JP2001198944A - 射出成形同時絵付装置 - Google Patents

射出成形同時絵付装置

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JP2001198944A JP2000008487A JP2000008487A JP2001198944A JP 2001198944 A JP2001198944 A JP 2001198944A JP 2000008487 A JP2000008487 A JP 2000008487A JP 2000008487 A JP2000008487 A JP 2000008487A JP 2001198944 A JP2001198944 A JP 2001198944A
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Hiroyuki Atake
浩之 阿竹
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定部分における絵柄や文字の位置ズレ、伸
び、歪み等がない成形品の製造を可能とする。 【解決手段】 雌雄両型10,20間に絵付シートSを
挿入し、熱盤30で絵付シートSを加熱して軟化せしめ
て雌型10のキャビティ面12に沿わせ、両型を係合し
て型締めした後、熔融樹脂をキャビティ内に射出充填
し、樹脂成形品の表面に絵付シートSを貼り合わせる方
法に用いられる装置であって、雌型10の前面に絵付シ
ートSを送った後、熱盤30でシートSを加熱軟化せし
め、雌型10内からの真空引きで絵付シートSを雌型形
状に沿わせる際に、加熱と同時に絵付シートSの一部を
雌型10のキャビティ面12に押し付ける構造の押付け
治具を備えた構成とする。押付け板31で押し付けられ
た部分は伸びないのでその部分の絵柄の歪みが少なく、
また絵柄と型の形状との位置ズレも少ないことから、絵
柄の位置決めを正確に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形品の表面
に絵付シートを積層接着して絵柄を設ける成形同時絵付
の技術分野に属し、詳しくは、熱盤にて予め加熱軟化せ
しめた絵付シートを雌型のキャビティ面に真空成形した
後、キャビティ内に射出した樹脂と絵付シートとを一体
化せしめる方式の射出成形同時絵付装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂成形品の表面に絵柄を設
ける方法として、射出成形装置の雌雄両型間に絵付シー
トを挿入し、熱盤で絵付シートを加熱して軟化せしめ、
軟化した絵付シートを雌型のキャビティ面に沿わせ、両
型を係合して型締めした後、熔融樹脂をキャビティ内に
射出充填し、樹脂成形品の表面に絵付シートを貼り合わ
せる方法が広く行われている。そして、この方法を実施
するための射出成形同時絵付装置として、例えば特許第
2955737号公報に見られるように、熱盤の温度管
理を細かく行うことで絵柄の位置決めを行うようにした
ものや、或いは特公平1−48845号公報等に見られ
るように、雌雄両型間に挿入した絵付シートと予備成形
すべき型とをセンサーで位置合わせするようにしたもの
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した前者の装置で
は、絵柄等の大雑把な模様の位置決めは良好に行えるも
のの、小さな文字等の位置決めを行おうとすると精度に
問題があった。また後者の装置では、絵付シートと雌型
は十分な精度で位置合わせできるが、真空成形工程での
軟化した絵付シートの延びが条件等により大きく振れて
しまうことから、できた成形品上での位置精度はあまり
良くないか、条件設定の幅が非常に狭いといった問題点
がある。そこで、射出成形とは別に後工程にてパッド印
刷やシルクスクリーン印刷などにより文字等の細かい絵
柄を付けることも考えられるが、工程が増えるし、コス
トアップも避けられない。
【0004】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、特定部分
における絵柄や文字の位置ズレ、伸び、歪み等がない成
形品の製造を可能とした射出成形同時絵付装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、雌雄両型間に絵付シートを挿入し、熱盤
で絵付シートを加熱して軟化せしめ、軟化した絵付シー
トを雌型のキャビティ面に沿わせ、両型を係合して型締
めした後、熔融樹脂をキャビティ内に射出充填し、樹脂
成形品の表面に絵付シートを貼り合わせる射出成形同時
絵付方法に用いられる装置であって、雌型の前面に絵付
シートを送った後、熱盤でシートを加熱軟化せしめ、雌
型内からの真空引きで絵付シートを雌型形状に沿わせる
際に、加熱と同時に絵付シートの一部を雌型のキャビテ
