JP2017167492A - 光量調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽根部材の永久変形を抑止し高精度な開口径を常に確保し得る光量調整装置を提供する。【解決手段】複数の羽根部材13と、開口11aを有し該開口の周囲に複数の羽根部材のそれぞれが回動可能に配置され複数の羽根部材が該回動により所望の開口径を形成可能とするための支持部材11と、開口中心周りに回転可能で該回転により複数の羽根部材による開口径を決定する羽根駆動部材12と、羽根駆動部材に設けられ一端部(A1)で羽根駆動部材による最大開口径を形成させ、途中(A2)で羽根駆動部材による最小開口径を形成させ、これに連続して繋がり最小開口径より大きく最大開口径未満の間で羽根駆動部材による複数の羽根部材による開口径を形成させる他端部(A3)を有する径路12xからなるカム孔12cと、羽根部材に設けられカム孔に係合する係合ピン13aとからなるカム手段とを具備する。【選択図】図2

Description

この発明は、電動駆動源により複数の羽根部材を駆動させて光学機器の光学系を透過する光量を調整する光量調整装置に関するものである。
従来、撮像機器等の光学機器に設けられる撮像光学系等の光学系を含むレンズ装置等においては、上記光学系を透過する光量調整のために、その光路上に設けられたいわゆる絞り装置等と呼ばれる光量調整装置を具備しているものがある。
従来の光量調整装置としては、例えば特開2011−2754号公報に開示されているように、光軸の周囲に配設された複数の羽根部材を光軸に平行な軸周りに回動させて開口の口径(開口径という)を変化させる構成のものが一般に周知である。この場合において、上記複数の羽根部材は、例えばステッピングモータ等の電動駆動源を用いて駆動されるように構成されている。
また、従来構成の光量調整装置においては、複数の羽根部材のそれぞれは、駆動速度の向上や停止精度の向上を目的として、例えばトーションバネ等の付勢力が付加されるように構成されている。このような構成によって、各羽根部材は開口を狭める方向(絞る方向)、即ち最小絞りとなる方向に常に付勢されている。
特開2011−2754号公報
ところが、上記特開2011−2754号公報等によって開示されている従来構成の光量調整装置においては、上記電動駆動源に電力が供給されていない状態となったときには、複数の羽根部材が付勢部材による付勢力を受けることによって、当該複数の羽根部材によって形成される開口は常に設定し得る最小の開口径となる。
複数の羽根部材によって形成される最小開口径が充分に小さい場合、複数の羽根同士が重なり合った状態で変形した形態となっていることがある。例えば、機器を使用せずに、つまり電源オフ状態で長期間放置しておくと、複数の羽根同士が重なり合い変形した状態のまま放置されることになる。すると、複数の羽根部材に変形が生じてしまう可能性がある。複数の羽根部材に変形が生じてしまうと、機器の使用時において所望する開口径の精度を確保することができないばかりか、遮光性に影響を与えてしまう等の問題点が生じる可能性がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、複数の羽根部材の永久変形を抑止することができ、高精度な開口径を常に確保することのできる光量調整装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の光量調整装置は、複数の羽根部材と、開口を有し、該開口の周囲に上記複数の羽根部材のそれぞれが回動可能に配置され、上記複数の羽根部材が該回動により所望の開口径を形成可能とするための支持部材と、上記開口中心周りに回転可能で、該回転により上記複数の羽根部材による開口径を決定する羽根駆動部材と、上記羽根部材若しくは上記羽根駆動部材に設けられ、一端部で上記羽根駆動部材による最大開口径を形成させ、途中で上記羽根駆動部材による最小開口径を形成させ、これに連続して繋がり、上記最小開口径より大きく上記最大開口径未満の間で上記羽根駆動部材による上記複数の羽根部材による開口径を形成させる他端部を有する径路からなるカム孔と、上記羽根駆動部材若しくは上記羽根部材に設けられ上記カム孔に係合する係合ピンとからなるカム手段と、を具備した。
本発明によれば、複数の羽根部材の永久変形を抑止することができ、高精度な開口径を常に確保することのできる光量調整装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の光量調整装置の正面図 図1の光量調整装置の分解斜視図 図1の光量調整装置における羽根駆動部材を取り出して示す(図2の矢印[2]で示す側から見た)正面図 図3の矢印符号[4]で示す領域(主にカム孔)を拡大して示す要部拡大平面図 図1の光量調整装置が適用されるレンズ装置の概略構成を示すブロック構成図 図1の光量調整装置の羽根部材制御の処理シーケンス(サブルーチン)を示すフローチャート
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。以下の説明に用いる各図面は模式的に示すものであり、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさで示すために、各部材の寸法関係や縮尺等を各構成要素毎に異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、これら各図面に記載された構成要素の数量や構成要素の形状や構成要素の大きさの比率や各構成要素の相対的な位置関係等に関し、図示の形態のみに限定されるものではない。
