JP2017062320A - 電動車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗員に対して車両の状態を的確に伝達できる音を発生するように構成された電動車両を提供する。【解決手段】電動二輪車1は、駆動輪と、バッテリ21と、バッテリ21から供給される電力によって駆動輪を駆動する電動モータ16と、音を発生する音発生ユニット27と、車両制御装置30とを含む。車両制御装置30は、電動モータ16の回転転速度に応じて音発生ユニット27を制御する。具体的には、車両制御装置30は、低速域における回転速度に対する音の変化率が中高速域における回転速度に対する音の変化率よりも大きくなるように設定された音特性に従って、音発生ユニット27から音を発生させる。【選択図】図2
Description
この発明は、電動モータにより駆動輪を駆動する電動車両に関する。
特許文献1は、電動機の駆動により走行する自動二輪車を開示している。電動機は、アクセルグリップの回動操作量に応じて作動する。自動二輪車は、走行加速度を検出する加速度センサと、走行速度を検出する速度センサとを含む。速度センサは、電動機の回転数を検出し、それにより、自動二輪車の走行速度を間接的に検出する。自動二輪車は、さらに、走行に応じた音を自動的に発生する走行擬似音発生装置を含む。擬似音発生装置は、アクセルグリップの回動操作量または走行加速度が大きいほど大きな(または高い)音を発生し、かつ走行速度が速いほど大きな(または高い)音を発生する。これにより、乗員および周囲の第三者は、自動二輪車の走行状況を聴覚によって認識できる。
特許文献1には、走行速度(すなわち、電動機の回転数)が低い領域では音の強さ(または高さ)の変化量が小さく、走行速度(すなわち電動機の回転数)が高い領域では音の強さ(または高さ)の変化量が大きくなる特性に従う制御マップが示されている。
しかし、本件発明者が子細に検証したところ、特許文献1に開示されているような特性に従って発生する音では、乗員、とくに運転者は、必ずしも電動車両の状態を聴覚によって正確に認識できないことに気づいた。すなわち、本件発明者は、運転者に電動車両の状態に関するより多くの情報を聴覚を通じて伝達できる余地があり、それによって、電動車両の操作性を向上できることを発見して、この発明の完成に至った。
しかし、本件発明者が子細に検証したところ、特許文献1に開示されているような特性に従って発生する音では、乗員、とくに運転者は、必ずしも電動車両の状態を聴覚によって正確に認識できないことに気づいた。すなわち、本件発明者は、運転者に電動車両の状態に関するより多くの情報を聴覚を通じて伝達できる余地があり、それによって、電動車両の操作性を向上できることを発見して、この発明の完成に至った。
この発明の一実施形態は、したがって、とくに乗員に対して車両の状態を的確に伝達できる音を発生するように構成された電動車両を提供する。
この発明の一実施形態は、駆動輪と、バッテリと、前記バッテリから供給される電力によって前記駆動輪を駆動する電動モータと、音を発生する音発生ユニットと、前記電動モータの回転速度を検出する回転速度検出ユニットと、前記音発生ユニットを制御して前記回転速度検出ユニットによって検出される回転速度に応じた音を発生させ、第1回転速度域内での回転速度に対する音の変化率が前記第1回転速度域よりも高速の第2回転速度域での回転速度に対する音の変化率よりも大きくなる音特性に従って前記音発生ユニットから音を発生させる音制御ユニットとを含む、電動車両を提供する。
この構成によれば、電動モータによって駆動輪が駆動され、それによって、車両が走行する。電動モータの駆動音は、内燃機関が発生する音に比較して小さく、そのため、車両が走行時に発生する音が小さい。そこで、この実施形態では、音発生ユニットが、電動モータの回転速度に応じた音を発生する。それにより、乗員、とくに運転者に対して、車両の状態に関する情報を、聴覚を通じて提供できる。さらに、この実施形態によれば、比較的低速の第1回転速度域では電動モータの回転速度に対する音の変化率が比較的大きく、比較的高速の第2回転速度域では電動モータの回転速度に対する音の変化率が比較的小さい。そのため、低速域における電動モータの回転速度の変化を強調して乗員、とくに運転者に伝えることができる。それにより、低速域において聴覚を通じて運転者に伝達できる情報を増やすことができるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
