JP2017065465A - 車両の空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員に不快感を与えることを抑えながら、乗員の上肢の体感温度を調整する。
【解決手段】車両に乗車した乗員が着座するシートを有する車両の空調装置2は、シートの幅方向一側部または一方側に設けられる一方側吹出口53を有する一方側吹出ダクト51と、シートの幅方向他側部または他方側に設けられる他方側吹出口56を有する他方側吹出ダクト54と、シートより前側においてシートに向けて設けられる前吹出口59を有する前側吹出ダクト57と、を有する。一方側吹出ダクト51から吹き出した第一空気流および他方側吹出ダクト54から吹き出した第二空気流は、シートに着座した乗員の上体部の前で合流し、乗員の上体部の前で滞留する。前側吹出ダクト57から吹き出した第三空気流は、乗員の上体部の前で滞留している空気を、乗員の上体部へ向けて移動させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車といった車両の空調装置に関する。
現在の自動車といった車両では、乗員室内の温度を調整する空調装置が用いられている。このような車両の空調装置では、乗員室の前面などに配置された通気口から強い空気流を噴き出すことにより、乗員室の全体の温度を空調している。
また、特許文献1では、そのような通気口を乗員の大腿部から腰にかけての下半身に向けて設け、通気口から温風を吹き出している。このように強い温風を直接吹き付けるようにして乗員に当てることにより、乗員を直接的に温めることができる。
特開2011−105120号公報
しかしながら、特許文献1では、通気口は、シートに着座した乗員の前側において後向きに配置されている。このように乗員の前側から乗員に対して温風を吹き付けた場合、温風は、乗員の大腿部から腰にかけての下半身を通過した後、上体に沿って上へ上がり、乗員の顔といった頭部にも吹き付けることになる。その結果、乗員に不快感を与える可能性がある。
このように車両の空調装置では、乗員に不快感を与えることを抑えながら、乗員の上肢の体感温度を調整することが望まれている。
本発明に係る車両の空調装置は、車両に乗車した乗員が着座するシートを有する車両の空調装置であって、前記シートの幅方向一側部または一方側に設けられる一方側吹出口を有する一方側吹出ダクトと、前記シートの幅方向他側部または他方側に設けられる他方側吹出口を有する他方側吹出ダクトと、前記シートより前側において前記シートに向けて設けられる前吹出口を有する前側吹出ダクトと、を有し、前記一方側吹出ダクトから吹き出した第一空気流および前記他方側吹出ダクトから吹き出した第二空気流を前記シートに着座した乗員の上体部の前で合流させて、乗員の上体部の前で空気を滞留させ、前記前側吹出ダクトから吹き出した第三空気流により、乗員の上体部の前で滞留している空気を乗員の上体部へ向けて移動させる。
好適には、前記一方側吹出ダクトおよび前記他方側吹出ダクトは、合流後の空気流が前記シートに落ち得る低速で空気流を吹き出し、前記前側吹出ダクトは、前記第一空気流および前記第二空気流より早い第三空気流を吹き出す、とよい。
好適には、前記一方側吹出口および前記他方側吹出口は、前記シートの背部に設けられる、とよい。
好適には、前記前吹出口は、前記シートの幅に対応する幅に形成される、とよい。
好適には、前記前側吹出ダクトは、前記第三空気流を、前記第一空気流および前記第二空気流より早い速度と、前記第一空気流および前記第二空気流より遅い速度との間で切り替える、とよい。
好適には、前記シートの座面の幅方向一方側に設けられたコンソールボックス内に設けられ、空気流を冷やす調温ユニットを有し、前記一方側吹出ダクトおよび前記他方側吹出ダクトは、前記調温ユニットに接続され、前記調温ユニットにより生成された冷気を吹き出す、とよい。
好適には、前記一方側吹出ダクトおよび前記他方側吹出ダクトから吹き出される空気流は、0.01m/秒以上、6m/秒以下である、とよい。
本発明では、一方側吹出ダクトおよび他方側吹出ダクトは共に第一空気流および第二空気流を吹き出すので、シートに着座した乗員の上体部の前でこれらの空気流を合流させて滞留させることができる。
そして、シートより前側においてシートに向けて設けられる前側吹出ダクトから第三空気流を噴き出すことにより、乗員の上体部の前で滞留している空気を乗員の上体部へ向けて移動させることができる。
