JP2017062119A - 水素圧力計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】計測対象ガス中の水素分圧の高精度な計測が可能な水素圧力計測装置を提供する。【解決手段】水素圧力計測装置は、水素圧力センサ10と、算出部とを備える。水素圧力センサ10は、ダイアフラム11と、支持体12と、水素透過膜13とによって、水素分圧室15が形成されている。水素圧力センサ10が、計測対象ガスが存在する空間に配置されると、水素分圧室15に、水素透過膜13を介して、計測対象ガス中の水素ガスが流入する。このときの水素分圧室15の内圧は、計測対象ガス中の水素ガスの分圧と等しくなる。ダイアフラム11は、水素分圧室15の内圧と計測対象ガスの圧力との差圧によって変形する。ダイアフラム11の変形によって抵抗値が変化するピエゾ抵抗14によって、差圧を検出する。算出部は、ピエゾ抵抗14の抵抗値に基づいて検出される差圧と、計測対象ガスの圧力とに基づいて、水素ガスの分圧を算出する。【選択図】図4

Description

本発明は、水素圧力計測装置に関するものである。
特許文献1に、計測対象ガス中の水素ガスの濃度を計測する水素ガス濃度センサが開示されている。
特開2010−54355号公報
ところで、燃料電池システムでは、計測対象ガス中の水素ガスの分圧を高精度に計測できることが要求される。なお、このことは、燃料電池システムに限られず、計測対象ガス中の水素ガスの分圧の計測を行う他のシステム等においても、同様である。
本発明は上記点に鑑みて、計測対象ガス中の水素分圧の高精度な計測が可能な水素圧力計測装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
一面(11a)とその反対側の他面(11b)を有するダイアフラム(11)と、
ダイアフラムを支持するとともに、一面側に密閉空間である水素分圧室(15)を形成する支持体(12)と、
支持体とともに水素分圧室を形成し、計測対象ガス中の水素のみを透過する水素透過膜(13)と、
水素分圧室の内部空間の圧力とダイアフラムの他面側の他面側空間の圧力との差圧を検出するための検出素子(14)と、
計測対象ガスにおける水素ガスの分圧を算出する算出部(6)とを備え、
検出素子は、ダイアフラムに設けられ、差圧の変化にともなうダイアフラムの変形によって物理量が変化するものであり、
算出部は、検出素子の物理量に基づいて検出される差圧と、他面側空間の圧力とに基づいて、分圧を算出することを特徴としている。
計測対象ガスに水素ガスが含まれている場合、計測対象ガス中の水素ガスのみが水素透過膜を透過して水素分圧室に流入する。このとき、水素分圧室の内部空間の圧力は、計測対象ガス中の水素ガスの分圧と等しくなる。このため、水素分圧室の内部空間の圧力と他面側空間の圧力との差圧と、他面側空間の圧力とに基づいて、計測対象ガス中の水素ガスの分圧を算出することができる。
そして、本発明の水素分圧計測装置は、水素分圧室の内部空間の圧力と他面側空間の圧力との差圧を、ダイアフラムの変形を利用して検出する。このため、水素分圧室の内部空間の圧力の変化に伴ってダイアフラムが変形するように、ダイアフラムの厚みや材質を適切に設定することで、水素分圧の高精度な計測が可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態における燃料電池システムの一部を示す図である。 図1中の領域Aの断面図である。 図1中の水素圧力センサ10の斜視図である。 図3のB−B線での矢視断面図である。 外部ガスが窒素100%で構成されているときの第1実施形態の水素圧力センサ10の断面図である。 外部ガスが水素100%で構成されているときの第1実施形態の水素圧力センサ10の断面図である。 外部ガスが窒素50%、水素50%で構成されているときの第1実施形態の水素圧力センサ10の断面図である。 第1実施形態における水素圧力センサの製造工程を示す断面図である。 第2実施形態における水素圧力センサの断面図である。 第3実施形態における水素圧力センサの断面図である。 他の実施形態における水素圧力センサの断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明の水素圧力計測装置を燃料電池システムに適用したものである。
