JP2017063668A - 改質ブラウンミール、吸油剤、粘結補助剤、魚類用配合飼料および魚類用配合飼料の製造方法 - Google Patents

改質ブラウンミール、吸油剤、粘結補助剤、魚類用配合飼料および魚類用配合飼料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】改質ブラウンミールを使用して、ホワイトミールを使用した配合飼料と同程度の物性を有する魚類用配合飼料およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ブラウンミールと、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる吸油剤を混合し加熱処理してなる改質ブラウンミール、粘結剤のα−スタ−チおよびα−スタ−チと共に用いる粘結補助剤を含有する魚類用配合飼料およびその製造方法。吸油剤にはケイ酸カルシウム、粘結補助剤にはグルコマンナンを用いるのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、魚類用配合飼料に用いる改質ブラウンミール、吸油剤、粘結補助剤、それらを用いた魚類用配合飼料および魚類用配合飼料の製造方法に関する。また、本発明は養殖うなぎの摂餌を促進する、吸油剤、粘結補助剤などの改質物質を配合した養殖うなぎ用練り餌の配合飼料に関する。
養殖うなぎの練り餌は、通常スケソウダラ、アジなどから作られるホワイトミールに、粘結剤としてα−スタ−チ、その他に植物油粕、ビタミン、ミネラル等を配合した配合飼料を、柔らかい餅状物質にして給餌している。
国内で生産される養殖うなぎ用配合飼料は、おおよそ2〜2.5万トンである。養殖うなぎは、他の魚類に比較すると極めて摂餌が不得手であるために、殆どが練り餌で給餌されている。
従来、養殖うなぎの練り餌には、通常スケソウダラ、アジなどから作られる国内産及びニュージーランドなどからの輸入品で油成分の含有量が5〜7重量%程度の養殖うなぎ専用のホワイトミールが使用されている。
しかし、近年、対象魚種の資源不足、価格の高騰などの種々の原因から、世界的にホワイトミールの供給不足が起きているために、他のミールに変更せざるを得ない状況にある。そのために、安定供給と手頃な価格などから、カタクチイワシ、サバなどを主体として作られたブラウンミールに変更せざるを得ない状況になっている。養殖うなぎ用のブラウンミールは、国内産及びペルー、チリ産など南米を中心とした輸入品で、油成分の含有量が9〜12重量%程度である。そして、ブラウンミールは、ホワイトミールに比べて品質、練り餌の形状を維持するための保形性、水中の汚染等において劣っている。
また、養殖うなぎ用配合飼料において、ブラウンミールを使用すると、ホワイトミールに比べて、配合飼料から作製した練り餌の形状の維持が低下し、配合飼料に水を加えて練り上げたとき団子状の形状の維持が低下する問題がある。練り餌の形状を維持のために、ブラウンミールに粘結剤としてα−スタ−チを添加するだけでは十分な効果が得られていない。そのために、α−スタ−チと共に粘結補助剤を併用する方法が行われている。例えば、α−スタ−チと共に使用する粘結補助剤として、シユウ酸、クエン酸等の多価カルボン酸を用いる方法(特許文献1参照)、カルボキシメチルセルロース塩と多価カルボン酸とを併用する方法(特許文献2参照)等が報告されている。
特開昭54−130394号公報 特開平1−112954号公報
養殖うなぎは他の魚類に比較すると、極めて摂餌が不得手である。そのために、養殖うなぎ用配合飼料は練り餌の状態で使用するので、養殖うなぎ用配合飼料には、配合飼料から作製した練り餌の伸び、形状の維持、表面の感触、水中での濁りなどにおいて、下記の要件が必要とされる。
(1)伸び:練り餌を伸ばしたときに柔らかく、ぶつぶつ切れることがないこと、
(2)形状の維持:配合飼料に水を加えて練り上げたとき団子状の状態が直ちにシュリンク(つぶれる)することなく、約30分程度ふっくらした状態を保っていること、
(3)表面の感触:配合飼料に水を加え練り上げた団子状の練り餌が、手で持ったとき、べたべた手に付かないこと、
(4)水中での濁り:配合飼料に水を加え練り上げた練り餌を、水中へ投入したとき、練り餌は約30分程度は水に溶け出したりしないで極度に濁りを発生しないこと、
その他うなぎの成長サイズによっては、水温、外気温、その他養殖地域などの嗜好によって練り餌の硬さの調整も必要になる。
現在、ホワイトミールを使用した養殖うなぎ用配合飼料は、上記の(1)〜(4)の問題は起きていない。
