JP2017058402A - レンズ位置調整装置、及び光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作部材の操作性やレンズホルダの停止位置精度を確保しつつ、省スペース化を可能にしてレンズ位置調整装置の小型化を実現する技術を提供する。
【解決手段】レンズ位置調整装置は、操作部材2と、フォロア10を有するレンズホルダと、レンズホルダの光軸と直交する方向に回動軸6aを有するベース部材6と、フォロア10に係合するカム溝7aとギア部7bとを有し、回動軸6aに回動可能に保持されて、回動することにより、カム溝7aとフォロア10との係合により、レンズホルダを光軸方向に移動させるカム部材7と、操作部材2の操作に連動して回転し、カム部材7のギア部7bに噛合するギア部材18と、カム部材7のベース部材6の側に配置され、カム部材7を径方向の外側に付勢する付勢手段8,9と、を備える。ギア部7bとギア部材18との噛合部と、フォロア10と、回動軸6aの中心と、付勢手段8,9がカム部材7を付勢する方向とは、略直線上に配置されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、例えばデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の光学機器に搭載されるレンズ位置調整装置に関し、特にレンズを光軸方向に移動させるファインダ装置の視度調整機構等に好適なレンズ位置調整装置に関する。
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の光学機器では、光学式もしくは電子式のファインダ装置が設けられるものがある。また、ファインダ装置として、近視や遠視等の撮影者であっても裸眼で被写体のピントを合わせやすいように、少なくとも一枚のレンズを光軸方向に移動させる視度調整機構を有するものがある。
従来、例えば、操作ダイアルと、操作ダイアルの回動に連動してレンズホルダを光軸方向に移動させるカム部材と、操作ダイアルの回動操作時にクリック力を発生させるクリック機構とを備える視度調整機構が提案されている(特許文献1)。この提案では、カム部材の外周面に形成されたクリック溝に対して、板バネにより付勢された状態のクリックピンを係合させ操作ダイアルを任意の角度で停止させている。また、板バネにより操作ダイアルを側面から径方向に付勢して片寄せすることで、操作ダイアルとそれを支持する回転軸との間の微小なガタを吸収して、レンズホルダの停止位置の精度向上を図っている。
ところで、視度を調整する際は、撮影者がファインダ装置を覗き込み、表示された画像や文字等の情報を確認しながら操作ダイアルを回転操作する。このとき、右手はカメラ本体のグリップ部を把持した状態であるため、操作ダイアルは、左手で容易に操作可能で、かつ人差し指又は親指が届きやすい位置に配置されるのが好ましい。
そこで、組立方法や意匠などのレイアウトの制約を受けにくいように、操作ダイアルの駆動伝達系を2分割して、構成部品のレイアウトの自由度を高めた技術が提案されている(特許文献2)。この提案では、操作ダイアルと一体に回転する視度調整ギアと、クリックバネ部材とを外観部品である上面カバー側に配置し、レンズユニットを移動させるカム部材をファインダ装置側に配置している。
そして、ファインダ装置に上面カバーを組み付ける際、視度調整ギアとカム部材のギア部とを噛合させる。これにより、操作ダイアルの回転をカム部材に伝達することでき、レンズユニットを光軸方向に移動して任意の視度に調整することができる。
特開2008−187334号公報 特開2002−72292号公報
しかし、上記特許文献1及び2では、いずれも比較的ばね定数が大きく、かつ安定した付勢力を維持するために比較的大きいサイズの板バネを用いて操作ダイアルを任意の角度に停止させている。そのため、板バネの占有スペースが大きくなる。また、板バネ自身のサイズの他に、板バネをベース部材や外観部品に固定するため、ビスや係合爪を配置するスペースが必要となり、装置の大型化を招く原因になる。
また、上記特許文献1では、レンズホルダの移動量がほぼ操作ダイアルの直径で決まってしまうため、操作ダイアルの小径化は困難である。更に、操作ダイアルの操作可能な回転角度が最大でも0から180°までと限られており、回転角度1°当たりにおけるレンズホルダの移動量も一定ではなく、円弧形状に沿って変動するため、視度の微調整が難しい。
