JP2008131700A - 減速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者のブレーキ操作の習性(運転者の個性によるクセ)に対応して回生制動の有効な車速領域が自動的にかつ漸近的に変更させ、車両設計に標準として設定された通りの運転操作を実行するとは限らない運転者が運転する車両についても、走行距離あたりの燃料消費量を低減させる。
【解決手段】設定されている減速パターンによらない減速操作が繰り返し行われるときには、そのような運転操作が繰り返されるたび毎に、走行エネルギを有効に電池に回収することができる車速の領域をその運転操作に適応するように、僅かづつプログラム制御回路の制御論理を変更する。具体的には、その運転者が大きく減速する車速領域でのエネルギ回収効率を大きくするように、電動発電機の回転位相を制御するパラメタを適応的かつ自動的に変更する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド自動車その他回生制動装置を備えた車両の車速制御に関する。とくに運転者の操作により実行される減速制御時の減速パターンに係る個性を自動的に学習して、その個性に適合するように車両に搭載された装置の制御パラメタを自動的に変更して、運転者の個性が異なる場合にも効率的な回生制動を実行することができるように制御する装置に関する。
ハイブリッド自動車その他電気制動装置を備えた車両では、電気制動により発生した電気エネルギを回生して、車両が加速されるときの走行エネルギとして、あるいはその他の電気装置の駆動エネルギとして供給するように構成されている。このような装置では、運転操作にしたがって車両の走行中にアクセル・ペダルが解放されると、いわゆるエンジン・ブレーキが作用する減速モードになる、さらにブレーキ・ペダルが踏まれて車両が制動モードになることにより、車輪の回転動力により発電機を回転駆動して、その発電機から発生する電気エネルギが車載の電池に回生される。とくにハイブリッド自動車では、この回生された電気エネルギにより車両に搭載された電池を充電し、この電池から供給される電気エネルギはその車両を加速するために利用されることになるから、制動時の回生効率は燃料効率(単位走行距離あたりの燃料消費量)に直接影響する。
従来のハイブリッド制御装置の設計では、多くの運転者の操作習慣を調査し推定して、なるべく多くの運転者に適合するようにその制御定数が設定されている。しかし装置側(車両側)の設定は原則的に一通りであり、運転者によりその制御定数の設定を変更するようにはなっていない。運送会社などにおいて、多数の車両が同一の目的に利用されている場合にも、運転者によりハイブリッド車両の燃料効率が異なることが知られている。
特開2000−197205(日産自動車)
運転者の個性に限らず車両の運用形態によっても単位燃料あたりの走行距離には違いが生じる。その車両が宅配便の戸別配達に利用される場合には、ひんぱんに停車発進を繰り返すことになるし、長距離または中距離の輸送に利用される場合には、相応の長時間にわたり一定速度の走行が行われることになる。しかし現在市販されているハイブリッド自動車では、回生制動の制御パターンについて、このような運転者の個性による運転操作の違い、あるいは車両の運行目的の違いによる回生効率ついてはほとんど配慮されていない。したがって設計基準として採用された標準的な運転操作に準じる運転操作を行う場合には、その燃料消費量は最小に近似する値となるものの、設計基準からはずれた運転操作を行う運転者が運転する車両については、あるいは設計基準からはずれた運用形態をとる車両では、必ずしもその燃料消費量は最小にはならない。つまり車両の運行目的により、あるいは運転者の個性により、単位走行距離あたりの燃料の消費量は大きくばらつくことになる。
本発明はこれを改良するものであって、ハイブリッド自動車を含む電気自動車に搭載するプログラム制御装置に学習機能を付加し。運転操作の実績により、あるいは運転操作の個性にしたがって、最適な、あるいは最適値に近づくような、制動制御を実行することができる自動車の制動制御装置を提供することを目的とする。さらに具体的には、車両が停車目標位置に接近しているときに、その時点の車速に対応して、ブレーキ操作を早めに実行するか遅めに実行するか、減速操作について急な減速を実行するか緩やかな減速を実行するかなど、運転者の個性について、その車両の運行中に繰り返されるブレーキ操作から運転操作のクセを車両に装備した制御装置が学習し、その運転者の個性に適合してより適当なエネルギ回収を実行することができるブレーキ制御装置を提供することを目的とする。本発明は、運転者のクセにしたがって、あるいは車両の運用形態にしたがって、よりエネルギ回収効率の大きいブレーキ制御特性になるように、車両側のブレーキ制御論理が自動的に少しずつ変更される装置を提供することを目的とする。
