JP2017063377A - 読取装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像データの送信完了の確認を容易化しつつ、処理速度の低下防止を図る。
【解決手段】本発明の読取装置は、シートを読み取る読取手段と、前記読取手段へシートを給送する給送手段と、前記読取手段により読み取られたシートを排出する排出手段と、前記読取手段が読み取った画像データを送信する送信手段と、第一の排出動作と第二の排出動作のいずれか一方を前記読取装置の状態に応じて選択的に前記排出手段に実行させる制御手段と、を備え、前記第一の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了を待たずにシートの排出を完了する動作であり、前記第二の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了を待ってシートの排出を完了する動作である、ことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は読取装置に関する。
スキャナやファクシミリに代表される読取装置においては、読み取り対象の原稿が搬送路を搬送され、センサによって原稿の画像が読み取られる。読取装置は、読み取った画像の画像データをPC(パソコン)等の外部装置に転送する機能を有している。画像データの転送は有線又は無線の通信により行うことができ、LANや電話線などのネットワークを通して送信することも可能である。
何らかの障害が発生して読取装置の処理が中断した場合、原稿の再度の読み取りが必要となる場合がある。複数枚の原稿を連続的に読取装置に読み取らせている途中で障害が発生した場合、操作者はどの原稿まで画像データの転送が完了し、どの原稿から読み取りを再開すればよいかを調べる手間が生じ得る。
特許文献1には、画像データの転送後に送信済を示すスタンプを原稿に押印し、押印後に原稿を排紙するファクシミリが開示されている。操作者はスタンプの有無により画像データの転送に成功したか否かを判断することができる。
特許第2502603号公報
特許文献1のファクシミリでは、画像データの転送完了を待って原稿を排紙するため、画像データの転送時間の影響によって、給紙から排紙までの処理速度が遅くなる場合がある。
本発明は、画像データの送信完了の確認を容易化しつつ、処理速度の低下防止を図るものである。
本発明によれば、例えば、読取装置であって、シートを読み取る読取手段と、前記読取手段へシートを給送する給送手段と、前記読取手段により読み取られたシートを排出する排出手段と、前記読取手段が読み取った画像データを送信する送信手段と、第一の排出動作と第二の排出動作のいずれか一方を前記読取装置の状態に応じて選択的に前記排出手段に実行させる制御手段と、を備え、前記第一の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了を待たずにシートの排出を完了する動作であり、前記第二の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了を待ってシートの排出を完了する動作である、ことを特徴とする読取装置が提供される。
本発明によれば、画像データの送信完了の確認を容易化しつつ、処理速度の低下防止を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る読取装置の概略図。 図1の読取装置の制御部のブロック図。 制御部の処理例を示すフローチャート。 制御部の別の処理例を示すフローチャート。
図1は本発明の一実施形態に係る読取装置1の概略図である。読取装置1は、給送ユニット2と、読取ユニット3と、排出ユニット4とを備える。
給送ユニット2はトレイ2aと、給送ローラ2bと、分離ローラ2c、センサ2dとを備える。トレイ2aには、画像を読み取る対象となるシート7が積載される。センサ2dはトレイ2a上のシート7を検知するセンサであり、例えば光センサである。
シート7は、例えば、紙、プラスチックといった各種の材料から構成される。読取装置1内にはシート7が搬送される搬送路8が形成されており、トレイ2aは搬送路8にシート7を供給するように傾斜して配設されている。
なお、以下の説明において、上流側、下流側とはシート7の搬送方向(給送ユニット2→排出ユニット4)を基準とする。また、シート7の先端、後端とはシート7の搬送方向で下流側の端部、上流側の端部をそれぞれ指す。
給送ローラ2bは回転駆動されてトレイ2a上のシート7のうち、最下部のシート7を読取ユニット3へ搬送する。分離ローラ2cは給送ローラ2bと反対方向に回転駆動されて複数のシート7が同時に搬送されることを防止する。このような給送ユニット2により、シート7が一枚ずつ読取ユニット3に給送される。
