JP5267777B2 - 密封装置 - Google Patents

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本発明は、自動車や一般機械、産業機械等におけるベアリング等へダストや泥水等が侵入するのを防止する密封装置において、回転時の振り切り作用によってシールを行うスリンガを有するものに関する。
軸受などを密封する密封装置の一種として、回転時の振り切り作用によってシールを行うスリンガを有するものがある。図6は、この種の密封装置の典型的な従来技術を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図で、軸受の非回転の外輪101の内周に装着される密封装置本体110と、軸受の内輪102の外周に嵌着される金属製のスリンガ120とを備える。
密封装置本体110は金属環111にゴム又はゴム状弾性を有する合成樹脂で一体成形されたサイドリップ112、ラジアルリップ113及び外周固定シール部114からなるものであって、外周固定シール部114が、外輪101の内周面に適当なつぶし代をもって密接され、サイドリップ112が、スリンガ120のフランジ122に摺動可能に密接され、ラジアルリップ113が、スリンガ120のスリーブ121の外周面に摺動可能に密接される。
この密封装置は、スリンガ120のフランジ122とサイドリップ112の摺動部において、内輪102と一体的に回転するフランジ122の遠心力による振り切り作用によって、軸受外部Aから軸受内部Bへのダストや泥水等の侵入を阻止するものである。また、フランジ122とサイドリップ112の摺動部からその内周側へダストや泥水等が僅かに通過しても、これらはスリンガ120のスリーブ121とラジアルリップ113の摺動部においてシールされ、フランジ122の遠心力による振り切り作用によって、サイドリップ112の外周側へ押し戻される(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、この種の密封装置は、外周固定シール部114が経時的に応力緩和(永久圧縮歪)を来たしてそのシール性が低下する懸念があった。
また、この種の密封装置には、スリンガ120の外側に位置して静止側に保護カバーが嵌着されたもの(例えば特許文献2〜4参照)も知られているが、この場合も、保護カバーと静止側部材との嵌合部におけるシール性の向上が望まれており、また、特許文献2あるいは特許文献4のようなものは、保護カバーで覆われたスリンガを回転側部材の外周面へ打ち込みにより装着することが困難であり、装着作業性の向上が望まれていた。
特開2007−9938号公報 特開昭59−205070号公報 特開2002−267680号公報 特開2007−292144号公報
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題とするところは、回転時の振り切り作用によってシールを行うスリンガを有する密封装置において、静止側部材との嵌合部のシール性の向上を図ることにあり、併せて、装着性の向上を図ることにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る密封装置は、回転側のスリンガに摺動可能に密接されるシールリップ及び静止側部材の内周面に固定的に密接される外周固定シール部を有する密封装置本体と、前記密封装置本体に前記外周固定シール部と連続して形成された弾性層の内周面に圧入され前記シールリップの摺動部を外側から包囲するように配置された保護カバーとを備え、前記外周固定シール部が前記弾性層を介して前記保護カバーにより静止側部材の内周面に押し付けられ、前記スリンガが、前記保護カバーの内径より小径で回転側部材の外周面への打ち込みによる装着の際の治具受け部を有し、前記保護カバーと前記スリンガとの間に、外部の異物をシールするラビリンスシールが設けられ、このラビリンスシールは、前記スリンガに一体に設けられて前記保護カバーの内面と近接対向する磁気エンコーダ用パルサーリングを含むものである。
請求項2の発明に係る密封装置は、請求項1に記載された構成において、ラビリンスシールにおける保護カバー側の構成要素が、この保護カバーの内径部に形成されて先端がスリンガと軸方向に近接対向される筒状縁からなるものである。
請求項1の発明に係る密封装置によれば、密封装置本体の外周固定シール部が、密封装置本体のシールリップの摺動部を外側から包囲して保護する保護カバーによって、前記外周固定シール部と連続した弾性層を介して静止側部材の内周面へ押し付けられるため、外周固定シール部の永久圧縮歪による経時的なシール性の低下が、外周固定シール部と連続する弾性層からの押圧力によって補償される。
