JP2017065168A - 加飾樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】部分的に意匠が施された加飾樹脂成形品を、精度高く簡便に製造する方法を提供する。
【解決手段】
以下の工程を順に備える、加飾樹脂成形品の製造方法。
工程1:少なくとも転写基材層及び意匠層を備える転写型の加飾シートを、前記転写基材層側の面が射出成形用金型の雌型側、前記意匠層側の面が前記金型の雄型側を向くようにして、前記金型内に配置する工程
工程2:前記加飾シートの意匠層側の表面に、接着阻害層を部分的に形成する工程
工程3:前記金型を型締めし、前記雄型側から前記金型内に射出樹脂を充填する工程
工程4:前記金型を開き、前記工程3で得られた樹脂成形品から前記転写基材層を除去する工程
【選択図】なし

Description

本発明は、部分的に意匠が施された加飾樹脂成形品の製造方法に関する。
自動車内外装、建材内装材、家電製品などに使用される樹脂成形品などにおいては、加飾シートを用いて意匠性を付与する技術が用いられている。このような技術に使用される加飾シートとしては、ラミネート型の加飾シートと、転写型の加飾シートに大別することができる。ラミネート型の加飾シートは、支持基材上に表面保護層が最表面に位置するように積層されており、支持基材側に成形樹脂を積層することで、樹脂成形品中に支持基材が取り込まれるように用いられる。一方、転写型の加飾シートは、支持基材上に直接、または必要により設けられる接着阻害層を介して表面保護層が積層されており、支持基材とは反対側に成形樹脂を積層後、支持基材を剥離することで、樹脂成形品に支持基材が残らないようにして用いられる。これら2種類の加飾シートは、樹脂成形品の形状や求める機能などに応じて使い分けがなされている。
近年、需要者の嗜好の多様性に伴い、転写型の加飾シートを用いて得られる樹脂成形品に対して、さらに高度な意匠性が要求されるようになってきており、例えば、透明または半透明な射出樹脂を用いた成形品に対して、部分的に加飾を施すことにより、非加飾部を通して成形品の内側を視認させたり、成形品の内側に設けた光源の点灯・消灯に応じた情報表示機能を備えさせたりするニーズがある。また、射出樹脂が不透明な場合であっても、非加飾部に射出樹脂自体の色調を表出させて、意匠として利用することが考えられる。
このような部分的に加飾が施された成形品を製造する方法としては、例えば、(1)予め射出成形された成形品上に、パッドプリントや、転写型の加飾シートを用いたホットスタンプ方式で部分的に加飾を施す方法、(2)必要により金型外での予備成形を行ったラミネート型の加飾シートを所望の形状にトリミングしてから金型内に配置し、射出成形を行う方法(例えば、特許文献1)、(3)非加飾部に対応する位置を透明にした転写型の加飾シートを用いて射出成形を行う方法(例えば、特許文献2)、(4)シートの裏面の非加飾部に対応する位置に、射出樹脂と接着しない性質のマスク層を設けた転写型の加飾シートを用いて射出成形を行う方法(例えば、特許文献3)などが考えられる。
しかしながら、前記(1)では、曲面や複雑形状を有する成形品への加飾に向かないという問題がある。また、前記(2)では、金型外での作業が必要となって工程が増える上、転写型の加飾シートに適用するには不向きである。また、前記(3)及び(4)では、加飾シートの透明部やマスク層形成部が成形品の特定の位置になるよう、金型内での位置合わせを正確に行う必要性がある。さらに、意匠や成形品に形状ごとに専用の加飾シートが必要となる上に、射出成形時の変形を考慮して加飾シートの透明部を設けなくてはならないため、部分加飾を精密に、再現性良く、効率的に行うことはほとんど不可能である。
特開2001−277287号公報 特開2002−46145号公報 特表2008−510637号公報
本発明は、部分的に意匠が施された加飾樹脂成形品を、精度高く簡便に製造する方法を提供することを主な目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、以下の工程1〜4を備える加飾樹脂成形品の製造方法を採用することにより、部分的に意匠が施された加飾樹脂成形品を、精度高く簡便に製造できることを見出した。
工程1:少なくとも転写基材層及び意匠層を備える転写型の加飾シートを、前記転写基材層側の面が射出成形用金型の雌型側、前記意匠層側の面が前記金型の雄型側を向くようにして、前記金型内に配置する工程
工程2:前記加飾シートの意匠層側の表面に、接着阻害層を部分的に形成する工程
工程3:前記金型を型締めし、前記雄型側から前記金型内に射出樹脂を充填する工程
工程4:前記金型を開き、前記工程3で得られた樹脂成形品から前記転写基材層を除去する工程
本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 以下の工程を順に備える、加飾樹脂成形品の製造方法。
工程1:少なくとも転写基材層及び意匠層を備える転写型の加飾シートを、前記転写基材層側の面が射出成形用金型の雌型側、前記意匠層側の面が前記金型の雄型側を向くようにして、前記金型内に配置する工程