読取ユニット3は搬送路8の途中に配設されており、シート7を読み取る。本実施形態の場合、読取ユニット3は、搬送路8を挟んで配置されたセンサ3aとセンサ3bとを備える。センサ3aはシート7の一方の面に対向するように配置され、シート7の一方の面を読み取るセンサである。センサ3bはシート7の他方の面に対向するように配置され、シート7の他方の面を読み取るセンサである。このような構成により、本実施形態ではシート7の両面を同時に読み取ることが可能な構成となっている。しかし、シート7の片面を読み取る構成とすることも可能である。
排出ユニット4は一対の排出ローラ4a、4bと、トレイ4cとを備える。一対の排出ローラ4a、4bのうちの一方は回転駆動される駆動ローラであり、他方は駆動ローラと圧接して回転する従動ローラである。シート7は一対の排出ローラ4a、4bのニップ部に挟持されつつ、トレイ4cへ搬送される。本実施形態の場合、シート7の排出は、シート7の後端が一対の排出ローラ4a、4bのニップ部を抜け出ることで完了する。
読取ユニット3の上流側で給送ユニット2の下流側にはセンサ5が設けられている。また、読取ユニット3の下流側で排出ユニット4の下流側にはセンサ6が設けられている。センサ5及びセンサ6は搬送路8を搬送されるシート7を検知するセンサであり、例えば、光センサである。センサ5及びセンサ6の検知結果は、例えば、読取ユニット3による読取開始、読取終了のタイミングを決定するために用いることができる。
次に、図2を参照して読取装置1の制御系の構成について説明する。図2は読取装置1の制御部10のブロック図である。制御部10はCPU11、記憶部12、操作部13、通信部14及びインタフェース部15を備える。CPU11は記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、読取装置1全体の制御を行う。記憶部12は例えばRAM、ROM等から構成される。操作部13は、例えば、スイッチやタッチパネル等で構成され、操作者からの操作を受け付ける。
通信部14は、外部装置との情報通信を行うインタフェースである。外部装置としてPC(パソコン)を想定した場合、通信部14としては、例えば、USBインターフェースやSCSIインターフェースを挙げることができる。また、このような有線通信のインタフェースの他、通信部14は無線通信のインタフェースとしてもよく、有線通信、無線通信の双方のインタフェースを備えていてもよい。
インタフェース部15はセンサ16やアクチュエータ16bとのデータの入出力を行うI/Oインタフェースである。センサ16には、例えば、上述したセンサ2d、センサ3a、センサ3b、センサ5及びセンサ6が含まれる。アクチュエータ16bには、例えば、給送ローラ2bを駆動するモータ、一対の搬送ローラ4a、4bの駆動ローラを駆動するモータが含まれる。なお、給送ローラ2bと一対の搬送ローラ4a、4bの駆動ローラの駆動源を単一モータとし、駆動伝達を切り替えるアクチュエータを設けることで、それぞれ独立して駆動可能としてもよい。
電源部17は、読取装置1に必要な電力を供給すると共にCPU11に対して所定の情報を送信する。電源部17には、読取装置1に内蔵される内蔵バッテリ18が接続されている。バッテリ18は例えば二次電池であるが一次電池でもよい。また、電源部17には接続部19を介して外部電源20が接続可能となっている。外部電源20は例えばACアダプタであり、接続部19に着脱自在に接続される。
電源部17は外部電源20が接続されている場合は、外部電源20からの電力を読取装置1の駆動に用い、また、バッテリ18が二次電池の場合、その充電をすることができる。電源部17は外部電源20が接続されていない場合は、バッテリ18の電力を読取装置1の駆動に用いる。電源部17は外部電源20の接続検知をしてその検知結果をCPU11へ出力する。また、電源部17はバッテリ18の残量検知をしてその検知結果をCPU11へ出力する。
<制御例>
制御部10の制御例について説明する。一例として通信部14を介してPC(パソコン)に接続され、読み取ったシート7の画像をPCに転送する場合を想定する。
操作者はトレイ2aに読み取り対象となるシート7を積載する。そしてPCから読取開始を指示する。制御部10は給送ユニット2を駆動してシート7を一枚ずつ装置内へ搬送する。シート7の先端がセンサ5で検知されると、所定量の搬送後にセンサ3a、3bの読み取りを開始する。また、排出ユニット4の駆動を開始する。
読み取った画像データは記憶部12に記憶することができる。記憶部12における画像データの記憶容量によっては複数枚のシート7の画像データを記憶することもできる。記憶部12に記憶された画像データは通信部14を介してPCに送信される。