図1に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池2と、水素インジェクタ3と、バッファタンク4と、排気排水弁5と、制御装置6と、全圧センサ7と、水素圧力センサ10とを備えている。
燃料電池2は、基本単位となる燃料電池セルが、複数個、電気的に直列に接続されたものである。
水素インジェクタ3は、燃料電池2に水素ガスを供給するための水素供給配管8aに設けられ、燃料電池2に供給される水素ガスの圧力と流量を調整する調整弁である。
バッファタンク4は、燃料電池2から発電に使用されなかった水素ガスを燃料電池システム1の外部へ排出するための水素排出配管8bに設けられている。バッファタンク4は、燃料電池2から流出の水素ガス、窒素ガスおよび水を貯えるための容器である。
排気排水弁5は、水素排出配管8bのうちバッファタンク4よりも下流側に設けられ、バッファタンク4に蓄えられた水素ガス、窒素ガスおよび水を排出するための弁である。
制御装置6は、水素インジェクタ3、排気排水弁5等の燃料電池システム1を構成する各種電動機器の作動を制御するものである。また、制御装置6は、後述の通り、水素ガスの分圧を算出する算出部である。
全圧センサ7は、水素供給配管8a、燃料電池2および水素排出配管8bの内部のガス全体の圧力(すなわち、全圧)を検出する圧力センサである。全圧センサ7は、水素供給配管8aのうち燃料電池2と水素インジェクタ3との間の位置に配置されている。
水素圧力センサ10は、燃料電池2および水素排出配管8bの内部のガス全体における水素ガスの分圧を計測するためのセンサである。水素圧力センサ10は、図2に示すように、バッファタンク4に取り付けられている。水素圧力センサ10の配線10aが制御装置6に接続されている。
本実施形態では、制御装置6と、全圧センサ7と、水素圧力センサ10とが、水素圧力計測装置を構成している。本実施形態では、水素インジェクタ3を制御するために用いる全圧センサ7を、水素圧力計測装置を構成する全圧センサとして用いている。なお、燃料電池2および水素排出配管8bの内部のガス全体の圧力を検出する全圧センサとして、専用の圧力センサを用いてもよい。
また、本実施形態では、水素排出配管8bの内部のガスを計測対象ガスとしている。水素排出配管8bは、発電に使用されなかった水素ガスと、燃料電池2の空気極側から燃料極側へ移動した窒素ガスと、発電によって生成した水が流れる。排気排水弁5が閉じられた状態の場合、水素排出配管8b内のガス全体における窒素ガス濃度が増大して、水素排出配管8b内のガス全体における水素ガスの分圧が低下する。
そこで、後述の通り、全圧センサ7と、水素圧力センサ10と、制御装置6とによって、水素排出配管8bの内部のガス中の水素ガスの分圧を計測する。そして、制御装置6は、水素ガスの分圧値が所定値よりも低い場合に、排気排水弁5を開く。これにより、水素ガス、窒素ガスおよび水を燃料電池システム1の外部へ排出する。
次に、水素圧力センサ10の構成について説明する。
図3、4に示すように、水素圧力センサ10は、ダイアフラム11と、支持体12と、水素透過膜13と、ピエゾ抵抗14とを備えている。
ダイアフラム11は、一面11aとその反対側の他面11bとを有している。ダイアフラム11は、水素分圧の測定環境下において、変形するものである。ダイアフラム11は、シリコン酸化膜で構成されている。