工程2:前記加飾シートの意匠層側の表面に、接着阻害層を部分的に形成する工程
工程3:前記金型を型締めし、前記雄型側から前記金型内に射出樹脂を充填する工程
工程4:前記金型を開き、前記工程3で得られた樹脂成形品から前記転写基材層を除去する工程
項2. 前記工程1と前記工程2の間に、前記加飾シートを予備成形する工程を備える、項1に記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
項3. 前記予備成形する工程は、前記加飾シートを加熱した後、真空成形する工程を備える、項2に記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
項4. 前記接着阻害層が、電離放射線硬化性樹脂の硬化物により形成されている、項1〜3のいずれかに記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
項5. 前記射出樹脂が、透明または半透明である、項1〜4のいずれかに記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
本発明によれば、部分的に意匠が施された加飾樹脂成形品を、精度高く簡便に製造する方法を提供することができる。
本発明の加飾樹脂成形品の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の製造方法に用いる加飾シートの略図的断面図である。 本発明の製造方法によって得られる加飾樹脂成形品の略図的断面図である。
本発明の加飾樹脂成形品の製造方法は、以下の工程1〜4を備えていることを特徴としている。
工程1:少なくとも転写基材層及び意匠層を備える転写型の加飾シートを、前記転写基材層側の面が射出成形用金型の雌型側、前記意匠層側の面が前記金型の雄型側を向くようにして、前記金型内に配置する工程
工程2:前記加飾シートの意匠層側の表面に、接着阻害層を部分的に形成する工程
工程3:前記金型を型締めし、前記雄型側から前記金型内に射出樹脂を充填する工程
工程4:前記金型を開き、前記工程3で得られた樹脂成形品から前記転写基材層を除去する工程
本発明の加飾樹脂成形品の製造方法においては、転写型の加飾シートを射出成形用金型内に配置する工程1の後に行う工程2において、当該加飾シートの意匠層側の表面に、接着阻害層を部分的に形成し、その後に、当該金型内に射出樹脂を充填する工程3を行うことにより、金型の形状と、加飾シートに付与された意匠との位置関係が定まった状態で接着阻害層を位置精度高く形成できる。さらに、加飾シートの接着阻害層が形成された部分の意匠層は、工程4において転写されることなく転写基材層と共に除去されるため、部分的に意匠が施された加飾樹脂成形品を、精度高く簡便に製造することが可能である。
特に、工程1と工程2の間に、加飾シートを予備成形する工程を備える場合には、予備成形された加飾シートの意匠層側の表面に接着阻害層を部分的に形成するため、成形後の形状が定まった状態で接着阻害層を形成でき、接着阻害層をより一層位置精度高く形成することが可能となる。したがって、この場合、部分的に意匠が施された加飾樹脂成形品を、より一層精度高く簡便に製造することが可能となる。なお、本発明において、接着阻害層とは、加飾シートの意匠層側の表面と、射出樹脂との接着を阻害する機能を備える層である。
以下、本発明の加飾樹脂成形品の製造方法について、図1〜10を参照しながら詳述する。なお、加飾樹脂成形品の製造に使用される転写型の加飾シートの積層構造、各層の組成の具体例については、工程1〜工程4の説明の後に詳述する。
(工程1)
本発明の加飾樹脂成形品の製造方法の工程1においては、例えば図1に示されるように、少なくとも転写基材層1及び意匠層23(例えば図9に示されるように、転写層2に含まれる)を備える転写型の加飾シート10を、転写基材層1側の面が射出成形用金型の雌型30側、意匠層23側の面が当該金型の雄型側40を向くようにして、当該金型内に配置する。
(工程2)
工程2においては、工程1の後、加飾シート10の意匠層23側の表面に、接着阻害層11を部分的に形成する。工程2においては、図7に示されるように、射出成形用金型内に配置された加飾シート10を成形する前に、接着阻害層11を部分的に形成してもよいし、図2に示されるように、射出成形用金型内で予備成形した後に、図3に示されるように接着阻害層11を部分的に形成してもよい。
本発明においては、図7に示されるように、射出成形用金型内に配置された加飾シート10を成形する前に接着阻害層11を部分的に形成する場合にも、当該金型の形状と、加飾シート10に付与された意匠との位置関係が定まった状態で接着阻害層11を位置精度高く形成できる。
さらに、図2に示されるように、工程1と工程2の間に、加飾シートを予備成形する工程を備える場合には、図3に示されるように、予備成形された加飾シート10の意匠層23側の表面に接着阻害層11を部分的に形成するため、成形後の形状が定まった状態で接着阻害層11を形成できる。よって、工程1と工程2の間に、加飾シート10を予備成形する工程を備えることにより、接着阻害層11をより一層位置精度高く形成することが可能となる。