図1〜図6は、本発明の一実施形態を示す図である。このうち、図1は、本発明の一実施形態の光量調整装置の正面図である。図2は、図1の光量調整装置の分解斜視図である。図3は、本実施形態の光量調整装置における羽根駆動部材を取り出して示す正面図である。図4は、図3の矢印符号[4]で示す領域(主にカム孔)を拡大して示す要部拡大平面図である。なお、図3、図4は、図2の矢印[2]で示す側から羽根駆動部材を見た際の様子を示している。
図5は、本実施形態の光量調整装置が適用されるレンズ装置の概略構成を示すブロック構成図である。図6は、本実施形態の光量調整装置の羽根部材制御の処理シーケンス(サブルーチン)を示すフローチャートである。
本実施形態は、例えば撮像機器等の光学機器において設けられる撮像光学系等の光学系を含んで構成されるレンズ装置に具備される光量調整装置を例示するものである。即ち、本実施形態の光量調整装置1は、具体的には、例えばスチルカメラやビデオカメラ等の撮像機器(不図示)におけるレンズ装置(不図示)を例示する。なお、レンズ装置は、撮像機器に対して一体に構成した形態のものであってもよいし、撮像機器に対して着脱自在に構成したいわゆる交換レンズ形態のものであってもよい。本実施形態においては、交換用のレンズ装置として例示する。
本実施形態の光量調整装置1は、絞り機構ユニット2(機械的構成部)と、この絞り機構ユニット2を駆動するための駆動源となる駆動モータ16(電気的構成部)とを有して構成される。
図1に示すように、本実施形態の光量調整装置1において、上記絞り機構ユニット2は、光束が通過する開口を有して構成されている。上記絞り機構ユニット2は、上記開口の外周領域において、上記光束の光軸Oに平行な軸周りに回動可能に設けられ、開口を形成するための複数の羽根部材13(詳細は後述する)を具備して構成されている。
そして、上記駆動モータ16は、上記絞り機構ユニット2における上記複数の羽根部材13を所定のタイミングで駆動することによって、上記複数の羽根部材13を上記開口に対して光軸Oに直交する方向に進退させ得るように構成されている。これにより、上記絞り機構ユニット2は、光軸Oに沿う光束が通過する開口の口径(以下、開口径という)を変化させ決定する機構を構成する。
なお、駆動モータ16は、当該光量調整装置1が適用される機器、例えばレンズ装置100に設けられた制御手段21(図5参照)によって駆動制御される。ここで、制御手段21は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向け集積回路)等を含む制御回路からなる。
上記絞り機構ユニット2の詳細構成は以下の通りである。即ち、上記絞り機構ユニット2は、図2に示すように、支持部材である固定枠部材11と、羽根駆動部材12と、複数の羽根部材13と、蓋部材14と、トーションバネ15と、付勢手段である付勢バネ18と、位置センサ20等によって主に構成されている。
上記固定枠部材11は、本実施形態の光量調整装置1における基本構成部材である。固定枠部材11は、全体が略円環形状に形成されており、その略中心部位には略円形状の開口11aを有して形成されている。そして、固定枠部材11は、複数の羽根部材13のそれぞれを回動可能に支持する複数の支軸(不図示)を有している。上記複数の羽根部材13は、上記開口11aの周囲において、上記各支軸を回動中心として回動可能に配置されている。上記複数の羽根部材13は、それぞれが回動することによって、所望の開口径を形成し得るように構成されている(詳細構成は後述する)。したがって、上記固定枠部材11は、上記複数の羽根部材13のそれぞれを回動可能に支持する支持部材として機能する。
上記固定枠部材11は、開口11aを有する円環状平面部と、この円環状平面部の外周縁を取り囲むように形成される外壁部と、上記円環状平面部の内周縁を取り囲むように、即ち上記開口11aの外周縁に沿って形成される内壁部とによって形成される。このような構成によって、上記固定枠部材11は、円環平面部と外壁部と内壁部とによって形成される内側領域の内部空間部を備え、上記円環平面部に対向する面が開口した形態の円環状筐体を形成している。
上記固定枠部材11の内部空間部には、羽根駆動部材12と、複数の羽根部材13とが所定の形態で収納配置されている(詳細は後述する)。上記固定枠部材11の円環平面部に対向する部位は、上述したように開口しており、この開口部位を覆うように蓋部材14が配置されている。そして、これにより、固定枠部材11と蓋部材14とは、本光量調整装置1における筐体を形成している。そして、この筐体の内部に、羽根駆動部材12と、複数の羽根部材13とが、所定の形態で収納配置されている。
上記固定枠部材11の円環平面部の一側面であって、上記内部空間部が形成される側とは反対側の外面側においては、所定の部位に上記駆動モータ16が複数(本実施形態では2本)のビス17によって、上記固定枠部材11に対して固定配置されている。そのために、上記固定枠部材11の円環平面部には、上記駆動モータ16の取り付け部位近傍に複数(本例では2つ)のビス孔11d(図2参照)が形成されている。
上記駆動モータ16は、例えばステッピングモータ等が適用されている。この駆動モータ16は、当該光量調整装置1における羽根駆動部材12を所定のタイミングで所定の回転方向へ所定量だけ回転駆動させるための電動アクチュエータであり電動駆動源である。