支持体12は、ダイアフラム11および水素透過膜13を支持するものである。支持体12は、シリコンで構成されている。支持体12は、計測対象ガスの圧力によっては変形しない剛性を有している。支持体12は、ダイアフラム11の一面11a側に水素分圧室15を形成している。具体的には、支持体12は、一面12aとその反対側の他面12bとを有している。支持体12は、一面12aと他面12bを貫通する開口部12cが形成されている。支持体12の一面12aに、開口部12cを覆って、ダイアフラム11が配置されている。支持体12の他面12bに、開口部12cを覆って、水素透過膜13が配置されている。これにより、支持体12とダイアフラム11と水素透過膜13とによって、閉じられた空間である水素分圧室15が形成されている。本実施形態では、水素分圧室15は真空状態とされる。
水素透過膜13は、計測対象ガス中の水素のみを透過する膜である。水素透過膜13は、上述の通り、支持体12とともに水素分圧室を形成している。水素透過膜13としては、パラジウム膜が用いられる。パラジウム膜は、計測対象ガス中の水素ガスの分圧が変化したときの応答性がよく、水素ガスが素早く透過する。なお、水素透過膜として、パラジウム以外の材料で構成された膜を用いてもよい。この場合、パラジウム膜と同等の応答性を有する膜を用いることが好ましい。
ピエゾ抵抗14は、ダイアフラム11に設けられ、ダイアフラム11の変形によってピエゾ抵抗14も変形することで抵抗値が変化するものである。換言すると、ピエゾ抵抗14は、ダイアフラム11の変形に応じた検出信号を出力する。本実施形態では、このピエゾ抵抗14を、水素分圧室15の内部空間の圧力とダイアフラム11の他面11b側の他面側空間の圧力との差圧を検出するための検出素子として用いている。本実施形態では、ピエゾ抵抗14は、ダイアフラム11の他面11b上に形成されている。ピエゾ抵抗14は、シリコンで構成されている。
水素圧力センサ10は、ダイアフラム11の他面11b側に配置され、ピエゾ抵抗14を覆う保護膜16を備えている。保護膜16は、水滴を透過しない緻密性を有するものである。この保護膜16により、ダイアフラム11への水滴の付着を防止できる。このため、ピエゾ抵抗14の短絡を防ぐことができる。保護膜16としては、フッ素樹脂で構成されたものが用いられる。
水素圧力センサ10は、多孔質支持体17と、撥水性多孔質膜18とを備えている。
多孔質支持体17は、水素透過膜13に積層され、水素透過膜13を支持するものである。多孔質支持体17は、膜状である。多孔質支持体17は、水素透過膜13よりも高い剛性を有している。より具体的には、多孔質支持体17は、計測対象ガスの圧力によっては変形しない剛性を有している。多孔質支持体17は、水素ガスが通過可能な大きさの孔を有する多孔質とされている。多孔質支持体17としては、ステンレス等の金属、シリコン、セラミックス等で構成されたものが用いられる。
撥水性多孔質膜18は、水素透過膜13の計測対象ガス側に積層されている。撥水性多孔質膜18は、水素ガスが通過可能な大きさの孔を有する多孔質とされている。撥水性多孔質膜18は、撥水性を有している。撥水性多孔質膜18が水滴をはじくことにより、水素透過膜13への水滴の付着を防止でき、水滴による水素ガスの透過が阻害されることを防止できる。撥水性多孔質膜18としては、フッ素樹脂で構成されたものが用いられる。
水素圧力センサ10は、ダイアフラム11、支持体12、水素透過膜13等を支持する支持基板19を備えている。
次に、計測対象ガスにおける水素ガスの分圧の計測の原理について説明する。
水素圧力センサ10は、図2に示すように、計測対象ガス中に配置される。このため、図4に示すように、水素分圧室15の水素透過膜13側の外部空間およびダイアフラム11の他面11b側の外部空間(すなわち、他面側空間)に同一の外部ガス(すなわち、計測対象ガス)が存在する。このように、本実施形態では、ダイアフラム11の他面11b側の他面側空間に存在する他面側ガスは、計測対象ガスである。
この外部ガスに水素ガスが含まれている場合、外部ガス中の水素ガスのみが、水素透過膜13を透過して水素分圧室15に流入する。このとき、水素分圧室15の内部空間の圧力(すなわち、内圧)は、外部ガスの水素分圧と等しくなる。このため、ダイアフラム11には、内圧と外部ガスの圧力(すなわち、外圧)の差圧が加わる。この差圧の大きさに応じて、ダイアフラム11が変形する(すなわち、ダイアフラムの変位量が異なる)。