予備成形を行う工程は、加飾シート10を加熱した後、真空成形する工程を備えることが好ましい。このような予備成形により、射出成形用金型が複雑な形状を備える場合にも、加飾シート10の形状を金型の形状に好適に成形することができる。なお、予備成形を行わない場合にも、接着阻害層11を部分的に設けた加飾シート10は、工程3を行う前に加熱してもよい。
加飾シート10を用いた射出成形同時加飾の方法においては、ロールトゥーロールで加飾シート10を射出成形金型内に供給して成形する方法と、1ショットごとに加飾シート10を切断する方法があり、どちらを採用してもよいが、予備成形を行う場合、特に加熱を伴う場合は、次のショットに用いられる加飾シート10への影響を防ぐなどの観点から、後者の方法が好ましい。
加飾シート10を予備成形する場合の加熱温度、または工程3の前に加飾シート10を加熱する温度は、転写用基材層1のガラス転移温度近傍以上で、かつ、溶融温度(又は融点)未満の範囲であることが好ましい。通常はガラス転移温度近傍の温度で行うことが、より好ましい。なお、上記のガラス転移温度近傍とは、ガラス転移温度±5℃程度の範囲を指し、転写用基材層1として好適なポリエステルフィルムを使用する場合には、一般に70〜130℃程度である。あまり複雑でない形状の射出成形用金型を用いる場合は、加飾シート10を予備成形する工程や、工程3の前に加飾シート10を加熱する工程を省略し、後述する工程3において、射出樹脂の熱と圧力によって加飾シート10を射出成形用金型の形状に成形してもよい。
接着阻害層11を形成する素材は、後述する工程3において、金型内に充填された射出樹脂3に対して接着性を有さない材料であれば、特に限定されない。接着阻害層11が備える望ましい特性としては、(1)耐熱性の高いこと、(2)固形であること、または流動性が低いこと、(3)加飾シート10の意匠層23側の面(通常は接着層24)に対して接着性が良いことなどが挙げられる。前記(1)の特性については、射出成形により接着阻害層11が高温環境に置かれるため、耐熱性が低いと接着阻害層11が成形過程で流動してしまい、非加飾部の形状が変化してしまうためである。また、前記(2)の特性については、流動性の高い材料を接着阻害層11として用いると、液だれしてしまい、所望の形状にパターニングできないためである。さらに、前記(3)の特性については、接着性が低いと接着阻害層11を設けられない、または成形時に位置がずれてしまい、所望の位置・形状に非加飾部を付与できないためである。
接着阻害層11を構成する具体的な材料としては、例えば、射出成形の分野において金型表面のコーティングに用いられる離型剤と同様のもの(例えば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、オレフィンワックス・オイルなどが代表的)が使用可能である。また、後述する加飾シートの表面保護層の項で例示されるような電離放射線硬化性樹脂の硬化物を用いることも接着阻害層11の形状の変化を抑制する観点から好ましい。また、粘着シートのようなシート状の粘着物質を貼着することにより接着阻害層11としてもよい。加飾シート10に接着阻害層11を形成する方法としては、例えば機械によるスタンプ方式などが考えられる。また、電離放射線硬化性樹脂の硬化物により接着阻害層11を形成する場合、電離放射線硬化性樹脂を含む樹脂組成物をスタンプ方式などにより加飾シート10上に塗工後、紫外線等を照射して硬化させればよい。
接着阻害層11の形状としては、特に制限されず、加飾樹脂成形品に付与する意匠に応じて、適宜設定できる。本発明においては、射出成形用金型の形状と、加飾シート10に付与された意匠との位置関係が定まった状態で接着阻害層11を位置精度高く形成できる。このため、本発明の製造方法は、従来の手法では成形時に変形してしまって視認性・意匠性が著しく低下してしまう文字や図形を、接着阻害層11を利用して形成する非加飾部(接着阻害層の上に位置するため、意匠層が射出樹脂に転写されない部分)及び加飾部(意匠層が射出樹脂に転写される部分)によって、好適に表現することができる。特に、前述の通り、本発明の製造方法において、工程1と工程2の間に、加飾シートを予備成形する工程を備える場合には、成形後の形状が定まった状態で、接着阻害層11を文字や図形の形状となるように形成することができる。このため、従来の手法によっては実質的に不可能であった、加飾部と非加飾部による文字や図形の表現も可能となる。なお、加飾部と非加飾部のいずれが文字や図形を表現していてもよい。例えば、非加飾部が文字を形成している場合には、所謂抜き文字の意匠となる。
接着阻害層11の厚みとしては、特に制限されないが、射出樹脂の流れを阻害しないこと、製品において接着阻害層の厚み分の凹みとなった際に外観を大きく損なわないこと等を考慮すると、好ましくは0.5〜200μm程度、より好ましくは1〜10μm程度が挙げられる。
(工程3)