配合飼料メーカー及びうなぎの養殖業者らは、ホワイトミールの安定供給の不安を解消すべく、ホワイトミールをブラウンミールに変更した配合飼料から作製した練り餌を使用したところ、上記の(1)〜(4)の問題が発生し、その問題の解決が望まれている。
また、養殖うなぎ用配合飼料において、ブラウンミールを使用すると、ホワイトミールに比べて、配合飼料から作製した練り餌の形状の維持が低下し、上記の(2)の配合飼料に水を加えて練り上げたとき団子状の形状の維持が低下する問題がある。これに対して、従来から配合飼料に、練り餌の形状の維持のために使用する粘結剤のα−スタ−チと共に、粘結補助剤を使用する報告がなされている。しかし、ブラウンミールを使用すると、α−スタ−チと共にそれらの粘結補助剤を用いても、練り餌の形状の維持の低下を防止するには十分ではなかった。
上記の様に、配合飼料にホワイトミールの替わりに従来のブラウンミールをそのままで使用すると、ホワイトミールに比べて、配合飼料から作製した練り餌の伸び、形状の維持、表面の感触、水中での濁りなどに問題があった。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、魚類用配合飼料に使用するブラウンミールを改質し、品質を向上させた改質ブラウンミールを提供するものである。
また、本発明は、魚類用配合飼料に使用するブラウンミールの改質に有効な吸油剤を提供するものである。
また、本発明は、魚類用配合飼料にブラウンミールを使用することによる練り餌の形状の維持に有効な、粘結剤のα−スタ−チと共に用いる粘結補助剤を提供するものである。
また、本発明は、改質ブラウンミールを使用して、ホワイトミールを使用した配合飼料と同程度の物性を有する魚類用配合飼料、およびその製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決する改質ブラウンミールは、魚類用配合飼料に使用するブラウンミールと、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる吸油剤を混合し、加熱処理してなることを特徴とする。
上記の課題を解決する吸油剤は、魚類用配合飼料に使用するブラウンミールの改質に用いる吸油剤であって、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなることを特徴とする。
上記の課題を解決する粘結補助剤は、魚類用配合飼料に使用する粘結剤のα−スタ−チと共に用いる粘結補助剤であって、グルコマンナン、アルギン酸ソーダ、アラビアガム、カラギナン、キサンタンガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、ペクチン、ファーセレラン、カゼイン、微結晶セルロースおよびプルランから選ばれた1種又は2種以上からなることを特徴とする。
上記の課題を解決する魚類用配合飼料は、上記の改質ブラウンミール、α−スタ−チおよび上記の粘結補助剤を含有することを特徴とする。
前記魚類用配合飼料が、養殖うなぎ用練り餌の配合飼料であることが好ましい。
上記の課題を解決する魚類用配合飼料の製造方法は、
(1)ブラウンミールに、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる吸油剤を前記ブラウンミールに対して0.1〜5.0重量%添加して混合した後、40〜100℃で加熱撹拌して改質ブラウンミールを得る工程、
(2)粘結剤のα−スタ−チに、グルコマンナン、アルギン酸ソーダ、アラビアガム、カラギナン、キサンタンガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、ペクチン、ファーセレラン、カゼイン、微結晶セルロースおよびプルランから選ばれた1種又は2種以上からなる粘結補助剤を前記α−スタ−チに対して0.1〜5.0重量%添加して混合する工程、
(3)前記改質ブラウンミール、前記α−スタ−チおよび前記粘結補助剤を混合する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、魚類用配合飼料に使用するブラウンミールを改質し、品質を向上させた改質ブラウンミールを提供することができる。
また、本発明は、魚類用配合飼料に使用するブラウンミールの改質に有効な吸油剤を提供することができる。
また、本発明は、魚類用配合飼料にブラウンミールを使用することによる練り餌の形状の維持に有効な、粘結剤のα−スタ−チと共に用いる粘結補助剤を提供することができる。