そこで、本発明は、操作部材の操作性やレンズホルダの停止位置精度を確保しつつ、省スペース化を可能にしてレンズ位置調整装置の小型化を実現する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ位置調整装置は、操作部材と、フォロアを有するレンズホルダと、前記レンズホルダの光軸と直交する方向に回動軸を有するベース部材と、前記フォロアに係合するカム溝とギア部とを有し、前記回動軸に回動可能に保持されて、回動することにより、前記カム溝と前記フォロアとの係合により、前記レンズホルダを光軸方向に移動させるカム部材と、前記操作部材の操作に連動して回転し、前記カム部材の前記ギア部に噛合するギア部材と、前記カム部材の前記ベース部材の側に配置され、前記カム部材を径方向の外側に付勢する付勢手段と、を備え、前記カム部材の前記ギア部と前記ギア部材との噛合部と、前記フォロアと、前記回動軸の中心と、前記付勢手段が前記カム部材を付勢する方向と、が略直線上に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、操作部材の操作性やレンズホルダの停止位置精度を確保しつつ、省スペース化を可能にしてレンズ位置調整装置の小型化を実現することができる。
本発明の光学機器の実施形態の一例であるデジタルカメラを背面側から見た斜視図である。 (a)はファインダ装置の斜視図、(b)は(a)に示すファインダ装置の分解斜視図である。 ファインダ装置のベース部材の内部構成部品を分解した斜視図である。 (a)はカム部材の斜視図、(b)は(a)に示すカム部材を裏面側から見た斜視図である。 ファインダ装置を背面側から見た図である。 (a)は図5のS1−S1線断面図、(b)は(a)の状態からカム部材がプラス側の端まで回動した状態を示す断面図である。 図6(b)に示す状態でアイピースカバーをベース部材に組み付ける様子を背面側から見た斜視図である。 (a)はファインダ装置の背面図、(b)は(a)のS2−S2線断面図である。 (a)は視度が略中間に調整された状態での図8のS2−S2線断面図、(b)は視度がマイナス側の端に調整された状態での図8のS2−S2線断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
図1は、本発明の光学機器の実施形態の一例であるデジタルカメラを背面側から見た斜視図である。
本実施形態のデジタルカメラは、図1に示すように、カメラ本体100の正面側(被写体側)にレンズ鏡筒101が設けられ、カメラ本体100の背面側には、LCD等の表示ユニット3が開閉方向に回動可能に設けられている。カメラ本体100の上面部には、ファインダ装置1Aが設けられ、ファインダ装置1Aの上面部には、不図示のストロボ装置等のアクセサリーが着脱可能に装着されるアクセサリーシュー4が設けられている。
ファインダ装置1Aは、カメラ本体100の外装の一部を構成するアイピースカバー1を有し、カメラ本体100を背面側から見てアイピースカバー1の左側の側部には、視度調整機構を構成する操作ダイアル2が回転操作可能に設けられている。アイピースカバー1には、ファインダ装置1Aの光学的に有効な範囲よりも大きな開口部が設けられ、開口部の内部には、保護ガラス5が撮影者側に露出して設けられている。視度調整機構は、本発明のレンズ位置調整装置の一例に相当し、操作ダイアル2は、本発明の操作部材の一例に相当する。
そして、撮影者がファインダ装置を覗き込む際、撮影者の鼻や頬が表示ユニット3や保護ガラス5に接触するのを防ぐため、アイピースカバー1は、カメラ本体100の背面側に突出して設けられている。また、撮影者は、保護ガラス5を覗き込んでカメラ本体100を右手で把持した状態で、左手で操作ダイアル2を回転操作することができる。なお、本実施形態における視度調整機構の視度調整範囲は、マイナス側の端である−4.0diopterからプラス側の端である+2.0diopterまでの範囲で調整が可能である。
図2(a)はファインダ装置1Aの斜視図、図2(b)は図2(a)に示すファインダ装置1Aの分解斜視図である。
図2に示すように、ファインダ装置1Aは、各構成部品を収納及び保持し、ファインダ装置1Aの外形を形成するベース部材6を有する。カメラ本体100を背面側から見てベース部材6の左側面には、光軸方向と直交する方向(カメラ本体100の左右方向)に突出する回動軸6aが設けられ、回動軸6aには、カム部材7が回動可能に保持される。カム部材7の内部には、カム部材7を径方向の外側へ付勢する金属製等のピン8とコイルバネ9が収納される。
ベース部材6の回動軸6a側の側面には、回動軸6aに向けて延びる長孔6bが形成され、長孔6bには、フォロアピン10が外側へ突出した状態で挿入される。長孔6bは、ファインダ装置1Aの内部空間と連通しているため、カム部材7によって長孔6bの全域を覆ってファインダ装置1Aの内部空間を密閉することで、異物の混入や光漏れを防止している。