一対の排出ローラ4a、4bにシート7の先端が到達すると、一対の排出ローラ4a、4bによってシート7がトレイ4cへ搬送される。シート7の後端がセンサ6で検知されると所定量の搬送後にセンサ3a、3bの読み取りを終了する。また、所定量の搬送により、シート7の装置外(トレイ4c)への排出が完了する。
複数のシート7を連続的に読み取る場合、前記制御手段は、先行するシート7(先行シート7ともいう)に関する画像データの送信完了及び排出完了を待たずに、後続するシート7(後続シート7ともいう)の給送を開始させる制御も実行可能である。このような制御を先読み制御と呼ぶことにする。先読み制御により、1枚目のシート7の給紙開始から最終頁のシート7の排出完了までの時間を短縮できる。
<画像データの送信と排出完了>
本実施形態の場合、第一の排出動作と第二の排出動作のいずれか一方を読取装置1の状態に応じて選択的に排出ユニット4に実行させる。第一の排出動作とは、読み取ったシート7の画像データの送信完了を待たずに、そのシート7の排出を完了する動作であり、第二の排出動作とは、読み取ったシート7の画像データの送信完了を待って、そのシート7の排出を完了する動作である。
第二の排出動作の場合、排出が完了しているシート7については画像データの送信が完了していることになる。逆に言えば、画像データの送信が完了していない場合、シート7は排出が完了していない。したがって、操作者において、画像データの送信完了の確認を容易化することができる。
一方、第一の排出動作は、排出が完了しているシート7について、画像データの送信が完了しているとは限らない。しかし、第二の排出動作よりも後続シート7の給送タイミングを早めることができ、処理速度の低下を防止できる。
これらの排出動作を読取装置1の状態に応じて選択的に実行可能とすることで、画像データの送信完了の確認を容易化しつつ、処理速度の低下防止を図ることができる。選択方法としては、相対的に障害が発生し易い状態では第二の排出動作を選択し、相対的に障害が発生し難い状態では第一の排出動作を選択する。その理由は以下の通りである。
読み取った画像データをPCに転送する際に、何らかの障害により画像データの転送に失敗することがある。例えば、電源ケーブルが抜けて電力が遮断されてしまった場合や、通信ケーブルが抜けて通信不能となったり、PC側に障害が発生した場合等である。更に、読取装置1では可搬性を考慮してバッテリ18での駆動を可能としている。バッテリ18で動作させた場合、画像データ転送中にバッテリ18からの電力供給量が低下して、画像データの転送が停止、あるいは不安定になることがある。
このような場合、操作者としては、どのシート7について障害が発生し、どのシート7から読み取りを再開すればよいかが分り難くい場合がある。例えば第一の排出動作のみで動作させた場合、以下のような状況が考えられる。
第一に、画像読取に失敗し、画像データも転送できなかった状況。この場合、読み取りに失敗したシート7は搬送路8の内部に滞留している。第二に、画像読取に成功したが、画像データの転送に失敗した状況。この場合、失敗したシート7はトレイ4aに排出されていて、次のシート7が搬送路8の内部に滞留している。第三に、画像読取と画像データ転送に成功し、次のシート7の給送に失敗した状況。この場合、失敗したシート7は給送ユニット2あるいは搬送路8にある。
障害発生後、操作者は、PCへの転送および保存の完了した画像データを確認して、どのシート7から読み取りを再開すべきか調べる必要があるが、上記の事例のようにシート7の排出状態を確認するだけでは障害の態様を特定できない場合がある。とりわけ、先読み制御を行った場合、搬送路8に複数のシート7が滞留している状況や、排出済みのシート7のどこまでが画像データの転送が終わったか分からない状況が発生し、判断は複雑になる。
第二の排出動作では、画像データの送信完了の確認が容易であるため、障害発生時には第二の排出動作が実行されていることが有利である。ただし、第二の排出動作のみで動作させると、処理速度が低下する。そこで、本実施形態では、障害発生の蓋然性が相対的に高い場合に第二の排出動作を実行し、相対的に低い場合は第一の排出動作を実行することで、画像データの送信完了の確認を容易化しつつ、処理速度の低下防止を図ることができる。
また、本実施形態では、第二の排出動作においては、画像データの送信完了まではシート7を途中まで排出して待機する。このときのシート7の位置を待機位置と呼ぶ場合がある。そして、送信完了後にシート7の排出を再開して完了する。これにより、送信完了まではシート7が一対の排出ローラ4a、4bに挟持された状態で排出が停止する。何らかの障害で送信完了に至らなかった場合、シート7は一対の排出ローラ4a、4bに保持されたままとなるので、操作者はこのシート7は画像データの送信が完了せず、再度の読み取りが必要であることを認識することができることになる。シート7の待機位置は、例えば、図1に示すように、少なくとも一部がトレイ4c上に露出した状態とする。シート7の待機位置は例えばセンサ6でシート7の後端が検知されてからのシート7の搬送量によって調整することができる。操作者は露出している部分を摘まんでシート7を引き出すことができる。これにより、読取装置1の内部を開放しなくても、再度の読み込みが必要なシート7を取り出すことができる。