また、本発明は、改質ブラウンミールを使用して、ホワイトミールを使用した配合飼料と同程度の物性を有する魚類用配合飼料、およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、従来のブラウンミールを改質して、ホワイトミールと同等程度の物性を有する改質ブラウンミールを提供するものである。
本発明に係る改質ブラウンミールは、魚類用配合飼料に使用するブラウンミールと、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる吸油剤を混合し、加熱処理してなることを特徴とする。
魚類用配合飼料に使用するブラウンミールには、カタクチイワシ、サバなどを主体とし、国内産及びペルー、チリ産など南米を中心とした輸入品のブラウンミールを用いることができるが、これらに限定されるものではない。養殖うなぎ用のブラウンミールは、油成分の含有量が通常9〜12重量%程度である。
本発明において、魚類用配合飼料に使用するブラウンミールの改質に用いる吸油剤は、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる。
吸油性無機物としては、例えばケイ酸カルシウム、二酸化珪素、ステアリン酸カルシウム、カオリン、タルク、ベントナイト、モンモリナイト、ケイ酸マグネシウム、ゼオライト、水酸化アルミニウム、リン酸三カルシウム、ケイソードの乾燥品、ケイソードの焼成品、ケイソードの融剤焼成品、パーライト、リン酸二水素カルシウム、バーミキュライト軽質、無水ケイ酸などの吸油性を有する無機物が挙げられる。
吸油性有機物としては、例えばセルロース、ビール酵母、粉末レシチン、デキストリン、サイクロデキストリン、もみがら粉末、ふすま、小麦粉、デンプン、米ぬか、脱脂米ぬか、コーンスターチ、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビトールの粉末、粉末油脂などの吸油性を有する有機物が挙げられる。
本発明に用いられる吸油剤は、上記の吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種が用いられる。吸油性無機物の単独、吸油性有機物の単独、または吸油性無機物および吸油性有機物の混合物で用いてもよく、それらから選ばれた1種又は2種以上が用いられる。特に、吸油剤としては、ケイ酸カルシウムが好ましい。
ブラウンミールを使用した練り餌が、ホワイトミールを使用した練り餌に、養殖うなぎの摂餌の点で劣るのは、上記(1)〜(4)の問題があるからである。その原因は両ミールに含まれる油脂成分の脂肪酸が異なるものと推測される。油脂成分はグリセリンに3個の脂肪酸が結合したトリグリセライドといわれる物質である。ブラウンミールに含まれる脂肪酸は不飽和で低級脂肪酸が多く、含有量も多い。
α−スタ−チは、練り餌を作るとき重要な粘結剤として機能しているが、元来が水溶性の物質である。つまりα−スタ−チを十分に機能させるには、その機能を阻害するトリグリセライドを可能な限り取り除くことが重要である。
そこでトリグリセライドを除くために、ブラウンミールを洗剤で洗う。脂肪分解酵素(リパーゼ)を水に分散させた液をブラウンミールに混合し24時間放置し、練り餌を作るなどの方法を試みたが、いずれも効果は期待できなかった。そこで、本発明の吸油剤を用いてブラウンミールを加熱処理し、トリグリセライドをあぶり出し、吸油剤に吸い取らせ、トリグリセライドをブラウンミールから切り離す方法に到達したのである。
本発明の改質ブラウンミールは、ブラウンミールに、上記の吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる吸油剤を添加して混合した後、40〜100℃で加熱撹拌して得られる。加熱時間は、ブラウンミールが焦げたりして変質が起こらない範囲であれば、特に制限はないが、好ましくは5〜30分間である。
上記のブラウンミールに対する吸油剤の添加量は、ブラウンミールに対して0.1〜5.0重量%、好ましくは1.0〜2.0重量%が望ましい。吸油剤の添加量が0.1重量%未満では、ブラウンミールの油脂成分の除去が不十分であり、5.0重量%をこえて使用しても油脂成分の除去の増加がなく、経済的にも不利である。
本発明の魚類用配合飼料は、上記の改質ブラウンミール、粘結剤のα−スタ−チおよび粘結補助剤を含有することを特徴とする。
