JP2013183503A - 電動車両の制御装置 - Google Patents

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興司 寺田
Raita Nakanishi
雷太 中西
Shigeji Otani
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Abstract

【課題】微車速が残った状態でシフトレンジが車両の前進レンジおよび後進レンジの一方から他方に切り替えられたときにも、動力伝達系のガタ詰めによる歯打ち音や振動の発生を防止できる、電動車両の制御装置を提供する。
【解決手段】シフト操作により、シフトレンジがDレンジおよびRレンジの一方からNレンジに切り替えられると、これに応答して、その切替前のシフトレンジに対応したモータの制御におけるトルク指令値が0に設定される。その後、シフトレンジがNレンジからDレンジおよびRレンジの他方に切り替えられると、これに応答して、逆方向レンジ切替フラグがオンにされる。そして、逆方向レンジ切替フラグがオンであり、かつ、モータの出力トルクが0になると、モータが制御されて、Nレンジからの切替後のシフトレンジに対応した方向のガタ詰めトルクがモータから所定時間にわたって出力される。
【選択図】図5

Description

本発明は、少なくとも電動モータを駆動源とする電動車両の制御装置に関する。
モータを駆動源とする電気自動車やエンジンおよびモータを駆動源とするハイブリッドカーなどの電動車両が市販されている。
電動車両では、モータがシフトレンジに応じた回転方向に駆動される。すなわち、運転者によるシフト操作でDレンジ(前進レンジ)が選択されると、モータが正転方向に駆動され、Rレンジ(後進レンジ)が選択されると、モータが逆転方向に駆動される。そして、モータの駆動力が減速機を介して駆動輪に伝達されることにより、車両が前進または後進する。
モータから駆動輪までの動力伝達系には、多数のギヤが設けられており、ギヤのバックラッシュなどに起因するガタが存在する。そのため、停車中にシフトレンジがDレンジからRレンジに切り替えられ、または、停車中にシフトレンジがRレンジからDレンジに切り替えられた後、車両が発進されるときには、動力伝達系のガタが詰められた後に、モータの駆動力が駆動輪に伝達される。ガタが詰められるときに、モータから大きな駆動力が出力されていると、互いに噛合する一方のギヤの歯が他方のギヤの歯に強く衝突し、歯打ち音が発生したり、振動が発生したりする。
そこで、DレンジまたはRレンジが選択された状態で、モータから出力されるクリープトルクによって微速走行(クリープ走行)が可能な電動車両において、停車中にシフトレンジがDレンジからRレンジに切り替えられ、または、停車中にシフトレンジがRレンジからDレンジに切り替えられた後、車両が発進されるときに、モータからクリープトルクよりも小さいガタ詰めトルクを出力させて、ガタを詰めるガタ詰め制御を行うことが提案されている。このガタ詰め制御により、車両が停止状態から発進されるときのガタ詰めによる歯打ち音および振動の発生を抑制することができる。
特開2011−250648号公報
しかしながら、車庫入れ時などに、微車速が残った状態でシフトレンジがDレンジからRレンジに切り替えられ、または、シフトレンジがRレンジからDレンジに切り替えられた場合、前述の提案に係るガタ詰め制御は行われないので、ガタ詰めによる歯打ち音や振動が発生する。
本発明の目的は、微車速が残った状態でシフトレンジが車両の前進レンジおよび後進レンジの一方から他方に切り替えられたときにも、動力伝達系のガタ詰めによる歯打ち音や振動の発生を防止できる、電動車両の制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る制御装置が適用される電動車両は、少なくとも所定車速以下の微車速状態でモータの駆動力のみによる走行が可能である。