その結果、第一空気流と第二空気流とが合流することにより生成された滞留気流を、乗員の上体部にまとわりつかせることができる。滞留気流を、乗員の上体部のたとえば脇の下、首筋などへ効果的に供給することができる。
しかも、第一空気流および第二空気流は基本的にシートから前へ向かう気流であり、第三空気流はシートの前からシートへ向かう気流である。よって、第一空気流および第二空気流により、第三空気流を弱めることができる。よって、第三空気流が弱められることなくそのまま乗員の顔といった頭部に直接吹き付けられる場合と比べて乗員に対して不快感を与えないようにできる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る空調装置が適用される自動車の構造を模式的に示す説明図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る空調装置の構成の説明図である。 図3は、図2の空調装置による乗員周りでの空気の流れを示す説明図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る空調装置の構成の説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る空調装置2が適用される自動車1の構造を模式的に示す説明図である。
自動車1は、車両の一種である。自動車1の車体の前後方向中央部には、乗員が乗車する乗員室が形成される。車体の前部には、燃料エンジンなどを配置するための前室が形成される。車体の後部には、荷室などとして用いることができる後室が形成される。
乗員室は、略四角形のフロアパネル11、フロアパネル11の前角に立設される一対のAピラー12、フロアパネル11の前後方向中央に立設される一対のBピラー13、フロアパネル11の後角に立設される一対のCピラー14、を有する。Aピラー12の上端とCピラー14の上端とは、ルーフレール15により連結される。Bピラー13の上端は、ルーフレール15の前後方向中央に接合される。左右一対のルーフレール15の間には、略四角形のルーフパネル16が接合される。
フロアパネル11の前縁と一対のAピラー12の下部との間にはトーボード17が配置され、トーボード17の上側にはダッシュボード18が配置される。ダッシュボード18、一対のAピラー12の上部、およびルーフパネル16の前縁に囲われるように、フロントガラス19が嵌め込まれる。一対のCピラー14の上部の間には、リアガラス20が嵌め込まれる。
前後方向に並ぶAピラー12とBピラー13との間には、Aピラー12に回転可能に支持される図示外の前ドアが配置される。Bピラー13とCピラー14との間には、Bピラー13に回転可能に支持される図示外の後ドアが配置される。フロアパネル11の左右幅方向両縁には、一対のサイドシル21が接合される。
このように、自動車1の乗員室は、略立方体形状の箱型の空間となる。
また、フロアパネル11の左右幅方向中央には、乗員室内へ突出するように前後方向へ延在するセンタートンネル22が形成される。センタートンネル22の下側には、たとえば燃料エンジンの駆動力を後輪へ伝達するための図示外のドライブシャフトが配置される。
フロアパネル11の前部には、フロントシートとして、ドライバが着座するドライバシート23、ナビゲータが着座するナビゲーションシート24が左右幅方向に並べて取り付けられる。ドライバシート23は、座部41と背部42とを有する。ナビゲーションシート24は、座部41と背部42とを有する。ドライバシート23の座部41とナビゲーションシート24の座部41との間にセンタートンネル22が位置する。センタートンネル22の上には、シフトレバー25、図示外のサイドブレーキレバー、内装部材としてのコンソールボックス26などが取り付けられる。
ドライバシート23およびナビゲーションシート24の前には、左右幅方向へ延在するダッシュボード18が位置する。ドライバシート23の前には、ダッシュボード18から後向きに突出して設けられたステアリングホイール27が位置する。
フロアパネル11の後部には、リアシートとして、複数の乗員が着座できるベンチシート28が取り付けられる。ベンチシート28は、座部41と背部42とを有する。ベンチシート28は、フロアパネル11と同等の左右幅を有する。ベンチシート28には、通常3名までの乗員が着座することが可能である。