この発明の一実施形態では、前記音制御ユニットは、前記電動車両が走行可能な状態で停止している停止状態のときに、前記音発生ユニットからアイドリング音を発生させる。
この構成によれば、電動車両が停止状態のときにアイドリング音が発生するので、運転者に対して、電動車両が発進可能な状態であることを、聴覚を通じて伝達することができる。それにより、運転者はメータ類やインジケータ等を見なくても車両が発進可能な状態であることを認識できるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
この構成によれば、電動車両が停止状態のときにアイドリング音が発生するので、運転者に対して、電動車両が発進可能な状態であることを、聴覚を通じて伝達することができる。それにより、運転者はメータ類やインジケータ等を見なくても車両が発進可能な状態であることを認識できるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
「電動車両が走行可能な状態」とは、具体的には、運転者の発進操作によって電動車両の走行を開始させることができる状態をいう。
この発明の一実施形態では、前記停止状態は、前記回転速度検出ユニットが検出する回転速度が零の状態である。
この構成によれば、電動モータの回転速度が零であるとき、電動モータ自体は少なくとも機械音を発生しないので、運転者は、車両の状態を聴覚を通じて把握し難い。このような場合に、アイドリング音を音発生ユニットから発生させることにより、車両が発進可能な状態であること聴覚を通じて運転者に伝達できるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
この発明の一実施形態では、前記停止状態は、前記回転速度検出ユニットが検出する回転速度が零の状態である。
この構成によれば、電動モータの回転速度が零であるとき、電動モータ自体は少なくとも機械音を発生しないので、運転者は、車両の状態を聴覚を通じて把握し難い。このような場合に、アイドリング音を音発生ユニットから発生させることにより、車両が発進可能な状態であること聴覚を通じて運転者に伝達できるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
この発明の一実施形態では、前記電動車両は、前記電動モータを制御し、減速時に前記電動モータが生成する電力を前記バッテリに回生する回生制御を実行するモータ制御ユニットをさらに含み、前記音制御ユニットは、前記回生制御の実行中にも、前記音特性に従って、前記回転速度検出ユニットによって検出される回転速度に応じて、前記音発生ユニットを制御する。
この構成によれば、電動車両の減速時には、車両の慣性力によって電動モータが駆動されることによって、電動モータが発電機として機能し、電動モータが発生する電力によってバッテリが充電される。こうして、電動モータにより制動力を発生させながら、バッテリに電力を回生できるので、電動車両の航続距離を延ばすことができる。そして、このような回生運転に際しても、比較的低速な第1回転速度域では、電動モータの回転速度に対する音の変化率が大きいので、運転者は、回生運転の状況を聴覚を通じて認識しながら運転操作を行うことができる。それにより、運転者により多くの情報を伝達できるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
この発明の一実施形態では、前記音制御ユニットは、減速時に前記モータ制御ユニットが前記回生制御を実行していない期間には、前記音発生ユニットからアイドリング音を発生させる。
この構成によれば、回生制御が実行されないときには、アイドリング音が発生するので、運転者は、聴覚を通じて、回生制御がされていないことを認識できる。それにより、運転者は、回生なしで減速中であることを聴覚を通じて認識できるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
この構成によれば、回生制御が実行されないときには、アイドリング音が発生するので、運転者は、聴覚を通じて、回生制御がされていないことを認識できる。それにより、運転者は、回生なしで減速中であることを聴覚を通じて認識できるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
この発明の一実施形態では、前記音制御ユニットは、前記回転速度検出ユニットによって検出される回転速度に応じて、周波数、振幅および音色のうちの少なくとも一つが変化するように前記音発生ユニットを制御する。