前記制御装置は、前記微車速状態で、シフト操作によるシフトレンジの切り替えを許容するシフト切替許容手段と、前記シフトレンジが前進レンジ、後進レンジおよび前記前進レンジと前記後進レンジとの間の中立レンジのいずれであるかを検出するシフトレンジ検出手段と、前記シフトレンジ検出手段の出力に基づいて、前記シフトレンジが前記前進レンジおよび前記後進レンジの一方から前記中立レンジに切り替えられたと判断したことに応答して、その切替前の前記シフトレンジに対応した前記モータの制御におけるトルク指令値を0に設定するトルク指令値設定手段と、前記トルク指令値設定手段によって前記トルク指令値が0に設定された後、前記シフトレンジ検出手段の出力に基づいて、前記シフトレンジが前記中立レンジから前記前進レンジおよび前記後進レンジの前記一方とは異なる他方に切り替えられたと判断したことに応答して、逆方向レンジ切替フラグをオンにするフラグ制御手段と、前記逆方向レンジ切替フラグがオンであり、かつ、前記モータの出力トルクが0になったことに応答して、前記モータを制御して、前記モータから前記中立レンジからの切替後の前記シフトレンジに対応した方向のガタ詰めトルクを所定時間にわたって出力させるガタ詰め制御手段と、前記所定時間の経過後、前記中立レンジから切り替えられた後の前記シフトレンジに対応した前記モータの制御を実行する切替後モータ制御手段とを含む。
シフト操作により、シフトレンジが前進レンジおよび後進レンジの一方から中立レンジに切り替えられると、これに応答して、その切替前のシフトレンジに対応したモータの制御におけるトルク指令値が0に設定される。これにより、モータの出力トルクが0に近づく。
その後、シフトレンジが中立レンジから前進レンジおよび後進レンジの他方に切り替えられると、これに応答して、逆方向レンジ切替フラグがオンにされる。
そして、逆方向レンジ切替フラグがオンであり、かつ、モータの出力トルクが0になると、モータが制御されて、中立レンジからの切り替え後のシフトレンジに対応した方向のガタ詰めトルクがモータから所定時間にわたって出力される。ガタ詰めトルクは、モータから電動車両の駆動輪までの動力伝達系に入力される。これにより、動力伝達系に含まれるギヤが回転し、動力伝達系に存在するガタが詰められる。ガタ詰めトルクが比較的小さなトルク、好ましくはクリープトルクよりも小さなトルクに設定されることにより、ガタ詰めによる歯打ち音や振動の発生を抑制することができる。
そして、動力伝達系に存在するガタが詰められて、モータからのガタ詰めトルクの出力が停止された後、中立レンジからの切り替え後のシフトレンジに対応したモータの制御が開始される。そのため、中立レンジからの切り替え後のシフトレンジに対応したモータの制御の開始後に、ガタ詰めによる歯打ち音や振動が発生することはない。
シフトレンジの切り替えは、所定車速以下の微車速が残った状態(微車速状態)であっても許容される。微車速状態で逆方向レンジ切替(前進レンジおよび後進レンジの一方から中立レンジを経由した前進レンジおよび後進レンジの他方へのシフトレンジの切り替え)が行われても、逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応したモータの制御が開始される前に、ガタ詰めトルクによって動力伝達系に存在するガタが詰められる。よって、ガタ詰めの際および逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応したモータの制御の開始後に、ガタ詰めによる歯打ち音および振動の発生を防止することができる。
本発明によれば、微車速が残った状態でシフトレンジが車両の前進レンジおよび後進レンジの一方から他方に切り替えられたときにも、動力伝達系のガタ詰めによる歯打ち音や振動の発生を防止できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動車両の構成を図解的に示す図である。 図2は、車速とモータの出力トルクとの関係を定めた正転トルクマップである。 図3は、車速とモータの出力トルクとの関係を定めた逆転トルクマップである。 図4Aは、ガタ詰め制御の流れを示すフローチャート(その1)である。 図4Bは、ガタ詰め制御の流れを示すフローチャート(その2)である。 図5は、ガタ詰め制御時の車速、シフト切替許可フラグ、シフトレンジ、逆方向レンジ切替フラグ、ガタ詰め判定フラグおよびモータトルクの時間変化を示す図である。 