ィ面に押し付ける構造の押付け治具を備えたことを特徴
とする。
【0006】そして、絵付シートを雌型の前面に送る際
に、絵付シートの絵柄と雌型との位置合わせを行うため
のセンサーを備えた構成にするのが好ましい。また、押
付け治具における絵付シート押付け面に、絵付シートが
貼り付かないような離型処理を施しておくのが好まし
い。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に本発明に係る射出成形同時
絵付装置の一例を図示している。この射出成形装置で
は、雌型10は真空吸引成形に適用可能なように真空吸
引孔11が設けられた構造を有するものであり、雄型2
0と合体させて射出成形により成形される成形品の形状
の一部が雌型キャビティ面12として賦形されている。
雄型20は固定盤21に固定されると共にタイバー22
(計4本ある)にも固定されている。一方、雌型10は
可動盤13に固定され、その可動盤13はタイバー22
に摺動可能に貫通されている。また、雌型10の絵付シ
ート搬入方向についての下流側の側面(図1では下端
部)には絵付シートSの先端部を挟持する受付チャック
14が取り付けられ、雌型10の前面には絵付シートS
を雌型10のパーティング面に押圧して保持するための
シートクランプ15が設けられている。
【0008】図1において30は熱盤であり、この熱盤
30はその中央に押付け治具を備えている。押付け治具
は押付け板31とそれを前方に押し出すための駆動シリ
ンダー32との組合せからなり、加熱時には押付け板3
1と熱盤30の加熱面とは同一平面となり、押圧時には
所定長さだけ前方に突き出るように構成されている。ま
た、熱盤30のシート搬入方向についての上流側の側面
には絵付シートSを切断するための加熱線絛を用いたシ
ートカッター33が取り付けられている。なおシートカ
ッターとしては非加熱(常温)の刃物を使用することも
可能である。
【0009】熱盤30自体は、射出成形同時絵付装置に
用いられている従来公知のものでよく、例えば電気ヒー
ターを内蔵した金属製又はセラミックス製のブロック状
の熱盤であり、或いは耐熱樹脂製又は金属製のシート状
のいわゆる面状発熱体でも構わない。また、熱盤30の
表面には、絵付シートSを真空圧空成形するための圧空
を吹き出す通気孔を設けたものでもよい。熱盤30は、
絵付シートと密着して伝導(熱拡散)熱で加熱する接触
加熱方式でもよいし、或いは絵付シートから離間して輻
射熱で加熱する非接触方式でもよい。その加熱温度は、
接触方式では100〜300℃程度、非接触方式では2
00〜400℃程度である。
【0010】押付け治具の押付け板31は、鉄、炭素
鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、ジュラルミン等の金
属、セラミック、ゴム等からなる。熱盤加熱面上で押付
け板31部分の温度をその周囲と同温度に保つ場合に
は、押付け板31の材質を熱盤本体と同じものとする。
また、押付け板31の温度を周囲より低温とする場合
は、押付け板31の材質は、熱盤本体よりも熱伝導率及
び/又は輻射率のより低いものを選ぶ。そして、裏面
(射出樹脂と対向する面)に接着剤が塗布されている絵
付シートSを使用する場合は、押付け板31の表面に絵
付シートSが貼り付くのを防ぐために離型処理を施して
おくことが望ましい。この離型処理は、ポリ4弗化エチ
レン、ポリ弗化ビニリデン等の弗素樹脂、硅素樹脂等の
離型性(難接着性)と耐熱性を有する樹脂層を表面に形
成することにより施される。なお、押付け板31は、絵
付シート中の寸法伸縮や形状歪を抑制したい部分と同形
状とし、絵付シート中の寸法伸縮や形状歪を抑制したい
部分を押し付けてその部分に密着させ、絵付シートSの
伸縮・歪を抑えつつ、雌型キャビティ面12にまで絵付
シートSを沿わせる。
【0011】樹脂の射出に先立って絵付シートSの予備
成形を行う。この予備成形を行うに際しては、まず、図
1に示す如く、シート供給装置50により絵付シートS
を雌型10の前方に供給する。すなわち、フレーム51
(通常は可動盤13に連結され、これと連動する)に支
持された巻取52から一対のシート送りローラ53を介
して絵付シートSをシート搬送チャック54により引き
出す。そして、図2に示すように、雌雄両型間に挿入し
た絵付シートSの先端部を受付チャック14で挟んで保
持し、シートクランプ15にて絵付シートSを雌型10
のパーティング面に押圧固定して、雌型キャビティ面1
2と絵付シートSとで密閉空間Vを形成せしめる。それ
と同時に、ピストン34を伸ばして熱盤30を雌雄両型
間に挿入する。
【0012】この絵付シートSを雌型10の前面に送る
際に、絵付シートSの絵柄と雌型10との位置合わせを
行う。具体的には、雌型10の上流側側面にセンサー1
6を取り付けておき、このセンサー16が絵付シートS
の絵柄の所定位置からの位置ズレを検知すると、その位