ベース部材6のカメラ本体100の背面側には、保護ガラス5が設けられ、ベース部材6のカメラ本体100の正面側には、表示パネル11が設けられている。表示パネル11は、表示画面と制御部とを有し、不図示の回路基板と接続されることで、ファインダ装置1Aの表示手段として機能する。表示パネルカバー12は、ベース部材6に係合した状態でビス等により締結され、表示パネル11をベース部材6に固定する。
図3は、ファインダ装置1Aのベース部材6の内部構成部品を分解した斜視図である。図3において、板金部材13は、保護ガラス5を保持する部材である。カバー部材14は、保護ガラス5を固定すると共に、ベース部材6の開口を塞ぐ部材である。レンズホルダユニット15は、レンズホルダ150、第1レンズ151、第2レンズ152、第3レンズ153、第1スペーサ154、第2スペーサ155、ゴム部材156、及びレンズカバー157を有し、ベース部材6の内部に収納される。
レンズホルダ150の側面には、フォロアピン10が圧入される。第1スペーサ154は、第1レンズ151と第2レンズ152との光軸方向の間隔を調整し、第2スペーサ155は、第2レンズ152と第3レンズ153との光軸方向の間隔を調整する。ゴム部材156は、第3レンズ153に圧接する。
第1レンズ151、第1スペーサ154、第2レンズ152、第2スペーサ155、第3レンズ153、及びゴム部材156は、それぞれ順にレンズホルダ150の内部へ嵌め込まれる。そして、レンズカバー157をレンズホルダ150に爪係合させることにより、ゴム部材156が光軸方向に弾性変形して圧縮される。これにより、それぞれのレンズ151〜153が片寄せされて精度良く保持されると共に、レンズホルダユニット15の内部空間が密閉される。
ガイドバー16は、レンズホルダユニット15を貫通してレンズホルダユニット15を光軸方向に案内する。ガイドバー16の一端は、ベース部材6に保持され、他端はカバー部材14に保持されている。ゴム部材17は、ベース部材6と表示パネル11との間で弾性的に圧縮した状態で挟み込まれる。
図4(a)はカム部材7の斜視図、図4(b)は図4(a)に示すカム部材7を裏面側から見た斜視図である。
図4(b)に示すように、カム部材7の裏面側には、カム溝7a及びストッパ部7c,7dが形成されている。カム溝7aは、周方向に所定の角度θの範囲で形成され、レンズホルダ150の側面に圧入されるフォロアピン10が摺動して、レンズホルダユニット15を光軸方向に移動させる。
ストッパ部7c,7dのうち、ストッパ部7cは、マイナス側のストッパ部であり、ストッパ部7dは、プラス側のストッパ部である。なお、ストッパ部7c,7dの詳細については、後述する。カム部材7の外周部には、ギア部7bがカム溝7aと同一の角度θ範囲に形成されている。ギア部7bは、カム溝7aの外周側で、カム部材7の径方向から見てカム溝7aに重なった位置に配置されている。
図4(b)に示す角度θは、本実施形態では、約150°に設定されている。撮影者が操作ダイアル2を回転操作すると、カム部材7は、角度θの範囲で回動し、レンズホルダユニット15をカム溝7aの形状に沿って移動させる。マイナス側のストッパ部7cからプラス側のストッパ部7dまでの領域は、カム溝7aの領域に対して回動中心を挟んだ反対側でカム部材7の径方向に対向して配置されている。
次に、図5乃至図8を参照して、ベース部材6へのカム部材7及びアイピースカバー1の組み付け手順を説明する。
図5は、ファインダ装置1Aを背面側から見た図である。図6(a)は図5のS1−S1線断面図、図6(b)は図6(a)の状態からカム部材7がプラス側の端まで回動した状態を示す断面図である。
図6(a)に示す状態では、カム部材7がマイナス側の端で係止されている。ベース部材6には、マイナス側のストッパ部6c及びプラス側のストッパ部6dが設けられており、ベース部材6のマイナス側のストッパ部6cからプラス側のストッパ部6dまでの領域は、ベース部材6の側面に突出する凸形状に形成されている。
一方、カム部材7のマイナス側のストッパ部7cからプラス側のストッパ部7dまでの領域は、凹形状に形成されている。したがって、ベース部材6の側面の凸形状部がカム部材7の凹形状部に嵌め込まれて、それぞれに対応するストッパ部どうしが当接することで、カム部材7は、視度調整の限界である角度θを超えて回動できないよう規制される。
