JP2002046145A - 射出成形同時絵付方法及び装置 - Google Patents

射出成形同時絵付方法及び装置

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JP2002046145A
JP2002046145A JP2000232368A JP2000232368A JP2002046145A JP 2002046145 A JP2002046145 A JP 2002046145A JP 2000232368 A JP2000232368 A JP 2000232368A JP 2000232368 A JP2000232368 A JP 2000232368A JP 2002046145 A JP2002046145 A JP 2002046145A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計器類用目盛文字板等の透光部品を、射出成
形同時絵付と同時に取付固定でき、目盛文字部等の透光
部に歪み、傾斜、位置ずれ等を生じさせず、美観、視認
性を低下させることがなく、歩留りを向上できるととも
に、製造コストを可及的に抑えることのできる射出成形
同時絵付方法及び装置を提供する。 【解決手段】 絵付シート2として、透光部品3が積層
されるべき部位が透明とされたものを用い、かつ、延伸
工程前に、雌型12のキャビティ13の特定部位に、透
光部品3を、積層製品取出方向に沿って着脱可能な状態
で配置しておき、射出成形工程において成形キャビティ
内に透明樹脂を射出充填することにより、前記透光部品
3、絵付シート2、及び射出樹脂成形体1Pの三者を一
体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形と同時に
型内で図柄や文字等が施された絵付シートを射出樹脂成
形体の表面に一体的に接着積層して加飾積層品(積層製
品)を得るようにした射出成形同時絵付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形と同時に射出樹脂成形体の表面
に絵付シートを一体的に接着する射出成形同時絵付方法
としては、従来より幾つもの態様が提案されているが、
それらの大半は、次の(a)〜(i)の工程の全部又は
幾つかを記述順に又はその順番を入れ換えて、順次、又
は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的に行うよ
うにされている(特公昭50−19132号、実公平3
−56344号、特公平7−41637号公報等を参
照)。
【0003】(a)絵付シートを射出成形に用いられる
雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程。 (b)絵付シートを雌型のパーティング面に押圧固定す
るクランプ工程。 (c)絵付シートを熱盤等により加熱軟化させる加熱軟
化工程。 (d)絵付シートを真空吸引及び/又は圧空供給等によ
り雌型のキャビティに沿わせるように延伸させる延伸工
程(予備成形工程)。 (e)雌型と雄型の一方(通常は雌型)を他方(通常は
雄型)側へ移動させて型締めを行う型締め工程。 (f)雌型と雄型との間に形成されるキャビティ内に雄
型側から流動状態の樹脂(熔融樹脂)を注入充填して射
出成形を行う射出成形工程。 (g)雌型と雄型とを離間させる型開き工程。 (h)絵付シートのうちの射出樹脂成形体に接着付随さ
せるべき部分を他の部分(余剰部分)から切り離すシー
トトリミング工程。 (i)絵付シートが接着積層された積層品を雄雌両成形
型から取り出す取出工程。
【0004】なお、複数の工程を同時に重複して行うと
は、複数の工程が一工程に含まれることをいい、例え
ば、前記(e)の型締め工程において絵付シートを雌型
と雄型との間に挟んで固定保持するようになせば、該型
締め工程と同時に重複して前記(b)のクランプ工程が
行われたことになり、また、前記(f)の射出成形工程
において絵付シートを射出された熔融樹脂の熱と圧力に
より延伸させるようになせば、該射出成形工程と同時に
重複して前記(d)の延伸工程が行われたことになる場
合をいう。
【0005】また、絵付シートとしては、製品種別に応
じて貼合わせ積層シート(ラミネートシート)と転写シ
ートのいずれかが用いられ、ラミネートシートである場
合には、射出成形によりそのままで絵付けが行われたこ
とになり、射出樹脂成形体の表面にシート全層が接着一
体化して化粧層となる。それに対し、絵付シートが転写
シートである場合には、射出樹脂成形体の表面に一体化
した絵付シートのうちの支持体シートを剥離し、装飾層
等の転写層のみを射出樹脂成形体側に残留させて化粧層