ところで、従来の自動車1では、自動車1の動力源として燃料エンジンを用いるのが一般的であった。しかしながら、二酸化炭素の排出量規制などにより、近年の自動車1では、燃料エンジンと電気モータとを併用するハイブリッド駆動方式を採用することがある。また、電気モータのみを動力源として採用することもある。
そして、電気モータを用いる自動車1では、発熱源および動力源としての燃料エンジンが無かったり、常時動作していなかったりするため、乗員室の空調に用いる冷気または暖気を生成するために自動車1に搭載されているバッテリの電力を用いることになる。この場合、自動車1に搭載しているバッテリの電力を空調に消費してしまうので、走行可能距離が短くなったり、速度などの走行性能を抑える必要が生じたりすることになる。
このように、自動車1の空調装置2では、空調装置2によるエネルギー消費を改善することが将来的に求められている。特に、乗員は夏場において首や脇の下といった上体において厚さを感じ易い。
そこで、本実施形態では、自動車1の乗員室の全体を空調するのではなく、たとえば乗員毎に空調を実施するパーソナル空調装置2を提案する。このような空調装置2を用いることにより、たとえば自動車1の乗員室の全体を暖めたり冷やしたりする必要性を減らすことができる。また、乗員室の全体を空調する空調装置と併用する場合でもその負担を削減できるので、結果として自動車1における空調装置2のエネルギー消費を削減することを期待できる。
図2は、本発明の第1実施形態に係る空調装置2の構成の説明図である。
空調装置2は、内側吹出ダクト51、内側吹出ファン52、外側吹出ダクト54、外側吹出ファン55、前側吹出ダクト57、前側吹出ファン58、調温ユニット61、制御部71、を有する。
調温ユニット61は、たとえばユニットボックス62内にヒータ63、ペルチェ素子64、温度センサ65、が配置されたものでよい。ヒータ63は、自動車1に搭載されているバッテリの電力を用いて、ユニットボックス62内の空気を加熱する。ペルチェ素子64は、自動車1に搭載されているバッテリの電力を用いて、ユニットボックス62内の空気を冷却する。この他にもたとえば、調温ユニット61は、乗員室の全体を空調する空調装置のダクトに連結され、その全体空調装置から加熱または冷却された空気の供給を受けてもよい。また、燃料エンジンの冷却水などの温媒や冷媒が供給されてもよい。温度センサ65は、ユニットボックス62内の空気の温度を検出する。
内側吹出ダクト51は、一端に内側吹出口53を有し、他端が調温ユニット61のユニットボックス62に連結される。内側吹出口53は、ルーバなどの風向調整機構が設けられてよい。内側吹出口53の内側であるダクト内に、空気を低速で吸い込ませる又は吹き出すための内側吹出ファン52が設けられてよい。
外側吹出ダクト54は、一端に外側吹出口56を有し、他端が調温ユニット61のユニットボックス62に連結される。外側吹出口56には、ルーバなどの風向調整機構が設けられてよい。外側吹出口56の内側であるダクト内に、空気を低速で吹き出させる又は吹き出すための外側吹出ファン55が設けられてよい。
前側吹出ダクト57は、一端に前吹出口59を有し、他端が調温ユニット61のユニットボックス62に連結される。前吹出口59には、ルーバなどの風向調整機構が設けられてよい。前吹出口59の内側であるダクト内に、空気を低速で吹き出すための前側吹出ファン58が設けられてよい。
制御部71は、空調装置2の動作を制御するものである。制御部71は、たとえばマイクロコンピュータでよい。制御部71は、自動車1に設けられる他の制御部71と、1つのマイクロコンピュータに統合されてよい。このようなマイクロコンピュータとしては、たとえばECUがある。制御部71には、たとえばヒータ63、ペルチェ素子64、温度センサ65、内側吹出ファン52、外側吹出ファン55、前側吹出ファン58、が接続される。
そして、このような空調装置2は、たとえばシートに着座した乗員毎に設けられる。ここでは、ナビゲーションシート24に対して設置されている。
具体的には、内側吹出口53は、ナビゲーションシート24の座部41の内側に配置されるコンソールボックス26についての、ナビゲーションシート24側の側面に設けられる。内側吹出口53は、ナビゲーションシート24の座部41の座面より上側に離間した高さ位置に設けられる。