置ズレ(誤差)を0に収束せしめるようにシート供給手
段に信号をフィードバックし、巻取52の位置をシート
幅方向に摺動させることで幅方向の位置合わせを、また
巻取52を巻き出したり巻き戻したりすることでシート
送り方向の位置合わせを行う。センサー16としては、
光電管、フォトダイオード、光伝電セル等の光学センサ
ーが用いられる。そして、絵付シートSの余白部(通常
は両端部)に設けたセンサーマークを検知して位置合わ
せを行う。
【0013】このように絵付シートSにより密封空間V
を形成し、絵付シートSを雌型10にシートクランプ1
5にて固定した状態とした後、両型間に挿入した熱盤3
0により絵付シートSを熱盤30と非接触状態のまま輻
射熱で加熱軟化せしめる。続いて、図3に示すように、
押圧板31により絵付シートSの一部を雌型10のキャ
ビティ面12に押し付けつつ、雌型10の真空吸引孔1
1を通して密閉空間Vの空気を吸引することで、絵付シ
ートSを雌型10のキャビティ面12に真空成形にて吸
引密着させるか、或いは、押圧板31により絵付シート
Sの一部を雌型10のキャビティ面12に押し付けてか
ら、絵付シートSを雌型10のキャビティ面12に真空
成形にて吸引密着させるようにする。また必要であれ
ば、真空成形の段階で熱盤30の加熱面上に設けた通気
孔から加熱空気を吹き出して、圧空成形を追加してもよ
い。図4はこの予備成形を終えた時点での状態を示して
いる。また、熱盤30をシートクランプ15に当接させ
る際に、絵付シートSをシートカッター33により切断
する。すなわち、今ショット分のシートとそれに続く次
ショット分以降のシートとを熔断により切り離す。
【0014】絵付シートSの予備成形を終えた後、図5
に示すように、熱盤30を雌雄両型間の外部の待機位置
まで退避せしめ(図示略)、雌型移動用流体圧シリンダ
ー40によりピストン41を作動させることで、絵付シ
ートSが密着したままの雌型10をタイバー22に摺動
させつつ雄型20に合体させて型締めさせてから、両型
10,20によって形成されるキャビティC内に、流動
状態の成形品形成用樹脂Pを雄型のゲート23を通して
充填させて射出成形を行う。そして、射出した樹脂Pを
固体化し、絵付シートSと樹脂成形品とを接着し積層せ
しめた後、図6に示すように雌雄両型10,20を開
き、絵付シートSにより表面化粧の施された樹脂成形品
P’を型外に取り出す。なお、雌型10と雄型20は鉄
等の金属又はセラミックスにて形成される。
【0015】なお、以上で説明した射出成形同時絵付装
置は、本発明の一実施形態であり、上記の構成のみに本
発明が限定される訳ではない。例えば、押付け治具は説
明の如く熱盤と一体となって設置されていてもよいし、
或いは図示はしないが熱盤と別体で作動するように構成
しても構わない。また、絵付シートの一部を雌型のキャ
ビティ面に押し付ける構造の押付け治具を採用する他
は、他の構成要素は公知の各種射出成形同時絵付装置の
構成要素を任意に選択して採用し、組み合わせることが
できる。
【0016】絵付シートとしては、基材シートを最低限
の要素とし、必要に応じて着色剤練込み、絵柄印刷、金
属薄膜形成等によって装飾処理を施したものを使用す
る。基材シートは、ポリエチレン、ポリプロピレン、オ
レフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン樹
脂、ポリメチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)
アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体等
のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエステル系熱可塑性エラス
トマー等のポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂等の熱可塑
性樹脂のシート単層或いはこれらのシートのうちから選
んだ異なる2層以上の積層体からなり、厚さ(積層体の
場合は総厚)は通常20〜300μm程度である。
【0017】基材シート或いは装飾処理自体に射出成形
品と十分な接着が得られない場合は、絵付シートの成形
品側に接着剤層を形成する。接着剤は、絵付シートと成
形品の材料の組合せに応じて選ぶ。例えば、ポリオレフ
ィン樹脂の基材シートとポリオレフィン樹脂成形品との
組合せの場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂(塩素化ポ
リプロピレン等)、アクリル樹脂の基材シートとポリオ
レフィン樹脂成形品との組合せの場合は、基材シート上
に2液硬化型ウレタン樹脂層とその上に塩素化ポリオレ
フィン樹脂層をこの順に形成する。
【0018】絵付シートとしては、ラミネートシート及
び転写シートの両タイプのものがいずれも使用できる。