となすことにより絵付けが完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、射出成形同
時絵付により得るべき積層製品には、その特定部位に、
視認性等を向上させるべく裏面側からの光(照明)を透
過させる透明な光透過部を有する、計器類用目盛文字板
等の透光部品(透光部)を設けることが要求される場合
がある。このように、積層製品の特定部位に目盛文字板
等の透光部品(透光部)を設けるには、従来、下記の二
つの方法が採られていた。
【0007】第1の方法は、図11(A)、(B)に示
される如くの透光部品6付きの積層製品4を得るべく、
前記した(a)〜(i)の如くの射出成形同時絵付方法
により、図9に示される如くに、射出樹脂成形体4Pの
表面に木目模様が施された絵付シート5を接着積層する
とともに、計器パネル類を後付けするための矩形の窓開
口4A、及び、目盛文字部が光透過部とされた円形の透
光部品(目盛文字板)6を取り付けるための段差部4b
付きの装着穴4Bを設ける。この場合、絵付シート5は
射出樹脂成形体4Pの表面全体を覆うように接着積層さ
れるので、射出成形工程後に雄雌両成形型から積層品
4’(未完成品)を取り出した後、絵付シート5のう
ち、射出樹脂成形体4Pに接着積層されていない外周余
剰部分5Cや前記窓開口4A及び装着穴4B(の段差部
4b)を塞いでいる閉塞部分5A、5Bを切除し、しか
る後、前記透光部品(目盛文字板)6の裏面側外周に接
着剤等を塗工して前記装着穴4B(の段差部4b)に押
し込んで取付固定する(図10、図11参照)。かかる
第1の方法では、射出成形同時絵付終了後に、透光部品
6を積層品4’に取り付け固定する必要があるので、工
数が増えて手間がかかり、製造コストが高くなるという
問題があった。
【0008】第2の方法は、図12に示される如くに、
絵付シート8として、そのその装飾層8Bの特定部位
に、木目模様に代えて透光部(目盛文字部)9を予め形
成しておき、この絵付シート8を使用して、前記した
(a)〜(i)の如くの射出成形同時絵付方法により、
図13に示される如くに、射出樹脂成形体7Pの表面に
前記絵付シート8を接着積層するとともに、計器パネル
類を後付けするための矩形の窓開口7Aを設ける。この
場合、射出成形工程において成形キャビティ内に射出充
填する樹脂(射出樹脂成形体7P)として、透明なもの
を使用する。これにより、絵付シート8は、透明の射出
樹脂成形体7Pの表面全体を覆い、かつ、前記透光部
(目盛文字部)9が特定の部位に位置するように、接着
積層される。その後は、絵付シート8のうち、射出樹脂
成形体7Pに接着積層されていない外周余剰部分8Cや
前記窓開口7Aを塞いでいる閉塞部分8Aを切除すれ
ば、図14に示される如くに、透光部9付きの積層製品
7が得られる。なお、この方法では、絵付シート8に予
め縦方向位置決めマークMa、Ma、…や横方向位置決
めマークMbを形成しておいて(図12参照)、絵付シ
ート供給工程において、それらのマークMa、Mbを光
電管等のセンサで読み取って、雌型キャビティ13に対
する絵付シート8の位置決めを行うようにされる。かか
る第2の方法では、透光部品を別途に必要とせず、射出
成形同時絵付と同時に透光部(目盛文字部)9を設ける
ことができるので、第1の方法に比して、手間がかから
ず、製造コストを低く抑えることができる。
【0009】しかしながら、該方法では、絵付シート8
が延伸工程で延伸せしめられることに起因して、絵付シ
ート8に形成された透光部9に、図14(A)において
仮想線Fで示される適正位置、形状に対して、実際の透
光部9に歪み、傾斜、位置ずれ等の不具合が生じるとい
う問題があった。つまり、絵付シート8の延伸方向、延
伸量は、射出成形、及びそれに先立つ予備成形工程の際
の温度等の環境条件や製品形状如何等によって一義的に
は定まらず、それらを精密に制御することは極めて難し
く、例えば、積層製品7の縦横寸法が20〜30cmで
ある場合、直径が30〜50mmの透光部(目盛文字
部)9に1〜2mm程度の歪み、傾斜、位置ずれ等が生
じることは避けられないが、透光部(目盛文字部)9に
1〜2mm程度の歪み、傾斜、位置ずれが生じると、そ
の裏面光源との位置、角度のずれによって、美観、視認
性が損なわれて不良品となり、歩留りが悪くなる。
【0010】本発明は、上述の如くの問題を解消すべく
なされたもので、その目的とするところは、積層製品の
表面の特定部位に、視認性等を向上させるべく裏面側か
らの光(照明)を透過させる文字乃至目盛状の透明の光
透過部を有し、該光透過部の周囲に遮光部を有する、計
器類用目盛文字板等の透光部品を、射出成形同時絵付と