外側吹出口56は、ナビゲーションシート24の座部41の外側において座部41の座面より上側に離間した高さ位置に設けられる。
前吹出口59は、ナビゲーションシート24の前側に設けられるダッシュボード18に設けられる。前吹出口59は、ナビゲーションシート24の座面より高い位置において、後向きに設けられる。また、前吹出口59は、幅方向に長い横長スリット形状に形成され、ナビゲーションシート24の幅に対応する幅に形成される。
調温ユニット61は、コンソールボックス26内に設けられる。よって、内側吹出ダクト51もコンソールボックス26内に設けられる。また、外側吹出ダクト54は、コンソールボックス26から突出し、ナビゲーションシート24の座部41の下側を通じて、ナビゲーションシート24の座部41の外側まで伸びる。また、前側吹出ダクト57は、コンソールボックス26から突出し、たとえばダッシュボード18の前側に至るまでセンタートンネル22に沿って前へ伸びる。
次に、空調装置2の動作について説明する。
図3は、図2の空調装置2による乗員周りでの空気の流れを示す説明図である。
空調装置2の制御部71は、たとえば温度センサ65の検出温度を取得し、所望の温度となるようにヒータ63およびペルチェ素子64の動作および停止を制御する。制御目標温度としては、乗員の体感温度が高まるような温度であればよい。冬季などの暖房を必要とする場合には、たとえば20度程度の温度でよい。
また、制御部71は、ユーザ操作に基づいて内側吹出ファン52、外側吹出ファン55、前側吹出ファン58、を動作させて空調制御を開始する。
この際、制御部71は、内側吹出ファン52、外側吹出ファン55および前側吹出ファン58を低速で回転させる。
たとえば内側吹出ファン52および外側吹出ファン55は、それぞれの空気流が0.01m/秒以上、6m/秒以下となるように低速で回転させる。このように流速を6m/秒以下とすることにより、空気流による体感温度の低下分を1度程度またはそれ以下にすることができる。また、内側吹出ファン52の低速の空気流と、外側吹出ファン55の低速の空気流とは、シートに着座した乗員の前において合流し、乗員の上体部の前で滞留する。
また、制御部71は、前側吹出ファン58を低速で回転させる。たとえば前側吹出ファン58は、内側吹出ファン52の低速の空気流、および外側吹出ファン55の低速の空気流より早い空気流を吹き出す。この空気流は、幅広の前吹出口59の幅広形状にしたがって、シートの幅の空気流となって前から後へ流れる。これにより、シートに着座した乗員の前で滞留している空気は、前側吹出ファン58により生成された空気流により、乗員の上体部へ向けて移動する。シートに着座した乗員の前で滞留している空気は、該上体にまとわりつくようにして、上体の表面に沿って前から後へ流れる。
また、制御部71は、前側吹出ファン58の回転速度を、低速の範囲内で変動させる。これにより、前側吹出ファン58の空気流は、内側吹出ファン52の低速の空気流および外側吹出ファン55の低速の空気流より早い速度と、内側吹出ファン52の低速の空気流および外側吹出ファン55の低速の空気流より遅い速度との間で切り替わる。そして、遅い速度の空気流の時に、シートに着座した乗員の前で空気流を滞留させ、早い空気流の時に、滞留している空気を乗員の上体部へ向けて移動させることができる。
以上のように、本実施形態では、内側吹出ダクト51および外側吹出ダクト54は共に空気流を弱く吹き出すので、シートに着座した乗員の上体部の前でこれらの空気流を合流させて滞留させることができる。
特に、内側吹出ダクト51および外側吹出ダクト54は、それらの空気流が合流した後にシートへ落ち得る程度の低速で空気流を吹き出している。よって、合流後の空気流は、乗員の前に滞留し易い。
そして、シートより前側においてシートに向けて設けられる前側吹出ダクト57から後向きの弱い幅広の空気流を噴き出すことにより、乗員の上体部の前で滞留している空気を乗員の上体部へ向けて移動させることができる。
その結果、乗員の上体部の前で滞留している空気を、乗員の上体部にまとわりつかせることができる。滞留気流を、乗員の上体部のたとえば脇の下、首筋などへ効果的に供給することができる。
しかも、内側吹出ダクト51の弱い空気流と外側吹出ダクト54の弱い空気流とは基本的に後ろから前へ向かう空気流であり、前側吹出ダクト57の弱い空気流は、前から後ろへ向かう空気流である。よって、これらの気流が合流することにより、空気流が前後方向へ流れる速度は遅くなる。
