JP2008162569A - 物理量測定装置付転がり軸受ユニット - Google Patents

物理量測定装置付転がり軸受ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】列間のスペースが狭い複列転がり軸受ユニットを対象とする場合でも、荷重の測定範囲を十分に確保しつつ、エンコーダ6e及びセンサユニット33を容易に配置でき、しかも長期間に亙り優れた測定精度を確保できる構造を実現する。
【解決手段】上記センサユニット33を保持するカバー34の軸方向内端部と、上記エンコーダ6eを構成する芯金25のスリンガ部28等、ハブ2b若しくはこのハブ2bに結合固定されてこのハブ2bと共に回転する回転部材との間にシールリング40を設ける。そして、上記エンコーダ6e及び上記センサユニット33を設置した空間41を外部空間と遮断する。この結果、これらエンコーダ6e及びセンサユニット33に磁性粉等の異物が付着する事を防止して、上記課題を解決できる。
【選択図】図1

Description

この発明に係る物理量測定装置付転がり軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪に加わる荷重の大きさを測定して、車両の安定運行の確保に利用する。測定対象である物理量は、上述の様に荷重が最も一般的であるが、この荷重に基づく外輪とハブとの間の相対変位量、或いは、これら外輪とハブとの中心軸同士の傾斜角度等を測定する事もできる。
例えば自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型の転がり軸受ユニット等の転がり軸受ユニットにより回転自在に支持する。又、自動車の走行安定性を確保する為に、例えば非特許文献1に記載されている様な、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、更には、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の車両用走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等を表す信号が必要になる。そして、より高度の制御を行なう為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニットに加わる荷重(例えばラジアル荷重とアキシアル荷重との一方又は双方)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて、特許文献1には、複列アンギュラ型の玉軸受ユニットである転がり軸受ユニットを構成する1対の列の玉の公転速度に基づいて、この転がり軸受ユニットに加わるラジアル荷重又はアキシアル荷重を測定する、荷重測定装置付転がり軸受ユニットに関する発明が記載されている。この様な特許文献1に記載された荷重測定装置付転がり軸受ユニットは、上記両列の玉の公転速度を、これら各玉を保持した1対の保持器の回転速度として求め、これら両列の玉の公転速度に基づいて、上記ラジアル荷重又はアキシアル荷重を算出する。この様な従来構造の場合、上記各玉の転動面と上記両保持器のポケットの内面との間に不可避的に存在する隙間に起因して、上記両列の玉の公転速度と上記両保持器の回転速度との間に、微妙なずれが生じる場合がある。この為、上記ラジアル荷重又はアキシアル荷重を精度良く求める為には、改良の余地がある。
これに対して、近年、上述の様な不可避的なずれに基づく測定精度の悪化を防止できる構造として、特殊なエンコーダを使用した荷重測定装置付転がり軸受ユニットが発明(例えば、特願2005−147642号)され、その開発が進められている。図16〜19は、この様な特殊なエンコーダを使用した荷重測定装置付転がり軸受ユニットの第1例を示している。この荷重測定装置付転がり軸受ユニットに関する先発明の構造の第1例は、懸架装置に支持された状態で回転しない外輪1の内径側に、車輪を支持固定された状態でこの車輪と共に回転するハブ2を、複数個の転動体3、3を介して回転自在に支持している。具体的には、上記外輪1の内周面に複列に設けた外輪軌道4、4と、上記ハブ2の外周面に複列に設けた内輪軌道5、5との間に、それぞれ上記転動体3、3を複数個ずつ、転動自在に設けている。これら各転動体3、3には、互いに逆向きの(図示の場合には背面組み合わせ型の)接触角と共に、予圧を付与している。
そして、上記ハブ2の軸方向中間部で複列に配置された上記各転動体3、3の間部分に、円筒状のエンコーダ6を外嵌固定している。又、上記外輪1の中間部で複列に配置された上記各転動体3、3同士の間部分に1対のセンサ7、7を支持固定すると共に、これら両センサ7、7の検出部を、上記エンコーダ6の被検出面である外周面に近接対向させている。尚、上記1対のセンサ7、7の検出部にはそれぞれ、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。
上記エンコーダ6は、図17〜18に示す様に、永久磁石により全体を円筒状に構成すると共に、軟鋼板等の磁性金属板により全体を円筒状に構成した芯金8の外周面に、全周に亙り添着固定している。そして、この芯金8を上記ハブ2の軸方向中間部に締り嵌めで外嵌固定している。又、上記エンコーダ6の被検出面である外周面には、N極に着磁した部分とS極に着磁した部分とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これらN極に着磁された部分とS極に着磁された部分との境界は、上記エンコーダ6の軸方向(上記被検出面の幅方向)に対し同じ角度だけ傾斜させると共に、この軸方向に対する傾斜方向を、このエンコーダ6の軸方向中間部を境に互いに逆方向としている。従って、上記N極に着磁された部分とS極に着磁された部分とは、軸方向中間部が円周方向に関して最も突出した(又は凹んだ)、「く」字形となっている。
又、上記両センサ7、7の検出部が上記エンコーダ6の外周面に対向する位置は、このエンコーダ6の円周方向に関して同じ位置としている。言い換えれば、上記両センサ7、7の検出部は、上記外輪1の中心軸を含む同一仮想平面上に配置されている。又、この外輪1と上記ハブ2との間にアキシアル荷重が作用しない状態で、上記N極に着磁された部分とS極に着磁された部分との軸方向中間部で円周方向に関して最も突出した部分(境界の傾斜方向が変化する部分)が、上記両センサ7、7の検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材6、7、7の設置位置を規制している。尚、この様な先発明の第1例の場合には、上記エンコーダ6として永久磁石製のものを使用しているので、上記両センサ7、7側に永久磁石を組み込む必要はない。
上述の様に構成する先発明の第1例の場合、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用すると、上記両センサ7、7の出力信号が変化する位相がずれる。即ち、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用しておらず、これら外輪1とハブ2とが相対変位していない、中立状態では、上記両センサ7、7の検出部は、図19の(A)の実線イ、イ上、即ち、上記最も突出した部分から軸方向に同じだけずれた部分に対向する。従って、上記両センサ7、7の出力信号の位相は、同図の(C)に示す様に一致する。
これに対して、上記エンコーダ6を固定したハブ2に、図19の(A)で下向きのアキシアル荷重が作用(上記外輪1に対し上記ハブ2が軸方向に変位)した場合には、上記両センサ7、7の検出部は、図19の(A)の破線ロ、ロ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ7、7の出力信号の位相は、同図の(B)に示す様にずれる。更に、上記エンコーダ6を固定したハブ2に、図19の(A)で上向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ7、7の検出部は、図19の(A)の鎖線ハ、ハ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが、逆方向に互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ7、7の出力信号の位相は、同図の(D)に示す様にずれる。
上述の様に、先発明の第1例の場合には、上記両センサ7、7の出力信号の位相が、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重の作用方向に応じた方向にずれる。又、このアキシアル荷重により上記両センサ7、7の出力信号の位相がずれる程度(変位量)は、このアキシアル荷重が大きくなる程大きくなる。従って、先発明の構造の第1例の場合には、上記両センサ7、7の出力信号の位相ずれの有無、ずれが存在する場合にはその方向及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。尚、上記両センサ7、7の出力信号の位相差に基づいて上記アキシアル荷重を算出する処理は、図示しない演算器により行なう。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた、上記位相差と上記アキシアル荷重との関係を、計算式やマップ等の型式で組み込んでおく。
