止体)81との間で、ダストや泥水等の外部異物がエンジン内部Iへ侵入しないように外部異物をシールするものであって、ハブ52に取り付けられる金属環11を備え、この金属環11に磁気エンコーダ21が架橋接着されるとともに、この金属環11によるシール構造31が設定されている。
ハブ52は、ボス部52aおよびフランジ部52bを一体に備え、フランジ部52bの軸方向一方(ケース81側)の面に、金属環11を取り付け可能な段差状の取付部52cが設けられている。エンジンケース81の内周面には、エンジン内部Iのオイルが外部へ漏洩しないようにオイルシール82が取り付けられ、そのシールリップ82aがボス部52aの外周面に摺動可能に接触している。
金属環11は、ハブ52の取付部52cの外周面に嵌着される取付用筒部11aを備え、この取付用筒部11aの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて端面部11bが一体成形され、端面部11bの内周端部から軸方向一方へ向けて、シール構造31を形成するためのシール形成部11cが一体成形されている。
磁気エンコーダ21は、環状に成形され、金属環11の取付用筒部11aの外周面に架橋接着されている。磁気エンコーダ21は、磁性粉を混入した所定のゴム状弾性材によって環状に成形され、その円周方向着磁パターンとしてN極およびS極を円周上交互に所定ピッチで多数磁極化したものであって、磁気センサ(図示せず)と組み合わされて、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングする。
金属環11におけるシール形成部11cは、端面部11bの内周端部から連続する筒状部11fと、この筒状部11fの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて一体成形されたフランジ部11gとの組み合わせよりなり、このシール形成部11cの内周側であって筒状部11fの内周側に、シール構造31として、エンジンケース81に装着したオイルシール82のシールリップ82bと摺動可能に接触する第2金属環12が保持されている。シールリップ82bは、所定のゴム状弾性体によってその基端部から先端部へかけて径寸法を徐々に拡大するように成形されてサイドリップとされ、その先端部をもって第2金属環12に摺動可能に接触している。
第2金属環12は、金属環11におけるシール形成部11cの内周側であって筒状部11fの内周側に嵌合された外周筒部12aを備え、この外周筒部12aの軸方向他方(ハブ52側)の端部から径方向内方へ向けて端面部12bが一体成形されるとともに端面部12bの内周端部から軸方向一方へ向けて内周筒部12cが一体成形され、このうちの内周筒部12cの内周面にオイルシール82のシールリップ82bが摺動可能に接触している。
また、金属環11におけるシール形成部11cの先端部であってフランジ部11gがエンジンケース81に近接配置されることにより、金属環11およびエンジンケース81間に軸方向の微小間隙cが形成され、この微小間隙cによりダストや泥水等の外部異物を通過しにくくする非接触式のラビリンスシール40が設けられている。
また、上記したように金属環11におけるシール形成部11cの内周側であって筒状部11fの内周側に第2金属環12が嵌合されることにより、金属環11および第2金属環12間に、シール対象であるダストや泥水等の外部異物を漏洩させずに貯留し滞留させる環状を呈するポケット状のシール対象貯留部(ポケット部)39が設けられている。
上記構成を備える密封装置1においては、磁気エンコーダ21を架橋接着するとともにハブ52に取り付けられる金属環11によるシール構造31が設けられ、具体的には、エンジンケース81に装着したオイルシール82のシールリップ82bと摺動可能に接触する第2金属環12が保持されているため、ダストや泥水等の外部異物がエンジン内部Iへ侵入しないようにこれをシールすることができる。また、磁気エンコーダ21を備えているため、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングすることができる。
また、ハブ52に取り付けられる金属環11に磁気エンコーダ21が架橋接着されているため、ハブ52に直接、磁気エンコーダ21を架橋接着する場合と比較して、大型の架橋用金型を用意する必要がないなど、製造を容易化することができる。