同時に取付固定でき、しかも、目盛文字部等の透光部に
歪み、傾斜、位置ずれ等を生じさせず、美観、視認性を
低下させることがなく、歩留りを向上できるとともに、
製造コストを可及的に抑えることのできる射出成形同時
絵付方法及び装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る射出成形同時絵付方法は、射出樹脂成
形体の表面に、絵付シートを接着積層するとともに、遮
光層が透明の目盛文字等からなる光透過部を有するよう
に形成されてなる透光部品を接着積層するためのもの
で、基本的には、雌型のパーティング面上に絵付シート
を供給するシート供給工程と、前記絵付シートを前記雌
型のパーティング面上に固定保持するクランプ工程と、
前記絵付シートを前記雌型のキャビティに沿わせて密着
させるように延伸させる延伸工程と、前記雌型と雄型の
一方を他方側へ移動させて型締めを行う型締め工程と、
前記雌型と雄型との間に形成される成形キャビティ内に
前記雄型側から流動状態の樹脂を射出充填するととも
に、その樹脂を固化させることにより得られる射出樹脂
成形体と前記絵付シートとを積層して一体化させる射出
成形工程と、前記雌型と雄型とを離間させる型開き工程
と、前記絵付シートが接着積層された積層製品を前記雌
型から取り出す取出工程と、を含む。
【0012】そして、絵付シートとして、前記透光部品
が積層されるべき部位が透明とされたものを用い、か
つ、前記延伸工程前に、前記雌型のキャビティの特定部
位に、前記透光部品を、前記積層製品取出方向に沿って
着脱可能な状態で配置しておき、前記射出成形工程にお
いて前記成形キャビティ内に透明樹脂を射出充填するこ
とにより、前記透光部品、絵付シート、及び射出樹脂成
形体の三者を一体化することを特徴としている。
【0013】また、本発明に係る射出成形同時絵付装置
は、前記方法を実施するためのもので、前記雌型のキャ
ビティの特定部位に、前記透光部品を前記積層製品取出
方向に沿って脱着可能に位置決め固定するための部品位
置決め手段が設けられていることを特徴としている。
【0014】前記部品位置決め手段は、好ましくは、前
記透光部品に設けられた嵌合穴又は嵌合凸部が前記積層
製品取出方向に沿って着脱可能に嵌め込まれる雌型キャ
ビティ上の嵌合凸部又は嵌合穴を備える。なお、部品位
置決め手段としては、前記嵌合法を用いたものの他、真
空吸着法、磁気吸着法等が挙げられる。また、好ましい
態様では、前記透光部品の裏面側全面に、前記絵付シー
トと一体化するための、透明な接着剤、粘着剤、あるい
は、両面テープ等の一体化手段が施される。
【0015】上述の如くの構成とされた本発明の射出成
形同時絵付方法及び装置の好ましい態様においては、雌
型のキャビティの特定部位に、例えば、前記透光部品に
設けられた嵌合穴が前記積層製品取出方向に沿って着脱
可能に嵌め込まれる嵌合凸部が設けられ、この嵌合凸部
に、例えば、裏面側に目盛文字等の光透過部を有する表
示部が印刷された、透明な樹脂成形品、ガラス等からな
る透光部品が積層製品取出方向に沿って着脱可能に嵌め
込まれて位置決め固定される。このようにして嵌合凹部
に加飾部品が位置決め固定された後、雌型のパーティン
グ面上に絵付シートを供給するとともに(シート供給工
程)、供給された絵付シートをクランプ手段によって前
記パーティング面上に固定保持し(クランプ工程)た
後、該絵付シートを真空吸引手段等により前記雌型キャ
ビティに沿って密着させるべく延伸させる(延伸工程乃
至は予備成形行程)。
【0016】この場合、透光部品の裏面側全面に接着剤
等の一体化手段が施されておれば、前記延伸工程におい
て、絵付シートの表面の特定部位に前記透光部品が接着
一体化され、続いて行われる射出成形工程において絵付
シートと射出樹脂成形体とが一体化され、前記透光部品
がその特定部位に位置決め固定されている積層製品が得
られる。
【0017】上記のようにして、透光部品、絵付シー
ト、及び射出樹脂成形体の三者が一体化した積層製品
は、その後、雄型に伴って、あるいは、取り出しロボッ
トやイジェクターピン等により、雌型から型開き方向に
取り出される。この場合、前記透光部品は、雌型のキャ
ビティに積層製品取出方向(通常は型開き方向)に沿っ
て着脱可能に嵌め込まれているので、絵付シート(積層
製品表面)から離れることなくそれと一体に取り出され
る。
【0018】ここで、本発明方法装置では、目盛文字部
等を有する透光部品は、予め雌型キャビティに位置決め
固定されるので、それに不所望な歪み、傾斜、位置ずれ
等が生じることはなく、また、絵付シートとして、前記
透光部品が積層されるべき部位が透明とされたものが用
いられるが、この透明な光透過部分が、絵付シートが延
伸工程で延伸せしめられることに起因して、適正位置、