<排出動作の選択例1>
排出ユニット4の排出動作の選択例について説明する。ここでは、外部電源20が接続されておらず、バッテリ18で読取装置1を駆動中である場合に、バッテリ18の残量を基準として排出動作を切り替える例を説明する。バッテリ18の残量がなくなった場合、読取装置1は電力不足で動作が停止してしまう。そこで、電源部17が検知したバッテリ18の残量が切替閾値以下の場合に第二の排出動作を実行させ、切替閾値を超える場合は第一の排出動作を実行させる。なお、電源部17により外部電源20の接続が検知されている場合は第一の排出動作を選択することができる。外部電源20が接続されている場合は、通常、電力不足となることがないからである。
切替閾値は、例えば、バッテリ18の最大容量の10%とすることができる。切替閾値は、例えば、切替閾値の残量があった場合に、記憶部12に記憶している画像データを転送可能か否かを基準として決めることができる。この場合、切替閾値は、例えば、記憶部12の記憶容量、バッテリ18の最大容量、画像データのデータ容量、データ転送に必要な電力、などにより調整することができる。
図3はバッテリ18の残量を基準として排出動作を切り替える処理例を示すフローチャートである。
本例の場合、第二の排出動作を実行する場合は先読み制御を実行しない。これにより、電力不足に陥ってもシート7全部が装置内に滞留する可能性が小さくなる。
また、本例の場合、バッテリ18の残量が停止閾値以下の場合には読取動作を停止する。これにより電力不足による障害の発生を抑制できる。画像データ転送後およびシート7の排出完了後に、バッテリ18の残量が停止閾値以下になったと判断した場合、次のシート7を給送せずに一連の画像読取動作を中断することができる。また、画像の読み取り中にバッテリ18の残量が停止閾値以下になったと判断した場合、読取ユニット3は停止する一方、排出ユニット4は駆動して、シート7を途中まで排出して一連の画像読取動作を中断することができる。このときのシート7の位置を中断位置と呼ぶ場合がある。
これにより、操作者は、一対の排出ローラ4a、4bに挟持されているシート7は画像データが転送されていないシート7であると認識でき、読み取りを再開すべきシート7であると容易に認識できる。シート7の中断位置は例えばセンサ6でシート7の後端が検知されてからのシート7の搬送量によって調整することができる。中断位置は待機位置と同じとしてもよい。中断位置及び待機位置は、操作者によるシート7の引き出しを容易にするため、一対の排出ローラ4a、4bのみでシート7が挟持される位置とすることができる。
バッテリ18の残量が停止閾値以下になったと判断した場合、操作者にバッテリ残量の低下により動作を停止していることを報知してもよい。報知は例えばPC上で行うことができ、バッテリ残量の低下を警告するものとすることができる。
停止閾値は切替閾値よりも小さい値とし、例えば、5%とする。停止閾値はシート7を途中まで排出可能な電力が確保されるように設定することができる。この場合、停止閾値は、バッテリ18の最大容量と、シート7を途中まで排出するために必要な電力、などにより調整が必要である。
図3において、S1で読取処理を開始する。S2ではセンサ2dの検知結果に基づいてトレイ2aにシート7があるか否かを判定する。シート7が無い場合はS3へ進んで処理を終了する。シート7がある場合はS4へ進む。
S4では電源部17の検知結果に基づいてバッテリ18の残量が停止閾値(5%)以上であるか否かを判断する。バッテリ18の残量が停止閾値未満の場合は、S5へ進みバッテリ残量の低下を警告し、S3へ進んで処理を終了する。バッテリ18の残量が停止閾値以上の場合は、S6へ進む。
S6では給送ユニット2を駆動させてシート7の給送を開始する。センサ5の検知結果に基づいてS7へ進み、読取ユニット3によりシート7の画像の読み取りを開始する。S8では画像読取で生成された画像データの通信部14による送信(ここではPCへの転送)を開始する。また、排出ユニット7を駆動してシート7の排出を開始する。
画像読取、画像データ転送、シート排出の動作の途中においても、S9で電源部17の検知結果に基づいてバッテリ18の残量が停止閾値(5%)以上であるか否かを判断する。バッテリ18の残量が停止閾値未満の場合は、S10へ進み、読取ユニット3による画像の読み取りを中断する。続くS11でシート7を中断位置まで搬送し、一対の排出ローラ4a、4bで保持させた状態とする。その後、S5へ進みバッテリ残量の低下を警告し、S3へ進んで処理を終了する。