上述した先発明の構造の第1例の場合には、永久磁石製のエンコーダ6を使用しているが、これに代えて、図20に示す様な、磁性材製のエンコーダ6aを使用する事もできる。被検出面である、このエンコーダ6aの外周面には、スリット状の透孔9a、9b(除肉部)と柱部10a、10b(中実部)とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これら各透孔9a、9bと各柱部10a、10bとは、上記エンコーダ6aの軸方向に対し同じ角度だけ傾斜させると共に、この軸方向に対する傾斜方向を、このエンコーダ6aの軸方向中間部を境に互いに逆方向としている。即ち、このエンコーダ6aは、軸方向片半部に、上記軸方向に対し所定方向に同じだけ傾斜した透孔9a、9aを形成すると共に、軸方向他半部に、この所定方向と逆方向に同じ角度だけ傾斜した透孔9b、9bを形成している。
上述の様なエンコーダ6aは、図16に示した第1例と同様に、ハブ2の軸方向中間部に外嵌固定し、外輪1(図16参照)の軸方向中間部に設置した1対のセンサの検出部を、上記エンコーダ6aの外周面に、軸方向に間隔をあけて近接対向させる。尚、この様な先発明の構造の第2例の場合には、上記エンコーダ6aが単なる磁性材製である為、上記1対のセンサの側に永久磁石を組み込む。この様な先発明の第2例の場合も、上述した先発明の第1例の場合と同様の作用により、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。
又、上述の図20に示したエンコーダ6aは、互いに独立した透孔9a、9bを「ハ」字形に配置しているが、図21に示した先発明の構造の第3例の様に、連続した「く」字形の透孔9c、9cを、円周方向に亙り等間隔に配置したエンコーダ6bを使用する事もできる。尚、図21に示した構造の場合には、1対の磁気検出素子11、11と1個の永久磁石12とを単一のホルダ13の先端部に包埋支持して、1対のセンサとして機能する、一体型のセンサユニットを構成している。外輪1とハブ2との間に作用するアキシアル荷重を求める機能に就いては、前述した第1例、或いは、上述した第2例と同様である。又、上述した先発明の構造の第2〜3例で、透孔を凹部とし、柱部を凸部とする構造を採用する場合も、同様の作用を得られる。
尚、上述した各先発明の構造の場合には、エンコーダの被検出面の幅方向両半部でそれぞれ、第一特性部(N極、透孔、凹部)と第二特性部(S極、柱部、凸部)との境界を、上記被検出面の幅方向に対し傾斜させる構成を採用している。これに対し、検出精度は劣るが、エンコーダの被検出面の幅方向片半部の境界のみを幅方向に対し傾斜させ、幅方向他半部の境界を幅方向に対し傾斜させない(幅方向に対し平行にする)構成を採用する場合も、同様の作用を得られる。
次に、図22〜23は、先発明の構造の第4例を示している。この先発明の構造の第4例の場合も、ハブ2の軸方向中間部で複列に配置された複数個の転動体3、3の間部分に円筒状のエンコーダ6cを、このハブ2と同心に外嵌固定している。又、外輪1の軸方向中間部で複列に配置された複数個の転動体3、3の間部分に1つのセンサ7を支持固定すると共に、このセンサ7の検出部を、上記エンコーダ6cの被検出面である外周面に近接対向させている。尚、上記センサ7の検出部には、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。
上記エンコーダ6cは、図23(B)に示す様に、軟鋼板等の磁性金属板により全体を円筒状に構成した芯金8の外周面に、図23(A)に示した様な永久磁石製の素材を円筒状に丸めたものを、全周に亙り添着固定している。そして、この芯金8を上記ハブ2の軸方向中間部に、締り嵌めで外嵌固定している。又、上記エンコーダ6cの被検出面である外周面には、N極に着磁した部分(第一特性部)とS極に着磁した部分(第二特性部)とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。そして、これらN極に着磁された部分とS極に着磁された部分との境界の形状を、上記エンコーダ6cの軸方向(上記被検出面の幅方向)に対し同じ角度だけ傾斜した直線形状とすると共に、円周方向に隣り合う各境界同士で、軸方向に対する傾斜方向を互いに逆にしている。これにより、上記N極に着磁された部分の円周方向に関する幅を軸方向片側{図23(B)の下側}程広くし、且つ、上記S極に着磁された部分の円周方向に関する幅を軸方向他側{図23(B)の上側}程広くしている。尚、この様な先発明の構造の第4例の場合も、上記エンコーダ6cとして永久磁石製のものを使用しているので、上記センサ7側に永久磁石を組み込む必要はない。
上述の様に構成する先発明の構造の第4例の場合、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用すると、上記センサの出力信号のパターンが変化する。即ち、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用しておらず、これら外輪1とハブ2とが相対変位していない、中立状態では、上記センサ7の検出部は、図24の(A)の鎖線α上、即ち、上記エンコーダ6cの外周面の幅方向中央部分に対向する。この結果、上記センサ7の出力信号(矩形波信号)のデューティ比(=高電位継続時間/1周期)は、図24の(B)に示す様に50%となる。これに対して、上記エンコーダ6を固定したハブ2に、図24の(A)で上向きのアキシアル荷重が作用(上記外輪1に対し上記ハブ2が軸方向に変位)した場合には、上記センサ7の検出部は、図24の(A)の鎖線β上、即ち、上記エンコーダ6cの外周面のうち、幅方向中央部よりも下側にずれた部分に対向する。この結果、上記センサ7の出力信号のデューティ比は、図24の(C)に示す様に、50%からずれた値(図示の例では30%)となる。更に、上記エンコーダ6cを固定したハブ2に、図24の(A)で下向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記センサ7の検出部は、図24の(A)の鎖線γ上、即ち、上記エンコーダ6cの外周面のうち、幅方向中央部よりも上側にずれた部分に対向する。この結果、上記センサ7の出力信号のデューティ比は、図24の(D)に示す様に、50%から逆方向にずれた値(図示の例では70%)となる。
上述の様に、先発明の構造の第4例の場合には、上記センサ7の出力信号のデューティ比が、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重の作用方向に応じた方向にずれる。又、このアキシアル荷重により上記センサ7の出力信号のデューティ比がずれる程度(変位量)は、このアキシアル荷重が大きくなる程大きくなる。従って、先発明の第4例の場合には、上記センサ7の出力信号のデューティ比のずれの有無、ずれが存在する場合にはその方向及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。尚、上記センサ7の出力信号のデューティ比に基づいて上記アキシアル荷重を算出する処理は、図示しない演算器により行なう。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた、上記デューティ比と上記アキシアル荷重との関係を、計算式やマップ等の型式で組み込んでおく。
上述した先発明の構造の第4例の場合には、永久磁石製のエンコーダ6cを使用しているが、これに代えて、図25に示す様な、磁性材製のエンコーダ6dを使用する事もできる。被検出面である、このエンコーダ6dの外周面には、第一特性部である凹部14、14(除肉部)と、第二特性部である凸部15、15(中実部)とを、円周方向に関して交互に配置している。これら各凹部14、14と凸部15、15とは、径方向から見た形状を台形として、それぞれの円周方向に関する幅寸法を、軸方向に関して漸次変化させている。この様なエンコーダ6dは、図22に示した第4例と同様に、ハブ2の軸方向中間部に外嵌固定し、外輪1(図22参照)の軸方向中間部に設置した1つのセンサの検出部を、上記エンコーダ6dの外周面に近接対向させる。尚、この様な先発明の構造の第5例の場合には、上記エンコーダ6dが単なる磁性材製である為、上記センサの側に永久磁石を組み込む。この様な先発明の構造の第5例の場合も、上述した先発明の構造の第4例の場合と同様の作用により、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。又、上述した先発明の構造の第5例で、凹部を透孔とし、凸部を柱部とする構造を採用する場合も、同様の作用を得られる。尚、第4〜5例のエンコーダ6c、6dの外周面の上下両端部2個所位置に、それぞれセンサの検出部を対向させれば、これら両センサの出力信号のデューティ比の差から、ハブの中心軸と外輪の中心軸との傾斜角度、延いては、これらハブと外輪の間に作用する、鉛直面上のモーメントを求める事もできる。