また、ラビリンスシール40による1次2次シール、シール対象貯留部39によるシールおよびシールリップ82bによる3次シールが順次並べられることにより3段に亙ってのシール構造31が設けられているため、ダストや泥水等の外部異物に対するシール性を一層高めることが可能とされている。
第6実施例・・・・
図8に示すように、密封装置1は、車両用エンジンのクランクシャフト(回転軸、図示せず)に装着するトーショナルダンパのハブ(回転体)52とこのハブ52に対し並んで配置するエンジンケース(非回転の静止体)81との間で、ダストや泥水等の外部異物がエンジン内部Iへ侵入しないように外部異物をシールするものであって、ハブ52に取り付けられる金属環11を備え、この金属環11に磁気エンコーダ21が架橋接着されるとともに、この金属環11によるシール構造31が設定されている。
ハブ52は、ボス部52aおよびフランジ部52bを一体に備え、フランジ部52bの軸方向一方(ケース81側)の面に、金属環11を取り付け可能な段差状の取付部52cが設けられている。エンジンケース81の内周面には、エンジン内部Iのオイルが外部へ漏洩しないようにオイルシール82が取り付けられ、そのシールリップ82aがボス部52aの外周面に摺動可能に接触している。
金属環11は、ハブ52の取付部52cの外周面に嵌着される取付用筒部11aを備え、この取付用筒部11aの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて端面部11bが一体成形され、端面部11bの内周端部から軸方向一方へ向けて、シール構造31を形成するためのシール形成部11cが一体成形されている。
磁気エンコーダ21は、環状に成形され、金属環11の取付用筒部11aの外周面に架橋接着されている。磁気エンコーダ21は、磁性粉を混入した所定のゴム状弾性材によって環状に成形され、その円周方向着磁パターンとしてN極およびS極を円周上交互に所定ピッチで多数磁極化したものであって、磁気センサ(図示せず)と組み合わされて、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングする。
金属環11におけるシール形成部11cは、端面部11bの内周端部から連続する筒状部11fと、この筒状部11fの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて一体成形されたフランジ部11gとの組み合わせよりなり、このうちのフランジ部11gに、シール構造31として、エンジンケース81に摺動可能に接触するフェルトよりなるシール材(摺動部品)38が設けられている。シール材38は、所定のフェルト材によって環状に成形され、フランジ部11gに接着され、その端面全面をもってエンジンケース81の端面に摺動可能に接触する。
上記構成を備える密封装置1においては、磁気エンコーダ21を架橋接着するとともにハブ52に取り付けられる金属環11によるシール構造31が設けられ、具体的には、エンジンケース81に摺動可能に接触するフェルトよりなるシール材38が設けられているため、ダストや泥水等の外部異物がエンジン内部Iへ侵入しないようにこれをシールすることができる。また、磁気エンコーダ21を備えているため、クランクシャフトの回転数や回転角度などをセンシングすることができる。
また、ハブ52に取り付けられる金属環11に磁気エンコーダ21が架橋接着されているため、ハブ52に直接、磁気エンコーダ21を架橋接着する場合と比較して、大型の架橋用金型を用意する必要がないなど、製造を容易化することができる。
第7実施例・・・・
尚、上記図8の第6実施例に係る金属環11において、フェルトよりなるシール材38はエンジンケース81の端面に対し摺動可能に接触する構成とされているが、エンジンケース81の端面に環状凹部を設けて、この環状凹部の内面に対しフェルトよりなるシール材38を摺動可能に接触させるようにしても良い。
この場合の例として図9に示す密封装置1においては、エンジンケース81の端面に環状凹部83が設けられて、この環状凹部83の内面に対しフェルトよりなるシール材38が摺動可能に接触するように構成されている。図9に示す密封装置1においてその他の構成は上記第6実施例と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
第8実施例・・・・
上記第6または第7実施例に係る密封装置1において、一部のダストや泥水等の外部異物がフェルトよりなるシール材38を通過する場合に備えて、シール構造31を複数段の構造とすることが考えられる。
第8実施例として図10に示す密封装置1では、上記第6または第7実施例に係る構成に加えて、以下のようなシール構造31の複数段構造が設けられている。