本発明の制御装置は、車両がある一人の運転者により運転されるときに、その車両のブレーキ制御装置はそのブレーキ操作を行う運転者の車速変化に対する個性を学習し、その個性に適合するように、回生制動が有効な車速領域を自動的に(あるいは少しずつ)変更する。この構成により、回生されるエネルギ効率がしだいに大きくなるように、制御パラメタを変更する機能を備えたことを特徴とする。さらに本発明の制御装置は、ブレーキ操作が繰り返し実行されるときに、宅配便の配達車両のように発進停止をはげしく繰り返す車両であるか、長距離輸送用の車両のようにブレーキ操作の繰り返し頻度の小さい車両であるかなど、その車両の用途にしたがっても、運用の実態から減速時の車速変化に対する個性を学習して、その個性に適合するように制御パラメタを自動的に(あるいは少しずつ)変更する機能を備えたことを特徴とする。
すなわち本発明は、車両の減速時に回生制動を実行する手段を備えた制動制御装置において、運転操作により減速が開始された時点を基点として、微速(車速零を含む所定車速)にいたるまでの車速変化の情報を複数n回の減速操作にわたり繰り返し記録する手段と、当該車両が有効な回生制動を実行するときの車速変化が前記記録する手段に記録された当該運転者の車速変化の情報(その運転者のクセ)に近似する車速変化になるように車速に対する回生制動の制御論理を更新する手段とを備えたことを特徴とする。
前記回生制動の制御論理は、前記減速が開始された速度に応じて複数の段階(例、5〜6段階程度)に区分してそれぞれの段階毎に設定することができる。これは、車速に対応して段階的に設定することにより、運転者の個性が大きくばらついている場合や、車両の用途が異なる場合にも実施することができる。
複数n回の記録された車速変化の情報から減速が開始された速度と減速度の大きさとの相関を求め、相関が小さい場合はあらかじめ設定された減速パターンとなる回生制動を与え、相関が大きい場合には当該減速パターンに近似する回生制動を与える手段を備えた構成とすることができる。
低速からの減速の場合には、運転者の個性が出にくいので、あらかじめ設定された制御パターンにしたがって回生制御を行い、高速からの減速の場合には、運転者の個性が出易いので、把握した運転者の個性にしたがった回生制御をすることで、よりエネルギの回収効率を高めることができる。
さらに前記記録する手段に記録された情報はキー・スイッチがオフに操作される毎に更新される構成とすることができる。また、前記記録する手段に記録された情報はキー・スイッチとは別に設けられ(運転者が交代するごとに操作される)リセット・スイッチが操作される毎に更新される構成とすることができる。
本発明による制動制御装置を搭載した車両では、運転者のブレーキ操作の習性(運転者の個性によるクセ)に対応して回生制動の有効な車速領域が自動的にかつ漸近的に変更されるから、車両設計に標準として設定された通りの運転操作を実行するとは限らない運転者が運転する車両についても、走行距離あたりの燃料消費量を低減させる経済的な効果がある。
(実施例)
図1は本発明実施例装置について、その内燃機関を含むハイブリッド動力装置を説明するためのブロック構成図である。内燃機関1は車両の主動力機関であり、この例ではディーゼル機関である。ディーゼル燃料を供給するための燃料噴射ポンプ14、およびこれを制御する電子ガバナ15を備える。このディーゼル機関1の出力軸には三相交流回転機2の回転軸の一端が固定的に連結されている。この三相交流回転機2の回転軸の他端には、クラッチ3を介して変速機5の入力軸が連結される。三相交流回転機2の固定子電気巻線にはインバータ4から三相交流が供給される。この三相交流により回転軸まわりに回転磁界が発生される。インバータ4には電池9から直流電流が供給される。
変速機5にはギヤ位置センサ6が設けられ、そのセンサ出力はインターフエイス回路11を介してプログラム制御手段10に取込まれる。変速機5の出力軸の回転を検出する車速センサ8が設けられ、その検出出力はインターフエイス回路11を介してプログラム制御手段10に入力される。プログラム制御手段10には電池9の放電状況判断マップ、制御マップその他を含む。