上述した各先発明の場合には、エンコーダを円筒状に構成すると共に、このエンコーダの外周面を被検出面とし、且つ、この被検出面に1対の又は1つのセンサの検出部を径方向に対向させる構成を採用する事により、外輪とハブとの間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを測定可能としている。これに対し、エンコーダを円輪状に構成すると共に、このエンコーダの側面を被検出面とし、且つ、この被検出面に1対の又は1つのセンサの検出部を軸方向に対向させる構成を採用すれば、外輪とハブとの間に作用しているラジアル荷重の作用方向及び大きさを測定できる。
ところで、上述した各先発明の構造の対象となる車輪支持用軸受ユニット(図16、21、22)は、重量が嵩まない自動車の従動輪(FF車の後輪、FR車の前輪)を支持する為のものであって、複数個の転動体3、3として玉を使用している。この様な各先発明の構造の対象となる車輪支持用軸受ユニットの場合には、列間(複列に配置された複数個の転動体3、3の間部分)に、荷重測定装置を構成するエンコーダ及びセンサを配置する為の、十分なスペースが存在する。この為、上述した各先発明の構造の場合には、上記エンコーダ及びセンサの寸法を十分に大きくできて、荷重の測定精度を十分に確保できる。
一方、図26に示す車輪支持用軸受ユニットは、重量が嵩む自動車の駆動輪(FF車の前輪、FR車の後輪、4WD車の全車輪)を支持する為のものであって、複数個の転動体3a、3aとして円すいころを使用している。又、ハブ2aの中心部に、スプライン孔16を設けている。そして、図示の様に自動車に組み付けた状態で、懸架装置を構成するナックル17に外輪1を結合固定すると共に、等速ジョイント18のスプライン軸19(駆動軸)を、上記スプライン孔16にスプライン係合させている。この様な車輪支持用軸受ユニットの場合には、上述した各先発明の構造の対象となる車輪支持用軸受ユニットに比べて、列間のスペースが狭い。この様なスペースの狭い列間に上記エンコーダ及びセンサを配置する事は難しく、仮に配置した場合でも、これらエンコーダ及びセンサの寸法が過小になって、荷重の測定範囲を十分に確保する事が難しくなる可能性がある。又、上記スペースを十分に確保できる場合でも、外輪の強度を確保する等の面から、この外輪の中間部に取付孔を設ける事が好ましくない場合もある。
この様な事情に鑑みて、特願2005−375336には、図27〜28に示す様な荷重測定装置付転がり軸受ユニットが記載されている。この先発明に係る荷重測定装置付転がり軸受ユニットは、ハブ2aの内端部に、磁性金属板により円筒状に形成したエンコーダ6bを、このハブ2aと同心に支持固定している。又、外輪1の内端開口部に被着したセンサカバー20の内側に、それぞれが磁気検出素子11と永久磁石12とから成る1対のセンサ7a、7aを支持固定すると共に、これら両センサ7a、7aの検出部を、上記エンコーダ6bの被検出面である外周面に近接対向させている。又、外輪1の内端部内周面と上記ハブ2aの内端部外周面との間部分に、組み合わせシールリング21を設けている。又、上記エンコーダ6bには、それぞれが「く」字形のスリットである複数の透孔9cを、円周方向に関して等間隔に配置している。
上述の様に構成する先発明の構造の第6例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットの場合も、前述の図21に示した先発明の構造の第3例の場合と同様の作用により、上記1対のセンサ7a、7aの出力信号の位相差に基づいて、上記外輪1とハブ2aとの間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。特に、本例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットの場合には、上記エンコーダ6b及び1対のセンサ7a、7aを、十分に広いスペースが存在する個所である、軸端(上記外輪1及びハブ2aの内端部)に設置している為、列間のスペースが狭くても、上記エンコーダ6b及び1対のセンサ7a、7aの軸方向寸法を十分に大きくできる。従って、上記外輪1と上記ハブ2aとの相対変位に伴って上記エンコーダ6bの被検出面から上記両センサ7a、7aの検出部が外れない様にして、上述したアキシアル荷重の測定可能範囲を十分に確保できる。又、上記外輪1の中間部に取付孔を形成する必要がない為、この外輪1の強度を確保し易い。
上述した先発明の構造の第6例の場合、この様な作用・効果を得られるが、上記エンコーダ6b及び上記両センサ7a、7aを設置した設置空間を外部空間から遮断していない為、使用環境が厳しい場合、測定精度の確保が難しくなる可能性がある。即ち、外部空間に存在する雨水や塵芥等の異物が、前記センサカバー20の軸方向内端部内周縁と前記等速ジョイント18の外周面との間の隙間から上記設置空間内に入り込み、上記エンコーダ6bの被検出面や上記両センサ7a、7aの検出部に付着する可能性がある。例えば、これらエンコーダ6bとセンサ7a、7aとが、磁気検知式のものであった場合、上記異物中に磁性粉が混入していると、前記各透孔9cの端縁部の検出を精度良く行なえなくなって、上記アキシアル荷重の測定精度が悪化する。又、この測定精度の悪化は、上記エンコーダ6bの被検出面や上記両センサ7a、7aの検出部が、雨水等の付着により錆びて、この被検出面や検出部の形状精度が悪化する事によっても生じる。
特開2005−31063号公報 青山元男著、「レッドバッジスーパー図解シリーズ/クルマの最新メカがわかる本」、p.138−139、p.146−149、株式会社三推社/株式会社講談社、平成13年12月20日
本発明の荷重測定装置付転がり軸受ユニットは、上述の様な事情に鑑み、列間のスペースが狭い複列転がり軸受ユニットを対象とする場合でも、荷重の測定範囲を十分に確保しつつ、エンコーダ及びセンサを容易に配置でき、しかも長期間に亙り優れた測定精度を確保できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のうち、特許請求の範囲の請求項1に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニットは、転がり軸受ユニットと、物理量測定装置とを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有し、使用時に回転するハブと、これら両内輪軌道と上記両外輪軌道との間に、各列毎にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備える。
又、上記物理量測定装置は、エンコーダと、センサと、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、ハブの軸方向内端部分に支持固定され、このハブと同心に設けた被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、この被検出面の特性が円周方向に関して変化する位相若しくはピッチを、この被検出面の幅方向の少なくとも一部でこの幅方向に応じて連続的に変化させている。
又、上記センサは、検出部を上記被検出面に対向させた状態で、上記外輪の軸方向内端部に固定された円環状のカバーの内側に(例えばこのカバーの内周面に)支持され、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させる。
又、上記演算器は、上記センサの出力信号が変化するパターンに基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間の物理量を算出する機能を有する。
そして、上記カバーの軸方向内端部と、上記ハブ若しくはこのハブに結合固定されてこのハブと共に回転する回転部材との間に、上記エンコーダ及び上記センサを設置した空間を外部空間から遮断するシールリングを、全周に亙って設けている。
上述の様な請求項1に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、特許請求の範囲の請求項2に記載した様に、シールリングを構成するシールリップのうち、少なくとも1つのシールリップを、その先端縁を相手部材の周面に対して摺接若しくは近接対向させるラジアルシールリップとする。
又、上述の様な請求項1〜2に記載した発明を実施する場合には、例えば特許請求の範囲の請求項3に記載した様に、シールリングを構成するシールリップのうち、少なくとも1つのシールリップを、その先端縁を相手部材の軸方向側面に対して摺接若しくは近接対向させるアキシアルシールリップとする。
又、上述の様な請求項1〜3に記載した発明を実施する場合には、例えば特許請求の範囲の請求項4に記載した様に、ハブの軸方向内端部に直接又は他の部材を介して基端部を支持固定されたシールリングを構成するシールリップの先端縁を、カバーの軸方向内端部の表面に、全周に亙り摺接させる。
又、上述の様な請求項1〜3に記載した発明を実施する場合には、例えば特許請求の範囲の請求項5に記載した様に、エンコーダとして、磁性金属板製で円筒状の芯金の外周面に、永久磁石製のエンコーダ本体を全周に亙って設けたものを使用する。又、この芯金の軸方向内端部を径方向外方に折り曲げる事によって、当該部分にスリンガ部を、この芯金と一体に、全周に亙って設ける。そして、カバーの軸方向内端部に基端部を支持固定されたシールリングを構成するシールリップの先端縁を、上記スリンガ部に、全周に亙り摺接させる。
