JP2006321354A - 車両のクルーズ走行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ドライバに対しクルーズ設定車速を制限車速以下の安全な車速まで減速することを促すことができる車両のクルーズ走行制御装置を提供すること。
【解決手段】 走行中にスイッチ操作を行うと、スイッチ操作時の車速をクルーズ設定車速とし、原則的にクルーズ設定車速を維持する走行制御を行うクルーズ走行制御手段を備えた車両のクルーズ走行制御装置において、自車が走行する道路の制限車速情報を収集する制限車速情報収集手段を設け、前記クルーズ走行制御手段は、前記クルーズ設定車速が前記制限車速を超過している場合、速度超過情報をドライバに伝達する手段とした。
【選択図】 図2
【解決手段】 走行中にスイッチ操作を行うと、スイッチ操作時の車速をクルーズ設定車速とし、原則的にクルーズ設定車速を維持する走行制御を行うクルーズ走行制御手段を備えた車両のクルーズ走行制御装置において、自車が走行する道路の制限車速情報を収集する制限車速情報収集手段を設け、前記クルーズ走行制御手段は、前記クルーズ設定車速が前記制限車速を超過している場合、速度超過情報をドライバに伝達する手段とした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、走行中にスイッチ操作を行うと、スイッチ操作時の車速をクルーズ設定車速とし、原則的にクルーズ設定車速を維持する走行制御を行うクルーズ走行制御手段を備えた車両のクルーズ走行制御装置の技術分野に属する。
従来のクルーズ走行制御装置(ASCD:Auto Speed Control Device)は、スイッチ操作によるクルーズ設定車速に基づいて車両を定速走行させると共に、ナビゲーション装置が出力する情報に基づいてコーナーを的確に通過するための目標車速を演算し、現在の車速ではコーナー通過が不可と判断されると、前記目標車速となるように減速させてクルーズ走行中の安全性を確保するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−96654号公報
しかしながら、従来のクルーズ走行制御装置にあっては、自車が走行する道路の制限車速とは無関係にドライバがクルーズ設定車速を決定できるため、決定したクルーズ設定車速が走行道路の制限車速を超過する車速である場合、コーナーに入るときに減速し、コーナーを出るときに加速するというように、コーナー毎に減速と加速とが繰り返されることになり、定速走行要求に基づくクルーズ走行制御中であるにもかかわらず、加減速が繰り返されることでドライバや乗員に違和感を与えるし、燃費性能も低下する、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ドライバに対しクルーズ設定車速を制限車速以下の安全な車速まで減速することを促すことができる車両のクルーズ走行制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、走行中にスイッチ操作を行うと、スイッチ操作時の車速をクルーズ設定車速とし、原則的にクルーズ設定車速を維持する走行制御を行うクルーズ走行制御手段を備えた車両のクルーズ走行制御装置において、
自車が走行する道路の制限車速情報を収集する制限車速情報収集手段を設け、
前記クルーズ走行制御手段は、前記クルーズ設定車速が前記制限車速を超過している場合、速度超過情報をドライバに伝達することを特徴とする。
自車が走行する道路の制限車速情報を収集する制限車速情報収集手段を設け、
前記クルーズ走行制御手段は、前記クルーズ設定車速が前記制限車速を超過している場合、速度超過情報をドライバに伝達することを特徴とする。
よって、本発明の車両のクルーズ走行制御装置にあっては、クルーズ走行制御手段において、クルーズ設定車速が制限車速を超過している場合、速度超過情報がドライバに伝達される。すなわち、クルーズ走行制御中に制限車速が異なる道路に入った場合や、クルーズ走行要求時に道路の制限車速を知らないでクルーズ走行制御を要求する場合、クルーズ設定車速が、安全走行を考慮して自車が走行する道路に設定されている制限車速を超過することがある。この場合、直ちに速度超過情報をドライバに伝達することにより、ドライバに対しクルーズ設定車速を制限車速以下の安全走行が確保される車速まで減速することを促すことができる。
以下、本発明の車両のクルーズ走行制御装置を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は左右前輪をエンジンとモータとで駆動する前輪駆動のハイブリッド車両に適用された実施例1のクルーズ走行制御装置を示す全体システム図である。