前述したピン8とコイルバネ9とは、ベース部材6の側面から突出して設けられたマイナス側のストッパ部6cとプラス側のストッパ部6dとの間の凸形状部にカム部材7の径方向に埋め込まれるように配置される。本来コイルバネは、押し込み量に対する荷重の変動やばらつきを抑えようとすると、巻き径が大きいほうが有利である。しかし、コイルバネが大きくなると、コイルバネと共にそれを保持する部品まで大型化し、視度調整機構の小型化が困難となる。
そこで、本実施形態では、ピン8とコイルバネ9とをカム部材7の内側で、かつベース部材6の側面に形成されたストッパ部6c,6d間の凸形状部に対してカム部材7の径方向に埋め込むようにして収納することで、スペースの効率化を実現している。このとき、ピン8とコイルバネ9とは、カム部材7によって覆われており、カム部材7のストッパ部7c,7d間の凹形状部を摺動しながら支持されるため、ベース部材6から脱落することはない。そして、コイルバネ9は、ピン8を介して常に安定的にカム部材7を径方向の外側へ付勢している。
図6(a)に示すように、カム部材7をベース部材6に組み付けると、カム部材7の凹形状部の周方向の一方の端壁であるマイナス側のストッパ部7cとベース部材6のマイナス側のストッパ部6cとが当接した状態となる。そのため、この状態で更にカム部材7を図の時計回りに回転させることはできない。このとき、カム溝7aは、フォロアピン10に係合しており、レンズホルダユニット15は、光軸方向における正面側の端、つまり、最もマイナス側の視度である−4.0diopterに位置している。
これに対して、図6(b)の状態では、カム部材7が図の反時計回りに回転し、カム部材7の凹形状部の周方向の他方の端壁であるプラス側のストッパ部7dとベース部材6のプラス側のストッパ部6dとが当接している。このとき、フォロアピン10は、図6(a)と比較して光軸方向における背面側の端、つまり、最もプラス側の視度である+2.0diopterに移動している。
ところで、カム部材7のマイナス側のストッパ部7cとプラス側のストッパ部7dとは、径方向に異なる位置に設けられている。具体的には、マイナス側のストッパ部7cが径方向の内側に設けられ、プラス側のストッパ部7dが径方向の外側に設けられている。これは、より剛性の高い箇所で回転力を受けるために、カム溝7aの形状に応じてプラス側とマイナス側とで非対称としたものである。
具体的に説明すると、図6(a)に示すように、マイナス側の端では、カム溝7aが径方向外側に配置されており、カム部材7のマイナス側のストッパ部7cは、これを避けて径方向内側に配置されている。同様に、図6(b)に示すように、プラス側の端では、カム溝7aが径方向内側に配置されており、カム部材7のプラス側のストッパ部7dは、これを避けて径方向外側に配置されている。
次に、ベース部材6にカム部材7及びアイピースカバー1を組み付ける際のそれぞれの作業性を改善する方法について説明する。
前述したように、カム部材7は、ベース部材6の側面から回動軸6aに組み付けられる(図2(b)参照)。このとき、コイルバネ9は、自由長で伸長した状態であり、カム部材7を組み付けるまでは、ピン8の先端が図6(a)に示す位置より径方向の外側へ突出している。
そこで、本実施形態では、カム部材7のストッパ部7c,7d間の凹形状部において、ストッパ部7c側の内周部にピン8の誘い込み形状部7eを形成し、ストッパ部7d側の内周部にピン8の引き込み形状部7fを形成している。誘い込み形状部7eは、ベース部材6へのカム部材7の組み込み位相に形成され、引き込み形状部7fは、ギア部7bと視度調整ギア18とが噛合する位相に形成され、それぞれ径方向外側に向けて次第に幅狭となる略テーパ凹溝である。
これにより、ピン8が誘い込み形状部7eに係合して滑りながら押し込まれ、カム部材7の内部に誘い込まれて図6(a)に示す状態に至る。そして、図6(a)の状態からカム部材7を反時計回りに回転させると、コイルバネ9の付勢力に抗してピン8が径方向内側に退避して誘い込み形状部7eから離脱する。
その後、ピン8は、誘い込み形状部7eから引き込み形状部7fまでの間の領域において、カム部材7の内周面に沿って摺動しながら引き込み形状部7fに係合し、図6(b)に示す状態に至る。このピン8が引き込み形状部7fに係合する際に、コイルバネ9が伸長してクリック力を発生し、カム部材7の回転が規制される。
ここで、前述したように、カム溝7aとギア部7bとは径方向に重ねて配置され、誘い込み形状部7eから引き込み形状部7fまでの間の領域、つまりピン8の摺動領域は、カム溝7aに対して径方向に対向して配置されている(図6参照)。このため、周方向においては、カム溝7a及びギア部7bの領域とピン8が摺動する領域とを360°の角度範囲内に収め、かつ径方向においては、全周でギア部7bの歯先円の直径内に収めることで、スペースの効率化を実現している。