本実施形態における駆動モータ16は、回転する駆動軸を有している。この駆動軸は、上記固定枠部材11の円環平面部の所定部位に穿設された貫通孔11f(図2参照)に貫通配置されている。上記駆動軸の先端部にはピニオンギアー16a(図2参照)が固設されている。このピニオンギアー16aは、羽根駆動部材12のセクタギアー12d(後述する)に噛合している。このような構成によって、駆動モータ16の回転駆動力は、駆動軸、ピニオンギアー16a、セクタギアー12dを介して羽根駆動部材12へと伝達されるように構成されている。そして、この駆動モータ16の回転駆動力を受けて、羽根駆動部材12は光軸O周りに所定方向に所定量だけ回転駆動するように構成されている。
羽根駆動部材12は、駆動モータ16の駆動力を受けて複数の羽根部材13を駆動させるために設けられている構成部材である。つまり、羽根駆動部材12は、上記開口11aの中心周りに回転可能に設けられ、(後述する機構により)回転することによって上記複数の羽根部材13による開口径を決定する部材である。
羽根駆動部材12は、全体が上記固定枠部材11よりもやや小径の略円環形状に形成されており、その略中心部位に略円形状の開口12aを有している。この開口12aの中心軸は、上記開口11aの中心軸及び光軸Oと略一致するように配置されている。上記羽根駆動部材12は、上記固定枠部材11の内部空間部において、同固定枠部材11に対して、光軸O周りの径方向において、所定の範囲内で正逆回転可能に配設されている。
上記羽根駆動部材12は、外周縁部の一部位にセクタギアー12dが形成されている。このセクタギアー12dには、上述したように、上記駆動モータ16のピニオンギアー16aが噛合している。これにより、駆動モータ16の回転駆動力は、羽根駆動部材12へと伝達されて、これ(羽根駆動部材12)を光軸O周りに回転させる。
また、上記羽根駆動部材12の外周縁部近傍の一部位には、付勢バネ18の一端を係止する第1バネ係止部12bが形成されている。上記第1バネ係止部12bは、羽根駆動部材12の径方向に対して略直交する方向(光軸Oと平行方向)に向けて突出するように形成された軸状部位である。この第1バネ係止部12bには上記付勢バネ18の一端が係止されている。そのために、当該第1バネ係止部12bの先端部は、上記付勢バネ18の一端を係止して容易に脱落しないように略フック状に形成されている。
ここで、付勢バネ18は、固定枠部材11に対して羽根駆動部材12を光軸O周りの一方向に回転付勢して、上記複数の羽根部材13を光軸Oに平行な回転軸周りの一方向に回動付勢するための付勢部材である。付勢バネ18は、例えば緊縮性のコイルバネ等によって形成されている。
一方、上記固定枠部材11の円環平面部における所定の部位には、周方向に沿って所定の長さを有する貫通溝部11bが形成されている。この貫通溝部11bは、羽根駆動部材12を上記固定枠部材11の内部空間部の所定の部位に収納したとき、第1バネ係止部12bが貫通して、当該第1バネ係止部12bを固定枠部材11の外面側(円環平面部の一側面)に突出するように配置するために形成されている(図1参照)。つまり、第1バネ係止部12bは、上記駆動モータ16の駆動力を受けて羽根駆動部材12が回転したとき、上記貫通溝部11bに沿って移動するように構成されている。
他方、上記固定枠部材11の外面側(円環平面部の一側面側)において、上記貫通溝部11bの近傍には、上記第1バネ係止部12bと同一方向に向けて突設される第2バネ係止部11cが形成されている。この第2バネ係止部11cに上記付勢バネ18の他端が係止されている。そのために、当該第2バネ係止部11cの先端部は、上記付勢バネ18の他端を係止して容易に脱落しないように略フック状に形成されている。
上述したように、付勢バネ18の一端は、羽根駆動部材12の第1バネ係止部12bに係止され、他端は固定枠部材11の第2バネ係止部11cに係止されている。したがって、この構成により、羽根駆動部材12は、付勢バネ18の付勢力によって固定枠部材11に対して常に一方の回転方向に付勢されている。この場合において、付勢バネ18による羽根駆動部材12の回転付勢方向は、例えば羽根駆動部材12の回転により駆動される複数の羽根部材13が開口径を狭める方向(閉方向という)となっている。
なお、この構成例とは別に、付勢バネ18による羽根駆動部材12の付勢方向として、開口径を開放状態とする方向(開方向という)としてもよい。
上記羽根駆動部材12における円環形状を成す平面部位には、所定形状のカム曲線12x(詳細後述;図4等参照)を備えた複数のカム孔12cが形成されている。これら複数のカム孔12cのそれぞれには、複数の羽根部材13の各被駆動ピン13a(係合ピン)が係合している。この構成により、羽根駆動部材12が駆動モータ16の駆動力を受けて光軸O周りに回転すると、その回転に伴って複数のカム孔12cも同様に光軸O周りに径方向に移動する。これにより、複数の羽根部材13の各被駆動ピン13aは、各カム孔12cに沿って相対的に移動する。したがって、複数の羽根部材13は、上記支軸周りに回転駆動する。
このように、上記複数のカム孔12cは、複数の羽根部材13のそれぞれを駆動する駆動部として機能する部位となっている。上記複数のカム孔12cは、複数の羽根部材13に対応させて、当該羽根部材13と同数形成されている。本実施形態においては、複数の羽根部材13を7枚配設した例を示している。これに対応させて、本実施形態における羽根駆動部材12のカム孔12cは7本形成されている。
つまり、上記カム孔12cは羽根駆動部材12に設けられている。上記被駆動ピン13aは上記羽根部材13に設けられている。上記被駆動ピン13aは上記カム孔12cに係合している。そして、上記カム孔12cと上記被駆動ピン13aとによってカム手段が形成されている。
なお、本実施形態においては、カム手段において、カム孔12cを羽根駆動部材12に設け、被駆動ピン13aを羽根部材13に設けた構成例を示しているが、カム手段の構成は、この構成例に限られることはない。例えば、カム孔を羽根部材側に設け、被駆動ピンを羽根駆動部材側に設けて構成してもよい。