実施例1のハイブリッド車両は、図1に示すように、ECU101と、補助バッテリ102と、ナビゲーションシステム201(制限車速情報収集手段)と、強電バッテリ301と、インバータ302と、モータ303と、発電機304と、エンジン305と、動力分割機構306と、デフ機構309と、アクセルセンサ401と、ブレーキセンサ402と、DC/DCコンバータ403と、クルーズスイッチ501と、を備えている。
図1は左右前輪をエンジンとモータとで駆動する前輪駆動のハイブリッド車両に適用された実施例1のクルーズ走行制御装置を示す全体システム図である。
実施例1のハイブリッド車両は、図1に示すように、ECU101と、補助バッテリ102と、ナビゲーションシステム201(制限車速情報収集手段)と、強電バッテリ301と、インバータ302と、モータ303と、発電機304と、エンジン305と、動力分割機構306と、デフ機構309と、アクセルセンサ401と、ブレーキセンサ402と、DC/DCコンバータ403と、クルーズスイッチ501と、を備えている。
前記ECU101は、強電バッテリ301をモニタし、SOCや温度や劣化状態に応じて入出力可能電力量を算出し、これを基にインバータ302を制御することにより、モータ303と発電機304を動作させると共に、エンジン305を制御する。
前記補助バッテリ102は、ECU101の動作電源を提供する役目を有する。本システムでは、強電バッテリ301を電源としたDC/DCコンバータ403により電力を供給することとする。
前記ナビゲーションシステム201は、自動車用ナビゲーション装置であって、道路の制限車速情報、道路の車幅情報を有するCD・DVD-ROMやHDDを用いた地図情報出力装置を有すると共に、衛星通信装置或いは近接通信装置からの種々の情報や、道路の制限車速情報、車速検出手段信号が入力される。また、ナビゲーションシステム201には、CRTよりなる情報表示手段が接続されており、この表示手段には、と頭上における目的地までの経路や自車位置が表示され、種々の車両情報が表示される。
前記強電バッテリ301は、モータ303に対し、インバータ302を経由して電力を供給することで車両走行をアシストすると共に、発電機304が発電した電力をインバータ307を経由して回収する役目を有する。
前記インバータ302は、ECU101により直接制御されている。エンジン305の発生トルク及び回転数に応じて強電バッテリ301の電気エネルギーをモータ303へ供給すること、及び発電機304を動作させて発生した電気エネルギーを強電バッテリ301へと戻す役目を有する。なお、モータ303と発電機304とエンジン305は、遊星歯車機構(動力分割機構306に内蔵)に直結しているため、トルク及び回転数のバランスを保つように制御しないと車両を正常に作動させることができない。
前記モータ303は、車速が低い場合は単独で駆動トルクを発生させる。また、車速が高い場合は、エンジン305の駆動トルクをアシストしている。さらに、減速時は発電作用(回生作用)することにより電気エネルギーを発生させ、これをインバータ302を経由して強電バッテリ301へ戻す役目を有する。また、本モータ回転数=車速として制御適用している。
前記発電機304は、ハイブリッド電気自動車は基本的にスタータを持たない。本システムを適用した車両始動時は、強電バッテリ301から電力を供給し、モータとして動作することでエンジン305の始動をサポートする。通常走行時は、モータ303とエンジン305とをバランスさせることで電気エネルギーを発生(発電)し、これを強電バッテリ301へ戻す。時には直接、モータ303へ供給することにより、急激な加速に対応することも可能である。
前記エンジン305は、ECU101により直接制御されている。具体的には、車速が高い場合には車両駆動のためにトルクを発生させている。
前記動力分割機構306は、遊星歯車機構を有し、キャリアにはエンジン305、リングギヤにはモータ303、サンギヤには発電機304が直接接続している。従来システムのトランスミッション相当も内部に構成されている。
前記アクセルセンサ401は、ドライバーが加速時に踏み込んだアクセルペダルストローク量をECU101へ送信する。
前記ブレーキセンサ402は、ドライバーが減速時時に踏み込んだブレーキペダルストローク量をECU101へ送信する。
前記DC/DCコンバータ403は、強電バッテリ301からのエネルギーを12Vへと変換し、補助バッテリ102へと供給する。すなわち、従来のエンジン車両におけるオルタネータと同様の機能を有する。