また、ラビリンスシールによって、外部からシールリップの摺動部への異物の侵入が有効に抑制されるので、シールリップの耐性が向上する。
また、外部の異物に対するシール手段が、非接触シールであるラビリンスシールからなるため、トルクの上昇や発熱を来たすことなく、外部からシールリップの摺動部への異物の侵入を有効に抑制することができる。
しかも、パルサーリングと保護カバーの内面との間の狭くて長い隙間によって、ラビリンスシール効果を一層向上することができる。
以下、本発明に係る密封装置の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。まず図1は、第一の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。なお、以下の説明では、各図における下方が内径側である。
図1に示される密封装置は、軸受の内輪102の外周に取り付けられてこの内輪102と一体に回転されるスリンガ1と、軸受の外輪101の内周に取り付けられる密封装置本体2と、この密封装置本体2における後述のサイドリップ24とスリンガ1との摺動部を軸受外部A側から包囲するように配置された保護カバー3とを備える。なお、外輪101は請求項1に記載された静止側部材に相当し、内輪102は請求項1に記載された回転側部材に相当し、軸受外部A側は請求項1に記載された外側に相当する。
スリンガ1は、金属板の打ち抜きプレスなどにより製作されたものであって、先端が軸受内部B側を向いたスリーブ11及びその軸受外部A側の端部から外径側へ展開した外向きフランジ12からなる断面略L字形を呈する。
密封装置本体2は、外径筒部21a及びその軸受内部B側の端部から内径側へ延びる内向きフランジ21bからなり金属板の打ち抜きプレスなどにより製作された断面略L字形の補強環21と、この補強環21に一体に設けられた外周固定シール部22、弾性層23、サイドリップ24、ラジアルリップ25及びグリースリップ26とを備える。外周固定シール部22、弾性層23、サイドリップ24、ラジアルリップ25及びグリースリップ26は、ゴム又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料で互いに連続して形成されている。なお、サイドリップ24及びラジアルリップ25は請求項1に記載されたシールリップに相当する。
密封装置本体2における外周固定シール部22は、補強環21の外径筒部21aの先端外周に位置して形成され、軸受の外輪101の内周面に、径方向に適宜圧縮された状態で密嵌されることによって、外輪101との間を密封すると共に、この外輪101に対する密封装置本体2の固定力を発現するものである。また、弾性層23は、補強環21の外径筒部21aの内周側に位置して形成され、保護カバー3を嵌合固定するものである。
密封装置本体2におけるサイドリップ24は、補強環21の内向きフランジ21bの内径部から軸受外部A側へ向けて、先端が大径となるような円錐筒状をなして延び、その先端部がスリンガ1における外向きフランジ12の内側面に摺動可能に密接されている。また、サイドリップ24の内周側に形成されたラジアルリップ25は、前記内向きフランジ21bの内径部から軸受外部A側へ向けて、先端が小径となるような円錐筒状をなして延び、その先端部がスリンガ1のスリーブ11の外周面に摺動可能に密接されている。
密封装置本体2におけるグリースリップ26は、ラジアルリップ25より軸受内部B側に形成されていて、軸受内部Bに封入された不図示のグリースの一部を保持するものである。
保護カバー3は、金属板の打ち抜きプレスあるいは合成樹脂板などにより製作されたものであって、外径筒部31と、その軸受外部A側の端部から外向きフランジ12より軸受外部A側を内径側へ延びるフランジ32と、さらにその内径端部から軸受内部B側へ屈曲形成された内径筒状縁33からなる。外径筒部31の外周面には、円周方向へ連続又は断続し密封装置本体2における弾性層23に対する適当な締め代を有する嵌合突部31aが形成されており、内径筒状縁33の先端部はスリンガ1における外向きフランジ12の内径寄りの部分に隙間G1を介して軸方向に近接対向している。
また、保護カバー3の内径(内径筒状縁33の内径)はスリンガ1の内径より適宜大きく形成されており、スリンガ1における外向きフランジ12のうち、保護カバー3の内径筒状縁33より内径側の部分を治具受け部12aとしてある。