工程3においては、例えば図4〜図5に示されるように、射出成形用金型を型締めし、雄型40側から射出成形用金型内に射出樹脂3を充填する。すなわち、工程3においては、流動状態の射出樹脂をキャビティ内に射出し、加飾シート10と射出樹脂3とを一体化させる。射出樹脂3が熱可塑性樹脂の場合は、加熱溶融によって流動状態にして、また、射出樹脂3が熱硬化性樹脂の場合は、未硬化の液状組成物を室温又は適宜加熱して流動状態で射出して、冷却して固化させる。これによって、加飾シート10が、形成された樹脂成形体と一体化して貼り付き、転写基材層付き加飾樹脂成形品となる。
射出樹脂3の加熱温度は、射出樹脂の種類によるが、通常180〜320℃程度である。
射出樹脂3は、用途に応じた樹脂を選択して形成すればよい。射出樹脂3は、熱可塑性樹脂であってもよく、また熱硬化性樹脂であってもよいが、通常、熱可塑性樹脂が用いられる。また、射出樹脂3は、透明または半透明であってもよいし、不透明であってもよい。射出樹脂3が透明または半透明である場合、加飾樹脂成形品の射出樹脂3側に光源を配置することにより、加飾樹脂成形品の非加飾部を光が透過する表示装置とすることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(工程4)
工程4では、工程3の後、射出成形用金型を開き、工程3で得られた樹脂成形品(転写基材層付き加飾樹脂成形品)から転写基材層1を除去する。すなわち、工程3において充填された射出樹脂3が冷却などによって硬化して得られた転写基材層付き加飾樹脂成形を射出成形用金型から取り出した後、転写基材層1を加飾樹脂成形品の表面(例えば、後述の表面保護層21)から剥離することにより、接着阻害層11が形成された部分に位置する意匠層23(転写層2)が転写基材層1と共に除去され、接着阻害層11が形成されていない部分に位置する意匠層23(転写層2)が積層された加飾樹脂成形品を得る。工程4においては、型開きと同時に転写基材層1を除去してもよいし、型を開いて転写基材層付き加飾樹脂成形品を取り出してから転写基材層1を除去してもよい。加飾シート10を用いた射出成形同時加飾の方法においては、通常、ロールトゥーロールであれば前者、1ショットごとに切断する場合は後者を採用する。
例えば、図10に示されるように、本発明の製造方法によって得られる加飾樹脂成形品20は、部分的に意匠が施されている(すなわち、加飾部4と非加飾部5とによって意匠が表現されている)。このため、例えば、射出樹脂に透明な樹脂を使用した場合には、加飾樹脂成形品20の射出樹脂3側に光源を配置することにより、表示装置などとすることができる。このような加飾樹脂成形品20と光源とを備える表示装置は、自動車等の車両の内装材又は外装材;テレビ受像機、空調機等の家電製品の筐体;容器等として利用することができる。
[加飾シート10]
本発明において、加飾樹脂成形品の製造に使用される加飾シート10の積層構造、各層の組成の具体例は、以下の通りである。
加飾シートの積層構造
加飾シート10は、図9に示されるように、転写基材層1と転写層2とが積層された構造を備えており、転写層2は、少なくとも意匠層23を備えている。加飾樹脂成形品の耐傷付き性、耐薬品性を向上させることなどを目的として、転写層2の転写基材層1側の表面には、表面保護層21が必要に応じて設けられていてもよい。また、表面保護層21の密着性を高めることなどの目的として、表面保護層21の意匠層23側には、プライマー層22が必要に応じて隣接していてもよい。さらに、転写層2と射出樹脂3の接着性を高めることなどを目的として、転写層2の転写基材層1とは反対側の表面には、接着層24が必要に応じて設けられていてよい。
[転写基材層1]
転写基材層1は、加飾シート10において支持部材としての役割を果たす支持体として用いられる。転写基材層1としては、代表的には熱可塑性樹脂からなる樹脂シートが使用される。該熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂;アクリル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂;ポリカーボネート樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂);塩化ビニル樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステルシートを用いることが、耐熱性、寸法安定性、成形性、及び汎用性の点で好ましい。ポリエステルシートを構成するポリエステル樹脂とは、多価カルボン酸と、多価アルコールとから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを示し、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などを好ましく挙げることができ、ポリエチレンテレフタレート(PET)が、耐熱性や寸法安定性の点で特に好ましい。
転写基材層1の厚みは、通常10〜150μmであり、10〜125μmが好ましく、10〜80μmがより好ましい。また、基材1としては、これら樹脂の単層シート、あるいは同種又は異種樹脂による複層シートを用いることができる。
[離型層]