図6は、ガタ詰めトルクの出力中にアクセルペダルが踏み込まれたときの車速、シフト切替許可フラグ、シフトレンジ、逆方向レンジ切替フラグ、ガタ詰め判定フラグおよびモータトルクの時間変化を示す図である。 図7は、ガタ詰めトルクの出力前におけるギヤの噛合状態を示す図である。 図8は、ガタ詰めトルクの出力中におけるギヤの噛合状態を示す図である。 図9は、ガタ詰めトルクの出力終了時におけるギヤの噛合状態を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動車両の構成を図解的に示す図である。
電動車両1は、モータ2を駆動源とする電気自動車である。
電動車両1の左右の前輪3FL,3FRは、ハブから延伸されたシャフトがハブキャリアに設けられたハブベアリングに保持されることにより、シャフトを中心に回転可能に設けられている。また、左右の後輪3RL,3RRは、それぞれ左右方向に延びる後輪シャフト4RLの左端部および後輪シャフトRRの右端部に連結されている。
モータ2の出力軸は、複数のギヤからなるギヤ列を含む減速機5を介して、後輪シャフト4RL,4RRに連結されている。モータ2が発生する駆動力は、減速機5によって減速され、ディファレンシャルギヤ5Dおよび後輪シャフト4RL,4RRを介して、後輪3RL,3RRに伝達される。また、電動車両1の制動時には、モータ2が発電機として機能し、電動車両1の運動エネルギーが後輪シャフト4RL,4RRの回転力として減速機5を介してモータ2の出力軸に伝達され、モータ2の出力軸の回転が電力に回生される。
高圧バッテリ7は、インバータ6を介して、モータ2に接続されている。
インバータ6には、高圧バッテリ7が接続されている。高圧バッテリ7は、モータ2を駆動/発電する電力を蓄えておくために設けられている。モータ2の駆動時には、高圧バッテリ7が出力する直流電力がインバータ6で交流電力に変換され、その変換後の交流電力が駆動電力としてモータ2に供給される。一方、モータ2の発電時には、モータ2が出力する交流電力がインバータ6で直流電力に変換され、その変換後の直流電力により、高圧バッテリ7が充電される。
また、インバータ6には、DC−DCコンバータ8を介して、補機バッテリ9が接続されている。補機バッテリ9に蓄えられた電力は、電動車両1に備えられている補機に供給される。また、モータ2の発電時には、インバータ6から出力される直流電力がDC−DCコンバータ8で降圧されて、その降圧された直流電力により、補機バッテリ9が充電される。
また、電動車両1には、CPUおよびメモリを含む構成の複数のECU(電子制御ユニット)が備えられている。ECUには、車両ECU11、モータECU12、ブレーキECU13およびバッテリECU14が含まれる。車両ECU11、モータECU12、ブレーキECU13およびバッテリECU14は、たとえば、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルにより、相互に通信可能である。
車両ECU11は、車両1の全体を制御する。車両ECU11には、シフトレンジがDレンジ(前進レンジ)、Rレンジ(後進レンジ)、Nレンジ(中立レンジ)およびPレンジ(駐車レンジ)のいずれであるかを検出するシフトセンサ21、アクセルペダル(図示せず)の操作量を検出するアクセルセンサ22、ブレーキペダル(図示せず)の操作量を検出するブレーキセンサ23および車速を検出する車速センサ24などの各種センサの検出信号が入力される。車両ECU11は、各種センサから入力される検出信号に基づいて、車両1の各部の制御に必要な指令をモータECU12、ブレーキECU13およびバッテリECU14に与える。また、車両ECU11は、インバータ6から出力される直流電力を補機バッテリ9の充電に適した電圧に降圧するために、DC−DCコンバータ8を制御する。
モータECU12は、車両ECU11から与えられるモータトルク指令値に基づいて、インバータ6を制御し、インバータ6からモータ2に供給される電力を制御する。また、モータECU12は、モータ2で回生される交流電力の直流電力への変換のために、インバータ6を制御する。