その結果、乗員の上体部にまとわりつく空気流の速度が効果的に低く抑えられ、乗員の脇の下、首筋などへ効果的に供給することができる。
しかも、非常に弱い流れとなっているので、該空気流が乗員の顔といった頭部に直接吹き付けられたとしても、乗員に対して不快感を与え難くできる。
また、本実施形態では、前吹出口59がシートの幅に対応する幅に形成されている。よって、シートの幅に対応した幅広の空気流により、滞留気流を、シートに着座する乗員の上体の幅全体に対して供給できる。これにより、滞留気流が上体に対して全体的にまとわりつき易くなる。
また、本実施形態では、前側吹出ダクト57の空気流は、内側吹出ダクト51の空気流および外側吹出ダクト54の空気流より早い速度と、これらの空気流より遅い速度との間で切り替わる。よって、空調装置2は、シートに着座した乗員の上体部の前で、内側吹出ダクト51の空気流と外側吹出ダクト54の空気流とを断続的に合流させ続けることができる。しかも、この合流して滞留する空気流を、乗員に対して供給し続けることができる。乗員の上体にまとわりつく滞留気流を生成し続けることができる。たとえば、内側吹出ダクト51および外が側吹出ダクト51から冷気を吹き出して、冷たい滞留気流を乗員の上体にまとわりつかせることができる。
また、本実施形態では、空気を暖めたりする調温ユニット61がコンソールボックス26内に設けられる。よって、調温ユニット61から内側吹出口53までの内側吹出ダクト51および調温ユニット61から外側吹出口56までの外側吹出ダクト54が最短となり、これらのダクトでの熱損を最小限に抑えることができる。また、調温ユニット61をシートの周囲に露出して設ける必要がなくなる。
これにより、乗員の体感温度といった快適性を損なうことなく、空調に使用するエネルギーを削減できる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る空調装置2は、第1実施形態のものと比べて、内側吹出口53および外側吹出口56がシートに配置されている点において異なる。以下の説明では、主に第1実施形態のものとの相違点について説明する。また、説明の便宜上、第1実施形態と同じ符号を使用する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る空調装置2の構成の説明図である。乗員周りでの空気の流れは、図3と略同様である。
内側吹出口53は、シートの背部42の幅方向内側部に設けられる。外側吹出口56は、シートの背部42の幅方向外側部に設けられる。好ましくは、シートの背部42は、腰の左右を支えるように張り出した部分を有し、内側吹出口53および外側吹出口56はこれらの張り出し部分に設けられてよい。そして、内側吹出ダクト51および外側吹出ダクト54は、コンソールボックス26から外へ突出し、ナビゲーションシート24の背部42まで伸びる。
そして、本実施形態では、シートの背部42の幅方向内側部に内側吹出口53および外側吹出口56が設けられている。しかも、これらの空気流は、シートに着座した乗員の上体の前で合流し易い。この場合であっても、これらの通気口の双方から弱い空気流を噴き出すとともに、前吹出口59から弱い空気流を吹き出すことにより、シートに着座した乗員の上体に対してまとわりつかせるように空気流を流すことができる。乗員の上体全体を調温された空気流で包み込み、上体全体の体感温度を左右均等に且つ全体的に調整できる。乗員の首や脇の下といった部分についても冷感を与えることができる。
なお、本実施形態では、内側吹出口53および外側吹出口56がシートに配置されている。この他にもたとえば、内側吹出口53および外側吹出口56の一方を、シートの横に設けてもよい。たとえば第1実施形態のように内側吹出口53をコンソールボックス26などに設けてもよい。
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例である。本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