前記クルーズスイッチ501は、ドライバをアクセルペダルの操作から解放して車両を自動的に定速走行させるべく、ドライバのスイッチ操作によりクルーズ設定車速を入力するためのものである。また、クルーズスイッチ501は、加速度・減速度の設定をすることができ、ドライバの操作に基づいて車速を増加又は減少させることができる。
次に、作用を説明する。
[クルーズ走行制御処理]
図2は実施例1のECU101にて実行されるクルーズ走行制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(クルーズ走行制御手段)。
[クルーズ走行制御処理]
図2は実施例1のECU101にて実行されるクルーズ走行制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(クルーズ走行制御手段)。
ステップS1では、ECU101がクルーズ走行制御中であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS2へ移行し、Noの場合はステップS7へ移行する。
ステップS2では、ステップS1でのクルーズ走行制御中であるとの判断に続き、既に設定されているクルーズ設定車速と、ナビゲーションシステム201により得る走行中の道路の制限車速とを比較し、クルーズ設定車速が制限車速を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS3へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する。
ステップS3では、ステップS2でのクルーズ設定車速>制限車速との判断に続き、現在のクルーズ設定車速が制限車速に対して速度超過であることをナビゲーションシステム201のディスプレイを使用して表示し、ドライバへ伝達する。また、ドライバへ警告表示を行うと同時に、警告タイマーを作動させ、ドライバへの警告継続時間をカウントし、ステップS4へ進む。
ステップS4では、ステップS3でのドライバへの警告と警告時間のカウントに続き、ステップS3で作動させた警告タイマーの警告継続時間と、予め設定された速度超過猶予時間(Ty)を比較し、警告時間が速度超過猶予時間を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS5へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する。
ここで、速度超過猶予時間(Ty)は、図3に示すように、クルーズ設定車速から制限車速を差し引いた値が、大きい値であるほど比例的に長くなる時間にて設定される。つまり、クルーズ設定車速から制限車速をより超過しているほど、猶予時間としては長い時間が与えられることになる。
ここで、速度超過猶予時間(Ty)は、図3に示すように、クルーズ設定車速から制限車速を差し引いた値が、大きい値であるほど比例的に長くなる時間にて設定される。つまり、クルーズ設定車速から制限車速をより超過しているほど、猶予時間としては長い時間が与えられることになる。
ステップS5では、ステップS4での警告時間>速度超過猶予時間との判断に続き、クルーズ設定車速を制限車速に変更し、ステップS6へ移行する。
ステップS6では、ステップS5でのクルーズ設定車速の変更に続き、自車の車速が制限車速となるように、モータ303、発電機304、エンジン305の動作点をコントロールして減速させ、リターンへ移行する。
ここで、ハイブリッド車両では、モータ303及び発電機304を使用し、回生を行うことで減速度を調整することができるため、図4に示すように、減速開始域t1では急減速とし、減速開始域t1を経過した時点で減速度を切り替え、開始後の減速域t2では緩減速とする減速方法を採用する。つまり、減速開始時、ドライバに対し強い減速側の前後G変化を体感させることにより、速度超過により減速させることをドライバに認識させる。ただし、先の警告にしたがってドライバが制限車速までの減速を既に行っている場合には、この減速処理は必要としない。
ここで、ハイブリッド車両では、モータ303及び発電機304を使用し、回生を行うことで減速度を調整することができるため、図4に示すように、減速開始域t1では急減速とし、減速開始域t1を経過した時点で減速度を切り替え、開始後の減速域t2では緩減速とする減速方法を採用する。つまり、減速開始時、ドライバに対し強い減速側の前後G変化を体感させることにより、速度超過により減速させることをドライバに認識させる。ただし、先の警告にしたがってドライバが制限車速までの減速を既に行っている場合には、この減速処理は必要としない。