粘結剤のα−スタ−チは、魚類用配合飼料に一般に使用されているものが用いられるが、特に馬鈴薯から製造されたα−スタ−チが好ましい。
本発明に用いられる粘結補助剤は、魚類用配合飼料に使用する粘結剤のα−スタ−チと共に用いる粘結補助剤であって、グルコマンナン、アルギン酸ソーダ、アラビアガム、カラギナン、キサンタンガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、ペクチン、ファーセレラン、カゼイン、微結晶セルロースおよびプルランから選ばれた1種又は2種以上からなる。特に、粘結補助剤としては、グルコマンナンが好ましい。
養殖うなぎ用配合飼料において、ブラウンミールを使用すると、ホワイトミールに比べて、配合飼料から作製した練り餌の形状の維持が低下し、配合飼料に水を加えて練り上げたとき団子状の形状の維持が低下する問題があるが、練り餌の形状を維持のために、ブラウンミールに粘結剤としてα−スタ−チを添加するだけでは十分な効果が得られない。そのために、α−スタ−チと共に本発明の粘結補助剤を使用すると、上記の(2)の形状の維持と、(4)の水中での濁りの防止の効果が得られる。
本発明の魚類用配合飼料における改質ブラウンミールとα−スタ−チの含有割合は、ブラウンミール60〜90重量部に対してα−スタ−チ40〜10重量部の範囲が好ましい。
本発明の魚類用配合飼料における粘結補助剤の含有量は、α−スタ−チに対して0.1〜5.0重量%、好ましくは1.5〜3.0重量%の範囲が望ましい。粘結補助剤の添加量が0.1重量%未満では、伸びと形状の維持が十分ではなく、5.0重量%をこえて使用しても粘結効果が強すぎて形状維持がなく、経済的にも不利である。
本発明の魚類用配合飼料には、その他の成分として例えば植物油粕、ビタミン、ミネラル等を含有していてもよい。
次に、本発明の魚類用配合飼料の製造方法は、
(1)ブラウンミールに、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる吸油剤を前記ブラウンミールに対して0.1〜5.0重量%添加して混合した後、40〜100℃で加熱撹拌して改質ブラウンミールを得る工程、
(2)粘結剤のα−スタ−チに、グルコマンナン、アルギン酸ソーダ、アラビアガム、カラギナン、キサンタンガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、ペクチン、ファーセレラン、カゼイン、微結晶セルロースおよびプルランから選ばれた1種又は2種以上からなる粘結補助剤を前記α−スタ−チに対して0.1〜5.0重量%添加して混合する工程、
(3)前記改質ブラウンミール、前記α−スタ−チおよび前記粘結補助剤を、前記ブラウンミール60〜90重量部に対して前記α−スタ−チ40〜10重量部の比率で混合する工程を有することを特徴とする。
本発明の製造方法においては、混合工程は攪拌により行うことが出来るので、従来の手間とコストのかかる一軸や二軸のエクストルーダーなどを使用する必要はない。
また、本発明は、ブラウンミールにケイ酸カルシウムなどの吸油剤を添加し、加熱処理することで、ブラウンミールに含まれるトリグリセライドをブラウンミールから切り離すことを特徴とする。本発明は、養殖うなぎ用練り餌の配合飼料に用いることが出来るが、うなぎの用途に限らず飼料の粉化防止、飼料の離油防止、飼料の酸化防止、飼料の比重調整、飼料の硬度調整等の機能を合わせもっている為ハマチ、マダイ、マグロなどの魚類用配合飼料にも利用することができる。また、EP飼料、DP飼料にも飼料の粉化防止、飼料の離油防止、飼料の酸化防止、飼料の比重調整、飼料の硬度調整等の機能を合わせもっている為十分に利用することができる。
以下、実施例および比較例を示して本発明を具体的に説明する。
実施例1
養殖うなぎ用の練り餌を作製して試験を行った。計量した原材料と水を加え、手練りで練り餌を作製した。
市販のうなぎ用ブラウンミール(魚油含有量10±0.5重量%)80gに、粉末のケイ酸カルシウム0.8g(1重量%:対ブラウンミール)を添加混合した後、80℃で10分加熱撹拌して改質ブラウンミールを得た。一方、馬鈴薯のα−スタ−チ20gにグルコマンナン0.4g(2重量%:対α−スタ−チ)を添加して混合し混合物を得た。上記の改質ブラウンミールと、グルコマンナンとα−スタ−チの混合物を混合して配合飼料を得た。前記配合飼料に、水130gを添加して、手練りで練り餌を作製した。
比較例1
ブラウンミール80gに、馬鈴薯のα−スタ−チ20gを添加して、実施例1と同様に練り餌を作製した。ケイ酸カルシウムおよびグルコマンナンは無添加である。