ここで、カム孔12cの構成について、図3、図4を用いてさらに詳述する。上述したように、羽根駆動部材12に形成される複数のカム孔12cは、複数の羽根部材13をそれぞれ駆動する駆動部として機能する。そのために、複数のカム孔12cのそれぞれには、複数の羽根部材13の各被駆動ピン13aが係合される。
複数のカム孔12cは、羽根駆動部材12の円環形状平面部位において、周方向に略等間隔を置いて並べて形成されている。本実施形態においては、カム孔12cは、図3に示すように、また上述したように7本形成されている。したがって、複数のカム孔12cは、羽根駆動部材12の円環形状平面部位の周方向に、角度略52度間隔を置いて形成されている。
各カム孔12cは、図4に示すように、第1のカム経路12y(図4の符号A1〜A2)と、第2のカム経路12z(図4の符号A2〜A3)とからなる所定形状の経路を形成するカム曲線12xを有して形成されている。
上記第1のカム経路12yは、各羽根部材13を開位置と閉位置との間で駆動する際の各被駆動ピン13aの移動経路となっている。つまり、上記第1のカム経路12yは、カム孔12cのカム曲線12xの一部であって、図4の符号A1で示す位置(カム孔12cの一端部)と、同図4の符号A2で示す位置(カム孔12cの途中)との間を結ぶカム筋である。
この場合において、カム孔12cに係合する被駆動ピン13aが、図4の符号A1に示す位置(カム孔12cの一端部)にあるとき、複数の羽根部材13によって形成される開口径は、当該光量調整装置1において設定し得る開口径の最大の最大開口径となるものとする。そして、このとき羽根部材13が開位置にあるということにする。
また、カム孔12cに係合する被駆動ピン13aが、図4の符号A2に示す位置(カム孔12cの途中)にあるとき、複数の羽根部材13によって形成される開口径は、当該光量調整装置1において設定し得る開口径の最小径となるものとする。このとき、羽根部材13が閉位置にあるということにする。
本実施形態の光量調整装置1の通常使用時には、各羽根部材13は、駆動モータ16の駆動力によって羽根駆動部材12を介して駆動される。このとき、各羽根部材13は、開位置と閉位置との間で駆動され、各被駆動ピン13aは、各カム孔12c内の第1のカム経路12yを相対的に移動する。
一方、上記第2のカム経路12zは、各羽根部材13を閉位置と所定の中間位置との間で駆動する際の各被駆動ピン13aの移動経路である。つまり、上記第2のカム経路12zは、カム孔12cのカム曲線12xの一部であって、図4の符号A2で示す位置(カム孔12cの途中)と、同図4の符号A3で示す位置(カム孔12cの他端部)との間を結ぶカム筋である。
この場合において、カム孔12cに係合する被駆動ピン13aが、図4の符号A2に示す位置(カム孔12cの途中)にあるときは、上述したように、複数の羽根部材13によって形成される開口径は、当該光量調整装置1において設定し得る開口径の最小となり、このとき羽根部材13は閉位置にある。また、カム孔12cに係合する被駆動ピン13aが、図4の符号A3に示す位置(カム孔12cの他端部)にあるとき、複数の羽根部材13によって形成される開口径は、当該光量調整装置1において設定し得る最大開口径と、当該光量調整装置1において設定し得る最小径との中間の開口径となるものとする。このとき、羽根部材13は上記開位置と上記閉位置との間における所定の位置にあり、その位置を中間位置ということにする。
簡略に説明すると、カム孔12cは、第1のカム経路12yと第2のカム経路12zとが連続した径路を有している。第1のカム経路12yは、一端部(図4の符号A1の位置)と途中位置(図4の符号A2の位置)との間を結ぶカム筋である。第2のカム経路12zは、途中位置(図4の符号A2の位置)から連続して繋がり他端部(図4の符号A2の位置)までの間を結ぶカム筋である。
そして、カム孔12cは、一端部(図4の符号A1の位置)で羽根駆動部材12による最大開口径を形成させる。また、カム孔12cは、途中(図4の符号A2の位置)で羽根駆動部材12による最小開口径を形成させる。そして、カム孔12cは、他端部(図4の符号A2の位置)で羽根駆動部材12による開口径を、最小開口径より大きく最大開口径未満の間で形成させる。
なお、図1に示す状態は、複数の羽根部材13によって形成される開口径が、当該光量調整装置1において設定し得る最大開口径と、当該光量調整装置1において設定し得る最小径との中間の開口径となっている状態を示している。このとき、被駆動ピン13aは、カム孔12cにおける所定の位置、即ち図4の符号A3に相当する位置(カム孔12cの終端部)にあり、羽根部材13は中間位置にある。ここで、複数の羽根部材13が中間位置にあるときには、当該複数の羽根部材13によって形成される開口径は、最小開口径より大きく開放時の最大開口径未満の間の開口径となる。この状態において、重なり合った状態の各羽根部材13同士には、ほとんど変形がみられないことがわかっている。
本実施形態の光量調整装置1においては、不使用時には、各羽根部材13が上記中間位置を維持するように構成している。そのために、上記付勢バネ18は、上記複数の羽根部材13の各被駆動ピン13a(係合ピン)が各カム孔12cのカム経路において上記終端部に位置するように、上記羽根駆動部材12を付勢している。さらに、本実施形態の光量調整装置1においては、これを適用した機器が使用状態から不使用状態へと移行する時、例えば機器の電源オン状態から電源オフ状態(電力が供給されていない状態)へと切り換えたときには、上記制御手段21(図5参照)によって所定の駆動制御がなされる。