ステップS7では、ステップS1でのクルーズ走行非制御中であるとの判断に続き、クルーズスイッチ501からのスイッチ信号がOFFからONに変化することで、車両をクルーズ走行状態にするドライバ要求があるか否かを判断し、Yesの場合はステップS8へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する。
ステップS8では、ステップS7でのクルーズ要求有りとの判断に続き、設定されるべきクルーズ設定車速と、ナビゲーションシステム201により得る走行中の道路の制限車速とを比較し、クルーズ設定車速が制限車速を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS9へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する。
ステップS9では、ステップS8でのクルーズ設定車速>制限車速との判断に続き、現在のクルーズ設定車速が制限車速に対して速度超過であることをナビゲーションシステム201のディスプレイを使用して表示し、ドライバへ伝達し、ステップS5へ移行する。
[クルーズ走行制御中に速度超過した場合]
クルーズ走行制御中にクルーズ設定車速が制限車速を速度超過した場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へと進む流れが繰り返され、ステップS3において、現在のクルーズ設定車速が制限車速に対して速度超過であることをナビゲーションシステム201のディスプレイを使用して表示警告することで、ドライバに速度超過であることが知らせる。
例えば、クルーズ走行制御開始時の制限車速よりも低い制限車速の道路に入った場合等において、既に設定されているクルーズ設定車速が、自車が走行する道路に設定されている制限車速を超過することがある。この場合、直ちに速度超過情報をドライバに伝達することにより、ドライバに対しクルーズ設定車速を制限車速以下の安全走行が確保される車速まで減速することを促すことができる。
クルーズ走行制御中にクルーズ設定車速が制限車速を速度超過した場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へと進む流れが繰り返され、ステップS3において、現在のクルーズ設定車速が制限車速に対して速度超過であることをナビゲーションシステム201のディスプレイを使用して表示警告することで、ドライバに速度超過であることが知らせる。
例えば、クルーズ走行制御開始時の制限車速よりも低い制限車速の道路に入った場合等において、既に設定されているクルーズ設定車速が、自車が走行する道路に設定されている制限車速を超過することがある。この場合、直ちに速度超過情報をドライバに伝達することにより、ドライバに対しクルーズ設定車速を制限車速以下の安全走行が確保される車速まで減速することを促すことができる。
そして、ステップS4において、警告時間が速度超過猶予時間を超えていると判断されると、ステップS4からステップS5→ステップS6へと進む流れとなり、ステップS5において、クルーズ設定車速が制限車速に変更され、ステップS6において、自車の車速が制限車速となるように、モータ303、発電機304、エンジン305の動作点をコントロールする減速処理が実行される。
したがって、警告を発してもクルーズ設定車速が変わらない場合には、クルーズ設定車速=制限車速とすることで、ドライバが安全な速度(制限車速を守る)となるまで自動的に減速し、安全な速度にてクルーズ走行できるようになる。
したがって、警告を発してもクルーズ設定車速が変わらない場合には、クルーズ設定車速=制限車速とすることで、ドライバが安全な速度(制限車速を守る)となるまで自動的に減速し、安全な速度にてクルーズ走行できるようになる。
そして、ドライバへ警告する速度超過猶予時間(Ty)は、図3に示すように、クルーズ設定車速から制限車速を差し引いた値が、大きい値であるほど比例的に長くなる時間にて設定される。
したがって、クルーズ設定車速から制限車速をより超過しているほど、猶予時間としては長い時間が与えられることになる。つまり、警告に基づくドライバの減速操作によりクルーズ設定車速を制限車速まで低下させるのに要する時間は、クルーズ設定車速が制限車速から大きく乖離しているほど長い時間となることに対応したものとなる。この結果、超過速度の大きさにかかわらず、ドライバの減速操作所要時間に応じた最適な速度超過猶予時間(Ty)に設定できる。
したがって、クルーズ設定車速から制限車速をより超過しているほど、猶予時間としては長い時間が与えられることになる。つまり、警告に基づくドライバの減速操作によりクルーズ設定車速を制限車速まで低下させるのに要する時間は、クルーズ設定車速が制限車速から大きく乖離しているほど長い時間となることに対応したものとなる。この結果、超過速度の大きさにかかわらず、ドライバの減速操作所要時間に応じた最適な速度超過猶予時間(Ty)に設定できる。