この構成によれば、周波数(音の高さ)、振幅(音圧。音の大きさ)および音色のうちの少なくとも一つによって音の変化が表現される。それにより、運転者は、電動モータの回転速度に関する情報を、聴覚を通じて得ることができるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
この構成によれば、周波数(音の高さ)、振幅(音圧。音の大きさ)および音色のうちの少なくとも一つによって音の変化が表現される。それにより、運転者は、電動モータの回転速度に関する情報を、聴覚を通じて得ることができるので、運転操作のしやすい電動車両を提供できる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動車両である電動二輪車1の構成を説明するための側面図である。電動二輪車1は、ステアリングハンドル2と、車体フレーム3と、前輪4と、後輪5とを有している。車体フレーム3は、メインフレーム6と、フロントフォーク7と、リアアーム8と、シートフレーム9とを含む。メインフレーム6の前部にフロントフォーク7が左右方向に回動可能に結合されている。フロントフォーク7に対して、前輪4が回転可能に支持されている。フロントフォーク7の上部にステアリングハンドル2が結合されている。メインフレーム6の後部の比較的上方の位置にシートフレーム9が結合されている。このシートフレーム9にシート11が固定されている。メインフレーム6の後部の比較的下方の位置にリアアーム8が上下方向に揺動可能に結合されている。リアアーム8の後端部に後輪5が回転可能に支持されている。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動車両である電動二輪車1の構成を説明するための側面図である。電動二輪車1は、ステアリングハンドル2と、車体フレーム3と、前輪4と、後輪5とを有している。車体フレーム3は、メインフレーム6と、フロントフォーク7と、リアアーム8と、シートフレーム9とを含む。メインフレーム6の前部にフロントフォーク7が左右方向に回動可能に結合されている。フロントフォーク7に対して、前輪4が回転可能に支持されている。フロントフォーク7の上部にステアリングハンドル2が結合されている。メインフレーム6の後部の比較的上方の位置にシートフレーム9が結合されている。このシートフレーム9にシート11が固定されている。メインフレーム6の後部の比較的下方の位置にリアアーム8が上下方向に揺動可能に結合されている。リアアーム8の後端部に後輪5が回転可能に支持されている。
メインフレーム6は、バッテリケース14およびモータケース15を支持している。モータケース15には、電動モータ16と、減速機構17とが収容されており、減速機構17の回転が、チェーン18およびスプロケット19などを含む駆動力伝達機構20によって後輪5に伝達されるようになっている。すなわち、この実施形態では、後輪5が駆動輪である。バッテリケース14には、高電圧バッテリ21および低電圧バッテリ22が収容されている。高電圧バッテリ21が発生する電力が、電動モータ16に供給される。また、減速時には電動モータ16が後輪5からの駆動力によって回転して電力を生成する。この電力を高電圧バッテリ21に回生して充電するように構成されている。シート11は、バッテリケース14の上方にまで延びて配置されている。
ステアリングハンドル2の左右両端部には、運転者が握持するグリップ10が設けられている。一方のグリップ10、たとえば右側のグリップ10は、運転者が電動モータ16の出力を調節するためのアクセルグリップである。運転者は、ステアリングハンドル2の軸まわりにアクセルグリップ10を回動する操作を行うことにより、電動モータ16の駆動を開始させたり、電動モータ16の出力を調節したり、電動モータ16を停止させたりすることができる。
図2は、電動二輪車1の電気的構成を説明するためのブロック図である。電動二輪車1は、この実施形態では、2つの高電圧バッテリ21を備えており、これらは直列に接続されている。高電圧バッテリ21は、モータ駆動装置25に接続されている。モータ駆動装置25は、高電圧バッテリ21が発生する直流電力を交流電力に変換して電動モータ16に供給するインバータ回路を含む。モータ駆動装置25は、車両制御装置30によって制御され、車両制御装置30からの指令値に応じた電流値で電動モータ16に電力を供給する。