例えば、図5に示すように、外部ガスが窒素ガスのみ(すなわち、窒素100%)で構成され、外部ガスに水素ガスが含まれていない場合、水素分圧室15の内部は真空のままである。このため、外圧が100kPaのとき、内圧は、0kPaである。
図6に示すように、外部ガスが水素ガスのみ(すなわち、水素100%)で構成されている場合、水素分圧室15の内圧は外圧と等しくなる。このため、外圧が100kPaのとき、内圧は、100kPaである。
また、図7に示すように、外部ガスが水素50%と窒素50%とで構成されている場合、水素分圧室15の内圧は外部ガスの水素分圧と等しくなる。このため、外圧が100kPaのとき、内圧は、50kPaである。
したがって、ダイアフラム11の変位量は、外圧が同一であれば、外部ガスが窒素100%のときが最も大きく(図6中のダイアフラム11の波線位置参照)、外部ガスが水素100%のときが最も小さい(図6中のダイアフラム11の実線位置参照)。なお、図6中の破線で示すダイアフラム11は、外部ガスが窒素100%のときのダイアフラム11の位置を示している。
このように、差圧によってダイアフラム11が変形すると、ピエゾ抵抗14の抵抗値が変化する。このとき、ピエゾ抵抗14の抵抗値と差圧との間に所定の関係がある。そこで、ピエゾ抵抗14の抵抗値と差圧との関係を実験等によって予め求めておく。そして、ピエゾ抵抗14の抵抗値を検出し、検出したピエゾ抵抗14の抵抗値と、抵抗値と差圧との関係とに基づいて、差圧を求めることができる。
さらに、この差圧は、計測対象ガスの圧力と水素分圧との差である。したがって、この差圧と計測対象ガスの圧力とから、水素分圧を求めることができる。
そこで、制御装置6は、水素圧力センサ10におけるピエゾ抵抗14bの抵抗値に基づいて検出した差圧と、全圧センサ7で検出した計測対象ガスの圧力とに基づいて、計測対象ガスにおける水素ガスの分圧を算出する。
具体的には、制御装置6は、水素圧力センサ10の検出信号に基づいて差圧を算出するとともに、全圧センサ7の検出信号に基づいて外圧を算出する。そして、算出した外圧と差圧から水素分圧を算出する。なお、各検出信号から水素分圧を直接算出するようにしてもよい。
次に、図8を用いて、水素圧力センサ10の製造方法について説明する。
まず、図8(a)に示すように、シリコンからなる基板層101と、酸化シリコンからなる絶縁層102と、シリコンからなる活性層103とを有するSOIウェハ100を準備する。
続いて、図8(b)に示すように、活性層103にホウ素をドーピングして、ピエゾ抵抗104を形成する。
続いて、図8(c)に示すように、熱酸化または蒸着により、活性層103の表面に酸化膜105を形成した後、パターニングを行う。
続いて、図8(d)に示すように、アルミニウム膜を成膜して、電極106を形成する。なお、図8は、図4とは異なる切断位置での断面図である。このため、図4では、電極106は図示されていない。
続いて、図8(e)に示すように、基板層101のエッチングを行う。これにより、基板層101に開口部12cを形成する。開口部12cの底部となる絶縁層102がダイアフラム11を構成する。
続いて、図8(f)に示すように、水素透過膜13と多孔質支持体17と撥水性多孔質膜18とが積層された積層体を、SOIウェハ100の基板層101側に接着する。これにより、水素分圧室15が形成される。また、保護膜16をSOIウェハ100のダイアフラム11側に接着する。その後、SOIウェハ100のダイシングを行う。
このようにして、本実施形態の水素圧力センサ10が製造される。
以上の説明の通り、本実施形態の水素圧力計測装置は、水素分圧室15の内部空間の圧力とダイアフラム11の他面11b側の他面側空間に存在する計測対象ガスの圧力との差圧を、ダイアフラム11の変形を利用して検出する。このため、水素分圧室15の内部空間の圧力の変化に伴ってダイアフラム11が変形するように、ダイアフラム11の厚みや材質を適切に設定することで、水素分圧の高精度な計測が可能となる。