ここで、所定の駆動制御とは、例えば、使用状態(電源オン状態)にあるとき各羽根部材13は、適正な露出量(適正光量値)を得るために、開位置と閉位置との間のあるべき位置にある。機器の電源スイッチがオフにされると、制御手段21は、駆動モータ16を駆動制御して、その回転駆動力によって羽根駆動部材12を介して各羽根部材13を駆動させて、各羽根部材13を上記閉位置を通過させた後、図4の符号A3で示す上記中間位置(最小開口径より大きく最大開口径未満の間の開口径を形成させる位置)へと駆動させる。このとき、各被駆動ピン13aは、各カム孔12c内の第1のカム経路12y中から第2のカム経路12z中を相対的に移動する。
複数の羽根部材13は、開口11a、12aの外周領域において互いに重ね合わせて配置されることにより略円形状の開口を形成し、各羽根部材13のそれぞれが所定の移動(即ち、光束の光軸Oに平行な軸周りへの回動)を行うことによって、その開口径を変化させて、当該開口を通過する光量の調整を行うための可変開口形成部材である。
上記複数の羽根部材13のそれぞれは、例えば薄板状シート部材等によって形成されている。各羽根部材13は、例えば略三日月状 (lunate) に形成されている。また、各羽根部材13の基端部近傍には、羽根駆動部材12のカム孔12cに係合する被駆動ピン13aと、固定枠部材11の支軸(不図示;後述する)が貫通配置され回動中心となる貫通孔13bと、トーションバネ15の他腕部を係止する羽根側トーションバネ係止部(不図示)等が形成されている。
ここで、上記被駆動ピン13aは、羽根駆動部材12のカム孔12cに係合し、同羽根駆動部材12が回転するのに伴って各羽根部材13を駆動させる軸部材として機能する。また、貫通孔13bは、固定枠部材11の上記支軸(不図示)が貫通配置されることにより、当該羽根部材13の回動中心となる。そして、羽根側トーションバネ係止部(不図示)は、後述するように、各羽根部材13を所定の一方向に付勢するトーションバネ15の付勢力を受ける部位である。なお、本実施形態の光量調整装置1においては、上記複数の羽根部材13としては、7枚の羽根部材によって構成した例を示している。
上記貫通孔13bは、羽根部材13の基端部近傍に形成されている。これに対応するように、固定枠部材11の円環平面部における内部空間部側には、上記複数の羽根部材13のそれぞれを上記貫通孔13bを回動中心として回動し得るように支持する複数の支軸(不図示)が、上記複数の羽根部材13と同数(本実施形態においては7本)設けられている。この複数の支軸は、それぞれが光軸Oと平行な方向に、上記固定枠部材11の円環平面部から内部空間部の内部に向けて(複数の羽根部材13が配設されている側に向けて)突出するように植設されている。各支軸は、上記固定枠部材11の円環平面部の周方向に略等間隔に並べて配設されている。
そして、当該光量調整装置1を組み立てた状態としたとき、上記複数の羽根部材13の各貫通孔13bには、上記支軸のそれぞれが貫通配置される。これにより、上記複数の羽根部材13は、上記光軸Oに平行な回転軸(即ち上記支軸)周りに回動可能に軸支された状態で、上記固定枠部材11の内部空間部に収納配置されている。そして、この状態としたとき、上記複数の羽根部材13の各被駆動ピン13aは、羽根駆動部材12の複数のカム孔12cのそれぞれに係合されている。
このような構成、即ち、上記固定枠部材11の内部空間に、上記羽根駆動部材12と上記複数の羽根部材13とのそれぞれを所定の位置に所定の形態で収納配置した状態で、上記固定枠部材11の円環平面部に対向する上記開口部位に蓋部材14が配設されている。
即ち、当該光量調整装置1を組み立てた状態とした時、上記固定枠部材11の上記開口部位は上記蓋部材14によって覆われている。そして、固定枠部材11と蓋部材14とは、例えば複数のビス19によって締結固定されている。
蓋部材14は、上記固定枠部材11と略同径の略円環形状に形成されており、その略中心部位に円形開口14aを有して形成されている。この円形開口14aの中心軸は、上記開口11a,12aの各中心軸及び光軸Oと略一致するように配置されている。
蓋部材14は、固定枠部材11の上記開口部位を覆うと共に、当該固定枠部材11の内部空間に収納された各構成部材(羽根駆動部材12及び複数の羽根部材13等)の脱落を抑止するための部材として機能している。
蓋部材14の内面側(固定枠部材11の内部空間に向く面)には、上記複数の羽根部材13の各被駆動ピン13aの背面側の凸部(不図示)がそれぞれ係合して、上記各羽根部材13の回動をガイドする有底溝14bが形成されている。
また、蓋部材14には、上記固定枠部材11の内部空間に収納された各羽根部材13の基端部近傍の回動中心となる貫通孔13bをそれぞれ露呈させるための複数(羽根部材13と同数)の切欠部14cが形成されている。
トーションバネ15は、上記複数の羽根部材13のそれぞれを常に一方向へと回動付勢することによって、当該複数の羽根部材13によって形成される開口を縮径若しくは開放させるための付勢部材である。本実施形態においては、上記トーションバネ15による付勢力は、各羽根部材13を閉じる方向へと付勢するように設定されている。
トーションバネ15は、ねじり方向の付勢力を利用する付勢部材である。即ち、当該トーションバネ15は、コイル状に巻回された本体部と、この本体部の一端から延出する一腕部と、同様に本体部の他端から延出する他腕部とを有して形成されている。トーションバネ15は、複数の羽根部材13のそれぞれに対応して一つずつ設けられている。したがって、本実施形態においては、トーションバネ15は、7枚の羽根部材13に対応させて7本配設されている。