低電圧バッテリ22は、補機類26に電力を供給するバッテリであり、高電圧バッテリ21よりも低い電圧の直流電力を発生する。補機類26は、電動モータ16およびモータ駆動装置25以外の電装品であり、個別の図示は省略するが、灯火器類および計器類を含む。この実施形態では、補機類26の一つとして、音発生ユニット27が備えられている。音発生ユニット27は、乗員および周囲の第三者に向けて、音を発生する。具体的には、音発生ユニット27は、たとえば、音信号を発生する音源ユニットと、音源ユニットが発生する音信号を増幅する増幅ユニットと、増幅ユニットが増幅した音信号により駆動されて音を発生するスピーカとを含む。低電圧バッテリ22の電力は、車両制御装置30や各種センサ類に供給されてもよい。各種センサ類は、たとえば、電動モータ16の回転を検出するエンコーダ28や電動二輪車1の車速を検出する車速センサを含む。
この実施形態では、高電圧バッテリ21が発生する電力を、その電圧を下げて低電圧バッテリ22に供給するコンバータ31が備えられている。これにより、高電圧バッテリ21の電力によって低電圧バッテリ22を充電できる。高電圧バッテリ21とコンバータ31との間には、制御リレー29が設けられている。制御リレー29は、車両制御装置30からの指令に応じて、高電圧バッテリ21からコンバータ31への電力供給を制御する。
車両制御装置30には、アクセルグリップ10の操作量(アクセル操作量)を検出するアクセル操作量センサ32の出力信号が入力されている。車両制御装置30は、アクセル操作量センサ32が検出するアクセル操作量に応じて、モータ駆動装置25を制御し、それによって、電動モータ16の出力を制御する。これにより、運転者は、アクセルグリップ10の操作によって、電動モータ16を駆動開始させたり、電動モータ16の出力を調節したり、電動モータ16を停止させたりすることができる。車両制御装置30は、モータ制御ユニットの一例である。
電動二輪車1の減速時には、後輪5から伝達される外力によって電動モータ16が回転し、電動モータ16は発電機として機能する。このとき電動モータ16が発生する電力は、高電圧バッテリ21に回生されて、この高電圧バッテリ21を充電する。この回生動作は、車両制御装置30によって制御される。すなわち、車両制御装置30は、回生制御をも実行するようにプログラムされている。
一方、電動モータ16の回転に関する情報は、回転検出ユニットとしてのエンコーダ28から車両制御装置30に入力される。車両制御装置30は、エンコーダ28からの入力に基づいて電動モータ16の回転速度を求める。すなわち、この実施形態では、エンコーダ28および車両制御装置30の機能によって回転速度検出ユニットが構成されている。さらに、車両制御装置30は、電動モータ16の回転速度に基づいて、音発生ユニット27を制御し、それによって、音発生ユニット27から発生する音を制御する。すなわち、車両制御装置30は、音制御ユニットの一例である。より具体的には、車両制御装置30は、音発生ユニット27が発生する音の周波数(音の高さ)、振幅(音の大きさ。音圧)および音色のうちの少なくとも一つを制御する。この制御は、車両制御装置30が備えるサウンド制御マップ35によって設定される特性に従う。サウンド制御マップ35は、車両制御装置30が備えるメモリに予め格納されている。
図3Aは、サウンド制御マップ35により設定される特性の一例を示し、電動モータ16の回転速度に応じた周波数(音の高さ)の変化が示されている。図3Bは、サウンド制御マップ35により設定される特性の他の例を示し、電動モータ16の回転速度に応じた振幅(音の大きさ)の変化が示されている。図3Aおよび図3Bにおいて、実線は、電動モータ16に電力が供給されている力行状態のときに適用される力行サウンド特性線41であり、二点鎖線は、後輪5(駆動輪)から伝達される外力によって電動モータ16が回転されながら減速しているときに適用される回生サウンド特性線42である。
まず、図3Aを参照すると、電動モータ16の回転速度が零のとき、すなわち、電動二輪車1が停止しているときには、周波数はアイドリング周波数fiに設定される。
力行サウンド特性線41は、電動モータ16の回転速度が大きくなるほど周波数が高くなるように(より具体的には単調に増加するように)、設定されている。力行サウンド特性線41は上に凸の曲線であり、電動モータ16の回転速度が大きくなるほど増加率が漸減していく単調増加曲線である。より詳細には、低速域(第1回転速度域)においては、電動モータ16の回転速度に対する周波数の変化率が大きく設定されており、低速域よりも高速の中高速域(第2回転速度域)においては、電動モータ16の回転速度に対する周波数の変化率が低速域よりも大きくなっている。低速域は、たとえば、電動二輪車1の車速に換算して10km/h以下に相当する回転速度域であってもよい。また、低速域は、電動モータ16の最大回転速度の50%以下(より具体的には10%以下)に相当する回転速度域であってもよい。