インバータ4は電池9の直流端子と三相交流回転機2の三相交流端子とを双方向に結合する装置である。この装置は交流による電動発電機を搭載するハイブリッド自動車に広く採用されている装置であり、ここではその詳しい構成および動作の説明を省略する。この三相交流端子の回転位相はプログラム制御手段10により制御される。プログラム制御手段10にはそれぞれインターフエイス回路11を介して、電池の充電量、電池の充放電電流の検出出力、車速、変速機ギヤ位置、内燃機関の回転情報、アクセル・ペダルの踏込み量、その他位相制御に必要な情報が入力する。電池9は車両フレームその他に配置された大容量の二次電池である。例示すると、車種に応じてその端子電圧は250〜360Vである。電池9は多数のセルが電気的に直列接続されることにより構成され、その両端子はインバータ4の直流側端子に接続される。インバータ4の直流側端子にはコンデンサ19が並列的に接続され、インバータ4その他から電池の端子に入力するスパイク状の電圧変動を吸収する。電池9の両端子にはDC−DCコンバータ18の入力回路が接続される。このDC−DCコンバータ18の低圧側出力からは、車両各部の電装品(例、定格電圧24V)に動作電流が供給される。このDC−DCコンバータ18の出力端子側に、車両の内燃機関が停止状態にあるときの各種電装品の動作電圧を保持するための蓄電池(例、定格電圧24V)が接続される設計もあるが、この図面ではこれを省略する。
インバータ4が発生する三相交流は、プログラム制御手段10によりその出力周波数、さらに詳しくはその三相出力の内燃機関1の出力軸回転位相に対する位相角度が制御される。すなわち内燃機関1の回転情報は回転センサ7からインターフエイス回路11を介してプログラム制御手段10に取込まれる。この装置では三相交流回転機2の回転軸は内燃機関1の回転軸と機械的に直結されているから、この回転センサ7の出力にしたがって、三相交流回転機2の界磁巻線に供給する三相交流の位相回転速度が制御される。
この位相回転速度が内燃機関1の出力軸の回転速度と等しく制御されているときには、三相交流回転機2には負荷電流もしくは駆動電流はいっさい発生せず、三相交流回転機2は機械的に空転状態となる。この位相回転速度が内燃機関1の出力軸の回転速度より大きくなるように制御されると、この三相交流回転機2は電動機として作用して内燃機関1の出力軸に補助加速回転力を与える。そのとき三相交流回転機2は電池9から供給される電流によりエネルギを受ける。この位相回転速度が内燃機関1の出力軸回転速度より小さくなるように制御されると、三相交流回転機2はその回転軸に外部から供給される機械動力、すなわち変速機5およびクラッチ3を介して、車軸の機械的回転動力により強制的に回転させられることになる。いわゆるエンジン・ブレーキの状態になる。このとき、三相交流回転機2は発電機として作用するとともに、車両に対して制動力を与えることになる。このとき三相交流回転機2に発生した三相交流電流は、インバータ4により直流電流に変換され電池9を充電する。
このようにして車両の走行中に、車両が加速するときには三相交流回転機2は電動機として走行のための補助動力を発生し、車両が減速するときには三相交流回転機2は発電機となり、車両に対して制動力を発生するとともに、制動により生じる走行エネルギを電気エネルギに変換し、インバータ4を介して直流電流として電池9を回生充電する。電池9の充電量は充電量検出手段16により検出され、インターフエイス回路11を介してプログラム制御手段10の充電状況の記録を更新する。この記録はこの電池9に負荷がかかったときの電池9の端子電圧変動、電池9の端子電流を検出する電流検出手段17その他からも同時に判定され、プログラム制御下10に現在の情報として更新され保持されている。
ここで本発明の特徴とするところは、この車両が運転操作により減速されるときのこの装置の制御にある。とくにこの車両を運転する運転者の減速操作の個性が、減速状態が必ずしも設計された推定曲線のようにならないことに着目したものである。そのような運転者の個性により減速操作が設計された曲線に適合しないときにも、その運転者の個性に適応的に制御論理を変更することにより、減速時に前記電池9に回生できる電気エネルギが大きくなるように制御して、回生制動によるエネルギ回生効率を向上しようとするところにある。この制御はすべてプログラム制御手段10の制御論理にしたがって実行される。