又、上述の様な請求項1〜4に記載した発明を実施する場合には、例えば特許請求の範囲の請求項6に記載した様に、エンコーダとして、磁性金属板製で円筒状の芯金の外周面に、永久磁石製のエンコーダ本体を全周に亙って設けたものを使用する。そして、上記芯金の軸方向内端部を径方向外方に折り曲げる事により構成した円輪部の外周縁に基端部を支持固定されたシールリングを構成するシールリップの先端縁を、カバーの軸方向内端部の表面に、全周に亙り摺接させる。
又、上述の様な請求項1〜4に記載した発明を実施する場合には、例えば特許請求の範囲の請求項7に記載した様に、エンコーダとして、磁性金属製で円環状の芯金の外周面に、永久磁石製のエンコーダ本体を全周に亙って設けたものを使用する。これと共に、シールリングとして、円環状のシール用芯金と、このシール用芯金に全周に亙って結合した、シールリップを備えた弾性材とから成るものを使用する。そして、上記芯金の一部で上記エンコーダ本体から外れた部分に上記シール用芯金を嵌合固定すると共に、上記シールリップの先端縁を、カバーの軸方向内端部の表面に、全周に亙り摺接させる。
又、上述の様な請求項1〜3に記載した発明を実施する場合には、例えば特許請求の範囲の請求項8に記載した様に、エンコーダとして、磁性金属板製で円筒状の芯金の外周面に、永久磁石製のエンコーダ本体を全周に亙って設けたものを使用する。この芯金は、軸方向内半部の小径部と軸方向外半部の大径部とを段差部で連続させた断面クランク形とし、このうちの小径部をハブの軸方向内端部に締り嵌めで外嵌する事により、このハブに対し支持固定する。そして、カバーの軸方向内端部に基端部を支持固定されたシールリングを構成する複数本のシールリップの先端縁を、上記小径部の外周面及び上記段差部の軸方向内側面に、全周に亙り摺接させる。
或いは、特許請求の範囲の請求項9に記載した様に、ハブに等速ジョイントを結合固定する。そして、カバーの軸方向内端部に基端部を支持固定されたシールリングを構成するシールリップの先端縁を、上記等速ジョイントの表面に、全周に亙り摺接させる。
又、上述の様な請求項1〜9に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、特許請求の範囲の請求項10に記載した様に、外輪の内周面とハブの外周面との間部分で、且つ、複数個の転動体を設置した空間とエンコーダ及びセンサを設置した空間との間部分に、これら両空間同士を互いに遮断する第二のシールリングを、全周に亙って設ける。
更に、この様な請求項10に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、特許請求の範囲の請求項11に記載した様に、シールリングの外径寸法を第二のシールリングの外径寸法よりも、同じく内径寸法を内径寸法よりも、それぞれ小さくする。
上述の様な本発明の物理量測定装置付転がり軸受ユニットの場合には、前述した先発明の構造の第6例の場合と同様に、軸方向内端部に存在する、十分に広いスペースを確保できる個所に上記エンコーダ及びセンサを設置する。この為、列間のスペースが狭い転がり軸受ユニットを対象とする場合でも、上記エンコーダ及びセンサの寸法を十分に大きくでき、結果として、荷重の測定範囲を十分に確保できる。
更に、本発明の物理量測定装置付転がり軸受ユニットの場合には、シールリングにより、上記エンコーダ及びセンサを設置した空間を外部空間から遮断しているので、これらエンコーダの被検出面やセンサの検出部に異物が付着する事を防止できる。この為、長期間に亙り優れた測定精度を確保できる。
又、請求項10に記載した発明の場合には、第二のシールリングにより、上記エンコーダ及びセンサを設置した空間と、複数個の転動体を設置した空間との間を遮断しているので、この複数個の転動体を設置した空間内に存在するグリース等の潤滑剤が、上記エンコーダ及びセンサに付着する事を防止できる。この為、長期間に亙り優れた測定精度を確保できる。更に、万が一、上記シールリングのシール性能が喪失して、上記エンコーダ及びセンサを設置した空間に外部空間から異物が侵入した場合でも、この異物が上記複数個の転動体を設置した空間に侵入する事を防止できる。この為、この異物の侵入によって転がり軸受ユニットの転がり疲れ寿命が低下すると言った不具合が生じる事を防止できる。
又、請求項11に記載した発明の場合には、シールリングの外径寸法及び内径寸法を小さくした分だけ、カバーの径方向内側に設ける、センサの設置空間の径方向に関する幅寸法を大きく確保できる。この為、このセンサの設置空間の周辺部分に関する、設計の自由度を高める事ができる。
[実施の形態の第1例]
図1は、特許請求の範囲の請求項1、2、3、5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、車輪支持用軸受ユニットに対するエンコーダ6e及びセンサユニット33の取付個所を工夫すると共に、これらエンコーダ6eの被検出面及びセンサユニット33の検出部に異物が付着するのを防止する点にある。上記車輪支持用軸受ユニットの構造に就いては、転動体3として玉を使用している点を除き、前述の図26〜28に示した車輪支持用軸受ユニットと、ほぼ同様であり、又、上記エンコーダ6eとセンサユニット33との組み合わせによりアキシアル荷重を測定する機構に就いては、前述した先発明の構造の何れかと同様である。即ち、このアキシアル荷重は、1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差、或いは、1個のセンサの出力信号のデューティ比に基づいて算出する。又、エンコーダの径方向反対側に配置した1対のセンサの出力信号のデューティ比の差に基づいて、これら両エンコーダを配置した仮想平面上でのモーメントを求められる事も、先発明と同様である。この為、重複する図示並びに説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。尚、転動体の種類は、図示の様な玉に限らず、円すいころでも良い。
本例の場合、ハブ2bは、中心部にスプライン孔16を有するハブ本体22と、このハブ本体22の軸方向内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図1〜16、21、22、26〜28の右側。反対に、自動車への組み付け状態で車両の幅方向外側となる図1〜16、21、22、26〜28の左側を、軸方向に関して「外」と言う。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)に形成した小径段部23に外嵌固定した内輪24とから構成している。そして、このうちの内輪24の軸方向内半部に、芯金25とエンコーダ本体26とから成る、上記エンコーダ6eを外嵌固定している。
上記芯金25は、軟鋼板等の磁性金属板を曲げ形成する事により、断面クランク形で全体を略円筒状に形成している。この様な芯金25は、軸方向外半部を芯金本体部27とし、軸方向内半部をスリンガ部28としている。このうちの芯金本体部27は、上記エンコーダ本体26をバックアップする。又、上記スリンガ部28は、後述する各シールリップ29a〜29cの先端縁を摺接させる。このスリンガ部28は、上記芯金本体部27よりも大径の円筒部30と、この円筒部30の軸方向内端部から径方向外方に向け直角に折れ曲がった円輪部31とから成る、断面L字形である。又、上記円筒部30の軸方向外端部と上記芯金本体部27の軸方向内端部とは、段差部32により連続させている。
上記エンコーダ本体26は、ゴム磁石、プラスチック磁石等の永久磁石製で、径方向に着磁すると共に、着磁方向を円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させる事により、被検出面である外周面に、S極とN極とを交互に配置している。これらS極とN極との着磁パターンは、前述の図17〜18に示した様な「く」字形、或いは、前述の図23に示した様な台形とする。着磁パターンが「く」字形である場合には、前記センサユニット33に組み込んだ1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて前記アキシアル荷重を算出する。これに対して、着磁パターンが台形である場合には、上記センサユニット33に組み込んだ1個のセンサの出力信号のデューティ比に基づいて、上記アキシアル荷重を算出する。
何れにしても、上記センサユニット33は、上記1対又は1個のセンサを合成樹脂製のホルダ内に保持したもので、このセンサの検出部を上記エンコーダ本体26の外周面に対向させた状態で、カバー34を介して、外輪1の軸方向内端部に支持固定している。このカバー34は、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス鋼板等の耐食性を有する金属板を曲げ形成する事により、断面L字形で全体を円環状に形成したもので、円筒部35と、この円筒部35の軸方向内端部から径方向内方に向け直角に折れ曲がった円輪部36とから成る。一方、上記外輪1の軸方向内端部で、この外輪1を懸架装置を構成するナックル等に取付固定する為の取付フランジ37よりも軸方向内方に位置する部分の軸方向内半部の外径を、同外半部である取付用円筒面39の外径よりも小さくして、当該部分を嵌合用小径部38としている。上記カバー34は、上記円筒部35の軸方向外端部をこの嵌合用小径部38に締り嵌めで外嵌する事により、上記外輪1に対し支持固定している。この状態で上記円筒部35の外径は、上記取付用円筒面39の外径以下である。この取付用円筒面39は、上記外輪1を上記ナックル等に取付固定する際に、このナックル等に設けた取付孔に内嵌するが、この際、上記カバー34がこの内嵌作業の妨げとはならない。