S9でバッテリ18の残量が停止閾値以上であると判断した場合、S12へ進み、バッテリ18の残量が切替閾値(10%)以上であるか否かを判断する。バッテリ18の残量が切替閾値未満である場合、第二の排出動作を選択する。すなわち、S13へ進み、シート7を待機位置まで搬送し、一対の排出ローラ4a、4bで保持させた状態とする。S14で画像データの転送が完了すると、S15へ進み、一対の排出ローラ4a、4bを駆動してシート7の排出を完了する。先読み制御は実行せず、シート7の排出完了によりS1へ戻ることになる。
バッテリ18の残量が切替閾値以上である場合、第一の排出動作を選択する。すなわち、S16へ進み、画像データの転送及びシート7の排出を継続し、画像データの転送が完了しなくてもシート7の排出を完了することができる。また、先読み制御を実行し、後続シート7の給送が可能な状態であれば、画像データの転送完了及びシート7の排出完了を待たずにS1へ戻って後続シート7の読み取りを開始し、同様の処理を繰り返すことになる。後続シート7の給送が可能な状態とは、例えば、記憶部12に画像データを記憶する空きの容量が残っており、先行シート7の位置が所定位置を通過している場合である。
なお、バッテリ18の残量が少なくなっても、外部電源20が接続されれば、画像データ転送中でシート7の排出中であっても、次のシート7が給送可能な状態であれば、続けて次のシート7の読み込みを開始できる。外部電源20が接続されていても、バッテリ18の充電中でスキャンに回せる電力が足りない場合は、バッテリ18の残量が少なくなった場合と同様の制御を行うことも可能である。
<排出動作の選択例2>
排出ユニット4の排出動作の別の選択例について説明する。ここでは、通信部14が有線通信用の回路と、無線通信用の回路とを備えており、画像データの転送にあたって、通信方式(有線送信、無線送信)により排出動作を切り替える。
図4は通信方式を基準として排出動作を切り替える処理例を示すフローチャートである。S21で読取処理を開始する。S22ではセンサ2dの検知結果に基づいてトレイ2aにシート7があるか否かを判定する。シート7が無い場合はS23へ進んで処理を終了する。シート7がある場合はS24へ進む。
S24では給送ユニット2を駆動させてシート7の給送を開始する。センサ5の検知結果に基づいてS25へ進み、読取ユニット3によりシート7の画像の読み取りを開始する。S26では画像読取で生成された画像データの通信部14による送信(ここではPCへの転送)を開始する。また、排出ユニット7を駆動してシート7の排出を開始する。
S27では通信部14が有線通信中か否かを判定する。無線通信中の場合は第二の排出動作を選択する。すなわち、S28へ進み、シート7を待機位置まで搬送し、一対の排出ローラ4a、4bで保持させた状態とする。S29で画像データの転送が完了すると、S30へ進み、一対の排出ローラ4a、4bを駆動してシート7の排出を完了する。先読み制御は実行せず、シート7の排出完了によりS21へ戻ることになる。
通信部14が有線通信中である場合、第一の排出動作を選択する。すなわち、S31へ進み、画像データの転送及びシート7の排出を継続し、画像データの転送が完了しなくてもシート7の排出を完了することができる。また、先読み制御を実行し、後続シート7の給送が可能な状態であれば、画像データの転送完了及びシート7の排出完了を待たずにS21へ戻って後続シート7の読み取りを開始し、同様の処理を繰り返すことになる。後続シート7の給送が可能な状態とは、例えば、記憶部12に画像データを記憶する空きの容量が残っており、先行シート7の位置が所定位置を通過している場合である。
このように本例では、画像データを無線で転送している場合には、先読み制御を無効にして、画像データの転送が終わるまでシート7の排出を完了しない。これは、有線通信よりも無線通信の方が、通信状態が悪くなったり、接続が断絶される可能性が高いことを考慮したものである。この制御により、操作者は無線接続が断絶してスキャンが止まった時、一対の排出ローラ4a、4bに保持されたシート7から読み取りを再開すればよいことになる。
<他の例>
上記の例では、排出動作の選択の基準としてバッテリ18の残量と通信方式を例示したが、これに限られるわけではない。また、排出動作の選択の基準は複数あってもよい。例えば、選択例1と選択例2とを組み合わせて排出動作を選択してもよい。
1 読取装置、2 給送ユニット、3 読取ユニット、4 排出ユニット、10 制御部

Claims (9)

  1. 読取装置であって、
    シートを読み取る読取手段と、
    前記読取手段へシートを給送する給送手段と、
    前記読取手段により読み取られたシートを排出する排出手段と、
    前記読取手段が読み取った画像データを送信する送信手段と、
    第一の排出動作と第二の排出動作のいずれか一方を前記読取装置の状態に応じて選択的に前記排出手段に実行させる制御手段と、を備え、