詳細な図示は省略しているが、上記蓋部材14の上記切欠部14cの各近傍には、上記トーションバネ15の一腕部を引っ掛ける蓋側トーションバネ係止部と、上記トーションバネ15の本体部を巻装させて保持するためのバネ支軸とが設けられている。バネ支軸は、各羽根部材13を回動可能に軸支するために上記固定枠部材11に設けられている支軸(不図示)と略同軸上に配置されている。そして、上記バネ支軸には、トーションバネ15の本体部が巻回された形態で保持されている。
上記蓋側トーションバネ係止部には、トーションバネ15の一腕部が係止されている。また、トーションバネ15の他腕部は、各羽根部材13に設けられている羽根側トーションバネ係止部(不図示)に係止されている。このような構成、即ち、トーションバネを用いて複数の羽根部材のそれぞれを所定の一方向に回動付勢するための構成については、周知の技術が適用されているものとし、その図示を省略している。
また、本実施形態の光量調整装置1においては、羽根駆動部材12の回動方向における位置を検出するための位置センサ20を具備している。上記位置センサ20は、例えばフォトインタラプタ (Photointerrupter) 等が適用されている。上記位置センサ20は、固定枠部材11と蓋部材14とを合わせた形態の筐体の内部における所定の部位、例えば図2の符号14fで示される凹状部(14f)内に配置されて、接着等の手段を用いて当該筐体に対して固設されている。これに対応させて、上記羽根駆動部材12の外周縁部には、上記位置センサ20に作用する遮光羽根部12eが形成されている。そして、この遮光羽根部12eが上記位置センサ20の送受光部の間を通過することで、上記羽根駆動部材12の回転方向における位置を検出し得るように構成されている。
このように構成された光量調整装置1は、例えばレンズ装置に適用されることによって、開口径を適宜所定のタイミングで可変させることによって、上記レンズ装置の光学系を透過する光束の光量を調整することができる。
図5は、本実施形態の光量調整装置1をレンズ装置100に適用した場合の概略構成を示している。ここで、レンズ装置100は、撮像光学系等の光学系を含んで構成され、撮像機器等の光学機器(不図示)に装着されて利用される装置である。
本実施形態の光量調整装置1が適用されているレンズ装置100は、ASIC等を含む制御回路からなる制御手段21を具備している。この制御手段21は、通信接点22を介して、当該レンズ装置100が装着される光学機器(不図示)と電気的に接続されている。これにより、レンズ装置100の制御手段21は、これが装着される上記光学機器(不図示)側の制御手段(不図示)と協働して各種の制御が行われる。
例えば、上記制御手段21は、上記光量調整装置1における駆動モータ16を介して絞り機構ユニット2を所定のタイミングで適宜、駆動制御するように構成されている。
次に、本実施形態の光量調整装置1の作用を、以下に簡単に説明する。ここで、本実施形態の光量調整装置1は、光学機器としての撮像機器に装着されるレンズ装置100に適用されているものとする。
本実施形態の光量調整装置1が適用されているレンズ装置100を装着した光学機器(不図示)の電源状態がオン状態にあり、当該撮像機器を通常使用し得る状態にあるとき、当該撮像機器側の制御手段(不図示)は、レンズ装置100の制御手段21と協働して、レンズ装置100の制御が行われる。これにより、当該レンズ装置100の光量調整装置1は所定の駆動制御がなされる。
例えば、撮像機器を用いて画像の取得制御を行う際には、レンズ装置100の撮像光学系を透過して結像された被写体の光学像(以下、被写体像という)は、撮像機器の撮像部の受光面上に結像する。撮像機器の撮像部は、当該撮像機器側の制御手段の制御下で動作し、撮像部から出力される画像データに基づいて被写体像の適正な露出値を演算によって求め、算出された露出値やその他の撮像条件を加味して、設定すべきシャッタ速度値や絞り値(即ち光量調整装置1における羽根部材13による開口径)、その他の設定値(ISO感度設定、ホワイトバランス値等)等を決定する。
撮像機器側の制御手段は、通信接点22を介してレンズ装置100の制御手段21と協働して、上記算出された適正露出値に対応する絞り値(開口径)に基づいて光量調整装置1を駆動制御する。即ち、レンズ装置100の制御手段21は、駆動モータ16を駆動して回転駆動させて絞り機構ユニット2を駆動する。
具体的には、例えば駆動モータ16が所定方向に所定量だけ回転すると、同駆動モータ16の回転駆動力は、駆動軸、ピニオンギアー16a、セクタギアー12dを介して羽根駆動部材12へと伝達される。この駆動モータ16の回転駆動力を受けて、羽根駆動部材12は、この駆動モータ16の回転駆動力を受けて、光軸O周りに所定方向に所定量だけ回転駆動する。
羽根駆動部材12が光軸O周りに回転駆動すると、同羽根駆動部材12のカム孔12cに係合する被駆動ピン13aは、同カム孔12cのカム曲線12xに沿って相対的に移動する。この場合の被駆動ピン13aの移動し得る範囲は、カム孔12cのカム曲線12xにおける第1のカム経路12yであり、図4の符号A1の位置(カム孔12cの一端部)と、同図4の符号A2の位置(カム孔12cの途中の位置)との間となる。
例えば、被駆動ピン13aがカム孔12cにおいて図4の符号A1の位置(カム孔12cの一端部)にあって、複数の羽根部材13が開位置にあるとき、当該複数の羽根部材13によって形成される開口径は、当該光量調整装置1において設定し得る開口径の最大径(即ち絞り開放状態)となる。
また、被駆動ピン13aがカム孔12cにおいて図4の符号A2の位置(カム孔12cの途中の位置)にあって、複数の羽根部材13が閉位置にあるとき、当該複数の羽根部材13によって形成される開口径は、当該光量調整装置1において設定し得る開口径の最小径(即ち最小絞り状態)となる。