ブレーキECU13は、車両ECU11から与えられる指令に基づいて、ブレーキアクチュエータ31を制御する。ブレーキアクチュエータ31の制御により、前輪ブレーキ32FL,32FRからそれぞれ前輪3FL,3FRに制動力が付与され、後輪ブレーキ32RL,32RRからそれぞれ後輪3RL,3RRに制動力が付与される。
バッテリECU14は、高圧バッテリ7の充放電量を監視しており、車両ECU11から与えられる指令に基づいて、高圧バッテリ7の充放電可能電力量を車両ECU11に送信する。
図2は、車速とモータの出力トルクとの関係を定めた正転トルクマップである。
図2に示される正転トルクマップは、車両ECU11により、電動車両1を前進させるためにモータ2を正転方向に駆動する際に、モータ2から出力されるトルクの目標値であるモータトルク指令値を設定するために参照される。正転トルクマップは、車両ECU11のメモリに格納されている。
たとえば、アクセルペダルが踏み込まれていないとき(アクセルオフ)のアクセルペダルの操作量を0%とし、アクセルペダルが最大まで踏み込まれたとき(アクセル全開)のアクセルペダルの操作量を100%として、複数の操作量域(操作量範囲)が設定され、各操作量域に対して1つの正転トルクマップが作成されている。
アクセルペダルの操作量が0%であるときに参照される正転トルクマップは、車速が0km/hから電動車両1の前進方向の所定車速までの範囲において、車速が大きいほど、モータ2から出力される正のトルク(正転方向のトルク)が小さくなるように設定されている。そして、車速が前進方向の所定車速を超える場合、モータ2が回生トルクを出力するように設定されている。また、いわゆるロールバックを考慮して、電動車両1の後進方向の車速に対しては、モータ2から正のトルクが出力されるように設定されている。アクセルペダルの操作量が0%であるときに、モータ2から出力される正のトルクは、クリープトルクである。
図3は、車速とモータの出力トルクとの関係を定めた逆転トルクマップである。
図3に示される逆転トルクマップは、車両ECU11により、電動車両1を後進させるためにモータ2を正転方向と反対の逆転方向に駆動する際に、モータ2から出力されるトルクの目標値であるモータトルク指令値を設定するために参照される。逆転トルクマップは、車両ECU11のメモリに格納されている。
たとえば、アクセルペダルが踏み込まれていないとき(アクセルオフ)のアクセルペダルの操作量を0%とし、アクセルペダルが最大まで踏み込まれたとき(アクセル全開)のアクセルペダルの操作量を100%として、複数の操作量域(操作量範囲)が設定され、各操作量域に対して1つの逆転トルクマップが作成されている。
アクセルペダルの操作量が0%であるときに参照される逆転トルクマップは、車速が0km/hから電動車両1の後進方向の所定車速までの範囲において、車速が大きいほど、モータ2から出力される負のトルク(逆転方向のトルク)が小さくなるように設定されている。そして、車速が後進方向の所定車速を超える場合、モータ2が回生トルクを出力するように設定されている。また、いわゆるロールバックを考慮して、電動車両1の前進方向の車速に対しては、モータ2から負のトルクが出力されるように設定されている。アクセルペダルの操作量が0%であるときに、モータ2から出力される負のトルクは、クリープトルクである。
図4A,4Bは、ガタ詰め制御の流れを示すフローチャートである。図5は、ガタ詰め制御時の車速、シフト切替許可フラグ、シフトレンジ、逆方向レンジ切替フラグ、ガタ詰め判定フラグおよびモータトルクの時間変化を示す図である。
運転者がシフトレバー(図示せず)を操作し、このシフト操作により、シフトレンジがDレンジおよびRレンジの一方からNレンジを経由してDレンジおよびRレンジの他方に切り替えられたときには、モータ2からガタ詰めトルクが出力されて、モータ2から後輪3RL,3RRまでの動力伝達系、とくに減速機5に存在するガタが詰められた後、その切替後のシフトレンジに対応したモータ2の制御が行われる。なお、以下では、DレンジおよびRレンジの一方からNレンジを経由したDレンジおよびRレンジの他方へのシフトレンジの切り替えを「逆方向レンジ切替」という。