力行サウンド特性線41は、電動モータ16の回転速度が大きくなるほど周波数が高くなるように(より具体的には単調に増加するように)、設定されている。力行サウンド特性線41は上に凸の曲線であり、電動モータ16の回転速度が大きくなるほど増加率が漸減していく単調増加曲線である。より詳細には、低速域(第1回転速度域)においては、電動モータ16の回転速度に対する周波数の変化率が大きく設定されており、低速域よりも高速の中高速域(第2回転速度域)においては、電動モータ16の回転速度に対する周波数の変化率が低速域よりも大きくなっている。低速域は、たとえば、電動二輪車1の車速に換算して10km/h以下に相当する回転速度域であってもよい。また、低速域は、電動モータ16の最大回転速度の50%以下(より具体的には10%以下)に相当する回転速度域であってもよい。
回生サウンド特性線42も同様に、電動モータ16の回転速度が大きいほど周波数が高い(すなわち、回転速度の増加に応じて単調に増加する)サウンド特性を設定している。回生サウンド特性線42は、この実施形態では、力行サウンド特性線41とほぼ重なっており、電動モータ16の回転速度が大きくなるほど周波数増加率が漸減していく単調増加曲線である。したがって、電動二輪車1の減速時には、電動モータ16の回転速度が小さくなるほど周波数減少率が漸増していくことになる。すなわち、低速域においては、電動モータ16の回転速度に対する周波数の変化率が大きく設定されており、低速域よりも高速の中高速域においては、電動モータ16の回転速度に対する周波数の変化率が低速域よりも大きくなっている。
この実施形態では、電動モータ16の回転速度が極低速の領域には、電力の回生を行わない無回生領域が設定されている。この無回生領域において、回生サウンド特性線42は、電動モータ16の回転速度によらずに、周波数をアイドリング周波数fi(一定値)に設定する。
図3Bに示すように、サウンド制御マップ35は、電動モータ16の回転速度に応じて、周波数の代わりに、または周波数とともに、発生する音の振幅(音の大きさ。音圧)を変化させるように設定されていてもよい。この場合にも、図3Aの回転速度−周波数マップの場合と同様に、低速域においては回転速度に対する振幅の変化率が大きく、中高速域においては回転速度に対する振幅の変化率が小さくなるようにサウンド制御マップ35を設定すればよい。また、回生時の特性については、回生がされていないときには、アイドリング時(すなわち、電動モータ16の回転速度が零のとき)の振幅(アイドリング振幅Ai)とすればよい。回転速度−周波数マップ(図3A)と、回転速度−振幅マップ(図3B)との両方を適用して音発生ユニット27を制御すれば、乗員等(とくに運転者)に対して、電動二輪車1の状態に関する情報を一層確実に伝達できる。
図3Bに示すように、サウンド制御マップ35は、電動モータ16の回転速度に応じて、周波数の代わりに、または周波数とともに、発生する音の振幅(音の大きさ。音圧)を変化させるように設定されていてもよい。この場合にも、図3Aの回転速度−周波数マップの場合と同様に、低速域においては回転速度に対する振幅の変化率が大きく、中高速域においては回転速度に対する振幅の変化率が小さくなるようにサウンド制御マップ35を設定すればよい。また、回生時の特性については、回生がされていないときには、アイドリング時(すなわち、電動モータ16の回転速度が零のとき)の振幅(アイドリング振幅Ai)とすればよい。回転速度−周波数マップ(図3A)と、回転速度−振幅マップ(図3B)との両方を適用して音発生ユニット27を制御すれば、乗員等(とくに運転者)に対して、電動二輪車1の状態に関する情報を一層確実に伝達できる。
さらに、図示は省略するが、電動モータ16の回転速度に応じて、音発生ユニット27が発生する音色を変化させてもよい。周波数および振幅をいずれも変化させずに音色だけを変化させてもよいし、周波数または振幅のいずれかとともに音色を変化させてもよい。さらに、電動モータ16の回転速度に応じて、周波数、振幅および音色の全てを変化させてもよい。回転速度に対する音色の変化は、図3Aおよび図3Bの場合と同様に、低速域においては回転速度に対する音色の変化率が大きく、中高速域においては回転速度に対する音色の変化率が小さくなるようにすればよい。また、回生時の特性については、回生がされていないときには、アイドリング時(すなわち、電動モータ16の回転速度が零のとき)の音色(アイドリング音色)とすればよい。