この具体的な制御は、三相交流回転機2にインバータ4から供給する三相交流の周波数、さらに詳しくは三相交流の位相を制御することにより行われる。これを説明すると、車軸の回転は図外の差動ギヤおよび減速ギヤを介して、変速機5およびクラッチ3に伝達されている。したがって変速機5に何らかのギヤが設定され、さらにクラッチ3が閉じている(滑りのない)状態では、三相交流回転機2の回転速度は車軸の回転速度に比例している。この三相交流回転機2の回転は、内燃機関1のクランク軸を介して回転センサ7により検出され、さらにこの検出出力はインターフエイス回路11を介して、プログラム制御手段10に取り込まれている。これに対して三相交流回転機2の界磁巻線には、インバータ4からプログラム制御手段10により、その位相回転角度が制御された三相交流の電流が供給され、三相交流回転機2に回転磁界を発生する。この回転磁界の回転速度を三相交流回転機2の回転軸の機械的な回転速度より遅くなるように位相差を制御することにより、変速機5の駆動軸にたいして三相交流回転機2は制動力を与えて回生制動の状態となることは上記の通りであるが、本発明の構成では、標準的な運転操作として与えられていたモデル特性を適応的にその運転者のクセにしたがって変更し、回転磁界との位相差を個性により変更制御するように構成した。
この本発明の特徴ある動作をさらに説明すると、図2はこの装置を搭載した車両の走行速度を時間軸上に例示する図である。時速40km/hで走行する車両が、時間軸「0」の点から減速する様子を模式的に表示したものである。曲線Aは車両が一人の運転者Aにより運転されたときの減速状況の一例であり、曲線Bは別の運転者Bにより運転されたときの減速状況の一例である。運転操作により車両を減速させる状況は、路面状況などが影響するからかならずしも運転者によりつねに一様にはならない。しかし、複数回の減速操作を繰り返して記録することによりその傾向を抽出することができる。すなわち運転者Aは長い時間をかけて緩やかに車両を減速させるように運転する習性があるのに対して、運転者Bは車両を短い時間の間に急に減速させるように運転する習性があることを示す。
従来例装置では、上述のように制動操作により車速が減速されるときの運転者の個々の習性については配慮されていない。すなわち制動操作により発生する電気エネルギの回生については、運転者の運転操作の一般的な状況は一点鎖線で示す曲線Dに沿うものと固定的に設定して装置が設計されている。すなわち、時速40km/hで走行する車両が曲線Dのように運転され減速されたときに、最も有効な回生制動が行われるように設計されていることになる。これに対して、運転者AまたはBがこの車両を運転すると、曲線Aまたは曲線Bのような速度変化をさせることが多いということになると、これは最適な回生制動を行う設計基準となったモデル・パターンからはずれることになる。すなわち従来例装置では、個々の運転者Aまたは運転者Bの減速パターンがモデル・パターンからずれたことにより、運転者Aまたは運転者Bは回生制動により回生できるエネルギは、設計値より小さくなってしまうことになる。
本発明は、これをつぎのように改良するものである。すなわち運転者Aがこの車両を運転操作して、図2に示すパターンAのように、あるいはパターンAに近似する態様の運転操作を繰り返して実行したものとする。これは運転操作のクセであり、複数回の操作について繰り返して調べると、多くの事例でそのクセをこのように記録できる。本発明の装置は、この車両に設定された最も効率的な回生制動を実行できる減速特性を運転者Aの運転操作の習性であるパターンAに近づけるように、これを自動的に適応的に変更する。すなわち、複数n回のサンプリングにより学習した後、制御パラメータを当該運転者Aの運転操作の習性であるパターンAに近付けた減速パターンとする。あるいは、制御パラメタをブレーキ操作を繰り返す毎に少しずつ適応的に変更して、効率的な回生制動が実行されるように変更して行くようにプログラム制御装置を構成する。運転者Aがブレーキ操作をしたときに、一回だけパターンAのように操作したから、制御パラメタを直ちにパターンAのように変更することも、設計上は可能ではあるが、一回のみの操作では、路面状況に何らかの特殊な状況が発生している場合なども考えられる。そうすると一回のブレーキ操作毎にブレーキの効き方が変更になることは、運転者にとってもブレーキの効き方が操作の度ごとに変更されて不都合である。これはむしろ運転操作が安定しなくなる原因となるから、数回、例えば5〜10回程度のブレーキ操作の間に、少しずつ制御パラメタを運転者Aの運転パターンであるパターンAのように徐々にかつ自動的に変更するように設定する。あるいは前述のように、5〜10程度の運転者Aのブレーキ操作を学習して運転者Aの運転パターンに近付けた減速パターンに適合する制御パターンに変更する。
図2に示す運転者Bの運転操作のパターンBについても同様である。一つの車両を複数の運転者が交代して運転する勤務形態であると、運転者毎に切替スイッチまたは押しボタン・スイッチにより運転者を識別する構成とすることもできる。しかし、必ずしもそのような切替スイッチや押しボタン・スイッチを設けなくとも、数回のブレーキ操作のうちに新たに搭乗した運転者のクセにしたがって、制御特性を少しずつ、あるいは学習後に変更されるように構成することが合理的である。