つまり、前記透光部品に対して、多少の歪み、傾斜、位
置ずれ等が生じても、該光透過部分は、製品表面から見
ると、前記透光部品の裏側に位置することになるので、
その歪み、傾斜、位置ずれ等はさほど目立たず、前記目
盛文字等には全く悪影響は与えない。即ち、図15
(A)に示される如く、透光部品3の半径をR0 +Δ
R、目盛文字部の外接円半径をR0 とし、且つ、図1
5(B)に示される如くに、前記絵付シート2における
透光部品3に対向する部分に、半径R0 +ΔR/2の
絵柄模様の無い光透過部(透明領域)2zを形成してお
く。そして、位置決め目標を、前記絵付シート2の光透
過部(透明領域)2zの輪郭線が、前記透光部品3の中
心から半径R0 +ΔR/2の線上に位置するように設
定することによって、位置決め許容誤差は、図15
(A)からわかるように、Y方向及びZ方向にそれぞ
れ、ΔY=±ΔR/2、ΔZ=±ΔR/2となる。これ
により、絵付シートの位置決め、延伸方向、延伸量等を
厳密に制御しなくても、美観、視認性を損なうことがな
く、歩留りを向上させることができるとともに、製造コ
ストを可及的に抑えることができる。
【0019】本発明において、雄雌両成形型は、鉄等の
金属あるいはセラミックス等で作製され、それらに必要
に応じて、真空吸引や圧空供給用に小孔(真空吸引孔
等)を設ける。また、雌型を複数の分割部分の集合体で
構成(いわゆる入れ子構造に)し、隣合う分割部分間に
スリット状の隙間を形成してこの隙間を真空吸引孔(及
び圧空供給孔)として用いて真空吸引(及びエアーブロ
ー)を行うようにしてもよい。
【0020】前記雄型には、流動状態の樹脂を射出する
ためのランナーと所要本のゲートを設ける。ゲートの本
数、位置、形状等は、得るべき製品の形状等を勘案して
自由に設定することができる。また、絵付シートを雌型
パーティング面に固定保持すべくクランプ手段を付設す
る。クランプ手段としては、枠状ないし井桁状のものを
用いることができる。
【0021】また、クランプ手段を雌型パーティング面
に対して進退動させるには、型締め動作等の成形用駆動
力を用いたり、イジェクターピン駆動機構の動力を利用
したりすることができる他、別途に流体圧アクチュエー
ター等の駆動手段を設けることによりなされる。
【0022】絵付シートの供給方法としては、巻き出し
巻き取り方式(ロール/ロール方式)、あるいは、ロー
ル状に巻き取られた長尺の連続帯状シートの先端を搬送
チャック等で把持して雌型のパーティング面上に供給す
るとともに、1ショット分毎に切断して枚葉シートとな
す方式、枚葉シートをロボット等で供給する方式等、い
ずれの供給方式も採用できる。
【0023】また、本発明装置では、好ましくは、予備
成形を行うべく、熱盤を備える。熱盤としては、伝導熱
を用いる接触加熱方式、あるいは輻射熱や誘電加熱を用
いる非接触加熱方式のいずれを採用してもよい。また、
熱盤に絵付シートを幅方向に切断する切断手段を設けて
もよい。切断手段としては、切断刃やニクロム線等の電
熱線からなる加熱線条を用いることができる。
【0024】絵付シートは、基材シートとその上に積層
された装飾層からなり、基材シートを射出樹脂成形体と
密着一体化させたまま最終製品として使用する貼り合わ
せ積層シート(ラミネートシート)を使用することがで
きる。この場合、絵付シートにおける前記透光部品が積
層されるべき部位は、その装飾層を抜いて透明とする
か、あるいは、装飾層(印刷インキ等)を透明としたも
のを用いる。
【0025】前記貼合わせ積層シートの場合、基材シー
トとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリス
チレン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。基材
シートの厚さは、通常20〜500μm程度である。装
飾層としては、印刷絵柄、着色又は透明塗装、金属薄
膜、あるいは、硬質塗膜、防曇塗料、導電性層等の機能
性層等を用いることができる。
【0026】射出成形用の樹脂としては、本発明装置で
は、光を透過する透明(なお、本発明でいう透明とは、
無色透明、着色透明、半透明をも包合する)な材料、例
えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレ
ン共重合体)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ア
クリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂を
加熱熔融して液状ないし流動状態となったもの、あるい