図7は、図6(b)に示す状態でアイピースカバー1をベース部材6に組み付ける様子を背面側から見た斜視図である。
図6(b)に示す状態からカム部材7を時計回りに回転させようとすると、ピン8が引き込み形状部7fから抜け出すだけの回転トルクが必要となる。少なくともこのときの保持力は、レンズホルダユニット15の自重よりも大きい荷重に設定されているため、不用意にカム部材7が回転することはない。これにより、ベース部材6にアイピースカバー1を組み付ける際、図7に示すように、ファインダ装置1Aの視度は常にプラス側の端に調整された状態で保持され、安定した組立作業が可能となる。
図8(a)はファインダ装置1Aの背面図、図8(b)は図8(a)のS2−S2線断面図である。
図8(b)に示す状態では、カム部材7がプラス側の端まで回転して係止されている。このとき、ファインダ装置1Aの視度は、最もプラス側となる+2.0diopterに調整されている。
操作ダイアル2には、操作ダイアル2の回転操作に連動して操作ダイアル2と一体に回転する視度調整ギア18が設けられている。アイピースカバー1をベース部材6に組み付けると(図7参照)、図8(b)に示すように、カム部材7のギア部7bと視度調整ギア18とが噛合状態となる。視度調整ギア18は、本発明のギア部材の一例に相当する。
ここで、カム部材7のギア部7bと視度調整ギア18との噛合部と、フォロアピン10と、ベース部材6の回動軸6aの中心と、コイルバネ9がピン8を付勢する方向とが、略直線上に配置されている。視度調整ギア18とカム部材7のギア部7bとは、互いに噛合することによって離れようとする方向に反力を受ける。
カム部材7と回動軸6aとは嵌め合いの関係となっており、カム部材7と回動軸6aとの間には微小なガタが存在する。しかし、本実施形態の前述した配置にすることで、視度調整ギア18とカム部材7のギア部7bとの噛合部での反力とコイルバネ9の付勢力との方向が略同一方向となり、このガタが常に片寄せされることになる。
これにより、姿勢差などによるレンズホルダユニット15の位置ずれを抑制し、また、カム部材7に適度な回動負荷を与えることで、レンズホルダユニット15の停止位置精度を向上させている。なお、ここでいう略直線上とは、前記噛合部での反力とコイルバネ9の付勢力の互いの力の向きが反発したり、相殺したりしない関係であることを意味し、厳密な直線であることを意味するものではない。即ち、多少のずれや傾きを設けたものも本発明に含まれる。
図9(a)は視度が略中間となる−1.0diopterに調整された状態での図8のS2−S2線断面図、図9(b)は視度がマイナス側の端となる−4.0diopterに調整された状態での図8のS2−S2線断面図である。
撮影者が操作ダイアル2を回転操作した場合、それに連動してカム部材7が回動し、レンズホルダユニット15が光軸方向に移動する。ここで、操作ダイアル2の操作角度に対してレンズホルダユニット15の移動量が相対的に大きいと、視度の変化が敏感となり微調整が難しい。
そこで、本実施形態では、カム部材7のギア部7bの歯数を視度調整ギア18の歯数よりも多くすることで、操作ダイアル2の回転を減速させてカム部材7に伝達する構成としている。つまり、カム部材7の回動角度は最大でもθであるのに対し、操作ダイアル2の回転操作可能な角度はθよりも大きくなる。これにより、近視や遠視等の撮影者であっても、裸眼でファインダ装置1Aの表示画面のピントを微調整することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、操作ダイアル2に対して回転方向の摺動抵抗を付加するピン8及びコイルバネ9をカム部材7の内部に配置し、その付勢方向をカム部材7の径方向とすることで、視度調整機構の薄型化を実現している。
また、本実施形態では、操作ダイアル2からレンズホルダユニット15への駆動伝達が視度調整ギア18とカム部材7のギア部7bとで分割されているため、組立方法や意匠に応じて操作ダイアル2を操作しやすい位置に配置することができる。
更に、本実施形態では、カム部材7のギア部7bと視度調整ギア18との噛合部と、フォロアピン10と、ベース部材6の回動軸6aの中心と、コイルバネ9がピン8を付勢する方向とを略直線上に配置している。これにより、カム部材7と回動軸6aとの間の微小なガタを吸収してレンズホルダユニット15の停止位置精度を向上させることができる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
2 操作ダイアル
3 表示ユニット