更に、上記カバー34の円輪部36の内周縁部には、ゴムの如きエラストマー等の弾性材製のシールリング40の基端部を、全周に亙って結合支持している。このシールリング40は、前記3本のシールリップ29a〜29cを備えており、これら各シールリップ29a〜29cの先端縁をそれぞれ、前記スリンガ部28を構成する円筒部30の外周面又は円輪部31の軸方向外側面に、それぞれ全周に亙り摺接させている。尚、上記スリンガ部28の円筒部30の外径は、前記エンコーダ本体26の外径よりも大きくしている。この理由は、上記カバー34を上記外輪1に、前記エンコーダ6eを前記内輪24に、それぞれ予め固定した状態から、この外輪1の内径側にこの内輪24を挿入する際に、上記各シールリップ29a〜29cが、上記エンコーダ本体26の外周面との擦れ合いにより捲れる事を防止する為である。
上述の様に構成する本例の物理量測定装置付転がり軸受ユニットの場合も、前述の先発明の場合と同様の作用により、前記センサユニット33に組み込んだ1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差、或いはこのセンサユニット33に組み込んだ1個のセンサの出力信号のデューティ比に基づいて、上記外輪1と上記ハブ2bとの軸方向の相対変位、或いはこれら外輪1とハブ2bとの間に加わるアキシアル荷重等の物理量を求める。特に、本例の物理量測定装置付転がり軸受ユニットの場合には、上記エンコーダ本体26及び上記センサユニット33を、十分に広いスペースが存在する個所である、軸端(上記外輪1及びハブ2bの内端部)に設置する構成を採用している。この為、本例の場合には、列間(複列に設けられた複数個の転動体3、3の間部分)のスペースが狭い車輪支持用軸受ユニットを対象とした場合でも、上記エンコーダ本体26及び上記センサユニット33の軸方向寸法を十分に大きくできる。従って、上記外輪1と上記ハブ2bとの変位に伴って上記エンコーダ本体26の被検出面から上記センサユニット33に組み込んだセンサの検出部が外れない様にして、上述した軸方向変位或いはアキシアル荷重の測定可能範囲を十分に確保できる。又、上記外輪1に、センサ用の取付孔を形成する必要がないので、この外輪1の強度を確保し易い。尚、本例の場合には、上記エンコーダ本体26として永久磁石製のものを採用している為、上記センサユニット33内に永久磁石を設ける必要がなくなる(AMRセンサを使用する場合には永久磁石が必要となるが、エンコーダとして単なる磁性材製のものを採用する場合に比べて、必要となる永久磁石を非常に小さくできる)。従って、上記センサユニット33を小型に構成でき、結果としてこのセンサユニット33を保持する上記カバー34を小型に構成できる(例えば、このカバー34の外径を、前記取付用円筒面39の外径以下にする設計が容易となる)。
更に、本例の物理量測定装置付転がり軸受ユニットの場合には、上記シールリング40を構成する3本のシールリップ29a〜29cと前記スリンガ部28とにより、上記エンコーダ本体26及び上記センサユニット33を設置した空間41を外部空間から遮断している。従って、この外部空間に存在する、雨水や塵芥等の異物が、上記エンコーダ本体26の外周面や、上記センサユニット33を構成するセンサの検出部に付着する事を防止できる。特に本例の場合には、上記エンコーダ本体26が永久磁石製である為、このエンコーダ本体26の外周面に磁性粉が付着し易く、しかも、付着した場合には、このエンコーダ本体26の外周面に存在するS極とN極との境界を判別しにくくなる。そして、この境界を判別しにくくなった場合には、上記軸方向変位或いはアキシアル荷重の測定精度が悪化する。これに対して本例の場合には、上記各シールリップ29a〜29cと上記スリンガ部28との組み合わせにより、上記エンコーダ本体26の外周面に、磁性粉等の異物が付着する事を防止できるので、長期間に亙り優れた測定精度を確保できる。しかも、上記シールリング40は前記カバー34に支持固定され、上記スリンガ部28は前記エンコーダ6eと一体に設けられている為、上記異物の進入防止の為の構造をコンパクトに構成できる。
[実施の形態の第2例]
次に、図2も、特許請求の範囲の請求項1、2、3、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、カバー34aの軸方向内端部を180度折り返す事で、当該部分に、軸方向内方に向け突出した、庇状筒部42を形成している。又、シールリング40aとして、シールリップ29a〜29cを備えた弾性材の基部を芯金43により補強したものを使用している。そして、この芯金43を上記庇状筒部42に、締り嵌めで内嵌固定している。更に、この庇状筒部42を設けた事に伴い、上記カバー34aの円輪部36aが軸方向外方に偏っている分、センサユニット33aを構成する合成樹脂製のホルダの軸方向寸法を短くしている。この様な本例の場合には、上記シールリング40aの基端部を結合固定する為の芯金43が小型である為、このシールリング40aを射出成形する為の金型のキャビティを小さくできる等、このシールリング40aの加工が容易になり、コスト低減を図れる。その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
次に、図3は、特許請求の範囲の請求項1、2、3、4、6に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、エンコーダ6fを構成する芯金25aを、円筒状の芯金本体部27と、この芯金本体部27の軸方向内端部から直径方向外方に向け直角に折れ曲がった支持円輪部44とから成る、断面形状をL字形としている。そして、この支持円輪部44の外周縁に、複数本(図示の例では3本)のシールリップ29a′、29b′、29c′を備えたシールリング40bの基端部を結合している。そして、これら各シールリップ29a′、29b′、29c′の先端縁を、センサユニット33aを保持したカバー34aの軸方向内端部に存在する庇状筒部42の内周面及び円輪部36aの軸方向内側面に、全周に亙り摺接させている。その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例及び上述した実施の形態の第2例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第4例]
次に、図4は、特許請求の範囲の請求項1、2、3、8に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合、エンコーダ6gを構成する芯金25bは、軸方向内半部の小径部45と軸方向外半部の大径部46とを段差部47で連続させた、断面クランク形である。そして、このうちの小径部45を、ハブ2bを構成する内輪24の軸方向内端部に、締り嵌めで外嵌固定している。又、センサユニット33bを保持したカバー34を構成する円輪部36の内周縁部にシールリング40cの基端部を支持固定している。そして、このシールリング40cを構成する複数本のシールリップ29a〜29cの先端縁を、上記小径部45の外周面及び上記段差部47の軸方向内側面に、全周に亙り摺接させている。この様な本例の場合には、上記エンコーダ6gを上記内輪24に締り嵌めで外嵌固定する際に、エンコーダ本体26に引っ張り応力が加わる事がない。この為、このエンコーダ本体26を、フェライト磁石、焼結磁石等の、磁力が強い代わりに靱性の乏しい永久磁石製としても、このエンコーダ本体26に亀裂等の損傷が発生する事を防止できる。又、本例の場合、上記小径部45を軸方向内方に位置させて、上記段差部47の軸方向内側面をシールリップ29aの先端縁を摺接させる面として利用しているので、各部をシール性確保の為に有効利用して、(小径部を軸方向外方に位置させて、シールリップの先端縁を摺接させる面を別途設ける場合に比べて)軸方向寸法の短縮を図れる。その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第5例]
次に、図5も、特許請求の範囲の請求項1、2、3、8に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合も、前述の図2に示した実施の形態の第2例と同様、カバー34aの軸方向内端部に、庇状筒部42を形成している。又、シールリング40cとして、シールリップ29a〜29cを備えた弾性材の基部を芯金43により補強したものを使用している。そして、この芯金43を上記庇状筒部42に、締り嵌めで内嵌固定している。更に、センサユニット33aを構成する合成樹脂製のホルダの軸方向寸法を、上述した実施の形態の第4例の場合よりも短くしている。その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第2例、或いは、上述した実施の形態の第4例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第6例]