さらに、ハイブリッド車両では、モータ303及び発電機304を使用し、回生を行うことで減速度を自由に調整できることを活用し、図4に示すように、減速開始域t1では急減速とし、開始後の減速域t2では減速度を切り替えて緩減速とする減速方法を採用している。
つまり、超過している車両の車速から制限車速まで減速する際、減速開始時、ドライバに対し強い減速側の前後G変化を体感させることにより、速度超過により減速させることをドライバに確実に認識させることができる。
つまり、超過している車両の車速から制限車速まで減速する際、減速開始時、ドライバに対し強い減速側の前後G変化を体感させることにより、速度超過により減速させることをドライバに確実に認識させることができる。
[クルーズ走行制御要求時に速度超過した場合]
クルーズ要求にしたがってクルーズ設定車速を設定する際、設定されたクルーズ設定車速が制限車速を速度超過した場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS5→ステップS6へと進む流れが繰り返され、ステップS9において、現在のクルーズ設定車速が制限車速に対して速度超過であることをナビゲーションシステム201のディスプレイを使用して表示警告することで、ドライバに速度超過であることが知らせる。そして、ステップS5において、警告に対し猶予時間を与えることなく、直ちにクルーズ設定車速が制限車速に変更され、次のステップS6において、自車の車速が制限車速となるように、モータ303、発電機304、エンジン305の動作点をコントロールする減速処理が実行される。
クルーズ要求にしたがってクルーズ設定車速を設定する際、設定されたクルーズ設定車速が制限車速を速度超過した場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS5→ステップS6へと進む流れが繰り返され、ステップS9において、現在のクルーズ設定車速が制限車速に対して速度超過であることをナビゲーションシステム201のディスプレイを使用して表示警告することで、ドライバに速度超過であることが知らせる。そして、ステップS5において、警告に対し猶予時間を与えることなく、直ちにクルーズ設定車速が制限車速に変更され、次のステップS6において、自車の車速が制限車速となるように、モータ303、発電機304、エンジン305の動作点をコントロールする減速処理が実行される。
したがって、例えば、クルーズ走行要求時に道路の制限車速を知らないでクルーズ走行制御を要求する場合等において、設定されているクルーズ設定車速が、自車が走行する道路に設定されている制限車速を超過することがある。この場合、直ちに速度超過情報をドライバに伝達することにより、ドライバに対し速度超過であることをクルーズ設定車速を制限車速以下の安全走行が確保される車速まで減速することを促しつつ、クルーズ設定車速=制限車速とすることで、ドライバが安全な速度(制限車速を守る)となるまで自動的に減速し、安全な速度にてクルーズ走行できるようになる。つまり、クルーズ走行要求時にクルーズ設定車速が制限車速を超過する場合には、応答良く制限車速によるクルーズ走行制御が開始できるように、ドライバへの警告と同時に、クルーズ設定車速の変更と強制的な減速処理とが実行される。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両のクルーズ走行制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例1の車両のクルーズ走行制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 走行中にスイッチ操作を行うと、スイッチ操作時の車速をクルーズ設定車速とし、原則的にクルーズ設定車速を維持する走行制御を行うクルーズ走行制御手段を備えた車両のクルーズ走行制御装置において、自車が走行する道路の制限車速情報を収集する制限車速情報収集手段を設け、前記クルーズ走行制御手段は、前記クルーズ設定車速が前記制限車速を超過している場合、速度超過情報をドライバに伝達するため、ドライバに対しクルーズ設定車速を制限車速以下の安全な車速まで減速することを促すことができる。
(2) 前記クルーズ走行制御手段は、クルーズ走行制御中、速度超過情報をドライバに対し設定時間伝達してもクルーズ設定車速が変わらない場合、設定時間を経過した時点でクルーズ設定車速を制限車速に変更するため、クルーズ走行制御中、ドライバが速度超過情報を無視してクルーズ設定車速を変更しない場合に限り、強制的にクルーズ設定車速を変更し、制限車速を超過している自車の現在車速を確実に制限車速まで減速することができる。