なお、本実施形態では、水素分圧室15の内部を真空状態としたが、窒素ガスを封入し、水素分圧室15の内部を所定圧力としてもよい。
(第2実施形態)
図9に示すように、本実施形態の水素圧力センサ10は、第1実施形態の水素圧力センサ10と同様に、ダイアフラム11、支持体12、水素透過膜13と、ピエゾ抵抗14と、多孔質支持体17、撥水性多孔質膜18とを備えている。水素分圧室15は、窒素ガスが封入されており、所定圧力とされている。
本実施形態の水素圧力センサ10は、支持体21と、支持基板22とを備えている。支持体21は、ダイアフラム11を支持するとともに、ダイアフラム11の他面11b側に他面側空間としての基準圧力室23を形成するものである。基準圧力室23は、ダイアフラム11と支持体21とによって形成された密閉空間である。基準圧力室23は、窒素ガスが封入され、所定圧力とされている。このように、本実施形態では、ダイアフラム11の他面側空間には、所定圧力とされた他面側ガスが封入されている。この他面側ガスは、計測対象ガスとは異なるガスである。このため、他面側空間の圧力は、他面側ガスの圧力である。なお、基準圧力室23の内部空間を真空状態としてもよい。この場合、他面側空間の圧力は、真空状態の圧力となる。
支持基板22は、ダイアフラム11、支持体12、水素透過膜13、支持体20等を支持する基板である。
本実施形態では、水素圧力センサ10と制御装置6とによって、水素圧力計測装置が構成されている。
そして、水素圧力センサ10によって、水素分圧室15の内部空間の圧力と基準圧力室23の内部空間の圧力との差圧を検出する。基準圧力室23の内部圧力は、所定圧力とされており、既知である。したがって、検出した差圧と基準圧力室23の内部圧力とから水素分圧室15の内部空間の圧力、すなわち、水素ガスの分圧を求めることができる。
そこで、制御装置6は、水素圧力センサ10におけるピエゾ抵抗14bの抵抗値に基づいて検出した差圧と、予め記憶装置に記憶されている基準圧力室23の内部圧力とに基づいて、計測対象ガスにおける水素ガスの分圧を算出する。具体的には、制御装置6は、水素圧力センサ10の検出信号に基づいて差圧を算出する。そして、算出した差圧と記憶されている基準圧力室23の内部圧力値から水素分圧を算出する。なお、各検出信号から水素分圧を直接算出するようにしてもよい。
水素分圧室15の内部空間の圧力とダイアフラム11の他面11b側の基準圧力室23の内部圧力との差圧を、ダイアフラム11の変形を利用して検出するので、第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、本実施形態によれば、水素ガスの分圧の算出に、基準圧力室23の内部圧力を用いている。このため、水素圧力計測装置の構成要素として、全圧センサを不要にでき、水素圧力計測装置の構成を簡略化できる。
(第3実施形態)
図10に示すように、本実施形態の水素圧力センサ10は、第1実施形態の水素圧力センサ10に対して、ピエゾ抵抗14がダイアフラム11の一面11a上に形成されている点が異なる。その他の構成は、第1実施形態と同じである。
これによれば、ピエゾ抵抗14が水素分圧室15の内部にあるので、第1実施形態の水素圧力センサ10が有する保護膜16を不要にできる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)上記各実施形態では、検出素子としてピエゾ抵抗14を用いたが、ダイアフラム11に設けられ、ダイアフラム11の一面11a側の圧力と他面11b側の圧力の差圧の変化にともなうダイアフラム11の変形によって物理量が変化するものであれば、他の検出素子を用いてもよい。他の検出素子としては、例えば、ダイアフラム11の変形により固有振動数が変化する振動子が挙げられる。この場合、振動子の固有振動数を検出し、検出した固有振動数と、予め求められている固有振動数と差圧との関係とに基づいて、差圧を求めることができる。