次に、図6は、特許請求の範囲の請求項1、2、3、9に対応する、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例の場合には、ハブ2bに結合した等速ジョイント18の表面を、シールリング40を構成する各シールリップ29a〜29cの先端縁を摺接させる面として利用している。これに合わせて本例の場合には、エンコーダ6hを構成する芯金25cを、軸方向寸法がエンコーダ本体26と同じである、単なる円筒状としている。この様な本例の場合には、上記エンコーダ6hの軸方向寸法を短くできる分、上記ハブ2b(を構成する内輪24)の軸方向寸法の短縮が可能になり、物理量測定装置付転がり軸受ユニットの小型・軽量化の為の設計の自由度が向上する。その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第7例]
次に、図7も、特許請求の範囲の請求項1、2、3、9に対応する、本発明の実施の形態の第7例を示している。本例の場合には、前述の図4に示した実施の形態の第4例と同様に、エンコーダ6gを構成する芯金25bを断面クランク形として、小径部45を内輪24の軸方向内端部に、締り嵌めで外嵌固定している。この様な本例の場合には、上記エンコーダ6gを上記内輪24に締り嵌めで外嵌固定する際に、エンコーダ本体26に引っ張り応力が加わる事がない為、このエンコーダ本体26を、フェライト磁石、焼結磁石等の、磁力が強い代わりに靱性の乏しい永久磁石製としても、このエンコーダ本体26に亀裂等の損傷が発生する事を防止できる。尚、本例の場合には、上記芯金25bをシールリップ29a〜29cの先端縁を摺接させる為の面として利用しないので、上記小径部45を上記エンコーダ本体26よりも軸方向外側に配置しても良い。その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第6例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第8例]
次に、図8は、特許請求の範囲の請求項1、2、4、10、11に対応する、本発明の実施の形態の第8例を示している。本例の場合には、外輪1の内周面とハブ2cの外周面との間部分であって、且つ、エンコーダ6g及びセンサユニット33cを設置した空間41と、複数個の転動体3、3を設置した空間48との間部分に、これら両空間41、48同士を遮断する、第二のシールリング(組み合わせシールリング)21を設けている。又、本例の場合には、上記ハブ2cを構成する内輪24aの外周面のうち、軸方向内端寄り部分に、上記第二のシールリング21を設置した部分よりも外径寸法が小さくなった第一の小径部49を、同じく軸方向内端部に、この第一の小径部49よりも更に外径寸法が小さくなった第二の小径部50を、それぞれ設けている。そして、このうちの第一の小径部49に、上記エンコーダ6gを構成する芯金25bの小径部45を、締り嵌めで外嵌固定している。この様に、本例の場合には、上記エンコーダ6gを外嵌する個所を上記第一の小径部49とする事により、エンコーダ本体26の径方向寸法(外径及び内径)を小さくして、このエンコーダ本体26の外周面と上記外輪1の軸方向内端部の内周面との間に、上記センサユニット33cの一部分(図示しないセンサを支持した部分)を配置する為のスペースを十分に確保できる様にしている。尚、上記内輪24aの外周面のうち、上記第二のシールリング21を設置した部分の外径寸法は、転動体3、3の乗り上げ防止の為、単純に(上記第一の小径部51に合わせて)小さくする事はできない。
又、本例の場合、上記外輪1の軸方向内端部に外嵌固定したカバー34bを構成する円輪部36の径方向内端部に、当該部分を軸方向外側に向け直角に折り曲げて成る、小径円筒部51を設けている。そして、この小径円筒部51の内周面と上記第二の小径部50の外周面との間にシールリング40dを設ける事で、上記エンコーダ6g及びセンサユニット33cを設置した空間41と外部空間との間を遮断している。本例の場合、上記シールリング40dは、金属板により断面L字形で全体を略円筒状に構成した芯金52と、この芯金52の外周面に全周に亙り結合した、ゴムの如きエラストマー等の弾性材53とから成る。この様なシールリング40dは、上記芯金52を、上記第二の小径部50に締り嵌めで外嵌固定している。これと共に、上記弾性材53に設けた第一、第二のシールリップ54a、54bのうち、軸方向外側に存在する第一のシールリップ54aの先端縁を、上記小径円筒部51の内周面に対し全周に亙り摺接させると共に、軸方向内側に存在する第二のシールリップ54bの先端縁を、上記小径円筒部51の内周面に対し全周に亙り近接対向させて、当該部分にラビリンスシールを構成している。
この様に、本例の場合には、上記小径円筒部51の内周面に対し、上記シールリップ54aの先端縁のみを摺接させ、上記第二のシールリップ54bの先端縁を摺接させない構成を採用する事により、上記シールリング40d部分で生じる回転抵抗を極力小さくできる様にしている。又、この観点より、本例の場合には、上記第一のシールリップ54aの長さを、上記第二のシールリップ54bの長さよりも大きくする事により、上記小径円筒部51の内周面に対する上記第一のシールリップ54aの先端縁の当接圧を小さくして、これら内周面と先端縁との摺接部に作用する摩擦力を極力小さくできる様にしている。尚、本例の場合、運転時には、上記第二のシールリップ54b部分で比較的大きい異物の侵入を防止し、上記第一のシールリップ54a部分でより小さい異物の侵入を防止する。又、上述の様に、本例の場合には、上記シールリング40dを外嵌する個所を、上記第二のシールリング21を外嵌する個所よりも、外径寸法が十分に小さい個所(上記第二の小径部50)とする事により、上記シールリング40dの外径寸法を、上記第二のシールリング21の外径寸法よりも十分に小さくしている。そして、この様に小さくした分だけ、上記シールリング40dの径方向外方に存在する、前記カバー34bの内側空間(前記センサユニット33cの設置空間)の径方向に関する幅寸法を十分に確保できる様にしている。
又、本例の場合、組立作業を行なう際には、先ず、上記外輪1と上記内輪24aとの間に上記第二のシールリング21を組み付ける。その後、この内輪24aの第一の小径部49に上記エンコーダ6gを圧入外嵌する。次いで、上記外輪1の軸方向内端部に上記カバー34bを圧入外嵌してから、上記内輪24aの第二の小径部50に上記シールリング40dを圧入外嵌する。この様にシールリング40dの圧入作業を最後に行なう事により、上記他の部品21、6g、34bの圧入作業時に、上記シールリング40dを構成する第一、第二のシールリップ54a、54bの先端縁がめくられると言った不具合が生じない様にしている。又、本例の場合には、上記第一の小径部49の外径寸法よりも上記第二の小径部50の外径寸法を小さくしている為、この第一の小径部49に上記エンコーダ6gを圧入外嵌する事に伴って、上記第二の小径部50の外周面に擦り傷が付く事を防止できる。従って、この擦り傷によって上記第二の小径部50に対する上記シールリング40dの締め代が低下したり、この第二の小径部50と前記芯金52との間に、雨水等の侵入に結び付く微小隙間が生じると言った不具合が生じる事を防止できる。
又、本例の場合には、センサの出力信号等を取り出す為のハーネス57、57を、上記カバー34bの円輪部36から径方向外方に向け斜めに引き出して、これら各ハーネス57、57の引出し部が、等速ジョイント18と干渉するのを防止している。尚、図示の例の様に、ハーネス57、57を複数本備えた構造の場合、これら各ハーネス57、57は、図示の様に、上記カバー34bの円周方向1個所から束ねて引き出しても良いし、このカバー34bの円周方向複数個所から別々に引き出しても(別々に引き出してから束ねても)良い。
上述の様に構成する本例の物理量測定装置付転がり軸受ユニットの場合には、第二のシールリング21により、エンコーダ6g及びセンサユニット33cを設置した空間41と、複数個の転動体3、3を設置した空間48との間を遮断しているので、この複数個の転動体3、3を設置した空間48内に存在するグリース等の潤滑剤が、上記エンコーダ6g及びセンサユニット33cに付着する事を防止できる。この為、長期間に亙り優れた測定精度及び信頼性を確保できる。更に、万が一、シールリング40dのシール性能が喪失して、上記エンコーダ6g及びセンサユニット33cを設置した空間41に外部空間から異物が侵入した場合でも、この異物が上記複数個の転動体3、3を設置した空間48に侵入する事を防止できる。この為、この異物の侵入によって転がり軸受ユニットの転がり疲れ寿命が低下すると言った不具合が生じる事を防止できる。その他の部分の構造及び作用は、前述の図1に示した第1例、及び、上述の図7に示した第7例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第9例]
次に、図9は、やはり特許請求の範囲の請求項1、2、4、10、11に対応する、本発明の実施の形態の第9例を示している。本例の場合には、エンコーダ6kを構成する芯金25dの小径部45aを、大径部46の径方向内方に重畳配置している。これにより、この芯金25dを含んで構成する、上記エンコーダ6kの軸方向寸法を小さくしている。又、これに伴い、外輪1aの内周面とハブ2d(ハブ本体22a+内輪24b)の外周面との間に存在する、上記エンコーダ6kの設置スペースを軸方向に短縮できる分だけ、上記外輪1a及び上記ハブ2dの軸方向寸法を小さくしている。従って、本例の場合には、この様に軸方向寸法を小さくできる分だけ、転がり軸受ユニットの小型軽量化を図れる。その他の部分の構造及び作用は、上述した第8例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第10例]