以上のように構成された密封装置は、軸受の内輪102と一体回転するスリンガ1の外向きフランジ12と、軸受の外輪101に取り付けられた非回転の密封装置本体2のサイドリップ24との摺動部S1において、遠心力による外向きフランジ12の振り切り作用によって、軸受外部Aから飛来するダストや泥水等の侵入を阻止するものである。また、ダストや泥水等が、前記摺動部S1をその内周側へ僅かに通過しても、これらはスリンガ1のスリーブ11とラジアルリップ25の摺動部S2においてシールされるので、軸受内部Bへ侵入することはできず、外向きフランジ12の遠心力による振り切り作用によって、サイドリップ24の外周側へ押し戻される。
また、保護カバー3はスリンガ1及び密封装置本体2を外側から包囲してこれを保護するものであって、内径筒状縁33の先端部がスリンガ1の外向きフランジ12と軸方向に近接対向していることによって、両者間に隙間G1によるラビリンスシールが構成されるので、軸受外部Aから飛来するダストや泥水等がスリンガ1と密封装置本体2のサイドリップ24との摺動部S1側へ侵入しにくくなる。しかもラビリンスシールによってトルクの上昇や発熱を来たすことがない。
一方、軸受の外輪101と、その内周に取り付けられた密封装置本体2との間は、補強環21の外径筒部21aの端部外周に一体的に設けられた外周固定シール部22が、外輪101の内周面に適宜圧縮状態で密接することによって密封されている。このため、軸受外部Aからの泥水などが、外輪101と補強環21の外径筒部21aとの嵌合部の微小隙間から軸受内部Bへ侵入するのを有効に防止することができる。
そして、外周固定シール部22は、永久圧縮歪による経時的なシール性の低下が、保護カバー3の外径筒部31(嵌合突部31a)で押圧されている弾性層23の圧縮応力によって補償されるので、軸受の外輪101との嵌合部のシール性が長期間にわたって維持される。
また、上記構成の密封装置の装着に際しては、予めスリンガ1が密封装置本体2と保護カバー3の間に保持された図示の状態で、適当な治具を用いて軸受の外輪101の内周面及び内輪102の外周面へ圧入するが、このとき、保護カバー3の内径筒状縁33の内周空間を通してスリンガ1の治具受け部12aに不図示の治具を当ててスリンガ1を内輪102の外周面へ打ち込むことができるので、装着作業性が向上する。
また、スリンガ1の外向きフランジ12の外側面に、ゴムなどの弾性材料又は合成樹脂材料に磁性体を混合した磁性材料で円盤状に成形されると共に円周方向所定ピッチでS極とN極が交互に着磁された多極磁石であるパルサーリング4が、保護カバー3で囲まれる位置に一体的に設けられ、このパルサーリング4が保護カバー3の内面と近接対向している。保護カバー3は、パルサーリング4の磁界を遮断することがないように、非磁性体からなるものである。
したがってこの密封装置は、磁気エンコーダとしての機能を兼備するものである。すなわち、保護カバー3の外側には、スリンガ1の外向きフランジ12に設けられたパルサーリング4の円周方向一部に保護カバー3のフランジ32を介して軸方向に近接対向する磁気センサ5が非回転状態で配置され、この磁気センサ5の検出面の正面を、軸受の内輪102と一体に回転するパルサーリング4のN極とS極が回転方向へ交互に通過することによって、磁気センサ5から磁界の変化に対応した波形のパルス状の信号が出力され、これによって回転速度を計測することができるのである。
そしてこの形態によれば、パルサーリング4も保護カバー3によって保護されるので、磁気検出精度の低下が有効に防止され、しかもパルサーリング4と保護カバー3の内面との間の狭くて長い隙間G2が、保護カバー3の内径筒状縁33の先端部とスリンガ1の外向きフランジ12との間の隙間G1と共にラビリンスシールを構成するので、ダストや泥水等に対するラビリンスシール機能を一層向上させることができる。
次に図2は、本発明に係る密封装置の第二の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。この第二の形態において、第一の形態と異なるところは、スリンガ1のスリーブ11と外向きフランジ12の間に、治具受け部13が、保護カバー3の内径筒状縁33の内周を軸方向外側へ向けて突出するように断面略U字形に屈曲形成された点にある。その他の部分は、基本的に第一の形態(図1)と同様である。
したがって、この形態によれば、第一の形態と同様の効果に加え、保護カバー3の内径筒状縁33の内周面とスリンガ1の治具受け部13の外周面との間の隙間G3が、前記内径筒状縁33の先端部とスリンガ1の外向きフランジ12との間の隙間G1と共にラビリンスシールを構成するので、ダストや泥水等に対するラビリンスシール機能を一層向上させることができる。