6 ベース部材
6a 回動軸
7 カム部材
7b ギア部
8 ピン
9 コイルバネ
10 フォロアピン
11 表示パネル
15 レンズホルダユニット
18 視度調整ギア

Claims (11)

  1. 操作部材と、
    フォロアを有するレンズホルダと、
    前記レンズホルダの光軸と直交する方向に回動軸を有するベース部材と、
    前記フォロアに係合するカム溝とギア部とを有し、前記回動軸に回動可能に保持されて、回動することにより、前記カム溝と前記フォロアとの係合により、前記レンズホルダを光軸方向に移動させるカム部材と、
    前記操作部材の操作に連動して回転し、前記カム部材の前記ギア部に噛合するギア部材と、
    前記カム部材の前記ベース部材の側に配置され、前記カム部材を径方向の外側に付勢する付勢手段と、を備え、
    前記カム部材の前記ギア部と前記ギア部材との噛合部と、前記フォロアと、前記回動軸の中心と、前記付勢手段が前記カム部材を付勢する方向と、が略直線上に配置されていることを特徴とするレンズ位置調整装置。
  2. 前記カム部材は、前記ベース部材に形成された凸形状部に対して回動可能に嵌め込まれる凹形状部を有し、前記凹形状部の周方向の端壁が前記凸形状部に当接することで前記カム部材の回動角度の範囲が規制されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ位置調整装置。
  3. 前記凸形状部に当接する前記凹形状部の周方向の一方の端壁は、前記凸形状部に当接する前記凹形状部の周方向の他方の端壁より径方向の内側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ位置調整装置。
  4. 前記付勢手段は、前記ベース部材の前記凸形状部に収納されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のレンズ位置調整装置。
  5. 前記カム部材の前記ギア部は、前記カム溝の外周側で、前記カム部材の径方向から見て前記カム溝に重なった位置に配置され、
    前記凹形状部の領域は、前記カム溝の領域に対して径方向に対向して配置されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のレンズ位置調整装置。
  6. 前記ベース部材は、前記レンズホルダの前記フォロアが貫通する長孔を有し、前記長孔は、前記カム部材により覆われていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレンズ位置調整装置。
  7. 前記カム部材の前記ギア部の歯数は、前記ギア部材の歯数よりも多いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレンズ位置調整装置。
  8. 前記付勢手段は、前記カム部材の内周部を摺動するピンと、前記ピンを前記カム部材の内周部に向けて付勢するコイルバネとを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレンズ位置調整装置。
  9. 前記カム部材は、前記ベース部材への前記カム部材の組み込み位相に、前記ピンの誘い込み形状部を有することを特徴とする請求項8に記載のレンズ位置調整装置。
  10. 前記カム部材は、前記ギア部と前記ギア部材とが噛合する位相に、前記ピンの引き込み形状部を有することを特徴とする請求項8又は9に記載のレンズ位置調整装置。
  11. レンズ位置調整装置を備える光学機器であって、
    前記レンズ位置調整装置として、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のレンズ位置調整装置を備えることを特徴とする光学機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3657245A1 (en) * 2018-11-22 2020-05-27 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Diopter adjustment mechanism and optical instrument including diopter adjustment mechanism
JP2022037605A (ja) * 2020-08-25 2022-03-09 ビクター ハッセルブラッド アクチボラーグ ファインダ装置

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