このようにこの実施形態によれば、電動モータ16によって駆動輪としての後輪5が駆動され、それによって、電動二輪車1が走行する。電動モータ16の駆動音は、内燃機関が発生する音に比較して小さく、そのため、電動二輪車1が走行時に発生する音は、内燃機関を駆動源とする従来型の車両に比較して小さい。そこで、この実施形態では、音発生ユニット27が、電動モータ16の回転速度に応じた音を発生する。それにより、乗員、とくに運転者に対して、電動二輪車1の状態に関する情報を、聴覚を通じて、提供できる。
そして、この実施形態では、低速域では電動モータ16の回転速度に対する音(周波数、振幅および音色のうちの少なくとも一つ)の変化率が比較的大きく、中高速域では電動モータ16の回転速度に対する音の変化率が比較的小さい。そのため、低速域における電動モータ16の回転速度の変化を強調して乗員、とくに運転者に伝えることができる。それにより、低速域において聴覚を通じて運転者に伝達できる情報を増やすことができるので、運転操作のしやすい電動二輪車1を提供できる。
たとえば、Uターンをするときのように、極低速での走行中に、聴覚を通じて電動モータ16の回転速度の微小変化を知ることができるので、それに基づいてアクセルを微調整することにより、運転者が意図する車両挙動を容易に得ることができる。
また、この実施形態では、電動二輪車1が走行可能な状態で停止している停止状態のとき、すなわち電動モータ16の回転速度が零のときに、アイドリング音(アイドリング周波数fi、アイドリング振幅Ai、アイドリング音色)が発生するので、運転者に対して、電動二輪車1が発進可能な状態であることを、聴覚を通じて伝達することができる。それにより、運転者はメータ類やインジケータ等を見なくても電動二輪車1が発進可能な状態であることを認識できるので、運転操作のしやすい電動二輪車1を提供できる。
また、この実施形態では、電動二輪車1が走行可能な状態で停止している停止状態のとき、すなわち電動モータ16の回転速度が零のときに、アイドリング音(アイドリング周波数fi、アイドリング振幅Ai、アイドリング音色)が発生するので、運転者に対して、電動二輪車1が発進可能な状態であることを、聴覚を通じて伝達することができる。それにより、運転者はメータ類やインジケータ等を見なくても電動二輪車1が発進可能な状態であることを認識できるので、運転操作のしやすい電動二輪車1を提供できる。
なお、「電動二輪車1が走行可能な状態」とは、いわゆるスタンバイ状態であり、運転者の発進操作(具体的にはアクセルグリップ10の回動操作)によって電動二輪車1の走行を開始させることができる状態をいう。より具体的には、運転者の発進操作に応答して、車両制御装置30が電動モータ16を駆動する状態をいう。したがって、メインスイッチがオフのときはもちろん、キルスイッチがオン状態の場合のように、運転者の発進操作に対して電動モータ16が応答しない状態は、「電動二輪車1が走行可能な状態」に該当しない。
電動モータ16の回転速度が零であるとき、電動モータ16自体は少なくとも機械音を発生しないので、運転者は、電動二輪車1の状態を聴覚を通じて把握し難い。このような場合に、アイドリング音を音発生ユニット27から発生させることにより、電動二輪車1が発進可能な状態であること聴覚を通じて運転者に伝達できる。
また、この実施形態では、電動二輪車1の減速時に電動モータ16が発生する電力でバッテリ21を充電するための回生制御が行われる。それにより、電動モータ16により制動力を発生させながら、バッテリ21に電力を回生できるので、電動二輪車1の航続距離を延ばすことができる。そして、このような回生運転に際しても、低速域では、電動モータ16の回転速度に対する音の変化率が大きいので、運転者は、回生運転がされていることを聴覚を通じて認識しながら運転操作を行うことができる。それにより、運転者により多くの情報を伝達できるので、運転操作のしやすい電動二輪車1を提供できる。
また、この実施形態では、電動二輪車1の減速時に電動モータ16が発生する電力でバッテリ21を充電するための回生制御が行われる。それにより、電動モータ16により制動力を発生させながら、バッテリ21に電力を回生できるので、電動二輪車1の航続距離を延ばすことができる。そして、このような回生運転に際しても、低速域では、電動モータ16の回転速度に対する音の変化率が大きいので、運転者は、回生運転がされていることを聴覚を通じて認識しながら運転操作を行うことができる。それにより、運転者により多くの情報を伝達できるので、運転操作のしやすい電動二輪車1を提供できる。