このように、上記撮像機器が電源オン状態で使用状態にあるときには、制御手段21は、複数の羽根部材13が上記開位置と上記閉位置との間で変位させて、当該複数の羽根部材13によって形成される開口径が所望の開口径となるように、光量調整装置1を駆動制御する。
一方、上記撮像機器の電源状態が、使用者(ユーザ)による任意の操作等によって、オン状態からオフ状態に切り換えられたときには、上記光量調整装置1は、次のように作用する。
即ち、上記撮像機器の電源状態がオン状態にあり、当該撮像機器が使用状態にあるとき、各羽根部材13は開位置と閉位置との間の露出演算により得られた演算値に基づきあるべき位置にある。このとき、被駆動ピン13aはカム孔12cにおいて図4の符号A1と同符号A2との間(即ち第1のカム経路12y上)の一点上の位置にある。
この状態で、撮像機器の電源状態がオフ状態に切り換わると、撮像機器側の制御手段は、レンズ装置100の制御手段21と協働して駆動モータ16を駆動制御して、まず、各羽根部材13を上記閉位置へと変位させる。つまり、被駆動ピン13aをカム孔12cにおいて図4の符号A2の位置へと移動させるように、駆動モータ16及び羽根駆動部材12の駆動制御を行う。
これに続けて、上記制御手段21は、さらに駆動モータ16を駆動制御して、各羽根部材13を上記閉位置から上記中間位置へと駆動させる制御を行う。このとき、各被駆動ピン13aは、カム孔12cにおいて図4の符号A2から同符号A3(即ち第2のカム経路12y)を相対的に移動する。そして、各被駆動ピン13aは、最終的にカム孔12cにおける図4の符号A3(即ちカム孔12cの終端部)に配置される。このとき、複数の羽根部材13によって形成される開口径は、最小絞り状態の開口径より大きく、絞り開放状態の最大開口径未満の間の所定の開口径である中間絞り径となる。この状態に移行すると、当該光量調整装置1の駆動制御は終了し、本撮像機器の電源状態がオフ状態に切り換わる。
本実施形態の光量調整装置1の制御処理シーケンス(サブルーチン)の概略は、図6に示すようになる。この制御処理シーケンス(サブルーチン)は、本実施形態の光量調整装置1が適用されるレンズ装置100を装着した光学機器である撮像機器側の制御手段と、その制御下で作動するレンズ装置100の制御手段21による制御処理である。
図6に示すように、ステップS1において、撮像機器側の制御手段は、本実施形態の光量調整装置1が適用されるレンズ装置100を装着した撮像機器の電源状態がオン状態にあるか否かの確認がなされる。ここで、撮像機器の電源状態がオン状態である場合には、ステップS2の処理に進む。また、オフ状態である場合には、ステップS3の処理に進む。
ステップS2において、レンズ装置100の制御手段21は、光量調整装置1の駆動モータ16を介して絞り機構ユニット2を駆動させて、複数の羽根部材13によって形成される開口径が最大径となる開放設定となるように駆動制御する。その後、元の処理、即ちメインルーチンへと戻る(リターン)。
一方、ステップS3において、レンズ装置100の制御手段21は、光量調整装置1の駆動モータ16を介して絞り機構ユニット2を駆動させて、複数の羽根部材13によって形成される開口径を中間絞り径とする駆動制御を実行する。その後、元の処理、即ちメインルーチンへと戻る(リターン)。
以上説明したように上記一実施形態によれば、開口中心周りに回転する羽根駆動部材12に設けられ、当該羽根駆動部材12が回転することにより複数の羽根部材13による開口径を決定するためのカム孔12cのカム経路の形状を工夫することによって、上記複数の羽根部材13の永久変形を抑止する構成を実現できる。
即ち、第1のカム経路12yと第2のカム経路12zとが連続した径路を有するカム孔12cにおいて、第1のカム経路12yを、一端部(図4の符号A1の位置)と途中位置(図4の符号A2の位置)との間を結ぶカム筋で形成し、第2のカム経路12zを、途中位置(図4の符号A2の位置)から連続して繋がり終端部(図4の符号A3の位置)までの間を結ぶカム筋で形成する。
そして、カム孔12cに係合する被駆動ピン13aを、カム孔12cの一端部(図4の符号A1の位置)に位置させたときに、複数の羽根部材13による最大開口径を形成させ、途中位置(図4の符号A2の位置)に位置させたときに、複数の羽根部材13による最小開口径を形成させ、終端部(図4の符号A3の位置)に位置させたときに、複数の羽根部材13による開口径を、最小開口径より大きく最大開口径未満の間で形成させる。
この場合において、付勢バネ18(付勢手段)によって、被駆動ピン13a(係合ピン)がカム孔12cの経路における上記終端部の方向に羽根駆動部材12を付勢している。
さらに、駆動モータ16(電動駆動源)への電力が供給されない状態(オフ状態)にされた(切り換えられた)ときには、該駆動モータ16を駆動制御して複数の羽根部材13を駆動して、最小開口径より大きく最大開口径未満の間の開口径を形成させるように制御する制御手段21を具備している。また、これの代わりの制御として、羽根駆動部材12には、羽根部材13を最小開口径の方向へ付勢する付勢ばね18があるので、駆動モータ16(電動駆動源)への電力が供給されない(オフ状態)にされた(切り換えられた)ときには、複数の羽根部材13を駆動して、最小開口径より大きく最大開口径未満の間の開口径を形成させるようにしてもよい。なお、駆動モータ16とセルフコギングを有するモータ、例えばパルスモータとしてこれに電力が供給されなくとも、このコギングを利用して途中停止させても付勢ばねの付勢力に打ち勝つように設定すれば、開口径は任意の開口径を維持したままとすることができる。また、該コギングに代えて、若しくはこれと共に、駆動モータのピニオンとセクタギアー12dとの間に減速ギアー列を設けても、同様にモータに電力が供給されなくとも、この減速比を利用してモータを途中停止させても付勢ばねの付勢力に打ち勝つように設定すれば、開口径は任意の開口径を維持したままとすることができる。