1…自動車(車両)、2…空調装置、11…フロアパネル、12…Aピラー、13…Bピラー、14…Cピラー、15…ルーフレール、16…ルーフパネル、17…トーボード、18…ダッシュボード、19…フロントガラス、20…リアガラス、21…サイドシル、22…センタートンネル、23…ドライバシート、24…ナビゲーションシート、25…シフトレバー、26…コンソールボックス、27…ステアリングホイール、28…ベンチシート、41…座部、42…背部、51…内側吹出ダクト、52…内側吹出ファン、53…内側吹出口、54…外側吹出ダクト、55…外側吹出ファン、56…外側吹出口、57…前側吹出ダクト、58…前側吹出ファン、59…前吹出口、61…調温ユニット、62…ユニットボックス、63…ヒータ、64…ペルチェ素子、65…温度センサ、71…制御部
本発明に係る車両の空調装置は、車両に乗車した乗員が着座するシートを有する車両の空調装置であって、前記シートの幅方向一側部または一方側に設けられる一方側吹出口を有する一方側吹出ダクトと、前記シートの幅方向他側部または他方側に設けられる他方側吹出口を有する他方側吹出ダクトと、前記シートより前側において前記シートに向けて設けられる前吹出口を有する前側吹出ダクトと、を有し、前記一方側吹出ダクトから吹き出した第一空気流および前記他方側吹出ダクトから吹き出した第二空気流を前記シートに着座した乗員の上体部の前で合流させて、乗員の上体部の前で空気を滞留させ、前記前側吹出ダクトは、前記前側吹出ダクトから吹き出した第三空気流を、前記第一空気流および前記第二空気流より早い速度と、前記第一空気流および前記第二空気流より遅い速度との間で切り替えることにより、内側吹出ダクトの空気流と外側吹出ダクトの空気流とを断続的に合流させ続け、乗員の上体部の前で合流して滞留している空気を乗員の上体部へ向けて移動させ続ける。
好適には、前記一方側吹出口および前記他方側吹出口は、前記シートの背部の幅方向両側部に設けられ、前記シートより前側において前記シートに向けて設けられる前記前吹出口は、前記シートの幅に対応する幅に形成される、とよい。
好適には、前記一方側吹出ダクトおよび前記他方側吹出ダクトは、合流後の空気流が前記シートに落ち得る低速で空気流を吹き出し、前記前側吹出ダクトは、前記第一空気流および前記第二空気流より早い第三空気流を吹き出す、とよい。

Claims (7)

  1. 車両に乗車した乗員が着座するシートを有する車両の空調装置であって、
    前記シートの幅方向一側部または一方側に設けられる一方側吹出口を有する一方側吹出ダクトと、
    前記シートの幅方向他側部または他方側に設けられる他方側吹出口を有する他方側吹出ダクトと、
    前記シートより前側において前記シートに向けて設けられる前吹出口を有する前側吹出ダクトと、
    を有し、
    前記一方側吹出ダクトから吹き出した第一空気流および前記他方側吹出ダクトから吹き出した第二空気流を前記シートに着座した乗員の上体部の前で合流させて、乗員の上体部の前で空気を滞留させ、
    前記前側吹出ダクトから吹き出した第三空気流により、乗員の上体部の前で滞留している空気を乗員の上体部へ向けて移動させる、
    車両の空調装置。
  2. 前記一方側吹出ダクトおよび前記他方側吹出ダクトは、合流後の空気流が前記シートに落ち得る低速で空気流を吹き出し、
    前記前側吹出ダクトは、前記第一空気流および前記第二空気流より早い第三空気流を吹き出す、
    請求項1記載の車両の空調装置。
  3. 前記一方側吹出口および前記他方側吹出口は、前記シートの背部に設けられる、
    請求項2記載の車両の空調装置。
  4. 前記前吹出口は、前記シートの幅に対応する幅に形成される、
    請求項2または3記載の車両の空調装置。
  5. 前記前側吹出ダクトは、前記第三空気流を、前記第一空気流および前記第二空気流より早い速度と、前記第一空気流および前記第二空気流より遅い速度との間で切り替える、
    請求項1から4のいずれか一項記載の車両の空調装置。
  6. 前記シートの座面の幅方向一方側に設けられたコンソールボックス内に設けられ、空気流を冷やす調温ユニットを有し、
    前記一方側吹出ダクトおよび前記他方側吹出ダクトは、前記調温ユニットに接続され、前記調温ユニットにより生成された冷気を吹き出す、
    請求項1から5のいずれか一項記載の車両の空調装置。
  7. 前記一方側吹出ダクトおよび前記他方側吹出ダクトから吹き出される空気流は、0.01m/秒以上、6m/秒以下である、
    請求項2記載の車両の空調装置。
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