逆方向レンジ切替前には、車両ECU11により、逆方向レンジ切替前のシフトレンジに対応したトルクマップが参照されて、モータトルク指令値が設定される(ステップS1)。たとえば、逆方向レンジ切替前のシフトレンジがRレンジである場合、図3に示される逆転トルクマップが参照されて、モータトルク指令値が設定される。また、逆方向レンジ切替前のシフトレンジがDレンジである場合、図2に示される正転トルクマップが参照されて、モータトルク指令値が設定される。そして、モータトルク指令値に応じたトルクがモータ2から出力される。
このモータ2の制御中、車両ECU11により、前進方向または後進方向の車速がインヒビット車速Viht(シフトレンジを切替許可する車速範囲。たとえば、5km/h以下)であるか否かが繰り返し調べられる(ステップS2)。
前進方向または後進方向の車速がインヒビット車速Viht以下であれば(ステップS2のYES)、図5に示されるように、車両ECU11のメモリに設けられたシフト切替許可フラグがオン(シフト切替許可フラグに1がセット)される(ステップS3、時刻t1)。シフト切替許可フラグがオンされると、シフトレンジの切り替えが許可される。
その後、車両ECU11により、シフトレンジがNレンジであるか否かが判断される(ステップS4)。シフト切替許可フラグは、車速がインヒビット車速Vihtよりも大きいときにオフにされる(0がセットされる)。
シフトレンジがNレンジでなければ(ステップS4のNO)、シフト切替許可フラグがオンにされる前のシフトレンジがRレンジであった場合には、NレンジからDレンジに切り替えられたか否かが判断される(ステップS5)。また、シフト切替許可フラグがオンにされる前のシフトレンジがDレンジであった場合には、NレンジからRレンジに切り替えられたか否かが判断される(ステップS5)。
NレンジからDレンジまたはRレンジへの切り替えが行われるまでは(ステップS5のNO)、車両ECU11により、ステップS1〜S5の処理が繰り返される。
シフトレンジがRレンジまたはDレンジからNレンジに切り替えられて(時刻t2)、シフトレンジがNレンジであると判断されると(ステップS4のYES)、モータトルク指令値が0に設定される(ステップS6)。これにより、モータ2の出力トルクが低下(収束)し始める。
そして、NレンジからDレンジまたはRレンジへの切り替えが行われると(時刻t3)、つまり逆方向レンジ切替が行われると(ステップS5のYES)、車両ECU11のメモリに設けられた逆方向レンジ切替フラグがオン(逆方向レンジ切替フラグに1がセット)される(ステップS7)。
NレンジからDレンジまたはRレンジへの切り替えが行われても、モータトルク指令値は、0に保持される。これにより、モータ2の出力トルクは、0まで収束する。
その後、モータ2の出力トルク(実トルク)が0に収束すると(ステップS8のYES)、車両ECU11により、車両ECU11のメモリに設けられたガタ詰め判定フラグがオン(ガタ詰め判定フラグに1がセット)される(ステップS9、時刻t4)。これに応答して、車両ECU11により、モータトルク指令値がガタ詰めトルク指令値に設定され、モータ2から逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応した方向のガタ詰めトルクが出力される。ガタ詰めトルク指令値は、ガタ詰めトルクがクリープトルクよりも小さなトルクであるように設定されている。
そして、モータ2からガタ詰めトルクが予め設定された時間にわたって出力されると(ステップS10のYES)、図5に示されるように、逆方向レンジ切替フラグおよびガタ詰め判定フラグがオフ(0にリセット)される(時刻t5)。そして、車両ECU11により、逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応したトルクマップが参照されて、モータトルク指令値が設定される(ステップS11)。たとえば、逆方向レンジ切替後のシフトレンジがDレンジである場合、図2に示される正転トルクマップが参照されて、モータトルク指令値が設定される。また、逆方向レンジ切替後のシフトレンジがRレンジである場合、図3に示される逆転トルクマップが参照されて、モータトルク指令値が設定される。そして、モータトルク指令値に応じたトルクがモータ2から出力される。