すなわち、金属環11におけるシール形成部11cの内周側であって筒状部11fの内周側に第2金属環12が嵌合され、これにより金属環11と第2金属環12の間に、シール対象であるダストや泥水等の外部異物を漏洩させずに貯留し滞留させる環状を呈するポケット状のシール対象貯留部(ポケット部)39が設けられている。
第2金属環12は、金属環11におけるシール形成部11cの内周側であって筒状部11fの内周側に嵌合された外周筒部12aを備え、この外周筒部12aの軸方向他方(ハブ52側)の端部から径方向内方へ向けて端面部12bが一体成形されるとともに端面部12bの内周端部から軸方向一方へ向けて内周筒部12cが一体成形されており、この内周筒部12cと金属環11のフランジ部11gの間に、シール対象貯留部39へ通じる開口部39aが設けられている。
また、第2金属環12における内周筒部12cの先端部がオイルシール82に近接配置されることにより、第2金属環12およびオイルシール82間に軸方向の微小間隙cが形成され、この微小間隙cによりダストや泥水等の外部異物を通過しにくくする非接触式のラビリンスシール40が設けられている。
したがってこの図10の密封装置1においては、フェルトよりなるシール材38による1次シール、シール対象貯留部39による2次シールおよびラビリンスシール40による3次シールが順次並べられることにより3段に亙ってのシール構造31が設けられているため、ダストや泥水等の外部異物に対するシール性を一層高めることが可能とされている。
1 密封装置
11 金属環
11a 取付用筒部
11b,12b 端面部
11c シール形成部
11d 凹部形状
11f 筒状部
11g,52b フランジ部
12 第2金属環
12a 外周筒部
12c 内周筒部
31 シール構造
34,82a,82b シールリップ
35 ガイド用溝
36 ガイド用突起
37 摺動面
38 フェルトよりなるシール材(摺動部品)
39 シール対象貯留部
39a 開口部
40 ラビリンスシール
52 ハブ(回転体)
52a ボス部
52c 取付部
81 エンジンケース(非回転の静止体)
82 オイルシール
83 環状凹部
c 微小間隙

Claims (8)

  1. 回転軸に装着する回転体と前記回転体に併設する非回転の静止体との間をシールする密封装置であって、
    前記回転軸の回転を計測する磁気エンコーダを架橋接着するとともに前記回転体に取り付けられる金属環によるシール構造を備え、
    前記シール構造は、シールリップまたはフェルトよりなる摺動部品を備える接触式のシールであることを特徴とする密封装置。
  2. 請求項1記載の密封装置において、
    前記金属環は、前記回転体に取り付けられる取付用筒部と、前記シール構造を形成するシール形成部とを一体に備え、
    前記取付用筒部の外周面に前記磁気エンコーダが架橋接着されていることを特徴とする密封装置。
  3. 請求項1または2記載の密封装置において、
    前記金属環は、前記静止体に摺動可能に接触するシールリップを有することを特徴とする密封装置。
  4. 請求項3記載の密封装置において、
    前記シールリップはその外周面に、シール対象の落下方向を規定するガイド用溝またはガイド用突起を有することを特徴とする密封装置。
  5. 請求項1または2記載の密封装置において、
    前記金属環は、前記静止体に装着した他の密封装置のシールリップと摺動可能に接触する摺動面を有することを特徴とする密封装置。
  6. 請求項1または2記載の密封装置において、
    前記金属環は、前記静止体に装着した他の密封装置のシールリップと摺動可能に接触する第2金属環を保持していることを特徴とする密封装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の密封装置において、
    前記金属環は、前記金属環と前記金属環によって保持された第2金属環との間に形成した空間部によるシール対象貯留部を有することを特徴とする密封装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の密封装置において、
    前記回転軸は、車両用エンジンの回転軸であり、前記回転体は、前記車両用エンジンの回転軸に装着されるトーショナルダンパのハブであり、前記静止体は、エンジンケースであることを特徴とする密封装置。
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