そして、上記構成の密封装置の装着に際しては、予めスリンガ1が密封装置本体2と保護カバー3の間に保持された図示の状態で、適当な治具を用いて軸受の外輪101の内周面及び内輪102の外周面へ圧入されるが、保護カバー3の内径筒状縁33の内周から外側へ突出するように屈曲形成されたスリンガ1の治具受け部13に不図示の治具を当ててスリンガ1を内輪102の外周面へ打ち込むことができるので、一層装着作業性が向上する。
次に図3は、本発明に係る密封装置の第三の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。この第三の形態においては、スリンガ1のスリーブ11が、保護カバー3の内径筒状縁33の内周側を軸受外部Aへ向けて延びており、密封装置本体2のラジアルリップ25が軸受の内輪102の外周面と摺動可能に密接されるようになっている。その他の部分は、基本的に第一の形態(図1)と同様である。
以上のように構成された第三の形態も、基本的には第一の形態(図1)と同様の効果を奏することができる。しかもこの形態によれば、軸受外部Aのダストや泥水等が、軸受の内輪102とスリンガ1のスリーブ11との嵌合面を通じてスリンガ1より内側へ僅かに侵入するようなことがあっても、これらは、軸受の内輪102とラジアルリップ25の摺動部においてシールされるので、軸受内部Bへ侵入することはできず、外向きフランジ12の遠心力による振り切り作用によって、サイドリップ24の外周側へ排出される。
そして、保護カバー3の内径筒状縁33とその内周側を軸受外部Aへ向けて延びるスリーブ11の外周面との間の隙間G4が、前記内径筒状縁33の先端部とスリンガ1の外向きフランジ12との間の隙間G1と共にラビリンスシールを構成するので、ダストや泥水等に対するラビリンスシール機能を一層向上させることができる。
また、上記構成の密封装置の装着に際しては、予めスリンガ1が密封装置本体2と保護カバー3の間に保持された図示の状態で、適当な治具を用いて軸受の外輪101の内周面及び内輪102の外周面へ圧入するが、保護カバー3の内径筒状縁33の内周から外側へ突出するように屈曲形成されたスリンガ1のスリーブ11の外端を治具受け部11aとして、これに不図示の治具を当ててスリンガ1を内輪102の外周面へ打ち込むことができるので、一層装着作業性が向上する。
次に図4は、本発明に係る密封装置の第四の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。この第四の形態において、第一の形態と異なるところは、保護カバー3の内径端部にダストシール6を一体に設けたことにある。その他の部分は、基本的に第一の形態(図1)と同様である。
詳しくは、ダストシール6はゴム又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料で保護カバー3の内径端部に一体成形されたものであって、軸受外部Aと反対側へ向けて、先端が小径となるような円錐筒状をなして延び、先端部がスリンガ1の外向きフランジ12の外側面における内径寄りの位置に摺動可能に密接されるダストリップ61を有する。またこの形態では、スリンガ1における外向きフランジ12のうち、ダストリップ61との摺動部より内径側の部分を治具受け部12aとしてある。
以上のように構成された第四の形態も、基本的には第一の形態(図1)と同様の効果を奏することができる。そして先に説明した各形態のようにスリンガ1と保護カバー3の間にラビリンスシールを構成する代わりに、ダストシール6を設けたものであり、軸受外部Aから飛来するダストや泥水等がスリンガ1と密封装置本体2のサイドリップ24との摺動部S1側へ侵入するのを確実に阻止することができる。そしてパルサーリング4が保護カバー3によって保護されるので、磁気検出精度の低下が有効に防止される。
そして上記構成の密封装置の装着に際しては、予めスリンガ1が密封装置本体2と保護カバー3の間に保持された図示の状態で、適当な治具を用いて軸受の外輪101の内周面及び内輪102の外周面へ圧入するが、このとき、ダストシール6の内周側を通してスリンガ1の治具受け部12aに不図示の治具を当てて、スリンガ1を内輪102の外周面へ打ち込むことができるので、装着作業性が向上する。
次に図5は、本発明に係る密封装置の第五の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。この第五の形態においては、先に説明した第三の形態(図3)と同様、スリンガ1のスリーブ11が、保護カバー3の内径筒状縁33の内周側を軸受外部Aへ向けて延びており、密封装置本体2のラジアルリップ25が軸受の内輪102の外周面と摺動可能に密接されるようになっている。