一方、減速時に車両制御装置30が回生制御を実行していない期間には、アイドリング音が発生するので、運転者は、聴覚を通じて回生制御がされていないことを認識できる。それにより、運転者は、回生なしで減速中であることを聴覚を通じて認識できる。
以上、この発明の一実施形態について説明してきたが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
以上、この発明の一実施形態について説明してきたが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、駆動輪が後輪である電動二輪車を例示したが、駆動輪は前輪であってもよい。また、前述の実施形態では、電動二輪車を例にとって説明したが、この発明は、4輪電動車両等の他の形態の電動車両にも適用することができる。
また、前述の実施形態では、回生サウンド特性(図3Aおよび図3Bの特性線42参照)は、極低速の無回生領域においてアイドリング音を発生させるように設定されている。一方、高電圧バッテリ21が満充電状態である場合など、電動モータ16の回転速度以外の要因に起因して電力回生が行われない場合もある。そこで、減速時に電力回生が行われない場合には、電動モータ16の回転速度によらずに、アイドリング音を音発生ユニット27から発生させてもよい。
また、前述の実施形態では、回生サウンド特性(図3Aおよび図3Bの特性線42参照)は、極低速の無回生領域においてアイドリング音を発生させるように設定されている。一方、高電圧バッテリ21が満充電状態である場合など、電動モータ16の回転速度以外の要因に起因して電力回生が行われない場合もある。そこで、減速時に電力回生が行われない場合には、電動モータ16の回転速度によらずに、アイドリング音を音発生ユニット27から発生させてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 電動二輪車
4 前輪
5 後輪
10 グリップ(アクセルグリップ)
16 電動モータ
21 高電圧バッテリ
22 低電圧バッテリ
25 モータ駆動装置
27 音発生ユニット
28 エンコーダ
30 車両制御装置
32 アクセル操作量センサ
35 サウンド制御マップ
41 力行サウンド特性線
42 回生サウンド特性線
4 前輪
5 後輪
10 グリップ(アクセルグリップ)
16 電動モータ
21 高電圧バッテリ
22 低電圧バッテリ
25 モータ駆動装置
27 音発生ユニット
28 エンコーダ
30 車両制御装置
32 アクセル操作量センサ
35 サウンド制御マップ
41 力行サウンド特性線
42 回生サウンド特性線
Claims (6)
- 駆動輪と、
バッテリと、
前記バッテリから供給される電力によって前記駆動輪を駆動する電動モータと、
音を発生する音発生ユニットと、
前記電動モータの回転速度を検出する回転速度検出ユニットと、
前記音発生ユニットを制御して前記回転速度検出ユニットによって検出される回転速度に応じた音を発生させ、第1回転速度域内での回転速度に対する音の変化率が前記第1回転速度域よりも高速の第2回転速度域での回転速度に対する音の変化率よりも大きくなる音特性に従って前記音発生ユニットから音を発生させる音制御ユニットと
を含む電動車両。 - 前記音制御ユニットは、前記電動車両が走行可能な状態で停止している停止状態のときに、前記音発生ユニットからアイドリング音を発生させる、請求項1に記載の電動車両。
- 前記停止状態は、前記回転速度検出ユニットが検出する回転速度が零の状態である、請求項2に記載の電動車両。
- 前記電動モータを制御し、減速時に前記電動モータが生成する電力を前記バッテリに回生する回生制御を実行するモータ制御ユニットをさらに含み、
前記音制御ユニットは、前記回生制御の実行中にも、前記音特性に従って、前記回転速度検出ユニットによって検出される回転速度に応じて、前記音発生ユニットを制御する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動車両。 - 前記音制御ユニットは、減速時に前記モータ制御ユニットが前記回生制御を実行していない期間には、前記音発生ユニットからアイドリング音を発生させる、請求項4に記載の電動車両。
- 前記音制御ユニットは、前記回転速度検出ユニットによって検出される回転速度に応じて、周波数、振幅および音色のうちの少なくとも一つが変化するように前記音発生ユニットを制御する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電動車両。
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