は、二液硬化型、触媒硬化型の樹脂、例えば、ウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂等の未硬化液等の射出成形同時
絵付用として従来より知られている材料を使用でき、製
品の要求物性やコスト等に応じて選定される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る射出
成形同時絵付装置の一実施形態を示す全体概略縦断面図
である。本実施形態の射出成形同時絵付装置10により
得るべき積層製品1は、前記した従来例(図9〜図1
1)のものと同様に、平面視では矩形状で断面がコ字状
のパネルであり、その表面側中央上部に計器パネル類を
後付けするための矩形の窓開口1A(図7)が形成さ
れ、射出樹脂成形体1P(図7、図8)の表面に絵付シ
ート2を接着積層し、表面側中央下部に目盛文字が光透
過部とされた円形の透光部品(計器類用目盛文字板)3
が射出成形同時絵付と同時に取付積層されるようになっ
ている。
【0028】前記透光部品3は、図2(A)、(B)に
示される如くに、厚さが0.5〜3mmのポリカーボネ
ートからなる透明な円板3Aが使用されており、その裏
面側に、シルクスクリーン印刷等により、光透過部とし
ての透明(無色透明、或いは赤色、青色、黄色等の着色
透明)の目盛文字及び黒色等の遮光部からなる表示層が
形成され、この表示層の上側全面に、絵付シート2と一
体化するための透明な接着剤層が形成されている(表示
層兼接着剤層3B)。前記遮光部は、黒色、白色等の遮
光性インキ、アルミニウム、クロム等の金属薄膜等の遮
光層を前記光透過部を除いて形成することによって得ら
れる。
【0029】また、この透光部品3の中央には、後述す
る雌型キャビティ13の底面に突設された、位置決め固
定(抜け落ち防止)手段としての嵌合凸部90に着脱可
能に外嵌される嵌合穴3cが形成されるとともに、その
表面側の中央下部(外周部)には、雌型キャビティ13
に形成された位置決め凹部91に嵌め込まれる位置決め
突起3dが突設されている。
【0030】絵付シート2として、ここでは、アクリル
樹脂製の透明基材シート(厚みは125μm)と、その
上にグラビア印刷法により積層された装飾層(アクリル
樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の1:1重量比混
合物をバインダー樹脂とし、これに、チタン白、弁柄、
黄鉛、フタロシアニンブルー、及びカーボンブラックか
らなる顔料を添加)と、接着剤層(塩化ビニル酢酸ビニ
ル共重合体系からなる透明なもの)とからなり(装飾層
兼接着剤層2B)、基材シートを射出樹脂成形体1Pと
密着一体化させたまま最終製品として使用する貼り合わ
せ積層シート(ラミネートシート)を用いている。前記
装飾層(絵柄層)は、柄版を3色組み合わせた木目模様
となっており、また、前記接着剤層は、スクリーン線数
40線/cmのグラビアベタ印刷版(版深60μm)を
2度用いて(グラビア印刷2色刷りして)形成した厚み
が2μmの層である。
【0031】上記に加え、本実施形態で用いられる絵付
シート2は、図4に示される如くに、前記透光部品3が
積層されるべき部位は、その装飾層を抜くことによって
透明な基材シートと接着剤層のみからなる光透過部2z
とされている。また、前記絵付シート2には、図4に示
される如くに、シート供給方向(Z方向)に沿って所定
間隔をもって縦位置決めマークMa、Ma、…が形成さ
れるとともに、シート供給方向に沿って直線からなる横
位置決めマークMbが形成されている。前記縦位置決め
マークMa、Ma、…は、後述する雌型12上流側に配
在された光電管センサ56により読み取られ、前記横位
置決めマークMbは、雌型12上流側及び下流側に配在
された光電管センサ57、58により読み取られるよう
にされ、それらのセンサ56、57、58からの検出信
号に基づいて、絵付シート2の送り量の調節や位置決め
を行うようになっている。
【0032】本実施形態の射出成形同時絵付装置10
は、前記した得るべき積層製品に対応した凹凸形状の雌
型12と雄型30とを備え、雌型12は、図示はされて
いないが、その底部が可動盤に固定されていて、流体圧
シリンダのラム等により水平方向(図1のX方向)、言
い換えれば、雄型30に対して接近−離隔する方向に進
退動するようされている。
【0033】なお、本実施形態では、上記のように雌型
12が可動型とされていて水平方向に移動するようにさ
れているが、これに限定される訳ではなく、例えば、雄
型、雌型を上下に対向配置してそれらの一方を鉛直方向
に移動させる等の形態を採用することもできる。
【0034】前記雌型12の上方(シート供給方向上流
側)には、雌型12のパーティング面14上に絵付シー