対照例1
対照例として、市販のうなぎ用ホワイトミール(魚油含有量6±0.5重量%)を用いて、ホワイトミール80gに、馬鈴薯のα−スタ−チ20gを添加して、実施例1と同様に練り餌を作製した。ケイ酸カルシウムおよびグルコマンナンは無添加である。
次に、実施例1、対照例1および比較例1で作製した練り餌の試料を、前記の練り餌の(1)伸び、(2)形状の維持、(3)表面の感触、(4)水中での濁りについて試験を行った結果を、下記の表1に示す。
(注1)伸び
◎:練り餅のダンゴ状態から伸ばした時に弾性があり伸びが良好。
○:練り餅のダンゴ状態から伸ばした時の伸びが良好。
×:練り餅のダンゴ状態から伸ばした時の伸びがなくぶつぶつ切れる。
(注2)形状の維持
◎:練り餅のダンゴ状態でふっくらしている。30分後でも十分に形状を維持。
○:練り餅のダンゴ状態でふっくらしている。30分後でも形状を維持。
△:練り餅のダンゴ状態が5分程でシュリンク(つぶれる)する。
(注3)表面の感触
◎:練り餅のダンゴ状態で、手にべとつかない。
×:練り餅のダンゴ状態で、ただちに手にべとつく。
(注4)水中での濁り
◎:練り餅のダンゴ状態で、30分後でも水中での濁りが少ない。
×:練り餅のダンゴ状態で、1分程で水中での濁りが目立つ。
表1の結果から、従来のブラウンミールを改質した本発明の実施例1の改質ブラウンミールは、対照例1のホワイトミールと同等程度の物性を有することが確認された。また、本発明の実施例1の改質ブラウンミールは、比較例1の従来のブラウンミールよりも品質が優れていることが判る。
実施例2
市販のうなぎ用ブラウンミール(魚油含有量10±0.5重量%)80gに、粉末のケイ酸カルシウム1.6g(2重量%:対ブラウンミール)を添加混合した以外は実施例1と同様の方法で練り餌を作製した。作製した練り餌を用いて、上記の(1)伸び、(2)形状の維持、(3)表面の感触、(4)水中での濁りについて試験を行った結果、実施例1と同様の結果が得られた。
本発明の魚類用配合飼料およびその製造方法は、改質ブラウンミールを使用することにより、ホワイトミールを使用した配合飼料と同程度の物性を有するので、養殖うなぎ用練り餌の配合飼料、ハマチ、マダイなどの魚類用配合飼料およびその製造方法に利用することができる。

Claims (6)

  1. 魚類用配合飼料に使用するブラウンミールと、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる吸油剤を混合し、加熱処理してなることを特徴とする改質ブラウンミール。
  2. 魚類用配合飼料に使用するブラウンミールの改質に用いる吸油剤であって、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなることを特徴とする吸油剤。
  3. 魚類用配合飼料に使用する粘結剤のα−スタ−チと共に用いる粘結補助剤であって、グルコマンナン、アルギン酸ソーダ、アラビアガム、カラギナン、キサンタンガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、ペクチン、ファーセレラン、カゼイン、微結晶セルロースおよびプルランから選ばれた1種又は2種以上からなることを特徴とする粘結補助剤。
  4. 請求項1記載の改質ブラウンミール、α−スタ−チおよび請求項3記載の粘結補助剤を含有することを特徴とする魚類用配合飼料。
  5. 前記魚類用配合飼料が、養殖うなぎ用練り餌の配合飼料であることを特徴とする請求項4に記載の魚類用配合飼料。
  6. (1)ブラウンミールに、吸油性無機物および吸油性有機物から選ばれた少なくとも1種からなる吸油剤を前記ブラウンミールに対して0.1〜5.0重量%添加して混合した後、40〜100℃で加熱撹拌して改質ブラウンミールを得る工程、
    (2)粘結剤のα−スタ−チに、グルコマンナン、アルギン酸ソーダ、アラビアガム、カラギナン、キサンタンガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、ペクチン、ファーセレラン、カゼイン、微結晶セルロースおよびプルランから選ばれた1種又は2種以上からなる粘結補助剤を前記α−スタ−チに対して0.1〜5.0重量%添加して混合する工程、
    (3)前記改質ブラウンミール、前記α−スタ−チおよび前記粘結補助剤を混合する工程を有することを特徴とする魚類用配合飼料の製造方法。
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