(3) 前記クルーズ走行制御手段は、速度超過情報をドライバに対し伝達する設定時間を速度超過猶予時間とし、クルーズ設定車速と制限車速との差が大きいほど前記速度超過猶予時間を長い時間に設定するため、ドライバが速度超過情報に応じて減速操作をし、クルーズ設定車速の変更に要する時間に対応する適切な速度超過猶予時間に設定することができる。
(4) 前記クルーズ走行制御手段は、クルーズ走行制御要求時、前記クルーズ設定車速が前記制限車速を超過している場合、速度超過情報をドライバに伝達すると共に、クルーズ設定車速を制限車速に変更するため、クルーズ走行制御要求時、強制的にクルーズ設定車速を変更し、直ちに制限車速を超過している自車の現在車速を確実に制限車速まで減速することができる。
(5) 前記クルーズ走行制御手段は、クルーズ設定車速を制限車速に変更するのに伴って減速する際、減速開始域で急減速とし、その後、緩減速に切り替えて制限車速まで減速するため、制限車速までの強制的な減速が行われる場合、減速開始域での前後G変化による体感にて、ドライバに対し速度超過により減速させることを認識させることができる。
以上、本発明の車両のクルーズ走行制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ドライバへの警告をナビゲーションシステム201のディスプレイを使用して表示する例を示したが、警告灯の点滅表示や警告ブザーによる音等、の何れか1つ、若しくは、組み合わせて用いても良い。
実施例1では、前輪駆動のハイブリッド車両への適用例を示したが、走行中にスイッチ操作を行うと、スイッチ操作時の車速をクルーズ設定車速とし、原則的にクルーズ設定車速を維持する走行制御を行うクルーズ走行制御手段を備えた車両であれば、後輪駆動のハイブリッド車両や四輪駆動のハイブリッド車両やエンジン車両や電気自動車等にも適用することができる。
101 ECU
102 補助バッテリ
201 ナビゲーションシステム(制限車速情報収集手段)
301 強電バッテリ
302 インバータ
303 モータ
304 発電機
305 エンジン
306 動力分割機構
309 デフ機構
401 アクセルセンサ
402 ブレーキセンサ
403 DC/DCコンバータ
501 クルーズスイッチ
102 補助バッテリ
201 ナビゲーションシステム(制限車速情報収集手段)
301 強電バッテリ
302 インバータ
303 モータ
304 発電機
305 エンジン
306 動力分割機構
309 デフ機構
401 アクセルセンサ
402 ブレーキセンサ
403 DC/DCコンバータ
501 クルーズスイッチ
Claims (5)
- 走行中にスイッチ操作を行うと、スイッチ操作時の車速をクルーズ設定車速とし、原則的にクルーズ設定車速を維持する走行制御を行うクルーズ走行制御手段を備えた車両のクルーズ走行制御装置において、
自車が走行する道路の制限車速情報を収集する制限車速情報収集手段を設け、
前記クルーズ走行制御手段は、前記クルーズ設定車速が前記制限車速を超過している場合、速度超過情報をドライバに伝達することを特徴とする車両のクルーズ走行制御装置。 - 請求項1に記載された車両のクルーズ走行制御装置において、
前記クルーズ走行制御手段は、クルーズ走行制御中、速度超過情報をドライバに対し設定時間伝達してもクルーズ設定車速が変わらない場合、設定時間を経過した時点でクルーズ設定車速を制限車速に変更することを特徴とする車両のクルーズ走行制御装置。 - 請求項2に記載された車両のクルーズ走行制御装置において、
前記クルーズ走行制御手段は、速度超過情報をドライバに対し伝達する設定時間を速度超過猶予時間とし、クルーズ設定車速と制限車速との差が大きいほど前記速度超過猶予時間を長い時間に設定することを特徴とする車両のクルーズ走行制御装置。 - 請求項1に記載された車両のクルーズ走行制御装置において、
前記クルーズ走行制御手段は、クルーズ走行制御要求時、前記クルーズ設定車速が前記制限車速を超過している場合、速度超過情報をドライバに伝達すると共に、クルーズ設定車速を制限車速に変更することを特徴とする車両のクルーズ走行制御装置。 - 請求項2乃至4の何れか1項に記載された車両のクルーズ走行制御装置において、
前記クルーズ走行制御手段は、クルーズ設定車速を制限車速に変更するのに伴って減速する際、減速開始域で急減速とし、その後、緩減速に切り替えて制限車速まで減速することを特徴とする車両のクルーズ走行制御装置。
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