転写基材層1と転写層2と剥離性を高めることなどを目的として、これらの層間に、必要に応じて離型層(図示しない)を設けてもよい。離型層は、全面を被覆(全面ベタ状)しているベタ離型層であってもよいし、一部に設けられるものであってもよい。通常は、剥離性を考慮して、ベタ離型層が好ましい。
離型層は、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂(例えば、アクリル−メラミン系樹脂が含まれる。)、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂、硝化綿などの熱可塑性樹脂、該熱可塑性樹脂を形成するモノマーの共重合体、あるいはこれらの樹脂を(メタ)アクリル酸やウレタンで変性したものを、単独で又は複数を混合した樹脂組成物を用いて形成することができる。
離型層の厚みは、通常、0.01〜5μm程度であり、好ましくは、0.05〜3μm程度である。
[意匠層23]
転写層2には、少なくとも意匠層23が含まれている。意匠層23は、着色剤、バインダー樹脂、及び溶剤又は分散媒を含む印刷インキを用いて形成されたものであってもよいし、金属薄膜によって形成されたものであってもよい。
着色剤としては、特に制限されないが、例えば、アルミニウム、クロム、ニッケル、錫、チタン、リン化鉄、銅、金、銀、真鍮等の金属、合金、又は金属化合物の鱗片状箔粉からなるメタリック顔料;マイカ状酸化鉄、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、着色二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料;アルミン酸ストロンチウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸バリウム、硫化亜鉛、硫化カルシウム等の蛍光顔料;二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色無機顔料;カーボンブラック、マグネタイト型四酸化三鉄などの黒色顔料;亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛等の無機顔料;イソインドリノンイエロー、ハンザイエローA、キナクリドンレッド、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(染料も含む)等が挙げられる。これらの着色剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、意匠層23の形成に用いられる印刷インキのバインダー樹脂としては、特に制限されないが、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、意匠層23の形成に用いられる印刷インキの溶剤又は分散媒としては、特に制限されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等が挙げられる。これらの溶剤又は分散媒は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、意匠層23の形成に使用される印刷インキには、必要に応じて、沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、増粘剤、消泡剤、滑剤等が含まれていてもよい。
意匠層23は、意匠層23に隣接する層の上に、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の公知の印刷法によって形成することができる。
意匠層23が金属薄膜によって形成されている場合、金属としては、スズ、インジウム、クロム、アルミニウム、ニッケル、銅、銀、金、白金、亜鉛、及びこれらのうち少なくとも1種を含む合金などが挙げられる。また、金属薄膜は、これらの金属を用いた、真空蒸着法などの蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などにより形成できる。特に、真空蒸着法は、低コスト、被蒸着体へのダメージが少ないという点で好ましい。蒸着の条件は、用いる金属の溶融温度又は蒸発温度に応じて適宜設定すればよい。また、上記の形成方法以外に、上記の金属を含むペーストを塗工する方法、上記の金属を用いためっき法などを用いることもできる。
また、意匠層23は、単色(所謂、全面ベタ)であってもよいし、柄状に形成されていてもよい。意匠層23は、加飾部と非加飾部とを目視で認識できる範囲であれば、半透明であってもよい。
意匠層23の厚さについては、特に制限されないが、印刷インキの場合、例えば、1〜40μm、好ましくは3〜30μmが挙げられ、金属薄膜の場合、好ましくは100nm以下、より好ましくは40〜60nm程度が挙げられる。
[表面保護層21]
表面保護層21は、加飾樹脂成形品の耐傷付き性、耐薬品性などを高めるために、加飾樹脂成形品の最表面に位置するようにして、加飾シート10に設けられる層である。