    前記第一の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了を待たずにシートの排出を完了する動作であり、
    前記第二の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了を待ってシートの排出を完了する動作である、
    ことを特徴とする読取装置。
  2. 請求項1に記載の読取装置であって、
    前記第二の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了まではシートを途中まで排出して待機し、送信完了後にシートの排出を再開して完了する動作である、
    ことを特徴とする読取装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の読取装置であって、
    前記制御手段は、
    第一の状態では前記第一の排出動作を前記排出手段に実行させ、
    第二の状態では前記第二の排出動作を前記排出手段に実行させ、
    前記第二の状態とは前記第一の状態よりも障害が発生し易い状態である、
    ことを特徴とする読取装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の読取装置であって、
    内蔵バッテリの残量を検知する残量検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記残量検知手段が検知した残量が閾値以下の場合に、前記排出手段に前記第二の排出動作を実行させる、
    ことを特徴とする読取装置。
  5. 請求項4に記載の読取装置であって、
    外部電源に接続されているか否かを検知する接続検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記接続検知手段により外部電源への接続が検知されている場合は、前記残量検知手段の検知結果に関わらず、前記排出手段に前記第一の排出動作を実行させる、
    ことを特徴とする読取装置。
  6. 請求項1又は請求項2に記載の読取装置であって、
    前記送信手段は、
    有線で画像データを送信する有線送信手段と、
    無線で画像データを送信する無線送信手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記有線送信手段により画像データを送信する場合に、前記排出手段に前記第一の排出動作を実行させ、
    前記無線送信手段により画像データを送信する場合に、前記排出手段に前記第二の排出動作を実行させる、
    ことを特徴とする読取装置。
  7. 請求項1又は請求項2に記載の読取装置であって、
    内蔵バッテリの残量を検知する残量検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、先行シートに関する前記送信手段による前記画像データの送信完了及び前記排出手段による排出完了を待たずに、後続シートの給送を前記給送手段に開始させる先読み制御を実行可能であり、
    前記制御手段は、前記残量検知手段が検知した残量が閾値以下の場合は、前記先読み制御を実行しない、
    ことを特徴とする読取装置。
  8. 請求項7に記載の読取装置であって、
    外部電源に接続されているか否かを検知する接続検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記接続検知手段により外部電源への接続が検知されている場合は、前記残量検知手段の検知結果に関わらず、前記先読み制御を実行可能である、
    ことを特徴とする読取装置。
  9. 読取装置の制御方法であって、
    前記読取装置は、
    シートを読み取る読取手段と、
    前記読取手段へシートを給送する給送手段と、
    前記読取手段により読み取られたシートを排出する排出手段と、
    前記読取手段が読み取った画像データを送信する送信手段と、を備え、
    前記制御方法は、
    第一の排出動作と第二の排出動作のいずれか一方を前記読取装置の状態に応じて選択する工程と、
    選択した排出動作を前記排出手段に実行させる工程と、を備え、
    前記第一の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了を待たずにシートの排出を完了する動作であり、
    前記第二の排出動作とは、前記送信手段による前記画像データの送信完了を待ってシートの排出を完了する動作である、
    ことを特徴とする制御方法。
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