次に、図10は、やはり特許請求の範囲の請求項1、2、4、10、11に対応する、本発明の実施の形態の第10例を示している。本例の場合には、エンコーダ6hとして、前述の図6に示した第6例と同様のものを使用している。これにより、エンコーダ本体26の外径寸法を更に小さくして、このエンコーダ本体26の外周面と外輪1aの軸方向内端部の内周面との間に、センサユニット33dの一部分(図示しないセンサを支持した部分)を配置する為のスペースを、より十分に確保できる様にしている。その他の部分の構造及び作用は、上述した第8〜9例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第11例]
次に、図11は、やはり特許請求の範囲の請求項1、2、4、10、11に対応する、本発明の実施の形態の第11例を示している。本例の場合には、第二のシールリング21aを構成し、内輪24bの軸方向中間部に外嵌固定した、磁性金属板製のスリンガ55に対し、エンコーダ6mを構成する円筒状の芯金25eを、一体に形成している。即ち、本例の場合には、この芯金25eを、上記スリンガ55を構成する円輪部56の径方向外端縁部から、軸方向内方に延出する状態で一体に形成している。又、本例の場合には、上記芯金25eの内周面に、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体26を、全周に亙り添着固定している。そして、被検出面である、このエンコーダ本体26の内周面に、センサユニット33eを構成する、図示しないセンサの検出部を対向させている。この様に構成する本例の場合には、上記スリンガ55と上記芯金25eとを一体に形成した分だけ、部品点数を減らす事ができ、結果として組立作業の容易化を図れる。その他の部分の構造及び作用は、前述の図8〜9に示した第8〜9例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第12例]
次に、図12〜13は、特許請求の範囲の請求項1、2、4、7、10、11に対応する、本発明の実施の形態の第12例を示している。本例の場合、エンコーダ6nを構成する磁性金属製の芯金25fは、鋳造、鍛造、削り出し等により、全体を略円筒状に造っている。この様な芯金25fの外周面の軸方向内端部には小径部58を、同じく内周面の軸方向中間部乃至内端部には大径部59を、それぞれ設けている。又、上記エンコーダ6nを構成するエンコーダ本体26は、上記芯金25fの外周面の軸方向外端部乃至中間部に固定している。この様なエンコーダ6nは、上記芯金25fの軸方向外端部を、内輪24cの外周面の軸方向内端部に設けた第一の小径部49に締り嵌めで外嵌固定する事により、上記内輪24cに支持している。又、この状態で、上記芯金25fの内周面の大径部59と、等速ジョイント18の外周面との間に、微小隙間を設けている。
又、本例の場合、エンコーダ6n及びセンサユニット33fを設置した空間41と外部空間との間を遮断するシールリング40eを構成する芯金52(シール用芯金)を、上記エンコーダ6nの芯金25fの小径部58に締り嵌めで外嵌固定している。そして、この状態で、上記シールリング40eを構成する弾性材53aのシールリップ54aの先端縁を、カバー34cを構成する小径円筒部51の内周面に、全周に亙り摺接させている。
又、本例の場合も、組み立てを行なう際には、先ず、外輪1aと内輪24cとの間に第二のシールリング21を組み付ける。次いで、この内輪24cの第一の小径部49に上記エンコーダ6nを、上記芯金25fの軸方向外端面が、上記内輪24cの中間部に設けた圧入突き当て面61に突き当たる迄、圧入外嵌する。次いで、上記外輪1aの軸方向内端部に上記カバー34cを圧入外嵌してから、上記エンコーダ6nの芯金25fの小径部58に上記シールリング40eを圧入外嵌する。この様にシールリング40eを最後に圧入する事により、このシールリング40eを構成するシールリップ54aの先端縁がめくられる事を防止する。
上述の様に構成する本例の場合には、内輪24cの軸方向内端部に外嵌固定したエンコーダ6nを構成する芯金25fのうち、この内輪24cの内端面よりも軸方向内方に突出した部分に、シールリング40eを外嵌固定している。即ち、本例の場合には、上記内輪24cの軸方向内端部を、上記シールリング40eを設ける位置まで軸方向に延ばす必要がない。従って、その分だけ、この内輪24cの軸方向寸法を短くできる。又、本例の場合には、上記芯金25fの軸方向内端部乃至中間部の径方向内側に、等速ジョイント18の一部を重畳配置する構造を採用している。この為、この等速ジョイント18の軸方向のレイアウトの設計の自由度を高める事ができる。その他の部分の構造及び作用は、前述の図8に示した第8例の場合とほぼ同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第13例]
次に、図14は、やはり特許請求の範囲の請求項1、2、4、7、10、11に対応する、本発明の実施の形態の第13例を示している。上述の図12〜13に示した第12例の構造との比較で、本例の場合、エンコーダ6pを構成する芯金25gは、小径部58(図12〜13参照)を設けていた軸方向内端部を省略し、その分だけ軸方向寸法を短くしている。又、上記エンコーダ6p及びセンサユニット33gを設置した空間41と外部空間との間を遮断するシールリング40fの芯金52a(シール用芯金)を、上記芯金25gの内周面の軸方向内半部に設けた大径部59に、締り嵌めで内嵌固定している。そして、上記シールリング40fを構成する弾性材53bのシールリップ54aの先端縁を、カバー34dを構成する小径円筒部51の外周面に、全周に亙り摺接させている。又、本例の構造を組み立てる場合には、上記内輪24cの軸方向内端部に上記エンコーダ6p及びシールリング40fを組み付けた後、外輪1aの軸方向内端部に上記カバー34dを組み付ける。この様にカバー34dを後から組み付ける事により、組み立てに伴って上記シールリップ54aがめくられる事を防止する。その他の部分の構造及び作用は、上述した第12例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第14例]
次に、図15は、特許請求の範囲の請求項1、3、4、7、10、11に対応する、本発明の実施の形態の第14例を示している。上述の図14に示した第13例との比較で、本例の場合、エンコーダ6qを構成する芯金25hは、内周面の軸方向内端部にのみ、大径部59を設けている。又、本例の場合、カバー34eは、小径円筒部51の軸方向外端部に、内向フランジ状の小径円輪部60を設けている。そして、上記大径部59に内嵌固定したシールリング40gを構成する弾性材53cのシールリップ54aの先端縁を、上記小径円輪部60の軸方向外側面に、全周に亙り摺接させている。尚、本例の構造を組み立てる場合も、内輪24cの軸方向内端部に上記エンコーダ6q及びシールリング40gを組み付けた後、外輪1aの軸方向内端部に上記カバー34eを組み付ける。その他の部分の構造及び作用は、前述の図12〜13に示した第12例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
尚、上述の図14〜15に示した第13〜14例の場合には、内輪24cにエンコーダ6p(6q)を圧入外嵌する前に、予め、このエンコーダ6p(6q)を構成する芯金25g(25h)にシールリング40f(40g)を圧入内嵌しておく事ができる。そして、この様な順序で圧入嵌合を行なえば、上記内輪24cの一部に上記芯金25g(25h)の圧入突き当て面{この芯金25g(25h)に上記シールリング40f(40g)を圧入内嵌する際に、この芯金25g(25h)が上記内輪24cに対して軸方向にずれ動くのを防止する為のバックアップ面}61を設ける必要がなくなる。従って、その分だけ設計の自由度を高める事ができる。
本発明を実施する場合に、エンコーダとして永久磁石製のものを使用する場合には、このエンコーダとして、プラスチックマグネット、ゴムマグネット、焼結磁石等、各種の材質のものを採用できる。又、センサの数は、1対又は1個に限らず、複数対又は複数個とする事もできる。この様に複数対又は複数個のセンサを設ければ、複数方向の荷重或いは力を求めたり、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成する各転動体に付与している予圧を補正する機能を持たせる等の多機能化が可能になる。又、センサカバーを構成する金属材料自体に耐食性が無い場合には、このセンサカバーに、メッキや塗膜等の耐食性確保の為の被膜を形成する事もできる。又、センサカバーを外輪に固定する場合に、このセンサカバーの軸方向外端部をこの外輪の軸方向内端部に締り嵌めで外嵌する他、締り嵌めで内嵌しても良い。又、シールリングを構成するシールリップの形状及び数は、図示の各例のものに限らない。要は、ラジアル方向のシールリップと、アキシアル方向のシールリップとのうちの、少なくとも一方のシールリップを備え、エンコーダ及びセンサを設置した空間と外部空間との間のシールを効果的に行なえるものであれば良い。更に、本発明は、駆動輪用の転がり軸受ユニットだけでなく、従動輪用の転がり軸受ユニットを対象として実施する事もできる。