ト(ラミネートシート)2を供給すべく、上流側送り出
し装置101が配置され、また、前記雌型12の下部付
近(シート供給方向下流側)には下流側シート固定装置
102が配置されている。
【0035】前記上流側送り出し装置101は、巻き取
られた長尺帯状の絵付シート(シートロール)が装填さ
れた巻出機103と、一対のニップロールからなるシー
ト送りロール104と、案内ロール105と、に加え
て、前記巻出機103から巻き出された絵付シート2の
下流側端部2eより若干上流側部分を把持して前記下流
側シート固定装置102まで搬送する開閉挟持式の搬送
チャック50を有している。該搬送チャック50は、図
示されていないエアーシリンダのピストンロッド52の
先端部に取り付けられており、図1に示される初期位置
からZ方向(鉛直方向=シート供給方向)に沿って真っ
直ぐに前進及び後退せしめられる。また、前記巻出機1
03、シート送りロール104、案内ロール105、及
び搬送チャック50は、絵付シート2を挟持した状態で
互いに同期して絵付シート2の幅方向、すなわち、X方
向及びZ方向に直行するY方向(図4)に横移動できる
ようになっている。
【0036】前記下流側シート固定装置102は、前記
搬送チャック50により搬送されて来た絵付シート2の
下流側端部2eを受け取って把持固定する開閉挟持式の
受取固定チャック60と、該受取固定チャック60を絵
付シート2の幅方向及びシート供給方向に移動させる支
持駆動機構65と、を有し、前記絵付シート2(の下流
側端部2e)を幅方向及びシート供給方向に移動させ得
るようになっている。
【0037】また、前記雌型12には、得るべき積層製
品に対応したキャビティ13が形成され、このキャビテ
ィ13には、絵付シート2を該キャビティ13に沿わせ
るように延伸させるべく真空吸引するための多数の真空
吸引孔15、15、…が開口せしめられ、この真空吸引
孔15、15、…は、真空吸引通路18及び導管19を
介して外部の真空ポンプ等からなる真空源(図示せず)
に接続されている。
【0038】また、キャビティ13の底面には、得るべ
き積層製品1の窓開口1Aを形成するための角形凸部8
9が突設されるとともに、前記透光部品3の中央に形成
された嵌合穴3cが着脱可能に外嵌される、位置決め固
定(抜け落ち防止)手段としての嵌合凸部90が突設さ
れ、さらに、前記透光部品3に設けられている位置決め
突起3dが嵌め込まれる位置決め凹部91が形成されて
いる。
【0039】さらに、前記雌型12のパーティング面1
4の外周側には、Oリング22が装着された環状の装着
溝23が設けられている。前記Oリング22は、後述す
る矩形枠状ないし井桁状のクランパー20が、間に絵付
シート2を挟んで雌型12のパーティング面14に押し
付けられた際、前記キャビティ12と外部とを気密的に
遮断する役目を果たす。
【0040】一方、前記雄型30は、図示はされていな
いが、射出成形機のノズルが装着される固定盤に固定さ
れており、この雄型30には、前記積層製品形状に対応
した凸状コア部31が設けられるとともに、その内部に
は、熔融樹脂射出用のランナー32及びそれに連なるゲ
ート33が設けられている。
【0041】前記凸状コア部31には、得るべき積層製
品1の裏面側形状に対応した凹部31a、31bが形成
されている。また、前記雌型12には、供給された1シ
ョット分の絵付シート2を前記パーティング面14上に
押圧固定すべく、図4において二点鎖線の仮想線で示さ
れる如くの矩形枠状ないし井桁状のクランパー20が設
けられている。このクランパー20は、その四隅に連結
された4本の摺動ロッド24を介して図示されていない
駆動手段により前記パーティング面14に対して垂直方
向(図のX方向)に進退動できるようになっている。
【0042】さらに、予備成形を行うべく、図5に示さ
れる如くの熱盤80を備える。熱盤80は、エアーシリ
ンダ等の熱盤移送手段81により、雄雌両成形型外の待
機位置から雌型12のパーティング面14上の絵付シー
ト加熱位置まで移動せしめられて、絵付シート2を加熱
軟化させるようになっている。熱盤80は、図5の例で
は赤外線輻射による非接触加熱方式であるが、勿論、絵
付シートと接触させて熱伝導を利用する接触加熱方式で
あってもよい。また、この熱盤80の上端部には、前記
絵付シート加熱位置まで移動せしめられたとき、絵付シ
ート2を幅方向に切断するための切断刃85が設けられ
ている。なお、前記雌型12の上端部付近には、前記切
断刃85を受け入れる受入れ溝86が穿設されている。
【0043】上記のような構成とされた本実施形態の射
出成形同時絵付装置10においては、以下のようにして
射出成形同時絵付が行われる。まず最初に、図2(B)