ガタ詰めトルクの出力が終了した時点で(時刻t5)、モータ2の出力トルクが0に収束することなく、逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応したトルクマップに基づくモータトルク指令値が設定される。これにより、時間遅れを生じることなく、切替後のシフトレンジに対応したトルクをモータ2から出力させることができる。
このように、シフト操作により、シフトレンジがDレンジおよびRレンジの一方からNレンジに切り替えられると、これに応答して、その切替前のシフトレンジに対応したモータ2の制御におけるトルク指令値が0に設定される。これにより、モータ2の出力トルクが0に近づく。
その後、シフトレンジがNレンジからDレンジおよびRレンジの他方に切り替えられると、これに応答して、逆方向レンジ切替フラグがオンにされる。
そして、逆方向レンジ切替フラグがオンであり、かつ、モータ2の出力トルクが0になると、モータ2が制御されて、Nレンジからの切替後のシフトレンジに対応した方向のガタ詰めトルクがモータ2から所定時間にわたって出力される。ガタ詰めトルクは、モータ2から電動車両1の後輪3RL,3RRまでの動力伝達系に入力される。これにより、減速機5などに含まれるギヤが回転し、減速機5などに存在するガタが詰められる。ガタ詰めトルクがクリープトルクよりも小さなトルに設定されているので、ガタ詰めによる歯打ち音や振動の発生を抑制することができる。
そして、減速機5などに存在するガタが詰められて、モータ2からのガタ詰めトルクの出力が停止された後、逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応したモータ2の制御が開始される。そのため、逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応したモータ2の制御の開始後に、ガタ詰めによる歯打ち音や振動が発生することはない。
逆方向レンジ切替は、所定車速(この実施形態では、5km/h)以下の微車速が残った状態(微車速状態)であっても許容される。微車速状態で逆方向レンジ切替が行われても、逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応したモータ2の制御が開始される前に、ガタ詰めトルクによって減速機などに存在するガタが詰められる。よって、ガタ詰めの際および逆方向レンジ切替後のシフトレンジに対応したモータ2の制御の開始後に、ガタ詰めによる歯打ち音および振動の発生を防止することができる。
図6は、ガタ詰めトルクの出力中にアクセルペダルが踏み込まれたときの車速、シフト切替許可フラグ、シフトレンジ、逆方向レンジ切替フラグ、ガタ詰め判定フラグおよびモータトルクの時間変化を示す図である。
モータトルク指令値が0に設定されてからガタ詰め判定フラグがオフされるまでの間は、アクセル開度許可フラグがオフ(アクセル開度許可フラグに0がセット)されて、アクセルペダルが踏み込まれても、アクセル開度に基づくモータトルク指令値が設定されない。そして、ガタ詰めトルクの出力が停止され、ガタ詰め判定フラグがオフされた後、図2に示される正転トルクマップに基づいて(逆方向レンジ切替後のシフトレンジがRレンジである場合には、図3に示される逆転トルクマップに基づいて)、モータトルク指令値が設定される。これにより、ガタ詰めが完了していない時点で正転トルクマップ(逆方向レンジ切替後のシフトレンジがRレンジである場合には、逆転トルクマップ)によるモータ制御が開始されることを防止でき、歯打ち音や衝撃の発生を防止することができる。この際に、アクセルペダルの操作に対してモータ2のトルクの出力が遅れすぎないように、ガタ詰めトルクの出力時間は必要最小限の時間に設定されることが好ましい。