また、ダストシール6は、軸受外部Aと反対側へ向けて先端が小径となるような円錐筒状をなして延び、先端部がスリンガ1の外向きフランジ12の外側面における内径寄りの位置に摺動可能に密接されるダストリップ61と、それより外側に位置し、内径側を向いた先端がスリンガ1のスリーブ11の外周面に摺動可能に密接されるダストリップ62を有する。そして外向きフランジ12のうち、ダストリップ61との摺動部より内径側の部分を治具受け部11aとしてある。その他の部分は、基本的に第四の形態(図4)と同様である。
以上のように構成された第五の形態も、基本的には第四の形態(図4)と同様の効果を奏するものである。しかもこの形態によれば、軸受外部Aのダストや泥水等が、軸受の内輪102とスリンガ1のスリーブ11との嵌合面を通じてスリンガ1より内側へ僅かに侵入するようなことがあっても、これらは、軸受の内輪102とラジアルリップ25の摺動部においてシールされるので、軸受内部Bへ侵入することはできず、外向きフランジ12の遠心力による振り切り作用によって、サイドリップ24の外周側へ排出される。
そして、ダストシール6が複数のダストリップ61,62を備えるため、軸受外部Aから飛来するダストや泥水等がスリンガ1と密封装置本体2のサイドリップ24との摺動部S1側へ侵入するのを一層確実に阻止することができる。
また、上記構成の密封装置の装着に際しては、予めスリンガ1が密封装置本体2と保護カバー3の間に保持された図示の状態で、適当な治具を用いて軸受の外輪101の内周面及び内輪102の外周面へ圧入するが、保護カバー3の内径筒状縁33の内周から外側へ突出するように屈曲形成されたスリンガ1のスリーブ11の外端を治具受け部11aとして、これに不図示の治具を当ててスリンガ1を内輪102の外周面へ打ち込むことができるので、一層装着作業性が向上する。
本発明に係る密封装置の第一の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明に係る密封装置の第二の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明に係る密封装置の第三の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明に係る密封装置の第四の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明に係る密封装置の第五の形態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。 密封装置の典型的な従来技術を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。
符号の説明
1 スリンガ(回転側部材)
11 スリーブ
11a,12a,13 治具受け部
12 外向きフランジ
2 密封装置本体
21 補強環
22 外周固定シール部
23 弾性層
24 サイドリップ(シールリップ)
25 ラジアルリップ(シールリップ)
26 グリースリップ
3 保護カバー
31 外径筒部
31a 嵌合突部
32 フランジ
33 内径筒状縁
4 パルサーリング
5 磁気センサ
6 ダストシール
61,62 ダストリップ
101 外輪(静止側部材)
102 内輪(回転側部材)
A 軸受外部(外側)
B 軸受内部
G1〜G4 隙間(ラビリンスシール)
S1,S2 摺動部

Claims (2)

  1. 回転側のスリンガに摺動可能に密接されるシールリップ及び静止側部材の内周面に固定的に密接される外周固定シール部を有する密封装置本体と、前記密封装置本体に前記外周固定シール部と連続して形成された弾性層の内周面に圧入され前記シールリップの摺動部を外側から包囲するように配置された保護カバーとを備え、前記外周固定シール部が前記弾性層を介して前記保護カバーにより静止側部材の内周面に押し付けられ、前記スリンガが、前記保護カバーの内径より小径で回転側部材の外周面への打ち込みによる装着の際の治具受け部を有し、前記保護カバーと前記スリンガとの間に、外部の異物をシールするラビリンスシールが設けられ、このラビリンスシールは、前記スリンガに一体に設けられて前記保護カバーの内面と近接対向する磁気エンコーダ用パルサーリングを含むものであることを特徴とする密封装置。
  2. ラビリンスシールにおける保護カバー側の構成要素が、この保護カバーの内径部に形成されて先端がスリンガと軸方向に近接対向される筒状縁からなることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
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