に示される如くに、透光部品3の嵌合穴3c及び位置決
め突起3dを雌型キャビティ13底面に形成されている
嵌合凸部90及び位置決め凹部91に嵌め込んで位置決
め固定する。
【0044】このようにして透光部品3を位置決め固定
した後、前記搬送チャック50を下降させて絵付シート
2の1ショット分を雌型のパーティング面14とクラン
パー20との間に供給するシート供給工程を行い(図
3、図4)、次に、図5に示される如くに、絵付シート
2を前記クランパー20により前記雌型12のパーティ
ング面14に保持固定するクランプ工程を行う。
【0045】続いて、図5に示される如くに、熱盤80
を、クランパー20により押圧固定されている絵付シー
ト2上に移動させるとともに、雌型パーティング面14
に接近させて、それに設けられている切断刃85により
絵付シート2を雌型12の上流側端部付近で切断し、か
つ、シート加熱位置(図示位置)にて絵付シート2を加
熱軟化させるとともに、雌型キャビティ13に開口する
真空吸引孔15等で構成される真空吸引手段による真空
吸引を行って、前記絵付シート2を雌型キャビティに沿
って密着させるべく延伸させる。
【0046】なお、この真空吸引による延伸工程以後
は、前記真空吸引孔15を通じて、前記透光部品3も吸
引されるので、該透光部品3がしっかりと固定されると
ともに、該透光部品3に被さるように絵付シート2が密
着せしめられる。その後、図6に示される如くに、雌型
12を雄型30側に移動させて、雄型30と雌型12と
の型締めを行って、射出成形機からの流動状態の透明樹
脂1Pを雌型12と雄型30との間に形成される成形キ
ャビティへ射出充填し、この透明樹脂が固化した後、前
記雄雌両成形型12、30の型開きを行う。これによ
り、射出樹脂成形体1P表面に絵付シート2が接着積層
され、かつ、絵付シート2の表面に透光部品3が接着固
定され、透光部品3、絵付シート2、及び射出樹脂成形
体1Pの三者が一体化した積層製品1は、その後、雄型
30に伴って、あるいは、取り出しロボットやイジェク
ターピン等により、雌型12から型開き方向に取り出さ
れる。この場合、前記透光部品3は、雌型12のキャビ
ティ13に積層製品取出方向(通常は型開き方向)に沿
って着脱可能に嵌め込まれているので、絵付シート(積
層製品表面)2から離れることなくそれと一体に取り出
される(図7参照)。
【0047】ここで、本実施形態では、目盛文字部等を
有する透光部品3は、予め雌型キャビティ13に位置決
め固定されるので、それに不所望な歪み、傾斜、位置ず
れ等が生じることはなく、また、絵付シート2として、
前記透光部品3が積層されるべき部位が透明とされたも
のが用いられるが、この透明ないし半透明の光透過部分
2zが、絵付シート2が延伸工程で延伸せしめられるこ
とに起因して、適正位置、つまり、前記透光部品3に対
して、図8(A)及び図15(A)において破線で示さ
れる如くに、多少の歪み、傾斜、位置ずれ等が生じて
も、該光透過部分2zは、製品表面から見ると、前記透
光部品3の裏側に位置することになるので、その歪み、
傾斜、位置ずれ等はさほど目立たず、前記目盛文字等に
は全く悪影響は与えない。そのため、絵付シート2の位
置決め、延伸方向、延伸量等を厳密に制御しなくても、
美観、視認性を損なうことがなく、歩留りを向上させる
ことができるとともに、製造コストを可及的に抑えるこ
とができる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る射出成形同時絵付方法及び装置によれば、積層
製品の表面の特定部位に、視認性等を向上させるべく裏
面側からの光(照明)を透過させる透明の光透過部を有
する、計器類用目盛文字板等の透光部品を、射出成形同
時絵付と同時に取付固定でき、しかも、目盛文字部等の
透光部に歪み、傾斜、位置ずれ等を生じさせず、美観、
視認性を低下させることがなく、歩留りを向上できると
ともに、製造コストを可及的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形同時絵付装置の一実施形
態を示す全体概略縦断面図。
【図2】透光部品を示し、(A)は平面図、(B)は雌
型キャビティに装着前の断面図である。
【図3】図1に示される装置のシート供給工程の説明に
供される概略縦断面図。
【図4】図1に示される装置のシート供給工程の説明に
供される雌型周辺部の平面図。
【図5】図1に示される装置のクランプ工程、加熱軟化
工程、延伸工程の説明に供される概略縦断面図。
【図6】図1に示される装置の射出成形工程の説明に供
される概略縦断面図。
【図7】図1に示される装置の射出成形工程完了状態を
示す概略拡大縦断面図。
【図8】図1に示される装置から得られた積層製品の要