ラミネートシートタイプの場合は、基材シートと装飾処
理を構成する絵柄印刷又は金属薄膜の層との接着力、或
いは基材シートと接着剤層との接着力を成形品の使用条
件下で剥離しない程度に強力なものとし、成形品製造用
樹脂と絵付シートとは一体化したまま使用される。一
方、転写シートタイプの場合は、基材シートと絵柄印刷
又は金属薄膜の層との接着力を容易に剥離可能な程度と
しておき、一旦絵付シートと成形品製造用樹脂とを絵柄
印刷又は金属薄膜層を間に介して接着一体化した後、基
材シートのみを剥離、除去して絵柄印刷又は金属薄膜を
成形品側に接着したまま残す。
【0019】雄型側のゲートから射出する流動状態の樹
脂は射出成形用の樹脂であり、実際には製品の要求物
性、コスト等により選択される。具体的には、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、オレフィン系熱可
塑性エラストマー等のポリオレフィン樹脂、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポ
リスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合
体、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート、アクリル
樹脂等の樹脂を使用し、これを加熱熔融して射出し、冷
却して固体化させる場合と、ポリオールとイソシアネー
ト架橋剤とからなるポリウレタン樹脂、アミンを硬化剤
とするエポキシ樹脂、イソシアネート、有機スルホン酸
塩、過酸化ベンゾイル等を硬化剤とする不飽和ポリエス
テル等の2液反応硬化型樹脂の未硬化の液状組成分を射
出し、化学反応で固体化させる場合とがある。
【0020】
【実施例】図7に示すような絵付シートを準備した。な
お、図7では1ショット分を示してあるが、実際には上
下方向に繰り返して連続している。この絵付シートSは
厚さ125μmの透明なアクリル樹脂シートの裏面(射
出樹脂と接する側)にグラビア印刷で木目模様部分Wと
黒ベタ部分Bを形成したものである。具体的には、バイ
ンダー樹脂がいずれもアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体との1対1重合比混合物からなり、木目
模様部分Wはこれに顔料として弁柄、イソインドリノン
イエロー、フタロシアニンブルーを添加したインキを使
用し、また黒ベタ部分Bはカーボンブラックを添加して
なるインキを使用してグラビア印刷を行った。そして、
さらに木目模様部分Wと黒ベタ部分Bの両部分の裏面
に、顔料として弁柄、イソインドリノン及びチタン白を
添加したインキを用いて隠蔽性ベタ層をグラビア印刷し
た。また、絵付シートSには位置決め用のセンサーマー
クM1 ,M2 が印刷してある。左側の直線状のセンサー
マークM1 は幅方向用であり、右側の長方形状のセンサ
ーマークM2 は送り方向用である。
【0021】本実施例で成形した製品は、図8に示すよ
うな車のギアシフト周りのパネル部品である。平面サイ
ズは約18cm×30cm、高さは1.5cmであり、
黒ベタ部分Bはギアシフトに対応している。なお、製品
は樹脂Pの表面を絵付シートSが覆った状態で成形され
るが、窓部Nを覆う絵付シートSの部分は成形後にトリ
ミングして切り抜くことで除去される。
【0022】射出成形同時絵付装置として、図1に示す
ような押付け治具を備えた本発明の装置と、押付け治具
を備えない通常の装置として図1において熱盤30が押
付け治具を持たないで代わりに熱盤の押付け治具部分も
周囲と同様の加熱面としたもの(その他の部分は図1の
装置と同じ)を使用し、これら2種類の装置でそれぞれ
テストを行った。いずれも熱盤本体は電熱線を内蔵し、
表面板はアルミニウム合金板とした。また、押付け治具
を備えた装置では、押付け板もアルミニウム合金とし、
押付け板の形状は絵付シートSの黒ベタ部分Bと同じ形
状にした。また、絵付シートSのセンサーマークM1
2 を検知するため、図1に示した如く光電管からなる
位置センサー16を具備させた。なお、絵付シートSの
幅方向及び送り方向の送り精度は両装置とも0.1mm
である。
【0023】そして、真空成形のブレを再現するため、
真空成形開始時における絵付シートの加熱条件が、シー
ト全体が120℃で一定になる場合と、シート加熱温度
が面内でバラついた場合の再現として上面100℃で下
面120℃になる場合とに設定できるように熱盤の表面
温度を調整することとした。具体的には、熱盤を絵付シ
ートの前に位置させてから、熱盤加熱面と絵付シートを
20mmの距離に保った状態とし、輻射熱により絵付シ
ートを加熱し、5秒後に上記設定温度に達しせしめ、そ
の瞬間に雌型のキャビティ面に設けた真空吸引孔から真
空引きを開始した。押付け治具を備えた装置の場合、絵
付シートを押し付けるタイミングは真空引き開始の0.