さらに、かりに運転者Aが運転していた車両を運転者Bが運転を交代することになったものとする。そうすると交代前には装置に減速特性のパターンAが設定されていることになる。これを運転者Bが運転すると、運転者Bは自分の好みに応じて車速が40km/hから30km/hまでのところで、ブレーキ・ペダルを踏込み、図2にハッチングを付して示す速度領域のエネルギを摩擦ブレーキにより失うことになる。本発明の実施例装置では、運転者により曲線Bのような運転操作が行われたら、最も有効にエネルギ回収を行うことができる曲線Aで示す特性を曲線Bに近づけるように、ブレーキ操作の度ごとにその制御パラメタをわずかずつ変更してゆくように制御する。あるいは、いったんあらかじめ設定された制御パターンにして複数n回運転者Bの減速パターンを学習し、運転者Bの運転パターンに適合する制御パターンに変更する。
さらに具体的な構成としては、三相交流回転機2の界磁巻線に供給する交流電流の位相回転角度を電機子の機械的な回転角度より、高速度領域で進角になるように、またはやや遅角になるように、ブレーキ操作の度ごとに徐々に変更制御することにより、合理的な位相回転角度に次第に接近させることができる。
上記説明は図2に示すように車速が40km/hから減速されるときの制御パターンである。この制御パターンで検討しても、これはあらゆる車速から減速する場合に適応できない。いま車速が40km/h以外の値から減速される場合には、40km/hとある目盛り位置を「減速開始車速」と一般的に読み替えるようにして利用することができる。すなわちかりに車速60km/hから減速が行われたときには、図2の縦軸目盛りをそのまま1.5倍にして、図2の減速開始速度40km/hを60km/hと読み替えることにより本発明を実施することができる。
しかしこれは試験検討の結果から、高速度側(60km/h、70km/hなど)にスケールを拡大する場合はまだよいが、低速度側については必ずしも合理的でないことがわかった。そこで、運転操作による減速制御が30km/hから開始される場合について、第二および第三の制御マップを搭載することにした。運転操作により減速制御が開始される車速を40km/h、30km/h(図3参照)、20km/h(図4参照)のように作成し、実際の車速がその中間値にあるときにはその高速側または低速側を適宜採用するように制御することが適当である。さらに細かく区分して減速操作が開始される速度が35km/hとなる制御マップを搭載することもできるが、これはあまり意味がない。本発明による制御開始点の車速が20km/hより低い場合については、これもあまり実用的でなく意味が薄いものと考えられる。
図4に制御特性を運転者の個性に近似させるように適応的に変更してゆく場合の本発明実施例制御フローチャートを示す。すなわち車両の走行中にアクセル・ペダルが解放され、車両が減速状態になったときから本発明の論理制御が開始される。具体的には、宅配便に利用する貨物車両について、車速が45km/hを下回ったときから本発明の制御を実行する。制御の開始時点では標準的なパターンD(図2参照)を取出し、このパターンDによる制御を実行する。このとき現在車両を運転している運転者の操作は、パターンDより車速が上まわるように減速操作を行うか、下まわるように減速操作を行うか、あるいはパターンDとほぼ一致するように減速操作を行うかを判定する。そして、検出される車速のパターンがパターンDより上まわるパターンAに近似するのであれば、制御標準となる車速パターンをパターンDから徐々にパターンAに近づくように変更する。検出される車速のパターンがパターンDより下回るパターンBに近似するのであれば、制御標準となる車速パターンをパターンDから徐々にパターンBに近づくように変更する。検出される車速のパターンがほほパターンDに一致するのであれば、制御標準となるパターンを変更することなくそのままパターンDを継続する。
この図2に示すパターンは、パターンAおよびBの二通りのみが例示されているが、これはそれぞれ固定的なものではない。運転者の個性にしたがって、どのようにでも、合理的な範囲で適応的に設定される性質のものである。
このような制御は、さらに低速度の走行状態から減速操作を行う場合も同様である。低速度の走行状態から減速操作を行う場合には、減速開始の速度にしたがって細かく多数のパターンを用意しておく必要はない。この実施例装置では、減速開始の車速がそれぞれ、40km/h(図2)、30km/h(図3)、20km/h(図4)のように準備しておくことにした。減速開始の速度がその準備された車速の中間値にあるときには、適宜その車速に近いパターンを採用することにより対応することができる。減速開始の車速が15km/hを下回る場合については、これは設計として可能であるが、回生制動により発生するエネルギはもとより小さいから、細かい制御パラメタを変更してみても回生されるエネルギの大きさには相違がない。