部を拡大して示し、(A)は要部平面図、(B)は要部
縦断面図。
【図9】積層製品の特定部位に目盛文字板等の透光部品
(透光部)を設ける場合の従来の第1方法の説明に供さ
れる図。
【図10】従来の第1方法の透光部品取付段階の説明に
供される図。
【図11】従来の第1方法で得られた透光部品付き積層
製品を示す図。
【図12】積層製品の特定部位に目盛文字板等の透光部
品(透光部)を設ける場合の従来の第2方法で用いる絵
付シートを示す図。
【図13】従来の第2方法で得られた積層製品を示す概
略縦断面図。
【図14】従来の第2方法で得られた透光部付積層製品
の要部を示す拡大図。
【図15】図1〜図8に示される本発明の方法及び装置
による透光部品と絵付シート(の光透過部分)との位置
決め精度の説明に供される図。
【符号の説明】
1 積層製品 1P 射出樹脂成形体 2 絵付シート 2z 光透過部 3 透光部品 10 射出成形同時絵付装置 12 雌型 13 キャビティ 14 パーティング面 15 真空吸引孔 20 クランパー 30 雄型

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出樹脂成形体の表面に、絵付シートを
    接着積層するとともに、遮光層が透明の目盛文字等から
    なる光透過部を有するように形成されてなる透光部品を
    接着積層するための射出成形同時絵付方法であって、 雌型のパーティング面上に絵付シートを供給するシート
    供給工程と、前記絵付シートを前記雌型のパーティング
    面上に固定保持するクランプ工程と、前記絵付シートを
    前記雌型のキャビティに沿わせて密着させるように延伸
    させる延伸工程と、前記雌型と雄型の一方を他方側へ移
    動させて型締めを行う型締め工程と、前記雌型と雄型と
    の間に形成される成形キャビティ内に前記雄型側から流
    動状態の樹脂を射出充填するとともに、その樹脂を固化
    させることにより得られる射出樹脂成形体と前記絵付シ
    ートとを積層して一体化させる射出成形工程と、前記雌
    型と雄型とを離間させる型開き工程と、前記絵付シート
    が接着積層された積層製品を前記雌型から取り出す取出
    工程と、を含み、 絵付シートとして、前記透光部品が積層されるべき部位
    が透明とされたものを用い、かつ、前記延伸工程前に、
    前記雌型のキャビティの特定部位に、前記透光部品を、
    前記積層製品取出方向に沿って着脱可能な状態で配置し
    ておき、前記射出成形工程において前記成形キャビティ
    内に透明樹脂を射出充填することにより、前記透光部
    品、絵付シート、及び射出樹脂成形体の三者を一体化す
    ることを特徴とする射出成形同時絵付方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法を実施するための
    射出成形同時絵付装置であって、前記雌型のキャビティ
    の特定部位に、前記透光部品を前記積層製品取出方向に
    沿って脱着可能に位置決め固定するための部品位置決め
    手段が設けられていることを特徴とする射出成形同時絵
    付装置。
  3. 【請求項3】 前記部品位置決め手段は、前記透光部品
    に設けられた嵌合穴又は嵌合凸部が前記積層製品取出方
    向に沿って着脱可能に嵌め込まれる雌型キャビティ上の
    嵌合凸部又は嵌合穴を備えていることを特徴とする請求
    項2に記載の射出成形同時絵付装置。
  4. 【請求項4】前記透光部品の裏面側全面に、前記絵付シ
    ートと一体化するための、透明な、接着剤、粘着剤、あ
    るいは、両面テープ等の一体化手段が施されていること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の射出成形同時絵付
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017065168A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 大日本印刷株式会社 加飾樹脂成形品の製造方法
JP2018501135A (ja) * 2015-01-09 2018-01-18 レオンハード クルツ シュティフトゥング ウント コー. カーゲー 複合体の製造方法及び複合体
CN109442264A (zh) * 2018-10-24 2019-03-08 宁波敏实汽车零部件技术研发有限公司 一种带灯装饰件

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