図7は、ガタ詰めトルクの出力前(図5,6に示される時刻t4までの期間)におけるギヤの噛合状態を示す図である。図8は、ガタ詰めトルクの出力中(図5,6に示される時刻t4から時刻t5までの期間)におけるギヤの噛合状態を示す図である。図9は、ガタ詰めトルクの出力終了時(図5,6に示される時刻t5)におけるギヤの噛合状態を示す図である。
図5,6に示される時刻t4でモータ2からガタ詰めトルクが出力されるまでは、図7に示されるように、モータ2側のギヤ41から減速機5側のギヤ42に逆転方向のトルクが作用している。
時刻t4でモータ2からガタ詰めトルクの出力が開始されると、図8に示されるように、モータ2側のギヤ41の回転トルクの方向が反転する。この時点で減速機5側のギヤ42は、微車速による回転が残っている。
そして、時刻t5になると、図9に示されるように、モータ2側のギヤ41の歯と減速機5側のギヤ42の歯とが当接し、ガタ詰めが完了する。この際、電動車両1に微車速が残っている場合、減速機5側のギヤ42の回転は、走行抵抗によって低下し、モータ2側のギヤ41の回転は、ベアリング損失によって低下する。減速機5側のギヤ42の回転の走行抵抗による低下は、モータ2側のギヤ42の回転のベアリング損失による低下よりも大きい。そのため、電動車両1に微車速が残っている場合、電動車両1が停止している場合よりも、ガタが早く詰まる。よって、電動車両1が微車速で走行しているときにガタ詰め制御が行われる場合において、電動車両1の停車中にガタ詰め制御が行われる場合と比較して、ガタ詰めトルクの大きさおよび/またはそのガタ詰めトルクが出力される時間がそれぞれ小さい値に設定されてもよい。これにより、車庫入れ時などに、さらに素早いシフトレンジの切り替えを実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、電動車両1の一例として、電気自動車を取り上げたが、本発明は、エンジンおよびモータを駆動源とするハイブリッドカーに適用することもできる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 電動車両
2 モータ
11 車両ECU(制御装置、逆方向レンジ切替許容手段、逆方向レンジ切替検出手段、フラグ制御手段、トルク指令値設定手段、ガタ詰め制御手段、切替後モータ制御手段)
21 シフトセンサ(逆方向レンジ切替検出手段)

Claims (1)

  1. 少なくとも所定車速以下の微車速状態でモータの駆動力のみによる走行が可能である電動車両の制御装置であって、
    前記微車速状態で、シフト操作によるシフトレンジの切り替えを許容するシフト切替許容手段と、
    前記シフトレンジが前進レンジ、後進レンジおよび前記前進レンジと前記後進レンジとの間の中立レンジのいずれであるかを検出するシフトレンジ検出手段と、
    前記シフトレンジ検出手段の出力に基づいて、前記シフトレンジが前記前進レンジおよび前記後進レンジの一方から前記中立レンジに切り替えられたと判断したことに応答して、その切替前の前記シフトレンジに対応した前記モータの制御におけるトルク指令値を0に設定するトルク指令値設定手段と、
    前記トルク指令値設定手段によって前記トルク指令値が0に設定された後、前記シフトレンジ検出手段の出力に基づいて、前記シフトレンジが前記中立レンジから前記前進レンジおよび前記後進レンジの前記一方とは異なる他方に切り替えられたと判断したことに応答して、逆方向レンジ切替フラグをオンにするフラグ制御手段と、
    前記逆方向レンジ切替フラグがオンであり、かつ、前記モータの出力トルクが0になったことに応答して、前記モータを制御して、前記モータから前記中立レンジからの切替後の前記シフトレンジに対応した方向のガタ詰めトルクを所定時間にわたって出力させるガタ詰め制御手段と、
    前記所定時間の経過後、前記中立レンジから切り替えられた後の前記シフトレンジに対応した前記モータの制御を実行する切替後モータ制御手段とを含む、電動車両の制御装置。
JP2012044841A 2012-02-29 2012-02-29 電動車両の制御装置 Pending JP2013183503A (ja)

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