表面保護層21を形成する樹脂としては、特に制限されず、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などが挙げられる。これらの中でも、加飾シートの耐傷付き性を高め、優れた表面特性を付与する観点からは、電離放射線硬化性樹脂が好ましいが、表面保護層21を形成する樹脂は、加飾シート10の用途に応じて適宜選択することができる。表面保護層21は、例えば電離放射線硬化性樹脂1層により形成されていてもよいし、これらの2層以上により形成されていてもよい。
熱硬化性樹脂としては、特に制限されず、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、水酸基官能性アクリル樹脂、カルボキシル官能性アクリル樹脂、アミド官能性共重合体、ウレタン樹脂などが挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、特に制限されず、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレートなどのアクリル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂);アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル樹脂;などが挙げられる。
表面保護層21の形成に使用される電離放射線硬化性樹脂とは、電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂であり、具体的には、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有する、プレポリマー、オリゴマー、及びモノマーなどのうち少なくとも1種を適宜混合したものが挙げられる。ここで電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含むものである。電離放射線硬化性樹脂の中でも、電子線硬化性樹脂は、無溶剤化が可能であり、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるため、表面保護層21の形成において好適に使用される。
電離放射線硬化性樹脂として使用される上記モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレートモノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。また、電離放射線硬化性樹脂として使用される上記オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレートオリゴマーが好適であり、中でも分子内に重合性不飽和結合を2個以上(2官能以上)有する多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。
加飾シート10において、表面保護層21は、硬化または半硬化したものであってもよいし、未硬化であってもよい。なお、表面保護層21が未硬化、半硬化である場合には、加飾シート10と射出樹脂3とを一体化した後に、表面保護層21を硬化する工程を行う。
表面保護層21の厚みについては、特に制限されないが、例えば、1〜1000μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは1〜30μmが挙げられる。このような範囲の厚みを満たすと、耐傷付き性、耐候性等の表面保護層としての十分な物性が得られると共に、表面保護層21を、電離放射線硬化性樹脂を用いて形成する場合には電離放射線を均一に照射することが可能であるため、均一に硬化することが可能となり、経済的にも有利になる。
[プライマー層22]
プライマー層22は、表面保護層21とその下(転写基材層1とは反対側)に位置する層との密着性を高めるために、必要に応じて設けられる層である。
プライマー層22の形成に用いられる樹脂としては、特に制限されず、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中でも、好ましくは、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、及び(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
プライマー層22の厚みについては、特に制限されないが、例えば0.1〜10μm程度、好ましくは1〜10μm程度が挙げられる。
[接着層24]
接着層24は、加飾シート10と射出樹脂3との接着性を向上させることなどを目的として、意匠層23の裏面(転写基材層1とは反対側)に必要に応じて設けられる層である。転写層2が接着層24を有することにより、接着阻害層11が形成されなかった部分において転写層2と射出樹脂3が確実に接着し、加飾部4と非加飾部5による部分的な意匠を有する加飾樹脂成形品20をより一層精密に、再現性良く製造することができる。