このような構成により、本実施形態の光量調整装置1においては、絞り開口径を形成するための複数の羽根部材13の永久変形を抑止して、常に高精度な絞り開口径を形成することができる。
なお、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。また、これらの動作フローを構成する各ステップは、発明の本質に影響しない部分については、適宜省略も可能であることは言うまでもない。
また、ここで説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御や機能は、多くがソフトウエアプログラムにより設定可能であることが多くあり、そのソフトウエアプログラムをコンピュータが読み取り実行することで上述した制御や機能を実現することができる。そのソフトウエアプログラムは、コンピュータプログラム製品として、予め製品製造過程において上記記憶媒体や記憶部等、具体的には例えばフレキシブルディスク CD−ROM等 不揮発性メモリ等の可搬媒体やハードディスク 揮発性メモリ等の記憶媒体に、その全体あるいは一部を記憶又は記録されている電子データである。また、これとは別に、製品出荷時又は可搬媒体或いは通信回線を介して流通又は提供が可能なものである。利用者は、製品出荷後であっても、自ら通信ネットワークやインターネット等を介して、それらのソフトウエアプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記憶媒体からコンピュータにインストールすることで、動作可能にすることができ、これによって容易に本実施形態の撮像装置を実現することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。この発明は、添付のクレームによって限定される以外にはそれの特定の実施態様によって制約されない。
本発明は、撮像機能を有し光量調整装置を具備する撮像機器等の光学機器、例えばデジタルカメラ、ムービーカメラ、携帯電話、スマートフォン、電子手帳、電子辞書、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、タブレット型端末機器、ゲーム機器、テレビジョン受像器、時計、GPS(Global Positioning System)を利用したナビゲーション機器等、各種の形態の光学機器に対して広く適用することができる。
さらに、撮像素子を用いて画像を取得し、その取得画像を表示装置を用いて表示する機能を有する光学機器、例えば望遠鏡、双眼鏡、単眼鏡、顕微鏡等の観察用機器に対しても同様に適用することができる。
また、内視鏡、顕微鏡のような産業用若しくは医療用の観察機器等のほか、監視カメラや車載用カメラ等の撮像機器であっても同様に適用することができる。
これらに加えてさらに、例えば透過型液晶表示装置等を用いて画像を拡大投影する投影型画像表示装置等における光量調整装置としても同様に適用することが可能である。
1……光量調整装置
2……絞り機構ユニット
11……固定枠部材
11……支持部材
11a……開口
11b……貫通溝部
11c……バネ係止部
11d……ビス孔
11f……貫通孔
12……羽根駆動部材
12a……開口
12b……バネ係止部
12c……カム孔
12d……セクタギアー
12e……遮光羽根部
12x……カム曲線
12y……第1のカム経路
12z……第2のカム経路
13……羽根部材
13a……被駆動ピン
13b……貫通孔
14……蓋部材
14a……円形開口
14b……有底溝
14c……切欠部
14f……凹状部
15……トーションバネ
16……駆動モータ
16a……ピニオンギアー
17……ビス
18……付勢バネ
19……ビス
20……位置センサ
21……制御手段
22……通信接点
100……レンズ装置

Claims (3)

  1. 複数の羽根部材と、
    開口を有し、該開口の周囲に上記複数の羽根部材のそれぞれが回動可能に配置され、上記複数の羽根部材が該回動により所望の開口径を形成可能とするための支持部材と、
    上記開口中心周りに回転可能で、該回転により上記複数の羽根部材による開口径を決定する羽根駆動部材と、
    上記羽根部材若しくは上記羽根駆動部材に設けられ、一端部で上記羽根駆動部材による最大開口径を形成させ、途中で上記羽根駆動部材による最小開口径を形成させ、これに連続して繋がり、上記最小開口径より大きく上記最大開口径未満の間で上記羽根駆動部材による上記複数の羽根部材による開口径を形成させる他端部を有する径路からなるカム孔と、上記羽根駆動部材若しくは上記羽根部材に設けられ上記カム孔に係合する係合ピンとからなるカム手段と、
    を具備したことを特徴とした光量調整装置。
  2. 上記光量調整装置は、電動駆動源により駆動され、該電動駆動源に電力が供給されていない状態では上記羽根部材を駆動して上記最小開口径より大きく上記最大開口径未満の間の開口径を形成させる制御を行う制御手段を、さらに有することを特徴とした請求項1記載の光量調整装置。
  3. 上記光量調整装置は、交換レンズに組み込まれていることを特徴とする上記請求項1又は請求項2記載の光量調整装置。
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