(2)第1実施形態の水素圧力センサ10を用いて、氷点下の環境下で水素分圧を計測する場合がある。この場合、何らかの理由により、撥水性多孔質膜18の表面に水滴が付着し、付着した水滴が凍結すると、水素ガスの水素透過膜13の透過が阻害されてしまう。これが、応答性の低下につながってしまう。同様に、保護膜16の表面に水滴が付着し、付着した水滴が凍結すると、ダイアフラム11の変形が阻害されてしまう。これが、計測精度の低下につながってしまう。
そこで、第1実施形態の水素圧力センサ10において、図11に示すように、水素透過膜13の表面上にヒータ31を形成するとともに、ダイアフラム11の一面11a上にヒータ32を形成する。ヒータ31、32によって水素透過膜13、ダイアフラム11を加熱することで、水滴の凍結を防ぐことができる。よって、応答性の低下や計測精度の低下を回避することができる。
(3)上記各実施形態では、本発明の水素圧力計測装置を、燃料電池システム1に適用したが、他のシステムや装置に適用してもよい。
(4)上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
1 燃料電池システム
6 制御装置
11 ダイアフラム
12 支持体
13 水素透過膜
14 ピエゾ抵抗
15 水素分圧室
16 保護膜
17 多孔質支持体
18 撥水性多孔質膜

Claims (8)

  1. 一面(11a)とその反対側の他面(11b)を有するダイアフラム(11)と、
    前記ダイアフラムを支持するとともに、前記一面側に密閉空間である水素分圧室(15)を形成する支持体(12)と、
    前記支持体とともに前記水素分圧室を形成し、計測対象ガス中の水素のみを透過する水素透過膜(13)と、
    前記水素分圧室の内部空間の圧力と前記ダイアフラムの前記他面側の他面側空間の圧力との差圧を検出するための検出素子(14)と、
    前記計測対象ガスにおける水素ガスの分圧を算出する算出部(6)とを備え、
    前記検出素子は、前記ダイアフラムに設けられ、前記差圧の変化にともなう前記ダイアフラムの変形によって物理量が変化するものであり、
    前記算出部は、前記検出素子の物理量に基づいて検出される前記差圧と、前記他面側空間の圧力とに基づいて、前記分圧を算出することを特徴とする水素圧力計測装置。
  2. 前記検出素子は、前記ダイアフラムの変形によって抵抗値が変化するピエゾ抵抗であることを特徴とする請求項1に記載の水素圧力計測装置。
  3. 前記検出素子は、前記ダイアフラムの変形によって固有振動数が変化する振動子であることを特徴とする請求項1に記載の水素圧力計測装置。
  4. 前記水素透過膜に積層され、前記計測対象ガスの圧力によっては変形しない剛性を有し、前記水素透過膜を支持する多孔質支持体(17)を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の水素圧力計測装置。
  5. 前記水素透過膜の前記計測対象ガス側に積層された撥水性多孔質膜(18)を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の水素圧力計測装置。
  6. 前記他面上に前記検出素子が配置されており、
    前記他面側に配置され、前記検出素子を覆う保護膜(16)を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の水素圧力計測装置。
  7. 前記ダイアフラムを支持するとともに、前記他面側に前記他面側空間としての基準圧力室(23)を形成する支持体(21)を備え、
    前記基準圧力室は、所定圧力とされた密閉空間であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の水素圧力計測装置。
  8. 前記検出素子は、前記一面上に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の水素圧力計測装置。
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