5秒前とした。
【0024】そして、本発明装置を使用する場合と、押
付け治具のない通常の装置を使用する場合について、上
記した2つの加熱条件のもとでそれぞれ10ショット成
形し、得られた成形品における絵柄の位置ズレを確認し
た。このテスト結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の射出成形
同時絵付装置によれば、雌型の前面に絵付シートを送っ
た後、熱盤でシートを加熱軟化せしめ、雌型内からの真
空引きで絵付シートを雌型形状に沿わせる際に、加熱と
同時に絵付シートの一部を雌型のキャビティ面に押し付
ける構造の押付け治具を備えた構成としたことにより、
押し付けられた部分は伸びないのでその部分の絵柄の歪
みが少なく、また絵柄と型の形状との位置ズレも少ない
ことから、特定部分における絵柄の位置決めが正確な成
形を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形同時絵付装置の一例を示
す一部破断図である。
【図2】熱盤を雌雄両型間に挿入して絵付シートを加熱
する状態での射出成形同時絵付装置の一部破断図であ
る。
【図3】押付け治具で絵付シートを押し付ける状態での
射出成形同時絵付装置の一部破断図である。
【図4】予備成形を終えた時点での射出成形同時絵付装
置の一部破断図である。
【図5】成形用樹脂を射出する状態での射出成形同時絵
付装置の一部破断図である。
【図6】雌雄両金型を開いて樹脂成形品を取り出す様子
を示す射出成形同時絵付装置の一部破断図である。
【図7】実施例で使用する絵付シートの正面図である。
【図8】実施例で成形した製品を示すもので、(A)は
正面図、(B)は縦方向の中心線での断面図である。
【符号の説明】
S 絵付シート 10 雌型 11 真空吸引孔 12 キャビティ面 13 可動盤 14 受付チャック 15 シートクランプ 16 センサー 20 雄型 21 固定盤 22 タイバー 23 ゲート 30 熱盤 31 押付け板 32 駆動シリンダー 33 シートカッター 34 ピストン 40 雌型移動用流体圧シリンダー 41 ピストン 50 シート供給装置 51 フレーム 52 巻取 53 シート送りローラ 54 シート搬送チャック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA03 AA13 AA15 AA21 AA28 AA45 AD09 AD10 AF08 AG03 AH25 AJ02 AJ11 AK07 AP06 AR07 CA11 CB19 CD08 CL42 CM82 CQ05 CQ06 4F206 AA03 AA13 AA15 AA21 AA28 AA45 AD09 AD10 AF08 AG03 AH25 AJ02 AJ11 AK07 AP064 AR074 JA07 JB19 JF05 JL02 JN25 JN26 JP11 JQ06 JQ81

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雌雄両型間に絵付シートを挿入し、熱盤
    で絵付シートを加熱して軟化せしめ、軟化した絵付シー
    トを雌型のキャビティ面に沿わせ、両型を係合して型締
    めした後、熔融樹脂をキャビティ内に射出充填し、樹脂
    成形品の表面に絵付シートを貼り合わせる射出成形同時
    絵付方法に用いられる装置であって、雌型の前面に絵付
    シートを送った後、熱盤でシートを加熱軟化せしめ、雌
    型内からの真空引きで絵付シートを雌型形状に沿わせる
    際に、加熱と同時に絵付シートの一部を雌型のキャビテ
    ィ面に押し付ける構造の押付け治具を備えたことを特徴
    とする射出成形同時絵付装置。
  2. 【請求項2】 絵付シートを雌型の前面に送る際に、絵
    付シートの絵柄と雌型との位置合わせを行うためのセン
    サーを備えたことを特徴とする請求項1に記載の射出成
    形同時絵付装置。
  3. 【請求項3】 押付け治具における絵付シート押付け面
    に、絵付シートが貼り付かないような離型処理を施した
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形同時
    絵付装置。
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