本発明の実施の形態の第1例を示す部分断面図。 同第2例を示す部分断面図。 同第3例を示す部分断面図。 同第4例を示す部分断面図。 同第5例を示す部分断面図。 同第6例を示す部分断面図。 同第7例を示す部分断面図。 同第8例を示す部分断面図。 同第9例を示す部分断面図。 同第10例を示す部分断面図。 同第11例を示す部分断面図。 同第12例を示す部分断面図。 図12のX部拡大図。 本発明の実施の形態の第13例を示す、図13と同様の図。 同第14例を示す、図13と同様の図。 先発明の構造の第1例を示す断面図。 この第1例に組み込むエンコーダの斜視図。 同じく展開図。 アキシアル荷重に基づいて1対のセンサの出力信号が変化する状態を説明する為の線図。 先発明の構造の第2例に組み込むエンコーダの斜視図。 同第3例を示す断面図。 同第4例を示す断面図。 この第4例に組み込むエンコーダを示しており、(A)は素材の、(B)は完成品の、それぞれ斜視図。 アキシアル荷重に基づいてセンサの出力信号が変化する状態を説明する為の線図。 先発明の構造の第5例に組み込むエンコーダの部分斜視図。 列間のスペースが狭い車輪支持用転がり軸受ユニットの1例を、自動車に組み付けた状態で示す断面図。 この列間のスペースが狭い車輪支持用転がり軸受ユニットに、物理量測定装置を組み込んだ、先発明の構造の第6例を示す断面図。 図27のY部を、一部を省略した状態で示す拡大図。
符号の説明
1、1a 外輪
2、2a〜2d ハブ
3、3a 転動体
4 外輪軌道
5 内輪軌道
6、6a〜6q エンコーダ
7、7a センサ
8 芯金
9a、9b、9c 透孔
10a、10b 柱部
11 磁気検出素子
12 永久磁石
13 ホルダ
14 凹部
15 凸部
16 スプライン孔
17 ナックル
18 等速ジョイント
19 スプライン軸
20 センサカバー
21、21a 組み合わせシールリング(第二のシールリング)
22、22a ハブ本体
23 小径段部
24、24a〜24c 内輪
25、25a〜25h 芯金
26 エンコーダ本体
27 芯金本体部
28 スリンガ部
29a、29b、29c、29a′、29b′、29c′ シールリップ
30 円筒部
31 円輪部
32 段差部
33、33a〜33g センサユニット
34、34a〜34e カバー
35 円筒部
36、36a 円輪部
37 取付フランジ
38 嵌合用小径部
39 取付用円筒面
40、40a〜40g シールリング
41 空間
42 庇状筒部
43 芯金
44 支持円輪部
45、45a 小径部
46 大径部
47 段差部
48 空間
49 第一の小径部
50 第二の小径部
51 小径円筒部
52、52a、52b 芯金
53、53a〜53c 弾性材
54a、54b シールリップ
55 スリンガ
56 円輪部
57 ハーネス
58 小径部
59 大径部
60 小径円輪部
61 圧入突き当て面

Claims (11)

  1. 転がり軸受ユニットと、物理量測定装置とを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有し、使用時に回転するハブと、これら両内輪軌道と上記両外輪軌道との間に、各列毎にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えたものであり、
    上記物理量測定装置は、エンコーダと、センサと、演算器とを備え、
    このうちのエンコーダは、上記ハブの軸方向内端部分に支持固定され、このハブと同心に設けた被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、この被検出面の特性が円周方向に関して変化する位相若しくはピッチを、この被検出面の幅方向の少なくとも一部でこの幅方向に応じて連続的に変化させたものであり、
    上記センサは、検出部を上記被検出面に対向させた状態で、上記外輪の軸方向内端部に固定された円環状のカバーの内側に支持され、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものであり、
    上記演算器は、上記センサの出力信号が変化するパターンに基づいて上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間の物理量を算出する機能を有するものであり、
    上記カバーの軸方向内端部と、上記ハブ若しくはこのハブに結合固定されてこのハブと共に回転する回転部材との間に、上記エンコーダ及び上記センサを設置した空間を外部空間から遮断するシールリングを、全周に亙って設けた、
    物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  2. シールリングを構成するシールリップのうち、少なくとも1つのシールリップは、その先端縁を相手部材の周面に対して摺接若しくは近接対向させるラジアルシールリップである、請求項1に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  3. シールリングを構成するシールリップのうち、少なくとも1つのシールリップは、その先端縁を相手部材の軸方向側面に対して摺接若しくは近接対向させるアキシアルシールリップである、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  4. ハブの軸方向内端部に直接又は他の部材を介して基端部を支持固定されたシールリングを構成するシールリップの先端縁を、カバーの軸方向内端部の表面に、全周に亙り摺接させている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  5. エンコーダが、磁性金属板製で円筒状の芯金の外周面に、永久磁石製のエンコーダ本体を全周に亙って設けたものであり、この芯金の軸方向内端部を径方向外方に折り曲げる事によって、当該部分にスリンガ部を、この芯金と一体に、全周に亙って設けており、カバーの軸方向内端部に基端部を支持固定されたシールリングを構成するシールリップの先端縁を、上記スリンガ部に、全周に亙り摺接させている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  6. エンコーダが、磁性金属板製で円筒状の芯金の外周面に、永久磁石製のエンコーダ本体を全周に亙って設けたものであり、この芯金の軸方向内端部を径方向外方に折り曲げる事により構成した円輪部の外周縁に基端部を支持固定されたシールリングを構成するシールリップの先端縁をカバーの軸方向内端部の表面に、全周に亙り摺接させている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  7. エンコーダが、磁性金属製で円環状の芯金の外周面に、永久磁石製のエンコーダ本体を全周に亙って設けたものであり、シールリングが、円環状のシール用芯金と、このシール用芯金に全周に亙って結合した、シールリップを備えた弾性材とから成るものであり、上記芯金の一部で上記エンコーダ本体から外れた部分に上記シール用芯金を嵌合固定すると共に、上記シールリップの先端縁をカバーの軸方向内端部の表面に、全周に亙り摺接させている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  8. エンコーダが、磁性金属板製で円筒状の芯金の外周面に、永久磁石製のエンコーダ本体を全周に亙って設けたものであり、この芯金は、軸方向内半部の小径部と軸方向外半部の大径部とを段差部で連続させた断面クランク形で、このうちの小径部をハブの軸方向内端部に締り嵌めで外嵌する事により、このハブに対し支持固定されており、カバーの軸方向内端部に基端部を支持固定されたシールリングを構成する複数本のシールリップの先端縁を、上記小径部の外周面及び上記段差部の軸方向内側面に、全周に亙り摺接させている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  9. ハブに等速ジョイントが結合固定されており、カバーの軸方向内端部に基端部を支持固定されたシールリングを構成するシールリップの先端縁を、上記等速ジョイントの表面に、全周に亙り摺接させている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  10. 外輪の内周面とハブの外周面との間部分で、且つ、複数個の転動体を設置した空間とエンコーダ及びセンサを設置した空間との間部分に、これら両空間同士を互いに遮断する第二のシールリングを、全周に亙って設けている、請求項1〜9のうちの何れか1項に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
  11. シールリングの外径寸法を第二のシールリングの外径寸法よりも、同じく内径寸法を内径寸法よりも、それぞれ小さくしている、請求項10に記載した物理量測定装置付転がり軸受ユニット。
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