上記図5のフローチャートは、少しずつ制御パターンを変更する例で説明したが、複数n回の減速開始の車速と減速度との相関をとって、相関係数が高い場合は運転者の運転パターン(減速パターン)に近似した減速パターンになるように制御パラメタを設定して回生制御を行い、相関係数が低い場合は、あらかじめ設定した減速パターンの制御パラメタで回生制御を行うこともできる。例えば減速開始の車速が15km/hを下回るような場合には、一般に道路事情による周囲の車両の運転状況に影響された運転が行われているときなので、運転者ごとの減速パターンの個性は出現しにくく、減速開始速度と減速度との相関係数は低い。このため、低速からの制動の場合にはあらかじめ定められた制御パラメタで回生制御を行う。一方、定常走行の40km/hからの減速操作の場合には、運転者ごとの減速パターンが現れやすいので、n回のサンプリングを行うと、減速開始速度と減速度の大きさには相関が高くなり、その相関係数が高い場合には、運転者の減速パターンに沿った回生制御を行うように、その制御パラメタを変更する。
相関係数が中間の値の場合には、あらかじめ設定された減速パターンと運転者の減速パターンの中間の値となるような制御パラメタとする。例えば減速開始速度が30km/h程度であると、相関度が中間の値となるので、運転者の個性とあらかじめ設定された減速パターンとの中間の回生制御を行うようにする。
このように複数n回のサンプリングによる学習後に、減速開始の速度と運転減速度との相関をとって、相関度に応じて、回生制御の制御パラメタを変更するようにしてもよい。
図6にこのサンプリング学習のフローチャートを示す。
発進停止をひんぱんに繰り返す配達用車両に実施した例について説明したが、本発明は長距離輸送用の車両にも実施することができる。さらに貨物車両に限らず乗用車両についても実施することができる。これらの場合にも同様に運転者の運転の個性が、標準的な設計から離れている場合にも適応的に徐々に変更され、その制御を運転者の個性において有効であるように自動的に変更して車両が運行されることになる。
本発明実施例装置のブロック構成図。 本発明の作用を説明する減速操作を例示する図(車速40km/hから減速するとき)。 本発明の作用を説明する減速操作を例示する図(車速30km/hから減速するとき)。 本発明の作用を説明する減速操作を例示する図(車速20km/hから減速するとき)。 本発明実施例装置の制御フローチャート。 本発明実施例装置の別の制御例を示すフローチャート。
符号の説明
1 内燃機関
2 三相交流回転機
3 クラッチ
4 インバータ
5 変速機
6 ギヤ位置センサ
7 回転センサ
8 車速センサ
9 電池
10 プログラム制御手段
11 インターフエイス回路
12 アクセル・ペダル
13 アクセル・センサ
14 燃料噴射ポンプ
15 電子ガバナ
16 充電量検出手段
17 電流検出手段
18 DC−DCコンバータ

Claims (5)

  1. 車両の減速時に回生制動を実行する手段を備えた制動制御装置において、
    運転操作により減速が開始された時点を基点として微速にいたるまでの車速変化の情報を複数n回の減速操作にわたり繰り返し記録する手段と、
    当該車両が有効な回生制動を実行するときの車速変化が前記記録する手段に記録された当該運転者の車速変化の情報に近似する車速変化になるように車速に対する回生制動の制御論理を更新する手段と
    を備えたことを特徴とする制動制御装置。
  2. 前記回生制動の制御論理は、前記減速が開始された速度に応じて複数の段階に区分してそれぞれの段階毎に設定される請求項1記載の制動制御装置。
  3. 複数n回の記録された車速変化の情報から減速が開始された速度と減速度の大きさとの相関を求め、相関が小さい場合はあらかじめ設定された減速パターンとなる回生制動を与え、相関が大きい場合には当該減速パターンに近似する回生制動を与える手段を備えた請求項2記載の制動制御装置。
  4. 前記記録する手段に記録された情報はキー・スイッチがオフに操作される毎に更新される請求項1ないし3のいずれか記載の制動制御装置。
  5. 前記記録する手段に記録された情報はキー・スイッチとは別に設けられリセット・スイッチが操作される毎に更新される請求項1ないし3のいずれか記載の制動制御装置。
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