接着層24を形成する樹脂としては、これらの層間の接着性を向上させることができるものであれば、特に制限されず、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等挙げられる。熱硬化性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
接着層24の厚みとしては、特に制限されないが、例えば、0.1〜30μm程度、好ましくは0.5〜20μm程度、さらに好ましくは1〜8μm程度が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
成形性を有し、一方の面に離型層が形成された転写基材フィルム(ポリエチレンテレフタレート、厚み75μm)の離型層側の面に、グラビアリバース方式でウレタンアクリレート系樹脂からなる厚み5μmの透明層をコーティングし、電子線を照射して表面保護層を形成した。その後、4色のグラビア印刷にて木目柄の意匠層を形成し、さらにアクリル−塩酢ビ系樹脂からなる厚み3μmの接着層をグラビア印刷にて形成することで、転写型の加飾シートを作製した。
得られた加飾シートをロールトゥロールの搬送装置を用いて射出成形金型中に供給し、シートの外周をクランプで固定した。次いで、約350℃に加熱した熱盤を用い、シートの表面温度が約100℃となるまで約8秒間加熱し、射出成形金型内に設けられた真空孔より真空引きを行い、キャビティ形状にシートを沿わせて予備成形を行った。さらに、ロボットを用いたパッド印刷方法により、ポリエステルアクリレート系樹脂からなる紫外線硬化性インキを用いて加飾シートの接着層上に「ABC」のロゴを印字し、紫外線を照射してインキを硬化させて厚み約5μmの接着阻害層を形成した。しかる後に射出成形金型を型締めし、透明ABS樹脂を射出して射出成形を行った。型を開いて成形品を取り出し、転写基材フィルムを剥離することにより、「ABC」の部分が透明であり、「ABC」の部分以外が木目柄によって装飾された加飾樹脂成形品を得た。得られた加飾樹脂成形品は、「ABC」の透明部分をロゴとして鮮明に認識できるものであった。
(実施例2)
予備成形の際に熱盤の加熱時間11秒まで延長し、シートの表面温度を120℃とした以外は実施例1と同様にして加飾樹脂成形品を得た。得られた加飾樹脂成形品における「ABC」の透明部分は、実施例1の場合と位置、形状共にほとんど一致しており、再現性や生産安定性に優れた製造方法であることが確認できた。
(比較例1)
実施例1において、意匠層の一部に「ABC」のロゴを印字した以外は同様の手順により加飾シートを作製した。得られた加飾シートを用いて、接着阻害層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして加飾樹脂成形品を作製した。得られた加飾樹脂成形品は、真空成形によるシートの伸びに影響され「ABC」の部分が変形しており、ロゴとしての鮮明性に劣っていた。
(比較例2)
予備成形の際に熱盤の加熱時間11秒まで延長し、シートの表面温度を120℃とした以外は比較例1と同様にして加飾樹脂成形品を得た。得られた加飾樹脂成形品における「ABC」の部分は、比較例1の場合と位置がずれており、また変形の程度も異なっており、再現性や生産安定性に欠けていた。
1 転写用基材層
2 転写層
3 射出樹脂
4 加飾部
5 非加飾部
10 加飾シート
11 接着阻害層
20 加飾樹脂成形品
21 表面保護層
22 プライマー層
23 意匠層
24 接着層
30 射出成形用金型の雌型
40 射出成形用金型の雄型

Claims (5)

  1. 以下の工程を順に備える、加飾樹脂成形品の製造方法。
    工程1:少なくとも転写基材層及び意匠層を備える転写型の加飾シートを、前記転写基材層側の面が射出成形用金型の雌型側、前記意匠層側の面が前記金型の雄型側を向くようにして、前記金型内に配置する工程
    工程2:前記加飾シートの意匠層側の表面に、接着阻害層を部分的に形成する工程
    工程3:前記金型を型締めし、前記雄型側から前記金型内に射出樹脂を充填する工程
    工程4:前記金型を開き、前記工程3で得られた樹脂成形品から前記転写基材層を除去する工程
  2. 前記工程1と前記工程2の間に、前記加飾シートを予備成形する工程を備える、請求項1に記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
  3. 前記予備成形する工程は、前記加飾シートを加熱した後、真空成形する工程を備える、請求項2に記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
  4. 前記接着阻害層が、電離放射線硬化性樹脂の硬化物により形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
  5. 前記射出樹脂が、透明または半透明である、請求項1〜4のいずれかに記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
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